JP3009516U - 自動車のブレーキランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーキランプの遅延消灯で追突事故の防止
を図ることを主眼とし、そのブレーキランプによる自動
車の走行遅延等の如き交通事情に悪影響を及ぼすのも防
ぐ。 【構成】 ブレーキランプ２ａ，２ｂをブレーキペタル
１の踏込み操作乃至は踏込み解除で即座に点灯，消灯す
るブレーキランプの即動回路３と、ブレーキランプ２
ａ，２ｂをブレーキペタル１の踏込み操作で即座に点灯
し、且つ、そのブレーキランプ２ａ，２ｂをブレーキペ
タル１の踏込み解除後数秒経過後に消灯する遅延消灯回
路４とを併設し、これらのブレーキランプの即動回路３
と遅延消灯回路４とを車内に装備する切換えスイッチ８
で選択使用可能に回路構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車に装備するブレーキランプ装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

既存の自動車においては、主としてブレーキランプをブレーキペタルの踏込み 操作乃至は踏込み解除で即座に点灯，消灯するブレーキランプ装置が装備されて いる。このブレーキランプ装置が装備されていても、後続車が前車のブレーキラ ンプ消灯後に直ちに発進することによる追突事故が多発している。その原因とし ては、ブレーキランプの消灯が直ちに発進開始と見込み判断されることが主に考 えられる。

【０００３】 その自動車の追突事故を防止するべく、従来、ブレーキランプをブレーキペタ ルの踏込み操作で点灯し、このブレーキランプをブレーキペタルの踏込み解除後 所定時間点灯させる点灯継続装置を備えたブレーキランプ装置が既に提案されて いる（実開昭５９−１８７５３８号）。

【０００４】 そのブレーキランプ装置によれば、ブレーキぺタルをブレーキペタルの踏込み 解除後数秒間点灯したまま維持することから、この時間内には前車はアクセルの 踏込み操作に移れて発進を開始することができる。また、後続車には前車のブレ ーキランプが点灯したままであることにより発進を控えるよう注意を喚起でき、 前車の進行がある程度進行したときに発進を開始させられるから自動車の追突事 故を未然に回避することが期待できる。

【０００５】 然し、専ら、そのブレーキランプ装置によると、通常走行時に減速を行うべく ブレーキペタルを踏み込んだときでもブレーキランプが所定時間点灯したままに なる。このため、前車の走行に拘らず、後続車が減速を継続することにより走行 を遅延させて逆に道路交通の妨げともなりかねない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、ブレーキランプの遅延消灯で追突事故の防止を図ることを主眼とし 、そのブレーキランプによる自動車の走行遅延等の如き交通事情に悪影響を及ぼ すのも防げるよう創意工夫した自動車のブレーキランプ装置を提供することを目 的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本発明に係る自動車のブレーキランプ装置においては、ブレーキペタルの踏込 み操作乃至は踏込み解除で即座に点灯，消灯するブレーキランプの即動回路と、 ブレーキランプをブレーキペタルの踏込み操作で即座に点灯し、且つ、そのブレ ーキランプをブレーキペタルの踏込み解除後数秒経過後に消灯する遅延消灯回路 とを併設し、これらブレーキランプの即動回路と遅延消灯回路とを車内に装備す る切換えスイッチで選択使用可能に回路構成されている。

【０００８】

【作用】

その自動車のブレーキランプ装置では、切換えスイッチを備えてブレーキラン プの即動回路と遅延消灯回路とを選択使用するものであるから、ドライバーの情 況判断に基づいて信号停止時や渋滞中の如き特別な場合を除き、通常走行時等は ブレーキランプをブレーキランプの即動回路で点灯，消灯できる。このため、通 常走行時にまで自動車の走行遅延を招く如き悪影響を及ぼすのを防ぐことができ る。また、ブレーキランプの遅延消灯回路に切り換えれば、上述した如く追突事 故を未然に防ぐよう期待できることは勿論、いずれのドライバーにも切換えスイ ッチの装備による情況判断の必要性を促せることから広く交通事故を防止するこ とも期待できる。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図面を参照して説明すれば、図面はブレーキペタル１とブレーキラ ンプ２ａやハイマウントランプ２ｂとの間に装備される主要な機構部の回路構成 に基づいて自動車のブレーキランプ装置を概略的に示す。この回路構成は、ブレ ーキランプの即動回路３とブレーキランプの遅延消灯回路４とを併設することに より構成されている。

【００１０】 ブレーキランプの即動回路３は既存のブレーキランプ装置と共通した回路構成 を有し、ブレーキペタル１の踏込み操作乃至は踏込み解除でブレーキランプ２ａ ，２ｂを即座に点灯，消灯するよう構成されている。その回路構成中には、ブレ ーキペタル１による入力スイッチ５とバッテリー電源６とが組み込まれている。

【００１１】 ブレーキランプの遅延消灯回路４は、ブレーキランプ２ａ，２ｂをブレーキペ タル１の踏込み操作で即座に点灯し、且つ、そのブレーキランプ２ａ，２ｂをブ レーキペタル１の踏込み解除後数秒経過後に消灯するよう回路構成されている。 この遅延消灯回路４には、バッテリー電源６の電力をブレーキペタル１の踏込み 操作中に所与量蓄電可能なコンデンサー７を含むその他の必要な回路素子が組み 込まれている。

【００１２】 このブレーキランプ装置は、切換えスイッチ８を車内側に装備することにより ブレーキランプの即動回路３と消灯遅延回路４とを選択使用可能に構成されてい る。その切換えスイッチ８は、インストルメントパネルやドアアームレスト，チ ェンジレバーボックス等の所定位置に装備することができる。この装置全体は一 つの回路組立体とすることから新車のみならず、現在使用中の自動車にも部品交 換として装備可能に構成するとよい。

【００１３】 なお、遅延消灯回路４による遅延時間は３〜５秒程度でよく、その持続時間は 遅延リレー等を組み付けることにより定めることができる。また、この遅延時間 は信号停止や渋滞中は３秒程度とし、一般道路走行時や高速道路走行時は５秒程 度とするよう場面別に設定することもできる。

【００１４】 このように構成する自動車のブレーキランプ装置では、ブレーキランプの即動 回路３と遅延消灯回路４とを切換えスイッチ８で切換え操作することにより必要 に応じて選択使用できる。図中、切換えスイッチ８はブレーキランプの即動回路 ３に接続されている。その回路設定では、入力スイッチ５をブレーキペタル１の 踏込み操作乃至は踏込み解除でＯＮ，ＯＦＦ制御することによりブレーキランプ ２ａ，２ｂを即座に点灯，消灯することができる。

【００１５】 一方、切換えスイッチ８をブレーキランプの遅延消灯回路４に接続すれば、入 力スイッチ５をブレーキペタル１の踏込み操作でＯＮ状態にすることによりブレ ーキランプの即動回路３と同様にブレーキランプ２ａ，２ｂを即座に点灯し、勿 論、ブレーキペタル１の踏押し中も継続的に点灯維持するようにできる。また、 ブレーキペタル１を踏込み解除したときは入力スイッチ５がＯＦＦ状態になるも のの、ブレーキランプ２ａ，２ｂは予め設定された遅延時間だけ数秒間点灯を持 続した後消灯するようにできる。

【００１６】 その切換え操作はドライバーが情況判断することにより行えるから、信号停止 時や渋滞時ではブレーキランプの遅延消灯回路４を選択し、また、通常走行時に はブレーキランプの即動回路３を選択するようにできる。その選択はいずれの回 路を使用するにしてもドライバー自身による判断を必要とするため、この種の切 換えスイッチ８を装備することだけでも情況判断の必要性を促せるから広く事故 防止の注意を喚起することが期待できる。

【００１７】

【考案の効果】

以上の如く、本考案に係る自動車のブレーキランプ装置に依れば、ブレーキペ タルの踏込み操作乃至は踏込み解除に伴うブレーキランプの即動回路と、そのブ レーキランプの遅延消灯回路とを併設し、この両回路を選択使用する切換えスイ ッチを車内に装備することによりドライバーの情況判断による的確な使用選択を 図れ、追突事故を未然に防止できて自動車の円滑な走行維持を図ることも期待で きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る自動車のブレーキランプ装置を概
略的な回路構成で示す説明図である。

【符号の説明】

１ ブレーキペタル ２ａ，２ｂ ブレーキランプ ３ ブレーキランプの即動回
路 ４ ブレーキランプの消灯遅
延回路 ８ 切換えスイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブレーキランプをブレーキペタルの踏込
   み操作乃至は踏込み解除で即座に点灯，消灯するブレー
   キランプの即動回路と、ブレーキランプをブレーキペタ
   ルの踏込み操作で即座に点灯し、且つ、そのブレーキラ
   ンプをブレーキペタルの踏込み解除後数秒経過後に消灯
   する遅延消灯回路とを併設し、これらブレーキランプの
   即動回路と遅延消灯回路とを車内に装備する切換えスイ
   ッチで選択使用可能に回路構成したことを特徴とする自
   動車のブレーキランプ装置。