JP3011613B2 - 外径測定装置 - Google Patents

外径測定装置

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JP3011613B2
JP3011613B2 JP6120578A JP12057894A JP3011613B2 JP 3011613 B2 JP3011613 B2 JP 3011613B2 JP 6120578 A JP6120578 A JP 6120578A JP 12057894 A JP12057894 A JP 12057894A JP 3011613 B2 JP3011613 B2 JP 3011613B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物に光を照射
し、受光量の変化から被測定物の外径を求める外径測定
装置に係り、特にドリルやリーマ等の高速回転している
切削工具の外径や振れ等を測定するのに好適な外径測定
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ドリルやリーマ等の回転切削工具
の外径の測定は、工具をボール盤などの孔あけ機に装着
する前にノギスやマイクロメータによって行うのが一般
的である。また、切削工具の外径の自動測定を行うため
に、画像処理技術を応用し、受光部に電荷結合素子(C
CD)からなるリニアイメージセンサを用い、このイメ
ージセンサの出力を画像処理装置によって処理し、切削
工具の外径を求めるようにした検査装置が開発されてい
る。
【0003】ところが、上記の画像処理技術を応用した
検査装置は、受光部がCCDを用いたリニアイメージセ
ンサによって構成してあり、各素子の検出信号が時系列
に出力されるため、データの取り出しに時間がかかり、
高速回転する工具の外径を測定することができなかっ
た。また、外径の測定精度がCCDの画素ピッチに依存
するため、高分解能に欠け、高精度の測定ができない欠
点があった。そこで、本願出願人は、切削工具を高速回
転させた状態で外径や振れを測定することができる切削
工具の検査装置を提案した(特開平5−329751号
公報)。
【0004】この装置は、図10に示したようになって
おり、光源である発光ダイオード10が放射した光を細
いスリットを有する絞り12を介してレンズ系14に導
き、レンズ系14によって被測定物16の軸線に直交し
た細い直線状の直線光L0 にする。そして、この直線光
0 を被測定物16に照射し、被測定物16の後方に配
設したフォトセンサ18a、18bによって被測定物部
を通過した光の量を検出して測定処理部20のアンプ2
2、24に入力する。この測定処理部20には、被測定
物16の先端(下端)位置を検出するための高さ測定部
26、被測定物16の外径を測定するための外径測定部
28、被測定物16の回転に伴う振れを測定するための
被測定物振れ測定部30、図示しないゲージピンの振れ
を測定するためのゲージピン振れ測定部32とが設けて
ある。
【0005】外径測定部28は、アンプ22、24が出
力した検出信号S1 、S2 を加算回路34によって加算
し、その最大値を最大値保持回路で保持し、この保持し
た最大値をA/D変換回路によってディジタル信号に
し、被測定物16の外径として外径表示器に表示する。
また、被測定物振れ測定部30は、アンプ22が出力し
た検出信号S1 の、交互に現れる2つの最大値(極大
値)を2つの最大値保持回路で保持し、減算回路でこれ
ら両最大値の差を求め、その差を被測定物16の振れ量
として振れ量表示器に表示する。
【0006】ゲージピン振れ測定部32は、減算回路に
よって2つのアンプ22、24の出力信号S1 、S2
差を求め、この差の最大値と最小値とを最大値保持回路
と最小値保持回路とによって保持し、さらにS1 とS2
との差の最大値と最小値との差を減算回路によって求
め、これをA/D変換してゲージピンの振れ量として振
れ量表示器に表示する。また、高さ測定部26は、加算
回路34の出力を比較回路によって予め定めた基準値と
比較し、被測定物16を上方から徐々に下降させ、被測
定物先端(下端)が直線光L0 を横切って加算回路34
の出力が基準値を超えると、表示回路が作動して被測定
物16の先端が所定の高さ(直線光L0 の高さ位置)に
あることを表示する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光源である
発光ダイオード10の出力(出射光量)は、電源電圧の
変動や基板内各素子の温度変動による特性の変化などに
より変動し、測定精度に影響する。このため、レンズ系
14の照射領域内にフォトセンサ36を配置し、フォト
センサ36の検出信号を光量制御回路38にフィードバ
ックして発光ダイオード10の出力の安定を図ってい
る。しかし、発光ダイオード10の出力を光量制御回路
38にフィードバックしても完全な温度補償を図ること
は困難で、出力変動に伴う測定精度の低下を避けること
ができない。
【0008】一方、フォトセンサ18a、18bを構成
しているフォトダイオードの特性も温度依存性があり、
温度の変化に伴って検出波長に対する感度が変化して暗
電流が変わり、センサ出力が変動する。また、装置の配
線基板内の増幅回路を構成している素子の温度特性も増
幅率を変動させ、測定精度に大きな影響を与えている。
このため、検査装置の検出特性を一定に保持することが
極めて困難であり、測定環境の温度変化が測定誤差を生
ずる大きな原因となっていた。
【0009】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、測定環境の温度による影響を排
除できるようにすることを目的としている。また、本発
明は、発光側および受光側の各素子の温度特性の影響を
受けないようにすることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る外径測定方法は、測定光の光路中に
被測定物が存在していないときに得た受光部の受光量
と、前記光路中に前記被測定物が存在しているときに得
た前記受光部の受光量との差を求め、この差と前記光路
中に被測定物が存在していないときに得た受光部の受光
量との比を基準値に乗ずることにより、前記被測定物の
外径を求めることを特徴としている。基準値は、受光量
を出力する受光部の有効受光長さである。
【0011】また、上記の測定方法を実施するための外
径測定装置は、被測定物に照射する測定光を出射する測
定光出射手段と、前記測定光の照射領域内に配置され、
受光量に応じた検出信号を出力する光量検出手段と、こ
の光量検出手段の検出信号に基づいて、前記被測定物の
外径を算出する演算手段とを有する外径測定装置におい
て、前記演算手段は、光量検出手段が検出した前記測定
光の光路中に前記被測定物が存在しないときの受光量V
0 と、前記光路中に前記被測定物を挿入したときの受光
量Vm と、予め与えられた前記光量検出手段の受光部有
効長さD0 とに基づいて、前記被測定物の外径Dm を、
【数3】Dm =D0 {1−(Vm /V0 )} の式より算出することを特徴としている。
【0012】また、光量検出手段を2つの受光部によっ
て構成した場合、被測定物の外径Dm を求める式は、
【数4】Dm =D0 −{(D0 −G)Vm /V0 } となる。ただし、Gは2つの受光部間のギャップ、D0
はギャップを含む2つの受光部の長さの和であって、V
0 、Vm は前記と同じ被測定物が光路中に存在しないと
きと、存在するときとの受光部の受光量である。
【0013】測定光出射手段には、光源が出射した光
を、被測定物への照射位置において被測定物の軸線方向
に集束させて軸線と直交した直線光を形成するレンズ系
を設けるとよい。直線光は、レンズ系を球面レンズと円
柱レンズとによって構成し、光源の出射した光を細いス
リットを有する絞りを介して球面レンズに入射して平行
光にし、円柱レンズによって集束することにより、容易
に得られる。そして、測定光出射手段の光源としては、
発光ダイオードまたは半導体レーザやガスレーザなどの
レーザ装置、キセノンランプ等の各種ランプなどを用い
ることができるが、出力の安定性や取扱いの容易性、設
置スペース等の点から発光ダイオードまたは半導体レー
ザを用いることが望ましい。また、光量検出手段の受光
部としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ、
太陽電池等の受光素子を用いることができるが、出力の
安定性などの面からフォトダイオードまたはフォトトラ
ンジスタを用いるとよい。
【0014】
【作用】受光部の受光量は、光の強さが一定であれば受
光面積に比例する。従って、受光部の幅を一定にしてお
けば、受光部が出力する受光量に相当する検出信号は、
受光部が光を受けている長さに比例する。そこで、被測
定物を光の光路に挿入しない状態、特に被測定物を光路
に挿入する直前、または被測定物を光路から取り出した
直後の受光量を求めることにより、そのときの光の強さ
における受光量と受光部が光を受けている長さとの関係
を容易に求めることができ、測定環境の温度が異なって
いるとしても、温度の影響をほとんど受けることがな
く、被測定物を光路中に配置したときの受光量を検出す
ることにより、正確な被測定物の外径等を求めることが
できる。
【0015】すなわち、受光部の有効長さ(基準値)を
0 とし、測定環境の温度がTであるときに、光路中に
被測定物が存在しない状態において検出した受光量(光
量検出手段の出力電圧)がV0 であったとすると、光量
検出手段の受光長さと光量検出手段の出力Vとの関係
は、図8の実線のような関係になり、ドリルなどの被測
定物の外径Dは、光量検出手段の出力をVとすると、
【数5】D=D0 {1−(V/V0 )} の関係が得られる。従って、測定光の光路中に被測定物
を挿入したときの光量検出手段の検出信号がVm であれ
ば、
【数6】Dm =D0 {1−(Vm /V0 )} により被測定物の外径Dm を求めることができる。
【0016】また、測定環境の温度がT′に変化し、被
測定物が光路中に存在しない状態における光量検出手段
の出力がV0 ′となった場合には、図8の一点鎖線に示
したように、
【数7】D=D0 {1−(V/V0 ′)} の関係が得られる。従って、このときに外径Dm の被測
定物を光路中に挿入すれば、光量検出手段の出力は
m ′となる。なお、これが成立する条件は、温度が変
化したときに、D0 の変化がV0 の変化よりも無視でき
る程度に充分小さいことである。
【0017】なお、光量検出手段を2つの受光部によっ
て構成すると、各受光部の受光量の変化から、回転して
いる被測定物の振れ量を容易、正確に測定することがで
きる。また、光源の出射した光を被測定物の軸線方向に
集束させて軸線に直交した細い直線光にして被測定物に
照射すると、ドリルのように投影した形状が軸線方向に
変化している場合であっても、容易に正確な外径を求め
ることができる。
【0018】
【実施例】本発明に係る外径測定方法および装置の好ま
しい実施例を、添付図面に従って詳細に説明する。図2
は、本発明に係る外径測定装置の構成図である。
【0019】図2において、測定光出射手段である測定
光出射部50は、測定光を放射する光源としての発光ダ
イオード52と、その前方の光路中に配置した絞り54
とレンズ系56とから構成してある。絞り54は、図3
に示したように、水平方向に形成した細いスリット58
を有し、発光ダイオード52の放射した測定光を楕円状
の放射光束L1 にしてレンズ系56に入射する。
【0020】レンズ系56は、球面レンズ60とこれに
対面させて配置した円筒型レンズ62とからなってい
る。そして、球面レンズ60は、発光ダイオード52か
らその焦点距離だけ離間した位置に配置され、入射した
放射光束L1 を楕円状の平行光束L2 にして円筒型レン
ズ62に入射する。円筒型レンズ62は、入射してきた
平行光束L2 を被測定物16の軸線方向にのみ集束した
集束光L3 を出射し、その焦点距離に被測定物16の軸
線に直交した細い一直線状の直線光L0 を形成し、焦点
位置に配置した被測定物16に照射する。
【0021】被測定物16の後方(図2の右側)には、
光量検出部(光量検出手段)64が配設してある。この
光量検出部64は、所定の間隔を隔てて直線光L0 と平
行に配置した一対の受光部66、68からなっている。
これらの受光部66、68は、それぞれが直線状に配置
した複数のフォトダイオードと電気的に直列接続した構
造となっており、直線光L0 が拡散されて形成する拡散
光束L4 の照射領域内に配置され、受光量に相当する検
出信号を対応する増幅器(アンプ)70、72に出力す
る。また、レンズ系56が出射した測定光の光路中に
は、フォトダイオードやフォトトランジスタ等から構成
したフォトセンサ36が配設してあり、このフォトセン
サ36の検出信号を光量制御回路38にフィードバック
し、発光ダイオード52の出力を安定させるようにして
いる。
【0022】アンプ70、72が増幅したアナログの検
出信号S1 、S2 は、アナログ−ディジタル変換回路
(A/D変換回路)74、76によってディジタル信号
に変換され、バス78を介して演算手段としての中央処
理装置(CPU)80に入力するようになっている。こ
のCPU80には、データの読み込みや各種処理のタイ
ミング等を同期させる同期信号のための水晶発振子82
が接続してあるとともに、バス78を介してシステムプ
ログラムや後述する演算式、定数等を格納したROM8
4と、受光部66、68の検出データや後述する検出デ
ータの最大値、最小値等を一時的に格納するRAM86
が接続してある。さらに、CPU80には、バス78と
パラレル入出力インターフェース(パラレルI/O)8
8を介して、測定光の光路中に被測定物16が存在して
いるか否かの信号をCPU80に与える入力部90と、
CPU80が求めた外径等を表示するための表示部92
とが接続してある。
【0023】上記のごとく構成した実施例の作用は、次
のとおりである。例えば、被測定物16が円柱状のゲー
ジピンであり、このゲージピンの外径を測定する場合、
まず測定装置を起動し、ゲージピンの外径測定を選択し
たのち、ゲージピンを測定光の光路中、すなわちゲージ
ピンを円筒型レンズ62の焦点位置に配置する直前に、
入力部90から「被測定物無」の信号を入力する。これ
により、CPU80は、図1のステップ100のよう
に、入力部90から与えられた信号から被測定物16が
測定光路中に配置されているかを判断する。CPU80
は、被測定物16が測定光路中に配置されていない場
合、アンプ70、72が増幅し、A/D変換回路74、
76がディジタル信号に変換した受光部66、68の出
力信号S1 、S2 を読み込む。そして、CPU80は、
被測定物16が光路中に存在しないときの光量検出部6
4の受光量V0 を算出するために増幅された検出信号
(以下、単に検出信号という)S1 、S2 を変数X1
2 とし、
【数8】V0 =X1 +X2 を演算して受光量V0 を求めてRAM86に書き込む
(ステップ101)。このとき、V0 を表示部92に表
示してもよいし、V0 の演算が終了したことをランプ等
で表示するようにしてもよい。
【0024】次に、ボール盤などの回転装置によって回
転させられている被測定物(ゲージピン)16を図3の
ように直線光L0 の位置に配置し、入力部90から「被
測定物有」の信号を入力すると、CPU80は、ステッ
プ100からステップ102に進む。そして、CPU8
0は、受光部66、68の検出信号S1 、S2 を読み込
み、被測定物16が光路中に配置されたときの光量検出
部64の受光量Vm を求めるために検出信号S1 、S2
を変数Y1 、Y2 とし、
【数9】Vm =Y1 +Y2 を演算して被測定物16が光路中に存在しているときの
受光量Vm を求める。
【0025】その後、CPU80は、ステップ101と
ステップ102とにおいて求めたV0 、Vm とからゲー
ジピンの外径Dm を次の〔数10〕式によって求め(ス
テップ103)、求めたDm を表示部92に表示し、ス
テップ100に戻り、前記の処理を繰り返す。
【数10】Dm =D0 −{(D0 −G)Vm /V0 } ただし、ここにGは2つの受光部66、68間のギャッ
プであり、D0 はギャップを含む受光部66と受光部6
8との長さの和であって、予め与えられた定数(基準
値)である。
【0026】図4は、被測定物16がドリルである場合
におけるドリルの外径(刃径)を求める手順を示すフロ
ーチャートである。ドリルの刃径は、2枚刃ドリルの場
合、回転中の最大値を検出することにより得ることがで
きる。CPU80は、ドリルの外径測定が選択される
と、ステップ110に示したように、まず演算値と比較
する変数Aを0にする。その後、CPU80は、ゲージ
ピンの外径測定と同様に、測定光路中に被測定物(ドリ
ル)16が存在するか否かを判断し(ステップ11
1)、光路中に被測定物16が存在しないときの光量検
出部64の受光量V0 を求める(ステップ112)。次
に、高速回転しているドリルを直線光L0 中に配置し、
光路中に被測定物16が存在しているときのVm を求め
(ステップ113)、これらのV0 、Vm の値から前記
した〔数10〕式によってドリルの外径Dm を演算する
(ステップ114)。
【0027】その後、CPU80は、求めたDm を変数
Aと比較し(ステップ115)、
【数11】Dm ≦A ならばステップ111に戻って前記の処理を繰り返す。
また、ステップ115において、
【数12】Dm >A ならば、AにDm を代入してこのDm をドリルの外径と
して表示部92に表示したのち(ステップ116、11
7)、ステップ111に戻る。すなわち、CPU80
は、最初に求めたDm を変数A(=0)と比較し、これ
をAとして記憶したのち、外径として表示する。その
後、CPU80は、次に求めたDm をAとした最初のD
m と比較して〔数12〕を満足するか否かを判断し、
〔数12〕を満足するまで最初に求めDm を表示し続け
る。そして、CPU80は、〔数12〕を満足するDm
が得られると、新たに求めたDm をAとするとともに、
この書き換えたDm を表示する。
【0028】図5は、被測定物16がゲージピンである
場合のゲージピンの振れ量を測定する手順を示すフロー
チャートである。CPU80は、ゲージピンの振れ測定
が選択されると、まずステップ120において、入力部
90からの信号によって光路中に被測定物16が配置さ
れているか否かを判断する。光路中に被測定物16が存
在しない場合、CPU80は受光部66、68のいずれ
か一方、例えば受光部66の検出信号S1 を取り込み、
この検出信号を受光量V0 としてRAM86に書き込む
(ステップ121)。その後、CPU80は、高速回転
しているゲージピンが光路中に配置され、入力部90か
ら被測定物有りの信号が入力されると、ステップ120
からステップ122に進み、受光部66の検出信号S1
を読み込んでこの値を被測定物16が存在するときの受
光量Vm とし、
【数13】Dm ′=D0 ′{1−(Vm /V0 )} を演算する。ただし、ここにDm ′は、ゲージピンの受
光部66に投影された長さ(幅)であり、D0 ′は受光
部66の有効長さである。
【0029】その後、CPU80は、例えば1msの周
期でS1 を読み込んでDm ′の連続測定を行い、Dm
の最大値Dmaと最小値Dmbとを求めてRAM86に書き
込む(ステップ124)。そして、CPU80は、ステ
ップ125において、最大値Dmaと最小値Dmbとの差B
を演算し、この差Bを振れ量として表示部92に表示
し、ステップ120に戻る(ステップ125、12
6)。
【0030】図6は、被測定物16がドリルである場合
の振れ量を測定する手順を示すフローチャートである。
なお、この実施例においては、刃の数が2であるドリル
を被測定物16として使用している。CPU80は、ド
リルの振れ測定が選択されると、演算値と比較する変数
Aを0にし(ステップ130)、入力部90からの信号
によって光路中に被測定物16が存在しているか否かを
判断する(ステップ131)。そして、CPU80は、
ゲージピンの振れ測定と同様に、入力部90からの信号
が「被測定物無」である場合、受光部66の検出信号S
1 を被測定物16が存在していないときの受光量V0
し(ステップ132)、入力部90からの信号が「被測
定物有」である場合、このときの受光部66の検出信号
1 を被測定物16が光路中に存在するときの受光量V
m とする(ステップ133)。その後、CPU80は、
〔数13〕式に基づいてDm ′を求める(ステップ13
4)。
【0031】刃の数が2であるドリルの場合、刃部が直
線光L0 、すなわち受光部66と平行になったときに検
出値が最大となり、刃部が直線光L0 と直交したときに
検出値が最小となる。しかし、ドリルに振れが生じてい
る場合、一側の刃部が受光部66の前方にあるときと、
他側の刃部が受光部66の前方にあるときとで受光部6
6に投影される長さ(幅)が異なるために検出信号に差
を生じ、受光部66の検出信号S1 が図6の下部に示し
たように変化をする。従って、ドリルの振れ測定の場
合、CPU80は連続する2つの最大値(極大値)
m1′、Dm2′を求める(ステップ135)。そして、
CPU80は、前記したドリルの外径測定と同様に
m1′、Dm2′を変数Aと比較し、最初に求めた
m1′、Dm2′をAとする。その後、CPU80は、2
つの最大値Dm1′、Dm2′の差の絶対値、すなわち
【数14】B=|Dm2′−Dm1′| を演算し(ステップ136)、求めた値Bを振れ量とし
て表示部92に表示してステップ131に戻る(ステッ
プ137)。
【0032】図7は、ドリルやリーマ等の回転切削工具
の先端(下端)の高さ位置の検出手順を示すフローチャ
ートである。ドリルによって孔をあける場合、ドリルの
ストローク量を適正に設定し、これを孔あけ機の数値制
御装置(NC)に記憶させる必要がある。そこで、まず
被測定物16であるドリルを直線光L0 の上方に位置さ
せ、先端測定を選択してドリルの先端を検出するための
基準値Zを設定し(ステップ139)、入力部90から
被測定物無の信号をCPU80に与える。CPU80
は、ステップ140において被測定物無を確認すると、
2つの受光部66、68の検出信号S1 、S2 を読み込
み、被測定物(ドリル)16が光路中に存在しないとき
の光量検出部64の受光量V0 を外径測定のときと同様
に求める(ステップ141)。
【0033】その後、入力部90からCPU80に被測
定物有りの信号を与え、ドリルを徐々に下降させる。C
PU80は、入力部90から被測定物有りの信号を受け
取ると、ステップ140からステップ142に進み、受
光部66、68の検出信号S1 、S2 を読み込み、Vm
を求めるために検出信号S1 、S2 をY1 、Y2 とした
のち、
【数15】Vm =Y1 +Y2 を演算し、ドリルが光路中に配置されているものとして
光量検出部64の受光量Vm を求める(ステップ14
2)。そして、CPU80は、ステップ142からステ
ップ143に進み、
【数16】Dm =D0 −{(D0 −G)Vm /V0 } を演算してドリルの径Dm を求める。
【0034】CPU80は、さらに求めた径Dm を設定
されている基準値Zと比較し、径Dm が基準値Zを超え
たか否かを調べる(ステップ144)。この基準値Z
は、ドリルの先端が所定位置まで下降したときに検出さ
れるドリル先端部の径に相当する値である。そして、ド
リルの先端が直線光L0 まで下降していない場合、ステ
ップ142において求めた受光量Vm はV0 に等しく、
【数17】Dm <Z であるため、CPU80は、高さ検出信号表示出力をO
FFに維持し(ステップ145)、ステップ140に戻
ってステップ140、142〜144の処理を繰り返
す。一方、ドリルが下降して先端が直線光L0 中に挿入
され、
【数18】Dm ≧Z となると、処理はステップ144からステップ146に
進み、CPU80が高さ検出信号表示出力をONにし、
ステップ140に戻って前記と同様の処理を繰り返す。
【0035】このように、実施例においては、被測定物
16を測定光の光路中に配置する直前の光量検出部64
の受光量V0 を検出し、この受光量V0 に基づいて、図
8に示したような受光量と被測定物16の外径(長さ)
との関係から、被測定物16を光路中に配置したときの
受光量Vm を検出して被測定物16の外径Dm を算出す
るようにしているため、測定環境の温度による影響を排
除することができ、極めて正確な外径の検出や、回転に
伴う被測定物16の振れを測定することができる。しか
も、実施例においては、レンズ系56によって被測定物
16の軸線と直交した極めて細い直線光L0 を形成し、
この直線光L0 中に被測定物16を配置するようにして
いるため、回転しているドリルのように周期的に検出値
が変動する場合であっても、正確な外径を求めることが
できる。
【0036】なお、前記実施例においては、回転してい
る切削工具やゲージピンの外径や振れを測定する場合に
ついて説明したが、静止させた棒状被測定物の外径や板
状被測定物の幅、厚さまたは長さ等の検出にも適用でき
ることは勿論である。また、前記実施例においては、光
路中に被測定物16が存在していないときの受光量とし
て、被測定物16の挿入直前の受光量について説明した
が、被測定物16を光路から取り出した直後の受光量で
あってもよい。
【0037】そして、前記実施例においては、2つの受
光部66、68を用いた場合について説明したが、被測
定物16の外径Dm だけを求める場合、光量検出部64
を図9のように1つの受光部だけで構成してもよい。こ
の場合、外径Dm を求める式は、
【数19】Dm =D0 {1−(Vm /V0 )} のようになる。ただし、D0 は受光部の有効長さ、V0
は被測定物が光路中に存在していないときの受光量、V
m は被測定物が光路中に存在するときの受光量である。
【0038】
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、被測定物が測定光の光路に存在していないときの受
光量を求め、このときの光の強さを基準にして測定する
ため、測定環境の温度が異なっているとしても、その温
度による影響をほとんど受けることがなく、正確な被測
定物の外径等を求めることができる。また、光量検出部
を2つの受光部によって構成したことにより、回転する
被測定物の振れ量を求めることができる。そして、測定
光を被測定物の軸線方向に集束させて軸線と直交した細
い直線光にして被測定物に照射するようにしているた
め、ドリル等のように投影した形状が軸線方向に変化
し、検出値が周期的に変化する場合であっても、容易、
正確に外径を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外径測定方法の一実施例である円
柱状ゲージピンの外径を測定する手順を示すフローチャ
ートである。
【図2】本発明の実施例に係る外径測定装置の構成ブロ
ック図である。
【図3】実施例における測定光出射部の詳細を示す斜視
図である。
【図4】実施例によるドリルの外径を測定する手順を示
すフローチャートである。
【図5】実施例による円柱状ゲージピンの回転振れを測
定する手順を示すフローチャートである。
【図6】実施例によるドリルの回転振れを測定する手順
を示すフローチャートである。
【図7】実施例によるドリルの先端高さ位置を検出する
手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の測定原理を示す図である。
【図9】他の実施例の説明図である。
【図10】従来の外径測定装置の構成ブロック図であ
る。
【符号の説明】
16 被測定物 50 測定光出射部 52 発光ダイオード 56 レンズ系 64 光量検出部 66、68 受光部 80 演算手段(CPU) L0 直線光

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に照射する測定光を出射する測
    定光出射手段と、前記測定光の照射領域内に配置され、
    受光量に応じた検出信号を出力する光量検出手段と、こ
    の光量検出手段の検出信号に基づいて、前記被測定物の
    外径を算出する演算手段とを有する外径測定装置におい
    て、前記光量検出手段はギャップを隔てて配置した一対
    の直線状受光部を有し、光量検出手段が検出した前記測
    定光の光路中に前記被測定物が存在しないときの受光量
    をV 0 、前記光路中に前記被測定物を挿入したときの
    光量をV m 、前記一対の受光部間のギャップをG、この
    ギャップを含む一対の受光部の長さの和をD 0 としたと
    きに、前記演算手段は、前記被測定物の外径Dm を、【数2】 の式より算出することを特徴とする外径測定装置。
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