JP3004662B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

Info

Publication number
JP3004662B2
JP3004662B2 JP1296702A JP29670289A JP3004662B2 JP 3004662 B2 JP3004662 B2 JP 3004662B2 JP 1296702 A JP1296702 A JP 1296702A JP 29670289 A JP29670289 A JP 29670289A JP 3004662 B2 JP3004662 B2 JP 3004662B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
unit
torque
speed
torque ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1296702A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03157558A (ja
Inventor
史郎 榊原
幸広 長田
一夫 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP1296702A priority Critical patent/JP3004662B2/ja
Publication of JPH03157558A publication Critical patent/JPH03157558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3004662B2 publication Critical patent/JP3004662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両に搭載され、トルクコンバータを備え
た無段変速機に関し、特に車両の発進加速性能を向上さ
せるようにした無段変速機の制御装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、トルクコンバータを備えた無段変速機において
は、車両の発進加速性能を高めるために、ストール時の
エンジントルクと無段変速部のトルク容量とアンダード
ライブU/D側の変速比とから求められたトルク比を上限
のストールトルク比とすることにより、車両の駆動力を
増大させて車両の発進加速性能を高めるようにする方法
が行われている。
[発明が解決しようとする課題] ところで、車両の発進加速性能を従来よりも更に高め
るためには、第13図に示すようにストールトルク比をよ
り一層大きくし、発進装置の効率を高めることが考えら
れるが、単純にストールトルク比を大きくするようにし
たのでは、第12図に示すようにタイヤスリップの限界を
超えてしまう。このため、タイヤのスリップ等が生じ
て、入力されたトルクが確実に伝達することができなく
なってしまい、発進加速性能を十分大きく向上させるこ
とができなくなる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、車両の伝達駆動力を確実に増大させ
ることにより、車両の発進加速性能をより一層大きく向
上させることのできる無段変速機の制御装置を提供する
ことである。
また本発明の他の目的は、無段変速機の耐久性を向上
させることのできる無段変速機の制御装置を提供するこ
とである。
[課題を解決するための手段] 請求項1の発明は、実際のトルク比が目標トルク比に
なるように変速制御する無段変速機の制御装置におい
て、車輪のスリップ限界から必要駆動力を求める手段
と、前記無段変速機の実際の入力トルクを算出する手段
と、前記必要駆動力と前記入力トルクとの比から前記目
標トルク比を算出するトルク比設定手段とを有すること
を特徴としている。
また、請求項2の発明は、前記無段変速機の入力トル
クが、エンジンの出力トルクからエンジンのイナーシャ
トルクを減算して求めることを特徴としている。
更に請求項3の発明は、トルクコンバータを有し、前
記無段変速機の入力トルクが、エンジンの出力トルクに
前記トルクコンバータのトルク比を乗算して求めること
を特徴としている。
[作用及び発明の効果] このような構成をした請求項1の発明によれば、無段
変速機のトルク容量又は車輪のスリップ限界から必要駆
動力を求め、無段変速機の実際の入力トルクを算出し、
この必要駆動力と入力トルクの比から目標トルク比を設
定しているので、駆動輪には常に必要駆動力が出力され
る。したがって、大きな駆動力となる発進時において
も、車輪のスリップを生じさせることなく、最大限の駆
動力を出力でき、発進加速性能が向上する。
しかも、無段変速機がベルト式無段変速機により構成
されているとすると、発進時においては、必要駆動力と
入力トルクとの比から決定されるトルク比となり、必ず
しも最U/D状態ではないので、ベルトの挟持力は小さく
て済むようになる。したがって、ベルト式無段変速機の
耐久性が向上するようになる。したがって、ベルト式無
段変速部(4)の耐久性が向上するようになる。また、
発進時においても無段変速機のトルク比をU/D状態より
アップシフト側にシフトすることから、制御における最
低回転数を下げることができるようになる。したがっ
て、低速域での減速時に、スムーズな減速感が得られる
ようになる。また、低速域での燃費が向上するようにな
る。
更に急停止時にアンダードライブ状態までダウンシフ
トしなくても済むようになるので、車両の再発進に確実
に備えることができるようになる。
また、請求項2および3の発明によれば、無段変速機
への入力トルクを正確に算出することができるため、目
標のトルク比も正確に設定できる。
[実施例] 以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明の一実施例が適用されるトルクコン
バータを備えたVベルト式無段変速機(CVT)の一例の
断面図、第2図はこの実施例のシステム構成図である。
図中、1はエンジン、2は発進装置、3は前後進切換装
置、4はVベルト式無段変速機装置、5は油圧制御装
置、6は電子制御装置、7はパターン選択装置、8はシ
フトレバー、9はブレーキである。
第1図及び第2図に示すように、エンジン1には発進
装置2が連結されており、この発進装置2には前後進切
換装置3を介してVベルト式無段変速部(CVT)4が連
結されている。更にこのVベルト式無段変速部4は、カ
ウンタギヤ機構103を介して差動歯車機構104に連結され
ている。
エンジン1にはスロットル開度検出手段11及びエンジ
ン回転数検出手段12が配設されている。これらのスロッ
トル開度検出手段11及びエンジン回転数検出手段12はそ
れぞれ電子制御装置6に接続されていて、スロットル開
度検出手段11はスロットル開度信号を、またエンジン回
転数検出手段12はエンジン回転数を、それぞれ電子制御
装置6に出力するようになっている。
発進装置2は、ロックアップクラッチ21付のトルクコ
ンバータ22から構成されている。このロックアップクラ
ッチ21及びトルクコンバータ22は、ともに油圧制御装置
5によって制御されるようになっている。
前後進切換装置3はフォワードクラッチ31及びリバー
スブレーキ32を備えており、これらフォワードクラッチ
31及びリバースブレーキ32はそれぞれ油圧制御装置5に
よって制御されることにより前後進の切換制御が行われ
るようになっている。また、この前後進切換装置3には
オートマチックトランスミッション(A/T)油温検出手
段33が設けられている。このA/T油温検出手段33も同様
に電子制御装置6に接続されていて、A/T内の作動油の
油温信号を電子制御装置6に出力するようになってい
る。
Vベルト式無段変速部4はプライマリシーブ41と、セ
カンダリシーブ42と、これらの両シーブ41,42に巻回さ
れたVベルト43とを備えている。そして、CVT変速用モ
ータ44によって両シーブの可動シーブが適宜制御される
ことにより、自動変速制御が行われるようになってい
る。またこのCVT変速用モータ44の保持用ブレーキ45が
設けられている。これらCVT変速用モータ44及びブレー
キ45はそれぞれ電子制御装置6からの制御信号に基づい
て作動制御される。更にCVT変速用モータ44にはモータ
回転数検出手段46が設けられており、モータ回転数検出
手段46はCVT変速用モータ44の回転数を電子制御装置6
に出力するようになっている。更に、プライマリシーブ
回転数検出手段47及びセカンダリシーブ回転数検出手段
48が、それぞれ電子制御装置6に接続されており、これ
らの検出手段47,48は、それぞれ対応するシーブ41,42の
回転数を検出してその回転数信号を電子制御装置6に出
力するようになっている。
油圧制御装置5は、ポンプ51、ライン圧制御装置52、
ロックアップ制御装置53、選速装置54及び背圧制御装置
55を備えている。ロックアップ制御装置53は電子制御装
置6からのロックアップ制御信号によってオン・オフ制
御されるソレノイド56で作動されて、ロックアップクラ
ッチ21を制御するようになっている。また、選速装置54
はフォワードクラッチ31及びリバースブレーキ32を制御
するようになっている。
パターン選択手段7は、エコノミーモードEまたはパ
ワーモードPを選択設定するためのものであり、その選
択信号が電子制御装置6に出力するようになっている。
また、背圧制御装置55は、電子制御装置6からの背圧制
御信号によってオン・オフ制御されるソレノイド57で作
動されてフォワードクラッチ31とリバースブレーキ32と
のアキュムレータの背圧を制御するようになっている。
自動変速のためのシフトレバー8には、シフトポジシ
ョン検出手段81及びが設けられている。このシフトポジ
ション検出手段81は、シフトレバー8のシフトポジショ
ンを検出してその検出信号を電子制御装置6に出力する
ようになっている。
更に、ブレーキ9は車両を制動するブレーキであり、
このブレーキ9にはブレーキ信号検出手段91が設けられ
ており、このブレーキ信号検出手段91からのブレーキ信
号が同様に電子制御装置6に入力されるようになってい
る。
したがって、電子制御装置6は、スロットル開度信号
θ、A/T油温信号t、エンジン回転数信号ne、モータ回
転数信号nm、プライマリシーブ回転数信号np、セカンダ
リシーブ回転数信号ns、シフトポジション信号s、及び
ブレーキ作動信号bに基づいて、ロックアップ圧制御信
号Pt信号、背圧制御信号Pb、CVT変速用モータ44制御信
号m、及びモータ保持用ブレーキ信号bmをそれぞれ出力
して、油圧制御装置5及びCVT4を制御する。
第3図はその電子制御装置6が行う機能のブロック図
である。
第3図に示すように、電子制御装置6は入力部6a、演
算部6b及び出力部6cから構成されている。
入力部6aは、モータ回転数検出手段46からの信号nm
入力されるモータ回転速度算出部611、スロットル開度
検出手段11からの信号θが入力されるスロットル開度検
出部612、ソフトタイマーを勘案してこのスロットル開
度検出部612に入力されたスロットル開度θに基づいて
スロットル変化率を検出するスロットル変化率検出部61
3、プライマリシーブ回転数検出手段47からの信号np
入力されるプライマリシーブ回転数検出部614、セカン
ダリシーブ回転数検出手段48からの信号nsが入力される
セカンダリシーブ回転数検出部615、このセカンダリシ
ーブ回転数検出部615に入力されたセカンダリシーブ回
転数nsに基づいて車両速度vを検出する車速検出部61
6、エンジン回転数検出手段12からの信号neが入力され
るエンジン回転数検出部617、このエンジン回転数検出
部617に入力されたエンジン回転数neに基づいてエンジ
ン回転数変化率を検出するエンジン回転数変化率検出部
643、パターン選択手段7からのエコノミーモードEま
たはパワーモードPの信号psが入力されるパターンスイ
ッチ検出部618、シフトポジション検出手段81からの信
号sが入力されるシフトポジション検出部619、このシ
フトポジション検出部619に入力されたシフトポジショ
ンsに基づいてシフトポジション変化率を検出するシフ
トポジション変化率検出部620、ブレーキ信号検出手段9
1からのブレーキ作動信号91からのブレーキ信号検出部6
21、バッテリー電圧検出手段101からのバッテリー電圧
信号vatが入力されるバッテリー電圧検出部622、モータ
電流検出手段102からの信号imが入力されるモータ電流
検出部623、及び油温検出手段33からの信号tが入力さ
れる油温検出部624からなっている。
演算部6bは、加速要求判断部625、実際のトルク比算
出部626、最良燃費及び最大動力判断部627、目標トルク
比上、下限算出部628、CVT部変速判断部629、CVT部変速
速度算出部630、及びトルクコンバータ22のトルク比算
出部642からなっている。目標トルク比上、下限算出部6
28は、この実施例における本発明のトルク比設定手段を
構成する。
出力部6cは、CVT変速用モータ44の制御信号出力部6
c1、CVT4における油圧制御装置5のアキュムレータの背
圧制御信号出力部6c2、及びロックアップ制御信号出力
部6c3からなっている。
CVT変速用モータ44の制御信号出力部6c1は、変速用モ
ータ制御部631、モータ部異常検出部632、ドライバ駆動
信号発生部633、モータブレーキ駆動信号発生部634、及
びモータブレーキ異常判断部635からなっている。
CVT4における油圧制御装置5のアキュムレータの背圧
制御信号出力部6c2は、背圧制御部636、背圧制御用ソレ
ノイド駆動信号発生部637、及び背圧制御用ソレノイド
異常判断部638からなっている。
ロックアップ制御信号出力部6c3は、ロックアップ圧
制御部639、ロックアッップ用ソレノイド駆動信号発生
部640、及びロックアップ用ソレノイド異常判断部641か
らなっている。
そして、加速要求判断部625は、スロットル開度検出
部612からの信号、スロットル変化率検出部613からの信
号、及び車速検出部616からの信号がそれぞれ入力さ
れ、これらの各信号に基づいて加速要求がされているか
を判断し、その判断結果を最良燃費及び最大動力判断部
627に出力する。
実際のトルク比算出部626は、プライマリ回転数検出
部614からの信号及びセカンダリ回転数検出部615からの
信号が入力され、これらの各信号に基づいて実際のトル
ク比を算出してその算出結果をCVT部変速判断部629に出
力する。
最良燃費及び最大動力判断部627は、加速要求判断部6
25からの信号、パターンスイッチ検出部618からの信
号、及びシフトポジション検出部619からの信号がそれ
ぞれ入力され、これらの各信号に基づいて最良燃費特性
で制御するかあるいは最大動力特性で制御するかを判断
し、その判断結果を目標トルク比上、下限算出部628に
出力する。
目標トルク比上、下限算出部628は、最良燃費及び最
大動力判断部627からの信号、スロットル開度検出部612
からの信号、車速検出部616からの信号、及びトルクコ
ンバータのトルク比算出部642からの信号が入力され、
これらの各信号に基づいて目標トルク比の上、下限値T
max ,Tmin を算出し、その算出結果をCVT部変速判断
部629に出力する。
CVT部変速判断部629は、目標トルク比上、下限算出部
628からの信号、モータ部異常検出部632からの信号、実
際のトルク比算出部626からの信号、シフトポジション
検出部619からの信号、スロットル開度検出部612からの
信号、及び車速検出部616からの信号が入力され、これ
らの各信号に基づいてCVT部のベルトトルク比を変更す
べきか否かの判断を行い、その変速信号をCVT部変速速
度算出部630、ドライバ駆動信号発生部633及びモータブ
レーキ駆動信号発生部634にそれぞれ出力する。
CVT部変速速度算出部630は、CVT部変速判断部629から
の信号、シフトポジション変化検出部620からの信号、
シフトポジション検出部619からの信号、車速検出部616
からの信号、スロットル変化率検出部613からの信号、
及びブレーキ信号検出部621からの信号が入力され、こ
れらの各信号に基づいて現時点での要求を実現するため
のCVT部変速速度を算出して変速用モータ制御部631に出
力する。
トルクコンバータのトルク比算出部642は、第3図
(a)に示すブロックの場合には、プライマリ回転数検
出部614からの信号、また同図(b)に示すブロックの
場合には、スロットル開度検出部612からの信号、及び
エンジン回転数検出部617からの信号が入力され、これ
らの信号に基づいてトルクコンバータのトルク比を算出
し、その算出信号を目標トルク比上、下限算出部628に
出力する。
変速用モータ制御部631は、モータ回転速度算出部611
からの信号、バッテリー電圧検出部622からの信号、及
びCVT部変速速度算出部630からの信号に基づいてドライ
バ駆動信号発生部633に信号を出力する。この信号によ
り、要求されているCVT4部の変速を実現するためにモー
タ44回転方向とモータ44にかける電圧が制御される。
モータ部異常検出部632は、モータ回転速度算出部611
からの信号、バッテリー電圧検出部622からの信号、モ
ータ電流検出部623からの信号、及びモータブレーキ異
常判断部635からの信号に基づいて、モータ44の過電
流、モータ44の速度の飽和、及びモータ44のロック状態
等の異常を検出し、その検出信号をCVT部変速判断部629
に出力する。
ドライバ駆動信号発生部633は、変速用モータ制御部6
31からの信号及びCVT部変速判断部629からの信号に基づ
いて、CVT変速用モータ44に変速指令があった場合にモ
ータ駆動用ドライバーに与える電圧信号を発生させ、CV
T変速用モータ44に出力する。
モータブレーキ駆動信号発生部634は、CVT部変速判断
部629からの信号に基づいて、CVT変速用モータ44に変速
指令があった場合にモータ保持用ブレーキ45を解放する
ように信号を出力する。また、この信号はモータブレー
キ異常判断部635にも出力される。
モータブレーキ異常判断部635は、モータブレーキ駆
動信号発生部634からの信号に基づいて、ブレーキ動作
電圧を監視し、断線及び短絡等の異常を検出すると共
に、その信号をモータ異常検出部632に出力する。
背圧制御部636は、スロットル開度検出部612からの信
号、シフトポジション検出部619からの信号、シフトポ
ジション変化検出部620からの信号、及び油温検出部624
からの信号、及び背圧制御用ソレノイド異常判断部638
からの信号に基づいて、N→D、N→R切換時のシフト
フィーリングの制御行うべく、背圧制御用ソレノイド駆
動信号発生部637に制御信号を出力する。
背圧制御用ソレノイド駆動信号発生部637は、背圧制
御部636からの信号に基づいて、背圧制御用ソレノイド5
7にソレノイド駆動用信号を出力すると共に、背圧制御
用ソレノイド異常判断部638にも信号を出力する。
背圧制御用ソレノイド異常判断部638は、背圧制御用
ソレノイド駆動信号発生部637からの信号に基づいて、
背圧制御用ソレノイド57の断線または短絡等の異常を判
断検出し、その信号を背圧制御部636に出力する。
ロックアップ圧制御部639は、スロットル開度検出部6
12からの信号、プライマリ回転数検出部614からの信
号、エンジン回転数検出部617からの信号、油温検出部6
24からの信号、及びロックアップ用ソレノイド異常判断
部641からの信号に基づいて、ロックアップのオン、オ
フ、デューティのいずれかを決定し、その結果をロック
アップ用ソレノイド駆動信号発生部640に出力する。
ロックアップ用ソレノイド駆動信号発生部640は、ロ
ックアップ圧制御部639からの信号に基づいてロックア
ップ用ソレノイド56にソレノイド駆動用信号を出力する
と共に、ロックアップ用ソレノイド異常判断部641にも
信号を出力する。
ロックアップ用ソレノイド異常判断部641は、ロック
アップ用ソレノイド駆動信号発生部640からの信号に基
づいて、ロックアップ用ソレノイド56の断線や短絡等の
異常を判断検出し、その信号をロックアップ圧制御部63
9に出力する。
次に電子制御装置6が行う制御について説明する。第
4図はその制御のメインフローを示す図である。
まず、ステップ1000において一定時間t1が経過したか
否かの判定を行う。一定時間t1経過時にCVTの制御を開
始する。ステップ1001において各検出手段からの入力デ
ータの読み込みを行う。これは、各検出手段からの信号
を、入力部6aが電子制御装置6で処理できるようにデジ
タル値として読み込む。次にステップ1002で、トルクコ
ンバータT/C22のトルク比の算出処理を行う。これは、
第5図(a)に示すように、ステップ1003においてT/C2
2の速度比e、すなわちエンジン回転数neに対するプラ
イマリシーブ41の回転数npの比(e=np/ne)を算出
し、ステップ1004で同図(b)に示すような速度比eの
所定の関数で表されたトルク比T{T=f(e)}か
ら、その算出した速度比eに基づいたトルク比Tを求め
る。あるいは、スロットル開度θ及びエンジン回転数ne
に対するトルク比Tを固定メモリに記憶させておき、ス
ロットル開度θとエンジン回転数neとの値よりトルク比
Tを求める。
次にステップ1005で、実際のトルク比の算出処理を行
う。これは、プライマリ回転数np、セカンダリ回転数
ns、より、実際のトルク比(ベルト比)Tpを、式 Tp=np/ns に基づいて算出する。
次にステップ1006で、目標トルク比の上、下限算出処
理を行う。これは、実際のスロットル開度θ、車速v、
現在の走行モードps(パワーモードPまたはエコノミー
モードE)より、目標回転数の上、下限値を求め、この
目標回転数の上、下限値と車速Vとにより、目標トルク
比の上、下限値を算出する。すなわち、第6図(a)に
示すようにステップ1007で、ロックアップがオフか否か
を判断する。ロックアップがオフであれば、ステップ10
08で、目標トルク比Tを、エンジン回転数neと、スロ
ットル開度θあるいはエンジン回転数neとプライマリプ
ーリ回転数npとより求められるT/C22のトルク比Tと、
車両及び駆動系の状態、例えばあらかじめ固定メモリに
記憶させてあるエンジン回転数ne及びスロットル開度θ
に対するエンジントルクTeと、エンジン回転数変化率
から算出するエンジン角速度変化率と、エンジン
やT/Cなどのインプット系の慣性モーメントIと、無段
変速部のトルク容量やタイヤのスリップ限界から決まる
必要駆動力から求まる必要出力トルクTOUTとから、式 K=TOUT/(Te−I・) で求められる係数Kとの比、すなわち式 T=K/T から求める。
次にステップ1009で、求めた目標トルク比Tがアン
ダードライブU/D状態のトルク比TU/Dより大きいか否か
を判断する。目標トルク比TがアンダードライブU/D
状態のトルク比TU/Dより小さければ、ステップ1010で
目標トルク比Tの値を上限の目標トルク比Tmaxとして
決定する(Tmax=T)と共に、目標トルク比Tの値
と下限目標トルク比を算出する係数△Tとの差を下限の
目標トルク比Tminとして決定する。また、ステップ1007
でロックアップがオンのとき、及びステップ1009で目標
トルク比TがアンダードライブU/D状態のトルク比T
U/D以上のときは、ステップ1011でスロットル開度θ及
び車速vから目標回転数の上、下限値nH ,nL を算出
する。次にステップ1012で、nH ,nL を用いて、上限
の目標トルク比Tmax及び下限の目標トルク比Tminを、そ
れぞれ式 Tmax=nH ×α/v Tmin=nL ×α/v から求める。同図(a)に示す、及びがそれぞれ
同図(b)に示す、及びに対応する。
次に、第4図に示すようにステップ1013で、CVT部変
速判断処理を行う。これは、実際のトルク比、目標トル
ク比、車速、シフトポジション、ブレーキ、CVT用モー
タ44、及び保持用ブレーキ45の状態から、アップシフト
方向、またはダウンシフト方向へどれくらいの速さで変
速するべきかを判断する。このCVT部変速判断処理は、
第7図に示すフローにしたがって行われる。すなわち、
ステップ1017でCVT変速用モータ44が正常であるか否か
を判断する。CVT変速用モータ44が正常であれば、ステ
ップ1018でシフトポジションがD,SH,SLのいずれかであ
るか否かを判断する。シフトポジションがD,SH,SLのい
ずれかであれば、ステップ1019で車速が0でないかどう
かを判断する。車速が0でなければ、ステップ1020で実
際のトルク比Tpが下限の目標トルク比T minより小さ
いか否かを判断する。実際のトルク比Tpが下限の目標ト
ルク比T maxより小さくなければ、ステップ1021で実
際のトルク比Tpが上限の目標トルク比T maxより大き
いか否かを判断する。実際のトルク比Tpが上限の目標ト
ルク比T maxより大きければ、ステップ1022で変速方
向をアップシフトに指令する。またステップ1020で実際
のトルク比Tpが下限の目標トルク比T minより小さけ
れば、ステップ1023で変速方向のダウンシフトに指令す
る。ステップ1020でのアップシフト指令後またはステッ
プ1023でのダウンシフト指令後、ステップ1042で目標変
速速度を算出する。この目標変速速度は、第8図に
示すように目標トルク比と実際のトルク比との偏差量x
と現在の車速vとの関数{=f(x,v)}で表され
る。すなわち、これら偏差量xと車速vとにより、目標
変速速度eが設定される。
次にステップ1014で、モータ制御処理を行う。これ
は、CVT変速部判断処理より算出された変速速度を実現
すべく現在のモータ回転数、バッテリー電圧に基づい
て、モータ駆動信号を制御する。すなわち、第9図に示
すフローにおいて、まずステップ1042でCVT変速部にア
ラームが有りか否かを判断する。アラームがなければ、
ステップ1043で実際のモータ回転数MVPを算出する。次
いで、ステップ1044で変速速度と実際のトルク比Tp
から目標モータ回転数MVTGTを算出する。更にステップ1
045で実際のモータ回転数と実際のバッテリ電圧とから
基本デューティ比DBass{=f1(MVP,Vp)}を算出す
る。次に、ステップ1046で目標回転数と実際の回転数と
の差と実際のバッテリ電圧とから補正デューティ比DCRT
{=f2(MVTGT−MVP,Vp)}を算出する。そして、これ
らDBass及びDCRTから制御デューティ比DCTL(=DBass
DCRT)を算出する。その場合、各デューティ比を算出す
るにあたっては、第10図に示すモータ回転数とデューテ
ィ比との関係図が用いられる。また、ステップ1042でア
ラームがあれば、ステップ1048で制御デューティ比DCTL
=0に設定する。最後にステップ1049で、第11図に示す
モータ駆動用ドライバ回路に制御デューティ比が出力さ
れ、モータ44が駆動制御される。
次にステップ1015で、背圧用ソレノイド制御処理を行
う。これは、スロットル開度θ、シフトポジション、及
び油温に基づいて、アキュムレータの背圧を制御する。
最後にステップ1016で、ロックアップ用ソレノイド制
御処理を行う。これは、プライマリ回転数np、エンジン
回転数ne、スロットル開度θ、及び油温tに基づいてロ
ックアップ圧用ソレノイド56を制御する。
以上のように、本発明の無段変速機の制御装置によれ
ば、車輪のスリップ限界から必要駆動力を求め、無段変
速機の実際の入力トルクを算出し、この必要駆動力と入
力トルクの比から目標トルク比を設定しているので、駆
動輪には常に必要駆動力が出力される。したがって、大
きな駆動力となる発進時においても、車輪のスリップを
生じさせることなく、最大限の駆動力を出力でき、発進
加速性能が向上するようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる無段変速機の制御装置の一実施
例が適用されるトルクコンバータを備えた無段変速機の
一例を示す断面図、第2図はこの実施例のシステム構成
図、第3図は電子制御装置のブロック図、第4図は電子
制御装置による制御のメインフローを示す図、第5図は
トルクコンバータのトルク比の算出を説明し、(a)は
そのフローを示す図、(b)はトルクコンバータの速度
比とトルク比との関係を示す図、第6図は目標トルク比
上、下限算出処理を説明し、(a)は装置のフローを示
す図、(b)は車速と無段変速部の入力トルクとの関係
を示す図、第7図はCVT部変速判断処理を行うためのフ
ローを示す図、第8図は目標エンジン回転数と実際のエ
ンジン回転数との偏差量xに対する目標変速速度の関
係を示す図、第9図はモータ制御処理を行うためのフロ
ーを示す図、第10図はモータ回転数とデューティ比との
関係を示す図、第11図はモータの電気回路を示す図、第
12図は車速と車両駆動力との関係を示す図、第13図は車
速と、発進装置の効率及び発進装置のストールトルク比
の関係を示す図である。 1……エンジン、2……発進装置、21……ロックアップ
クラッチ、22……トルクコンバータ、4……ベルト式無
段変速部(CVT)、41……プライマリシーブ、42……セ
カンダリシーブ、44……CVT変速用モータ、5……油圧
制御装置、6……電子制御装置、626……実際のトルク
比算出部、628……目標トルク比上、下限算出部(トル
ク比設定手段)、631……変速用モータ制御部、642……
トルクコンバータのトルク比算出部、7……パターン選
択手段、8……シフトレバー、9……ブレーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−99945(JP,A) 特開 昭60−147546(JP,A) 特開 昭62−292535(JP,A) 特開 平2−3736(JP,A) 特開 昭62−110536(JP,A) 特開 平3−539(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 63/48 F16H 9/00 - 9/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実際のトルク比が目標トルク比になるよう
    に変速制御する無段変速機の制御装置において、 車輪のスリップ限界から必要駆動力を求める手段と、 前記無段変速機の実際の入力トルクを算出する手段と、 前記必要駆動力と前記入力トルクとの比から前記目標ト
    ルク比を算出するトルク比設定手段と、 を有することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】前記無段変速機の入力トルクは、エンジン
    の出力トルクからエンジンのイナーシャトルクを減算し
    て求めることを特徴とする請求項1記載の無段変速機の
    制御装置。
  3. 【請求項3】トルクコンバータを有し、 前記無段変速機の入力トルクは、エンジンの出力トルク
    に前記トルクコンバータのトルク比を乗算して求めるこ
    とを特徴とする請求項2記載の無段変速機の制御装置。
JP1296702A 1989-11-15 1989-11-15 無段変速機の制御装置 Expired - Fee Related JP3004662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1296702A JP3004662B2 (ja) 1989-11-15 1989-11-15 無段変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1296702A JP3004662B2 (ja) 1989-11-15 1989-11-15 無段変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03157558A JPH03157558A (ja) 1991-07-05
JP3004662B2 true JP3004662B2 (ja) 2000-01-31

Family

ID=17836980

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1296702A Expired - Fee Related JP3004662B2 (ja) 1989-11-15 1989-11-15 無段変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3004662B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62110536A (ja) * 1985-11-06 1987-05-21 Toyota Motor Corp 車両駆動系の制御装置
JP2527034B2 (ja) * 1989-05-26 1996-08-21 トヨタ自動車株式会社 車両用無段変速機の変速比制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03157558A (ja) 1991-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101967570B1 (ko) 차량용 무단 변속기의 제어 장치
US8718883B2 (en) Continuously variable transmission and power on/off determination method
EP0242127B1 (en) System for controlling a clutch for a vehicle
WO2017122603A1 (ja) 車両用変速機の変速制御装置及び車両用変速機の変速制御方法
JPWO2018016391A1 (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
KR970007726B1 (ko) 급제동시의 제동거리 단축 제어장치 및 그 방법
JP2875316B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2010209982A (ja) 車両用自動変速機の変速速度制御装置
JP3004662B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPS62255247A (ja) 車両用自動クラツチの制御装置
JP2898034B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP3453986B2 (ja) 無段自動変速機の変速制御装置
JPH08210453A (ja) Vベルト式無段変速機のライン圧制御装置
JP4977833B2 (ja) 自動変速機の変速速度制御装置
JP2931001B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP2870881B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2878744B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
WO2022158325A1 (ja) 自動変速機、自動変速機の制御方法、及びプログラム
US11365805B2 (en) Control device for vehicle and control method for vehicle
JP2952973B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JPH05118434A (ja) 車両の停止時の制御装置
JP2898035B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP4449165B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP4474832B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JPH09242859A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081119

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees