JP3009275U - 自動車用断熱カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車内の温度上昇を可及的最小限に止めると共
に、簡単、かつ、迅速に着脱可能な自動車用断熱カバー
を提供する。 【構成】 自動車１の上部を覆う倒立舟型に形成された
カバー本体６を有し、該カバー本体６が、ドア２…と車
体３とにて挟持される挟持部７…を備えている。さら
に、この挟持部７…は複数の膨出部９…を有し、この膨
出部９…がドア２…と車体３との間に引掛かる。また、
カバー本体６はアルミシート層と樹脂シート層とを有し
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動車用断熱カバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

炎天下に窓を閉めた状態で車を放置すると、車内の温度が著しく上昇し、運転 者に不快感を与えると共に、ハンドルやシフトノブが触わることができない程熱 くなるといった問題点がある。そこで、従来は、伸縮自在に蛇腹を形成し、車の ダッシュボードにフロントガラスと平行に立て掛ける紙又はプラスチック製の日 除けバイザーや、窓に吸盤で貼りつける小型のカーテン乃至ブラインドのような ものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記日除けバイザーでは、フロントガラスを通過する日差しのみしか 遮断できないので、側方乃至後方の窓から侵入する日差しによって、車内の温度 は上昇してしまう。また、簡易カーテン乃至ブラインドでは、全ての窓に取り付 けるには手間がかかると共に、使用後の保管場所にも困る。

【０００４】 そこで、本考案では、車内の温度上昇を可及的最小限に止めると共に、簡単、 かつ、迅速に着脱可能な自動車用断熱カバーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、自動車のドアと車体とにて挟持される挟持部を有し、かつ 、自動車の上部を覆うカバー本体が倒立舟型に形成されたものである。

【０００６】 また、自動車のドアと車体とにて挟持される挟持部を有し、かつ、自動車の前 上部及び／又は後上部を覆うカバー本体が倒立半舟型に形成した。

【０００７】 自動車のドアを閉じた状態に於いて、該自動車のドアと車体との間に引掛かっ てカバー本体の引抜きを防止する膨出部を設けた。

【０００８】 また、自動車のトランクの枢支部側の端縁と車体との隙間から引出し自在とし てトランクの裏面にシート体をロール状に巻設保持する巻取部を設け、かつ、該 シート体の端部に連結具を設け自動車に引掛可能とした。さらに、上記巻取部が 、ぜんまいによって巻取方向へ弾発付勢されて回転する巻取軸を備えたものであ る。

【０００９】

【作用】

（請求項１によれば、）挟持部によってカバー本体の挟持状態を保持している 。また、カバー本体が容易に全ての窓を覆い隠すことができる。

【００１０】 （請求項２によれば、）挟持部によってカバー本体の挟持状態を保持している 。また、カバー本体が容易に前方及び後方の窓を覆うことができる。さらに、前 後に分割して装着が可能である。

【００１１】 （請求項３によれば、）カバー本体を引張っても膨出部がドアと車体との間に 引掛かるので、確実にカバー本体の抜け止めが行われる。

【００１２】 （請求項４によれば、）シート体の引出しが容易であり、連結具によってシー ト体を引出した状態に保持できる。

【００１３】 （請求項５によれば、）シート体が巻取軸に簡単、かつ、迅速に巻取られる。

【００１４】

【実施例】

以下、実施例を示す図面に基づいて本考案を詳説する。

【００１５】 図１に本考案に係る自動車用断熱カバーの一実施例を示す。この自動車用断熱 カバーは、自動車１の上部（屋根４及び全ての窓５…）を覆う倒立舟型に形成さ れたカバー本体６を有し、さらに、該カバー本体６は、自動車１のドア２…と車 体３とにて挟持される挟持部７…を備える。

【００１６】 なお、図１に示す自動車用断熱カバーは４枚のドア２…を有する自動車１に適 応し、カバー本体６の外側面に左右２箇所ずつ挟持部７…を設け、該挟持部７… は自動車１の窓枠８…に当接し挟持される。

【００１７】 また、上記挟持部７…は該挟持部７…の端部に複数の円筒状の膨出部９…を有 していて、ドア２を閉じた状態に於いて、該膨出部９…が車内に閉じ込められ、 カバー本体６を外から引張っても、膨出部９…が自動車１のドア２と車体３との 間に引掛かってカバー本体６の引抜きを防止する。

【００１８】 なお、窓枠８…の無い車の場合には、窓５…と車体３とによって挟持部７…が 挟持される。また、上記膨出部９…が円筒状でなく、他形状であっても自由であ る。

【００１９】 また、図２はカバー本体６の要部拡大断面図であり、カバー本体６は、樹脂シ ート層17の上にアルミシート層16を有する２層構造であって、該アルミシート層 16によって日差しを反射し、かつ、断熱効果をもたらす。さらに、車内が見えな いので、プライバシーを守ると共に防犯に役立つ。

【００２０】 なお、図例では２層構造であるが、車体３と当接する側にフェルト状の布生地 の層を有する３層構造のカバーとすれば、車体３を傷つけることがない。また、 樹脂シート層17を１層増やし、延べ３層構造とすれば、さらに断熱効果を増すこ とができる。

【００２１】 次に、図３，図４の平面断面図に於いて、本考案の使用方法を説明する。まず 、図３に示す如く、自動車の全てのドア２…を開放し、その状態で、カバー本体 ６の表裏及び挟持部７…が側面の窓枠８…（乃至窓５…）に確実に挟持される位 置にあることを確認しつつ、車体の剛性を高めるピラー10…とドア２…の窓枠８ …（乃至窓５…）との間にカバー本体６が挟まれるように自動車の上面にカバー 本体６を被せる。

【００２２】 その後、図４に示すように、自動車のドア２…を閉めることにより、カバー本 体６は車体のピラー10…と窓枠８…（乃至窓５…）とに挟持される。さらに、上 述した挟持部７…に付設された複数の膨出部９…が車内にあるので、カバー本体 ６が風等で引っ張られても該膨出部９…が窓枠８…（乃至窓５…）とピラー10と に当接し引掛かり、カバー本体６を確実に挟持できる。

【００２３】 なお、上述したような挟持部７…が４箇所有する場合と異なり、カバー本体６ に左右一対の挟持部７，７を備えれば、２枚乃至３枚のドア２…を有する自動車 １にも使用可能である。

【００２４】 次に、図５は他の実施例を示し、自動車１の前上部（屋根４の前部及び、運転 席側と助手席側の２枚の窓５，５と、１枚の前方窓５）を覆い隠す倒立半舟型に 形成されたカバー本体６を有し、さらに、該カバー本体６は、自動車１のドア２ ，２と車体３とにて挟持される挟持部７，７を備える。

【００２５】 上記カバー本体６は自動車１の前方３枚の窓５…を覆い、カバー本体６の両側 面に左右一対の挟持部７，７を設けていて、該挟持部７，７が自動車１の窓枠８ ，８（乃至窓５，５）に当接し挟持される。

【００２６】 また、図１に示した実施例と同様に、上記挟持部７，７は該挟持部７，７の端 部に複数の円筒状の膨出部９…を有していて、ドア２を閉じた状態に於いて、該 膨出部９…が車内に閉じ込められ、カバー本体６を外から引張っても、膨出部９ …が自動車１のドア２と車体３との間に引掛かってカバー本体６の引抜きを防止 する。

【００２７】 なお、４枚のドア２…を有する自動車１に使用する場合には、前上部を覆い隠 すのみならず、用途に応じて、仮想線で示すように、カバーの向きを反転させ、 カバー本体６を後方の２枚のドア２，２に挟持させて、後方乃至後部座席側の窓 ５…を覆い隠すように使用することも可能である。

【００２８】 また、上述した倒立半舟型に形成されたカバー本体６を２枚有し、夫々のカバ ー本体６，６を自動車１の前上部と後上部に分割して覆うようにしても良い。

【００２９】 このようにすれば、多少大きさの異なる自動車でも、自動車の前上部及び後上 部を覆うことができ、また、カバー本体６，６を取り付ける際に、一度に４枚全 てのドア２…を開放する必要がなく、さらに、前・後２度に分けて装着するので 、背の低い人や女性でも簡単に使用することができる。

【００３０】 次に、図６に他の実施例を示し、自動車１のトランク11を開放した状態に於い て、該トランク11の枢支部12側の端縁13と車体３との隙間から引出し自在として 、トランク11の裏面にシート体14をロール状に巻設保持する巻取部15が設けられ ている。さらに、上記シート体14の端部19に連結具18を設け、自動車１に引掛可 能とした。

【００３１】 また、上記巻取部15が、ぜんまいによって巻取方向へ弾発付勢されて回転する 巻取軸20を有している。

【００３２】 具体的に説明すると、帯板状のシート体14が、円筒状の巻取軸20にロール状に 巻取られていて、巻取部15を構成している。この巻取部15が、上記シート体14を トランク11と車体３との隙間から引出し自在にトランク11の裏面に取り付けられ ている。

【００３３】 また、巻取部15にはぜんまいが備えられ、該ぜんまいに弾発付勢されて巻取方 向へ巻取軸20が回転することにより、引出されたシート体14が巻取軸20に自動的 に巻取られる。

【００３４】 さらに、シート体14の反巻取方向の端部19には連結具18…が付設されていて、 シート体14をトランク11より引出し、連結具18…を自動車１のワイパー21及びド アミラー22に連結すれば、引出したシート体14が上記ぜんまいによって巻取軸20 に巻取られることなく、自動車１の上部を覆った状態を保持できる。

【００３５】 また、シート体14を取り外す場合には、トランク11を開け、鉤状のフック及び 紐等の上記連結具18…を手で外しシート体14を自由状態にすれば、シート体14が 、ぜんまいによって回転する巻取軸20に巻取られる。

【００３６】 なお、上記シート体14は図２に示す２層構造であり、上述したように、車体３ に傷が付かない３層構造であっても自由である。

【００３７】 このように、上記シート体14を用いれば、迅速、かつ、簡単に自動車１の上部 を覆い隠すことができ、また、シート体14が巻取軸20に巻取られるので、シート 体14の取り外しならびに収納を容易に行うことができる。

【００３８】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成され、次のような著大な効果を奏する。

【００３９】 （請求項１によれば、）挟持部７…によってカバー本体６の挟持状態が保持さ れるので、容易にいたずらや風でカバー本体６が外れることがない。また、カバ ー本体６が全ての窓５…を覆い隠すので断熱効果が高く、かつ、車内が見えない のでプライバシーが守られると共に、防犯にも役立つ。

【００４０】 （請求項２によれば、）自動車１の前上部（又は後上部）を容易に覆い隠すこ とができる。また、前後２枚のカバー本体６，６を用いれば、大きさの異なる車 にも対応して使用可能であり、さらに、カバー本体６が小型であるため、誰でも 簡単に装着することができる。

【００４１】 （請求項３によれば、）膨出部９によってカバー本体６がいたずらや風で外れ ることがない。

【００４２】 （請求項４によれば、）シート体14の引出し及び装着が容易に行うことができ るので、短時間車を離れる際に至便である。また、手を汚すこともない。

【００４３】 （請求項５によれば、）簡単、かつ、迅速にシート体14を収納できる。また、 手を汚すこともない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】要部拡大断面図である。

【図３】使用状態を示す要部拡大平面断面図である。

【図４】使用状態を示す要部拡大平面断面図である。

【図５】他の実施例を示す斜視図である。

【図６】他の実施例を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 自動車 ２ ドア ３ 車体 ６ カバー本体 ７ 挟持部 ９ 膨出部 11 トランク 12 枢支部 13 端縁 14 シート体 15 巻取部 18 連結具 19 端部 20 巻取軸

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車１のドア２と車体３とにて挟持さ
   れる挟持部７を有し、かつ、自動車１の上部を覆うカバ
   ー本体６が倒立舟型に形成されたことを特徴とする自動
   車用断熱カバー。
2. 【請求項２】 自動車１のドア２と車体３とにて挟持さ
   れる挟持部７を有し、かつ、自動車１の前上部及び／又
   は後上部を覆うカバー本体６が倒立半舟型に形成された
   ことを特徴とする自動車用断熱カバー。
3. 【請求項３】 自動車１のドア２を閉じた状態に於い
   て、該自動車１のドア２と車体３との間に引掛かってカ
   バー本体６の引抜きを防止する膨出部９を有する請求項
   １又は２記載の自動車用断熱カバー。
4. 【請求項４】 自動車１のトランク11の枢支部12側の端
   縁13と車体３との隙間から引出し自在としてトランク11
   の裏面にシート体14をロール状に巻設保持する巻取部15
   を設け、かつ、該シート体14の端部19に連結具18を設け
   自動車１に引掛可能としたことを特徴とする自動車用断
   熱カバー。
5. 【請求項５】 巻取部15が、ぜんまいによって巻取方向
   へ弾発付勢されて回転する巻取軸20を有する請求項４記
   載の自動車用断熱カバー。