JP3009780B2 - ガンドリルマシン - Google Patents

ガンドリルマシン

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JP3009780B2
JP3009780B2 JP4068119A JP6811992A JP3009780B2 JP 3009780 B2 JP3009780 B2 JP 3009780B2 JP 4068119 A JP4068119 A JP 4068119A JP 6811992 A JP6811992 A JP 6811992A JP 3009780 B2 JP3009780 B2 JP 3009780B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークに深孔加工の
一種であるガンドリル加工を行うガンドリルマシンに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガンドリルマシンとしては、例え
ば図8〜図10に示すものがあり、このガンドリルマシン
は、エンジンのシリンダヘッドに潤滑油循環用の油孔で
あるメインギャラリをガンドリル加工するもので、図9
および図10に示すように、内部を縦貫する切削液通路を
有するガンドリル1の先端部を回転および進退移動可能
に保持するドリル保持部2aおよび後方へ向かって拡大す
るホーン状の通路を有しその先端部でドリル保持部を固
定支持する支持筒部2bからなるブッシュ2を具えるとと
もに、そのブッシュ2を支持するブラケット3をガイド
スリーブ4とガイドロッド5とによる案内下でエアシリ
ンダ6により図8では左右方向へ進退移動させて、上記
ブッシュ2を、所定位置に位置決め固定されたワークと
してのシリンダヘッド7の端面7aの所定加工部位にその
先端が当接する図8に示す前進位置と、シリンダヘッド
7の端面7aからその先端が充分離間し得る図9に示す後
退位置との間で進退移動させるブッシュ移動機構8を具
えている。
【0003】また、このガンドリルマシンは、上記ガン
ドリル1の後端部を把持するチャック9を有する主軸10
を回転可能に支持してモータ11で回転させることにより
ガンドリル1を回転駆動するとともに、図示しないポン
プからロータリジョイント12を介しその主軸10およびチ
ャック9内を通して切削液を上記ガンドリル1内の切削
液通路に供給する主軸台13と、サーボモータで回転駆動
されるボールねじ軸14とボールナット15とを用いてその
主軸台13を図8では左右方向へ上記シリンダヘッド7に
対し進退移動させることによりガンドリル1をそのシリ
ンダヘッド7に対し送り移動および戻し移動させるフィ
ードユニット16とを具えるとともに、そのフィードユニ
ット16の前端部に固設され、下端部を開放されたチップ
ボックス17を具えており、そのチップボックス17は、そ
の前後壁部を貫通するガンドリル1とその前壁部を貫通
するブッシュ2とを、それらの壁部にそれぞれ設けられ
たシール部材によって液密にかつ進退移動可能に保持す
るとともに、上記ガイドスリーブ4も固定支持してい
る。
【0004】さらに、このガンドリルマシンは、図10に
示すように、移動台18上に揺動可能に支持され、エアシ
リンダ作動で上記シリンダヘッド7を挟持するクランプ
治具19と、その移動台18ひいてはクランプ治具19をガイ
ドレール20とスライダ21とによる案内下で図10では左右
方向へ水平に進退移動させるとともにその左方での停止
位置を二箇所選択可能な油圧シリンダ22と、クランプ治
具19を移動台18上で揺動させて図10中実線で示す上昇位
置および図示しない下降位置に選択的に位置させる油圧
シリンダ23とを有し、それらの油圧シリンダ22,23の作
動を適宜組み合わせて、図10中実線で示すものと仮想線
で示すものとの二種類のシリンダヘッド7を、その上記
加工部位の軸線が上記ガンドリル1の軸線と整列する所
定加工位置にそれぞれ位置決め固定するワーク位置決め
固定機構24を具えている。
【0005】なおこの図示例のガンドリルマシンは、シ
リンダヘッド7にその両側から交互にガンドリル加工を
行って、上記メインギャラリ7bを貫通させるべく、図9
に示すように、ワーク位置決め固定機構24の両側に上述
したガンドリル1,ブッシュ2,ブッシュ移動機構8,
主軸台13,フィードユニット16およびチップボックス17
等からなる加工ユニットを具えている。
【0006】かかるガンドリルマシンにあっては、ブッ
シュ2が上記後退位置に位置するとともにガンドリル1
が戻された状態で、シリンダヘッド7が、図10では右方
へ後退移動するとともに上昇位置に位置したクランプ治
具19上の搬入出位置に搬入されると、先ずワーク位置決
め固定機構24が、クランプ治具19でそのシリンダヘッド
7を位置決め挟持した後、油圧シリンダ22の作動により
移動台18を図10では左方へ適宜前進移動させるととも
に、油圧シリンダ23を適宜作動させてクランプ治具19の
位置を選択することにて、シリンダヘッド7を、上記搬
入出位置から上記ガンドリル1の前方の位置へ搬送し
て、そこでそのシリンダヘッド7の種類に応じた上記加
工位置に位置決めして固定する。
【0007】次いでここではブッシュ移動機構8がエア
シリンダ6の作動により、ガンドリル1の先端部を保持
したブッシュ2を上記前進位置へ前進させて、そのブッ
シュ2の先端をシリンダヘッド7の端面7aの上記加工部
位に当接させてから、主軸台13が、モータ11でガンドリ
ル1を回転駆動するとともに上記ポンプからガンドリル
1内の切削液通路に切削液を供給し、これに続いてフィ
ードユニット16がその主軸台13を図8では右方へ前進移
動させてガンドリル1をシリンダヘッド7に対し送り移
動させ、これによりガンドリル1が、ブッシュ2の案内
下でシリンダヘッド7の端面7aの上記加工部位からシリ
ンダヘッド7の内部に切り込んで、図9に示す如くその
シリンダヘッド7の長手方向へ水平に延在する上記メイ
ンギャラリ7bを深孔加工する。
【0008】ここで、そのガンドリル加工の際に孔明け
により発生した切粉は、ガンドリル1内の切削液通路か
らガンドリル1の先端部に供給された切削液によってそ
のガンドリル1の外側の溝へ押し出され、その溝内を切
削液とともにガンドリル1に沿ってシリンダヘッド7外
へ排出されるが、シリンダヘッド7の端面7aにはブッシ
ュ2が押し当てられているので、その端面7aから出る際
に周囲へは飛散せず、ブッシュ2のドリル保持部2aの先
端からブッシュ2内に入り、そのドリル保持部2aおよび
支持筒部2b内を通ってチップボックス17内へ導かれ、支
持筒部2bの後端からチップボックス17内へ放出される。
そしてチップボックス17は、その切粉を収容して、その
チップボックス17の下方に位置する図示しない切粉搬出
コンベヤへ排出する。
【0009】しかして上記シリンダヘッド7のガンドリ
ル加工が終了した後は、主軸台13が上記ポンプからの切
削液の供給を停止する一方、フィードユニット16が主軸
台13ひいてはガンドリル1をシリンダヘッド7に対し図
8では左方へ戻し移動させ、これに伴いブッシュ移動機
構8が、エアシリンダ6の作動によりブッシュ2を上記
後退位置へ後退させてその先端をシリンダヘッド7の端
面7aから離間させ、しかる後、主軸台13がモータ11によ
るガンドリル1の回転駆動を停止する一方、ワーク位置
決め固定機構24が、エアシリンダ23の作動によりクラン
プ治具19を所定の位置に揺動させるとともにエアシリン
ダ22の作動により移動台18を図10では右方へ後退移動さ
せて加工後のシリンダヘッド7を上記搬入出位置に戻し
てから、クランプ治具19のエアシリンダの作動によって
シリンダヘッド7を開放し、その加工後のシリンダヘッ
ド7を搬出可能とする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のガンドリルマシンにあっては、ガンドリル1の先端部
を保持してガンドリル1をシリンダヘッド7の所定加工
部位に正確に切り込ませるとともに加工中の切粉の飛散
を防止するために、ガンドリル1の送り移動に先立ちブ
ッシュ2のみを単独でエアシリンダ6により前進移動さ
せてその先端をシリンダヘッド7の端面7aに押し当てて
いることから、ブッシュ2をあまり大きく移動させる
と、未だ送り移動していないガンドリル1がドリル保持
部2aの後端から抜け出て脱落することによりガンドリル
1の先端部とドリル保持部2aとの軸線がずれ、その後の
送り移動の際にガンドリル1がドリル保持部2aの後端に
当たって折損する可能性があり、一方それを避けるため
にブッシュ2のドリル保持部2aを長くすると、その内部
に切粉が詰まってガンドリル加工が困難になる可能性が
あるため、ブッシュ2の進退移動距離をあまり大きく設
定できなかった。
【0011】それゆえ上記従来のガンドリルマシンで
は、長手方向寸法が大きく異なる複数種類のシリンダヘ
ッド7を加工する場合に、その短い進退移動距離内でド
リル保持部2aをシリンダヘッド7の端面7aに押し当て得
るように、あらかじめ準備した支持筒部2bの長さが異な
る複数種類のブッシュ2を適宜交換する段取り換え作業
が必要となり、このことから段取り換えを行わずに自動
加工できるシリンダヘッド7の種類が限定され、汎用性
を高めるのが困難であるという問題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は上記従来装置
の課題を有利に解決したガンドリルマシンを提供するこ
とを目的とするものであり、この発明のガンドリルマシ
ンは、ガンドリルを回転駆動するとともにそのガンドリ
ル内に切削液を供給する主軸台と、ベッドに対して所定
加工位置に位置決め固定されたワークに対し前記主軸台
を前記ベッド上で進退移動させて、前記ガンドリルをそ
のワークに対し送り移動および戻し移動させるガンドリ
ル送り手段と、前記ワークに対し進退移動可能なように
前記ベッド上に前記主軸台と別個独立に支持され、前記
ワークの所定加工部位を通る軸線上に前記ガンドリルの
先端部を保持するとともに、前記ワークへのガンドリル
加工の際にそのワークに押し当てられて、そのガンドリ
ル加工により発生して前記切削液によりワーク外へ排出
された切粉をチップボックス内へ導くブッシュと、前記
ブッシュを前記ワークへ向けて所定押圧力で付勢するブ
ッシュ付勢シリンダと、前記主軸台と前記ブッシュとの
何れか一方に固定されるとともに他方を掛止して、その
主軸台とブッシュとが所定距離以上離間するのを規制す
る引き戻し部材と、を具え、前記チップボックスが、前
記ワークに対して進退移動可能なように前記ベッド上に
支持され、前記ブッシュが、前記チップボックスに固定
されており、前記ブッシュ付勢シリンダが、前記チップ
ボックスを介して前記ブッシュを付勢し、前記引き戻し
部材が、前記チップボックスを介して前記ブッシュに固
定され、またはそのチップボックスを介して前記ブッシ
ュを掛止することを特徴とするものである。
【0013】そしてこの発明のガンドリルマシンでは、
前記ブッシュが、前記ワークに対し進退移動可能なよう
に支持された前記チップボックスに固定され、前記ブッ
シュ付勢シリンダが、そのチップボックスを介して前記
ブッシュを付勢し、前記引き戻し部材が、そのチップボ
ックスを介して前記ブッシュに固定され、またはそのチ
ップボックスを介して前記ブッシュを掛止するとより好
ましい。
【0014】さらにこの発明のガンドリルマシンでは、
前記主軸台の移動方向と直交するとともに互いに直交す
る二方向へ前記ワークを移動させて、前記ワークをその
種類に応じた所定加工位置に位置決め固定するワーク位
置決め固定手段と、前記ワークを前記位置決め固定手段
上を含む複数の停止位置に順送りして、前記位置決め固
定手段に対する前記ワークの供給および搬出を行うワー
ク搬送手段と、を具えていればより好ましい
【0015】
【作用】かかるガンドリルマシンにあっては、ガンドリ
ル送り手段が主軸台をベッド上で後退移動させてガンド
リルを戻し移動させると、その主軸台の後退移動に基づ
いてブッシュと主軸台とが所定距離以上離間しようとす
るので、主軸台とブッシュとの一方に固定されるととも
に他方を掛止する引き戻し部材が、そのブッシュと主軸
台との所定距離以上お離間を規制すべく、ベッド上にチ
ップボックスを介して進退移動可能に支持されたブッシ
ュをブッシュ付勢シリンダの付勢力に抗して後退移動さ
せ、これによりブッシュが、ワークの端面から先端が離
間し得る後退位置までベッド上で後退移動する。
【0016】そしてこの状態で、ワークがベッドに対し
て所定加工位置に位置決め固定されると、ガンドリル送
り手段が主軸台をベッド上で前進移動させてガンドリル
をワークに対し送り移動させ、その主軸台の前進移動に
伴い主軸台とブッシュとが接近しようとすると、ブッシ
ュと主軸台とが所定距離離間するまでは引き戻し部材が
ブッシュの前進移動を許容するので、チップボックスに
固定されたブッシュがそのチップボックスを介して伝達
されるブッシュ付勢シリンダの付勢力によりガンドリル
の送り移動に同期してベッド上で前進移動し、これによ
りブッシュが、ガンドリルがそのブッシュの先端から突
出するのに先立って、しかもその後端からガンドリルの
先端部が抜け出て脱落することなしに、上記ワークの端
面の所定加工部位に先端が当接する前進位置まで移動す
る。
【0017】かかるワーク端面への先端の当接によりブ
ッシュおよびチップボックスは停止するが、ここにおけ
るガンドリル送り手段は主軸台を引き続きベッド上で前
進移動させることにてガンドリルをさらに送り移動さ
せ、このとき、引き戻し部材は主軸台とブッシュとの離
間を規制するようにそれらの一方を掛止するのみである
ため、主軸台とブッシュとが接近することになる主軸台
のさらなる前進移動に対してはその掛止を解除するの
で、主軸台は引き戻し部材に規制されることなく前進移
動を続け、このことにて、主軸台により回転駆動される
とともに切削液を内部に供給されたガンドリルが、ベッ
ド上に支持されたブッシュの案内下でその先端から突出
してゆき、ワークの端面の所定加工部位に正確に深孔加
工を行う。
【0018】そしてそのガンドリル加工の際には、ガン
ドリル加工により発生した切粉が、ガンドリル内に供給
された切削液によりワーク外へ排出されるが、ブッシュ
前進付勢シリンダの付勢力によりブッシュの先端がワー
クの端面に押し当てられているので、その切粉は、ワー
クの端面から出る際に周囲へは飛散せず、ブッシュの先
端からブッシュ内に入り、そのブッシュ内を通って、そ
のブッシュが固定されたチップボックス内へ導かれ、ブ
ッシュの後端からそのチップボックス内へ放出される。
【0019】しかして上記ワークのガンドリル加工が終
了した後は、主軸台が切削液の供給を停止するとともに
ガンドリル送り手段が主軸台をベッド上で後退移動させ
てガンドリルをワークに対し戻し移動させ、その主軸台
の後退移動に伴って先に記したように引き戻し部材が、
主軸台とブッシュとの離間を規制すべくブッシュをチッ
プボックスとともに、ブッシュ付勢シリンダの付勢力に
抗してベッド上で後退移動させ、これにより、ガンドリ
ルがワークから引き抜かれてそのブッシュに保持された
後に、ブッシュが上記後退位置までガンドリルの戻し移
動に同期して後退移動する。
【0020】従って、この発明のガンドリルマシンによ
れば、ブッシュを長くせずにそのブッシュの進退移動距
離を大きく設定してもガンドリルの脱落による折損を防
止し得るので、長手方向寸法が大きく異なる複数種類の
ワークのガンドリル加工を行う場合でも、ブッシュを交
換する段取り換え作業を必要とせずその加工を自動的に
行うことができ、それゆえガンドリルマシンを、その汎
用性を高めつつ自動化することができる。しかも、ブッ
シュが主軸台と別個独立にベッド上に支持されているこ
とから、長手方向寸法が大きいワークを長尺のガンドリ
ルで加工するために主軸台とブッシュとの間の距離を長
くした場合に、ブッシュが主軸台から大きく離間した位
置でもガンドリルを高い剛性で支持することができ、そ
れゆえ長手方向寸法が大きいワークへの長尺のガンドリ
ルによる加工も、高い精度で行うことができる。
【0021】さらに、この発明のガンドリルマシンによ
れば、チップボックスが、ワークに対し進退移動可能な
ようにベッド上に支持され、ブッシュが、そのチップボ
ックスに固定されていて、ブッシュ付勢シリンダが、そ
のチップボックスを介してブッシュを付勢し、引き戻し
部材が、そのチップボックスを介してブッシュに固定さ
れ、またはそのチップボックスを介してブッシュを掛止
するので、シール部材によってブッシュをチップボック
スに対し液密にかつ進退移動可能に保持する構造を不要
とし得て、ガンドリルマシンをより簡易に構成すること
ができる。しかもチップボックスを介してのブッシュの
進退移動をガンドリル送り手段とブッシュ付勢シリンダ
と引き戻し部材との共働で行わせるので、ブッシュの進
退移動にそれ専用のサーボモータ式フィードユニットを
不要とし得て、この点でもガンドリルマシンをより簡易
に構成することができる。
【0022】なお、この発明のガンドリルマシンを、主
軸台の移動方向と直交するとともに互いに直交する二方
向へワークを移動させて、ワークをその種類に応じた所
定加工位置に位置決め固定するワーク位置決め固定手段
と、ワークをその位置決め固定手段上を含む複数の停止
位置に順送りして、その位置決め固定手段に対するワー
クの供給および搬出を行うワーク搬送手段と、を具える
ものとすれば、そのワーク位置決め固定手段により、長
手方向寸法のみならず、他の寸法やガンドリル加工する
所定加工部位が異なるさらに多種類のワークの加工も自
動的に行うことができるので、ガンドリルマシンの汎用
性をさらに高めることができ、また、そのワーク搬送手
段により、ワークの搬入位置と搬出位置とを別個にし得
て、搬入と搬出とを同時に行うことができるので、ワー
クの搬入出に要する時間を短縮してワークの生産性を高
めることができる。
【0023】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1は、この発明のガンドリルマシンの
一実施例をガンドリル加工中の状態にて示す正面図、図
2はそのガンドリルマシンをガンドリル加工前後の状態
にて示す説明図であり、図中従来例と同様の部分はそれ
と同一の符号にて示す。すなわちこの実施例のガンドリ
ルマシンも従来例と同様、ワークとしてのエンジンのシ
リンダヘッド7に潤滑油循環用の油孔であるメインギャ
ラリー7bをガンドリル加工するものであり、ここで図中
1は、内部を縦貫する切削液通路を有するとともに、中
間部よりも若干太い外径で切刃が設けられた先端部を有
するガンドリル、また図中2は、そのガンドリル1の先
端部を回転および進退移動可能に保持するドリル保持部
2aおよび、後方へ向かって拡大するホーン状の通路を有
しその先端部でドリル保持部2aを固定支持する支持筒部
2bからなるブッシュを示す。
【0024】そして図中13は主軸台を示し、図2に示す
ようにこの主軸台13は、従来例におけると同様、上記ガ
ンドリル1の後端部を把持するチャック9を有する主軸
を回転可能に支持してモータ11で回転させることにより
ガンドリル1を回転駆動するとともに、図示しないポン
プからロータリジョイントを介しその主軸およびチャッ
ク9内を通して切削液を上記ガンドリル1内の切削液通
路に供給することができる。また図中16は、ベッドB上
に固設された、ガンドリル送り手段としてのフィードユ
ニットを示し、このフィードユニット16は、これも従来
例におけると同様、サーボモータで回転駆動されるボー
ルねじ軸とボールナットとを用いて、そのサーボモータ
を数値制御(NC)方式で作動制御することにより、上
記主軸台13をベッドB上で図1では左右方向の水平方向
であるZ軸方向へ、後述の如くしてベッドBに対して所
定加工位置に位置決め固定されたシリンダヘッド7に対
し任意の位置に、任意の速度で進退移動させることがで
き、それによってガンドリル1を、上記シリンダヘッド
7に対し送り移動および戻し移動させることができる。
【0025】しかしてこの実施例のガンドリルマシンで
は、図3に示すように、上記フィードユニット16の前端
部に、従来例におけるガイドロッド5よりも長尺の二本
のガイドロッド31(図1〜図3では重なって見えるため
一本のみ示す)が、主軸台13の進退移動方向と平行に延
在するように水平に固設され、それらのガイドロッド31
に進退移動可能に嵌まり合うガイドブッシュ32が、下端
部を開放されたチップボックス33を両側から支持してお
り、上記ブッシュ2はそのチップボックス33の前壁部に
上記支持筒部2bの後端部を、そこに形成された孔33a を
覆う配置にて一体的に固定され、これによってそのブッ
シュ2はチップボックス33とともに、上記位置決め固定
されたシリンダヘッド7に対しガイドロッド31とガイド
ブッシュ32との案内下で進退移動することができる。そ
してこのチップボックス33は、その前後壁部を貫通する
ガンドリル1を、後壁部に形成された孔33b 内に嵌設さ
れた筒状部材34内のシール部材35,36によって液密にか
つ進退移動可能に保持している。
【0026】またここでは、上記ガイドロッド31の下方
にそれと平行に、ブッシュ付勢シリンダとしてのいわゆ
るロッドレスエアシリンダ37が設けられ、そのエアシリ
ンダ37のピストンが、連結部材38を介して上記ガイドブ
ッシュ32ひいてはチップボックス33に連結されており、
これによってそのエアシリンダ37は、チップボックス33
を介しブッシュ2を、上記位置決め固定されたシリンダ
ヘッド7へ向けて所定押圧力で付勢することができる。
【0027】さらにこの実施例のガンドリルマシンで
は、主軸台13に後端部を固定されてその進退移動方向と
平行に延在する、引き戻し部材としての引き戻し棒39が
設けられ、その引き戻し棒39の前端部がチップボックス
33上のブラケット40に遊挿されるとともに、その引き戻
し棒39の前端部に上記ブラケット40と掛合してチップボ
ックス33を掛止し得るストッパ部材41が固設されてお
り、これによってその引き戻し棒39は、主軸台13とブッ
シュ2とが所定距離以上離間するのを規制するととも
に、それらが接近するのを許容することができる。
【0028】なお、この実施例ではチップボックス33が
さらに、他のガイドロッド42およびブラケット43を介し
中間サポート部材44をそのチップボックス33に対し進退
移動可能に支持しており、この中間サポート部材44は、
上記シール部材35から離間するようにスプリング45で常
時後方へ付勢されるとともにガンドリル1の送り移動に
伴うその後端への当接によって適宜前方へ移動すること
により、ガンドリル1の中間部を保持してその振れを防
止することができる。
【0029】この一方、この実施例のガンドリルマシン
では、図1に示すように、上記フィードユニット16の前
方に、ワーク位置決め固定手段としてのワーク位置決め
固定機構50が設けられるとともに、図4に示すように、
そのワーク位置決め固定機構50と組み合わされて、ワー
ク搬送手段としてのトランスファフィード機構60が設け
られている。
【0030】ここにおけるワーク位置決め固定機構50
は、図4,図5および図7に示すように、各々シリンダ
ヘッド7を載置可能な中央のワーク受け台51およびその
両側に等間隔に位置するワーク仮受け台52を支持すると
ともに、それらワーク受け台51およびワーク仮受け台52
上のシリンダヘッド7のロケート孔に嵌合してそれらの
台上にシリンダヘッド7を位置決めするロケートピン53
を支持する移動テーブル54と、その移動テーブル54を上
記主軸台13の進退移動方向と直交する水平方向であるX
軸方向(図1では紙面と直交する方向、図4および図5
では左右方向)へ移動させる、上記フィードユニット16
と同様の通常のNC方式の直線移動機構であるX軸移動
機構55と、そのX軸移動機構55ひいては移動テーブル54
を垂直方向であるY軸方向へ移動させる、これも上記フ
ィードユニット16と同様の通常のNC方式の直線移動機
構であるY軸移動機構56と、移動テーブル54により支持
フレーム57を介し固定支持されて、ワーク受け台51の上
方でワーク押さえパッド58を昇降させるエアシリンダ59
とを具えている。
【0031】かかるワーク位置決め固定機構50によれ
ば、上記X軸移動機構55およびY軸移動機構56を適宜作
動させることにて、移動テーブル54上のワーク受け台51
上にロケートピン53で位置決めされたシリンダヘッド7
を上記X軸方向およびY軸方向の二方向へ適宜移動させ
て、シリンダヘッド7をその種類に応じその端面7aの所
定加工部位の軸線が上記ガンドリル1の軸線と整列する
所定加工位置に位置決めすることができ、また上記エア
シリンダ59で下降させたワーク押さえパッド58でシリン
ダヘッド7をワーク受け台51上に押し付けることによ
り、シリンダヘッド7を上記加工位置に固定することが
できる。
【0032】またここにおけるトランスファフィード機
構60は、図4〜図6に示すように、上記X軸方向へ水平
に延在してワーク位置決め固定機構50内を貫通する二本
のトランスファバー61と、それらのトランスファバー61
と同一高さでそれらと平行に延在してワーク位置決め固
定機構50内を貫通する一本の固定レール62とを具えると
ともに、それらのトランスファバー61を一緒にその延在
方向へ上記ワーク受け台51と片側のワーク仮受け台52と
の配置間隔に等しい距離であるトランスファピッチだけ
往復移動させる油圧シリンダであるトランスファシリン
ダ63を具え、さらに、ワーク位置決め固定機構50の両側
方(図4および図5では左右両側方)に設けられて、図
4に示す所定基準位置に位置する移動テーブル54上の両
側のワーク仮受け台52に対し上記トランスファピッチに
等しい配置間隔でそれぞれ並ぶワーク搬入台64およびワ
ーク搬出台65を油圧シリンダの作動で各々昇降させるワ
ーク搬入リフタ66およびワーク搬出リフタ67を具えてい
る。
【0033】かかるトランスファフィード機構60によれ
ば、ワーク搬入台64およびワーク搬出台65をワーク搬入
リフタ66およびワーク搬出リフタ67で、ワーク位置決め
固定機構50がワーク受け台51およびワーク仮受け台52を
昇降させるのと同期させて昇降させて、それらの台64,
65, 51, 52の下降時に二本のトランスファバー61をトラ
ンスファシリンダ63で上記トランスファピッチだけワー
ク搬出台65の方へ前進移動させる一方、それら台64, 6
5, 51, 52の上昇時に二本のトランスファバー61をトラ
ンスファシリンダ63で上記トランスファピッチだけワー
ク搬入台64の方へ後退移動させることにより、上昇時の
ワーク搬入台64上にトランスファ式のワーク搬入コンベ
ヤ70によって他の工程から搬送されてきたシリンダヘッ
ド7を、図4,図5では左側のワーク仮受け台52上と、
中央位置のワーク受け台51上と、図4,図5では右側の
ワーク仮受け台52上と、ワーク搬出台65上とに順送りし
て、ワーク受け台51上への加工前のシリンダヘッド7の
供給とそこからの加工後のシリンダヘッド7の搬出とを
行うことができ、ワーク搬出台65上へ搬出されてきたシ
リンダヘッド7は、ワーク搬出台65の上昇時にプッシャ
シリンダ71でワーク搬出コンベヤ72上へ押し出されて、
次の工程へ搬送される。
【0034】なおこの実施例のガンドリルマシンは、シ
リンダヘッド7にその両側から交互にガンドリル加工を
行って上記メインギャラリー7bを貫通させるべく、図1
に示すように、ワーク位置決め固定機構50の両側方に上
述したガンドリル1,ブッシュ2,主軸台13,フィード
ユニット16およびチップボックス33等からなる加工ユニ
ットを具えている。
【0035】上述の如く構成されたこの実施例のガンド
リルマシンにあっては、フィードユニット16が主軸台13
を後退移動させてガンドリル1を戻し移動させると、そ
の主軸台13の後退移動に基づきブッシュ2と主軸台13と
が所定距離以上離間しようとするので、主軸台13に固定
されるとともにチップボックス33を介しブッシュ2を掛
止する引き戻し棒39がその離間を規制すべく、ブッシュ
2をガイドロッド31とガイドスリーブ32とによる案内下
で、ロッドレスエアシリンダ37の付勢力に抗して後退移
動させ、これによりブッシュ2が、シリンダヘッド7の
端面7aから先端が離間し得る後退位置まで後退移動す
る。
【0036】そしてこの状態で、ワーク位置決め固定機
構50によりシリンダヘッド7が先に記した如くしてその
種類に応じた所定加工位置に位置決め固定されると、フ
ィードユニット16が主軸台13を前進移動させてガンドリ
ル1をシリンダヘッド7に対し送り移動させ、その主軸
台13の前進移動に伴い主軸台13とブッシュ2とが接近し
ようとすると、ブッシュ2と主軸台13とが所定距離離間
するまでは引き戻し棒39がブッシュ2の前進移動を許容
するので、エアシリンダ37の付勢力に基づきブッシュ2
がガンドリル1の送り移動に同期して前進移動し、これ
によりブッシュ2が、ガンドリル1がそのブッシュ2の
ドリル保持部2aの先端から突出するのに先立って、しか
もそのドリル保持部2aの後端からガンドリル1の先端部
が抜け出て脱落することなしに、上記シリンダヘッド7
の端面7aの上記加工部位に先端が当接する前進位置まで
移動する。
【0037】かかるブッシュ2の先端の、シリンダヘッ
ド7の端面7aに対する当接により、ブッシュ2のさらな
る前進移動が規制されてブッシュ2は停止するが、ここ
におけるフィードユニット16は主軸台13を引き続き前進
移動させることにてガンドリル1をさらに送り移動さ
せ、このとき、引き戻し棒39は主軸台13とブッシュとが
接近することになる主軸台13のさらなる前進移動に対し
てはその掛止を解除するので、主軸台13は引き戻し棒39
に規制されることなく前進移動を続け、その前進移動に
伴い主軸台13が、モータ11でガンドリル1を回転駆動す
るとともに上記ポンプからガンドリル1内の切削液通路
に切削液を供給し、このことにてガンドリル1が、ブッ
シュ2のドリル保持部2aの案内下でその先端から突出し
てゆき、シリンダヘッド7の端面7aの上記加工部位から
正確にシリンダヘッド7の内部に切り込んで、図1に示
す如くそのシリンダヘッド7の長手方向へ水平に延在す
る上記メインギャラリ7bを深孔加工する。
【0038】そしてそのガンドリル加工の際には、ガン
ドリル加工により発生した切粉が、ガンドリル1内の切
削液通路からガンドリル1の先端部に供給された切削液
によってそのガンドリル1の外側の溝へ押し出され、そ
の溝内を切削液とともにガンドリル1に沿ってシリンダ
ヘッド7外へ排出されるが、エアシリンダ37の付勢力に
よりブッシュ2のドリル保持部2aの先端がシリンダヘッ
ド7の端面7aに押し当てられているので、その切粉は、
シリンダヘッド7の端面7aから出る際に周囲へは飛散せ
ず、ブッシュ2のドリル保持部2aの先端からブッシュ2
内に入り、そのドリル保持部2aおよび支持筒部2b内を通
ってチップボックス33へ導かれ、支持筒部2bの後端から
チップボックス33の前壁部の孔33a を通りチップボック
ス33内へ放出される。そしてチップボックス33は、その
切粉を収容して、そのチップボックス33の下方に位置す
る図示しない切粉搬出コンベヤへ排出する。
【0039】しかして上記シリンダヘッド7のガンドリ
ル加工が終了した後は、主軸台13が切削液の供給を停止
するとともにフィードユニット16が主軸台13を後退移動
させてガンドリル1をシリンダヘッド7に対し戻し移動
させ、その主軸台13の後退移動に伴って先に記したよう
に引き戻し棒39が、主軸台13とブッシュ2との離間を規
制すべくブッシュ2をエアシリンダ37の付勢力に抗して
後退移動させ、これにより、シリンダヘッド7からガン
ドリル1が引き抜かれてそのブッシュ2のドリル保持部
2aに保持された後に、ブッシュ2が上記後退位置までガ
ンドリル1の戻し移動に同期して後退移動する。
【0040】従って、この実施例のガンドリルマシンに
よれば、ブッシュ2のドリル保持部2aを長くせずにその
ブッシュ2の進退移動距離を大きく設定してガンドリル
1の脱落による折損を防止するようにしたので、長手方
向寸法が大きく異なる複数種類のシリンダヘッド7のガ
ンドリル加工を行う場合でも、ブッシュ2を交換する段
取り換え作業を必要とせずその加工を自動的に行うこと
ができ、それゆえガンドリルマシンを、その汎用性を高
めつつ自動化することができる。しかも、ブッシュ2
が、ベッドB上に固設されたフィードユニット16に、主
軸台13と別個独立に支持されていることから、長手方向
寸法が大きいシリンダヘッド7を長尺のガンドリル1で
加工するために主軸台13とブッシュ2との間の距離を長
くした場合に、ブッシュ2が主軸台13から大きく離間し
た位置でもガンドリル1を高い剛性で支持することがで
き、それゆえ長手方向寸法が大きいシリンダヘッド7へ
の長尺のガンドリル1による加工も高い精度で行うこと
ができる。
【0041】またこの実施例のガンドリルマシンによれ
ば、ブッシュ2が、シリンダヘッド7に対し進退移動可
能なように支持されたチップボックス33に固定され、エ
アシリンダ37が、そのチップボックス33を介してブッシ
ュ2を付勢し、引き戻し棒39が、そのチップボックス33
を介してブッシュ2を掛止するので、シール部材によっ
てブッシュ2をチップボックスに対し液密にかつ進退移
動可能に保持する構造が不要になり、ガンドリルマシン
をより簡易に構成することができる。しかも、チップボ
ックス33を介してのブッシュ2の進退移動をガンドリル
用フィードユニット16とロッドレスエアシリンダ37と引
き戻し棒39との共働で行わせるので、ブッシュ2の進退
移動にそれ専用のサーボモータ式フィードユニットを不
要とし得て、この点でもガンドリルマシンをより簡易に
構成することができる。
【0042】さらにこの実施例のガンドリルマシンによ
れば、主軸台13の移動方向であるZ軸方向と直交すると
ともに互いに直交する二方向であるX軸方向およびY軸
方向へシリンダヘッド7を移動させて、シリンダヘッド
7をその種類に応じた所定加工位置に位置決め固定する
ワーク位置決め固定機構50と、シリンダヘッド7を搬入
位置からその位置決め固定機構50上を含む四箇所の停止
位置に順送りして、その位置決め固定機構50のワーク受
け台51に対するシリンダヘッド7の供給および搬出を行
うトランスファフィード機構60と、を具えているので、
そのワーク位置決め固定機構50により、長手方向寸法の
みならず、他の寸法やガンドリル加工する所定加工部位
が異なるさらに多種類のシリンダヘッド7の加工も自動
的に行い得て、ガンドリルマシンの汎用性をさらに高め
ることができ、またそのトランスファフィード機構60に
より、シリンダヘッド7の搬入位置と搬出位置とを別個
にしてその搬入と搬出とを同時に行い得て、シリンダヘ
ッド7の搬入出に要する時間を短縮してシリンダヘッド
7の生産性を高めることができる。
【0043】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、上記実
施例においてチップボックス33をガイドスリーブ32と切
り離してフィードユニット16の前端部に固定し、ブッシ
ュ2をチップボックス33に液密にかつ進退移動可能に嵌
挿するとともにそのブッシュ2の進退移動をガイドロッ
ド31とガイドスリーブ32とで案内し、さらにガイドスリ
ーブ32をエアシリンダ32で前進付勢し、そのブッシュ2
を引き戻し棒39で掛止するようにしても良い。また上記
実施例において引き戻し棒39の前端部をチップボックス
33に固定し、その引き戻し棒39の後端部で主軸台13を掛
止するようにしても良い。
【0044】
【発明の効果】かくしてこの発明のガンドリルマシンに
よれば、ブッシュを長くせずにそのブッシュの進退移動
距離を大きく設定してもガンドリルの脱落による折損を
防止し得るので、長手方向寸法が大きく異なる複数種類
のワークのガンドリル加工を行う場合でも、ブッシュを
交換する段取り換え作業を必要とせずその加工を自動的
に行うことができ、それゆえガンドリルマシンを、その
汎用性を高めつつ自動化することができる。しかも、ブ
ッシュが主軸台と別個独立にベッド上に支持されている
ことから、長手方向寸法が大きいワークを長尺のガンド
リルで加工するために主軸台とブッシュとの間の距離を
長くした場合に、ブッシュが主軸台から大きく離間した
位置でもガンドリルを高い剛性で支持することができ、
それゆえ長手方向寸法が大きいワークへの長尺のガンド
リルによる加工も、高い精度で行うことができる。
【0045】さらにこの発明のガンドリルマシンによれ
ば、シール部材によってブッシュをチップボックスに対
し液密にかつ進退移動可能に保持する構造を不要とし得
て、ガンドリルマシンをより簡易に構成することがで
き、しかも、ブッシュの進退移動にそれ専用のサーボモ
ータ式フィードユニットを不要とし得て、この点でもガ
ンドリルマシンをより簡易に構成することができる。
【0046】さらに、この発明のガンドリルマシンを、
主軸台の移動方向と直交するとともに互いに直交する二
方向へワークを移動させて、ワークをその種類に応じた
所定加工位置に位置決め固定するワーク位置決め固定手
段と、ワークをその位置決め固定手段上を含む複数の停
止位置に順送りして、その位置決め固定手段に対するワ
ークの供給および搬出を行うワーク搬送手段と、を具え
るものとすれば、さらに多種類のワークの加工も自動的
に行い得てガンドリルマシンの汎用性をさらに高めるこ
とができるとともに、ワークの搬入出に要する時間を短
縮してワークの生産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のガンドリルマシンの一実施例をガン
ドリル加工中の状態にて示す正面図である。
【図2】上記実施例のガンドリルマシンをガンドリル加
工前後の状態にて示す説明図である。
【図3】上記実施例のガンドリルマシンにおける加工ユ
ニットを一部切り欠いて示す正面図である。
【図4】上記実施例のガンドリルマシンにおけるワーク
位置決め固定機構およびトランスファフィード機構を示
す、図2の矢印A方向から見た矢視図である。
【図5】上記実施例におけるワーク位置決め固定機構お
よびトランスファフィード機構を示す平面図である。
【図6】上記実施例におけるワーク位置決め固定機構お
よびトランスファフィード機構を示す側面図である。
【図7】上記実施例におけるワーク位置決め固定機構を
示す、図2の矢印B方向から見た斜視図である。
【図8】従来のガンドリルマシンにおける加工ユニット
を示す断面図である。
【図9】上記従来のガンドリルマシンにおけるワーク位
置決め固定機構を加工ユニットの前端部とともに示す断
面図である。
【図10】上記従来のガンドリルマシンにおける加工ユ
ニットおよびワーク位置決め固定機構を示す、図9の矢
印C方向から見た矢視図である。
【符号の説明】
1 ガンドリル 2 ブッシュ 7 シリンダヘッド 13 主軸台 16 フィードユニット 33 チップボックス 37 エアシリンダ 39 引き戻し棒 50 ワーク位置決め固定機構 60 トランスファフィード機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−39493(JP,A) 実開 平1−66916(JP,U) 実開 平1−66914(JP,U) 実開 平2−7907(JP,U) 実開 昭51−117291(JP,U) 実開 昭58−128812(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 41/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガンドリル(1)を回転駆動するととも
    にそのガンドリル内に切削液を供給する主軸台(13)
    と、 ベッド(B)に対して所定加工位置に位置決め固定され
    たワーク(7)に対し前記主軸台を前記ベッド上で進退
    移動させて、前記ガンドリルをそのワークに対し送り移
    動および戻し移動させるガンドリル送り手段(16)と、 前記ワークに対し進退移動可能なように前記ベッド上に
    前記主軸台と別個独立に支持され、前記ワークの所定加
    工部位を通る軸線上に前記ガンドリルの先端部を保持す
    るとともに、前記ワークへのガンドリル加工の際にその
    ワーク押し当てられて、そのガンドリル加工により発
    生して前記切削液によりワーク外へ排出された切粉をチ
    ップボックス(33)内へ導くブッシュ(2)と、 前記ブッシュを前記ワークへ向けて所定押圧力で付勢す
    るブッシュ付勢シリンダ(37)と、 前記主軸台と前記ブッシュとの何れか一方に固定される
    とともに他方を掛止して、その主軸台とブッシュとが所
    定距離以上離間するのを規制する引き戻し部材(39)
    と、を具え、前記チップボックス(33)が、前記ワークに対して進退
    移動可能なように前記ベッド(B)上に支持され、 前記ブッシュ(2)が、前記チップボックスに固定され
    ており、 前記ブッシュ付勢シリンダ(37)が、前記チップボック
    スを介して前記ブッシュを付勢し、 前記引き戻し部材(39)が、前記チップボックスを介し
    て前記ブッシュに固定され、またはそのチップボックス
    を介して前記ブッシュを掛止する ことを特徴とする、ガ
    ンドリルマシン。
  2. 【請求項2】 前記主軸台の移動方向と直交するととも
    に互いに直交する二方向へ前記ワークを移動させて、前
    記ワークをその種類に応じた所定加工位置に位置決め固
    定するワーク位置決め固定手段(50)と、 前記ワークを前記位置決め固定手段上を含む複数の停止
    位置に順送りして、前記位置決め固定手段に対する前記
    ワークの供給および搬出を行うワーク搬送手段(60)
    と、 を具えることを特徴とする、請求項1記載のガンドリル
    マシン。
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