JP3004064B2 - レンズの位置決め固定装置 - Google Patents

レンズの位置決め固定装置

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JP3004064B2
JP3004064B2 JP2745291A JP2745291A JP3004064B2 JP 3004064 B2 JP3004064 B2 JP 3004064B2 JP 2745291 A JP2745291 A JP 2745291A JP 2745291 A JP2745291 A JP 2745291A JP 3004064 B2 JP3004064 B2 JP 3004064B2
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lens
positioning
housing
fixing
longitudinal direction
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智宏 中島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザプリンタ等のレ
ーザ書込光学系の走査用レンズとして用いられるメニス
カスレンズの位置決め固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタやディジタル複写機等の
レーザー光線を用いて感光体に画像を書込む画像形成装
置の書込光学系としては、図3に示す如く、半導体レー
ザユニット1からの画像信号により変調された出射ビー
ムをアパーチャ2により整形した後、回転多面鏡3によ
り所定の角度範囲を繰返し偏向させ、結像レンズ4、反
射鏡5、シリンドリカルレンズ6を経て感光体7上にス
ポット状に結像させて、感光体7の軸方向に主走査し、
感光体7の移動により副走査を行なうようにしたものが
広く用いられている。
【0003】さて、上記の結像レンズ4は、所定の角度
範囲を偏向するレーザ光線を通過させて感光体の概ね幅
一杯に走査させるため、通常レーザ光線の偏向範囲に亘
って拡がり、第1面が凹で第2面が凸の光軸に平行で、
偏向面に平行な2つの平面を有する短冊状のメニスカス
レンズとして形成される。
【0004】従来、このような形状の結像レンズを光学
系ハウジングに位置決めして固定する方法としては、図
4及び図5に示す如く、レンズ4の両側のコバ部4aを
ハウジングのレンズ取付側の面に突設したL字状断面の
位置決め用リブ8の互いに対向する面に突き当てること
によって長手方向に位置決めし、これと交る面にレンズ
の凹面の端部を当接させて光軸方向に位置決めし、ハウ
ジングの面に対向する平面をハウジング面の2個所に突
設した突出部9の上面の基準面に当接させて接着して固
定していた。
【0005】ところが、機器が使用される環境変動、光
学系が搭載される機器内部の温度上昇等により、使用状
態で10〜60℃、輸送環境を含めると−40°〜+7
0℃の温度変化を受ける可能性がある。これに対して、
レンズと光学系ハウジングとの熱膨張係数が等しけれ
ば、問題はないが、それぞれの部材に求められる機能上
材質が異なり、ハウジングは光学素子の配置精度、強度
の要求よりガラス繊維又はカーボン繊維で強化されたプ
ラスチックが使用され熱膨張係数が低く押えられている
のに対して、レンズは樹脂成型レンズを用いる場合は光
の透過率を高めるためポリカーボネート、アクリル等を
繊維で強化することなく使用するため、熱膨側係数がハ
ウジングに比して大きく、上記の方式のレンズ位置決め
固定方法を採用した場合は、レンズ両端のコバ部が位置
決め用リブにより押されて弧状のレンズが歪み、入出射
面の面精度を損うため、結像特性に問題を生じていた。
【0006】また、通常、樹脂レンズにおいては、コバ
部にゲートを設けることが多く、コバ部を当接させて位
置決めする場合、ゲートを処理するか、ゲートを逃げる
形状としなければならず、製作、組み付けに手数が掛る
欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、レーザプリ
ンダ等のレーザ書込光学形のメニスカスレンズをハウジ
ングに対して位置決め固定する従来の方式の上記の問題
点にかんがみ、機器がさらされる範囲の温度変化に対し
てレンズが歪んで結像特性の劣化を招くおそれのない簡
単な構成のレンズ位置決め固定装置を提供することを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズの位置決
め固定装置は、上記の課題を解決するため、一平面内を
偏向する光線を結像面の一直線上に結像させ上記の偏向
面に平行な平面を有する短冊状のレンズの光学系ハウジ
ングに対する位置決め固定装置において、上記レンズの
入射面に当接する入射面側位置決め部材と、上記レンズ
の出射面に当接する出射面側位置決め部材と、上記レン
ズのハウジング対向面の中央位置に当接してレンズをハ
ウジングに固定する固定部材とを備え、上記レンズは、
光入出射方向の位置決めが上記各位置決め部材によりな
されるとともに、長手方向の位置決めが上記固定部材に
より長手方向中央位置でなされることを特徴とする。
【0009】又、一平面内を偏向する光線を結像面の一
直線上に結像させ上記の偏向面に平行な平面を有する短
冊状のレンズの光学系ハウジングに対する位置決め固定
装置において、上記レンズの入射面に当接する2つの入
射面側位置決め部材と、上記レンズの出射面に当接する
1つの出射面側位置決め部材と、上記レンズのハウジン
グ対向面の中央位置に当接してレンズをハウジングに固
定する固定部材とを備え、上記レンズは、光入出射方向
の位置決めが上記各位置決め部材によりなされるととも
に、長手方向の位置決めが上記固定部材により長手方向
中央位置でなされることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記のレンズの位置決め固定装置の構成によ
り、温度変化が生じた場合、レンズとハウジングとの熱
膨張係数の差によっても、レンズ両端部は位置決め面に
対して摺動し、レンズ両端コバ部が押圧されてレンズが
歪むことはないので結像特性が劣化することはない。
【0011】又、レンズは、ハウジング対向面の中央部
1個所のみでハウジングに対して固定され、長手方向の
位置決めが長手方向中央位置でなされるので、熱膨側係
数の高いプラスチックをレンズの材料として使用した場
合にもレンズが長手方向に拘束されることなく入出射面
の位置決め部材で滑って伸縮自在に保持され、歪みを生
じたり接着が剥れたりすることはない。又ゲートをコバ
部に設けても何ら不具合もなく、構成が簡単で製作、組
付けに手数が掛らない。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を、図面に基づいて詳
細に説明する。
【0013】図1及ば図2は本発明の実施例の構成を示
す分解斜視図及びその平面図である。
【0014】本実施例では、レンズ4の位置決め装置と
して、レンズ4をハウジングの所定の位置に設置した状
態で、レンズの入射面両端部が当接すべき位置に、ハウ
ジングのレンズ装着面に突設した位置決め突起10a,
10b及びレンズ4の出射面の中央付近に当接する位置
にハウジング面に突設した位置決め突起10cが設けら
れている。突起10cはレーザ光線の透過の邪魔になら
ないような高さとされている。又、突起10a,10b
の頂面及びレンズの上面に必要に応じて設けられた合マ
ークを合せて、レンズ4を突起10a,10b,10c
で挟持することにより、レンズはハウジングに対して所
定の位置に位置決めされる。
【0015】かく位置決めされるレンズ4の下面の中央
部が当接すべき位置に、レンズの高さ方向の位置を決め
るとともにレンズの下面を接着して固定するための突出
部11がハウジング上面に設けられている。
【0016】したがって、突起10a,10b,10c
に挟持して位置決めされたレンズ4は、下面を突出部1
1の上面に当接させて接着することにより、中央位置1
個所で所定の高さに固定される。
【0017】この構成により、熱変化によりレンズ4が
ハウジングに対して膨張収縮した場合には、レンズの入
射面は突起10a,10bと摺動し、レンズに応力を生
ずることなく、歪んだり結像特性の劣化を招くことがな
い。
【0018】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、レンズの
材料として熱膨張係数がハウジングのそれよりも大きい
樹脂を使用した場合にも、レンズの長手方向に温度変化
による歪を生ずることなく、レンズ面の変形による結像
特性の劣化、応力によるレンズの接着の剥れ等を防止す
ることができ、画像品質の向上に効果が得られる。又、
樹脂成型によるレンズを使用する場合でもコバ部のゲー
ト処理を施す必要がなく、製作、組付けの手数の減少に
も効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】その平面図である。
【図3】レーザ書込光学系の一般的な構成の一例を示す
斜視図である。
【図4】従来の結像レンズの位置決め固定装置の一例を
示す分解斜視図である。
【図5】その平面図である。
【符号の説明】
4 結像レンズ(メニスカスレンズ) 10a,10b,10c 位置決め突起 11 接着用突出部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一平面内を偏向する光線を結像面の一直線
    上に結像させ上記の偏向面に平行な平面を有する短冊状
    のレンズの光学系ハウジングに対する位置決め固定装置
    において、 上記レンズの入射面に当接する入射面側位置決め部材
    と、 上記レンズの出射面に当接する出射面側位置決め部材
    と、 上記レンズのハウジング対向面の中央位置に当接してレ
    ンズをハウジングに固定する固定部材とを備え、 上記レンズは、光入出射方向の位置決めが上記各位置決
    め部材によりなされるとともに、長手方向の位置決めが
    上記固定部材により長手方向中央位置でなされることを
    特徴とするレンズの位置決め固定装置。
  2. 【請求項2】一平面内を偏向する光線を結像面の一直線
    上に結像させ上記の偏向面に平行な平面を有する短冊状
    のレンズの光学系ハウジングに対する位置決め固定装置
    において、 上記レンズの入射面に当接する2つの入射面側位置決め
    部材と、 上記レンズの出射面に当接する1つの出射面側位置決め
    部材と、 上記レンズのハウジング対向面の中央位置に当接してレ
    ンズをハウジングに固定する固定部材とを備え、 上記レンズは、光入出射方向の位置決めが上記各位置決
    め部材によりなされるとともに、長手方向の位置決めが
    上記固定部材により長手方向中央位置でなされることを
    特徴とするレンズの位置決め固定装置。
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