JPH0840143A - 自動車のブレーキランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 追突事故防止の注意を簡単な回路設定で効果
的に喚起できて事故発生を未然に防止する。 【構成】 ブレーキペタル１の踏押し操作乃至は踏押し
解除でブレーキランプ２ａ，２ｂを即座に点灯，消灯す
るブレーキランプの即動回路３と、ブレーキペタル１の
踏押し操作でブレーキランプ２ａ，２ｂを即座に点灯
し、且つ、ブレーキペタル１の踏押し解除後数秒経過後
にブレーキランプ２ａ，２ｂを消灯するブレーキランプ
の消灯遅延回路４とを併設し、このブレーキランプの即
動回路３と消灯遅延回路４とを車内に装備する切換えス
イッチ８で選択使用可能に回路構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車の追突事故を未
然に効果的に防げるよう改良した自動車のブレーキラン
プ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】既存自動車のブレーキランプ装置は、ブ
レーキペタルの踏押し操作乃至は踏押し解除でブレーキ
ランプを即座に点灯，消灯するよう回路構成されてい
る。ところで、前車のブレーキランプ消灯後に後続車が
直ちに発進することによる追突事故が多く発生し、この
原因はブレーキランプの消灯が直ちに発進開始と見込み
判断されることによると考えられる。

【０００３】信号停止や渋滞中に発進を開始する際は前
者の行動を前車のブレーキランプで見きわめ、ブレーキ
ランプの消灯後に前車が発進を開始してから自車を発進
させることが必要である。然し、前車のブレーキランプ
消灯直後に前車の発進を見込んで後続車が発進を開始
し、また、約２秒程度といわれる脇見やよそ見或いは停
止中の車内物色後のぼんやり運転等で前方をよく確認せ
ずに見込み発進することが後を絶たない。

【０００４】この種の原因で発生する追突事故は車両相
互の交通事故の約３分の１を占め、発生場所としては上
述した信号停車や渋滞中が多く、また、加害者側の速度
としては約６０％が３０ｋｍ以下なのが実態である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、追突事故防
止の注意を簡単な回路設定で効果的に喚起できて事故発
生を未然に防止できるよう改良した自動車のブレーキラ
ンプ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動車のブ
レーキランプ装置においては、ブレーキペタルの踏押し
操作乃至は踏押し解除でブレーキランプを即座に点灯，
消灯するブレーキランプの即動回路と、ブレーキペタル
の踏押し操作でブレーキランプを即座に点灯し、且つ、
ブレーキペタルの踏押し解除後数秒経過後にブレーキラ
ンプを消灯するブレーキランプの消灯遅延回路とを併設
し、このブレーキランプの即動回路と消灯遅延回路とを
車内に装備する切換えスイッチで選択使用可能に回路構
成されている。

【０００７】

【作用】本発明に係る自動車のブレーキランプ装置で
は、ブレーキランプの消灯遅延回路に切り換えたときは
ブレーキペタルの踏押し解除後数秒間はブレーキランプ
を点灯したまま維持することができる。この時間内に
は、前車はアクセルの踏押し操作に十分に移れることに
より発進を開始でき、また、後続車には前車のブレーキ
ランプが点灯したままであるから発進を控えるよう注意
を喚起できて前車の進行がある程度進行したときに発進
を開始させるようにできる。

【０００８】その自動車のブレーキランプ装置では、切
換えスイッチを備えてブレーキランプの即動回路と消灯
遅延回路とを選択使用できるから、信号停止時や渋滞中
の如き特別な事情下にない走行時は既設通りブレーキラ
ンプの即動回路に応じてブレーキランプを点灯，消灯さ
せることができる。殊に、この自動車のブレーキランプ
装置はエアーバックやシートベルト等の如く交通事故発
生時の対策手段と比較すれば、交通事故を未然防止する
手段として極めて有用な対策と言うことができる。

【０００９】

【実施例】以下、添付図面を参照して説明すれば、図面
はブレーキペタル１とブレーキランプ２ａやハイマウン
トランプ２ｂとの間に装備される主要な機構部の回路構
成に基づいて自動車のブレーキランプ装置を概略的に示
すものである。この回路構成は、ブレーキランプの即動
回路３とブレーキランプの消灯遅延回路４とを併設する
ことにより構成されている。

【００１０】ブレーキランプの即動回路３は既存のブレ
ーキランプ装置と共通した回路構成を有し、ブレーキペ
タル１の踏押し操作乃至は踏押し解除でブレーキランプ
２ａ，２ｂを即座に点灯，消灯するよう構成されてい
る。その回路構成中には、ブレーキペタル１による入力
スイッチ５とバッテリー電源６とが組み込まれている。

【００１１】ブレーキランプの消灯遅延回路４は、ブレ
ーキペタル１の踏押し操作でブレーキランプ２ａ，２ｂ
を即座に点灯し、且つ、ブレーキペタル１の踏押し解除
後数秒経過後にブレーキランプ２ａ，２ｂを消灯するよ
う回路構成されている。この消灯遅延回路４には、バッ
テリー電源６の電力をブレーキペタル１の踏押し操作中
に所与量蓄電可能なコンデンサー等の蓄電素子７が組み
込まれている。

【００１２】遅延時間は３〜５秒程度でよく、その持続
時間はブレーキランプ２ａ，２ｂの消費電力に応じた蓄
電素子７の容量で定めることができる。また、この遅延
時間は信号停止や渋滞中は３秒程度とし、一般道路走行
時や高速道路走行時は５秒程度とするよう場面別に設定
することもできる。その場面別設定は、入力スイッチ５
のＯＦＦ動作に連動するタイマー回路等を組み込んで短
縮モードに制御することから行える。

【００１３】このブレーキランプ装置は、切換えスイッ
チ８を車内側に装備することによりブレーキランプの即
動回路３と消灯遅延回路４とを選択使用可能に構成され
ている。その切換えスイッチ８は、インストルメントパ
ネルやドアアームレスト，チェンジレバーボックス等に
装備することができる。また、装置全体は一つの回路組
立体とすることから新車のみならず、現在使用中の自動
車にも部品交換として装備可能に構成するようにでき
る。

【００１４】このように構成する自動車のブレーキラン
プ装置では、ブレーキランプの即動回路３と消灯遅延回
路４とを切換えスイッチ８で切換え操作することにより
選択使用できる。図中、切換えスイッチ８はブレーキラ
ンプの即動回路３に接続されている。その回路設定で
は、入力スイッチ５をブレーキペタル１の踏押し操作乃
至は踏押し解除でＯＮ，ＯＦＦ制御することによりブレ
ーキランプ２ａ，２ｂを即座に点灯，消灯するようにで
きる。

【００１５】一方、切換えスイッチ８をブレーキランプ
の消灯遅延回路４に接続し、入力スイッチ５をブレーキ
ペタル１の踏押し操作でＯＮ状態にしたときはブレーキ
ランプの即動回路３と同様にブレーキランプ２ａ，２ｂ
を即座に点灯し、ブレーキペタル１の踏押し中は継続的
に点灯維持するようにできる。また、ブレーキペタル１
を踏押し解除したときは入力スイッチ５がＯＦＦ状態に
なるものの、ブレーキランプ２ａ，２ｂはコンデンサー
等の蓄電素子７から通電する電力で設定された遅延時間
だけ数秒間点灯を持続し、所定の時間経過後に電力消費
でまたはタイマー制御等で消灯するようにできる。

【００１６】そのブレーキランプ２ａ，２ｂの遅延点灯
の間に、前車のドライバーはアクセルの踏押し操作に移
って発進を開始することができる。また、後続車のドラ
イバーは前車がブレーキランプ２ａ，２ｂの点灯中でブ
レーキペタルの踏押し中と認知する。このことから、後
続車には直ちに発進しないよう注意を喚起できると共
に、前車がある程度まで進行してから発進を開始させる
ようにできる。従って、信号停止や渋滞中等の発進開始
時に前車と後続車との車間を確実に保てることにより追
突事故を防止する手段として大きく貢献することができ
る。

【００１７】

【発明の効果】以上の如く、本発明に係る自動車のブレ
ーキランプ装置に依れば、ブレーキペタルの踏押し解除
に伴うブレーキランプの消灯を数秒間遅延する回路構成
を併設することにより追突事故を未然に防止できると共
に、簡単な回路構成で具体化できることから設備費の高
騰を来すこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動車のブレーキランプ装置を概
略的な回路構成で示す説明図である。

【符号の説明】

１ ブレーキペタル ２ａ，２ｂ ブレーキランプ ３ ブレーキランプの即動回
路 ４ ブレーキランプの消灯遅
延回路 ８ 切換えスイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブレーキペタルの踏押し操作乃至は踏押
   し解除でブレーキランプを即座に点灯，消灯するブレー
   キランプの即動回路と、ブレーキペタルの踏押し操作で
   ブレーキランプを即座に点灯し、且つ、ブレーキペタル
   の踏押し解除後数秒経過後にブレーキランプを消灯する
   ブレーキランプの消灯遅延回路とを併設し、このブレー
   キランプの即動回路と消灯遅延回路とを車内に装備する
   切換えスイッチで選択使用可能に回路構成したことを特
   徴とする自動車のブレーキランプ装置。