JP3945954B2 - 書き込み光学系およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源から出射された光束を偏向器によって偏向するとともに、偏向された光束を被走査面上において光スポットとして集束させることにより、感光体などからなる被走査面に画像を書き込むことができる書き込み光学系およびこれを用いた画像形成装置に関するもので、特に、そこに用いられている特定の光学素子の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、デジタル複写器、レーザファクシミリ、レーザプリンタ、レーザ印刷機などの画像形成装置における画像形成方式の一つとして、光源から出射された光束を偏向器によって偏向するとともに、偏向された光束を被走査面上において光スポットとして集束させ、被走査面に画像を書き込む方式のものがある。この方式の書き込み光学系は、光束を出射する光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束とするカップリングレンズと、このカップリングレンズを透過した光束を主走査方向に長い線像として偏向反射面近傍に集束させる第1結像光学系と、上記偏向反射面を有し上記線像として集束された光束を偏向する偏向器と、偏向された光束を被走査面上において光スポットとして集束させる第2結像光学系を具備している。上記偏向器としては一般に回転多面鏡が用いられる。
【0003】
上記第1結像光学系は、副走査方向、すなわち偏向された光束が被走査面上を走査する方向に対して直交する方向にのみパワーを有する光学素子からなり、従来は円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)が用いられている。この第1結像光学系によって偏向反射面近傍に結ばれる線像の位置と、被走査面上に結ばれる光スポットとは、上記第2結像光学系に関して共役の位置関係にあり、偏向器として回転多面鏡を用いた場合に、各偏向反射面の面倒れによる被走査面上での結像位置のずれを補正することができるようになっている。
【0004】
円筒レンズからなる上記第1結像光学系の素材としては、従来ガラスが用いられている。しかし、ガラス素材からなるレンズは、ガラス素材を大まかな形に切り出した後、研磨工程を数段階にわたって実施する必要があるため加工が面倒であり、コスト高になる難点がある。そこで、プラスチック素材の利用が考えられている。プラスチックレンズは、プラスチック材料を金型成形することによって作ることができ、ガラスレンズと比較すると、低コストで取扱いも容易であるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチックレンズは、プラスチック材料を成形したあと冷却される過程で収縮を生じ、また、収縮が不均一に生じることによってうねりが生じ、目論見どおりの形状を得るのが難しいという難点がある。さらに、プラスチックレンズの場合、成形後の個々のレンズごとに生ずる形状のばらつきが大きいという難点もある。プラスチック成形による所望のレンズ形状が凸面や凹面であれば、成形後のプラスチックレンズの形状を測定し、所望の形状からのずれ量を求め、このずれ量に応じて成形金型の形状を修正することにより、形状のばらつきを少なくすることができる。
【0006】
ところが、従来の書き込み光学系における第1結像光学系のような円筒レンズは、一面が円筒面で他方の面が平面であり、この平面を有するレンズをプラスチック成形で得ることは難しい。なぜなら、プラスチック成形によって平面を有するレンズを形成しようとすると、個々のレンズごとに、成形後の収縮、うねりなどがばらつき、その結果、平面になるべき面が凹面になっていたり凸面になっていたりするからである。この凹面や凸面の、平面からのずれ量を測定し、ずれ量に応じて金型形状を修正するにしても、金型は凸または凹のいずれか一方しか修正することができない。したがって、書き込み光学系における第1結像光学系をプラスチック化するには、平面をなくすことが望ましい。
【0007】
本発明は以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、第1結像光学系をプラスチック化することによってコストの低廉化、取扱いの容易化を図るとともに、第1結像光学系の入出射面を非平面とすることにより、目論見どおりの形状の第1結像光学系を得ることができるようにした書き込み光学系およびこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、光束を出射する光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束とするカップリングレンズと、このカップリングレンズを透過した光束を主走査方向に長い線像として偏向反射面近傍に集束させる第1結像光学系と、上記偏向反射面を有し上記線像として集束された光束を偏向する偏向器と、偏向された光束を被走査面上において光スポットとして集束させる第2結像光学系とを有する書き込み光学系において、前記第1結像光学系は、プラスチック材料でできていて、光の入射面と出射面の両面がともにパワーを持ち、前記第1結像光学系の入射面は、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも大きく、副走査断面が円弧形状で、かつ主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径の符号が同一であるトロイダル面であり、前記第1結像光学系の出射面が球面形状であることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載されている書き込み光学系を用いた画像形成装置であって、光源から出射される光束は画像情報信号によって変調され、被走査面上に上記情報信号に対応した画像が形成されるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる書き込み光学系およびこれを用いた画像形成装置の実施の形態について説明する。
図1は、書き込み光学系の例を示すものであって、書き込み光学系を構成する各光学素子の配置関係は従来一般の書き込み光学系と変わりがない。図1において、符号1は光束を出射する光源を示している。光源1としては一般に半導体レーザが用いられる。光源1から出射される光束の進路上には、カップリングレンズ2、アパーチュア3、第1結像光学系4、偏向器5がこの順に配置されている。偏向器5は光束を反射してその向きを連続的に変化させる偏向反射面を有している。偏向器5によって偏向された光束の進路上には、第2結像光学系6と被走査面9が配置されている。第2結像光学系6は、fθレンズ7とトロイダルレンズなどの長尺レンズ8とで構成されている。被走査面9は、像担持体あるいは感光体といわれるものの表面であって、ドラム状のものやベルト状のものがある。
【0018】
上記光源1から出射される光束は発散光束であり、この発散光束はカップリングレンズ2によってほぼ平行光束にされる。カップリングレンズ2としては、発散光束を平行光束とするコリメータレンズであってもよいし、僅かに発散する光束とするものであってもよい。カップリングレンズ2を透過したほぼ平行な光束は、アパーチュア3によって所定の断面形状に整形される。整形された光束は第1結像光学系4によって偏向器5の偏向反射面近傍に線状に集束させられる。
【0019】
上記第1結像光学系4を透過した光束の進路上には、偏向器5が配置されている。図示の例では、偏向器5は周囲に複数の偏向反射面を有する回転多面鏡からなる。偏向器5は図示されない駆動モータのロータに直結されて高速回転駆動され、各偏向反射面に入射する光束を等角速度的に偏向する。偏向された光束は被走査面9上を走査する。この偏向光束による走査方向を主走査方向とする。上記第1結像光学系4は、上に述べたほぼ平行な光束を、副走査対応方向すなわち光源1から被走査面9までの光路を光軸に沿って直線的に展開した仮想的な光路上で副走査方向と平行に対応する方向にのみ集束させ、偏向器5の偏向反射面近傍に、主走査対応方向すなわち上記仮想的な光路上で主走査方向に平行的に対応する方向に伸びた線像として集束させる。偏向器5の偏向反射面は上記線像として集束された光束を偏向する。
【0020】
偏向された光束は第2結像光学系6によって被走査面9上において光スポットとして集束させられる。この光スポットは被走査面9上を走査する。この被走査面9上の光走査は、第2結像光学系6のfθ機能によって、直線状の被走査面9において等速度的に行われる。図示されない同期信号検出手段によって同期信号を検出し、所定のタイミングで書き込みを開始することにより、被走査面9に1ライン分の画像を形成することができる。書き込みは、例えば光源1を構成する半導体レーザを、形成しようとする画像情報信号によってオン・オフ制御することによって行なうことができる。被走査面9を副走査方向に移動させながら被走査面9を上記のように光走査することにより、被走査面9に所望の画像を形成することができる。
【0021】
さて、上記書き込み光学系における第1結像光学系2は、従来、ガラス素材からなる円筒レンズであるということは既に説明した。参考までに、従来の第1結像光学系2の例を図21に示す。この第1結像光学系2の光の入射面25は、副走査方向にのみパワーを有する円筒面であり、光の出射面26は主走査方向にも副走査方向にもパワーを持たない平面である。その仕様の例を示すと次のとおりである。なお、「(主)」は主走査方向を、「(副)」は副走査方向を示す。また、「第1面」は入射面のことであり、「第2面」は出射面のことである。単位は何れもmmである。以下同様に表示するものとする。
第1面曲率半径(主)=∞
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径 =∞
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =∞
焦点距離(副) =124.76
【0022】
しかしながら、既に述べたように、書き込み光学系における第1結像光学系2をガラス素材で作ると、コスト高となる難点があり、プラスチック素材を成形して作ろうとすると、平面を目論見どおりに形成することができないという難点があった。そこで本発明では、上記第1結像光学系2をプラスチック素材の成形品とするとともに、光束の入射面と出射面の形状を所望の形状に成形できるように、両面ともにパワーを持つようにした。図2ないし図17は本発明にかかる書き込み光学系に用いられる第1結像光学系2の各種実施の形態を示す。図2ないし図17のうち、図2は第1結像光学系2の入射面25の一例を示し、図3ないし図9は、図2に示す入射面形状と組み合わせることができる出射面26の各種形状を示す。また、図10は第1結像光学系2の入射面25の一例を示し、図11ないし図17は、図10に示す入射面形状と組み合わせることができる出射面26の各種形状を示す。
【0023】
図2、図3に示す第1結像光学系2は、プラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25が副走査方向に凸、主走査方向には直線状の円筒面となっており、出射面26が副走査方向に凹の円筒面となっている。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面と出射面の両面がともにパワーを持っている。
第1面曲率半径(主)=∞
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径(主)=∞
第2面曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =∞
焦点距離(副) =126.36
上記の仕様からわかるように、主走査方向には、入射面側も出射面側にもパワー(屈折力)をもたない。副走査方向には、主として入射面側がパワーをもち、出射面側は極僅かなパワーをもっている。
【0024】
以上述べた実施の形態によれば、書き込み光学系における第1結像光学系2をプラスチック材料で作るようにしたため、低廉なコストで、かつ、取扱いが容易な第1結像光学系、さらには書き込み光学系を得ることができる。また、第1結像光学系2の入出射面はともに円筒面で、パワーを持つ非平面となっているため、目論見どおりの形状の第1結像光学系2を得ることができる。上記のように、主走査方向にはパワーをもたないため、使用上は従来の第1結像光学系と同等に扱うことができる。さらに、入出射両面の副走査方向曲率半径の設定次第では、主点位置を任意に選ぶことができ、第1結像光学系2の配置位置の自由度が増大する利点がある。
【0025】
図4は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26が凹の球面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーを持っている。
第1面曲率半径(主)=∞
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径 =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) ≒9671.19
焦点距離(副) =126.36
【0026】
図4に示す実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図4に示す実施の形態のように入射面25を円筒面、出射面26を凹の球面とすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。この点に関しては後で詳細に説明する。
【0027】
従来の第1結像光学系においては平面であった出射面26を、上記実施の形態のように凹の球面とすることによって、出射面26側には副走査方向のみならず主走査方向にもパワーが生じることになる。しかし、球面からなる出射面26の上記球面の曲率半径は5000mmであって、この種書き込み装置全体の寸法関係から見れば相当大きな値であり、主走査方向の焦点距離は9671.19mmというように、この種書き込み装置では出射面26の主走査方向のパワーは無視できる程度のものである。したがって、従来の、円筒面と平面からなる第1結像光学系を図4に示すような第1結像光学系2に代替することができる。
【0028】
図5は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26を凹のトロイダル面形状としたプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーを持っている。
第1面曲率半径(主)=∞
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径(主)=5000
第2面曲率半径(副)=2500
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =129.03
【0029】
図5に示す実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図5に示す実施の形態のように入射面25を円筒面、出射面26を凹のトロイダル面とすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。この点に関しては後で詳細に説明する。
【0030】
図6は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26が凹の共軸非球面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。上記「共軸非球面」とは、非円弧状の曲線を一つの回転軸を中心にして回転させたときに上記非円弧状の曲線によって描かれる曲面をいう。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーを持っている。
第1面曲率半径(主)=∞
第1面曲率半径(副)=65
第2面近軸曲率半径 =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0031】
図6に示す実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図6に示す実施の形態のように入射面25を円筒面、出射面26を凹の共軸非球面とすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。この点に関しては後で詳細に説明する。
【0032】
図7は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26の主走査方向断面形状が凹の非円弧面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。上記「非円弧面」とは、前記共軸非球面を含む上位概念で、非対称形の円弧面も含む。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーをもっている。
第1面曲率半径(主) =∞
第1面曲率半径(副) =65
第2面近軸曲率半径(主)=5000
第2面曲率半径(副) =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0033】
図7に示す実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図7に示す実施の形態のように入射面25を円筒面、出射面26の主走査方向断面形状を凹の非円弧面とした場合も、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。この点に関しても後で詳細に説明する。
【0034】
図8は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26の副走査方向断面形状が凹の非円弧面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーをもっている。
第1面曲率半径(主) =∞
第1面曲率半径(副) =65
第2面曲率半径(主) =5000
第2面近軸曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0035】
図8に示す実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、図8に示す実施の形態のように入射面25を円筒面、出射面26の副走査方向断面形状を凹の非円弧面とした場合、主走査方向のパワー(屈折力)はほとんどないに等しく、従来の第1結像光学系と同等に使用することができる。さらに、副走査方向の波面収差を良好に補正することができる。
【0036】
図9は、図2に示すような入射面25が副走査方向に凸、主走査方向に直線状の円筒面形状のものにおいて、出射面26が凹の自由曲面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。上記「自由曲面」とは、規則性のない面で平面でないもの、例えば、成形金型の成形面をマトリクス状に細分化し、各細分化部分の深さ、高さを任意に修正することによって得られる非平面をいう。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーをもっている。
第1面曲率半径(主) =∞
第1面曲率半径(副) =65
第2面近軸曲率半径(主)=5000
第2面近軸曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
この実施の形態によれば、図3に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0037】
ここまで説明してきた実施の形態はいずれも、第1結像光学系2の入射面25に関し、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも大きくなっている。より正確にいえば、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも格段に大きくなっている。また、第1結像光学系2は、副走査方向に関し、入射面25のパワーが出射面26のパワーよりも大きくなっている。
【0038】
次に、図10ないし図17に示す実施の形態について説明する。図10は、第1結像光学系2の入射面25がトロイダル面、すなわち、副走査方向の一定の曲率半径からなる曲線を、所定の点を中心として円弧を描きながら主走査対応方向に移動させたときに、上記曲線によって描かれる面形状をなしていて、このトロイダル面が主走査方向にも副走査方向にも凸面をなしている例を示す。図11ないし図17は、このトロイダル面と組み合わせることができる各種出射面形状からなる第1結像光学系の各種例を示す。
【0039】
図11は、図10に示すような入射面25がトロイダル面で、出射面26が凹の球面形状をなすプラスチック材料からなる第1結像光学系2の例を示す。この仕様の一例を示すと次のようになっている。光の入射面25と出射面26の両面がともにパワーをもっている。
第1面曲率半径(主) =5000
第1面曲率半径(副) =65
第2面曲率半径 =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) ≒9671.19
焦点距離(副) =126.36
【0040】
上記の仕様からわかるように、第1結像光学系2の入射面(第1面)25は、副走査方向の曲率半径が主走査方向の曲率半径よりも小さく、従って、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも大きくなっている。また、従来は平面であった出射面26を、凹の球面とすることによって、出射面26側には副走査方向のみならず主走査方向にもパワーが生じることになる。そこで、従来は円筒面であった入射面を、ここでは凸のトロイダル面とすることによって、出射面26側の主走査方向のパワーを入射面側の主走査方向のパワーによってキャンセルし、第1結像光学系2全体として副走査方向にのみパワーを持たせている。これは、第1面の主走査方向の曲率半径と、凹球面からなる第2面の曲率半径とが同じであることからわかる。これによって、従来の円筒面と平面からなる第1結像光学系を、図2に示すような第1結像光学系2に代替することができる。
【0041】
以上述べた実施の形態によれば、書き込み光学系における第1結像光学系2をプラスチック材料で作るようにしたため、低廉なコストで、かつ、取扱いが容易な第1結像光学系2、さらには書き込み光学系を得ることができる。また、第1結像光学系2の入出射面はともにパワーを持つ非平面としたため、目論見どおりの形状の第1結像光学系2を得ることができる。さらに、入射面25をトロイダル面、出射面26を凹の球面にすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。この点に関しては後で詳細に説明する。
【0042】
図12は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなすものにおいて、出射面26が円筒面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を示すと次のようになっている。
第1面曲率半径(主)=5000
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径(主)=∞
第2面曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =∞
焦点距離(副) =126.36
【0043】
図12に示す実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、入射面25がトロイダル面をなし、出射面26が凹の円筒面をなしているため、全体として主走査方向にはパワーを持たせないようにすることができ、従来の第1結像光学系と同等に使用することができる。さらに、入出射両面の副走査方向曲率半径の設定によっては、主点位置を任意に選ぶことができ、第1結像光学系2の配置位置の自由度が増大する。
【0044】
図13は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなすものにおいて、出射面26もトロイダル面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を示すと次のようになっている。
第1面曲率半径(主)=5000
第1面曲率半径(副)=65
第2面曲率半径(主)=5000
第2面曲率半径(副)=2500
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =129.03
【0045】
図13に示す実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、入射面25を凸のトロイダル面、出射面26を凹のトロイダル面にすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、後で詳細に説明するとおり、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。
【0046】
図14は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなし、一方、出射面26が共軸非球面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を示すと次のようになっている。
第1面曲率半径(主)=5000
第1面曲率半径(副)=65
第2面近軸曲率半径 =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0047】
図14に示す実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、入射面25を凸のトロイダル面、出射面26を凹の共軸非球面にすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、後で詳細に説明するとおり、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。
【0048】
図15は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなし、一方、出射面26の主走査断面形状が非円弧面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を示すと次のようになっている。
第1面近軸曲率半径(主)=5000
第1面曲率半径(副) =65
第2面近軸曲率半径(主)=5000
第2面曲率半径(副) =5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0049】
図15に示す実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、入射面25を凸のトロイダル面、出射面26の主走査断面形状を凹の非円弧面にすると、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じる。その結果、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、後で詳細に説明するとおり、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点がある。
【0050】
図16は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなし、一方、出射面26の副走査断面形状が非円弧面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を示すと次のようになっている。
第1面曲率半径(主) =5000
第1面曲率半径(副) =65
第2面曲率半径(主) =5000
第2面近軸曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
【0051】
図16に示す実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、入射面25がトロイダル面をなし、出射面26の副走査方向断面形状が凹の非円弧面をなしているため、全体として主走査方向にはパワーを持たせないようにすることができ、従来の第1結像光学系と同等に使用することができる。さらに、副走査方向の波面収差を良好に補正することができる。
【0052】
図17は、図10に示すように入射面25がトロイダル面をなし、一方、出射面26のが自由曲面をなす第1結像光学系2の例を示す。この第1結像光学系2もプラスチック材料を金型で成形したプラスチックレンズで、入射面25は凸面、出射面26は凹面で、両面が共にパワー(屈折力)を有している。この仕様の一例を以下に示す。
第1面曲率半径(主) =5000
第1面曲率半径(副) =65
第2面近軸曲率半径(主)=5000
第2面近軸曲率半径(副)=5000
中心肉厚 =3
屈折率 =1.517
焦点距離(主) =−9671.18
焦点距離(副) =126.36
この実施の形態によれば、図11に示す実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0053】
図10ないし図17に示す実施の形態はいずれも、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも格段に大きくなっている。また、第1結像光学系2は、副走査方向に関し、入射面25のパワーが出射面26のパワーよりも大きくなっている。
【0054】
以上、第1結像光学系2の各種例について説明したが、本発明は、要するに第1結像光学系が、プラスチック材料でできており、光の入射面と出射面の両方がともにパワーをもっていればよく、図示のような構成の第1結像光学系に限定されるものではない。いずれにせよ、その入射面は、副走査方向のパワーを主走査方向のパワーよりも大きくする。そして、望ましくは、入射面側の主走査方向のパワーと出射面側の主走査方向のパワーとがキャンセルしあうようにし、あるいは、第1結像光学系全体として主走査方向のパワーを無視することができる程度にする。また、第1結像光学系の入射面は副走査方向において凸面とする。
【0055】
ところで、近年、光走査による画像記録の高速化、高密度化を図るために、複数の光束を同時に走査して画像を書き込むマルチビーム走査方式の書き込み光学系が知られている。マルチビーム走査方式の書き込み光学系の1形態として、二つの発光源からの光束を利用する2ビーム走査方式がある。図18(a)は従来の2ビーム走査方式書き込み光学系の例を示す。図18(a)において、光源は二つの光源11,12からなり、それぞれの光源11,12から光束が出射される。光源11,12からの複数の光束は図示されていないカップリングレンズによってほぼ平行光束とされ、各平行光束は、円筒レンズからなる第1結像光学系21,22により副走査対応方向にのみ集束され、主走査対応方向に長い線像として、偏向器5の偏向反射面近傍に結像される。上記線像として結像された各光束は、偏向器5の回転によって偏向され、この偏向光束は、図示されない面倒れ補正機能を持つアナモフィックな第2結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光され、被走査面上を二つの光束が同時に走査する。このように、二つの光束によって同時に走査することにより、画像記録の高速化、高密度化を図ることができる。
【0056】
図18(a)に示す従来例においては、二つの光源11,12が主走査対応方向に並べて配置されていて、各光源11,12から出射される光束が偏向器5の偏向反射面近傍に主走査対応方向の線像として結像され、各光源11,12から出射される光束は、偏向器5の偏向反射面に対して挟み角をもつ。図18(a)に示す従来例においては、二つの光束に対応する二つの第1結像光学系21,22があり、二つの光束が二つの第1結像光学系21,22の入射面に対しそれぞれ直角をなして入射するようになっている。上記二つの光束の挟み角が小さければ、一つの第1結像光学系を二つの光束に共通の光学系として使用し、二つの光束を一つの第1結像光学系に透過させることができる。
【0057】
しかしながら、上記二つの光束の挟み角が小さくても、これらの光束が一つの第1結像光学系の入射面に対し直角に入射するわけではないから、波面収差が悪化し、結像性能が悪化して良好な画像を得ることができなくなってしまう。
【0058】
そこで本発明では、マルチビーム走査方式の書き込み光学系を構成する場合、図18(b)に示すように、第1結像光学系2をプラスチック材料で形成し、光の入射面と出射面の両面がともにパワーを持つように構成するとともに、入射面の主走査方向の形状が凸形状で、出射面の主走査方向の形状が凹形状になるようにした。第1結像光学系2の入射面の主走査方向形状を上記のように凸形状にしておけば、この凸形状を、二つの光源11,12から出射される各光束相互間に生じる挟み角度に対応した形状にすることにより、それぞれの光束を第1結像光学系の入射面への入射角を小さくすることができ、場合によっては、入射面に直角に入射させることができ、波面収差の悪化を抑えて良好な結像性能を得ることができる。もちろん、第1結像光学系をプラスチック材料で形成することにより、安価で、取扱いの容易な第1結像光学系さらには書き込み光学系を得ることができる。
【0059】
また、入射面凸面、出射面を凹面にして、主走査方向に負のパワー(屈折力)が生じるようにしておけば、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、各光源ユニットを離して配置することができ、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大する利点があることを前に述べた。これを、図19を参照しながらさらに説明する。
【0060】
図19に示すように、第1結像光学系2の、入射面25の主走査方向の曲率半径をR:1m、出射面26の主走査方向の曲率半径をR:2mとしたとき、
R:1m>R:2m
という条件式を満足させれば主走査方向が負のパワーとなる。その結果、複数の光源11,12を主走査対応方向に並べて配置するする場合、これらの光源11,12を離して配置し、第1結像光学系2から見た複数の光源11,12の挟み角を大きくしても、複数の光源11,12からの光束を偏向器5の偏向反射面近傍に集束させることができる。換言すれば、第1結像光学系2の主走査方向のパワーを負にすれば、複数の光源を主走査方向に離して配置することが可能になるということであって、光学部品および機構部品のレイアウト設計時の自由度が増大することになる。また、上記負のパワーを適宜の値に設定することにより、複数の光源の周走査方向における配置位置を調整することができる。
【0061】
また、第1結像光学系の入射面の主走査方向断面形状を凸面にすることにより、主走査方向に複数の光源を配置する場合に、波面収差を良好に補正することができる旨を前に述べた。これを、図20を参照しながらさらに説明する。図20において、第1結像光学系2の、副走査方向の焦点距離をfs、入射面25の主走査方向の曲率半径をR:1mとしたとき、このfsとR:1mが
∞>R:1m>fs
の条件式を満足するように設定することにより、複数の光源11,12から第1結像光学系2の入射面25に入射する各光束の入射角を小さくすることができ、波面収差の劣化を防止することができる。さらに、
fs=R:1m
の条件式を満足すれば、波面収差による悪影響をさらに有効に低減することができる。
【0062】
図20において、第1結像光学系2の、出射面26の主走査方向の曲率半径をR:2m、第1結像光学系2の中心肉厚をdとしたとき、
R:2m=fs−d
の条件式を満足させることにより、波面収差による悪影響をより一層有効に低減することができる。
【0063】
以上説明してきた本発明にかかる書き込み光学系は、複写機、デジタル複写器、レーザファクシミリ、レーザプリンタ、レーザ印刷機などの画像形成装置に適用することができる。すなわち、図1に示す被走査面9が、感光体ドラム、感光体ベルト等の像担持体表面とすると、この像担持体表面を一連の電子写真プロセスに付することにより画像を形成することができる。これをより具体的に説明すると、像担持体表面を均一に帯電する帯電工程、帯電された像担持体表面に本発明にかかる書き込み光学系によって露光し静電潜像からなる画像を書き込む露光工程、像担持体表面にトナーを付着させることにより静電潜像を可視化する現像工程、可視化されたトナー像を転写紙に転写する転写工程、転写紙を加熱して定着させる定着工程、転写後の像担持体表面を清掃するクリーニング工程などからなる。上記露光工程では、光源から出射される光束は画像情報信号により変調されてオンまたはオフする光束となっていて、これにより被走査面には上記画像情報信号に対応した画像が形成される。光源が半導体レーザとすれば、半導体レーザが上記画像情報信号に対応してオン、オフされる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、書き込み光学系の第1結像光学系の、光の入射面と出射面の両面をともにパワーを持つ面として非平面としたことにより、成形後の形状測定結果から成形金型を修正して目論見どおりの形状を得ることが可能となった。そのため、第1結像光学系を量産性に優れたプラスチック材料で作ることが可能となり、低コストで、取扱いの容易な第1結像光学系、ひいては書き込み光学系を得ることができる。
【0066】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の書き込み光学系を、画像形成装置に適用したため、低コストで、取扱いの容易な画像形成装置を得ることができる。マルチビーム方式の場合にも同様に、低コストで、取扱いの容易な画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる書き込み光学系の実施の形態を示す平面図である。
【図2】上記書き込み光学系に用いられている第1結像光学系の一例を入射面側から示す斜視図である。
【図3】上記第1結像光学系の一例を出射面側から示す斜視図である。
【図4】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系の別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図5】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図6】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図7】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図8】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図9】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図10】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系の別の例を入射面側から示す斜視図である。
【図11】上記第1結像光学系を出射面側から示す斜視図である。
【図12】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図13】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図14】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図15】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図16】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図17】書き込み光学系に用いられている第1結像光学系のさらに別の例を出射面側から示す斜視図である。
【図18】(a)は従来の書き込み光学系における第1結像光学系を含む光源から偏向器までの光学系の例を示す平面図、(b)は本発明にかかる書き込み光学系における第1結像光学系を含む光源から偏向器までの光学系の例を示す平面図である。
【図19】本発明にかかる書き込み光学系における第1結像光学系を含む光源から偏向器までの光学系の例を部分拡大図と共に示す平面図である。
【図20】本発明にかかる書き込み光学系における第1結像光学系を含む光源から偏向器までの光学系の別の例を部分拡大図と共に示す平面図である。
【図21】従来の書き込み光学系に用いられている第1結像光学系の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光源
2 カップリングレンズ
4 第1結像光学系
5 偏向器
6 第2結像光学系
9 被走査面
Claims (2)
- 光束を出射する光源と、この光源からの光束をほぼ平行光束とするカップリングレンズと、このカップリングレンズを透過した光束を主走査方向に長い線像として偏向反射面近傍に集束させる第1結像光学系と、上記偏向反射面を有し上記線像として集束された光束を偏向する偏向器と、偏向された光束を被走査面上において光スポットとして集束させる第2結像光学系とを有する書き込み光学系において、
前記第1結像光学系は、プラスチック材料でできていて、光の入射面と出射面の両面がともにパワーを持ち、
前記第1結像光学系の入射面は、副走査方向のパワーが主走査方向のパワーよりも大きく、副走査断面が円弧形状で、かつ主走査方向の曲率半径と副走査方向の曲率半径の符号が同一であるトロイダル面であり、
前記第1結像光学系の出射面が球面形状であることを特徴とする書き込み光学系。 - 請求項1記載の書き込み光学系を用いた画像形成装置であって、光源から出射される光束は画像情報信号によって変調され、被走査面上に上記情報信号に対応した画像が形成される画像形成装置。
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