JP3003879B2 - 包装方法 - Google Patents

包装方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物資材が個包装された
後も、その植物資材が適正な酸素雰囲気下で呼吸作用を
継続させることによって鮮度保持をさせるための包装方
法に関するものである。さらに詳しくは植物資材の正常
な呼吸作用をさせ、この呼吸作用に起因する低酸素状態
での嫌気呼吸をさせないような酸素雰囲気を保持しつ
つ、しかも酸素による酸化に起因する品質の劣化を抑え
るような条件を保持する包装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物資材は収穫された後も呼吸作用を持
続する。このため収穫後の貯蔵・流通の間に周囲の酸素
環境によって植物資材の品質は経時的に劣化してしま
う。これらの品質劣化を防止するため全体の酸素雰囲気
を低下させることによって植物資材の呼吸作用を減速化
させることにより、植物資材の自己消費による疲弊を抑
え鮮度保持する研究(CA効果)が過去からなされて来
ており、成果が挙げられてきておる。しかしなら、これ
らのCA貯蔵は大量に取り扱うには非常に適した方法で
はあるが、現在ではこれらの植物資材の流通は消費単位
に個包装されたものが望まれてきている。又、これらの
個包装されたものは、そのまま消費されることが多く、
流通経路における汚染を避けるため個包装としては密封
包装が望まれてきている。
【0003】このための包装資材として種々のものが用
いられてきているが、内容物の状態が外部から見られる
ということで透明な合成樹脂フイルムが多用されてい
る。これらの合成樹脂フイルムは殆どの場合気体透過度
が低く、植物資材が密封包装された際に、その植物資材
の呼吸作用により、密封系内の酸素雰囲気は嫌気呼吸を
起こさせてしまう危機的環境(O濃度1〜2%)に陥
ってしまい、臭気発生などの障害をひきおこしてしま
う。又、植物資材は収穫時、または収穫後人為的に切断
されることにより、もしくは物理的な衝撃等により表皮
に多くの傷を受けてしまう。これらの植物資材は、大気
中ではかかる被傷した細胞は酸素の影響を受け、被傷し
た部分から着色反応(褐変、ピンキング等)を起こして
しまい、この着色は植物資材の商品価値を著しく低下さ
せてしまう。これらの着色を低減させるためには酸素雰
囲気を一定の濃度(一般には10%以下)に低下させる
ことが有効であることが知られている。
【0004】従来、植物資材の個包装の方法としては包
装に用いる合成樹脂フイルムを有孔にする方法が提案さ
れている(特開昭62−290179号公報、特開昭6
3−119647号公報等)が、これらの方法は開孔比
が例えば5×10−4〜2×10−2と極めて高い水準
にあり、包装された内部は大気状態とほぼ等しくCA効
果がのぞめず、また着色防止することが困難であり、こ
のような開孔比であれば水分も透過してしまい、植物資
材が萎れてしまうといった現象を起こしてしまう。他
方、植物資材の着色防止といった点から、真空包装をす
ることも行われてきたがかかる方法は無酸素の状態で包
装しているものであり、温度条件によって品質の劣化著
しく進み、異臭の発生といった問題等が生じてしまうの
に加えて嫌気性菌の増殖を促し食中毒を発生させる恐れ
がある。更に、植物資材の鮮度保持を目的とした包装材
料として合成樹脂にセラミックや鮮度保持剤とうの化合
物を練り込んだものをフイルム状として用いているもの
もあるが、これらは植物資材のCA効果の生理面からア
プローチしたものではなく、その効果も植物資材に対し
て選択性の強いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は植物資材の個
包装に望まれる管理された酸素雰囲気、即ち危機的な環
境(O濃度1〜2%以下)に陥ることなく、植物資材
に適した低減された酸素雰囲気を作り出すという課題の
解決のため、種々検討の結果なされたものであり、その
目的とするところは、個々の植物資材にたいして、その
呼吸量に合った低酸素雰囲気を保持するに必要の酸素透
過量を有する有孔の合成樹脂フイルムを用いて植物資材
を個包装する方法を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は開孔面積比が1
×10−8〜1×10−5であり、かつ平均孔径が20
μ〜100μの有孔の合成樹脂フイルムからなる包装資
材を用いて袋状とし、該袋に植物資材を充填した後、袋
内の酸素を排出し密封シールする植物資材の包装方法で
あり、袋内の酸素を物理的に押圧を加えたり、脱気によ
って又はガス置換によって排出する植物資材の包装方法
であり、包装系内に充填する植物資材を、該植物資材の
凍結温度以上であり10℃以下の温度で保存する前記の
包装方法である。
【0007】一般に包装に用いる資材の酸素の透過量
は、その資材固有の酸素の透過性によるが、合成樹脂フ
イルムの場合には酸素の透過量は合成樹脂固有のもので
あり、フイルムの厚さに反比例するが一般に合成樹脂フ
イルムの酸素の透過は少なく、植物資材の呼吸量をカバ
ーすることは非常に困難であり、これらの植物資材の呼
吸量に対応するためにはフイルムの厚さを非常に薄いも
のにしなければならず、薄くすることによって物理的強
度が低下し、包装としての機能を失ってしまう。本発明
においてはこれらの酸素の透過量を調整するのに水分の
蒸散を防止するが酸素を透過する程度の微小の孔を開け
た合成樹脂フイルムを用いて植物資材を包装することに
あり、酸素の透過量は開孔面積及び袋内外の酸素の圧力
差、即ち袋内の植物資材の呼吸により消費され、残った
酸素と大気中の酸素の分圧の差に比例し、フイルムの厚
さに反比例する。これらの開孔部による酸素の透過が非
常に大きく、フイルム独自の酸素の透過量は殆ど無視で
きる。
【0008】また、植物資材の呼吸量はその種類、状
態、温度等によって異なり、同じ種類のものでも採れた
時期、産地等で異なるが、植物資材の種類によって大別
され、呼吸量の多いもの、中程度のもの、少ないものな
どに別れる。呼吸量の多いものとしては芽もの、濃緑色
葉もの、カットされた面の多いもの等があげられ、少な
いものとしては根菜類、淡色葉もの、果実等が挙げられ
る。これら植物資材は雰囲気中の酸素のレベルが下がれ
ば呼吸量は減少する。
【0009】植物資材の呼吸量と温度との関係は、温度
が高くなればなるほど呼吸量の多いグループと少ないグ
ループとの乖離がおおきく、低温域ではこの乖離が小さ
くなってくる。又、植物資材は低温域に向かうほど呼吸
量は低下するが、植物資材の凍結温度以下の低温域では
植物資材の細胞が破壊され、死んだ状態となってしま
い、温度を上げても元の状態に復帰しない。これらのこ
とから、植物資材は個包装する前にあらためて10℃以
下出来れば2〜5℃の温度に予冷した後に包装すること
が望ましい。これらの予冷して個包装された植物資材は
流通経路を経て一般市場に出されるが、流通経路や市場
店頭における温度管理としてはチルド系が用いられる
が、その温度は10℃前後であり、5〜10℃で管理す
ることが望ましい。
【0010】更に、植物資材を高酸素雰囲気中に晒せ
ば、その植物資材の切断面や収穫・流通時等の物理的な
衝撃によって傷ついた部分より着色反応(褐変、ピンキ
ング)を生じてしまう。これらの着色反応を低減させる
ためには酸素雰囲気を一般的には10%程度以下とする
ことが望ましく、出来るだけ初期の段階に低酸素雰囲気
とすることが必要である。このため、本発明においては
個包装を行う時に脱気、もしくはガス置換といった方法
を採ることにその特徴を有するものである。
【0011】従って、植物資材を個包装するにあたっ
て、個々の包装内の雰囲気を出来るだけ低酸素雰囲気で
あり、かつ植物資材が嫌気呼吸を起こさない程度の酸素
雰囲気状態に出来るだけ速く到達させることが望まし
く、このために植物資材を包装後素早く包装系内の酸素
を排出し、その後密封シールする方法をとることが必要
である。包装系内の酸素の排出方法としては、植物資材
を充填後、物理的に押し潰し排出する方法、強制的に真
空ポンプ等を用いて脱気することによって排出する方法
やガス置換により排出する方法がある。ガス置換方法に
おいては窒素ガスや炭酸ガスまたは窒素ガスと炭酸ガス
との混合ガス等を用いるのが一般的であるが、植物資材
の種類によっては炭酸ガス障害をおこすものがあり、炭
酸ガス系のものを用いる場合には注意する必要がある。
これらの方法により酸素を一時的に排出しても開孔面積
比1×10−8〜1×10−5であり、かつ平均孔径が
20μ〜100μの有孔の合成樹脂フイルムを用いるこ
とによって、外部から必要最低限度の酸素を短時間の内
に包装系内に取り込み、植物資材は正常な呼吸作用を維
持できる。
【0012】本発明に用いる合成樹脂フイルムは、その
強度特性、外観特性によって種々選択でき、延伸ポリプ
ロピレン(OPP)、ポリプロピレン(CPP)、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ナイロン等であっても良く、
これ以外の合成樹脂からなるフイルムであっても何等差
し障りはなく、またこれらのフイルムは必要に応じて防
曇処理したものであっても何等差し障りはない。また、
包装の形態としては、袋形状が一般的であり、直接植物
資材を充填する方法、あるいは合成樹脂や紙等からなる
トレー等にいれたものを袋形状のフイルムに入れて脱気
またはガス置換包装する方法であっても良く、さらには
容器カップ形状のものに植物資材を充填し、この有孔フ
イルムを蓋材として用い、ガス置換して密封シールする
形態も本発明においてはとり得るものである。
【0013】合成樹脂フイルムの開孔而積比は1×10
−8〜1×10−5の範囲内で包装の対象となる植物資
材の呼吸量との関係によって選択され、呼吸量の低いも
のは開孔面積比の低いもの、呼吸量の高いものは開孔面
積比の大きいものが用いられる。更には、同一容量の包
装系においては植物資材の呼吸量によって充填量の差を
つける等の方法を取ることも可能である。また、包装す
る植物資材は凍結障害を起こさない範囲において出来る
限り低温の状態で包装することが良く、包装する以前に
あらかじめ低温で保存した後に包装することが植物資材
の包装方法の望ましい手段の1つである。
【0014】
【実施例】
《実施例1》レタスを用いて試験した例を示す。収穫1
日後の新鮮なレタスを収穫後4℃に保存後、最外葉を除
去した後約2cm角に切断し、3℃の水槽及び5℃の水
槽で連続して洗浄し、脱水処理後、開孔面積比1×10
−7の35μ厚のポリプロピレンフイルムよりなる20
0×300mmの大きさの袋に250gを詰め、真空包
装機を用いて真空包装した。なお、このフイルムの平均
孔径は80μであった。このものを3日間10℃で保存
し、酸素濃度、外観(ピンキング)、臭気を観察した。
なお試食試験を行い実用上必要な3日間の可食日数を判
定した。試験した試料数n=10であり、結果を表1に
示す。
【0015】《実施例2》実施例1と同様の処理したレ
タスを用い、さらに実施例1と同じフイルムの袋を用い
て250gを詰め、物理的に手で押し潰し脱気をした後
密封包装した。このものを実施例1と同様に保存後に評
価した。結果を表1に示す。
【0016】《実施例3》実施例1と同様の処理したレ
タスを用い、さらに実施例1のフイルムの開孔面積比の
みを1×10−6とした袋を用いて250g詰め、ガス
置換包装機を用い窒素置換包装をした。このものを実施
例1と同様に保存後に評価した。結果を表1に示す。
【0017】《実施例4》収穫1日後の新鮮なレタスを
収穫後室温に保存したものを用いた以外は実施例1と同
様に洗浄、脱水処理し、さらに実施例1のフイルムの開
孔面積比のみを10−8とした袋を用いて250g詰
め、真空包装機を用いて真空包装した。このものを実施
例1と同様に保存後に評価した。結果を表1に示す。
【0018】《比較例1》実施例1と全く同様に処理し
たレタスを用い、さらに実施例1のフイルムの開孔面積
比を1×10−9とした袋を用いて250g詰め、真空
包装機を用いて真空包装した。このものを実施例1と同
様に保存後に評価した。結果を表1に示す。
【0019】《比較例2》実施例1と全く同様に処理し
たレタスを用い、さらに実施例1のフイルムの開孔面積
比を1×10−8とした袋を用いて250g詰め、脱気
を行わず密封包装した。このものを実施例1と同様に保
存後に評価した。結果を表1に示す。
【0020】《比較例3》実施例1と全く同様に処理し
たレタスを用い、さらに実施例1のフイルムの開孔面積
比を1×10−4とした袋を用いて250g詰め、ガス
置換包装機を用い窒素置換包装をした。このものを実施
例1と同様に保存後に評価した。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0023】《実施例5》ブロッコリーを用いて試験し
た例を示す。収穫後1日後の新鮮なブロッコリーを収穫
後4℃に保存後、開孔面積比1×10−6の35μ厚の
ポリプロピレンフイルムよりなる200×300mmの
大きさの袋に、このブロッコリーを200gを詰め物理
的に手で押さえ込み脱気をした状態で密封包装した。な
お、このフイルムの平均孔径は90μであった。このも
のを6日間10℃で保存し、酸素濃度、外観(開花によ
る黄変状態)、臭気を観察した。なお試食試験を行い実
用上必要な6日間の可食日数を判定した。試験した試料
数n=10であり、結果を表2に示す。
【0024】《実施例6》実施例5のブロッコリーを用
いて、実施例5のフイルムの開孔面積比を1×10−5
とした袋を用い、200gを詰め、ガス置換包装機を用
いて窒素置換包装をした。このものを実施例5と同様に
保存後に評価した。結果を表2に示す。
【0025】《実施例7》収穫1日後の新鮮なブロッコ
リーを収穫後室温に保存したものを用い、実施例5で用
いたフイルムよりなる袋に200gを詰め、真空包装機
をもちいて真空包装した。このものを実施例5と同様に
保存後に評価した。結果を表2に示す。
【0026】《比較例4》実施例5と同様に処理したブ
ロッコリーを用い、さらに実施例5のフイルムの開孔面
積比を1×10−9とした袋を用いブロッコリーを20
0gを詰め、真空包装機を用い真空包装した。このもの
を実施例5と同様に保存後に評価した。結果を表2に示
す。
【0027】《比較例5》実施例5と同様の処理したブ
ロッコリーを用い、さらに実施例5のフイルムの開孔面
積比1×10−5とした袋を用いて200gを詰め、脱
気またはガス置換包装せずに密封包装した。このものを
実施例5と同様に保存後に評価した。結果を表2に示
す。
【0028】《比較例6》実施例5と同様に処理したブ
ロッコリーを用い、さらに実施例5のフイルムの開孔面
積比を1×10−4とした袋を用い200gを詰め、手
で押さえて脱気を行い、密封包装した。このものを実施
例5と同様に保存後に評価した。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】《実施例8》カット人参を用いて試験した
例を示す。収穫1日後人参を収穫後4℃に保存後、泥を
除去し予洗後約1cm角に切断し、3℃の水槽及び5℃
の水槽で連続して洗浄し、脱水処理後、開孔面積比1×
10−7の35μ厚のポリプロピレンフイルムよりなる
200×300mmの大きさの袋に250gを詰め、真
空包装機を用いて真空包装した。なおこのフイルムの平
均孔径は70μであった。このものを5日間10℃で保
存し、酸素濃度、外観、臭気を観察した。なお試食試験
を行い実用上必要な5日間の可食日数を判定した。試験
した試料数n=10であり、結果を表3に示す。
【0031】《実施例9》実施例8と同様に処理した人
参を用い、さらに実施例8のフイルムの開孔面積比を1
×10−6とした袋を用いて250gを詰め、手で押さ
えて脱気した後密封包装した。このものを実施例8と同
様に保存後に評価した。結果を表3に示す。
【0032】《実施例10》収穫1日後の人参を収穫後
室温に保存したものを用いた以外は実施例8と同様に洗
浄、脱水処理し、さらに実施例8のフイルムからなる袋
に250gを詰め、ガス置換包装機を用いて窒素置換包
装をした。このものを実施例8と同様に保存後に評価し
た。結果を表3に示す。
【0033】《比較例7》実施例8と全く同様に処理し
たカット人参を用い、さらに実施例8のフイルムの開孔
面積比を1×10−4とした袋を用いて250gを詰
め、真空包装機を用いて真空包装した。このものを実施
例8と同様に保存後に評価した。結果を表3に示す。
【0034】《比較例8》実施例8と全く同様に処理し
たカット人参を用い、実施例9で用いた袋に250gを
詰め、脱気またはガス置換なしに密封包装した。このも
のを実施例8と同様に保存後に評価した。結果を表3に
示す。
【0035】《比較例9》実施例10と全く同様に処理
したカット人参を用い、さらに実施例8のフイルムの開
孔面積比を1×10−9とした袋を用いて250gを詰
め、脱気またはガス置換を行わずに密封包装した。この
ものを実施例8と同様に保存後に評価した。結果を表3
に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明は開孔面積比が1×10−8〜1
×10−5の有孔の合成樹脂フイルムからなる包装資材
用いて植物資材を脱気または不活性ガス置換包装する方
法は、植物資材の新鮮さを長期間保持し続けることを可
能とした個包装をする方法であり、本発明の方法によれ
ば植物資材はその呼吸作用を妨げられることなく、生き
たままの状態を保持し、しかも個包装時に低酸素雰囲気
状態に、脱気またはガス置換をすることによって達成
し、酸素の作用に起因する着色等の弊害を防止すること
が可能の方法である。従来、着色を防止するために、個
包装した初期に低酸素雰囲気とすれば、植物資材のもつ
呼吸作用のために、直ちに個包装系内は無酸素状態とな
ってしまい、植物資材は嫌気呼吸に陥ってしまい、悪臭
が発生するなどの弊害を生じてしまうという欠点や、逆
に植物資材を生きた状態で、正常の酸素呼吸をさせるた
めには酸素雰囲気を高くしなければならず、このため生
ずる着色作用を防止することは困難であった。本発明は
これらの相反することを同時に解決することを可能にし
た植物資材の包装方法である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開孔面積比が1×10−8〜1×10
    −5であり、かつ平均孔径が20μ〜100μの有孔の
    合成樹脂フイルムからなる包装資材を用いて袋状または
    容器状とし、該包装系内に植物資材を充填した後、包装
    系内の酸素を排出し、直ちに密封シールする植物資材の
    包装方法。
  2. 【請求項2】 包装系内の酸素を物理的に押圧を加える
    ことによって排出する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 包装系内の酸素を脱気によって排出する
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 包装系内の酸素をガス置換によって排出
    する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 包装系内に充填する植物資材を、該植物
    資材の凍結温度以上であり10℃以下の温度で保存し、
    その後充填することを特徴とする請求項1記載の包装方
    法。
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