JP3005455U

JP3005455U - 魚釣用リ−ル

Info

Publication number: JP3005455U
Application number: JP1994008467U
Authority: JP
Inventors: 信之山口
Original assignee: ダイワ精工株式会社
Priority date: 1994-06-21
Filing date: 1994-06-21
Publication date: 1994-12-20
Anticipated expiration: 2000-06-21

Abstract

(57)【要約】【目的】確実に糸切れの発生が防止できると共に、構
成簡単で安価に製作でき、ハンドルのツマミが滑り止め
されて掴み易く、巻取操作性が向上されること。【構成】リ−ル本体１の中心に支軸10が圧入等で固定
されて支軸10にはスプ−ル２が回転自在に嵌合されてス
プ−ル２の外周に釣糸15が巻回されている。スプ−ル２
の側面のフランジ部2dにはハンドルツマミ４が軸18に回
転自在に嵌められ、更にスプ−ル２の側面のフランジ部
2dにはハンドルツマミ４と支軸10を挟んで反対側にバラ
ンサ−５が軸5aでスプ−ル２に固定されている。ハンド
ルツマミ４の一側外周には周溝4aが形成されてゴム材か
らなる弾性リング19、19が嵌合巻回されている。バラン
サ−５の外周にも周溝5bが形成されてゴム材からなる弾
性リング19、19が嵌合巻回されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、釣糸の先端側を円筒状部の外周に設けた弾性リング間に挾着係止する魚釣用リ−ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、魚釣用リ−ルに糸止め装置を備えたものとして例えば実開昭55−1429 73号公報、実開昭56−35272 号公報、実公昭59−29486 号公報等で知られている。前記は、リ−ル本体のベ−ル反転用ノックに釣糸係止部を形成したものであり、ノックに釣糸り挾持部を形成するため、鋭角部が発生し易く、糸切れが発生し易いと共に、使用の繰り返しにより釣糸が折損することがある。前記では、スプ−ル軸端圧接機構部にバネとワッシャ−で糸止めを行うようにしたものが、前記では、側板外周に板バネを取り付けて糸止めを行うようにしたものが開示されているが、構成又は形状が複雑で組込み性が悪いと共に高価となり、金属材の間に糸を挾み込むので糸止め構造として好ましくない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

解決しようとする問題点は、糸切れが発生し易いと共に、構成が複雑で高価であることである。

【０００４】本考案の目的は前記欠点に鑑み、確実に糸切れの発生が防止できると共に、構成簡単で安価に製作できること及びハンドルのツマミが滑り止めされて掴み易く、巻取操作性が向上される魚釣用リ−ルを提供することである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】

本考案は、かかる目的を達成するために、請求項１に係わる考案は、リ−ル本体に突設した円筒状部の外周にゴム材からなる弾性リングを複数個巻回し、該弾性リング間で釣糸を挾着して係止したことを要旨とするものである。請求項２に係わる考案は、前記円筒状部を巻取駆動操作するハンドルのツマミ部としたことを要旨とするものである。

【０００６】

【作用】

請求項１に係る魚釣用リ−ルによれば、魚釣り終了後、釣糸15の端部が挾着して係止される時は、円筒状部からなるハンドルツマミ４の一側外周の周溝4aやバランサ−５の外周の周溝5bや制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周の周溝に嵌合巻回されたゴム材からなる弾性リング19、19の間に挾着して係止される。ゴム材からなる弾性リング19、19の間に釣糸15の端部が挾着して係止されると、確実に糸切れの発生が防止できる。請求項２に係る魚釣用リ−ルによれば、ハンドルツマミ４の一側外周の周溝4a にゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されていると、ハンドルツマミ４を掴んでスプ−ル２が回転されるとき滑り止めとなって掴み易く、回し易い。

【０００７】

【実施例】

以下、図示の実施例によって本考案を説明すると、図１から図４は魚釣用片軸受型リ−ルに実施した第１実施例で、図１は魚釣用片軸受型リ−ルの断面正面図、図２はハンドルの拡大断面正面図、図３はバランサ−の拡大要部断面正面図、図４は魚釣用片軸受型リ−ルのスプ−ルを断面で示し釣糸が繰り出される状態が示された要部断面側面図である。

【０００８】魚釣用片軸受型リ−ルは、リ−ル本体１の中心に支軸10が圧入等で固定されて突設されている。支軸10にはスプ−ル２の中心に一体に形成された軸筒2aが回転自在に嵌合されている。スプ−ル２の軸筒2aの一側外周には歯車2bが形成されて歯車2bを内輪とする図４の一方向クラッチの支持板３が支軸10に嵌合されてＥリング11で抜け止めされている。支持板３には伝動歯車12、13が軸承されて歯車2bに噛合されている。伝動歯車12、13はリ−ル本体１に設けたドラグ制動機構を有する制動歯車14に噛合可能に臨まされている。図４で伝動歯車12は右ハンドルで使用した時制動歯車14に噛合され、伝動歯車 13は左ハンドルで使用した時制動歯車14に噛合されるように構成されている。

【０００９】スプ−ル２の外周には糸巻き胴部2cが形成されて釣糸15が巻回されている。スプ−ル２の中心側面にはスプ−ル２を支軸10に着脱自在にする係止板16が設けられてバネ17で付勢されて支軸10の周溝10a に係止板16が係止されている。スプ−ル２の側面のフランジ部2dにはハンドルツマミ４が軸18に回転自在に嵌められている。更にスプ−ル２の側面のフランジ部2dにはハンドルツマミ４と支軸10を挟んで反対側にバランサ−５が軸5aでスプ−ル２に固定されている。バランサ−５を設けることでスプ−ル２はハンドルツマミ４とバランサ−５でバランス化が図られて魚釣り操作を円滑に行える。ハンドルツマミ４の一側外周には周溝4aが形成されてゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されている。バランサ−５の外周にも周溝5bが形成されてゴム材からなる弾性リング19、19 が嵌合巻回されている。

【００１０】リ−ル本体１には円筒部1aが形成されて一側端面に摩擦板20を挟んで制動歯車 14が円筒部1a外周に嵌合されている。リ−ル本体１の外側から円筒部1a中心に制動ツマミネジ軸６が挿入されて制動ツマミネジ軸６にコイルバネ21が嵌められると共に制動子22が螺合され、制動ツマミネジ軸６にＥリング23が嵌められて制動子22が抜け止めされている。制動子22の外周には摩擦板24と制動板25と板バネ26が嵌められ、摩擦板24は制動歯車14の他側端面に圧接されている。制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周には周溝が形成されてゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されている。

【００１１】支持板３には長い規制腕部3aと２本の腕部3b、3cが形成され、腕部3b、3cに軸 27、28が固定されて軸27、28に夫々伝動歯車12、13が回転自在に嵌合されている。リ−ル本体１に植設されたピン29と支持板３の長い規制腕部3aとの間に発条30 が張設され、支持板３はリ−ル本体１の穴1bに係止されたピン状係止ストッパ− 31に当接付勢されて揺動が規制されている。ピン状係止ストッパ−31はリ−ルを右手ハンドルで使用される時は図４で右側の穴1bに係止され、左手ハンドルで使用される時は左側の穴1cに係止される。更に左手ハンドルで使用される時は、ピン29と対称位置にピン32がリ−ル本体１に植設されて規制腕部3aとの間に発条30が掛け替えられる。

【００１２】魚釣用片軸受型リ−ルの動作は、ハンドルツマミ４を掴んで図４の状態でスプ −ル２が時計方向に回転されると、支持板３に時計方向に回動される力が掛けられるが、規制腕部3aが右側の係止ストッパ−31に当たって支持板３の回動が規制される。この時伝動歯車12、13は支持板３の回動が規制されているので、伝動歯車12、 13が制動歯車14に噛合されない。従って、スプ−ル２は制動が掛けられずに釣糸15の負荷のみで軽く回転することが出来る。次に釣糸15の繰り出しでスプ−ル２が反時計方向に回転されるときは、スプ− ル２の回転で一方向クラッチの支持板３に反時計方向の回転力が掛けられると、支持板３は反時計方向に揺動され、支持板３に軸承された伝動歯車12が歯車2bと制動歯車14に夫々噛合されてスプ−ル２の反時計方向の回転にドラグ制動力が掛けられて回転される。

【００１３】左手ハンドルで使用される時はピン状係止ストッパ−31が左側の穴1cに係止されると共に、ピン32と規制腕部3aとの間に発条30が掛け替えられる。釣糸15はスプ−ル２に逆方向に巻回された状態となる。この状態でスプ−ル２が図４の反時計方向に回転されると、支持板３に反時計方向に回動される力が掛けられるが、規制腕部3aが左側に係止された係止ストッパ−31に当たって支持板３の回動が規制される。この時伝動歯車12、13は支持板３の回動が規制されているので、伝動歯車12、 13が制動歯車14に噛合されない。従って、スプ−ル２は制動が掛けられずに釣糸15の負荷のみで軽く回転することが出来る。次に釣糸15の繰り出しでスプ−ル２が時計方向に回転されるときは、スプ−ル２の回転で支持板３に時計方向の回転力が掛けられると、支持板３は時計方向に揺動され、伝動歯車13が制動歯車14に噛合されてスプ−ル２の時計方向の回転に制動が掛けられる。

【００１４】魚釣り終了後、釣糸15の端部が挾着して係止される時は、円筒状部からなるハンドルツマミ４の一側外周の周溝4aやバランサ−５の外周の周溝5bや制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周の周溝に嵌合巻回されたゴム材からなる弾性リング19 、19の間に挾着して係止される。ゴム材からなる弾性リング19、19の間に釣糸15の端部が挾着して係止されると、確実に糸切れの発生が防止できる。更にハンドルツマミ４の一側外周の周溝4aや制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周の周溝にゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されていると、ハンドルツマミ４を掴んでスプ−ル２が回転されるときや、制動ツマミネジ軸６のツマミ6aが回動される時に滑り止めとなって掴み易く、回し易い。

【００１５】前記のように魚釣用リ−ルが構成されると、円筒状部からなるハンドルツマミ４の一側外周やバランサ−５の外周や制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周に嵌合巻回されたゴム材からなる弾性リング19、19の間に釣糸15の端部が挾着して係止されると、確実に糸切れの発生が防止できると共に、構成簡単で安価に製作できる。更にハンドルツマミ４の一側外周の周溝4aや制動ツマミネジ軸６のツマミ6aの外周の周溝にゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されていると、ハンドルツマミ４を掴んでスプ−ル２が回転されるときや、制動ツマミネジ軸６のツマミ6aが回動される時に滑り止めとなって掴み易く、回し易いので巻取操作性や回動操作性が向上する。

【００１６】図５、図６は魚釣用両軸受型リ−ルに実施した第２実施例で、図５は魚釣用両軸受型リ−ルの平面図、図６はスプ−ル軸圧接用調整キャップの断面平面図である。

【００１７】図５で魚釣用両軸受型リ−ルはリ−ル本体１′が構成される左右両側枠33、34 が複数本の支柱35とリ−ル脚固定板36で平行に保持されて左右両側枠33、34の外側には夫々リ−ル側板７、８がセットスクリュ−37で取り付けられている。両側枠33、34間にスプ−ル２′がスプ−ル軸38に固定配置されて回転可能に設けられ、リ−ル側板８内の図示しないピニオンと噛合する図示しない駆動歯車を介してハンドル39で回転されるように構成されている。スプ−ル２′の糸巻き胴部2e外周には釣糸15が巻回されている。

【００１８】リ−ル側板７の外側には円筒状部からなる突出部7aが突設されて突出部7a外周に周溝が形成されてゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されている。リ−ル側板８には図６のように軸筒部8aが突出形成されて外周に雄螺子が形成されている。雄螺子にはスプ−ル軸圧接用調整キャップ９が螺合され、調整キャップ９の内側底面にスラスト軸受40が固定されてスプ−ル軸38の細径の他端が当接されている。調整キャップ９の外周に周溝9aが形成されてゴム材からなる弾性リング19、19 が嵌合巻回されている。

【００１９】ハンドル39には一側に軸41でツマミ42が回転自在に軸承され、他側にバランサ −５′が固定されている。バランサ−５′の外周にも周溝が形成されてゴム材からなる弾性リング19、19 が嵌合巻回されている。前記セットスクリュ−37のツマミ外周にも周溝が形成されてゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されている。ハンドル39のツマミ42の外周にも周溝を形成してゴム材からなる弾性リング19 、19を嵌合巻回してもよい。

【００２０】魚釣用両軸受型リ−ルの動作は、図５でハンドル39のツマミ42を掴んでスプ− ル２′に釣糸15が巻回される方向に回転されると、図示しないピニオンと噛合する図示しない駆動歯車を介してスプ−ル２′が回転される。この時スプ−ル２′の回転はスプ−ル軸圧接用調整キャップ９で調整された圧接力のもとで回転される。釣糸15が繰り出されてスプ−ル２′が逆回転される時は、ドラグ調整ハンドル 43により設定された制動力に抗してスプ−ル２′が逆回転される。

【００２１】魚釣り終了後、釣糸15の端部が挾着して係止される時は、円筒状部からなるリ −ル側板７の外側の突出部7a外周の周溝や調整キャップ９の外周の周溝9aやバランサ−５′の外周の周溝やセットスクリュ−37のツマミ外周の周溝に嵌合巻回されたゴム材からなる弾性リング19、19の間に挾着して係止される。ゴム材からなる弾性リング19、19の間に釣糸15の端部が挾着して係止されると、確実に糸切れの発生が防止できると共に、構成簡単で安価に製作できる。更に調整キャップ９の外周の周溝9aやセットスクリュ−37のツマミの外周の周溝にゴム材からなる弾性リング19、19が嵌合巻回されていると、調整キャップ９を掴んで圧接力が調整される時やセットスクリュ−37が回動される時に滑り止めとなって掴み易く、回し易い。

【００２２】前記説明では、リ−ル本体１、１′に突設した略全部の円筒状部の外周にゴム材からなる弾性リング19、19を嵌合巻回したが、適宜省略してもよい。ゴム材からなる弾性リング19、19はＯリングであってもよいし、２山のリングを一体に形成したものであってもよい。前記説明では、魚釣用リ−ルを魚釣用片軸受型リ−ルと魚釣用両軸受型リ−ルで述べたが、他の形式のリ−ルに実施してもよい。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は前述のように構成されたから、請求項１により、リ−ル本体に突設した円筒状部の外周に複数個巻回されたゴム材からなる弾性リングの間に釣糸の端部が挾着して係止されると、確実に糸切れの発生が防止できると共に、構成簡単で安価に製作できる。更に請求項２により、巻取駆動操作される円筒状部からなるハンドルツマミの外周にゴム材からなる弾性リングが複数個巻回されていると、ハンドルツマミを掴んでスプ−ルが回転されるとき、滑り止めとなって掴み易く、回し易いので巻取操作性が向上する等実用上優れた効果を奏する魚釣用リ−ルを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例で、魚釣用片軸受型リ−ルの断面正
面図である。

【図２】同ハンドルの拡大断面正面図である。

【図３】同バランサ−の拡大要部断面正面図である。

【図４】同魚釣用片軸受型リ−ルのスプ−ルを断面で示
し釣糸が繰り出される状態が示された要部断面側面図で
ある。

【図５】第２実施例で、魚釣用両軸受型リ−ルの平面図
である。

【図６】同スプ−ル軸圧接用調整キャップの断面平面図
である。

【符号の説明】

１、１′ リ−ル本体４、５、５′、６、7a、９、37 円筒状部構成部品４、42 ハンドルツマミ 15 釣糸 19 ゴム材からなる弾性リング

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】リ−ル本体に突設した円筒状部の外周に
ゴム材からなる弾性リングを複数個巻回し、該弾性リン
グ間で釣糸を挾着して係止したことを特徴とする魚釣用
リ−ル。
【請求項２】前記円筒状部を巻取駆動操作するハンド
ルのツマミ部としたことを特徴とする請求項１記載の魚
釣用リ−ル。