JP3008465B2 - ポリオレフィンフイルム - Google Patents
ポリオレフィンフイルムInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリオレフィンフイルムに関するものであ
り、特にフイルム表面が紙状に似ており、かつ親水化さ
れたポリオレフィンフイルムに関する。
り、特にフイルム表面が紙状に似ており、かつ親水化さ
れたポリオレフィンフイルムに関する。
[従来技術] 従来、フイルム表面が紙状に似たポリオレフィンフイ
ルムの製造方法としては、炭酸カルシウム等の無機フィ
ラー、あるいはポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリオキシメチレン等の非相溶性樹脂をブレンド
し、延伸し、ボイドを形成する方法が知られている(特
開昭61−157547号、特公昭60−37793号等)。
ルムの製造方法としては、炭酸カルシウム等の無機フィ
ラー、あるいはポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリオキシメチレン等の非相溶性樹脂をブレンド
し、延伸し、ボイドを形成する方法が知られている(特
開昭61−157547号、特公昭60−37793号等)。
また、フイルム表面を親水化する方法として、界面活
性剤などを混合し、コロナ放電処理などを施して、界面
活性剤を表面にブリードアウトさせる方法が提案されて
いる。
性剤などを混合し、コロナ放電処理などを施して、界面
活性剤を表面にブリードアウトさせる方法が提案されて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、非相溶性成分としてポリアミド、ポリ
エステル、あるいは無機フィラーを大量に添加する方法
は、ボイドの体積が大きいためか、フイルム表面が層状
剥離しやすく、さらには、添加粒子が脱落しやすいとい
う欠点がある。また、従来の低分子量の界面活性剤を用
いて、フイルムの表面を親水化する方法は、そのフイル
ム表面にコーティングなどを施し、塗膜を形成した場
合、その塗膜との密着性が阻害されやすい欠点がある。
エステル、あるいは無機フィラーを大量に添加する方法
は、ボイドの体積が大きいためか、フイルム表面が層状
剥離しやすく、さらには、添加粒子が脱落しやすいとい
う欠点がある。また、従来の低分子量の界面活性剤を用
いて、フイルムの表面を親水化する方法は、そのフイル
ム表面にコーティングなどを施し、塗膜を形成した場
合、その塗膜との密着性が阻害されやすい欠点がある。
従って本発明は、フイルムの表面が紙状に似て、かつ
フイルム表面が親水化し、水性塗料(例えば水/アルコ
ールの混合溶媒系)などの塗布性などが改善され、しか
もフイルム表面が層状剥離しにくいポリオレフィンフイ
ルムを得ることを目的とする。
フイルム表面が親水化し、水性塗料(例えば水/アルコ
ールの混合溶媒系)などの塗布性などが改善され、しか
もフイルム表面が層状剥離しにくいポリオレフィンフイ
ルムを得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、結晶性ポリプロピレン(A)89〜40重量%
と、該結晶性ポリプロピレンに非相溶性であり、熱変形
温度が85℃以上の熱可塑性樹脂(B)5〜30重量%と、
ポリエーテルエステルアミド(C)5〜20重量%と、カ
ルボキシル基を含有する変成オレフィン重合体(D)1
〜10重量%、とからなり、該フイルム表面の濡れ張力が
55dyne/cm以上であることを特徴とするポリオレフィン
フイルムとするものである。
と、該結晶性ポリプロピレンに非相溶性であり、熱変形
温度が85℃以上の熱可塑性樹脂(B)5〜30重量%と、
ポリエーテルエステルアミド(C)5〜20重量%と、カ
ルボキシル基を含有する変成オレフィン重合体(D)1
〜10重量%、とからなり、該フイルム表面の濡れ張力が
55dyne/cm以上であることを特徴とするポリオレフィン
フイルムとするものである。
本発明の結晶性ポリプロピレン(A)(以下PPと略称
する)は、結晶性ポリプロピレンの範疇に入るものであ
って、プロピレンモノマー単位以外のα−オレフィン
(エチレン、ブテン、ヘキセン等、)モノマーを含有す
ることが許されるが、該PPのα−オレフィンの共重合量
は2モル%以下としておくことが好ましい。
する)は、結晶性ポリプロピレンの範疇に入るものであ
って、プロピレンモノマー単位以外のα−オレフィン
(エチレン、ブテン、ヘキセン等、)モノマーを含有す
ることが許されるが、該PPのα−オレフィンの共重合量
は2モル%以下としておくことが好ましい。
また、該PP樹脂は、極限粘度([η])が1.4〜2.3dl
/g、アイソタックチックインデックス(II)が96%以
上、メルトフローインデックス(MFI)が、1.0〜10g/10
分の範囲がフイルムの機械特性等の諸物性、およびボイ
ドの生成が効果的になりやすくなるので好ましい。
/g、アイソタックチックインデックス(II)が96%以
上、メルトフローインデックス(MFI)が、1.0〜10g/10
分の範囲がフイルムの機械特性等の諸物性、およびボイ
ドの生成が効果的になりやすくなるので好ましい。
該PPには、本発明の目的を効果的に達成するために特
定の結晶核剤を添加したものが好ましく、その中でもβ
晶を選択的に生じさせる結晶核剤が、フィルムにボイド
が生成しやすくなるので好ましい。具体的な結晶核剤と
して、安息香酸ナトリウム、1、2−ヒドロキシステア
リン酸カルシウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボ
ン酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩類、ベンゼン
スルホン酸ナトリウムなどの芳香族スルホン酸系化合物
類、フタロシアニンブルーなどのフタロシアニン類ある
いはキナクリドン類などがあげられる。特にキナクリド
ン類、キナクリドンキノン類が好ましい。
定の結晶核剤を添加したものが好ましく、その中でもβ
晶を選択的に生じさせる結晶核剤が、フィルムにボイド
が生成しやすくなるので好ましい。具体的な結晶核剤と
して、安息香酸ナトリウム、1、2−ヒドロキシステア
リン酸カルシウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボ
ン酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩類、ベンゼン
スルホン酸ナトリウムなどの芳香族スルホン酸系化合物
類、フタロシアニンブルーなどのフタロシアニン類ある
いはキナクリドン類などがあげられる。特にキナクリド
ン類、キナクリドンキノン類が好ましい。
このようなβ晶核剤の含有量としては、本発明のフイ
ルム中に1×10-10〜1×10-5重量%であると添加剤に
よる着色の問題が無くなるので好ましい。
ルム中に1×10-10〜1×10-5重量%であると添加剤に
よる着色の問題が無くなるので好ましい。
本発明の結晶性ポリプロピレンに非相溶性な熱可塑性
樹脂(B)(以下、単に非相溶性樹脂と略称する)の熱
変形温度(ASTM D648に準じて、その時の荷重を4.6kg/
cm2として測定し求められた温度)は85℃以上、好まし
くは90℃以上、より好ましくは100℃以上である。熱変
形温度が本発明の範囲未満では添加樹脂による延伸時の
ボイド生成が少なくなり、フイルムの隠蔽性が不足する
傾向になり好ましくない。また、熱変形温度の上限はPP
樹脂の押出温度から300℃以下が好ましい。
樹脂(B)(以下、単に非相溶性樹脂と略称する)の熱
変形温度(ASTM D648に準じて、その時の荷重を4.6kg/
cm2として測定し求められた温度)は85℃以上、好まし
くは90℃以上、より好ましくは100℃以上である。熱変
形温度が本発明の範囲未満では添加樹脂による延伸時の
ボイド生成が少なくなり、フイルムの隠蔽性が不足する
傾向になり好ましくない。また、熱変形温度の上限はPP
樹脂の押出温度から300℃以下が好ましい。
このような非相溶性樹脂として、具体的には、ポリ−
4−メチルペンテン1、ポリスチレン、高密度ポリエチ
レン、ポリカーボネート、ポリ2,6−ジメチル−フェニ
レンオキサイド、などが挙げられる。この中でも、ポリ
−4−メチルペンテン1(以下PMPと略称する)、ポリ
カーボネートがPPとの分散性が良く、化学的安定性に優
れているので好ましい。
4−メチルペンテン1、ポリスチレン、高密度ポリエチ
レン、ポリカーボネート、ポリ2,6−ジメチル−フェニ
レンオキサイド、などが挙げられる。この中でも、ポリ
−4−メチルペンテン1(以下PMPと略称する)、ポリ
カーボネートがPPとの分散性が良く、化学的安定性に優
れているので好ましい。
本発明のPMPは4−メチルペンテン1の単独重合体が
好ましいが、共重合成分としてエチレン、プロピレン、
ブテン、ヘキセン、デセン等の他のモノマーが5モル%
以下共重合された共重合体であっても良い。また、PMP
の融解温度は230℃以上、好ましくは235℃以上である。
融解温度がこの値未満ではフイルムの隠蔽性が不十分と
なりやすいので好ましくない。また、本発明のPMPのMw/
Mnは6以下である。Mw/Mnが6を越える場合はボイドの
生成が不十分となりやすいので好ましくない。
好ましいが、共重合成分としてエチレン、プロピレン、
ブテン、ヘキセン、デセン等の他のモノマーが5モル%
以下共重合された共重合体であっても良い。また、PMP
の融解温度は230℃以上、好ましくは235℃以上である。
融解温度がこの値未満ではフイルムの隠蔽性が不十分と
なりやすいので好ましくない。また、本発明のPMPのMw/
Mnは6以下である。Mw/Mnが6を越える場合はボイドの
生成が不十分となりやすいので好ましくない。
また、該PMPの特性として、溶融結晶化温度が200℃以
上、220℃における等温結晶化時間が5分以下、メルト
フローインデックスが1.0〜80g/10分であることが、分
散性、ボイドの生成がよくなる方向であり好ましい。
上、220℃における等温結晶化時間が5分以下、メルト
フローインデックスが1.0〜80g/10分であることが、分
散性、ボイドの生成がよくなる方向であり好ましい。
本発明のフイルムに含まれる非相溶性樹脂の含有量は
5〜30重量%である。非相溶性樹脂の含有量が本発明の
範囲未満では、ボイドの生成が少なく、本発明の目的と
するものを得るのが困難となり好ましくない。また、こ
の範囲を越えると、本発明のフイルムの表面層が層状剥
離を起こしやすくなり、印刷、ラミネート等の加工後に
おいて層間剥離の原因となるので好ましくない。
5〜30重量%である。非相溶性樹脂の含有量が本発明の
範囲未満では、ボイドの生成が少なく、本発明の目的と
するものを得るのが困難となり好ましくない。また、こ
の範囲を越えると、本発明のフイルムの表面層が層状剥
離を起こしやすくなり、印刷、ラミネート等の加工後に
おいて層間剥離の原因となるので好ましくない。
本発明のポリエーテルエステルアミド(C)とは、そ
の構成がポリアミド成分とポリエーテルエステル成分が
分子内でブロック状に結合した共重合体である。さらに
詳しくは、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合
体を構成するポリアミド成分としては、カプロラクタム
の開環重合より生成するポリアミドが好ましく用いられ
る。また本発明を損なわない範囲で、ヘキサメチレンジ
アミン−イソフタル酸の塩を少量用いることもできる。
ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体を構成す
るポリアミド成分は30〜60重量%の範囲がポリプロピレ
ンとの分散性から好ましい。
の構成がポリアミド成分とポリエーテルエステル成分が
分子内でブロック状に結合した共重合体である。さらに
詳しくは、ポリエーテルエステルアミドブロック共重合
体を構成するポリアミド成分としては、カプロラクタム
の開環重合より生成するポリアミドが好ましく用いられ
る。また本発明を損なわない範囲で、ヘキサメチレンジ
アミン−イソフタル酸の塩を少量用いることもできる。
ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体を構成す
るポリアミド成分は30〜60重量%の範囲がポリプロピレ
ンとの分散性から好ましい。
ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体を構成
するポリエーテル部分はポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドのブロックまたはランダム共重合体が用いら
れ、その数平均分子量は400〜2000の範囲で用いられ
る。また、ポリエーテルエステル成分のエステル部分を
構成するジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、1.4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸などが用いられ、特にテレフタル
が好ましい。
するポリエーテル部分はポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドのブロックまたはランダム共重合体が用いら
れ、その数平均分子量は400〜2000の範囲で用いられ
る。また、ポリエーテルエステル成分のエステル部分を
構成するジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、1.4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸などが用いられ、特にテレフタル
が好ましい。
ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体におい
てポリエーテルエステル成分は40〜70重量%の範囲が好
ましい。
てポリエーテルエステル成分は40〜70重量%の範囲が好
ましい。
ポリエーテルエステルアミドブロック共重合体(以
後、PEA樹脂と略称する)の代表的な重合方法を例示す
るが本発明を限定するものでない。
後、PEA樹脂と略称する)の代表的な重合方法を例示す
るが本発明を限定するものでない。
ポリアミド成分としてε−カプロラクタム、ポリエー
テルエステル成分としてポリエチレングリコールとテレ
フタル酸、酸化防止剤として“イルガノックス"1098、
重合触媒として三酸化アンモチンとモノ−n−ブチルモ
ノヒドロキシスズオキシドを撹拌翼を具備した反応容器
に仕込み、窒素置換して260℃で60分間加熱撹拌して透
明な均一溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件で4
時間重合し、粘稠なポリマーをいる。ポリマーを冷却ベ
ルト上にガット状にに吐出し、チップ状にカットする。
テルエステル成分としてポリエチレングリコールとテレ
フタル酸、酸化防止剤として“イルガノックス"1098、
重合触媒として三酸化アンモチンとモノ−n−ブチルモ
ノヒドロキシスズオキシドを撹拌翼を具備した反応容器
に仕込み、窒素置換して260℃で60分間加熱撹拌して透
明な均一溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件で4
時間重合し、粘稠なポリマーをいる。ポリマーを冷却ベ
ルト上にガット状にに吐出し、チップ状にカットする。
本発明においてPEA樹脂の混合量は5〜20重量%であ
る。PEA樹脂の混合する量が5重量%未満では、該フイ
ルム表面の親水化が小さく好ましくない。また20重量%
を越える範囲では該フイルム表面が層状剥離がおこしや
すくなるので好ましくない。
る。PEA樹脂の混合する量が5重量%未満では、該フイ
ルム表面の親水化が小さく好ましくない。また20重量%
を越える範囲では該フイルム表面が層状剥離がおこしや
すくなるので好ましくない。
カルボキシル基を含有する変成オレフィン重量体
(D)とはポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフト
した無水マレイン酸変成ポリオレフィン、エチレンアク
リル酸共重合体、エチレンメタアクリル酸共重合体、エ
チレンメタアクリル酸メチル共重合体、またはそれらを
無水マレイン酸などで変成した変性物などである。特に
エチレンメタアクリル酸共重合体が好ましい。これらの
共重合体に含まれるカルボキシル基の量はごく少量でも
良く、また樹脂としての特性を損なわない限り、多量に
含むことも可能である。好ましくはカルボキシル基を持
つモノマー量として0.2〜25重量%の共重合体である。
(D)とはポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフト
した無水マレイン酸変成ポリオレフィン、エチレンアク
リル酸共重合体、エチレンメタアクリル酸共重合体、エ
チレンメタアクリル酸メチル共重合体、またはそれらを
無水マレイン酸などで変成した変性物などである。特に
エチレンメタアクリル酸共重合体が好ましい。これらの
共重合体に含まれるカルボキシル基の量はごく少量でも
良く、また樹脂としての特性を損なわない限り、多量に
含むことも可能である。好ましくはカルボキシル基を持
つモノマー量として0.2〜25重量%の共重合体である。
本発明のカルボキシル基を含有する変成オレフィン重
合体(D)の混合量は1〜10重量%である。変成オレフ
ィン重合体の混合量が1重量%未満ではフイルム表面の
層状剥離をおこしやすくなるので好ましくない。またそ
の量が10重量%を越える場合、非相溶樹脂によるボイド
生成が阻害されやすくなるので好ましくない。
合体(D)の混合量は1〜10重量%である。変成オレフ
ィン重合体の混合量が1重量%未満ではフイルム表面の
層状剥離をおこしやすくなるので好ましくない。またそ
の量が10重量%を越える場合、非相溶樹脂によるボイド
生成が阻害されやすくなるので好ましくない。
また、フイルム表面に親水性を効果的に付与するため
に、接着性を阻害しない範囲内で界面活性剤を併用して
も良い。その量としてはフイルム中に0.5重量%未満が
好ましい。
に、接着性を阻害しない範囲内で界面活性剤を併用して
も良い。その量としてはフイルム中に0.5重量%未満が
好ましい。
また、本発明のフイルムに炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、シリカなどの無機粒子をフイルム表面に悪影響を及
ぼさない範囲で添加併用することは隠蔽性の均一性から
好ましい。無機粒子の添加量として5重量%以下、好ま
しくは3重量%以下とするのがより好ましい。
ン、シリカなどの無機粒子をフイルム表面に悪影響を及
ぼさない範囲で添加併用することは隠蔽性の均一性から
好ましい。無機粒子の添加量として5重量%以下、好ま
しくは3重量%以下とするのがより好ましい。
本発明のフイルム表面の濡れ張力は55dyne/cm以上で
ある。濡れ張力がこの範囲未満では表面の親水性が乏し
く、水性塗料、例えば水/アルコール系を溶媒とした印
刷インキ、アンカー剤などの塗布性が損なわれやすくな
るので好ましくない。また濡れ張力の上限は水の濡れる
濡れ張力である73dyne/cmが好ましいが、本発明の方法
では67dyne/cm以下である。
ある。濡れ張力がこの範囲未満では表面の親水性が乏し
く、水性塗料、例えば水/アルコール系を溶媒とした印
刷インキ、アンカー剤などの塗布性が損なわれやすくな
るので好ましくない。また濡れ張力の上限は水の濡れる
濡れ張力である73dyne/cmが好ましいが、本発明の方法
では67dyne/cm以下である。
本発明のフイルム表面を効果的に親水化する方法とし
て、ポリプロピレンとポリエーテルエステルアミド共重
合体などの混合体からなる本発明のフイルム表面にコロ
ナ放電処理を施すことにより達成することができる。コ
ロナ放電処理は公知な方法を用いることができるが、処
理を施す時の雰囲気ガスとして、空気、炭酸ガス/窒素
ガスの混合ガス(体積混合比、10/90〜20/80)が好まし
く、特に空気が簡便性、経済性の点で好ましい。
て、ポリプロピレンとポリエーテルエステルアミド共重
合体などの混合体からなる本発明のフイルム表面にコロ
ナ放電処理を施すことにより達成することができる。コ
ロナ放電処理は公知な方法を用いることができるが、処
理を施す時の雰囲気ガスとして、空気、炭酸ガス/窒素
ガスの混合ガス(体積混合比、10/90〜20/80)が好まし
く、特に空気が簡便性、経済性の点で好ましい。
本発明フイルムはフイルム表面を親水化することを目
的としていることから、フイルムの構成は、単膜フイル
ム、またポリオレフィン系フイルムを支持体としてその
表面に本発明の親水化層をなすポリオレフィンフイルム
を少なくとも片面に積層した複合フイルムとすることで
も本発明の目的が達成でき、好ましくは、フイルムの物
性などの点で複合フイルムの構成が良い。
的としていることから、フイルムの構成は、単膜フイル
ム、またポリオレフィン系フイルムを支持体としてその
表面に本発明の親水化層をなすポリオレフィンフイルム
を少なくとも片面に積層した複合フイルムとすることで
も本発明の目的が達成でき、好ましくは、フイルムの物
性などの点で複合フイルムの構成が良い。
本発明の複合フイルムのベースフイルムとなるポリオ
レフィン系フイルムは、本発明の親水化層となる前記樹
脂混合物フイルムと接着剤を介さずに熱接着が可能なポ
リオレフィンフイルムが用いられる。このようなフイル
ムを構成する樹脂として、好ましくはポリプロピレン、
あるいはポリプロピレン共重合体、ポリプロピレンと他
のポリマーと混合してなる樹脂が用いられる。より好ま
しくは、結晶性ポリプロピレン(A)と該結晶性ポリプ
ロピレンに非相溶性であり、熱変形温度が85℃以上の熱
可塑性樹脂(B)との混合樹脂を用いて複合するのが、
フイルムの隠蔽性の点で適しており好ましく用いられ
る。また、この混合比率は、本発明の複合に用いる親水
性層となる樹脂の混合比率と同じ比率でも良く、異なっ
た比率でも良い。
レフィン系フイルムは、本発明の親水化層となる前記樹
脂混合物フイルムと接着剤を介さずに熱接着が可能なポ
リオレフィンフイルムが用いられる。このようなフイル
ムを構成する樹脂として、好ましくはポリプロピレン、
あるいはポリプロピレン共重合体、ポリプロピレンと他
のポリマーと混合してなる樹脂が用いられる。より好ま
しくは、結晶性ポリプロピレン(A)と該結晶性ポリプ
ロピレンに非相溶性であり、熱変形温度が85℃以上の熱
可塑性樹脂(B)との混合樹脂を用いて複合するのが、
フイルムの隠蔽性の点で適しており好ましく用いられ
る。また、この混合比率は、本発明の複合に用いる親水
性層となる樹脂の混合比率と同じ比率でも良く、異なっ
た比率でも良い。
本発明のポリオレフィンフイルムの製造方法について
述べる。
述べる。
結晶性PPの非相溶性樹脂(例えばPMP)と水分を乾燥
したPEA樹脂と変成オレフィン重合体とを二軸押出機に
供給し、240〜300℃の温度で溶融し、十分に混練した
後、260〜290℃の温度で、成形口金を用いて、シート状
に成形し、冷却ドラムに巻き付け冷却し、単層シートと
する。また該樹脂(I)と別に準備したポリオレフィン
系樹脂(II)とを別々の押出機に供給し、溶融押出し
て、単管内、あるいは口金内で積層し、冷却ドラムに巻
き付け冷却し、I層/II層、あるいはI層/II層/I層に積
層することで複合シートを得こともできる。特に結晶性
PPに結晶核剤、例えばキナクリドンが含まれる場合は、
本発明を効果的に実施するには、280℃以上の温度で押
出して、シート状に成形し、50〜100℃の温度のドラム
に巻き付け冷却固化するとともに、溶融シートに40℃以
下の温度の空気をスリット状ノズルから吹き付けるか、
あるいは小径の冷却ロールで押さえ付けて、ドラム面に
密着し、冷却固化することが、フイルムの均一性の点で
好ましい。次いで、成形した該シートを120〜140℃の温
度に加熱し、周速度の異なるロール間で長手方向に4〜
6倍に延伸し、ただちに室温に冷却する。次いでステン
ターに導いて140〜170℃の温度で幅方向に6〜10倍に延
伸し、次いで幅方向に12%以下の弛緩を与えつつ、150
〜170℃の温度で熱固定して巻取る。幅方向の延伸に際
してのフイルムの予熱温度は延伸温度〜延伸温度+15℃
の温度範囲とするのがフイルム表面の層状剥離が起こり
にくくなるので好ましい。
したPEA樹脂と変成オレフィン重合体とを二軸押出機に
供給し、240〜300℃の温度で溶融し、十分に混練した
後、260〜290℃の温度で、成形口金を用いて、シート状
に成形し、冷却ドラムに巻き付け冷却し、単層シートと
する。また該樹脂(I)と別に準備したポリオレフィン
系樹脂(II)とを別々の押出機に供給し、溶融押出し
て、単管内、あるいは口金内で積層し、冷却ドラムに巻
き付け冷却し、I層/II層、あるいはI層/II層/I層に積
層することで複合シートを得こともできる。特に結晶性
PPに結晶核剤、例えばキナクリドンが含まれる場合は、
本発明を効果的に実施するには、280℃以上の温度で押
出して、シート状に成形し、50〜100℃の温度のドラム
に巻き付け冷却固化するとともに、溶融シートに40℃以
下の温度の空気をスリット状ノズルから吹き付けるか、
あるいは小径の冷却ロールで押さえ付けて、ドラム面に
密着し、冷却固化することが、フイルムの均一性の点で
好ましい。次いで、成形した該シートを120〜140℃の温
度に加熱し、周速度の異なるロール間で長手方向に4〜
6倍に延伸し、ただちに室温に冷却する。次いでステン
ターに導いて140〜170℃の温度で幅方向に6〜10倍に延
伸し、次いで幅方向に12%以下の弛緩を与えつつ、150
〜170℃の温度で熱固定して巻取る。幅方向の延伸に際
してのフイルムの予熱温度は延伸温度〜延伸温度+15℃
の温度範囲とするのがフイルム表面の層状剥離が起こり
にくくなるので好ましい。
本発明のフイルムの延伸フイルムは、逐次二軸延伸法
が好ましく、同時二軸延伸法はボイドの生成が乏しくな
りやすいので好ましくない。また、本発明のフイルム表
面を効果的に親水化するために、該フイルムのI層表面
に空気雰囲気下でコロナ放電処理を施す。
が好ましく、同時二軸延伸法はボイドの生成が乏しくな
りやすいので好ましくない。また、本発明のフイルム表
面を効果的に親水化するために、該フイルムのI層表面
に空気雰囲気下でコロナ放電処理を施す。
本発明のフイルムの厚みは特に限定されるものではな
いが、20〜100μmが好ましく、また、複合フイルムと
した場合には、積層厚みは1〜10μmの範囲にするのが
好ましい。
いが、20〜100μmが好ましく、また、複合フイルムと
した場合には、積層厚みは1〜10μmの範囲にするのが
好ましい。
本発明のフイルムは、目的に応じて、エンボス加工、
印刷、押出ラミネーション加工、他の樹脂フイルム、
紙、布などと張り合わせ加工を行ない、用いることがで
きる。
印刷、押出ラミネーション加工、他の樹脂フイルム、
紙、布などと張り合わせ加工を行ない、用いることがで
きる。
[発明の効果] 本発明は、結晶性PPに特定の非相溶性樹脂とPEA樹脂
を併用混合し、特定の逐次二軸延伸をすることにより、
フイルム表面が親水性を有する不透明化ポリオレフィン
フイルムとしたものである。ポリオレフィンと非相溶性
樹脂からなる混合物を延伸して生成されるボイドとPEA
樹脂により生成する親水性成分とが共存し、水/アルコ
ール系を溶媒とした印刷インキ、塗料などの塗布性が良
くなる効果を示し、また、該塗膜の接着が阻害されない
という利点がある。しかも層状剥離しにくいという効果
もある。
を併用混合し、特定の逐次二軸延伸をすることにより、
フイルム表面が親水性を有する不透明化ポリオレフィン
フイルムとしたものである。ポリオレフィンと非相溶性
樹脂からなる混合物を延伸して生成されるボイドとPEA
樹脂により生成する親水性成分とが共存し、水/アルコ
ール系を溶媒とした印刷インキ、塗料などの塗布性が良
くなる効果を示し、また、該塗膜の接着が阻害されない
という利点がある。しかも層状剥離しにくいという効果
もある。
本発明フイルムは紙状に似た表面を有し、かつ親水性
を付与したため印刷などを施し、包装フイルムなどに用
いられる。特に有機溶媒系の印刷インキで印刷を施した
場合の残留溶媒臭をきらう用途、例えばお茶の包装など
に好ましく用いられる。またラベル、耐水性の伝票用紙
用などにも好ましく用いることができる。
を付与したため印刷などを施し、包装フイルムなどに用
いられる。特に有機溶媒系の印刷インキで印刷を施した
場合の残留溶媒臭をきらう用途、例えばお茶の包装など
に好ましく用いられる。またラベル、耐水性の伝票用紙
用などにも好ましく用いることができる。
[特性の評価方法] つぎに本発明に関する特性の評価方法を示す。
(1)光学濃度(OD) マクベス社製濃度計TD504を用いて測定した。入射光
量をI0、透過光量Iとすると OD=−log10(I/I0) で定義される。なお、本発明のフイルムの用途に適合
するためにはODは0.6以上必要である。
量をI0、透過光量Iとすると OD=−log10(I/I0) で定義される。なお、本発明のフイルムの用途に適合
するためにはODは0.6以上必要である。
(2)フイルム厚み ダイヤルゲージ式厚み計(JIS−B−7509、測定子5mm
φ平型)を用いて測定した。
φ平型)を用いて測定した。
(3)融解温度(Tm)及び溶融結晶化温度(Tmc) 示差走査熱量計(DSC−2型、パーキンエルマー社
製)を用い、サンプル5mgを室温より、20℃/分の昇温
速度で昇温していった際の結晶の溶融に伴う融解吸熱ピ
ーク温度を融解温度(Tm)とする。ついで、280℃の溶
融保持温度まで昇温し、5分間保持した後に20℃/分の
冷却速度にて、冷却していった時に、結晶化に伴う潜熱
のピーク温度を溶融結晶化温度(Tmc)とした。
製)を用い、サンプル5mgを室温より、20℃/分の昇温
速度で昇温していった際の結晶の溶融に伴う融解吸熱ピ
ーク温度を融解温度(Tm)とする。ついで、280℃の溶
融保持温度まで昇温し、5分間保持した後に20℃/分の
冷却速度にて、冷却していった時に、結晶化に伴う潜熱
のピーク温度を溶融結晶化温度(Tmc)とした。
(4)フイルム表面の層状剥離 JIS L80823の方法に準じてフイルム表面の耐摩耗性
の比較で測定した。
の比較で測定した。
・測定器;大栄科学精器製作所製染色物摩擦堅牢度試験
機 ・荷重 ;200g、500g ・測定法;フイルム表面と木綿布地とを上記測定機で30
回摩擦し、フイルの摩耗状態により次ぎの基準で判定し
た。
機 ・荷重 ;200g、500g ・測定法;フイルム表面と木綿布地とを上記測定機で30
回摩擦し、フイルの摩耗状態により次ぎの基準で判定し
た。
判定基準: ◎:500g荷重で摩耗剥離しない。
○:200g荷重で摩耗剥離しない。
×:200g荷重で摩耗剥離する。
(5)Mw/Mn ゲル浸透クロマトグラフによって、重量平均分子量
(Mw)および数平均分子量(Mn)を求め、その比をMw/M
nとする。
(Mw)および数平均分子量(Mn)を求め、その比をMw/M
nとする。
条件は以下の通り。
・装置:GPC−150C(WATERS) ・カラム:shodex KF−80M(昭和電工) ・溶媒:O−ジクロロベンゼン (0.1%アイオノール添加、135℃) ・試料濃度:0.2(wt/vol)% ・流速:1ml/min ・分子量校正:単分散ポリスチレン (6)フイルム表面の濡れ張力 JIS K−6768の方法で測定した。
(7)フイルム表面の塗布性 10容積%のエチルアルコール水溶液を#6のメタリン
グバー(巻線バー)を用いてフイルム表面に塗布し、10
秒後に塗布溶液の状態を観察し、溶液の散れのないもの
を良とした。
グバー(巻線バー)を用いてフイルム表面に塗布し、10
秒後に塗布溶液の状態を観察し、溶液の散れのないもの
を良とした。
(8)樹脂の熱変形温度 ASTM D648の方法に準じて、荷重が4.6kg/cm2として
測定して求めた温度を熱変形温度とした。
測定して求めた温度を熱変形温度とした。
[実施例] 以下では実施例及び比較例を用いて本発明を詳細に説
明する。
明する。
実施例1〜2、比較例1〜3 結晶性PP(極限粘度:1.9dl/g、MI:2.0g/10分)樹脂に
PMPペレット(熱変形温度:105℃、Mw/Mn:4.0、Tm:240
℃、Tmc:218℃)15重量%を溶融混合した樹脂(II層)
と上記結晶性PPと非相溶性樹脂として上記PMP樹脂とPEA
樹脂(ε−カプロラクタムをもちいたポリアミド成分;4
5重量%、分子量600のポリエチレングリコールとテレフ
タル酸より生成するポリエーテルエステル成分;55重量
%)と変成ポリオレフィン重合体としてエチレンメタア
クリレート共重合体(三井・デュポンケミカル(株)製
“ニュクレル"NO908C)とを第1表に示した割合に溶融
混合した樹脂(I層)をあらじめ準備し、別々の押出機
に供給し、280℃の温度で溶融し、T型口金に導き、口
金内でII層/I層に積層(積層比;7/1)し、シート状に成
形し、60℃の温度のドラムに巻き付けてシート状に冷却
固化した。このとき溶融シートに25℃の温度の圧空をス
リット状ノズルより吹き付けるようにして成形し、シー
トの冷却状態を均一になるようにした。該シートを120
℃の温度に予熱した後、130℃の温度で速度の異なるロ
ール間で長手方向に5.0倍延伸し、ただちに室温に冷却
した。次に該延伸フイルムをテンターに導き、170℃の
温度に予熱し、引きつづき160℃の温度で幅方向に9.0倍
延伸し、次いで幅方向に8%の弛緩を与えつつ160℃の
温度で熱処理を施した後、冷却し巻取った。フイルム厚
みは40μmになるように押出量を調節し、I層の厚みは
5μmとした。該フイルムのI層表面に空気雰囲気下で
コロナ放電処理をほどこした。処理強度は40w/m2/minと
した。フイルム特性は第1表のとおりであった。本発明
の範囲のフイルムは表面に親水性が付与され、水系溶液
の塗布性を良好にすることができた。また、比較例3で
は変成オレフィン共重合体の添加量が本発明の範囲内で
ないためフイルム表面層のボイドの生成を阻害し、フイ
ルムの光学濃度が不足するという欠点が生じる。
PMPペレット(熱変形温度:105℃、Mw/Mn:4.0、Tm:240
℃、Tmc:218℃)15重量%を溶融混合した樹脂(II層)
と上記結晶性PPと非相溶性樹脂として上記PMP樹脂とPEA
樹脂(ε−カプロラクタムをもちいたポリアミド成分;4
5重量%、分子量600のポリエチレングリコールとテレフ
タル酸より生成するポリエーテルエステル成分;55重量
%)と変成ポリオレフィン重合体としてエチレンメタア
クリレート共重合体(三井・デュポンケミカル(株)製
“ニュクレル"NO908C)とを第1表に示した割合に溶融
混合した樹脂(I層)をあらじめ準備し、別々の押出機
に供給し、280℃の温度で溶融し、T型口金に導き、口
金内でII層/I層に積層(積層比;7/1)し、シート状に成
形し、60℃の温度のドラムに巻き付けてシート状に冷却
固化した。このとき溶融シートに25℃の温度の圧空をス
リット状ノズルより吹き付けるようにして成形し、シー
トの冷却状態を均一になるようにした。該シートを120
℃の温度に予熱した後、130℃の温度で速度の異なるロ
ール間で長手方向に5.0倍延伸し、ただちに室温に冷却
した。次に該延伸フイルムをテンターに導き、170℃の
温度に予熱し、引きつづき160℃の温度で幅方向に9.0倍
延伸し、次いで幅方向に8%の弛緩を与えつつ160℃の
温度で熱処理を施した後、冷却し巻取った。フイルム厚
みは40μmになるように押出量を調節し、I層の厚みは
5μmとした。該フイルムのI層表面に空気雰囲気下で
コロナ放電処理をほどこした。処理強度は40w/m2/minと
した。フイルム特性は第1表のとおりであった。本発明
の範囲のフイルムは表面に親水性が付与され、水系溶液
の塗布性を良好にすることができた。また、比較例3で
は変成オレフィン共重合体の添加量が本発明の範囲内で
ないためフイルム表面層のボイドの生成を阻害し、フイ
ルムの光学濃度が不足するという欠点が生じる。
実施例3 結晶性PP樹脂としてγ−キナクリドンを0.0006重量%
含有した結晶性PP樹脂(極限粘度:1.8dl/g、MI:3.0g/10
分)をもちいて実施例1と同様にして複合フイルムを得
て、I層表面にコロナ放電処理を同様に施した。本フイ
ルムの特性は第1表のとおりであった。
含有した結晶性PP樹脂(極限粘度:1.8dl/g、MI:3.0g/10
分)をもちいて実施例1と同様にして複合フイルムを得
て、I層表面にコロナ放電処理を同様に施した。本フイ
ルムの特性は第1表のとおりであった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 77:00 23:26) (C08L 23/10 69:00 77:00 23:26)
Claims (4)
- 【請求項1】結晶性ポリプロピレン(A)89〜40重量%
と、該結晶性ポリプロピレンに非相溶性であり、熱変形
温度が85℃以上の熱可塑性樹脂(B)5〜30重量%と、
ポリエーテルエステルアミド(C)5〜20重量%と、カ
ルボキシル基を含有する変成オレフィン重合体(D)1
〜10重量%と、からなり、該フイルム表面の濡れ張力が
55dyne/cm以上であることを特徴とするポリオレフィン
フイルム。 - 【請求項2】結晶性ポリプロピレンに非相溶性な熱可塑
性樹脂(B)が、融解温度が230℃以上、Mw/Mnが6以下
のポリ−4−メチルペンテン−1であることを特徴とす
る請求項(1)に記載のポリオレフィンフイルム。 - 【請求項3】結晶性ポリプロピレン(A)がβ晶核剤を
含有することを特徴とする請求項(1)又は(2)に記
載のポリオレフィンフイルム。 - 【請求項4】ポリオレフィン系フイルムの少なくとも片
面に積層して複合フイルムとしたことを特徴とする請求
項(1)〜(3)のいずれかに記載のポリオレフィンフ
イルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24506490A JP3008465B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | ポリオレフィンフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24506490A JP3008465B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | ポリオレフィンフイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04122736A JPH04122736A (ja) | 1992-04-23 |
JP3008465B2 true JP3008465B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=17128055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24506490A Expired - Fee Related JP3008465B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | ポリオレフィンフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3008465B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016191059A (ja) * | 2016-06-08 | 2016-11-10 | 王子ホールディングス株式会社 | 二軸延伸ポリオレフィンフィルム、金属蒸着ポリオレフィンフィルムおよびフィルムコンデンサの製造方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5811493A (en) * | 1994-10-21 | 1998-09-22 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Paper-like film |
JP3660054B2 (ja) * | 1996-05-27 | 2005-06-15 | 株式会社ユポ・コーポレーション | 印刷性の優れた合成紙 |
JP2000327789A (ja) | 1999-03-18 | 2000-11-28 | Nippon Paper Industries Co Ltd | ポリアミド変性ポリオレフィン組成物およびその用途 |
JP2002361812A (ja) * | 2001-06-12 | 2002-12-18 | Yupo Corp | 多層樹脂延伸フイルム |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP24506490A patent/JP3008465B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016191059A (ja) * | 2016-06-08 | 2016-11-10 | 王子ホールディングス株式会社 | 二軸延伸ポリオレフィンフィルム、金属蒸着ポリオレフィンフィルムおよびフィルムコンデンサの製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04122736A (ja) | 1992-04-23 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |