JP3008756B2 - 四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置 - Google Patents
四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アウトプットシャフ
トを駆動源とする正逆回転形の第1液圧ポンプと、電動
モータを駆動源する正回転形の第2液圧ポンプとを油圧
源とし、この油圧源からの作動油をトランスファの可変
トランスファに供給する四輪駆動車のトランスファ油圧
供給装置に関する。
トを駆動源とする正逆回転形の第1液圧ポンプと、電動
モータを駆動源する正回転形の第2液圧ポンプとを油圧
源とし、この油圧源からの作動油をトランスファの可変
トランスファに供給する四輪駆動車のトランスファ油圧
供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪回転速度差制御、横G制御、4W
AS(4輪アンチスキッドブレーキ)との総合制御など
を可能とする四輪駆動車に搭載され、トランスファ6に
作動油を供給する油圧供給装置として、図8に示すもの
が知られている。この油圧供給装置1は、トランスミッ
ションのアウトプットシャフト2と連結して回転駆動す
る正逆回転形の第1液圧ポンプ3と、この第1液圧ポン
プ3と並設されて電動モータ4と連結して回転駆動する
正回転形の第2液圧ポンプ5と、これら第1液圧ポンプ
3及び第2液圧ポンプ5よりトランスファ6側の管路に
介挿された逆止弁7a、7bと、これら逆止弁7a、7
bとトランスファ6との間の管路に接続されたアキュム
レータ8と、このアキュムレータ8の接続点とトランス
ファ6との間に介挿された圧力調整弁9と、圧力調整弁
9へ供給されるライン圧と同一の圧力が一次圧として供
給され、減圧された二次圧がパイロット圧として圧力調
整弁9に供給されて圧力制御を行う比例制御電磁弁10
と、圧力調整弁9よりトランスファ6側の圧力を検知し
てこれに応じた油圧信号を制御部11に出力する油圧セ
ンサー12と、第1液圧ポンプ3とチェック弁7aとの
間の管路に接続されたリリーフ弁13とを備えた装置で
ある。
AS(4輪アンチスキッドブレーキ)との総合制御など
を可能とする四輪駆動車に搭載され、トランスファ6に
作動油を供給する油圧供給装置として、図8に示すもの
が知られている。この油圧供給装置1は、トランスミッ
ションのアウトプットシャフト2と連結して回転駆動す
る正逆回転形の第1液圧ポンプ3と、この第1液圧ポン
プ3と並設されて電動モータ4と連結して回転駆動する
正回転形の第2液圧ポンプ5と、これら第1液圧ポンプ
3及び第2液圧ポンプ5よりトランスファ6側の管路に
介挿された逆止弁7a、7bと、これら逆止弁7a、7
bとトランスファ6との間の管路に接続されたアキュム
レータ8と、このアキュムレータ8の接続点とトランス
ファ6との間に介挿された圧力調整弁9と、圧力調整弁
9へ供給されるライン圧と同一の圧力が一次圧として供
給され、減圧された二次圧がパイロット圧として圧力調
整弁9に供給されて圧力制御を行う比例制御電磁弁10
と、圧力調整弁9よりトランスファ6側の圧力を検知し
てこれに応じた油圧信号を制御部11に出力する油圧セ
ンサー12と、第1液圧ポンプ3とチェック弁7aとの
間の管路に接続されたリリーフ弁13とを備えた装置で
ある。
【0003】そして、第1液圧ポンプ3もしくは第2液
圧ポンプ5で昇圧されたライン圧P L は、圧力調整弁9
及び比例制御電磁弁10の一次側に供給されるととも
に、制御部11から比例制御電磁弁10の比例ソレノイ
ドに供給される指令電流に応じて、ライン圧PL は所定
のパイロット圧PP に減圧されて圧力調整弁9の圧力制
御を行う。これにより、指令電流に比例した所定のクラ
ッチ圧Pcがトランスファ6側に供給されるが、前述し
た前後輪回転速度差制御及び4WASとの総合制御の応
答性を高めるため、二輪駆動状態であっても、可変トル
ククラッチの締結状態が保持されるクラッチ圧Pcより
若干低いスタンバイ圧PS が常時供給されるように、比
例制御電磁弁10は圧力調整弁9の制御を行っている。
圧ポンプ5で昇圧されたライン圧P L は、圧力調整弁9
及び比例制御電磁弁10の一次側に供給されるととも
に、制御部11から比例制御電磁弁10の比例ソレノイ
ドに供給される指令電流に応じて、ライン圧PL は所定
のパイロット圧PP に減圧されて圧力調整弁9の圧力制
御を行う。これにより、指令電流に比例した所定のクラ
ッチ圧Pcがトランスファ6側に供給されるが、前述し
た前後輪回転速度差制御及び4WASとの総合制御の応
答性を高めるため、二輪駆動状態であっても、可変トル
ククラッチの締結状態が保持されるクラッチ圧Pcより
若干低いスタンバイ圧PS が常時供給されるように、比
例制御電磁弁10は圧力調整弁9の制御を行っている。
【0004】また、実際の車両走行における第1液圧ポ
ンプ3及び第2液圧ポンプ5の作動は、車両のニュート
ラル状態での停止時、低速(10〜20km/h)状態での
前進走行時、さらには後退走行時には、アウトプットシ
ャフト2から充分な回転駆動力が得られないので、制御
部11からモータリレー13に作動信号が送信されて電
動モータ4により第2液圧ポンプ5が回転駆動する。一
方、車両が高速状態で前進走行している場合には、アウ
トプットシャフト2の回転数を充分に得ることができる
ので、第1液圧ポンプ3が回転駆動する。
ンプ3及び第2液圧ポンプ5の作動は、車両のニュート
ラル状態での停止時、低速(10〜20km/h)状態での
前進走行時、さらには後退走行時には、アウトプットシ
ャフト2から充分な回転駆動力が得られないので、制御
部11からモータリレー13に作動信号が送信されて電
動モータ4により第2液圧ポンプ5が回転駆動する。一
方、車両が高速状態で前進走行している場合には、アウ
トプットシャフト2の回転数を充分に得ることができる
ので、第1液圧ポンプ3が回転駆動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧供給装置1にあっては、以下に示す課題があ
る。第1に、トランスファ6の可変トルククラッチへク
ラッチ圧を高精度に供給制御することを必要とする比例
制御電磁弁10が高価な部品となり、それにより装置コ
ストが高騰してしまうので、上記従来の油圧供給装置1
を一般車両に搭載することは実際上困難である。
来の油圧供給装置1にあっては、以下に示す課題があ
る。第1に、トランスファ6の可変トルククラッチへク
ラッチ圧を高精度に供給制御することを必要とする比例
制御電磁弁10が高価な部品となり、それにより装置コ
ストが高騰してしまうので、上記従来の油圧供給装置1
を一般車両に搭載することは実際上困難である。
【0006】第2に、圧力調整弁9へ供給される作動油
の流量が増大する場合には、比例制御電磁弁10へ供給
されるライン圧PL の圧力変動が発生し、それにより比
例制御電磁弁10の二次圧(パイロット圧PP )のバラ
ツキが発生して圧力調整弁9の制御を高精度に行うこと
ができない。これにより、比例制御電磁弁10は圧力調
整弁9に対して高精度にスタンバイ圧PS を設定するこ
とができず、二輪駆動を保持すべき時に可変トルククラ
ッチが締結状態となるおそれがあるとともに、前後輪回
転速度差制御及び4WASとの総合制御の応答性が低下
してしまうおそれがある。
の流量が増大する場合には、比例制御電磁弁10へ供給
されるライン圧PL の圧力変動が発生し、それにより比
例制御電磁弁10の二次圧(パイロット圧PP )のバラ
ツキが発生して圧力調整弁9の制御を高精度に行うこと
ができない。これにより、比例制御電磁弁10は圧力調
整弁9に対して高精度にスタンバイ圧PS を設定するこ
とができず、二輪駆動を保持すべき時に可変トルククラ
ッチが締結状態となるおそれがあるとともに、前後輪回
転速度差制御及び4WASとの総合制御の応答性が低下
してしまうおそれがある。
【0007】第3に、車両の高速走行時において、第1
液圧ポンプ3により昇圧された作動油は逆止弁7aを通
過するが、逆止弁7a内部のボール座等の絞り構造を通
過することにより吐出抵抗が増大して吐出側配管が高圧
状態となり、ハンチングや油圧振動の発生により圧力調
整弁9及び比例制御電磁弁10へ供給されるライン圧が
圧力変動を発生するおそれがある。これにより、前述し
たと同様に、比例制御電磁弁10のパイロット圧PP の
バラツキが発生して圧力調整弁9の制御を高精度に行う
ことができないおそれがある。
液圧ポンプ3により昇圧された作動油は逆止弁7aを通
過するが、逆止弁7a内部のボール座等の絞り構造を通
過することにより吐出抵抗が増大して吐出側配管が高圧
状態となり、ハンチングや油圧振動の発生により圧力調
整弁9及び比例制御電磁弁10へ供給されるライン圧が
圧力変動を発生するおそれがある。これにより、前述し
たと同様に、比例制御電磁弁10のパイロット圧PP の
バラツキが発生して圧力調整弁9の制御を高精度に行う
ことができないおそれがある。
【0008】第4に、車両の後退走行時において第1液
圧ポンプ3が逆回転駆動する場合には、逆止弁7aによ
って第1液圧ポンプ3の吸込み抵抗が増大し、吸入側が
負圧状態となり、ポンプギアの油膜切れを起こしてポン
プ自体が焼きつくおそれがある。また、キャビテーショ
ンの発生によりオイルタンク16内に泡が発生してしま
い、作動油内にエアを含有した状態でクラッチ圧を供給
する場合があり、トランスファ6の制御に悪影響を及ぼ
すおそれがある。そこで、この発明は、上記従来の未解
決の課題に着目してなされたものであり、アウトプット
シャフトを駆動源とする正逆回転形の液圧ポンプと電動
モータを駆動源とする正回転形の液圧ポンプのいずれに
もキャビテーション等を発生させず、トランスファへの
圧力制御を高精度に行うことが可能な四輪駆動車のトラ
ンスファ油圧供給装置を提供することを目的としてい
る。
圧ポンプ3が逆回転駆動する場合には、逆止弁7aによ
って第1液圧ポンプ3の吸込み抵抗が増大し、吸入側が
負圧状態となり、ポンプギアの油膜切れを起こしてポン
プ自体が焼きつくおそれがある。また、キャビテーショ
ンの発生によりオイルタンク16内に泡が発生してしま
い、作動油内にエアを含有した状態でクラッチ圧を供給
する場合があり、トランスファ6の制御に悪影響を及ぼ
すおそれがある。そこで、この発明は、上記従来の未解
決の課題に着目してなされたものであり、アウトプット
シャフトを駆動源とする正逆回転形の液圧ポンプと電動
モータを駆動源とする正回転形の液圧ポンプのいずれに
もキャビテーション等を発生させず、トランスファへの
圧力制御を高精度に行うことが可能な四輪駆動車のトラ
ンスファ油圧供給装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1記載の四輪駆動車のトランスフ
ァ油圧供給装置は、正逆回転するアウトプットシャフト
を駆動源としてオイルタンクから吸入した作動油を昇圧
吐出する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1液圧
ポンプと並列接続され、電動モータを駆動源として前記
オイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正回転
形の第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源からの
作動油をトランスファ内に装着された可変トルククラッ
チに所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラッチ
を所定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定の配
分比で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトランス
ファ油圧供給装置において、前記油圧源で得られる油圧
を所定のライン圧に制御するライン圧調圧弁と、このラ
イン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変トルク
クラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧から前
記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ圧力の
範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチに供給
するクラッチ圧力調整弁と、前記クラッチ圧力調整弁か
ら出力される圧力を切替選択して前記可変トルククラッ
チ側へ吐出することが可能な切替弁と、前記クラッチ圧
力調整弁に制御圧を供給してクラッチ圧調整制御を行う
デュティー制御電磁弁と、前記切替弁による切替選択制
御を行う電磁開閉弁とを備え、前記クラッチ圧力調整弁
は、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力が作用す
るようにスプリングが配設され、制御圧が作用しないと
きに、前記スプリングの弾性力によって前記スタンバイ
圧を出力できるようにしている。
に、この発明の請求項1記載の四輪駆動車のトランスフ
ァ油圧供給装置は、正逆回転するアウトプットシャフト
を駆動源としてオイルタンクから吸入した作動油を昇圧
吐出する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1液圧
ポンプと並列接続され、電動モータを駆動源として前記
オイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正回転
形の第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源からの
作動油をトランスファ内に装着された可変トルククラッ
チに所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラッチ
を所定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定の配
分比で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトランス
ファ油圧供給装置において、前記油圧源で得られる油圧
を所定のライン圧に制御するライン圧調圧弁と、このラ
イン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変トルク
クラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧から前
記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ圧力の
範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチに供給
するクラッチ圧力調整弁と、前記クラッチ圧力調整弁か
ら出力される圧力を切替選択して前記可変トルククラッ
チ側へ吐出することが可能な切替弁と、前記クラッチ圧
力調整弁に制御圧を供給してクラッチ圧調整制御を行う
デュティー制御電磁弁と、前記切替弁による切替選択制
御を行う電磁開閉弁とを備え、前記クラッチ圧力調整弁
は、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力が作用す
るようにスプリングが配設され、制御圧が作用しないと
きに、前記スプリングの弾性力によって前記スタンバイ
圧を出力できるようにしている。
【0010】また、請求項2記載の四輪駆動車のトラン
スファ油圧供給装置は、正逆回転するアウトプットシャ
フトを駆動源としてオイルタンクから吸入した作動油を
昇圧吐出する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1
液圧ポンプと並列接続され、電動モータを駆動源として
前記オイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正
回転形の第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源か
らの作動油をトランスファ内に装着された可変トルクク
ラッチに所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラ
ッチを所定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定
の配分比で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトラ
ンスファ油圧供給装置において、前記油圧源で得られる
油圧を所定のライン圧に制御するライン圧調圧弁と、こ
のライン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変ト
ルククラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧か
ら前記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ圧
力の範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチに
供給するクラッチ圧力調整弁と、前記クラッチ圧力調整
弁から出力される圧力を切替選択して前記可変トルクク
ラッチ側へ吐出することが可能な切替弁と、前記ライン
圧調圧弁により圧力制御されたライン圧を所定のパイロ
ット圧に減圧するパイロット弁と、このパイロット弁か
ら出力されるパイロット圧が一次圧として供給され、前
記クラッチ圧力調整弁に制御圧を供給してクラッチ圧調
整制御を行うデュティー制御電磁弁と、前記ライン圧調
圧弁から出力されるライン圧を開閉制御して前記切替弁
への制御圧として供給することにより、切替弁による切
替選択制御を行う電磁開閉弁とを備え、前記クラッチ圧
力調整弁は、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力
が作用するようにスプリングが配設され、制御圧が作用
しないときに、前記スプリングの弾性力によって前記ス
タンバイ圧を出力できるようにした。
スファ油圧供給装置は、正逆回転するアウトプットシャ
フトを駆動源としてオイルタンクから吸入した作動油を
昇圧吐出する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1
液圧ポンプと並列接続され、電動モータを駆動源として
前記オイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正
回転形の第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源か
らの作動油をトランスファ内に装着された可変トルクク
ラッチに所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラ
ッチを所定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定
の配分比で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトラ
ンスファ油圧供給装置において、前記油圧源で得られる
油圧を所定のライン圧に制御するライン圧調圧弁と、こ
のライン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変ト
ルククラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧か
ら前記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ圧
力の範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチに
供給するクラッチ圧力調整弁と、前記クラッチ圧力調整
弁から出力される圧力を切替選択して前記可変トルクク
ラッチ側へ吐出することが可能な切替弁と、前記ライン
圧調圧弁により圧力制御されたライン圧を所定のパイロ
ット圧に減圧するパイロット弁と、このパイロット弁か
ら出力されるパイロット圧が一次圧として供給され、前
記クラッチ圧力調整弁に制御圧を供給してクラッチ圧調
整制御を行うデュティー制御電磁弁と、前記ライン圧調
圧弁から出力されるライン圧を開閉制御して前記切替弁
への制御圧として供給することにより、切替弁による切
替選択制御を行う電磁開閉弁とを備え、前記クラッチ圧
力調整弁は、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力
が作用するようにスプリングが配設され、制御圧が作用
しないときに、前記スプリングの弾性力によって前記ス
タンバイ圧を出力できるようにした。
【0011】また、請求項3記載の四輪駆動車のトラン
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、前記クラッチ圧力調整弁のクラッチ圧
調整制御を行うデュティー制御電磁弁は、入力ポートと
出力ポートとドレインポートとを有し、出力ポートとド
レインポートとを連結する第1位置と、出力ポートと入
力ポートを連結する第2位置を持ち、その両位置をソレ
ノイドへの通電周期により繰り返すことにより、出力ポ
ートの圧力を調整する3方型ソレノイド弁であることを
特徴とする装置である。
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、前記クラッチ圧力調整弁のクラッチ圧
調整制御を行うデュティー制御電磁弁は、入力ポートと
出力ポートとドレインポートとを有し、出力ポートとド
レインポートとを連結する第1位置と、出力ポートと入
力ポートを連結する第2位置を持ち、その両位置をソレ
ノイドへの通電周期により繰り返すことにより、出力ポ
ートの圧力を調整する3方型ソレノイド弁であることを
特徴とする装置である。
【0012】また、請求項4記載の四輪駆動車のトラン
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、前記可変トルククラッチのシリンダ室
内のピストン最上部より下方に外部と連通するエアブリ
ードを設けたことを特徴とする装置である。
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、前記可変トルククラッチのシリンダ室
内のピストン最上部より下方に外部と連通するエアブリ
ードを設けたことを特徴とする装置である。
【0013】また、請求項5記載の四輪駆動車のトラン
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、第1液圧ポンプの可変トルククラッチ
側とオイルタンクとの間にバイパス路を形成し、このバ
イパス路に、前記第1液圧ポンプの可変トルククラッチ
側が負圧状態となったときに開状態となる開閉手段を設
けたことを特徴とする装置である。
スファ油圧供給装置は、請求項1若しくは請求項2記載
の装置において、第1液圧ポンプの可変トルククラッチ
側とオイルタンクとの間にバイパス路を形成し、このバ
イパス路に、前記第1液圧ポンプの可変トルククラッチ
側が負圧状態となったときに開状態となる開閉手段を設
けたことを特徴とする装置である。
【0014】
【作用】請求項1記載の四輪駆動車のトランスファ油圧
供給装置によれば、従来装置で高価な部品として問題に
なっていた比例制御電磁弁等を使用せずに、比較的安価
なデュティー制御電磁弁によってクラッチ圧力調整弁の
クラッチ圧調整制御を行い、しかもクラッチ圧力調整弁
にスプリングを設けることで、デュテイー制御電磁弁か
ら制御圧が供給されないときには、スプリングの弾性力
によってクラッチ圧力調整弁が、バラツキの無いスタン
バイ圧を供給できる。したがって、クラッチ圧力調整弁
は、高精度なスタンバイ圧からライン圧まで連続に調整
することが可能となる。 また、請求項2記載の装置によ
れば、デュティー制御電磁弁に供給される一次圧はパイ
ロット弁からのパイロット圧であり、このパイロット圧
を安定させれば、デュティー制御電磁弁の二次圧が安定
する。そこで、消費流量の多い電磁開閉弁は、その一次
圧がライン圧調圧弁のライン圧から供給されているの
で、パイロット弁のパイロット圧の変動は少ない。した
がって、パイロット弁から一定圧のパイロット圧が入力
するデュティー制御電磁弁は、バラツキの無い制御圧
(二次圧)をクラッチ圧力調整弁に供給するので、クラ
ッチ圧調整弁の調圧制御の精度が高まる。
供給装置によれば、従来装置で高価な部品として問題に
なっていた比例制御電磁弁等を使用せずに、比較的安価
なデュティー制御電磁弁によってクラッチ圧力調整弁の
クラッチ圧調整制御を行い、しかもクラッチ圧力調整弁
にスプリングを設けることで、デュテイー制御電磁弁か
ら制御圧が供給されないときには、スプリングの弾性力
によってクラッチ圧力調整弁が、バラツキの無いスタン
バイ圧を供給できる。したがって、クラッチ圧力調整弁
は、高精度なスタンバイ圧からライン圧まで連続に調整
することが可能となる。 また、請求項2記載の装置によ
れば、デュティー制御電磁弁に供給される一次圧はパイ
ロット弁からのパイロット圧であり、このパイロット圧
を安定させれば、デュティー制御電磁弁の二次圧が安定
する。そこで、消費流量の多い電磁開閉弁は、その一次
圧がライン圧調圧弁のライン圧から供給されているの
で、パイロット弁のパイロット圧の変動は少ない。した
がって、パイロット弁から一定圧のパイロット圧が入力
するデュティー制御電磁弁は、バラツキの無い制御圧
(二次圧)をクラッチ圧力調整弁に供給するので、クラ
ッチ圧調整弁の調圧制御の精度が高まる。
【0015】また、請求項3記載の装置によれば、クラ
ッチ圧調整制御を行うデュティー制御電磁弁として低温
時の特性も良好な3方型ソレノイド弁を使用しているの
で、従来装置の比例制御電磁弁と比較して、外気温度が
変化しても制御応答性が安定する。 また、請求項4記載
の装置によれば、例えば、トランスファの組立時におい
て可変トルククラッチのシリンダ室内に微少の空気が存
在しても、その微少空気はエアブリードを介して外部に
放出されるので、サージング現象、油隙などを発生させ
ずトランスファへの圧力制御が高精度に行われる。
ッチ圧調整制御を行うデュティー制御電磁弁として低温
時の特性も良好な3方型ソレノイド弁を使用しているの
で、従来装置の比例制御電磁弁と比較して、外気温度が
変化しても制御応答性が安定する。 また、請求項4記載
の装置によれば、例えば、トランスファの組立時におい
て可変トルククラッチのシリンダ室内に微少の空気が存
在しても、その微少空気はエアブリードを介して外部に
放出されるので、サージング現象、油隙などを発生させ
ずトランスファへの圧力制御が高精度に行われる。
【0016】また、請求項5記載の装置によれば、車両
の後退走行時において第1液圧ポンプが逆回転駆動する
場合には、第1液圧ポンプの吸込み側、すなわち可変ト
ルククラッチ側が負圧状態となることにより開閉手段が
開状態となるので、第1液圧ポンプの可変トルククラッ
チ側とオイルタンクとの間はバイパス路により連通さ
れ、第1液圧ポンプの吸込み抵抗の増大によるポンプギ
アの油膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテー
ションも発生せず、オイルタンク内への泡発生も解消さ
れる。
の後退走行時において第1液圧ポンプが逆回転駆動する
場合には、第1液圧ポンプの吸込み側、すなわち可変ト
ルククラッチ側が負圧状態となることにより開閉手段が
開状態となるので、第1液圧ポンプの可変トルククラッ
チ側とオイルタンクとの間はバイパス路により連通さ
れ、第1液圧ポンプの吸込み抵抗の増大によるポンプギ
アの油膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテー
ションも発生せず、オイルタンク内への泡発生も解消さ
れる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。なお、図8に示した従来構成と同様の部分には
同一符号を付してその説明を省略する。本実施例の油圧
供給装置が搭載されている車両は、図1に示すように、
FR(フロントエンジン,リヤドライブ)方式をベース
にしたパートタイム四輪駆動車であり、回転駆動源とし
てのエンジン20、前左〜後右側の車輪20FL〜20R
R、車輪20FL〜20RRへの駆動力配分比を変更可能な
駆動力伝達系23、駆動力伝達系23による駆動力配分
を制御する駆動力配分制御装置24を備えた車両であ
り、駆動力配分制御装置24に配設されている油圧供給
装置25は、駆動力伝達系23を構成しているトランス
ファ26の前後輪に対するトルク配分比を変更する湿式
多板クラッチ(可変トルククラッチ)27に、入力ポー
トから所定の制御圧を供給する装置である。
明する。なお、図8に示した従来構成と同様の部分には
同一符号を付してその説明を省略する。本実施例の油圧
供給装置が搭載されている車両は、図1に示すように、
FR(フロントエンジン,リヤドライブ)方式をベース
にしたパートタイム四輪駆動車であり、回転駆動源とし
てのエンジン20、前左〜後右側の車輪20FL〜20R
R、車輪20FL〜20RRへの駆動力配分比を変更可能な
駆動力伝達系23、駆動力伝達系23による駆動力配分
を制御する駆動力配分制御装置24を備えた車両であ
り、駆動力配分制御装置24に配設されている油圧供給
装置25は、駆動力伝達系23を構成しているトランス
ファ26の前後輪に対するトルク配分比を変更する湿式
多板クラッチ(可変トルククラッチ)27に、入力ポー
トから所定の制御圧を供給する装置である。
【0018】前記可変トルククラッチ(以下、クラッチ
と略称する。)27は、図2に示すように、トランスフ
ァケース内に連結された入力軸29に装着され、入力軸
29にスプライン結合されたクラッチドラム27aと、
このクラッチドラム27aに一体に結合されたフリクシ
ョンプレート27bと、入力軸29の外周部に回動自在
に支持されたクラッチハブ27cと、このクラッチハブ
27cに一体に結合されたフリクションディスク27d
と、クラッチ27の右側に配置されたクラッチピストン
27eと、このクラッチピストン27eの右側の側壁と
入力ポート28を臨むクラッチドラム7aの凹部形状と
された内壁との間に形成されたシリンダ室27fと、環
状すきま式エアブリード(エアブリード)27Lとを備
えている。
と略称する。)27は、図2に示すように、トランスフ
ァケース内に連結された入力軸29に装着され、入力軸
29にスプライン結合されたクラッチドラム27aと、
このクラッチドラム27aに一体に結合されたフリクシ
ョンプレート27bと、入力軸29の外周部に回動自在
に支持されたクラッチハブ27cと、このクラッチハブ
27cに一体に結合されたフリクションディスク27d
と、クラッチ27の右側に配置されたクラッチピストン
27eと、このクラッチピストン27eの右側の側壁と
入力ポート28を臨むクラッチドラム7aの凹部形状と
された内壁との間に形成されたシリンダ室27fと、環
状すきま式エアブリード(エアブリード)27Lとを備
えている。
【0019】ここで、前記環状すきま式エアブリード2
7Lは、クラッチピストン27eの外周部に環状の凹部
形状として形成された右側の側壁とクラッチドラム27
aの内壁との間に形成されたエア残し室27gと、エア
残し室27gの下部に外気と連通する連通孔27hと、
その連通孔27hに挿入された微少隙間27jを形成す
るプラグ27kとで構成されている。そして、入力ポー
ト28に油圧供給装置25から所定のクラッチ圧PC の
作動油が供給され、シリンダ室27f内で押圧力が発生
することにより、相互に離間しているフリクションプレ
ート27b及びフリクションディスク27dは、フリク
ションディスク27dの移動により当接して摩擦力によ
る締結力が付与され、クラッチ圧PC に応じて後輪側及
び前輪側の駆動トルクの配分比が、「0:100」から
「50:50」まで連続的に配分・伝達されるようにな
っている。
7Lは、クラッチピストン27eの外周部に環状の凹部
形状として形成された右側の側壁とクラッチドラム27
aの内壁との間に形成されたエア残し室27gと、エア
残し室27gの下部に外気と連通する連通孔27hと、
その連通孔27hに挿入された微少隙間27jを形成す
るプラグ27kとで構成されている。そして、入力ポー
ト28に油圧供給装置25から所定のクラッチ圧PC の
作動油が供給され、シリンダ室27f内で押圧力が発生
することにより、相互に離間しているフリクションプレ
ート27b及びフリクションディスク27dは、フリク
ションディスク27dの移動により当接して摩擦力によ
る締結力が付与され、クラッチ圧PC に応じて後輪側及
び前輪側の駆動トルクの配分比が、「0:100」から
「50:50」まで連続的に配分・伝達されるようにな
っている。
【0020】この発明の油圧供給装置25は、図3に示
すように、オイルタンク16側へのバイパス路29が配
設されている第1液圧ポンプ3と、この第1液圧ポンプ
3と並列接続された第2液圧ポンプ5の吐出側を収束し
た管路30aに、フィルタ31を介してライン圧調圧弁
32が接続され、管路30aから分岐する配管30b、
30cに、それぞれクラッチ圧力調整弁33、パイロッ
ト弁34の入力側が接続されている。そして、クラッチ
圧力調整弁33の出力側には切替弁35の入力側が接続
されているとともに、パイロット弁34の出力側には、
3ポート2位置比例電磁制御弁で構成される3方型電磁
弁(デュティー制御電磁弁)36の入力側が接続されて
いる。また、配管30cには、スプリングオフセット形
の電磁開閉弁37の入力側が接続されており、この電磁
開閉弁37の非通電時には、パイロット弁34の入力側
はドレインされるようになっている。さらに、3方型電
磁弁36の制御圧、即ち二次側圧は、調圧弁33のリタ
ーンスプリング33aと同方向へ供給され、電磁開閉弁
37の制御圧、即ち二次側圧は切替弁35に対してリタ
ーンスプリング35aと逆方向へ供給されている。
すように、オイルタンク16側へのバイパス路29が配
設されている第1液圧ポンプ3と、この第1液圧ポンプ
3と並列接続された第2液圧ポンプ5の吐出側を収束し
た管路30aに、フィルタ31を介してライン圧調圧弁
32が接続され、管路30aから分岐する配管30b、
30cに、それぞれクラッチ圧力調整弁33、パイロッ
ト弁34の入力側が接続されている。そして、クラッチ
圧力調整弁33の出力側には切替弁35の入力側が接続
されているとともに、パイロット弁34の出力側には、
3ポート2位置比例電磁制御弁で構成される3方型電磁
弁(デュティー制御電磁弁)36の入力側が接続されて
いる。また、配管30cには、スプリングオフセット形
の電磁開閉弁37の入力側が接続されており、この電磁
開閉弁37の非通電時には、パイロット弁34の入力側
はドレインされるようになっている。さらに、3方型電
磁弁36の制御圧、即ち二次側圧は、調圧弁33のリタ
ーンスプリング33aと同方向へ供給され、電磁開閉弁
37の制御圧、即ち二次側圧は切替弁35に対してリタ
ーンスプリング35aと逆方向へ供給されている。
【0021】すなわち、バイパス路29は、吐出配管3
a及びオイルタンク16間に接続されたバイパス配管2
9aと、このバイパス配管29aに接続された逆止弁2
9bとで構成されている。これにより、吐出配管3a側
が所定圧の負圧状態となった場合には、逆止弁29bが
開状態となって破線矢印方向の連通路が形成されるよう
になっている。また、フィルタ31の入力側及び出力側
には、フィルタの目詰まり時に連通するバイパス配管3
1aとバネ付き逆止弁31bとからなるバイパス路31
cが接続されている。
a及びオイルタンク16間に接続されたバイパス配管2
9aと、このバイパス配管29aに接続された逆止弁2
9bとで構成されている。これにより、吐出配管3a側
が所定圧の負圧状態となった場合には、逆止弁29bが
開状態となって破線矢印方向の連通路が形成されるよう
になっている。また、フィルタ31の入力側及び出力側
には、フィルタの目詰まり時に連通するバイパス配管3
1aとバネ付き逆止弁31bとからなるバイパス路31
cが接続されている。
【0022】フィルタ31から調圧弁33側の管路30
aに接続されたライン圧調圧弁32は、内部パイロット
及びスプリング形式の減圧弁により構成され、図5に示
すように、管路30a側に接続する入力ポート32A 、
潤滑系15側に接続する出力ポート32B 及び固定絞り
を介して一次圧及び二次圧が供給される内部パイロット
ポート32P1、32P2を有する筒状の弁ハウジング32
c内にスプール32eが摺動自在に配設されているとと
もに、このスプール32eを一端側に付勢するリターン
スプリング32aが配設されている。そして、第1液圧
ポンプ3もしくは第2液圧ポンプ5で昇圧された供給圧
は、ライン圧調圧弁32により所定圧に減圧設定されて
クラッチ圧力調整弁33及びパイロット弁34に供給さ
れるとともに、減圧設定の際に出力ポート32B から流
れ出た作動油は潤滑系15へ供給されるようになってい
る。
aに接続されたライン圧調圧弁32は、内部パイロット
及びスプリング形式の減圧弁により構成され、図5に示
すように、管路30a側に接続する入力ポート32A 、
潤滑系15側に接続する出力ポート32B 及び固定絞り
を介して一次圧及び二次圧が供給される内部パイロット
ポート32P1、32P2を有する筒状の弁ハウジング32
c内にスプール32eが摺動自在に配設されているとと
もに、このスプール32eを一端側に付勢するリターン
スプリング32aが配設されている。そして、第1液圧
ポンプ3もしくは第2液圧ポンプ5で昇圧された供給圧
は、ライン圧調圧弁32により所定圧に減圧設定されて
クラッチ圧力調整弁33及びパイロット弁34に供給さ
れるとともに、減圧設定の際に出力ポート32B から流
れ出た作動油は潤滑系15へ供給されるようになってい
る。
【0023】また、クラッチ圧力調整弁33は、内部、
外部パイロット及びスプリング形式の圧力調整弁で構成
されており、図6に示すように、リリーフ弁32側の管
路30bと接続する入力ポート33A 、切替弁35側と
接続する出力ポート33B 、二次圧が固定絞りを介して
パイロット圧として供給される内部パイロットポート3
3P1、3方型電磁弁36から制御圧が供給される外部パ
イロットポート33P2を有する筒状の弁ハウジング33
c内にスプール33eが摺動自在に配設され、このスプ
ールを一端側に付勢するリターンスプリング33aが配
設されている。このクラッチ圧力調整弁33は、外部パ
イロットポート33P2に制御圧PP が供給されない場合
には、内部パイロットポート33P1から供給されるパイ
ロット圧によりスプールが所定位置に移動制御され、入
力ポート33A から供給された一次圧が、クラッチ27
の締結状態が保持されるクラッチ圧Pcより若干低いス
タンバイ圧PS に減圧調整されるようになっている。
外部パイロット及びスプリング形式の圧力調整弁で構成
されており、図6に示すように、リリーフ弁32側の管
路30bと接続する入力ポート33A 、切替弁35側と
接続する出力ポート33B 、二次圧が固定絞りを介して
パイロット圧として供給される内部パイロットポート3
3P1、3方型電磁弁36から制御圧が供給される外部パ
イロットポート33P2を有する筒状の弁ハウジング33
c内にスプール33eが摺動自在に配設され、このスプ
ールを一端側に付勢するリターンスプリング33aが配
設されている。このクラッチ圧力調整弁33は、外部パ
イロットポート33P2に制御圧PP が供給されない場合
には、内部パイロットポート33P1から供給されるパイ
ロット圧によりスプールが所定位置に移動制御され、入
力ポート33A から供給された一次圧が、クラッチ27
の締結状態が保持されるクラッチ圧Pcより若干低いス
タンバイ圧PS に減圧調整されるようになっている。
【0024】また、3方型電磁弁36から外部パイロッ
トポート33P2に正比例的に制御圧が供給される場合に
は、スプールが移動制御されて出力ポート33B から吐
出する圧力は、制御圧に正比例しながら増減調整された
クラッチ圧Pcとなる。パイロット弁34は、内部パイ
ロット及びスプリング形式の減圧弁により構成されてお
り、図4に示すように、管路30cと接続する入力ポー
ト34A 、3方型電磁弁36側と接続する出力ポート3
4B1、電磁開閉弁37側と接続する出力ポート34
B2と、出力ポート34B1からの二次圧が固定絞りを介し
てパイロット圧として供給される内部パイロットポート
34P と、ドレインポート34hとを有する筒状の弁ハ
ウジング34d内にスプール34eが摺動自在に配設さ
れ、このスプール34eを一端側に付勢するリターンス
プリング34fが配設されている。
トポート33P2に正比例的に制御圧が供給される場合に
は、スプールが移動制御されて出力ポート33B から吐
出する圧力は、制御圧に正比例しながら増減調整された
クラッチ圧Pcとなる。パイロット弁34は、内部パイ
ロット及びスプリング形式の減圧弁により構成されてお
り、図4に示すように、管路30cと接続する入力ポー
ト34A 、3方型電磁弁36側と接続する出力ポート3
4B1、電磁開閉弁37側と接続する出力ポート34
B2と、出力ポート34B1からの二次圧が固定絞りを介し
てパイロット圧として供給される内部パイロットポート
34P と、ドレインポート34hとを有する筒状の弁ハ
ウジング34d内にスプール34eが摺動自在に配設さ
れ、このスプール34eを一端側に付勢するリターンス
プリング34fが配設されている。
【0025】そして、パイロット配管34gを介して内
部パイロットポート34P から供給されるパイロット圧
によりスプール34eが所定位置に移動制御され、入力
ポート34A から供給された一次圧が所定圧に減圧調整
された制御圧として3方型電磁弁36に供給されるよう
になっている。また、出力ポート34B2は入力ポート3
4A と常に連通しており、ライン圧調圧弁32により調
圧されたライン圧が、電磁開閉弁37に供給されるよう
になっている。
部パイロットポート34P から供給されるパイロット圧
によりスプール34eが所定位置に移動制御され、入力
ポート34A から供給された一次圧が所定圧に減圧調整
された制御圧として3方型電磁弁36に供給されるよう
になっている。また、出力ポート34B2は入力ポート3
4A と常に連通しており、ライン圧調圧弁32により調
圧されたライン圧が、電磁開閉弁37に供給されるよう
になっている。
【0026】図3で示す3ポート2位置比例電磁制御弁
(デュティー制御電磁弁)で構成される3方型電磁弁3
6は、具体的にパイロット弁34側に接続された入力ポ
ート36A と、ドレイン側に接続されたドレインポート
36R と、クラッチ圧力調整弁33の外部パイロットポ
ート33P2と接続する出力ポート36B とを有し、弁内
部に配設されたスプールが出力ポート36B とドレイン
ポート36R とを連結する第1位置36bと、入力ポー
ト36A と出力ポート26B とを連結する第2位置36
cとに移動制御される弁である。そして、制御部11か
らソレノイド36dに所定周期で比例制御信号(励磁電
流ISOL )CS0 が供給されると、第1位置36bから
第2位置36cにスプールが移動制御され、所定の制御
圧が出力される。これにより、外部パイロットポート3
3P2に制御圧が供給されると、クラッチ圧力調整弁33
から吐出されるクラッチ圧Pcは後輪側及び前輪側の駆
動トルクの配分比が「50:50」となるまで増加して
いく。
(デュティー制御電磁弁)で構成される3方型電磁弁3
6は、具体的にパイロット弁34側に接続された入力ポ
ート36A と、ドレイン側に接続されたドレインポート
36R と、クラッチ圧力調整弁33の外部パイロットポ
ート33P2と接続する出力ポート36B とを有し、弁内
部に配設されたスプールが出力ポート36B とドレイン
ポート36R とを連結する第1位置36bと、入力ポー
ト36A と出力ポート26B とを連結する第2位置36
cとに移動制御される弁である。そして、制御部11か
らソレノイド36dに所定周期で比例制御信号(励磁電
流ISOL )CS0 が供給されると、第1位置36bから
第2位置36cにスプールが移動制御され、所定の制御
圧が出力される。これにより、外部パイロットポート3
3P2に制御圧が供給されると、クラッチ圧力調整弁33
から吐出されるクラッチ圧Pcは後輪側及び前輪側の駆
動トルクの配分比が「50:50」となるまで増加して
いく。
【0027】また、図3のスプリングオフセット形の電
磁開閉弁37は、具体的にライン圧調圧弁32に調圧さ
れたライン圧がパイロット弁34の出力ポート34B2を
介して供給される入力ポート37A と、切替弁35の外
部パイロットポート35P に接続された出力ポート37
B と、ドレイン側に接続されたドレインポート37R1、
37R2を有し、弁内部に配設されたスプールが入力ポー
ト37A 及びドレインポート37R1と、出力ポート37
B 及びドレインポート37R2とを連結する第1位置37
bと、入力ポート37A と出力ポート27B とを連結す
る第2位置37cとに移動制御される弁である。そし
て、制御部11から制御信号CS1 がソレノイド37d
に出力されると、入力ポート37A と出力ポート37B
との連通路が形成されて制御圧が外部パイロットポート
35P に供給される。また、制御部11からの制御信号
CS2 がオフ状態となると、リターンスプリング37e
によって第1位置37B に戻され、外部パイロットポー
ト35P への制御圧の供給が停止する。
磁開閉弁37は、具体的にライン圧調圧弁32に調圧さ
れたライン圧がパイロット弁34の出力ポート34B2を
介して供給される入力ポート37A と、切替弁35の外
部パイロットポート35P に接続された出力ポート37
B と、ドレイン側に接続されたドレインポート37R1、
37R2を有し、弁内部に配設されたスプールが入力ポー
ト37A 及びドレインポート37R1と、出力ポート37
B 及びドレインポート37R2とを連結する第1位置37
bと、入力ポート37A と出力ポート27B とを連結す
る第2位置37cとに移動制御される弁である。そし
て、制御部11から制御信号CS1 がソレノイド37d
に出力されると、入力ポート37A と出力ポート37B
との連通路が形成されて制御圧が外部パイロットポート
35P に供給される。また、制御部11からの制御信号
CS2 がオフ状態となると、リターンスプリング37e
によって第1位置37B に戻され、外部パイロットポー
ト35P への制御圧の供給が停止する。
【0028】切替弁35は、外部パイロット及びスプリ
ング形式の切替弁により構成され、図7に示すように、
クラッチ圧力調整弁33から二次圧が供給される入力ポ
ート35A 、クラッチ27へ二次圧を供給する出力ポー
ト35B 、電磁開閉弁37から制御圧が供給される外部
パイロットポート35P 有する筒状の弁ハウジング35
c内に、スプール35eが摺動自在に配設され、このス
プール35eを一端側に付勢するリターンスプリング3
5aが配設されている。そして、外部パイロットポート
35P に制御圧が供給されない場合には、入力ポート3
5A に供給された一次圧が、そのまま二次圧としてクラ
ッチ35へ供給され、また、外部パイロットポート35
P に制御圧PP が供給される場合には、スプールが移動
制御されて入力ポート35A と出力ポート35B の連通
路が閉塞されるようになっている。
ング形式の切替弁により構成され、図7に示すように、
クラッチ圧力調整弁33から二次圧が供給される入力ポ
ート35A 、クラッチ27へ二次圧を供給する出力ポー
ト35B 、電磁開閉弁37から制御圧が供給される外部
パイロットポート35P 有する筒状の弁ハウジング35
c内に、スプール35eが摺動自在に配設され、このス
プール35eを一端側に付勢するリターンスプリング3
5aが配設されている。そして、外部パイロットポート
35P に制御圧が供給されない場合には、入力ポート3
5A に供給された一次圧が、そのまま二次圧としてクラ
ッチ35へ供給され、また、外部パイロットポート35
P に制御圧PP が供給される場合には、スプールが移動
制御されて入力ポート35A と出力ポート35B の連通
路が閉塞されるようになっている。
【0029】次に、上記実施例の動作を車両の走行状態
に対応して説明する。車両がニュートラル状態で停止し
ている場合や車両が低速状態で前進走行する場合には、
制御部11からの作動信号の送信により、モータリレー
13の常開接点tが閉じて電動モータ4が通電状態とな
る。なお、外部パイロットポート33 P2には制御圧が供
給されていない。
に対応して説明する。車両がニュートラル状態で停止し
ている場合や車両が低速状態で前進走行する場合には、
制御部11からの作動信号の送信により、モータリレー
13の常開接点tが閉じて電動モータ4が通電状態とな
る。なお、外部パイロットポート33 P2には制御圧が供
給されていない。
【0030】そして、電動モータ4により回転駆動する
第2液圧ポンプ5は、オイルタンク16の作動油を吸入
して電動モータ4の回転数に応じたライン圧PL まで昇
圧する。そして、ライン圧PL はライン圧調圧弁32に
より所定の圧力値PL1として減圧された後、クラッチ圧
力調整弁33及びパイロット弁34の一次側に供給され
ていく。クラッチ圧力調整弁33に供給されたライン圧
は、クラッチ27の締結状態が保持されるクラッチ圧P
cより所定量低いスタンバイPS に減圧調整された後、
切替弁25を介してクラッチ27側に供給されていく。
このスタンバイ圧力PS が、クラッチ27の入力ポート
28に供給されることにより、クラッチ27のクラッチ
ピストン27eに押圧力が作用してフリクションディス
ク27dが移動し、フリクションプレート27b及びフ
リクションディスク27dとの間隔が僅かに離間した状
態にセットされ、車両は後二輪駆動状態で保持される。
第2液圧ポンプ5は、オイルタンク16の作動油を吸入
して電動モータ4の回転数に応じたライン圧PL まで昇
圧する。そして、ライン圧PL はライン圧調圧弁32に
より所定の圧力値PL1として減圧された後、クラッチ圧
力調整弁33及びパイロット弁34の一次側に供給され
ていく。クラッチ圧力調整弁33に供給されたライン圧
は、クラッチ27の締結状態が保持されるクラッチ圧P
cより所定量低いスタンバイPS に減圧調整された後、
切替弁25を介してクラッチ27側に供給されていく。
このスタンバイ圧力PS が、クラッチ27の入力ポート
28に供給されることにより、クラッチ27のクラッチ
ピストン27eに押圧力が作用してフリクションディス
ク27dが移動し、フリクションプレート27b及びフ
リクションディスク27dとの間隔が僅かに離間した状
態にセットされ、車両は後二輪駆動状態で保持される。
【0031】また、車両が高速状態で前進走行する場合
には、制御部11から停止信号が送信され、モータリレ
ー13の常開接点tが開いて電動モータ4が非通電状態
となる。これにより、アウトプットシャフト2により回
転駆動する第1液圧ポンプ3によって昇圧されたライン
圧PL は、リリーフ弁15により所定の圧力値PL1に制
御された後、圧力調整弁33及びパイロット弁34の一
次圧として供給されていく。圧力調整弁33に供給され
たライン圧PL1は、クラッチ27の締結状態が保持され
るクラッチ圧Pcより所定量低いスタンバイPS に減圧
調整された後、切替弁35を介してクラッチ27側に供
給されていく。このスタンバイ圧力PSが、クラッチ2
7の入力ポート28に供給されることにより、クラッチ
27のクラッチピストン27eに押圧力が作用してフリ
クションディスク27dが移動し、フリクションプレー
ト27b及びフリクションディスク27dとの間隔が僅
かに離間した状態にセットされ、車両は後二輪駆動状態
で保持される。また、車両が後退走行する場合には、制
御部11から作動信号が送信されて電動モータ4が通電
状態となる。そして、車両が低速状態で前進走行する場
合と同様に、スタンバイ圧力PS がクラッチ27の入力
ポート28に供給されて車両は後二輪駆動状態で保持さ
れる。
には、制御部11から停止信号が送信され、モータリレ
ー13の常開接点tが開いて電動モータ4が非通電状態
となる。これにより、アウトプットシャフト2により回
転駆動する第1液圧ポンプ3によって昇圧されたライン
圧PL は、リリーフ弁15により所定の圧力値PL1に制
御された後、圧力調整弁33及びパイロット弁34の一
次圧として供給されていく。圧力調整弁33に供給され
たライン圧PL1は、クラッチ27の締結状態が保持され
るクラッチ圧Pcより所定量低いスタンバイPS に減圧
調整された後、切替弁35を介してクラッチ27側に供
給されていく。このスタンバイ圧力PSが、クラッチ2
7の入力ポート28に供給されることにより、クラッチ
27のクラッチピストン27eに押圧力が作用してフリ
クションディスク27dが移動し、フリクションプレー
ト27b及びフリクションディスク27dとの間隔が僅
かに離間した状態にセットされ、車両は後二輪駆動状態
で保持される。また、車両が後退走行する場合には、制
御部11から作動信号が送信されて電動モータ4が通電
状態となる。そして、車両が低速状態で前進走行する場
合と同様に、スタンバイ圧力PS がクラッチ27の入力
ポート28に供給されて車両は後二輪駆動状態で保持さ
れる。
【0032】ここで、車両の後退走行時において第1液
圧ポンプ3が逆回転駆動し、第1液圧ポンプ3の吸込み
側すなわち配管3a側が負圧状態となるが、バイパス配
管29aに接続されているチェック弁29bが開状態と
なり、第1液圧ポンプ3の逆止弁7a側とオイルタンク
16との間はバイパス配管29aにより連通されるの
で、第1液圧ポンプ3の吸込み抵抗の増大によるポンプ
ギアの油膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテ
ーションも発生せず、オイルタンク16内への泡発生も
解消される。また、若し、空気を含んだ作動油がシリン
ダ室27fに供給されてきたとしても、環状すきま式エ
アブリード27Lにより外部に空気は放出される。ま
た、シリンダ室27fと連続してエア残し室27gが形
成されているので、空気はエア残し室27gに移動して
クラッチ圧Pcの作用領域に悪影響を与えず、したがっ
て、サージング現象などを発生させずにトランスファ2
6への圧力制御が高精度に行われる。なお、トランスフ
ァ26の組立時においてクラッチ27のシリンダ室27
f内に微少の空気が存在する場合であっても、同様に、
トランスファ26への圧力制御が高精度に行われる。
圧ポンプ3が逆回転駆動し、第1液圧ポンプ3の吸込み
側すなわち配管3a側が負圧状態となるが、バイパス配
管29aに接続されているチェック弁29bが開状態と
なり、第1液圧ポンプ3の逆止弁7a側とオイルタンク
16との間はバイパス配管29aにより連通されるの
で、第1液圧ポンプ3の吸込み抵抗の増大によるポンプ
ギアの油膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテ
ーションも発生せず、オイルタンク16内への泡発生も
解消される。また、若し、空気を含んだ作動油がシリン
ダ室27fに供給されてきたとしても、環状すきま式エ
アブリード27Lにより外部に空気は放出される。ま
た、シリンダ室27fと連続してエア残し室27gが形
成されているので、空気はエア残し室27gに移動して
クラッチ圧Pcの作用領域に悪影響を与えず、したがっ
て、サージング現象などを発生させずにトランスファ2
6への圧力制御が高精度に行われる。なお、トランスフ
ァ26の組立時においてクラッチ27のシリンダ室27
f内に微少の空気が存在する場合であっても、同様に、
トランスファ26への圧力制御が高精度に行われる。
【0033】また、後二輪駆動状態を継続している車両
が、高摩擦係数路の直進走行状態から、例えば急加速走
行状態や雪道,降雨によって濡れた良路等の低摩擦係数
路面を走行する状態となり、駆動輪となっている後輪2
0RL,20RRにスリップが生じる場合がある。この場
合、制御部11が、前輪側の回転センサ30FL,30FR
の回転速度に対して後輪側の回転センサ30R の回転速
度が増加していることを検知すると、制御部10は電磁
開閉弁37のソレノイド37dにオフ状態の制御信号C
S1 を供給するとともに、3方型電磁弁36のソレノイ
ド36bに対して、所定周期の励磁電流ISOL を供給し
ていく。これにより、3方型電磁弁36は、クラッチ圧
力調整弁33に所定の制御圧を供給していき、クラッチ
圧力調整弁33は出力ポート33B から所定の比例係数
で増加するクラッチ圧Pcを吐出していく。また、クラ
ッチ圧Pcが一次側に供給された切替弁35は、外部パ
イロットポート35P に制御圧PP が供給されるので、
入力ポート35A と出力ポート35B とが連通してクラ
ッチ7を締結状態とするクラッチ圧Pcがクラッチ7に
供給される。したがって、エンジン20からトランスフ
ァ26に伝達される駆動トルクの一部を応答性を高めて
前輪側に伝達して四輪駆動状態に移行することができ、
走行安定性が確保される。
が、高摩擦係数路の直進走行状態から、例えば急加速走
行状態や雪道,降雨によって濡れた良路等の低摩擦係数
路面を走行する状態となり、駆動輪となっている後輪2
0RL,20RRにスリップが生じる場合がある。この場
合、制御部11が、前輪側の回転センサ30FL,30FR
の回転速度に対して後輪側の回転センサ30R の回転速
度が増加していることを検知すると、制御部10は電磁
開閉弁37のソレノイド37dにオフ状態の制御信号C
S1 を供給するとともに、3方型電磁弁36のソレノイ
ド36bに対して、所定周期の励磁電流ISOL を供給し
ていく。これにより、3方型電磁弁36は、クラッチ圧
力調整弁33に所定の制御圧を供給していき、クラッチ
圧力調整弁33は出力ポート33B から所定の比例係数
で増加するクラッチ圧Pcを吐出していく。また、クラ
ッチ圧Pcが一次側に供給された切替弁35は、外部パ
イロットポート35P に制御圧PP が供給されるので、
入力ポート35A と出力ポート35B とが連通してクラ
ッチ7を締結状態とするクラッチ圧Pcがクラッチ7に
供給される。したがって、エンジン20からトランスフ
ァ26に伝達される駆動トルクの一部を応答性を高めて
前輪側に伝達して四輪駆動状態に移行することができ、
走行安定性が確保される。
【0034】また、急制動時に前後駆動トルク配分比を
完全な「0:100」とはせず、エンジンブレーキ量
(エンジン回転数より推定)に拮抗する可変トルククラ
ッチ27の締結力を発生させる際にも、スタンバイ圧P
S の供給によりフリクションプレート77b及びフリク
ションディスク77dとの間隔が僅かに離間した状態に
セットされており、クラッチ圧力調整弁33で調圧され
たクラッチ圧Pcがクラッチ27に供給されるので、エ
ンジン20からトランスファ26に伝達される駆動トル
クの一部を応答性を高めて前輪側に伝達し前輪ヘエンジ
ンブレーキが逃げて前輪と後輪のブレーキング性能のバ
ランスを高めることができ、アンチスキッド性能が大幅
に向上する。
完全な「0:100」とはせず、エンジンブレーキ量
(エンジン回転数より推定)に拮抗する可変トルククラ
ッチ27の締結力を発生させる際にも、スタンバイ圧P
S の供給によりフリクションプレート77b及びフリク
ションディスク77dとの間隔が僅かに離間した状態に
セットされており、クラッチ圧力調整弁33で調圧され
たクラッチ圧Pcがクラッチ27に供給されるので、エ
ンジン20からトランスファ26に伝達される駆動トル
クの一部を応答性を高めて前輪側に伝達し前輪ヘエンジ
ンブレーキが逃げて前輪と後輪のブレーキング性能のバ
ランスを高めることができ、アンチスキッド性能が大幅
に向上する。
【0035】したがって、本実施例の油圧供給装置は、
クラッチ27へクラッチ圧Pcやスタンバイ圧P S を供
給制御するために従来装置のような高価な比例制御電磁
弁等を使用せず、比較的安価な3方型電磁弁(デュティ
ー制御電磁弁)36によってクラッチ圧力調整弁33の
クラッチ圧調整制御を行っているので、装置全体の低コ
スト化を図ることができ、一般車両にも容易に搭載可能
となる。しかも、クラッチ圧力調整弁33に、制御圧が
作用する方向と同じ方向に弾性力が作用するようにリタ
ーンスプリング33aが配設されており、制御圧が作用
しないときには、リターンスプリングの弾性力によって
スタンバイ圧P S を供給できるようにしているので、バ
ラツキの無い高精度のスタンバイ圧P S をクラッチ27
に供給することが可能となる。また、消費流量の多い電
磁開閉弁37はその一次圧がライン圧調圧弁32のライ
ン圧から供給されるので、パイロット弁34から3方型
電磁弁36に供給されるパイロット圧の変動が少なくな
り、したがって、パイロット弁34から一定圧のパイロ
ット圧が入力する3方型電磁弁36は、バラツキの無い
制御圧(二次圧)をクラッチ圧力調整弁33に供給する
ので、クラッチ圧調整制御を高精度に行うことができ
る。
クラッチ27へクラッチ圧Pcやスタンバイ圧P S を供
給制御するために従来装置のような高価な比例制御電磁
弁等を使用せず、比較的安価な3方型電磁弁(デュティ
ー制御電磁弁)36によってクラッチ圧力調整弁33の
クラッチ圧調整制御を行っているので、装置全体の低コ
スト化を図ることができ、一般車両にも容易に搭載可能
となる。しかも、クラッチ圧力調整弁33に、制御圧が
作用する方向と同じ方向に弾性力が作用するようにリタ
ーンスプリング33aが配設されており、制御圧が作用
しないときには、リターンスプリングの弾性力によって
スタンバイ圧P S を供給できるようにしているので、バ
ラツキの無い高精度のスタンバイ圧P S をクラッチ27
に供給することが可能となる。また、消費流量の多い電
磁開閉弁37はその一次圧がライン圧調圧弁32のライ
ン圧から供給されるので、パイロット弁34から3方型
電磁弁36に供給されるパイロット圧の変動が少なくな
り、したがって、パイロット弁34から一定圧のパイロ
ット圧が入力する3方型電磁弁36は、バラツキの無い
制御圧(二次圧)をクラッチ圧力調整弁33に供給する
ので、クラッチ圧調整制御を高精度に行うことができ
る。
【0036】また、クラッチ圧調整制御を行う3方型電
磁弁36は、低温時の特性も良好な3方型ソレノイド弁
を使用しているので、従来装置の比例制御電磁弁と比較
して外気温度が変化しても制御応答性が安定し、したが
って、二輪駆動から四輪駆動への制御応答を高めた油圧
供給装置を提供することができる。
磁弁36は、低温時の特性も良好な3方型ソレノイド弁
を使用しているので、従来装置の比例制御電磁弁と比較
して外気温度が変化しても制御応答性が安定し、したが
って、二輪駆動から四輪駆動への制御応答を高めた油圧
供給装置を提供することができる。
【0037】さらに、例えば、トランスファの組立時に
おいて可変トルククラッチ27のシリンダ室27f内に
微少の空気が存在しても、その微少空気は環状すきま式
エアブリード27Lを介して外部に放出されるので、サ
ージング現象、油隙などを発生させずトランスファへの
圧力制御を高精度に行うことができる。さらにまた、車
両の後退走行時において第1液圧ポンプ3が逆回転駆動
する場合には、第1液圧ポンプ3の配管3aが負圧状態
となることにより逆止弁29aが開状態となるので、第
1液圧ポンプ3の配管3a側とオイルタンク16との間
はバイパス路29により連通され、第1液圧ポンプ3の
吸込み抵抗の増大によるポンプギアの油膜切れを起こす
おそれがない。また、キャビテーションも発生せず、オ
イルタンク16内への泡発生も解消される。
おいて可変トルククラッチ27のシリンダ室27f内に
微少の空気が存在しても、その微少空気は環状すきま式
エアブリード27Lを介して外部に放出されるので、サ
ージング現象、油隙などを発生させずトランスファへの
圧力制御を高精度に行うことができる。さらにまた、車
両の後退走行時において第1液圧ポンプ3が逆回転駆動
する場合には、第1液圧ポンプ3の配管3aが負圧状態
となることにより逆止弁29aが開状態となるので、第
1液圧ポンプ3の配管3a側とオイルタンク16との間
はバイパス路29により連通され、第1液圧ポンプ3の
吸込み抵抗の増大によるポンプギアの油膜切れを起こす
おそれがない。また、キャビテーションも発生せず、オ
イルタンク16内への泡発生も解消される。
【0038】なお、上記各実施例では、後輪駆動車をベ
ースにした四輪駆動車について説明したが、これに限定
されるものではなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆
動車に搭載されるトランスファ油圧供給装置であっても
よい。
ースにした四輪駆動車について説明したが、これに限定
されるものではなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆
動車に搭載されるトランスファ油圧供給装置であっても
よい。
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の四
輪駆動車のトランスファ油圧供給装置は、可変トルクク
ラッチにクラッチ圧やスタンバイ圧を供給制御するため
に従来装置のような高価な比例制御電磁弁等を使用せ
ず、比較的安価なデュティー制御電磁弁によってクラッ
チ圧力調整弁のクラッチ圧調整制御を行っているので、
装置全体の低コスト化を図ることができ、一般車両にも
容易に搭載することができる。しかも、クラッチ圧力調
整弁に、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力が作
用するようにスプリングが配設されており、制御圧が作
用しないときにはスプリングの弾性力によってクラッチ
圧力調整弁がバラツキの無いスタンバイ圧を供給できる
ので、クラッチ圧力調整弁が高精度なスタンバイ圧から
ライン圧まで連続に調整することができる。
輪駆動車のトランスファ油圧供給装置は、可変トルクク
ラッチにクラッチ圧やスタンバイ圧を供給制御するため
に従来装置のような高価な比例制御電磁弁等を使用せ
ず、比較的安価なデュティー制御電磁弁によってクラッ
チ圧力調整弁のクラッチ圧調整制御を行っているので、
装置全体の低コスト化を図ることができ、一般車両にも
容易に搭載することができる。しかも、クラッチ圧力調
整弁に、制御圧が作用する方向と同じ方向に弾性力が作
用するようにスプリングが配設されており、制御圧が作
用しないときにはスプリングの弾性力によってクラッチ
圧力調整弁がバラツキの無いスタンバイ圧を供給できる
ので、クラッチ圧力調整弁が高精度なスタンバイ圧から
ライン圧まで連続に調整することができる。
【0039】また、請求項2記載の装置は、請求項1記
載の効果を得ることができるとともに、消費流量の多い
電磁開閉弁はその一次圧がライン圧調圧弁のライン圧か
ら供給されるので、パイロット弁からデュテイー制御電
磁弁に供給されるパイロット圧の変動が少なくなり、し
たがって、パイロット弁から一定圧のパイロット圧が入
力するデュテイー制御電磁弁は、バラツキの無い制御圧
(二次圧)をクラッチ圧力調整弁に供給するので、クラ
ッチ圧調整制御を高精度に行うことができる。
載の効果を得ることができるとともに、消費流量の多い
電磁開閉弁はその一次圧がライン圧調圧弁のライン圧か
ら供給されるので、パイロット弁からデュテイー制御電
磁弁に供給されるパイロット圧の変動が少なくなり、し
たがって、パイロット弁から一定圧のパイロット圧が入
力するデュテイー制御電磁弁は、バラツキの無い制御圧
(二次圧)をクラッチ圧力調整弁に供給するので、クラ
ッチ圧調整制御を高精度に行うことができる。
【0040】また、請求項3記載の装置は、請求項1又
は2の効果に加えて、クラッチ圧調整制御を行うデュテ
ィー制御電磁弁は、低温時の特性も良好な3方型ソレノ
イド弁が使用されているので、従来装置の比例制御電磁
弁と比較して外気温度が変化しても制御応答性が安定
し、したがって、二輪駆動から四輪駆動への制御応答を
高めた油圧供給装置を提供することができる。 また、請
求項4記載の装置は、請求項1又は2の効果に加えて、
例えば、トランスファの組立時において可変トルククラ
ッチのシリンダ室内に微少の空気が存在しても、その微
少空気はエアブリードを介して外部に放出されるので、
サージング現象、油隙などを発生させずトランスファへ
の圧力制御を高精度に行うことができる。 さらに、請求
項5記載の装置は、上記効果に加えて、車両の後退走行
時において第1液圧ポンプ3が逆回転駆動する場合に
は、第1液圧ポンプ3の吸込み側、すなわち可変トルク
クラッチ側が負圧状態となることにより開閉手段が開状
態となるので、第1液圧ポンプの可変トルククラッチ側
とオイルタンクとの間はバイパス路により連通され、第
1液圧ポンプの吸込み抵抗の増大によるポンプギアの油
膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテーション
も発生せず、オイルタンク内への泡発生も解消される。
は2の効果に加えて、クラッチ圧調整制御を行うデュテ
ィー制御電磁弁は、低温時の特性も良好な3方型ソレノ
イド弁が使用されているので、従来装置の比例制御電磁
弁と比較して外気温度が変化しても制御応答性が安定
し、したがって、二輪駆動から四輪駆動への制御応答を
高めた油圧供給装置を提供することができる。 また、請
求項4記載の装置は、請求項1又は2の効果に加えて、
例えば、トランスファの組立時において可変トルククラ
ッチのシリンダ室内に微少の空気が存在しても、その微
少空気はエアブリードを介して外部に放出されるので、
サージング現象、油隙などを発生させずトランスファへ
の圧力制御を高精度に行うことができる。 さらに、請求
項5記載の装置は、上記効果に加えて、車両の後退走行
時において第1液圧ポンプ3が逆回転駆動する場合に
は、第1液圧ポンプ3の吸込み側、すなわち可変トルク
クラッチ側が負圧状態となることにより開閉手段が開状
態となるので、第1液圧ポンプの可変トルククラッチ側
とオイルタンクとの間はバイパス路により連通され、第
1液圧ポンプの吸込み抵抗の増大によるポンプギアの油
膜切れを起こすおそれがない。また、キャビテーション
も発生せず、オイルタンク内への泡発生も解消される。
【図1】この発明に係る四輪駆動車の概略を示す構成図
である。
である。
【図2】この発明に係る可変トルククラッチを示す概略
断面図である。
断面図である。
【図3】この発明を示すブロック図である。
【図4】この発明に係るパイロット弁の弁構造を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図5】この発明に係るライン圧調圧弁の弁構造を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図6】この発明に係るクラッチ圧力調整弁の弁構造を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図7】この発明に係る切替弁の弁構造を示す縦断面図
である。
である。
【図8】従来のトランスファ油圧供給回路を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
2 アオウトプットシャフト 3 第1液圧ポンプ 4 電動モータ 5 第2液圧ポンプ 16 オイルタンク 25 油圧供給装置 27 可変トルククラッチ 27b フリクションプレート 27d フリクションディスク 27f シリンダ室 27g エアブリード室(環状すきま式エアブリード) 29 バイパス路 29a バイパス配管 29b 逆止弁(開閉手段) 32 ライン圧調圧弁 33 クラッチ圧調整弁 34 パイロット弁 35 切替弁 36 デュティー制御電磁弁(3方型電磁弁) 37 電磁開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/348 F16D 48/02
Claims (5)
- 【請求項1】 正逆回転するアウトプットシャフトを駆
動源としてオイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出
する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1液圧ポン
プと並列接続され、電動モータを駆動源として前記オイ
ルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正回転形の
第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源からの作動
油をトランスファ内に装着された可変トルククラッチに
所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラッチを所
定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定の配分比
で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトランスファ
油圧供給装置において、 前記油圧源で得られる油圧を所定のライン圧に制御する
ライン圧調圧弁と、 このライン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変
トルククラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧
から前記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ
圧力の範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチ
に供給するクラッチ圧力調整弁と、 前記クラッチ圧力調整弁から出力される圧力を切替選択
して前記可変トルククラッチ側へ吐出することが可能な
切替弁と、 前記クラッチ圧力調整弁に制御圧を供給してクラッチ圧
調整制御を行うデュティー制御電磁弁と、 前記切替弁による切替選択制御を行う電磁開閉弁とを備
え、 前記クラッチ圧力調整弁は、制御圧が作用する方向と同
じ方向に弾性力が作用するようにスプリングが配設さ
れ、制御圧が作用しないときに、前記スプリングの弾性
力によって前記スタンバイ圧を出力できる ことを特徴と
する四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置。 - 【請求項2】 正逆回転するアウトプットシャフトを駆
動源としてオイルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出
する正逆回転形の第1液圧ポンプと、当該第1液圧ポン
プと並列接続され、電動モータを駆動源として前記オイ
ルタンクから吸入した作動油を昇圧吐出する正回転形の
第2液圧ポンプとを油圧源とし、この油圧源からの作動
油をトランスファ内に装着された可変トルククラッチに
所定のクラッチ圧で供給し、該可変トルククラッチを所
定の状態として回転駆動源の駆動トルクを所定の配分比
で前、後輪に配分伝達させる四輪駆動車のトランスファ
油圧供給装置において、 前記油圧源で得られる油圧を所定のライン圧に制御する
ライン圧調圧弁と、 このライン圧調圧弁で制御されたライン圧を、前記可変
トルククラッチの締結を開始させる寸前のスタンバイ圧
から前記可変トルククラッチの締結を開始するクラッチ
圧力の範囲まで連続に調整して前記可変トルククラッチ
に供給するクラッチ圧力調整弁と、 前記クラッチ圧力調整弁から出力される圧力を切替選択
して前記可変トルククラッチ側へ吐出することが可能な
切替弁と、 前記ライン圧調圧弁により圧力制御されたライン圧を所
定のパイロット圧に減圧するパイロット弁と、このパイロット弁から出力されるパイロット圧が一次圧
として供給され、前記クラッチ圧力調整弁に制御圧を供
給して クラッチ圧調整制御を行うデュティー制御電磁弁
と、 前記ライン圧調圧弁から出力されるライン圧を開閉制御
して前記切替弁への制御圧として供給することにより、
切替弁による切替選択制御を行う電磁開閉弁とを備え、 前記クラッチ圧力調整弁は、制御圧が作用する方向と同
じ方向に弾性力が作用するようにスプリングが配設さ
れ、制御圧が作用しないときに、前記スプリングの弾性
力によって前記スタンバイ圧を出力できる ことを特徴と
する四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置。 - 【請求項3】 請求項1若しくは請求項2記載の四輪駆
動車のトランスファ油圧供給装置において、前記クラッ
チ圧力調整弁のクラッチ圧調整制御を行うデュティー制
御電磁弁は、入力ポートと出力ポートとドレインポート
とを有し、出力ポートとドレインポートとを連結する第
1位置と、出力ポートと入力ポートを連結する第2位置
を持ち、その両位置をソレノイドへの通電周期により繰
り返すことにより、出力ポートの圧力を調整する3方型
ソレノイド弁であることを特徴とする四輪駆動車のトラ
ンスファ油圧供給装置。 - 【請求項4】 請求項1若しくは請求項2記載の四輪駆
動車のトランスファ油圧供給装置において、前記可変ト
ルククラッチのシリンダ室内のピストン最上部より下方
に外部と連通するエアブリードを設けたことを特徴とす
る四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置。 - 【請求項5】 請求項1若しくは請求項2記載の四輪駆
動車のトランスファ油圧供給装置において、第1液圧ポ
ンプの可変トルククラッチ側とオイルタンクとの間にバ
イパス路を形成し、このバイパス路に、前記第1液圧ポ
ンプの可変トルククラッチ側が負圧状態となったときに
開状態となる開閉手段を設けたことを特徴とする四輪駆
動車のトランスファ油圧供給装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5300666A JP3008756B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置 |
US08/320,544 US5644916A (en) | 1993-11-02 | 1994-10-11 | Hydraulic pressure supply system for variable torque transfer of four-wheel drive vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5300666A JP3008756B2 (ja) | 1993-11-30 | 1993-11-30 | 四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149162A JPH07149162A (ja) | 1995-06-13 |
JP3008756B2 true JP3008756B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=17887614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5300666A Expired - Fee Related JP3008756B2 (ja) | 1993-11-02 | 1993-11-30 | 四輪駆動車のトランスファ油圧供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008756B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104854378A (zh) * | 2013-01-18 | 2015-08-19 | 爱信艾达株式会社 | 油压控制装置 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001206092A (ja) * | 2000-01-24 | 2001-07-31 | Fuji Univance Corp | 駆動力配分装置 |
JP4668783B2 (ja) * | 2005-12-20 | 2011-04-13 | 本田技研工業株式会社 | 車両の液圧供給装置 |
JP5727849B2 (ja) * | 2011-04-21 | 2015-06-03 | 本田技研工業株式会社 | 駆動力配分装置の油圧供給装置 |
JP6186300B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-08-23 | 本田技研工業株式会社 | 駆動装置 |
KR101588964B1 (ko) * | 2014-07-31 | 2016-01-26 | 현대위아 주식회사 | 사륜 구동차량용 습식 클러치의 제어장치 및 제어방법 |
JP6733574B2 (ja) * | 2017-02-20 | 2020-08-05 | トヨタ自動車株式会社 | 係合機構の油圧制御装置 |
CN115045926B (zh) * | 2022-06-13 | 2023-06-30 | 蜂巢传动系统(江苏)有限公司保定研发分公司 | 离合器油压控制方法、系统及存储介质和汽车 |
-
1993
- 1993-11-30 JP JP5300666A patent/JP3008756B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104854378A (zh) * | 2013-01-18 | 2015-08-19 | 爱信艾达株式会社 | 油压控制装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07149162A (ja) | 1995-06-13 |
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