JP3002188B1 - 地盤掘削工法 - Google Patents

地盤掘削工法

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JP3002188B1
JP3002188B1 JP10311079A JP31107998A JP3002188B1 JP 3002188 B1 JP3002188 B1 JP 3002188B1 JP 10311079 A JP10311079 A JP 10311079A JP 31107998 A JP31107998 A JP 31107998A JP 3002188 B1 JP3002188 B1 JP 3002188B1
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Abstract

【要約】 【課題】 土留め壁の内側の地盤中に、地盤中の地下水
を通水するためのドレーンを設けた後、土留め壁の内側
の掘削を行い、ドレーンを通して地下水圧を解放させる
ことにより、盤ぶくれやボイリング等の問題を解消する
ことを可能とする地盤掘削工法を提供することにある。 【解決手段】 地盤1中に土留め壁10を設け、この土
留め壁10の内側の地盤1を掘削する地盤掘削工法であ
る。土留め壁10の内側に、地盤中の地下水を掘削底面
40まで通水するためのドレーン50(70)を設けた
後、土留め壁10の内側の掘削を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤掘削工法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤を鉛直に掘削する場合には、
地盤中に土留め壁を設けて、この土留め壁の内部を掘削
していく方法が一般的である。地盤は、砂質土層(透水
層:以下、透水層と記載する)と粘性土層(不透水層:
以下、不透水層と記載する)とが交互に積層された互層
地盤であるような場合が多いが、土留め壁は、不透水層
に達する場合や、不透水層に達しない場合がある。
【0003】土留め壁が不透水層に達する場合に、土留
め壁の内側を掘削して掘削底面を下げていくと、次第に
掘削底面から不透水層までの土の重量が軽くなり、不透
水層の下層の透水層の地下水圧により、不透水層の粘性
土が持ち上がってくる盤ぶくれと呼ばれる現象が起きる
可能性がある。
【0004】この盤ぶくれを防ぐためには、盤ぶくれの
危険性のない地盤深くの不透水層まで土留め壁を設ける
方法や、不透水層の下の透水層の地下水位を、ディープ
ウェルを用いた地下水位低下工法で低下させる方法、お
よび、掘削底面以下の地盤を改良し、改良地盤の強度で
地下水による揚圧力に抵抗させる方法が採用されてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術のうち、土留め壁が不透水層に達する場合
に、盤ぶくれの危険性のない不透水層まで土留め壁を地
盤深くまで設ける場合には、掘削底面以下の土の重量に
よって地下水の揚圧力に対して抵抗できる深さの不透水
層まで土留め壁を長くする必要があるため、土留め壁を
設けるための工期および工費が増大するといった問題が
あった。また、地盤の深い位置の不透水層が土留め壁を
設けた範囲内で連続していなかった場合には、土留め壁
で地下水を遮水できないため、対策の効果が無くなると
いった問題があった。
【0006】地下水位低下工法は、強制的に深部の地下
水位を低下させる工法であるため、必要以上に地下水位
が低下し、地下水位の低下による不透水層の圧密沈下や
透水層の即時沈下を引き起こし、周辺の家屋等の構造物
に沈下、傾斜等の影響を及ぼす可能性があるといった問
題があった。また、ディープウェルのポンプ設備が必要
になり、運転費用を要するほか、工事期間中の掘削底面
以下の地下水位の計測・監視することにより周辺地盤へ
の影響を未然に防ぐ必要があるため、費用と手間がかか
るといった問題があった。
【0007】地盤を改良する場合には、土留め壁の長さ
は短くて済むものの、地盤改良工の工期、工費を必要と
する。また、地盤改良を行っても、土留め壁との間の微
少な隙間から漏水し、地下水が噴出してしまう可能性も
あるといった問題があった。
【0008】一方、土留め壁が不透水層に達しない場合
には、土留め壁の内側を掘削して掘削底面を下げていく
と、次第に掘削底面が周囲の地下水位よりも低くなって
くる。このとき、土留め壁の外側からの地下水圧によ
り、土留め壁の内側で上向きの水の流れが生じ、土粒子
が攪拌されて沸騰したように湧き上がる、いわゆるボイ
リングと呼ばれる現象が発生することがある。ボイリン
グの発生により、土留め壁は内側の掘削底面の土がせん
断抵抗を失い、土留め壁の安定性が失われて崩壊に至る
ことがあるという問題があった。また、土留め壁が不透
水層に達しない場合にも、最終的な掘削底面が不透水層
に近い場合には、やはり盤ぶくれが発生してしまう可能
性があった。
【0009】そこで、本発明の目的は、土留め壁の内側
の地盤中に、地盤中の地下水を通水するためのドレーン
を設けた後、土留め壁の内側の掘削を行い、ドレーンを
通して地下水圧を低下させることにより、盤ぶくれやボ
イリング等の問題を解消することを可能とする地盤掘削
工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、地盤掘削工法であって、地盤中
に土留め壁を設け、この土留め壁の内側の地盤を掘削す
る地盤掘削工法であって、前記土留め壁の内側に、地盤
中の地下水を掘削底面まで通水するためのドレーンを設
けた後、前記土留め壁の内側の掘削を行うこと、を特徴
としている。
【0011】この地盤掘削工法は、原則として、地盤中
に地下構造物(建築物等の基礎構造物を含む)を構築ま
たは設置するための工法である。ここで、掘削底面と
は、掘削開始時には地表面であり、掘削の進行にともな
って徐々に下がっていく地盤の表面のこととする。ドレ
ーンの本数、ドレーンとドレーンとの間隔、ドレーンの
形状等は、土質条件、地下水位条件、ドレーンの透水性
等によって適宜変更・調整可能である。ドレーンの形状
としては、杭状の形状の他、例えば、壁状のものでもよ
い。また、土留め壁を設ける工程とドレーンを設ける工
程の順序は、土留め壁を設ける工程の方が先になる方
が、必要以上に地下水を地盤中から排出させることを防
止できるため好ましいが、場合によっては、ドレーンを
先に設けることとしても良い。
【0012】土留め壁の下端は、地盤中の不透水層に達
していても良いし(土留め壁の下端が不透水層にある場
合と、土留め壁の下端が不透水層を貫通している場合が
ある)、不透水層に達していなくても良い。土留め壁の
下端の深さは、地下構造物を設置する位置によって適宜
調節する。
【0013】ドレーンの下端は、不透水層を貫通して不
透水層の下層の透水層に達していても良いし、不透水層
の下層の透水層に達していなくてもよい(ドレーンの下
端が不透水層の上層の透水層にある場合と、ドレーンの
下端が不透水層にある場合がある)。ただし、不透水層
の付近まで掘削を行う場合には、掘削によって掘削底面
が下がることにより、盤ぶくれが発生する可能性がある
ので、ドレーンの下端を不透水層の下層の透水層まで貫
通させて、この透水層の地下水をドレーンにより不透水
層の上側に解放し、盤ぶくれを防止する必要がある。こ
のように、ドレーンの下端の深さは、地下構造物を設置
する位置や、土留め壁の深さ等によって適宜調節する。
【0014】掘削は、掘削を行いながら、掘削底面に浸
透してきた地下水の排水を同時に行うこととしても良い
し、掘削底面に浸透してきた地下水をそのままにして水
中掘削を行うこととしても良い。
【0015】掘削を行いながら、掘削底面に浸透してき
た地下水の排水を同時に行う場合には、掘削にともない
掘削底面が下がってくるのに従って、ドレーンを通して
掘削底面に地下水が浸透してくる。ここで、排水は、例
えば、掘削底面に釜場を設け、この釜場から地上に亘っ
て排水配管を設け、揚水ポンプにより地下水を地上に送
水するなどして行う。
【0016】掘削底面に浸透してきた地下水をそのまま
にして水中掘削する場合には、例えば掘削完了後、ある
いは、水中で所望の地下構造物を構築または設置した後
に、一括して排水することが挙げられる。このときに、
排水により水面が低下するのに従って、ドレーンを通し
て地下水が浸透してくる。
【0017】ここで、掘削と排水を並行して行う場合に
おいても、水中掘削後に排水を行う場合においても、地
盤中のどの位置の地下水がドレーンを通して浸透してく
るかは、土留め壁の下端の位置、およびドレーンの下端
の位置に依存する。土留め壁の下端の位置とドレーンの
下端の位置との組み合わせは、実用的なものでは、主に
下の3つの場合が挙げられる。
【0018】まず、土留め壁が不透水層に達しており、
ドレーンが不透水層の下層の透水層まで達している場合
には、ドレーンを通して、(不透水層の上層の透水層の
地下水も若干浸透するが、)おもに不透水層の下層の透
水層の地下水が浸透し、不透水層の下層の透水層の地下
水圧を低下させることができる。これにより、盤ぶくれ
を防止することができる。
【0019】次ぎに、土留め壁が不透水層に達しておら
ず、ドレーンが不透水層の下層の透水層まで達している
場合には、ドレーンを通して、不透水層の下層の透水層
の地下水、および、不透水層の上層の透水層の地下水が
浸透する。これにより、不透水層の下層の透水層の地下
水圧を低下させることができ、盤ぶくれを防止できると
ともに、土留め壁の周囲の地盤の地下水によるボイリン
グを防止できる。
【0020】そして、土留め壁が不透水層に達しておら
ず、ドレーンも不透水層の下層の透水層まで達していな
い場合には、ドレーンを通して、不透水層の上層の透水
層の地下水が浸透する。これにより、土留め壁の周囲の
地盤の地下水によるボイリングを防止できる。
【0021】また、土留め壁の下端で、不透水層が連続
していない場合や、不透水層が水平でないような場合に
は、土留め壁の下端の一部だけが不透水層に達してお
り、土留め壁の他の部分は不透水層に達していない場合
がある。この場合には、盤ぶくれの発生とボイリングの
発生を、ともに防止する必要があるため、ドレーンは不
透水層の下層の透水層に達するように設けることが好ま
しい。
【0022】ところで、掘削完了後の掘削底面以下に、
ドレーンの一部(ドレーンの下側部分)を残した状態
で、掘削底面上に地下構造物を構築または設置すること
で、地下構造物の下側に透水性の良い杭体(ドレーンの
一部)を設けることができる。この杭体により、地下構
造物の周囲を埋め戻した後も、地盤中の過剰な間隙水圧
の消散効果が見込めるので、地震時の液状化対策ができ
る。
【0023】このように、請求項1記載の発明によれ
ば、土留め壁の内側に、地盤中の地下水を掘削底面まで
通水するためのドレーンを設けた後、土留め壁の内側の
掘削を行うので、ドレーンを通して地盤中の過剰な地下
水圧を低下させることができ、地下水圧による盤ぶくれ
やボイリング等の発生を防止することができる。また、
盤ぶくれ等を防止するために、ドレーンを設けるだけで
良いため、従来の各技術に比べてコストの削減や工期の
短縮が図れる。さらに、地下構造物の下側にドレーンの
一部を残すことで、地震時の液状化対策ができる。
【0024】請求項2記載の発明は請求項1記載の地盤
掘削工法であって、前記土留め壁は、地表から不透水層
まで達しており、前記ドレーンは前記掘削底面から前記
不透水層の下層の透水層まで貫通していること、を特徴
としている。
【0025】請求項2記載の発明によれば、土留め壁が
地表から不透水層まで達している場合に、ドレーンが掘
削底面から不透水層の下層の透水層まで貫通しているの
で、掘削によって掘削底面が下がると、主に不透水層の
下層の透水層の地下水圧により透水層の地下水がドレー
ンを通して掘削底面に浸透していく。これにより、不透
水層の下層の透水層の地下水圧を低下させることがで
き、この地下水圧によって不透水層が押し上げられて、
盤ぶくれが発生してしまうといったことを防止できる。
【0026】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の地盤掘削工法であって、前記土留め壁の内側の地盤
中に孔部を設け、この孔部の内部に、該孔部の内部を透
水性に保つ透水用材を充填することにより、前記ドレー
ンが設けられていること、を特徴としている。
【0027】透水用材としては、例えば、砂質土、砕
石、繊維質のフィルター材等が挙げられるが、孔部の内
部を透水性に保つことができるものであればその他でも
よい。
【0028】請求項3記載の発明によれば、孔部の内部
に透水用材を充填したので、この透水用材により孔部を
補強することができ、土圧により孔部が崩壊するといっ
たことを防止でき、ドレーンを構造的に安定なものとす
ることができる。また、透水用材がフィルターとしても
機能して、ドレーンを通して掘削底面に浸透してくる地
下水中の泥や砂を濾過することができる。よって、掘削
底面に浸透してくる地下水に含まれる泥や砂を少なくす
ることができ、これにより、掘削底面からポンプにより
地上に排水する場合に排水配管等の目詰まりを防止でき
る。
【0029】請求項4記載の発明は、請求項3記載の地
盤掘削工法であって、前記ドレーンの内部の外周側には
目の細かい密な前記透水用材を配置し、前記ドレーンの
内部の内周側には目の粗い粗な前記透水用材を配置した
こと、を特徴としている。
【0030】請求項4記載の発明のように透水用材を配
置するには、具体的には、例えば、径の異なる鋼管等を
地盤中に2重に打設した状態で、内周側の鋼管と外周側
の鋼管との間には密な透水用材を投入し、内周側の鋼管
の内部には粗な透水用材を投入した後に、これら鋼管等
を地盤中から引き抜く方法が挙げられる。また、ここ
で、請求項3又は4記載の発明の場合は、掘削を行うと
きには、ドレーンを地盤もろとも掘削していくことにな
る。
【0031】請求項4記載の発明によれば、ドレーンの
内部の透水用材を、外周側の密な透水用材と、内周側の
粗な透水用材との2層に配置したので、外周側の密な透
水用材がプレフィルターとして機能し、ドレーンの外周
側で地下水中の泥や砂を濾過することができる。よっ
て、ドレーンの内周側が目詰まりを起こすことを好適に
防止でき、ドレーンの内周側が常に良好な透水性を保つ
ことができる。
【0032】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載の地盤掘削工法であって、前記土留め壁の内側の地盤
中に孔部を設け、この孔部の内周に、内周側から外周側
に貫通する貫通孔が長手方向に亘って多数形成されたケ
ーシングを配設することにより、前記ドレーンが設けら
れていること、を特徴としている。
【0033】ケーシングとしては、例えば鋼管が挙げら
れるが、その他でも土圧によりドレーンが崩壊すること
を防止できるものであればよい。
【0034】ケーシングに貫通孔が長手方向に亘って多
数形成されているので、掘削と、掘削底面に浸透してき
た地下水の排水とを同時に行う場合には、掘削の進行に
ともなって掘削底面が下がっても、ケーシングを通して
浸透してきた地下水が掘削底面よりも上側において貫通
孔を通してケーシングの外に流出することができる。ま
た、掘削底面に浸透してきた地下水をそのままにして水
中掘削し、後に一括して排水する場合にも、排水により
水面が低下するにともなって、ケーシングを通して浸透
してきた地下水が掘削底面よりも上側において貫通孔を
通してケーシングの外に流出することができる。
【0035】上述したように、掘削完了後の掘削底面以
下に、ドレーンの一部を残した状態で、掘削底面上に地
下構造物を構築して、地下構造物の下側に透水性の良い
杭体を設けて、地震時の液状化対策を行う場合には、ケ
ーシングを掘削完了後の掘削底面で切断すればよい。
【0036】請求項5記載の発明によれば、孔部の内周
にケーシングを配設したので、土圧により孔部が崩壊し
てしまうことをケーシングにより防止することができ
る。また、ケーシングの内周側から外周側に貫通する貫
通孔がケーシングの長手方向に亘って多数形成されてい
るので、ケーシングを通して浸透してきた地下水を、こ
れら貫通孔を通してケーシングの外に流出させることが
できる。
【0037】請求項6記載の発明は、請求項5記載の地
盤掘削工法であって、前記ケーシングの内部には、該ケ
ーシングの内部を透水性に保つ透水用材を充填したこ
と、を特徴としている。
【0038】透水用材は、請求項3記載の発明と同様で
ある。ここで、請求項3、4、又は6記載の発明におい
て、透水用材として砂質土、砕石等を選択した場合は、
土留め壁の長さは、最低でも、これら砂質土、砕石等が
地下水の流速によりボイリングやパイピングを起こさな
いだけの長さに設定する必要がある。
【0039】請求項6記載の発明によれば、ケーシング
の内部に透水用材を充填したので、ケーシングが土圧に
よって潰されてしまうといったことをより好適に防止で
きる。また、透水用材がフィルターとしても機能して、
ドレーンを通して掘削底面に浸透してくる地下水中の泥
や砂を濾過することができ、掘削底面に浸透してくる地
下水に含まれる泥や砂を少なくすることができる。これ
により、掘削底面からポンプにより地上に排水する際に
排水配管等の目詰まりを防止できる。
【0040】請求項7記載の発明は、請求項3、4又は
6記載の地盤掘削工法であって、前記透水用材として、
掘削等により生じた汚泥を脱水焼成処理することにより
得られる材料を用いたこと、を特徴としている。
【0041】掘削により生じた汚泥を脱水焼成処理する
ことにより得られる材料は、汚泥中の砂礫が一体に固め
られた多孔質のものである。従って、良好な透水性を有
するものである。
【0042】請求項7記載の発明によれば、透水用材と
して、掘削等により生じた汚泥を脱水焼成処理すること
により得られる材料を用いたので、汚泥のリサイクルが
可能となる。
【0043】請求項8記載の発明は、請求項5、6又は
7記載の地盤掘削工法であって、前記ケーシングを、互
いに径が異なる内周側ケーシングと外周側ケーシングと
を有する2重構造とし、前記内周側ケーシングと前記外
周側ケーシングとの間隔に、フィルター層を配置したこ
と、を特徴としている。
【0044】請求項8記載の発明によれば、内周側ケー
シングと外周側ケーシングとの間隔に配置したフィルタ
ー層により、地下水中の泥や砂を濾過した後、この地下
水を内周側ケーシングの内部の透水用材を充填した部分
を通して掘削底面に浸透させることができる。よって、
ドレーン内を通る地下水の水質をより良好にすることが
でき、掘削底面からポンプにより地上に排水する際に排
水配管等の目詰まりをより好適に防止できる。
【0045】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態例>以下に、
本発明に係る第1の実施の形態例を図1から図8に基づ
いて説明する。図1から図7は本発明に係る地盤掘削工
法を適用した地下構造物の敷設工程を説明するための断
面図であり、このうち図1は土留め壁の構築工程を示す
図、図2はドレーンの構築工程を示す図、図3はドレー
ン内への透水用材の充填工程を示す図、図4は掘削およ
び排水の工程を示す図、図5は掘削完了状態を示す図、
図6は地下構造物の構築工程を示す図、図7は完成図で
ある。また、図8は、本発明に係る第1の実施の形態例
の変形例5を説明するための図である。
【0046】図1に示されるように、地盤1は、砂質土
の透水層6、粘性土の不透水層2、砂質土の透水層3、
粘性土の不透水層4等が交互に積層された互層地盤とな
っている。この地盤1に、不透水層2を貫通して地表面
5から透水層3に達する土留め壁10を設ける。
【0047】図2に示されるように、土留め壁10の内
側に削孔を施し、不透水層2を貫通して地表面5から透
水層3に亘る孔部20を、(ケーシングを地盤1に打設
するなどして)地盤1に形成する。
【0048】孔部20を構築したら、図3に示されるよ
うに、孔部20の内部に、それぞれ透水用材25を充填
する。この透水用材25は、例えば、砂質土、砕石、繊
維質のフィルター材等の孔部20の内部を透水性にする
(保てる)ものである。ここで、孔部20を形成すると
きに、ケーシングを用いた場合には、孔部20への透水
用材25の充填後、このケーシングを引き抜き撤去す
る。
【0049】このように、土留め壁10の内側に、不透
水層2を貫通して地表面5から透水層3に亘る孔部20
を形成し、この孔部20の内部に透水用材25を充填す
ることで、本発明に係るドレーン50が設けられてい
る。これらドレーン50は、主に透水層3にある地下水
の排水路となるものである。
【0050】ドレーン50を設けたら、図4に示される
ように、土留め壁10の内側の地盤をドレーン50もろ
ともに掘削していく。このとき、掘削底面40にはドレ
ーン50を通して透水層3の地下水や透水層6の地下水
が浸透してくる。この地下水を排水するために、掘削底
面40に釜場45を設ける。この釜場45には、釜場4
5から地上へと地下水を揚水するための揚水ポンプ53
が設けられ、この揚水ポンプ53からは、地上に地下水
を送水するための排水配管55が地上に向けて延出され
ている。
【0051】このように、釜場45に設けた揚水ポンプ
53により、排水配管55を通して、地上に向けて排水
を行いながら、所定の深度まで掘削を行う。ここで、排
水配管55は、徐々に深くなる掘削底面40の深度に合
わせて、徐々に下方向に継ぎ足しを行う。また、土留め
壁10に支持が必要な程度に掘削底面40の深度が深ま
ったら、適宜、切梁60や、図示しない腹起こし、図示
しないグラウンドアンカー等の土留め壁10を支持する
機構を施す。
【0052】このように、掘削底面40からの排水、排
水配管55の継ぎ足し、土留め壁10の支持等を並行し
て行いながら、図5に示されるように、所定の深さまで
掘削する。このとき、透水層3の地下水がドレーン50
を通して掘削底面40に浸透してくるので、透水層3の
過剰な地下水圧を低下させることができる。従って、透
水層3が過剰な地下水圧を有したまま不透水層2の上側
にある土の重量が軽くなることによって不透水層2の粘
性土が持ち上がり盤ぶくれが発生するといったことを防
止できる。
【0053】掘削完了後は、図7に示されるように、掘
削底面に捨てコン61等を設け、この捨てコン等61の
上部に、地下構造物30を設置する。
【0054】地下構造物30を設置し終えたら、地下構
造物30の周囲および上部を埋め戻しする。このときに
も、地下水がドレーン50を通して浸透してくるが、こ
の地下水を排水するために、釜場45、揚水ポンプ5
3、排水配管55は設けたままにしておく。また、埋め
戻し時には、徐々に排水配管55を下方向から撤去して
いき、釜場45を徐々に上に上げていく。
【0055】ここで、地下構造物30の下には、ドレー
ン50の一部(ドレーン50の下側部分)が残されたま
まとなっている。このドレーン50の一部は、透水性の
良い杭体であるので、この杭体により、地盤中の過剰な
間隙水圧の消散効果が見込めるので、地震時の液状化対
策ができる。
【0056】以上のように、本発明に係る第1の実施の
形態例によれば、不透水層の下層の透水層の地下水がド
レーンを通して掘削底面に浸透してくるので、この透水
層の過剰な地下水圧を低下させることができる。従っ
て、盤ぶくれが発生することを防止できる。また、副次
的効果として、地下構造物30の下側に残されたドレー
ン50の一部により、地震時の液状化対策ができる。
【0057】<変形例1>上記の第1の実施の形態例で
は、不透水層2の下層の透水層3まで達する土留め壁1
0を設け、同じく不透水層2の下層の透水層3まで達す
るドレーン50を設けたが、地下構造物の設置深さによ
っては、土留め壁およびドレーンを不透水層2よりも上
側までしか達しないものとしてもよい。
【0058】この場合、土留め壁の内側の地盤を掘削す
ることにより掘削底面40が下がっていくときに、土留
め壁の外側の周辺地盤の地下水圧により土留め壁の内側
で上向きの水の流れが生じることでボイリングが発生し
てしまうといったことを好適に防止するために、土留め
壁の内周に沿った部分には特に多数のドレーンを設ける
か、または、ドレーンの形状を壁状にすることが望まし
い。
【0059】このようにすることで、土留め壁の内側の
地盤の掘削にともない、土留め壁の内側に流れ込もうと
する周辺地盤の地下水を、ドレーンによって掘削底面に
浸透させることができ、周辺地盤中の過剰な地下水圧を
低下させることができる。よって、ボイリングの発生を
好適に防止することができる。
【0060】<変形例2>上述した変形例1と同様に、
土留め壁を不透水層2よりも上側までしか達しないもの
とした場合にも、最終的な掘削底面が不透水層2付近ま
で達するような場合には、不透水層2から掘削底面まで
の間の地盤の土の重量が、透水層3の地下水圧による不
透水層2の盤ぶくれに耐えられないほど軽くなる可能性
がある。従って、この場合には、上述した第1の実施の
形態例と同様に、不透水層2の下層の透水層3まで達す
るドレーンを設けることにより、透水層3の地下水圧を
低下させ、盤ぶくれを防止する必要がある。また、土留
め壁が不透水層2よりも上側までしか達していないた
め、ボイリングを防止する必要があり、変形例1と同様
に、土留め壁の内周に沿った部分には特に多数のドレー
ンを設けることが望ましい。
【0061】この変形例2では、第1の実施の形態例と
同様に、盤ぶくれを防止できるとともに、変形例1と同
様に、ボイリングを防止することができる。
【0062】<変形例3>上記の第1の実施の形態例で
は、埋め戻し時には、揚水ポンプ53を徐々に上に上げ
るとともに、排水配管55を下側から徐々に撤去してい
くこととしたが、揚水ポンプ53および排水配管55
を、鋼管等により構成された保護部材の内部に配設しな
がら掘削を行い、埋め戻し時には、これら保護部材、揚
水ポンプ53および排水配管55をそのまま残して、こ
れらを埋め戻し土により埋めて、この保護部材により揚
水ポンプ53や排水配管55を土圧から保護することに
より、埋め戻しをしながらも掘削底面40から排水する
こととしてもよい。この場合、埋め戻し後に保護鋼管も
ろとも排水配管55および揚水ポンプ53を撤去する。
【0063】<変形例4>上記の第1の実施の形態例、
および変形例1、変形例2では、掘削を行うと同時に掘
削底面40での排水も行うことを前提として説明を行っ
たが、掘削底面に浸透してきた地下水をそのままにして
掘削する水中掘削を行うこととしても良い。この場合、
掘削後、いずれかの時点で排水を行う(例えば掘削完了
後、あるいは、水中で所望の地下構造物を構築または設
置した後に、一括して排水する)が、排水時に上記の第
1の実施の形態例、変形例1、変形例2と同様にドレー
ンが機能し、盤ぶくれの防止やボイリングの防止ができ
る。
【0064】<変形例5>図8には、ドレーン50の内
部(孔部20の内部)の透水用材25が示されている。
この図のように、ドレーン50の内部の外周側には目の
細かい密な透水用材25aを配置し、ドレーン50の内
部の内周側には目の粗い粗な透水用材25bを配置する
2層構造としても良い。このように透水用材25を配置
するには、具体的には、例えば、径の異なる鋼管等を地
盤中に2重に打設した状態で、内周側の鋼管と外周側の
鋼管との間には密な透水用材25aを投入し、内周側の
鋼管の内部には粗な透水用材25bを投入した後に、こ
れら鋼管等を地盤中から引き抜く方法が挙げられる。
【0065】このように、ドレーン50の内部の透水用
材25を、外周側の密な透水用材25aと、内周側の粗
な透水用材25bとの2層に配置したので、外周側の密
な透水用材25aがプレフィルターとして機能し、ドレ
ーン50の外周側で密な透水用材25aにより地下水中
の泥や砂を濾過することができる。よって、ドレーン5
0の内周側の粗な透水用材25bが目詰まりを起こすこ
とを好適に防止でき、ドレーン50の内周側が常に良好
な透水性を保つことができる。
【0066】<第2の実施の形態例>以下に、本発明に
係る第2の実施の形態例を図9に基づいて説明する。図
9は、本発明に係る第2の実施の形態例を説明するため
の図である。この第2の実施の形態例では、ドレーン7
0が第1の実施の形態例のドレーン50と異なるのみ
で、その他は第1の実施の形態例と同様である。よっ
て、同様の構成要素には同一の符号を付して、その説明
を省略する。
【0067】第2の実施の形態例におけるドレーン70
は、土留め壁10の内側の地盤中に孔部20を設け、こ
の孔部20の内周に、内周側から外周側に貫通する貫通
孔71が長手方向に亘って多数形成されたケーシング7
2を配設することにより設けられている。ケーシング7
2としては、例えば鋼管が挙げられるが、その他でも土
圧によりドレーン70が崩壊することを防止できるもの
であればよい。
【0068】ケーシング72には貫通孔71が長手方向
に亘って多数形成されているので、掘削と、掘削底面4
0に浸透してきた地下水の排水とを同時に行う場合に
は、掘削の進行にともなって掘削底面40が下がって
も、ケーシング72を通して浸透してきた地下水が貫通
孔71を通してケーシング72の外に流出することがで
きる。また、掘削底面40に浸透してきた地下水をその
ままにして水中掘削し、後に一括して排水する場合に
も、排水により水面が低下するにともなって、ケーシン
グ72を通して浸透してきた地下水が貫通孔71を通し
てケーシング72の外に流出することができる。
【0069】上述したように、掘削完了後の掘削底面4
0以下に、ドレーンの一部を残した状態で、掘削底面4
0上に地下構造物30を構築して、地下構造物30の下
側に透水性の良い杭体を設けて、地震時の液状化対策を
行う場合には、ケーシング72を掘削完了後の掘削底面
40で切断すればよい。
【0070】第2の実施の形態例によれば、孔部20の
内周にケーシング72を配設したので、土圧により孔部
20が崩壊してしまうことをケーシング72により防止
することができる。また、ケーシング72の内周側から
外周側に貫通する貫通孔71がケーシング72の長手方
向に亘って多数形成されているので、ケーシング72を
通して浸透してきた地下水を、これら貫通孔71を通し
てケーシング72の外に流出させることができる。よっ
て、第1の実施の形態例と同様に、盤ぶくれやボイリン
グを防止できる。
【0071】なお、このドレーン70は、図9に示され
るように、ケーシング72の内部に透水用材25(第1
の実施の形態例と同様)を充填してもよい。このように
することで、ケーシング72が土圧によって潰されてし
まうといったことをより好適に防止できとともに、ケー
シング72の内部の透水性を保つことができる。また、
この場合、透水用材25がフィルターとしても機能し
て、ドレーン70を通して掘削底面40に浸透してくる
地下水中の泥や砂を濾過することができ、掘削底面40
に浸透してくる地下水に含まれる泥や砂を少なくするこ
とができる。これにより、掘削底面40からポンプによ
り地上に排水する際に排水配管55等の目詰まりを防止
できる。
【0072】また、このドレーン70は、図9に示され
るように、ケーシング72を、大径の外周側ケーシング
72aと、外周側ケーシング72aよりも小径の内周側
ケーシング72bとの2重構造として、これら外周側ケ
ーシング72aと内周側ケーシング72bとの間にフィ
ルター層74を配置しても良い。このようにすること
で、フィルター層74により、地下水中の泥や砂を濾過
した後、この地下水を内周側ケーシング72bの内部を
通して掘削底面40に浸透させることができる。よっ
て、ドレーン70内を通る地下水の水質をより良好にす
ることができ、掘削底面40からポンプにより地上に排
水する際に排水配管55等の目詰まりをより好適に防止
できる。
【0073】なお、以上の各実施の形態例において、不
透水層2、不透水層2の下層の透水層3は、それぞれ土
留め壁10やドレーン50、70の下端付近の地盤につ
いてのみ言及したものであり、実際は、不透水層2の上
層に、何層かの不透水層があってもよい。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る地盤掘削工法
によれば、土留め壁の内側に、地盤中の地下水を掘削底
面まで通水するためのドレーンを設けた後、土留め壁の
内側の掘削を行うので、ドレーンを通して地盤中の過剰
な地下水圧を低下させることができ、地下水圧による盤
ぶくれやボイリング等の発生を防止することができる。
また、盤ぶくれ等を防止するために、ドレーンを設ける
だけで良いため、従来の各技術に比べてコストの削減や
工期の短縮が図れる。さらに、地下構造物の下側にドレ
ーンの一部を残すことで、地震時の液状化対策ができる
といった副次的効果も得られる。
【0075】請求項2記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、土留め壁が地表から不透水層まで達している場
合に、ドレーンが掘削底面から不透水層の下層の透水層
まで貫通しているので、特に、不透水層の下層の透水層
の地下水圧を低下させることにより、この地下水圧によ
って不透水層が押し上げられて、盤ぶくれが発生してし
まうといったことを防止できる。
【0076】請求項3記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、孔部の内部に透水用材を充填したので、この透
水用材により孔部を補強することができ、土圧により孔
部が崩壊するといったことを防止でき、ドレーンを構造
的に安定なものとすることができる。また、透水用材が
フィルターとしても機能して、掘削底面に浸透してくる
地下水に含まれる泥や砂を少なくすることができ、これ
により、掘削底面からポンプにより地上に排水する場合
に排水配管等の目詰まりを防止できる。
【0077】請求項4記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、ドレーンの内部の透水用材を、外周側の密な透
水用材と、内周側の粗な透水用材との2層に配置したの
で、外周側の密な透水用材がプレフィルターとして機能
し、ドレーンの内周側が目詰まりを起こすことを好適に
防止でき、ドレーンの内周側が常に良好な透水性を保つ
ことができる。
【0078】請求項5記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、孔部の内周にケーシングを配設したので、土圧
により孔部が崩壊してしまうことをケーシングにより防
止することができる。また、ケーシングの内周側から外
周側に貫通する貫通孔がケーシングの長手方向に亘って
多数形成されているので、ケーシングを通して浸透して
きた地下水を、これら貫通孔を通してケーシングの外に
流出させることができる。
【0079】請求項6記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、ケーシングの内部に透水用材を充填したので、
ケーシングが土圧によって潰されてしまうといったこと
をより好適に防止できる。また、透水用材がフィルター
としても機能して、掘削底面に浸透してくる地下水に含
まれる泥や砂を少なくすることができ、掘削底面からポ
ンプにより地上に排水する際に排水配管等の目詰まりを
防止できる。
【0080】請求項7記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、透水用材として、掘削等により生じた汚泥を脱
水焼成処理することにより得られる材料を用いたので、
汚泥のリサイクルが可能となる。
【0081】請求項8記載の発明に係る地盤掘削工法に
よれば、内周側ケーシングと外周側ケーシングとの間隔
に配置したフィルター層により、ドレーン内を通る地下
水の水質をより良好にすることができ、掘削底面からポ
ンプにより地上に排水する際に排水配管等の目詰まりを
より好適に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、土留め壁
の構築工程を示す図である。
【図2】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、ドレーン
の構築工程を示す図である。
【図3】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、ドレーン
内への透水用材の充填工程を示す図である。
【図4】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、掘削およ
び排水の工程を示す図である。
【図5】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、掘削完了
状態を示す図である。
【図6】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、地下構造
物の構築工程を示す図である。
【図7】本発明に係る地盤掘削工法を適用した地下構造
物の敷設工程を説明するための断面図のうち、完成図で
ある。
【図8】本発明に係る第1の実施の形態例の変形例5を
説明するための図である。
【図9】本発明に係る第2の実施の形態例を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 地盤 2 不透水層 3 不透水層の下層の透水層 4 不透水層 5 地表面 6 透水層 10 土留め壁 20 孔部 25 透水用材 25a 密な透水用材 25b 粗な透水用材 30 地下構造物 40 掘削底面 45 釜場 50 ドレーン 53 揚水ポンプ 55 排水配管 60 切梁 61 捨てコン 70 ドレーン 71 貫通孔 72 ケーシング 72a 外周側ケーシング 72b 内周側ケーシング 74 フィルター層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/045 E02D 29/05 E02D 29/055 E02D 31/12 E02D 31/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に土留め壁を設け、この土留め壁
    の内側の地盤を掘削する地盤掘削工法であって、前記土
    留め壁の内側に、地盤中の地下水を掘削底面まで通水す
    るためのドレーンを設けた後、前記土留め壁の内側の掘
    削を行うこと、を特徴とする地盤掘削工法。
  2. 【請求項2】 前記土留め壁は、地表から不透水層まで
    達しており、前記ドレーンは前記掘削底面から前記不透
    水層の下層の透水層まで貫通していること、を特徴とす
    る請求項1記載の地盤掘削工法。
  3. 【請求項3】 前記土留め壁の内側の地盤中に孔部を設
    け、この孔部の内部に、該孔部の内部を透水性に保つ透
    水用材を充填することにより、前記ドレーンが設けられ
    ていること、を特徴とする請求項1又は2記載の地盤掘
    削工法。
  4. 【請求項4】 前記ドレーンの内部の外周側には目の細
    かい密な前記透水用材を配置し、前記ドレーンの内部の
    内周側には目の粗い粗な前記透水用材を配置したこと、 を特徴とする請求項3記載の地盤掘削工法。
  5. 【請求項5】 前記土留め壁の内側の地盤中に孔部を設
    け、この孔部の内周に、内周側から外周側に貫通する貫
    通孔が長手方向に亘って多数形成されたケーシングを配
    設することにより、前記ドレーンが設けられているこ
    と、を特徴とする請求項1又は2記載の地盤掘削工法。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングの内部には、該ケーシン
    グの内部を透水性に保つ透水用材を充填したこと、を特
    徴とする請求項5記載の地盤掘削工法。
  7. 【請求項7】 前記透水用材として、掘削等により生じ
    た汚泥を脱水焼成処理することにより得られる材料を用
    いたこと、を特徴とする請求項3、4又は6記載の地盤
    掘削工法。
  8. 【請求項8】 前記ケーシングを、互いに径が異なる内
    周側ケーシングと外周側ケーシングとを有する2重構造
    とし、前記内周側ケーシングと前記外周側ケーシングと
    の間隔に、フィルター層を配置したこと、を特徴とする
    請求項5、6又は7記載の地盤掘削工法。
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