JP3005988B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、デジタルオーディオテープレコーダ（以下
DAT）やVTR等に用いることができるテープテンション制
御機構を備えた正反転可能な磁気記録再生装置に関する
ものである。

従来の技術 近年、DATやVTRにおいて小型化や低コスト化およびテ
ープのクィックアクセス化の技術にめざましい発展があ
る。中でもテープのクィックアクセス化は、テープを超
高速に早巻きする技術の他にテープの走行方向を素早く
切換える技術も多く利用されるようになってきた。

したがって、テープテンション制御機構を備えた正反
転可能な磁気記録装置も小型で簡素でしかもテープの正
反転切換動作が素早くしかも安定に行なえるものが要求
されている。

従来のテープテンション検出機構を備えた正反転可能
な磁気記録再生装置は、キャプスタンや回転ヘッドを駆
動するおのおの独立したダイレクトドライブモータ（以
下DDモータ）の他に巻取りリール台や供給リール台を駆
動する２個のDDモータを有した4DD方式で構成してい
た。

以下、図面を参照しながら上述した従来のテープテン
ション制御機構を備えた正反可能な磁気記録再生装置に
ついて説明する。

第４図は従来のテープテンション制御機構を備えた正
反可能な磁気記録再生装置の正転走行モード状態あるい
は反転走行モード状態を示す要部平面図である。

１はシャーシ、２は正反転するキャプスタンで駆動コ
イル３とマグネットロータ４と図示しない電気制御回路
によって定速に回転駆動する。５はピンチローラアーム
で、軸６に回動自在に設けられ、ピンチローラ７、圧着
ばね８を有している。９は回転ヘッドドラムで別の図示
しないDDモータで定速回転をする。10はカセット、11は
磁気テープで、カセット10から引き出されガイドポスト
12,13,14,15,16,17,18,19,20と前記回転ヘッドドラム９
に巻き付いている。また、21はテンションアームで軸22
に回動自在に設けられ、前記ポスト13と付勢ばね23を有
し磁気テープ11に巻き付き付勢している。24は巻取りリ
ール台、25は供給リール台でおのおの駆動コイル26,27
とマグネットロータ28,29と図示しない電気制御回路に
よって定トルクで回転駆動し、磁気テープ11を巻き取り
可能とする。

以上のように構成された従来の反転可能な磁気記録再
生装置について、以下その動作を説明する。

まず、第４図において正転走行モードに操作を行なう
と、公知の手段によりピンチローラアーム５の圧着ばね
８が動作され、ピンチローラ７は駆動コイル３とマグネ
ットロータ４と図示しない電気制御回路によって正方向
に定速回転するキャプスタン２に磁気テープ11を介して
圧着し、カセット10内の磁気テープ11を正方向（Ａ方
向）に駆動走行させる。また、巻取りリール台24は駆動
コイル26とマグネットロータ28と前記電気制御回路によ
って定トルクで時計方向に回転し、前記ピンチローラ７
によって搬出した磁気テープ11を巻き取る。なお、この
時供給リール台25は駆動コイル27とマグネットロータ29
と前記電気制御回路によって定トルクで回転負荷をか
け、磁気テープ11が回転ヘッドドラムに圧接するように
バックテンションをかける。そして、磁気テープ11の巻
始めから巻終りまでのバックテンションを一定に制御す
るためにテンションアーム21は付勢ばね23によって反時
計方向に回動付勢し、さらにポスト13が磁気テープ11に
圧接し、磁気テープ11のテンション変化をテンションア
ーム21の回動変化に転換する。この時、公知の手段によ
りテンションアーム21の回動変化を電気信号に変換し、
供給リール台25の回転負荷を制御しながら回転ヘッドド
ラム上流付近のテープテンションを一定に保つように
し、正転定速走行動作を行なう。

次に反転走行モードの動作について説明する。第４図
において、正転走行モードから反転走行モードに切換操
作を行なうと前記キャプスタン２が図示しない電気制御
回路によって逆方向に定速回転し、カセット10内の磁気
テープ11を逆方向（Ｂ方向）に駆動走行させる。また、
供給リール台25は駆動コイル27とマグネットロータ29と
前記制御回路によって定トルクで反時計方向に即座に反
転し、前記ピンチローラ７によって搬出した磁気テープ
11を巻き取る。なお、この時巻取りリール台24は駆動コ
イル26とマグネットロータ28と前記電気制御回路によっ
て定トルクで回転負荷をかけ、磁気テープ11が安定にキ
ャプスタン２で駆動するようにバックテンションをかけ
るようにし、反転の定速走行動作を行なう。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、DDモータが４個
必要であったため電気制御回路を含めたスペースと部品
点数やコストが増大するという問題点を有していた。

また、4DDモータ構成以外で装置の簡素化の為に２個
のリール台の回転駆動をキャプスタンから伝達させたギ
ャ駆動構成にとっても、モードの正反走行モード切換時
にピンチローラをキャプスタンから一旦離脱しなければ
ならないので正反切換の動作時間が長くなるという問題
点も有していた。

本発明は上記問題点を解決するもので、装置全体を大
幅に小型・軽量化でき、さらに簡素な構成により、安価
で部品点数が少なくすることが可能でしかもテープの走
行性能を損うことなしにできる磁気記録再生装置を提供
するものである。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、第１の走行モ
ードで正回転しかつ第２の走行モードで逆回転するキャ
プスタンと、第１および第２の走行モードにおいて磁気
テープを介してキャプスタンに圧着可能なピンチローラ
と、第１および第２の走行モードで磁気テープに圧接可
能な磁気ヘッド部材と、第１の走行モードで磁気テープ
を巻取りかつ第２の走行モードで磁気テープを送り出す
第１のリール台と、第２の走行モードで磁気テープを巻
取りかつ第１の走行モードで磁気テープを送り出す第２
のリール台と、第１のリール台と第２のリール台の間に
配置して第１および第２のリール台に歯合可能でキャプ
スタンの回転伝達系で回転駆動する転接ギヤと、前記転
接ギヤの回転支軸を設け第１の走行モードでは転接ギヤ
を第１のリール台に歯合し、第２の走行モードでは転接
ギヤを第２のリール台に歯合する転接レバーと、第１の
走行モードにおいて磁気ヘッド部材上流付近のテープテ
ンションを検出すると共に磁気テープ巻き付け方向に付
勢されたテンション検出部材と、モード切り換えに対応
して第１の走行モードおよび第２の走行モードで回転位
置が異なるカムと、テンション検出部材に係合可能でか
つ上記カムと係合可能でその係合位置に応じた回転によ
りテンション検出部材を磁気テープから離脱制御あるい
はテンション検出部材の付勢力を利用してテンション検
出部材に磁気テープを巻付け制御する一個の中継制御部
材と、一端がテンション検出部材に回動可能に係合し他
端が中継制御部材に固定されかつ第２のリール台に巻付
き可能な摩擦部材を備え、第１の走行モードから第２の
走行モードに切り換える時、上記転接ギヤが第１のリー
ル台から歯合離脱し第２のリール台に歯合する間、上記
カムに係合する中継制御部材の回転移動により上記摩擦
部材を第２のリール台に対するゆるみ方向へ移動し、こ
れにより中継制御部材のテンション検出部材への付勢を
低下させて当該テンション検出部材は磁気テープ巻付け
方向へ付勢回動し、逆回転したキャプスタンから搬送さ
れる磁気テープのたるみを解消するように構成したもの
である。

作 用 本発明は上記の構成によって、特に２個のリール台の
回転駆動をキャプスタンから伝達するギャ駆動方式を容
易に構成でき、かつ回転ヘッドドラム上流付近のテープ
テンション制御部材も複雑な電気制御装置を使用するこ
となく構成できるなど装置全体の構成を大幅に簡素化で
き、さらに小型化できる。また、正反モードの切換時に
ピンチローラをキャプスタンから一旦離脱させることな
く瞬時にモード切換えができ、しかも安定にテープを走
行駆動させることとなる。

実施例 以下本発明の一実施例におけるテープテンション制御
機構を備えた正反転可能な磁気記録再生装置について図
面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の実施例の正転走行モード状態を示す
ものである。第１図において、31はシャーシ、32は正反
転可能なキャプスタンで、駆動コイル33とマグネットロ
ータ34と図示しない電気制御回路によって定速に回転駆
動する。35はピンチローラアームで、軸36に回転自在に
設けられ、ピンチローラ37、圧着ばね38を有している。
39は回転ヘッドドラムで別の図示しないDDモータで定速
回転をする。40はカセット、41は磁気テープでカセット
40から引き出されガイドポスト42,43,44,45,46,47,48,4
9,50と前記回転ヘッドドラム39に巻き付いている。ま
た、54は巻き取りリール台、55は供給リール台でおのお
の外周にギャ54a,55aを形成し、磁気テープ41の巻取り
可能とする。56は転接ギャで巻取りリール台54と供給リ
ール台55の中間付近に配置し、前記巻取りリール台ギャ
54aおよび供給リール台ギャ55aに噛合可能とする。57は
転接レバーで上記転接ギャ56の回転支軸58を設けかつシ
ャーシ１の支軸58を回動支点に回動自在である。また、
59は中継ギャで支軸59aを回転中心に回転し上記転接ギ
ャ56と常時噛合しかつ図示しないキャプスタン32の回転
を伝達し、スリップ機構を含めたギャ列と噛合してい
る。なお、転接ギャ56は転接レバー57上において図示し
ない圧縮コイルばね等で軽い回転負荷を有し、キャプス
タン32の回転駆動によって伝達される中継ギャ59の回転
駆動で上記転接レバー57を回動させ転接ギャ56が巻取リ
ールギャ54aあるいは供給リールギャ55aに噛合可能とな
る。次に、60はテンションアームで、軸61に回動自在に
設けられ前記ポスト43と付勢ばね62を有し磁気テープ41
に巻き付き付勢している。63はモードモータ、64はウォ
ームギャでモードモータ63の回転支軸と一体とする。65
はモード中継ギャ、66はモードカムギャでカム67を一体
に形成している。このモード中継ギャ65はウォームギャ
64とモードカムギャ66と噛合しモードモータ63の回転を
モードカムギャ66に伝達する。68は中継制御レバーで、
シャーシ31の支軸69に回動自在に設けられ、前記テンシ
ョンアーム60と、モードカムキヤ66のカム67とにそれぞ
れ係合可能に構成している。すなわち、継制御レバー68
と一体のボス68aがモードカムギヤ66と係合可能で、正
転モード時（第１図の状態）ではカム67の第１の位置67
aに係合し、反転モード時（第３図の状態）ではカム67
の第２の位置67bに係合するものであり、各モードに対
応して中継制御レバー68の回動角度がカム67の角度によ
って制御される。また、中継制御レバー68は、その先端
がテンションアーム60に時計方向の回動で係合可能で、
停止モード時に係合してテンションアーム60のガイド43
を磁気テープ41から離脱させ、正転モード時あるいは反
転モード時にテンションアーム60との係合が離脱して、
テンションアーム60のガイド43は付勢ばね62により磁気
テープ41を巻付け、正転モードでは磁気テープ41のテン
ション制御をし、反転モードでは磁気テープ41のたるみ
を取る。70はテンションバンドで、一端をテンションア
ーム60に回動可能に係合し、他端を中継制御レバー68に
移動調整可能に固定し、かつ供給リール台に巻き付き可
能なフェルト部材である。なお、ここで、中継制御レバ
ー68は、付勢ばね62で反時計方向に回動付勢するテンシ
ョンアーム60によりテンションバンド70を介して、反時
計方向に回動付勢されている。

以上のように構成された本実施例について、以下第１
図，第２図，第３図を用いてその動作を説明する。

まず、第２図は正転走行モードから反転走行モードに
切換る直後の状態を示し、第３図は反転走行モード状態
を示すものである。第１図において、正転走行モードに
操作を行なうと公知の手段によりピンチローラアーム35
の圧着ばね38が動作され、ピンチローラ37は駆動コイル
33とマグネットロータ34と図示しない電気制御回路によ
って反時計方向に定速回転するキャプスタン32に磁気テ
ープ41を介して圧着し、カセット40内の磁気テープ41を
正方向（Ａ方向）に駆動走行させる。また中継ギャ59は
キャプスタン32の正回転駆動を伝達する図示しないギャ
列を介して時計方向に回転させ、さらに転接レバー57を
前記転接ギャ56の軽い回転負荷を利用して時計方向に回
動付勢し、中継ギャ59と噛合した転接ギャ56を介して巻
取りリール台54を時計方向に回転させ磁気テープ41を巻
取る。

一方、中継制御レバー68はモードカムギャ66のカム67
の第１の位置67aにありテンションアーム60の付勢ばね6
2からテンションバンド70を介して反時計方向に付勢さ
れ、テンションアーム60は上記中継制御レバー68の係合
から離間し付勢ばね62によって反時計方向に回動付勢
し、ポスト43付近のテープテンションが低い時は供給リ
ール台55に巻付いているテンションバンド70の張力が増
加し供給リール台55のバックテンショントルクが増加
し、またポスト43付近のテープテンションが高い時はテ
ンションバンド70の張力が低下し供給リール台55のバッ
クテンショントルクが減少し、磁気テープ41の巻始めか
ら巻終りまで一定のテープテンションを保つ。

次に反転走行モード切換動作について説明する。第１
図に示す正転走行モードの動作状態から反転走行モード
に切換操作を行なうと、第２図のように公知の手段によ
りキャプスタン32は時計方向に逆回転し、カセット40内
の磁気テープ41を逆方向（Ｂ方向）に駆動させる。また
中継ギャ59は、キャプスタン32の逆回転駆動を伝達する
図示しないギャ列を介して反時計方向に回転させ、さら
に転接レバー57を前記転接ギャ56の軽い回転負荷を利用
して反時計方向に回動付勢し、中継ギャ59と噛合した転
接ギャ56は巻取リール台ギャ54aから離脱し供給リール
台ギャ55aに接近する。第２図はその移項途中を示し、
この時両リール台54,55は回転せず磁気テープ41はキャ
プスタン32から搬出され供給リール台55によるテープ巻
取りはされない。しかし、反転モード操作時はモードモ
ータ63が一定時間回転しモード中継ギャ65を通してモー
ドカムギャ66が反時計方向に回転し、カム67の第２の位
置67bに中継制御レバー68と一体のボス68aが係合し、ま
た上記中継制御レバー68が反時計方向に付勢回動するこ
とによりテンションバンド70は時計方向にゆるみ、テン
ションアーム60が反時計方向に回動することによりポス
ト43によって前記キャプスタン32から搬出された磁気テ
ープ41を巻き込みテープのたるみを解消する。そして、
転接ギャ56が供給リールギャ55aに噛合すると、第３図
のように供給リール台55は反時計方向に回転し、磁気テ
ープ41を巻取り、反転走行モードの定速走行動作を行な
う。

以上のような本実施例によれば、正転走行モードで反
時計方向に回転し、かつ反転走行モードで時計方向に回
転するキャプスタン32と、正転および反転の走行モード
において磁気テープ41を介してキャプスタ32に圧着可能
なピンチローラ37と、また正転および反転の走行モード
で磁気テープ41に圧接可能な回転ヘッドドラム39と、正
転の走行モードで磁気テープ41を巻取り、かつ反転の走
行モードで磁気テープ41を送り出す巻取りリール台54
と、反転の走行モードで磁気テープ41を巻取りかつ正転
の走行モードで磁気テープ41を巻取りかつ正転の走行モ
ードで磁気テープ41を送り出す供給リール台55と、巻取
りリール台54と供給リール台55の間に配置し、巻取りリ
ール台ギャ54aと供給リール台ギャ55aに噛合可能でキャ
プスタン32の回転伝達系で回転駆動する転接ギャ56と、
前記転接ギャ56の回転支軸58を設け正転走行モードでは
転接ギャ56を巻取りリール台ギャ54aに噛合し、反転走
行モードでは転接ギャ56を供給リール台ギャ55aに噛合
する転接レバー57と、正転走行モードにおいて回転ヘッ
ドドラム39の上流付近のテープテンションを検出する付
勢回動可能なテンションアーム60と、テンションアーム
60に係合回動可能でかつモードカムギャ66のカム67でテ
ンションアーム60のポスト43を磁気テープから離脱さ
せ、あるいはテンションアーム60の付勢ばね62を利用し
てテンションアーム60のポスト43に磁気テープ41を巻付
け可能とする中継制御レバー68と、一端がテンションア
ーム60に回動可能に係合し他端が中継制御レバー68に係
合しかつ供給リール台55に巻き付き可能なフェルト材を
設けたテンションバンド70を備え、正転走行モードから
反転走行モードに切換える時、上記転接ギャ56が巻取り
リール台ギャ54aから噛合離脱し、供給リール台ギャ55a
に噛合する間、中継制御レバー68の反時計方向の回動に
よりテンションアームが付勢回動し、時計方向に逆回転
したキャプスタン32から搬送させる磁気テープ41のたる
みをテンションアーム60のポスト43のテープ巻き付け方
向の回動により解消することで、２個のリール台54,55
の回転駆動をキャプスタン32から伝達するギャ駆動方式
を容易に構成でき、かつ回転ヘッドドラム39の上流付近
のテープテンション制御部材も複雑な電気制御装置を使
用することなく構成できるなど装置全体の構成を大幅に
簡素化でき、さらに小型化できる。また、正転から反転
走行モードの切換時にピンチローラ37をキャプスタンか
ら一旦脱離させることなく瞬時にモード切換えができ、
しかも安定にテープを走行駆動させることができる。

発明の効果 以上のように本発明は、第１の走行モードで正回転し
かつ第２の走行モードで逆回転するキャプスタンと、第
１および第２の走行モードにおいて磁気テープを介して
キャプスタンに圧着可能なピンチローラと、第１および
第２の走行モードで磁気テープに圧接可能な磁気ヘッド
部材と、第１の走行モードで磁気テープを巻取りかつ第
２の走行モードで磁気テープを送り出す第１のリール台
と、第２の走行モードで磁気テープを巻取りかつ第１の
走行モードで磁気テープを送り出す第２のリール台と、
第１のリール台と第２のリール台の間に配置して第１お
よび第２のリール台に歯合可能でキャプスタンの回転伝
達系で回転駆動する転接ギヤと、前記転接ギヤの回転支
軸を設け第１の走行モードでは転接ギヤを第１のリール
台に歯合し、第２の走行モードでは転接ギヤを第２のリ
ール台に歯合する転接レバーと、第１の走行モードにお
いて磁気ヘッド部材上流付近のテープテンションを検出
すると共に磁気テープ巻き付け方向に付勢されたテンシ
ョン検出部材と、モード切り換えに対応して第１の走行
モードおよび第２の走行モードで回転位置が異なるカム
と、テンション検出部材に係合可能でかつ上記カムと係
合可能でその係合位置に応じた回転によりテンション検
出部材を磁気テープから離脱制御あるいはテンション検
出部材の付勢力を利用してテンション検出部材に磁気テ
ープを巻付け制御する一個の中継制御部材と、一端がテ
ンション検出部材に回動可能に係合し他端が中継制御部
材に固定されかつ第２のリール台に巻付き可能な摩擦部
材を備え、第１の走行モードから第２の走行モードに切
り換える時、上記転接ギヤが第１のリール台から歯合離
脱し第２のリール台に歯合する間、上記カムに係合する
中継制御部材の回転移動により上記摩擦部材を第２のリ
ール台に対するゆるみ方向へ移動し、これにより中継制
御部材のテンション検出部材への付勢を低下させて当該
テンション検出部材は磁気テープ巻付け方向へ付勢回動
し、逆回転したキャプスタンから搬送される磁気テープ
のたるみを解消するように構成したものであり、特に２
個のリール台の回転駆動をキャプスタンの回転伝達系か
ら伝達するギヤ駆動方式を容易に構成でき、かつ回転ヘ
ッドドラム上流付近のテープテンション制御部材も複雑
な電気制御装置を使用することなく構成できるなど、装
置全体の構成を大幅に簡素化できて小型化できる。ま
た、正反走行モードの切り換え時に、テンション検出部
材によりテープたるみを解消するので、ピンチローラを
キャプスタンから一旦離脱させることなく、瞬時にモー
ド切り換えができ、しかも安定にテープを駆動させて走
行性を損なうことなくでき、非常に使い勝手が良いもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における磁気記録再生装置の正
転走行モード状態を示す要部平面図、第２図は正転走行
モードから反転走行モードに切換る直後の状態を示す要
部平面図、第３図は反転走行モード状態を示す要部平面
図、第４図は従来の磁気記録再生装置の正転走行モード
もしくは反転走行モード状態を示す要部平面図である。 31……シャーシ、32……キャプスタン、37……ピンチロ
ーラ、39……回転ヘッドドラム、40……カセット、41…
…磁気テープ、54……巻取りリール台、55……供給リー
ル台、56……転接ギャ、57……転接レバー、60……テン
ションアーム、63……モードモータ、66……モードカム
ギャ、68……中継制御レバー、70……テンションバン
ド。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１の走行モードで正回転しかつ第２の走
   行モードで逆回転するキャプスタンと、第１および第２
   の走行モードにおいて磁気テープを介してキャプスタン
   に圧着可能なピンチローラと、第１および第２の走行モ
   ードで磁気テープに圧接可能な磁気ヘッド部材と、第１
   の走行モードで磁気テープを巻取りかつ第２の走行モー
   ドで磁気テープを送り出す第１のリール台と、第２の走
   行モードで磁気テープを巻取りかつ第１の走行モードで
   磁気テープを送り出す第２のリール台と、第１のリール
   台と第２のリール台の間に配置して第１および第２のリ
   ール台に歯合可能でキャプスタンの回転伝達系で回転駆
   動する転接ギヤと、前記転接ギヤの回転支軸を設け第１
   の走行モードでは転接ギヤを第１のリール台に歯合し、
   第２の走行モードでは転接ギヤを第２のリール台に歯合
   する転接レバーと、第１の走行モードにおいて磁気ヘッ
   ド部材上流付近のテープテンションを検出すると共に磁
   気テープ巻き付け方向に付勢されたテンション検出部材
   と、モード切り換えに対応して第１の走行モードおよび
   第２の走行モードで回転位置が異なるカムと、テンショ
   ン検出部材に係合可能でかつ上記カムと係合可能でその
   係合位置に応じた回転によりテンション検出部材を磁気
   テープから離脱制御あるいはテンション検出部材の付勢
   力を利用してテンション検出部材に磁気テープを巻付け
   制御する一個の中継制御部材と、一端がテンション検出
   部材に回動可能に係合し他端が中継制御部材に固定され
   かつ第２のリール台に巻付き可能な摩擦部材を備え、 第１の走行モードから第２の走行モードに切り換える
   時、上記転接ギヤが第１のリール台から歯合離脱し第２
   のリール台に歯合する間、上記カムに係合する中継制御
   部材の回転移動により上記摩擦部材を第２のリール台に
   対するゆるみ方向へ移動し、これにより中継制御部材の
   テンション検出部材への付勢を低下させて当該テンショ
   ン検出部材は磁気テープ巻付け方向へ付勢回動し、逆回
   転したキャプスタンから搬送される磁気テープのたるみ
   を解消するように構成したことを特徴とする磁気記録再
   生装置。