JP3004311B2 - パネルシャッタ駆動装置 - Google Patents

パネルシャッタ駆動装置

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JP3004311B2
JP3004311B2 JP2109863A JP10986390A JP3004311B2 JP 3004311 B2 JP3004311 B2 JP 3004311B2 JP 2109863 A JP2109863 A JP 2109863A JP 10986390 A JP10986390 A JP 10986390A JP 3004311 B2 JP3004311 B2 JP 3004311B2
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和典 谷田貝
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、建物の出入口や窓等のシャッタ開閉用開
口を開閉する複数のパネルの昇降駆動手段を改良したパ
ネルシャッタの駆動装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第8図は従来のパネルシャッタ装置を示す概略的な正
面図、第9図は第8図のパネルシャッタ装置におけるパ
ネル収納ボックスを一部拡大して示す概略的な断面図で
ある。
まず、第8図において、1は建物の出入口や窓等のシ
ャッタ開閉用開口の両側に起立配置された左右一対のガ
イドレールであり、これらのガイドレール1は、それぞ
れの対向面側にパネル昇降ガイド用の開口を有するコ字
部材からなっている。
かかるガイドレール1の上部にはパネル収納用ボック
ス(以下、収納ボックスという)2が配置されている。
この収納ボックス2内には、第9図に示すように、そ
の出入口上方に位置するパネル昇降駆動用のスプロケッ
ト3と、このスプロケット3の上部近傍に前端側が位置
して後端側が漸次下降傾斜するパネル吊持収納用の支持
レール4とが配置されている。
そして、上記スプロケット3には、上記両ガイドレー
ル1内で昇降動作して上記収納ボックス2内の支持レー
ル4側に移行可能な左右一対のチェーン5が噛合してい
る。
これらのチェーン5は通常構成のもので、上記両ガイ
ドレール1に両側部が昇降摺動自在に嵌込み係合されて
それらのガイドレール1相互間で垂直面方向に隣合う上
下複数段のパネル6,7の各上部両側を連繋している。
その連繋手段として、上記チェーン5のパネル取付部
には、そのチェーンリンク連結部を貫通するリンクピン
を兼ねたロングピンPが設けられ、このロングピンPに
よって上記各パネル6,7の上部両側を回動自在に吊持し
た構成となっている。
また、上記ロングピンPには、後述するパネル収納時
に上記支持レール4上に転動移行させるための上部ガイ
ドローラR1が回動自在に取付けられている。
一方、上記各パネル6,7は、その一例として第9図に
示す形状構成のものが用いられている。
すなわち、上記各パネル6,7は、それぞれの上端長手
方向に嵌合凸条部8が、且つ、それぞれの下端長手方向
の嵌合凹条部9が設けられた形状構成となっており、上
記ガイドレール1の相互間に全てのパネル6,7が繰り出
された所謂シャッタ全閉時には、上記各パネル6,7の相
互間でそれらの嵌合凸条部8と嵌合凹条部9とが嵌合
し、これによってシャッタ全閉時には、上記パネル6,7
の相互間に隙間が生じないようにしている。
しかるに、上記収納ボックス2内へのパネル収納時
に、上記ガイドレール1に沿って上記スプロケット3の
近傍にまで上昇してきた上位パネル6の下端嵌合凹条部
9に下位パネル7の上端嵌合凸条部8が嵌合したままの
状態になっていると、上記パネル6を上記スプロケット
3に沿って上記支持レール4側(パネル収納方向)に横
送りすることが不可能となる。
そこで、上記各パネル6,7を収納方向に横送り可能と
するため、上記ガイドレール1の相互間に展開された状
態のパネル6,7相互間には、第9図に示す如く、それら
の嵌合凸条部8の嵌合凹条部9とを分離状態に維持する
ための隙間(オーバラップ代)Lを設定し、この状態の
パネル間隔で上記各パネル6,7相互を上述の如くチェー
ン5で連繋している。
また、上記収納ボックス2内の出入口近傍には、上記
各パネル6,7の両側下部に回転自在に軸支された下部ガ
イドローラR2をパネル出入方向に誘導するための案内板
(下部パネルガイド)10が配置してある。
次に動作について説明する。まず、収納ボックス2内
の支持レール4上に各パネル6,7が吊持収納された状態
において、第9図中のスプロケット3を反時計廻り方向
に回転起動させると、該スプロケット3に噛合したチェ
ーン5を介して支持レール4上のパネル6,7が繰出方向
に順次引っ張られる。これにより、上記各パネル6,7の
上端部が上記スプロケット3に順次到達して該スプロケ
ット3をその円周に沿ってパネル繰出方向に通過する。
このとき、上記各パネル6,7の下部ガイドローラR2は案
内板10によってパネル繰出方向に誘導される。
このようにして、上記各パネル6,7の上端部が順次ス
プロケット3をパネル繰出方向に通過すると同時に、上
記各パネル6,7の下部ガイドローラR2が上記案内板10を
繰出方向に通過することにより、上記各パネル6,7はガ
イドレール1に沿って順次下降動作する。
この下降動作時において、最下位のパネル6が未だ接
地していない状態では、該パネル6,7相互間の嵌合凸条
部8と嵌合凹条部9とは非嵌合状態にある。
しかるに、最下位のパネル7が接地すると、この上に
上位パネル6が下降してくることにより、それらパネル
6,7の嵌合凸条部8と嵌合凹条部9とが嵌合し、パネル
6,7の相互間が密閉される。
このようにして、上記ガイドレール1の相互間に全て
のパネル6,7が完全に繰り出された所謂シャッタ全閉状
態では、全てのパネル6,7相互間が上述の如き嵌合凸条
部8と嵌合凹条部9の嵌合により密閉される。
このようなシャッタ全閉状態からスプロケット3を逆
回転起動させると、該スプロケット3に噛合したチェー
ン5を介して上記パネル6,7が最上位のものから順次引
き上げられる。
この引き上げによって、全てのパネル6,7相互間にお
けるそれぞれの嵌合凸条部8と嵌合凹条部9との嵌合が
順次解除され、この状態で上記各パネル6,7が収納ボッ
クス2内に順次進入してくる。
そして、上記収納ボックス2内に進入してきた各パネ
ル6,7の上端部がスプロケット3に差し掛かると、上記
各パネル6,7の下部ガイドローラR2が案内板10に当接誘
導されることにより、上記各パネル6,7の下端部はそれ
ぞれの下部ガイドローラR2を介して上記案内板10でパネ
ル収納方向へ強制的に横振りされる。
このとき、上位パネル6の下端と下位パネル7の上端
とは、オーバーラップ代Lによって接触が避けられる。
もって、上述の如く収納ボックス2内に順次進入して
上記スプロケット3および下部ガイドローラR2をパネル
収納方向に通過した各パネル6,7は、それぞれの上部ガ
イドローラR1が支持レール4上に移行して平行折畳状態
に吊持収納される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のパネルシャッタ装置は以上のように構成され、
上記パネル6,7はチェーン5に対して該チェーン5のリ
ンクピンを兼ねたロングピンPで連結吊持されているこ
とにより、スプロケット3の円周に沿ったパネル移動速
度が上記スプロケット3の周速と等速になって下位パネ
ルの昇降速度より遅くなるので、特にパネル収納時にお
けるパネル相互の接触を確実に防止するためには、パネ
ル相互間のオーバーラップ代Lを大きく設定しなければ
ならず、オーバーラップ代Lを大きく設定すると、その
分、パネル6,7を小型化しなければならず、小型化した
パネル6,7はガラス板等パネル面板の取付開口面積が小
さくなるなどの問題点もあった。
また上述の如く、オーバーラップ代Lを大きくする
と、その分、各パネル6,7の高さを高くしなければなら
ず、しかも、そのパネル6,7を収納し、且つ、案内板10
を必要とする収納ボックス2は必然的に大型化し、これ
に起因してパネルシャッタの設置個所が大きく制約され
るなどの問題点もあった。
さらに、パネル下降時には、各パネル6,7の相互間に
オーバーラップ代Lの隙間を発生させた状態で、各パネ
ル6,7をガイドレール1に沿って下降させるようにし、
最下位のパネル7が接地することによって、各パネル6,
7の嵌合凸条部8と嵌合凹条部9とを順次嵌合させて、
各パネル6,7の相互間を密閉するようにしていたため、
パネル下降時に、各パネル6,7の相互間のオーバーラッ
プ代Lの隙間内に手や指を不測に挟んで怪我をするとい
う問題点があった。
この発明の請求項1は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、パネルの昇降駆動時に、パネル
の上下間隔をパネル収納ボックス内で強制的に拡大,縮
小できるようにして、ガイドレール間ではパネルの上下
間隔を非常に小さくして昇降することができるパネルシ
ャッタ駆動装置を提供することを目的とする。
この発明の請求項2は、パネル収納ボックス内のスプ
ロケットから上方のスペースを非常に小さくすることが
できるパネルシャッタ駆動装置を提供することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る請求項1のパネルシャッタ駆動装置
は、シャッタ開閉用開口の両側に起立配置された左右一
対のガイドレールに沿ってその上部のパネル収納用ボッ
クス内に移行可能に昇降駆動される上下複数段のパネル
をチェーンで連繋し、該チェーンを上記パネル収納用ボ
ックス内に配置されたパネル駆動用のスプロケットに噛
合させて成るパネルシャッタ駆動装置において、上記チ
ェーンに一対のリンクピンを介して連結する基端部と上
記スプロケットの円周上で上記スプロケットの径方向外
方に突出する外方突出端部とを有するパネル連結用プレ
ートと、該パネル連結用プレートの上記外方突出端部に
取付けられたロングピンとを備え、上記ロングピンに上
記各パネルを回動可能に吊持させ、パネル昇降駆動時に
おける上記スプロケットの円周上での上記リンクピンの
周速に比べて上記ロングピンの周速を早くするために上
記パネル連結用プレートの基端部に取付けられた上記リ
ンクピンと上記ロングピンとの間に所定のオフセット距
離を設定したことを特徴とするものである。
この発明に係る請求項2のパネルシャッタ駆動装置
は、上記パネル連結用プレートを上記チェーンの長さ方
向に沿って連結し、上記一対のリンクピンのうち上記ロ
ングピンに近い側のリンクピンと上記ロングピンとの間
に設定するオフセット距離を上記パネル連結用プレート
の基端部から外方突出端部に向く長さ方向と該長さ方向
に直交する方向との2方向に設定したものである。
〔作 用〕
この発明における請求項1のパネルシャッタ駆動装置
は、スプロケットが回転駆動されると、該スプロケット
に噛合したチェーンと共にパネルが上記ガイドレールに
沿って昇降動作し、該昇降動作過程で上記チェーンのパ
ネル連結用プレートが上記スプロケットに到達すると、
該スプロケットの円周に沿って上記パネル連結用プレー
トがパネル収納方向またはパネル繰出方向に移動する。
ここで、上記パネル連結用プレートと上記パネルとを
連結しているロングピンは、上記パネル連結用プレート
の一対のリンクピンとの間に所定のオフセット距離が設
定されているので、上記パネル連結用プレートが上記ス
プロケットの円周上を移動する過程で、上記パネル連結
用プレートの一対のリンクピンと上記ロングピンとの間
には周速度差が生じて、上記ロングピンが上記パネル連
結用プレートの一対のリンクピンの周速より早い周速で
上記スプロケットの円周上を移動する。
従って、各ロングピンに吊持された各パネルがパネル
収納ボックス内で上記スプロケットの円周上を移動する
際に、上記の周速差により、各パネルの上下間隔がパネ
ル収納ボックス内で強制的に拡大,縮小されることにな
り、ガイドレール間ではパネルの上下間隔を非常に小さ
くして昇降することができる。
この発明における請求項2のパネルシャッタ駆動装置
は、パネル連結用プレートがチェーンの長さ方向に沿っ
て取付けられているので、パネル収納時に、パネル連結
用プレートがスプロケットより下方に位置している間
は、パネル連結用プレートはチェーンと共に垂直姿勢に
あるものの、パネル連結用プレートがスプロケットの上
部に引き上げられた時には、パネル連結用プレートはチ
ェーンと共に水平姿勢に姿勢変更される。
従って、パネル連結用プレートに取付けられているロ
ングピンをスプロケットから上方に高く突出させること
なくパネル収納ボックス内に収納されることができるの
で、ロングピンに吊持されているパネルの上端をスプロ
ケットから上方に高く突出させることなくパネル収納ボ
ックス内に収納させることができて、パネル収納ボック
スのスプロケットから上方のスペースを非常に小さくす
ることができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。第1図はこの発明の一実施例によるパネルシャッタ
駆動装置全体の正面図、第2図は同パネル収納ボックス
の縦断面側面図、第3図は同パネル連結用プレートのス
プロケットの円周上での動作を説明する概略的側面図、
第4図(A),(B),(C),(D)は同パネルの上
下間隔の拡大,縮小を説明する概略的な側面図、第5図
は同チェーンとパネル連結用プレートとの連結部分を説
明する側面図、第6図は第5図のVI−VI矢視での断面
図、第7図は第5図のVII−VII矢視での平面図であり、
第8図および第9図と同一または相当部分には同一符号
を付して重複説明は省略する。
まず、第2図〜第7図において、3は従来の場合と同
じく収納ボックス2内に配置されたパネル昇降駆動用の
スプロケットであり、このスプロケット3は駆動系スプ
ロケット3aの同軸上に連結され、該駆動系スプロケット
3aに噛合した駆動系チェーン3bを介してモータMによっ
て矢印a,a′方向に正逆回転駆動されるようになってい
る。
かかるスプロケット3に噛合したチェーン5のパネル
取付部には、パネル連結用プレート50が該チェーン5の
長さ方向に沿って所定のパネル連結ピッチで一連に連結
されている。
このパネル連結用プレート50は、上記チェーン5の通
常のリンクプレート5aより長く形成され、上記スプロケ
ット3の円周上でその径方向外方に突出した形状構成と
なっている。
かかるパネル連結用プレート50は、その基端部50aが
上記通常のリンクプレート5aの一側部の両端部に一対の
リンクピンP1,P1′でカシメ連結されている。
そして、上記パネル連結用プレート50の外方突出端部
50bのチェーン5とは反対側にはロングピンP2が回転自
在に取付けられ、このロングピンP2によって各パネル6,
7の上端近傍部が回動可能に吊持されている。
また、パネル連結用プレート50をチェーン5に連結し
ている一対のリンクピンP1,P1′のパネル連結用プレー
ト50とは反対側の端部には一対の上部ガイドローラR1が
回転自在に取付けられている。
ここで、上記一対のリンクピンP1,P1′のうち上記ロ
ングピンP2に近い側のリンクピンP1とそのロングピンP2
との間には、第5図に示すように上記パネル連結用プレ
ート50の基端部50aから外方突出端部50bに向く長さ方向
とその長さ方向に直交する方向との2方向に所定のオフ
セット距離l1,l2が設定されている。なお、一対のリン
クピンP1,P1′のピッチPに対してl1>P,l2<Pに設定
されている。
従って、第3図および第5図に示すように、上記パネ
ル連結用プレート50が上記スプロケット3の円周上を矢
印a,a′方向に移動する際、チェーン5のリンクピンP1
はスプロケット3の中心Oに対して小さい半径r1で円運
動されるのに対して、ロングピンP2は大きい半径r2で円
運動される。これにより、上記パネル連結用プレート50
が上記スプロケット3の円周上を矢印a,a′方向に移動
する過程では、上記チェーン5と上記ロングピンP2とに
は周速度差が生じ、該ロングピンP2が上記チェーン5の
移動速度(スプロケット3の周速)より早い速度で移動
することとなる。
しかも、パネル連結用プレート50はチェーン5の長さ
方向に沿って取付けられているので、第3図に示すよう
に、パネル連結用プレート50がスプロケット3より下方
に位置している間は、パネル連結用プレート50はチェー
ン5と共に垂直姿勢にあるものの、パネル連結用プレー
ト50がスプロケット3の上部に引き上げられた時には、
パネル連結用プレート50はチェーン5と共に水平姿勢に
姿勢変更される。そして、パネル連結用プレート50が水
平姿勢から垂直姿勢に変更されると、各パネル6,7の上
下間にl1+l2に相当する上下間隔l3の変位量が発生す
る。
また、第2図および第7図に示すように、収納ボック
ス2内には各一対の上部ガイドローラR1を上下から挟み
込んで水平に誘導する上下一対の支持レール40が水平に
取付けられている。また、スプロケット3の外周に沿っ
てチェーン5の外側を誘導するチェーン押え板10が設け
られ、スプロケット3のパネル収納位置側の近傍位置に
はチェーン5の下側を誘導するチェーンガイド板11が設
けられている。また、スプロケット3より下方位置には
チェーン5を垂直に誘導する一対のチェーン挟み板12が
設けられている。さらにまた、収納ボックス2内の下端
側には各パネル6,7の下部ガイドローラR2を誘導するパ
ネルガイド板17が設けられている。
なお、各パネル6,7の嵌合凸条部8および嵌合凹条部
9は垂直断面形状がほぼ三角形状に形成されている。
次に動作について説明する。第1図に示すように、ガ
イドレール1間に各パネル6,7が繰り出されたシャッタ
閉状態において、スプロケット3をパネル収納方向であ
る矢印a方向に回転駆動させると、該スプロケット3に
噛合したチェーン5と共に各パネル連結用プレート50に
よって各パネル6,7が上記ガイドレール1に沿って矢印
b方向に上昇動作し、収納ボックス2内に順次進入して
くる。
この時、各パネル連結用プレート50はチェーン5と共
に垂直姿勢で矢印b方向に上昇されるため、各パネル6,
7の上下間隔は第4図(D)に示す最小間隔L1を維持し
ている。
そして、第3図に示すように、上位パネル6が収納ボ
ックス2内に完全に進入された時、その上位パネル6を
ロングピンP2によって吊持しているパネル連結用プレー
ト50がスプロケット3の横位置に到達すると共に、下部
ガイドローラR2がパネルガイド板13内に誘導される。
そしてこの後、パネル連結用プレート50がスプロケッ
ト3の円周上を矢印a方向に円運動してスプロケット3
の上部に引き上げられる間に、パネル連結用プレート50
がチェーン5と共に垂直姿勢から水平姿勢に姿勢変更さ
れ、ロングピンP2が第3図に示すD点からC点,B点を経
てA点まで半径r2で矢印a方向にに円運動される。
この時、ロングピンP2は半径r1で矢印a方向に円運動
されるチェーン5の移動速度より早い速度で移動される
ために、ロングピンP2に吊持されている上位パネル6は
下位パネル7に対して上下間隔l3だけ強制的に上方に引
き上げられる。
すなわち、ロングピンP2が第3図でD点からC点,B点
を経てA点に到達する間に、各パネル6,7の上下間隔が
第4図(D)に示す最小間隔L1から第4図(C),
(B),(A)に示すようにL2,L3,L4に強制的に拡大さ
れる(但し、L4=l3)。そしてこの間に、各パネル6,7
の嵌合凸条部8と嵌合凹条部9との嵌合が強制的に解除
されると共に、上位パネル6の下部ガイドローラR2がパ
ネルガイド板13によってパネル収納方向側である第3図
で矢印c方向に誘導される。
そして、パネル連結用プレート50がスプロケット3の
上部に引き上げられてチェーン5と共に水平姿勢になっ
た後、スプロケット3の引き続きの矢印a方向への回転
駆動により、パネル連結用プレート50は水平姿勢のまま
パネル収納方向である矢印d方向に移送される。
この際、チェーン5がチェーン押え板10とチェーンガ
イド板11との間で上下から挟まれて矢印d方向に水平に
送り出されることによってパネル連結用プレート50がチ
ェーン5と共に矢印d方向に水平に送り出され、チェー
ン5の各一対の上部ガイドローラR1が上下一対の支持レ
ール40間に水平にかつ円滑に移行される。
そして、ロングピンP2に吊持されている各パネル6,7
は折畳垂下状態に吊持収納される。
この際、パネル連結用プレート50を垂直姿勢から水平
姿勢に姿勢変更させて収納ボックス2内に収納させるの
で、ロングピンP2はスプロケット3から上方に小さなオ
フセット距離l2だけ突出した状態で収納ボックス2内に
収納される。従って、ロングピンP2をスプロケット3か
ら上方に大きなオフセット距離l1相当分だけ高く突出さ
せることなく収納ボックス2内に収納させることができ
る。
次に、このようなパネル収納状態からスプロケット3
を矢印a′方向に逆回転移動させると、該スプロケット
3に噛合したチェーン5と共に各パネル連結用プレート
50によって各パネル6,7が上下一対の支持レール40に沿
って矢印d′方向に順次移送され、該スプロケット3を
経由してガイドレール1間に矢印b′方向に順次繰り出
される。
この際、前述した動作の逆動作で、各パネル連結用プ
レート50が水平姿勢のままスプロケット3の上部に到達
した後、スプロケット3の円周上を矢印a′方向に円運
動して、スプロケット3の横位置へ移動されて垂直姿勢
に姿勢変更されると共に、下部ガイドローラR2もパネル
ガイド板13によって矢印c′方向に誘導される。そし
て、ロングピンP2が第3図に示すA点からB点,C点を経
てD点まで矢印a′方向に円運動される間に、各パネル
6,7の上下間隔が第4図(A)に示す最大間隔L4から第
4図(B),(C),(D)に示すようにL3,L2,L1に強
制的に縮小されて、各パネル6,7の嵌合凸条部8と嵌合
凹条部9とが嵌合される。
従って、各パネル6,7が収納ボックス2内からガイド
レール1間に矢印b′方向に繰り出される時には、各パ
ネル6,7の上下間隔は第4図(D)に示す最小間隔L1
なって矢印b′方向に下降される。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の請求項1によれば、パネル
連繋チェーンにおけるパネル連結用プレートの外方突出
端に取付けたロングピンでパネルを連結吊持し、上記ロ
ングピンと上記パネル連結用プレートの一対のリンクピ
ンとの間に所定のオフセット距離を設定したので、上記
パネル連結用プレートが上記スプロケットの円周上を移
動する過程で、上記チェーンと上記ロングピンとの間に
生じる周速度差によって、上記ロングピンをスプロケッ
ト周速より早く移動させるようにして、各ロングピンに
吊持された各パネルの上下間隔をパネル収納ボックス内
で強制的に拡大,縮小させるようにしたので、ガイドレ
ール間ではパネルの上下間隔を非常に小さくして昇降さ
せることができる。従って、パネル下降時に、各パネル
の上下間の隙間内に手や指を不測に挟んで怪我をするよ
うな事故を未然に防止することができる。また、上記ス
プロケットに沿って移動している過程のパネルに後続パ
ネルが衝突するようなことがなく、パネル相互のオーバ
ーラップ代を小さくできるので、各パネルにおけるガラ
ス板等のパネル面板の取付面積の拡大が図れ、且つ、該
収納ボックスも小型化でき、パネルシャッタの設置個所
の制約が大幅に緩和されるなどの優れた効果がある。
またこの発明の請求項2によれば、パネル連結用プレ
ートをチェーンの長さ方向に沿って取付けて、パネル収
納時に、パネル連結用プレートがスプロケットの上部に
引き上げられた時に、このパネル連結用プレートをチェ
ーンと共に垂直姿勢から水平姿勢に姿勢変更させて、こ
のパネル連結用プレートに取付けられているロングピン
をスプロケットから上方に高く突出させることなくパネ
ル収納ボックス内に収納させることができるようにした
ので、ロングピンに吊持されているパネルの上端をスプ
ロケットから上方に高く突出させることなくパネル収納
ボックス内に収納させることができる。従って、パネル
収納ボックス内のスプロケットから上方のスペースを非
常に小さくすることができて、パネル収納ボックス全体
の上下高さを非常に小さくすることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるパネルシャッタ駆動
装置全体の正面図、第2図は同パネル収納ボックスの縦
断面側面図、第3図は同パネル連結用プレートのスプロ
ケットの円周上での動作を説明する概略的側面図、第4
図(A),(B),(C),(D)は同パネルの上下間
隔の拡大,縮小を説明する概略的な側面図、第5図は同
チェーンとパネル連結用プレートとの連結部分を説明す
る側面図、第6図は第5図のVI−VI矢視での断面図、第
7図は第5図のVII−VII矢視での平面図、第8図は従来
のパネルシャッタ装置を示す概略的な正面図、第9図は
第8図のパネルシャッタ装置におけるパネル収納ボック
スを一部拡大して示す概略的な断面図である。 1……ガイドルール、2……収納ボックス、3……スプ
ロケット、5……チェーン、6,7……パネル、50……パ
ネル連結用プレート、P2……ロングピン、l1,l2……オ
フセット距離。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャッタ開閉用開口の両側に起立配置され
    た左右一対のガイドレールに沿ってその上部のパネル収
    納用ボックス内に移行可能に昇降駆動される上下複数段
    のパネルをチェーンで連繋し、該チェーンを上記パネル
    収納用ボックス内に配置されたパネル駆動用のスプロケ
    ットに噛合させて成るパネルシャッタ駆動装置におい
    て、上記チェーンに一対のリンクピンを介して連結する
    基端部と上記スプロケットの円周上で上記スプロケット
    の径方向外方に突出する外方突出端部とを有するパネル
    連結用プレートと、該パネル連結用プレートの上記外方
    突出端部に取付けられたロングピンとを備え、上記ロン
    グピンに上記各パネルを回動可能に吊持させ、パネル昇
    降駆動時における上記スプロケットの円周上での上記リ
    ンクピンの周速に比べて上記ロングピンの周速を早くす
    るために上記パネル連結用プレートの基端部に取付けら
    れた上記リンクピンと上記ロングピンとの間に所定のオ
    フセット距離を設定したことを特徴とするパネルシャッ
    タ駆動装置。
  2. 【請求項2】上記パネル連結用プレートを上記チェーン
    の長さ方向に沿って連結し、上記一対のリンクピンのう
    ち上記ロングピンに近い側のリンクピンと上記ロングピ
    ンとの間に設定するオフセット距離を上記パネル連結用
    プレートの基端部から外方突出端部に向く長さ方向と該
    長さ方向に直交する方向との2方向に設定したことを特
    徴とする請求項1記載のパネルシャッタ駆動装置。
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