JP2773573B2 - 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置 - Google Patents

四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置

Info

Publication number
JP2773573B2
JP2773573B2 JP25257992A JP25257992A JP2773573B2 JP 2773573 B2 JP2773573 B2 JP 2773573B2 JP 25257992 A JP25257992 A JP 25257992A JP 25257992 A JP25257992 A JP 25257992A JP 2773573 B2 JP2773573 B2 JP 2773573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
pressure
control
solenoid
forced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25257992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06107018A (ja
Inventor
光男 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP25257992A priority Critical patent/JP2773573B2/ja
Publication of JPH06107018A publication Critical patent/JPH06107018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2773573B2 publication Critical patent/JP2773573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧式多板摩擦クラッ
チへ供給される制御圧によるクラッチ締結力の大きさに
応じて前後輪のトルク配分をきめ細かく制御する前後輪
駆動トルク配分制御システムに適用される四輪駆動車の
クラッチ油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、四輪駆動車のクラッチ油圧制御装
置に用いられる比例電磁減圧弁としては、スプールと比
例ソレノイドを有し、比例ソレノイドへの電流値に比例
して発生するソレノイド力を供給圧ポートと制御圧ポー
トを連通する方向にスプールに対して加えることで、オ
イルポンプからの供給圧をソレノイド電流値に応じた制
御圧とするものが一般に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の比例電磁減圧弁にあっては、システムフェイル時に
比例ソレノイドへの電流値を零にすると、スプールに対
するソレノイド力がなくなりリターンスプリングによる
スプリング力でスプールは制御圧ポートとドレーンポー
トを連通する位置に固定されるため、この比例電磁減圧
弁を用いた油圧制御ユニットが適用される制御システム
が、車両挙動の急変防止やシステム搭載意義の確保など
のためにフェイル時にある一定の制御圧をかけたままに
しておきたいという要求がある場合、その要求に応える
ことができない。
【0004】そこで、本出願人は、特願平4−1264
08号(平成4年5月19日出願)の明細書および図面
において、従来の比例電磁減圧弁にオンオフソレノイド
とフェイルセーフスプリングを付加し、センサ故障や断
線等によるフェイル時には、オンオフソレノイドを非通
電とし、フェイルセーフスプリングによるスプリング力
をスプールに作用させ、一定圧によるフェイルセーフ圧
を得るフェイルセーフ機能付比例電磁減圧弁を提案し
た。尚、正常時でオンオフソレノイドを通電にしている
場合には、フェイルセーフスプリングによるスプリング
力のスプールへの作用をソレノイド力により阻止するよ
うにしている。
【0005】しかし、このフェイルセーフ機能付比例電
磁減圧弁を用いた前後輪駆動トルク配分制御システムの
場合、下記に述べるような問題がある。
【0006】まず、イグニッションオン後、オイルポン
プモータは、通常、圧力スイッチからの圧力スイッチ信
号のみによりその駆動がオンオフ制御され、油圧源での
油圧を確保しておき、その後、走行状態となってから比
例電磁減圧弁への制御指令により通常の油圧制御に入
る。
【0007】しかし、下記のような特定の場合には、停
車時であるにもかかわらず油圧制御を行なう必要があ
る。
【0008】第1に、クラッチ油圧系にエアが混入して
いる場合、整備工場等において、エンジンを停止した停
車状態のままでクラッチ油圧を上昇させ、強制4輪駆動
状態の実現して混入しているエアを抜くことが必要であ
る。
【0009】第2に、シャシダイナモに車両を搭載して
の車両試験や作動油の真空引き充填時などにおいては、
前後輪の一方のみに駆動力が伝達される強制2輪駆動状
態の実現が必要である。
【0010】したがって、例えば、エア抜き用コネクタ
を外すマニュアル操作をオイルポンプモータの駆動制御
による停車時油圧制御の開始条件にすると共に、このマ
ニュアル操作を強制4駆要求判断条件にして兼用した場
合、エア抜き用コネクタを外す操作を行なった場合、先
に強制4駆要求の判断に基づきオイルポンプモータの駆
動が開始されることになり、その後、強制2輪駆動状態
の実現要求のために特定のマニュアル操作を行なっても
オイルポンプモータの駆動により油圧源で油圧が発生し
ている限り強制2輪駆動状態は実現されない。
【0011】つまり、比例電磁減圧弁の比例ソレノイド
およびオンオフソレノイドを非通電としていても、油圧
源からの油圧の発生があれば、上記の様に、フェイルセ
ーフスプリング力により比例電磁減圧弁からはフェイル
セーフ圧が出力され、4輪駆動状態となったままとな
る。また、その後、オンオフソレノイドをオンとし、フ
ェイルセーフスプリング力のスプール作用を阻止して
も、フェイルセーフ圧は徐々にしか低下しないし、油圧
源に油圧が残っている限り完全に油圧ゼロの状態とはな
らず、強制2輪駆動状態の実現要求に対して応えること
ができない。
【0012】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、比例ソレノイドとフェイルセーフ用のオ
ンオフソレノイドを有する比例電磁減圧弁を備えた四輪
駆動車のクラッチ油圧制御装置において、イグニッショ
ンオン後の停車時油圧制御で強制2輪駆動状態の要求実
現と強制4輪駆動状態の要求実現との両立を達成するこ
とを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置では、特定
の第1操作検出により停車時油圧制御を開始する条件と
すると共に、この第1操作検出により強制4輪駆動状態
の要求時であると判断する強制4駆要求判断手段iと、
特定の第2操作検出により強制2輪駆動状態の要求時で
あると判断する強制2駆要求判断手段jと、イグニッシ
ョンオン時で、かつ、特定の第1操作が検出された時で
特定の第2操作検出されない場合にのみ油圧源aにより
油圧を発生させる要求対応停車時油圧制御手段kとを設
けた。
【0014】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、油圧源aと、スプールbと比例ソレノイドcおよび
オンオフソレノイドdを有し、比例ソレノイドcへの通
電時には電流値の大きさに応じて前記油圧源aからの入
力圧を制御圧とし、オンオフソレノイドdへの非通電時
にスプールbに対しフェイルセーフスプリングeによる
スプリング力を作用させることで一定のフェイルセーフ
圧とし、オンオフソレノイドdへの通電時にスプールb
に対しフェイルセーフスプリングeによるスプリング力
の作用を解除する比例電磁減圧弁fと、前記比例電磁減
圧弁fからの油圧により駆動される油圧クラッチgと、
イグニッションスイッチのオンオフを検出するイグニッ
ションオンオフ検出手段hと、特定の第1操作検出によ
り停車時油圧制御を開始する条件とすると共に、この第
1操作検出により強制4輪駆動状態の要求時であると判
断する強制4駆要求判断手段iと、特定の第2操作検出
により強制2輪駆動状態の要求時であると判断する強制
2駆要求判断手段jと、イグニッションオン時で、か
つ、特定の第1操作が検出された時で特定の第2操作検
出されない場合にのみ前記油圧源aにより油圧を発生さ
せる要求対応停車時油圧制御手段kとを備えていること
を特徴とする。
【0015】
【作用】イグニッションスイッチの投入により、イグニ
ッションオンオフ検出手段hにおいてイグニッションオ
ンが検出され、かつ、強制4駆要求判断手段iにおいて
特定の第1操作が検出された時で、要求対応停車時油圧
制御手段kにおいて、強制2駆要求判断手段jから特定
の第2操作検出されない場合にのみ油圧源aにより油圧
を発生させる停車時油圧制御が行なわれる。
【0016】したがって、強制4輪駆動状態の要求に基
づいて特定の第1操作のみを行なった場合には、上記停
車時油圧制御により油圧源aにより油圧が発生する。
【0017】この油圧発生により、比例電磁減圧弁fの
比例ソレノイドcおよびオンオフソレノイドdをいずれ
もオフとしていてもフェイルセーフスプリングeによる
スプリング力の作用によりフェイルセーフ圧が少なくと
も発生するし、また、オンオフソレノイドdをオンとし
比例ソレノイドcに所定の電流値を印加することで、得
たい油圧による強制4輪駆動状態を実現することができ
る。
【0018】また、強制2輪駆動状態の要求に基づいて
特定の第1操作と特定の第2操作とを行なった場合に
は、上記停車時油圧制御により油圧源aによる油圧の発
生は禁止される。
【0019】この油圧発生禁止により、比例電磁減圧弁
fの比例ソレノイドcおよびオンオフソレノイドdをい
ずれもオフとし、フェイルセーフスプリングeによるス
プリング力の作用でスプールbはフェイルセーフ圧が発
生する位置にある場合でも、油圧源aからの供給圧がゼ
ロであることで油圧クラッチgへ導かれる制御圧もゼロ
となり、油圧クラッチgは完全開放状態となり、強制2
輪駆動状態の要求に応えることができる。なお、実際に
強制2輪駆動状態するには、比例電磁減圧弁fの比例ソ
レノイドcをオフとし、オンオフソレノイドdをオンと
すると、フェイルセーフスプリングeによるスプリング
力のスプールbへの作用が解除されることで、確実に強
制2輪駆動状態の要求に応えることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0021】まず、構成を説明する。
【0022】図2は本発明実施例の四輪駆動車のクラッ
チ油圧制御装置が適用された後輪駆動ベースの前後輪駆
動トルク配分制御システム図である。
【0023】図2において、1はエンジン、2はトラン
スミッション、3はリアプロペラシャフト、4はリアデ
ィファレンシャル、5,6はリアドライブシャフト、
7,8は後輪、9はトランスファ、10はフロントプロ
ペラシャフト、11はフロントディファレンシャル、1
2,13はフロントドライブシャフト、14,15は前
輪である。
【0024】前記トランスファ9には、その締結力の大
きさにより前輪14,15への駆動トルク配分が決まる
湿式多板クラッチ16(油圧クラッチに相当)が内蔵さ
れている。
【0025】前記湿式多板クラッチ16は、ETSコン
トロールユニット17からの制御電流により油圧ユニッ
ト18で作り出される制御圧により締結力が制御される
もので、ETSコントロールユニット17には、右前輪
回転センサ19,左前輪回転センサ20,右後輪回転セ
ンサ21,左後輪回転センサ22,横加速度センサ23
などからのセンサ情報が入力される。
【0026】制御則は、基本的に前後輪回転速度差の発
生に応じて前輪側への駆動トルク配分を増し、旋回や路
面摩擦係数の変化にかかわらず最適制御を確保するため
に、その制御ゲインを横加速が大きいほど小さくしてい
る。
【0027】図3は実施例の油圧ユニット18を示す図
である。
【0028】図3において、油圧ユニット18は、電動
モータ24,オイルポンプ25,アキュムレータ26
(油圧源に相当),フェイルセーフ機能付比例電磁減圧
弁27,圧力スイッチ28,リリーフ弁29,チェック
弁30,エアブリーダ31を有して構成され、外部に設
けられたリザーバタンク32は、前記エアブリーダ31
とサクション配管33により連通し、前記比例電磁減圧
弁27とリターン配管34により連通している。前記フ
ェイルセーフ機能付比例電磁減圧弁27と湿式多板クラ
ッチ16のピストン油室とは、制御圧配管35により連
通している。
【0029】前記電動モータ24は、圧力スイッチ28
からのスイッチ信号などに基づいてETSコントロール
ユニット17からの指令によりON−OFF制御され
る。
【0030】図4は実施例の油圧ユニット18に用いら
れたフェイルセーフ機能付比例電磁減圧弁27を示す断
面図である。
【0031】図4において、36はスプール、37はハ
ウジング、38はフィードバック油路、39は制御圧ポ
ート、40は供給圧ポート、41はドレーンポート、4
2はプレート、43は制御ソレノイドコイル(制御ソレ
ノイドに相当)、44は制御プランジャ、45はケー
ス、46はオンオフソレノイドコイル(オンオフソレノ
イドに相当)、47はフェイルセーフプランジャ、48
はフェイルセーフスプリング、49はリターンスプリン
グである。
【0032】前記制御ソレノイドコイル43は、システ
ム正常時にETSコントロールユニット17からの制御
電流i1 によりアキュムレータ圧を減圧して制御圧とす
る。
【0033】前記オンオフソレノイドコイル46は、正
常時にETSコントロールユニット17からの一定の制
御電流i2 (オン)によりフェイルセーフスプリング4
8のスプリング力がスプール36に作用するのを阻止
し、フェイル時に零電流(オフ)によりフェイルセーフ
スプリング48のスプリング力をスプール36に作用さ
せるようにしている。なお、詳しくは、特願平4−12
6408号(平成4年5月19日出願)の明細書および
図面を参照のこと。
【0034】図5は実施例の四輪駆動車のクラッチ油圧
制御装置の油圧制御系ブロック図である。
【0035】図5において、50はエア抜きスイッチ、
51はブレーキスイッチ、52はエンジン回転センサ、
53はオイルレベルセンサ、54はイグニッションスイ
ッチ、55は車速センサ、56はソレノイドリレー、5
7はモータリレー、58はバッテリーである。
【0036】次に、作用を説明する。
【0037】(イグニッションオン時のモータ駆動制御
処理作動)図6はETSコントロールユニット17で行
なわれるイグニッションオン時のモータ駆動制御処理作
動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップに
ついて説明する。
【0038】ステップ60では、イグニッションスイッ
チ54からのスイッチ信号によりイグニッションスイッ
チ54がオンに入れられたかどうかが判断される(イグ
ニッションオンオフ検出手段に相当)。
【0039】ステップ61では、フェイルセーフフラグ
によりフェイルセーフ時であるかどうかが判断される。
【0040】ステップ62では、ソレノイドリレー56
がOFFとされる。
【0041】ステップ63では、エア抜きスイッチ50
がONかどうかが判断される(強制4駆判断手段に相
当)。尚、このエア抜きスイッチ50は停車時でエア抜
きプラグを外すマニュアル操作(特定の第1操作に相
当)によりONとなる。ここで、他の強制4WD条件と
して、同時に停車条件やABS非作動条件などを判断し
てもよい。
【0042】ステップ64では、強制2WD条件を満足
しているかどうかが判断される(強制4駆判断手段に相
当)。
【0043】具体的な強制2WD条件としては、停車中
であって、イグニッションオン後あるいはセルフチェッ
ク後、10秒以内に、ブレーキスイッチ51を5回以
上、ポンピング操作によりONとしたかどうかによる操
作条件(特定の第2操作に相当)とする。
【0044】ステップ65では、オンオフソレノイドコ
イル46に対し制御電流i2 を通電(オン)し、制御ソ
レノイドコイル43への制御電流i1 を特定の電流値
(例えば、伝達トルクとして15kgm に相当)に制御し
て、所定の油圧を発生させる強制4WD制御が行なわれ
る。
【0045】ステップ66では、エンジン回転センサ5
2からの信号があるかどうか判断される。
【0046】ステップ67では、車速センサ55からの
車速Vが設定車速V0 (例えば、4km/h)以上かどうか
が判断される。
【0047】ステップ68では、リザーバタンク32に
設けられたオイルレベルセンサ53からのオイルレベル
FLが設定レベルFL0 以下かどうかが判断される。
【0048】ステップ69では、圧力スイッチ28が所
定圧以下を示すON信号を出力しているかどうかが判断
される。
【0049】ステップ70では、電動モータ24を駆動
させる指令が出力される。
【0050】ステップ71では、オンオフソレノイドコ
イル46に対し制御電流i2 を通電(オン)し、制御ソ
レノイドコイル43への制御電流i1 をi1 =0とする
強制2WD制御が行なわれる。
【0051】尚、ステップ60,ステップ63,ステッ
プ64,ステップ70は、要求対応停車時油圧制御手段
に相当する。
【0052】(強制4WDおよび強制2WDの要求がな
い時)強制4WDおよび強制2WDの要求がない時に
は、図6において、ステップ60→ステップ61→ステ
ップ63→ステップ66→ステップ68→ステップ69
→ステップ70へと進む流れとなる。
【0053】つまり、ステップ60でイグニッションオ
ンが検出され、正常時条件(ステップ61),強制4W
D非要求条件(ステップ63)及びエンジン回転条件
(ステップ66)をいずれも満足すると、ステップ68
でオイルレベルFLが設定レベルFL0 を超えているかどう
かが判断され、ステップ69で圧力スイッチ28がON
かどうかが判断され、これらの条件を満足した時にのみ
ステップ70で電動モータ24を駆動させる指令が出力
され、油圧ユニット18で所定の供給圧を維持する様に
油圧制御される。
【0054】そして、ETSコントロールユニット17
からの指令により、オンオフソレノイドコイル46への
制御電流i2 がオンにされ、また、制御ソレノイドコイ
ル43への制御電流i1 を制御することで、制御電流i
1 の電流レベルに応じた制御圧がフェイルセーフ機能付
比例電磁減圧弁27から湿式多板クラッチ16に供給さ
れる。
【0055】(強制4WDの要求時)エア抜きプラグを
外すマニュアル操作が行なわれる強制4WDの要求時に
は、図6において、ステップ60→ステップ61→ステ
ップ63→ステップ64→ステップ65→ステップ68
→ステップ69→ステップ70へと進む流れとなる。つ
まり、ステップ60でイグニッションオンが検出され、
正常時条件(ステップ61)を満足すると、ステップ6
3で強制4WD要求条件であるエア抜きスイッチ50が
ONかどうか判断され、さらに、ステップ64で強制2
WD要求条件が判断され、この条件を満足しない時にの
みステップ65へ進み、ステップ65で強制4WD制御
が行なわれ、ステップ68でオイルレベルFLが設定レベ
ルFL0 を超えているかどうかが判断され、ステップ69
で圧力スイッチ28がONかどうかが判断され、これら
の条件を満足した時にのみステップ70で電動モータ2
4を駆動させる指令が出力され、油圧ユニット18で所
定の供給圧を維持する様に油圧制御される。
【0056】このようにして、ETSコントロールユニ
ット17からの指令により、オンオフソレノイドコイル
46への制御電流i2 がオンにされ、また、制御ソレノ
イドコイル43への制御電流i1 を特定の電流値(例え
ば、伝達トルクとして15kgmに相当)に制御すること
で、制御電流i1 の電流レベルに応じた制御圧がフェイ
ルセーフ機能付比例電磁減圧弁27から湿式多板クラッ
チ16に供給される。
【0057】これによって、クラッチ油圧系に混入して
いるエアが、油圧力により移動して押し出され、エア抜
きが達成される。
【0058】(強制2WDの要求時)エア抜きプラグを
外すマニュアル操作が行なわれると共に、ブレーキスイ
ッチ51のON動作を決められた時間内に複数回行なう
強制2WDの要求時には、図6において、ステップ60
→ステップ61→ステップ63→ステップ64→ステッ
プ71へと進む流れとなる。
【0059】つまり、ステップ60でイグニッションオ
ンが検出され、正常時条件(ステップ61)を満足する
と、ステップ63で強制4WD要求条件であるエア抜き
スイッチ50がONかどうか判断され、さらに、ステッ
プ64で強制2WD要求条件が判断され、この条件を満
足することで、ステップ71で強制2WD制御が行なわ
れるが、モータ駆動制御に関しては、電動モータ24を
非駆動にしたままとし、油圧ユニット18で発生する供
給圧をゼロとする様に油圧制御される。
【0060】このステップ71で強制2WD制御とモー
タ駆動の禁止により、フェイルセーフ機能付比例電磁減
圧弁27の比例ソレノイドコイル43をオフとし、オン
オフソレノイドコイル46をオンとすることで、湿式多
板クラッチ16へ導かれる制御圧もゼロとなり、湿式多
板クラッチ16は完全開放状態となり、強制2輪駆動状
態の要求に応えることができる。
【0061】このように、エア抜きプラグを外すマニュ
アル操作が行なわれても強制2WDの要求を優先するこ
とで、強制2WD状態を作り出すことができ、シャシダ
イナモに車両を搭載しての排気試験やオフラインでの低
速ブレーキテストや作動油の真空引き充填などを行なう
ことができる。
【0062】(エンジン停止時)エンジン停止時には、
図6において、ステップ60→ステップ61→ステップ
63→ステップ66→ステップ67へと進み、ステップ
66でエンジン回転信号の入力がないにもかかわらず、
ステップ67で車速Vが設定車速V0 以上である場合に
はステップ67からステップ68→ステップ69→ステ
ップ70の正常な処理へ戻り、ステップ67で車速Vが
設定車速V0 未満である時には、エンドに落とされる。
つまり、エンジン回転信号が入力されていないエンジン
停止時には、エンジン回転信号線の断線を考慮して、車
速が出ている場合にはモータ駆動制御が行なわれる。
【0063】次に、効果を説明する。
【0064】(1)比例ソレノイドコイル43とオンオ
フソレノイドコイル46を有するフェイルセーフ機能付
比例電磁減圧弁27を備えた四輪駆動車のクラッチ油圧
制御装置において、エア抜きプラグを外すマニュアル操
作検出により停車時油圧制御を開始する条件とすると共
に、このエア抜きプラグを外すマニュアル操作検出によ
り強制4WDの要求時であると判断する強制4駆要求判
断ステップ63と、制限時間内の複数回ブレーキ操作検
出により強制2WDの要求時であると判断する強制2駆
要求判断ステップ64と、イグニッションオン時で、か
つ、エア抜きプラグを外すマニュアル操作が検出された
時で制限時間内の複数回ブレーキ操作が検出されない場
合にのみモータ駆動制御を行なう装置としたため、イグ
ニッションオン後の停車時油圧制御でフェイルセーフ機
能付比例電磁減圧弁27を有しながら強制2WDの要求
実現と強制4WDの要求実現との両立を達成することが
できる。
【0065】(2)モータ駆動制御で、リザーバタンク
32に設けられたオイルレベルセンサ53からのオイル
レベルFLが設定レベルFL0 以下かどうかが判断するステ
ップ68が設けられ、オイルレベルFLが設定レベルFL0
以下の時にはモータ駆動制御を禁止する装置としたた
め、オイルレベルFLが低い時にモータ空回りが防止さ
れ、電動モータ24及びオイルポンプ25の寿命を延ば
すことができる。
【0066】(3)モータ駆動制御で、エンジン回転セ
ンサ52からの信号があるかどうか判断するステップ6
6が設けられると共に、車速Vが設定車速V0 未満であ
るかどうか判断するステップ67が設けられ、エンジン
停止時にはモータ駆動制御を禁止する装置としたため、
静粛なエンジン停止時にモータ作動の不快な音の発生を
防止することができる。
【0067】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0068】例えば、実施例では、後輪駆動ベースの前
後輪駆動トルク配分制御システムへの適用例を示した
が、前輪駆動ベースの前後輪駆動トルク配分制御システ
ムへも適用することができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明にあっ
ては、比例ソレノイドとフェイルセーフ用のオンオフソ
レノイドを有する比例電磁減圧弁を備えた四輪駆動車の
クラッチ油圧制御装置において、特定の第1操作検出に
より停車時油圧制御を開始する条件とすると共に、この
第1操作検出により強制4輪駆動状態の要求時であると
判断する強制4駆要求判断手段と、特定の第2操作検出
により強制2輪駆動状態の要求時であると判断する強制
2駆要求判断手段と、イグニッションオン時で、かつ、
特定の第1操作が検出された時で特定の第2操作検出さ
れない場合にのみ油圧源により油圧を発生させる要求対
応停車時油圧制御手段とを設けたため、イグニッション
オン後の停車時油圧制御で強制2輪駆動状態の要求実現
と強制4輪駆動状態の要求実現との両立を達成すること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置を
示すクレーム対応図である。
【図2】本発明実施例のクラッチ油圧制御装置が適用さ
れた後輪駆動ベースの前後輪駆動トルク配分制御システ
ム図である。
【図3】実施例の油圧ユニットを示す図である。
【図4】実施例の油圧ユニットに用いられたフェイルセ
ーフ機能付比例電磁減圧弁を示す断面図である。
【図5】実施例の四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置の
油圧制御系ブロック図である。
【図6】ETSコントロールユニットで行なわれるイグ
ニッションオン時のモータ駆動制御処理作動の流れを示
すフローチャートである。
【符号の説明】
a 油圧源 b スプール c 比例ソレノイド d オンオフソレノイド e フェイルセーフスプリング f 比例電磁減圧弁 g 油圧クラッチ h イグニッションオンオフ検出手段 i 強制4駆要求判断手段 j 強制2駆要求判断手段 k 要求対応停車時油圧制御手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧源と、 スプールと比例ソレノイドおよびオンオフソレノイドを
    有し、比例ソレノイドへの通電時には電流値の大きさに
    応じて前記油圧源からの入力圧を制御圧とし、オンオフ
    ソレノイドへの非通電時にスプールに対しフェイルセー
    フスプリングによるスプリング力を作用させることで一
    定のフェイルセーフ圧とし、オンオフソレノイドへの通
    電時にスプールに対しフェイルセーフスプリングによる
    スプリング力の作用を解除する比例電磁減圧弁と、 前記比例電磁減圧弁からの油圧により駆動され、前後輪
    の一方に対しクラッチ締結力に応じてトルク配分をする
    油圧クラッチと、 イグニッションスイッチのオンオフを検出するイグニッ
    ションオンオフ検出手段と、 特定の第1操作検出により停車時油圧制御を開始する条
    件とすると共に、この第1操作検出により強制4輪駆動
    状態の要求時であると判断する強制4駆要求判断手段
    と、 特定の第2操作検出により強制2輪駆動状態の要求時で
    あると判断する強制2駆要求判断手段と、 イグニッションオン時で、かつ、特定の第1操作が検出
    された時で特定の第2操作検出されない場合にのみ前記
    油圧源により油圧を発生させる要求対応停車時油圧制御
    手段と、 を備えていることを特徴とする四輪駆動車のクラッチ油
    圧制御装置。
JP25257992A 1992-09-22 1992-09-22 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置 Expired - Fee Related JP2773573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25257992A JP2773573B2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25257992A JP2773573B2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06107018A JPH06107018A (ja) 1994-04-19
JP2773573B2 true JP2773573B2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=17239337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25257992A Expired - Fee Related JP2773573B2 (ja) 1992-09-22 1992-09-22 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2773573B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101221203B1 (ko) * 2010-11-23 2013-01-10 주식회사 현대케피코 사륜구동 제어장치 및 그 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06107018A (ja) 1994-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5927425A (en) Torque distribution control system for automotive vehicles
US4766988A (en) Circuit arrangement for controlling the engagement and disengagement of a clutch
US8083041B2 (en) Electrohydraulic torque transfer device
EP1232900B1 (en) Apparatus and method for controlling a four-wheel drive vehicle
CN103826943B (zh) 车辆制动控制设备和制动控制方法
KR20220011244A (ko) 사륜 구동 전기자동차의 제동 시스템 고장 대응 제어 장치
JPH11139288A (ja) 四輪駆動車のトラクション制御装置
JPH029981B2 (ja)
KR100763738B1 (ko) 차량의 타이어 로크 방지 장치
JP2765900B2 (ja) アンチロツク制御装置
JP4085452B2 (ja) 車輌の制動力制御装置
JP2773573B2 (ja) 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置
JP2003104186A (ja) 4輪駆動車の加速スリップ制御装置
JP3467973B2 (ja) 駆動力配分制御装置
JPH035344B2 (ja)
JP2914039B2 (ja) 車両用油圧制御ユニット
JP2522777B2 (ja) 四輪駆動車の駆動系制御装置
JP4193534B2 (ja) 差動制限制御装置
US5401081A (en) Anti-skid control system for driven wheels
JP2010149682A (ja) エンジンの始動制御装置及び始動制御方法
JP3412313B2 (ja) 4輪駆動車の駆動力分配制御装置
JP2936911B2 (ja) 車両用油圧制御ユニット
JP3114483B2 (ja) 四輪駆動車のクラッチ油圧制御装置
JP3212691B2 (ja) 車両のブレーキトラクション制御装置
JP4129222B2 (ja) ブレーキ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090424

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees