JP3009872U

JP3009872U - 砂利敷き込み構造

Info

Publication number: JP3009872U
Application number: JP1994013351U
Authority: JP
Inventors: 久雄田中
Original assignee: 扶桑機械株式会社
Priority date: 1994-10-05
Filing date: 1994-10-05
Publication date: 1995-04-11
Anticipated expiration: 2000-10-05

Abstract

(57)【要約】【目的】砂利等が自重や荷重で地中に没することがな
いように砂利敷き込み構造を改良すること。【構成】地盤と砂利等の層との間に透水板を配置す
る。この透水板は、熱硬化性樹脂廃材の破砕物と熱硬化
性樹脂からなる接着材との混合物の成形品で、例えば、
エポキシ樹脂廃材の破砕物とエポキシ樹脂からなる接着
材との混合物の成形品である。また、前記透水板は、熱
可塑性樹脂廃材の破砕物と熱可塑性樹脂からなる接着材
との混合物の成形品で、例えば、ポリエチレン樹脂廃材
又はポリプロピレン樹脂廃材の破砕物と同系の樹脂から
なる接着材との混合物の成形品である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、公園、庭園、墓地、歩道等における砂利敷き込み構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

装飾、舗装等の目的で、地表に天然の砂利や採石又は人工の類似物であるレンガやコンクリートの破砕片（以下「砂利等」という。）を敷くことが行われている。例えば、公園、庭園、墓地等（以下「公園等」という。）では装飾目的で白色、黒色等の色彩的にまた形状的に装飾効果の高い、したがって比較的高価な砂利が敷き込まれ、また、歩道では舗装目的で荷重に対する強度の大きい砂利、採石又は人工の類似物が敷き込まれる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記の目的で地表に砂利や採石を敷いたいわゆる砂利敷き込み構造における問題は、砂利等が自重や荷重で次第に地中に埋没して装飾や舗装の効果を失い（図１参照）、その後は雨水の作用で砂利等を泥まみれにして外観を一層損ないあるいは歩行に支障となるため、砂利等を追加的に敷き込まなければならないことである。したがって、本考案の目的は、砂利等が自重や荷重で地中に没することがないように砂利敷き込み構造を改良することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、砂利等を地表上に直接的に敷くことがないようにすることによって砂利等の地中への埋没を防止すると共に、雨水の地中への浸透を可能にすることによって上記の目的を達成しようとするものであり、ために、地盤と砂利等の層との間に透水板を配置することを特徴とする。この透水板は、熱硬化性樹脂廃材の破砕物と熱硬化性樹脂からなる接着材との混合物の成形品とし、したがって、エポキシ樹脂廃材の破砕物とエポキシ樹脂からなる接着材との混合物の成形品とすることができ、また、前記のエポキシ樹脂廃材の破砕物は、ガラス繊維補強エポキシ樹脂廃材の破砕物、例えば、回路基盤端材の破砕物とすることができる。また、透水板は、熱可塑性樹脂廃材の破砕物と熱可塑性樹脂からなる接着材との混合物の成形品とし、したがって、ポリエチレン樹脂廃材又はポリプロピレン樹脂廃材の破砕物と同系の樹脂からなる接着材との混合物の成形品とすることもできる。

【０００５】

【作用】

透水板は、地盤とその上の砂利等の層との間に介在し、両者の直接的接触を妨げかつ砂利等の層を地盤上に支持する一方、地表への砂利敷き込みの利点である雨水の地中への浸透を妨げない。

【０００６】

【考案の効果】

したがって、本考案の砂利敷き込み構造によれば、砂利等が自重や荷重で地中に埋没したり、雨水によって泥まみれになってりして装飾や舗装の効果を失うことはないため、砂利等を追加的に敷き込む工事を必要としなくなる。

【０００７】

【実施例】

図２を参照するに、本考案の実施例にかかる砂利敷き込み構造の断面を示す図２を参照するに、本考案に従って地盤１０と、砂利１２の層１４との間に透水板１６が配置されている。砂利１２に代えて、採石や人工の類似物を配置してもよい。透水板１６は、砂利層１４を地盤１０上に支持する圧縮・曲げ強度を有し、また、該透水板を経て雨水を地中に浸透させる多孔性を有し、さらに、経年変化をしないように腐食しない材質からなる。

【０００８】例えば、透水板１６は、熱硬化性樹脂廃材の破砕物と同様に熱硬化性樹脂からなる接着材とを混合し、得られた混合物を板状に成形して製作することができる。より具体的には、透水板は、エポキシ樹脂廃材の破砕物とエポキシ樹脂からなる接着材とを混合し、得られた混合物を成形して製作することができる。このような廃材としてガラス繊維補強エポキシ樹脂廃材があり、これには廃棄に種々の制約と問題がある回路基盤端材を支障なく使用することができる。

【０００９】透水板１６は、接着材の量を増せば強度は高くなるが、その透水性は低下する。逆に、接着材量を減ずれば、その透水性は高くなるが、強度は低下する。そこで、透水板１６の製作に際して、透水板に前記のような強度と透水性が得られるように前記破砕物と前記接着材との混合割合を選択する必要がある。限定的ではないが、例えば、最大寸法が１０ｍｍ程度の大きさの破砕物について、容積比で破砕物１００部に対して接着材５〜１２部とすることにより前記の強度及び透水性を得ることができる。

【００１０】また、透水板１６は、熱可塑性樹脂廃材の破砕物と熱可塑性樹脂からなる接着材とを混合し、その混合物を板状に成形して製作することもできる。より具体的には、食品、医薬等の分野において各種容器に使用されているポリエチレン、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂の廃材を破砕した破砕物と同系樹脂の接着材とを混合し、混合物を板状に成形して製作することができる。なお、必要であれば、透水板１６の物理的強度を増すために前記混合物に砂を混入し、その後板状に成形してもよい。

【００１１】公園等において本考案にかかる砂利敷き込み構造を施工するに際しては、まず必要に応じて整地し、整地した地盤１０上に複数の透水板１６を端部を隣接させて配置し、最後に透水板上に砂利１２を適当な厚さの層１４となるように敷き込む。

【００１２】透水板１６は、端部を突き合わせて配置することにより摩擦力による相互の結合が図られ、これにより隣り合う透水板が一体的に砂利層１４の荷重を担う。なお、必要であれば、透水板１６を接着材により接合してもよい。また、図３に示すように、各透水板１６の端部又は側部に結合用の段部１６ａ，１６ｂを成形時に形成しておき、施工時にこの段部を重ねる合わせることにより両透水板を連結してもよい。

【００１３】透水板１６は軽量で扱いやすく、また該透水板を用いる本考案の砂利敷き込み構造はその構造が簡単なため施工が容易である。また、透水板１６は、敷き込む砂利等の敷き込み材料、その材料の寸法、厚さ、重量等に応じて板厚を適宜に選択することができる。さらに、必要であれば、複数枚の透水板１６を上下に重ねて使用することもできる。さらに、透水板１６の透水性は破砕物の破砕寸法及び接着材の混合量を適宜選択することにより変更することができる。さらに、本考案の透水板１６は、前記のとおり各種の樹脂廃材を使用できることから安価に製作できるばかりでなく、廃材の利用によって資源の一層の活用を図ることができる。

【００１４】さらに、砂利等のほか、砂のような一層小粒の材料を装飾、舗装、濾過等の目的で敷き込む場合にも、透水板１６を用いた本考案の敷き込み構造を同様に適用することができる。この場合、砂の粒径によっては、透水板１６上に比較的粒径の大きい砂を敷き、その上に比較的粒径の小さい砂を敷けば、透水板の透水性を損なうことはない。また、これにより透水性を確保することにより雨水による砂の流出を相当防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】敷き込んだ砂利が埋没した地盤の断面図。

【図２】本考案にかかる砂利敷き込み構造の断面図。

【図３】本考案にかかる砂利敷き込み構造を構成する透
水板の端部構造を示す、透水板の部分断面図。

【符号の説明】

１０地盤１２砂利１４砂利層１６透水板１６ａ，１６ｂ透水板端部の段部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】地盤と砂利等の層との間に透水板を配置
する砂利敷き込み構造。
【請求項２】前記透水板は、熱硬化性樹脂廃材の破砕
物と熱硬化性樹脂からなる接着材との混合物の成形品で
ある、請求項１に記載の砂利敷き込み構造。
【請求項３】前記透水板は、エポキシ樹脂廃材の破砕
物とエポキシ樹脂からなる接着材との混合物の成形品で
ある、請求項１に記載の砂利敷き込み構造。
【請求項４】前記エポキシ樹脂廃材の破砕物は、ガラ
ス繊維補強エポキシ樹脂廃材の破砕物である、請求項３
に記載の砂利敷き込み構造。
【請求項５】前記破砕物は、回路基盤端材の破砕物で
ある、請求項４に記載の砂利敷き込み構造。
【請求項６】前記透水板は、熱可塑性樹脂廃材の破砕
物と熱可塑性樹脂からなる接着材との混合物の成形品で
ある、請求項１に記載の砂利敷き込み構造。
【請求項７】前記透水板は、ポリエチレン樹脂廃材又
はポリプロピレン樹脂廃材の破砕物とこれらと同系の樹
脂からなる接着材との混合物の成形品である、請求項６
に記載の砂利敷き込み構造。