JP3000822B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置

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JP3000822B2 JP5117321A JP11732193A JP3000822B2 JP 3000822 B2 JP3000822 B2 JP 3000822B2 JP 5117321 A JP5117321 A JP 5117321A JP 11732193 A JP11732193 A JP 11732193A JP 3000822 B2 JP3000822 B2 JP 3000822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ガバナ等の、速度
検出信号に応じて所定の制御量を制御する制御装置を備
えた内燃機関を点火する点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関には、速度検出信号を用いて所
定の制御量を制御する制御装置が多く用いられる。例え
ば各種作業機に搭載される汎用内燃機関の分野では、内
燃機関の回転速度を制御するガバナとして、電子ガバナ
が多く用いられている。一般に電子ガバナは、内燃機関
への燃料の供給量を調節する燃料供給量調節手段と、内
燃機関の回転速度に比例した周波数の信号を出力する速
度センサと、速度センサが信号を出力する毎に積分コン
デンサを一定時間一定の時定数で充電して該積分コンデ
ンサの両端に速度検出信号を得る周波数電圧変換回路
と、内燃機関の指示速度を与える指示速度信号を発生す
る速度指示回路と、速度検出信号と指示速度信号との偏
差を零にするために必要な燃料供給量調節手段の操作量
を演算する演算回路とを備えていて、速度検出信号と指
示速度信号との偏差を零にするように燃料供給量調節手
段を制御するようになっている。
【0003】また2サイクル機関においては、高速時の
出力の向上を図るため、吸気タイミングを回転速度に応
じて制御する制御装置や、マフラの共振周波数を回転速
度に応じて制御する制御装置を設ける場合がある。
【0004】更に内燃機関を点火する点火装置では、機
関の回転速度の上昇に応じて点火位置を制御することが
必要とされる。例えば、4サイクルの汎用機関において
は、図3に示すように、機関の回転速度N[rpm]が設定
値N1 以下の低速領域では点火位置(角度)θi を一定
の最小進角位置θ2 に固定し、設定値N1 を超え、設定
値N2 以下の中高速領域では点火位置を回転速度の上昇
に伴って進角させ、設定値N2 を超える高速領域では、
点火位置を最大進角位置θ1 に固定する特性が必要とさ
れることが多い。
【0005】尚図3においてT.D.C (TOP DEAD CENTER
)は機関の上死点を示し、B.T.D.Cは機関の上死点前
(BEFORE TOP DEAD CENTER)であることを示している。
各点火位置を示す角度は機関の上死点を基準にして進角
側に測っている。
【0006】一般に内燃機関用点火装置は、点火信号が
与えられたときに点火コイルの1次電流を制御して該点
火コイルの2次側に点火用の高電圧を発生させる点火回
路と、機関の回転速度に応じて点火回路に点火信号を与
える時期を制御する点火位置制御装置とにより構成され
る。
【0007】点火位置制御装置としては、特公昭62−
20380号に示されているように、積分信号の比較演
算を行うことにより、回転速度に応じて発生位置が進角
する点火信号を得るようにしたものが多く用いられてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関用点火
装置においては、点火位置を制御する制御回路を、電子
ガバナ等の、速度検出信号を用いて所定の制御対象を制
御する制御装置の制御回路とは全く別個に設けていたた
め、回路構成が複雑になり、コストが高くなるのを避け
られなかった。
【0009】本発明の目的は、速度検出信号に応じて所
定の制御対象を制御する制御装置の回路の一部を点火位
置を制御するための回路として共用することにより回路
構成を簡単にした内燃機関用点火装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関の回
転速度に比例した周波数の信号を出力する速度センサ
と、速度センサが特定の極性の信号を出力する毎に積分
コンデンサを一定時間一定の時定数で充電した後所定の
時定数で放電させて該積分コンデンサの両端にほぼ三角
波形の速度検出信号を得る周波数電圧変換回路と、速度
検出信号を用いて所定の制御量を制御する制御装置とを
備えた内燃機関を点火する内燃機関用点火装置に係わる
ものである。
【0011】本発明においては、点火信号が与えられた
ときに点火コイルの1次電流を制御して該点火コイルの
2次側に点火用の高電圧を発生させる点火回路と、内燃
機関の最大進角位置及び最小進角位置でそれぞれ第1の
信号及び第2の信号を発生する進角幅センサと、第1の
信号が発生してから第2の信号が発生するまでの間持続
する進角幅設定信号を出力する進角幅設定信号発生回路
と、速度検出信号を基準信号と比較して速度検出信号の
レベルが基準信号のレベルに達したときに回転速度の上
昇に伴って進角する進角信号を発生する進角信号発生回
路と、進角幅設定信号と進角信号とを入力として進角幅
設定信号が発生している間に進角信号が発生したときに
点火信号を出力する点火信号出力回路とを設けた。
【0012】上記制御装置は例えば、内燃機関への燃料
の供給量を調節する燃料供給量調節手段と、該機関の指
示速度を与える指示速度信号を発生する速度指示回路
と、速度検出信号と指示速度信号との偏差を零にするた
めに必要な燃料供給量調節手段の操作量を演算する演算
回路とを有して、偏差を零にするように燃料供給量調節
手段を制御する電子ガバナである。
【0013】上記回転速度に比例した周波数の信号と第
1及び第2の信号とを得るため、1つの進角幅設定用リ
ラクタを有する第1のロータと、速度検出用リラクタを
有する第2のロータと、前記第1のロータの進角幅設定
用リラクタに対向する際及び該リラクタとの対向を終え
る際にそれぞれ信号を出力する第1の信号発電子と、前
記第2のロータの速度検出用リラクタに対向する際及び
該リラクタとの対向を終える際にそれぞれ信号を出力す
る第2の信号発電子とを備えた誘導子回転形の信号発電
機を設けて、該信号発電機の第1のロータ及び第2のロ
ータを内燃機関の回転軸に取付けるのが好ましい。この
場合、第1の信号発電子を進角幅センサとして用いて、
進角幅設定用リラクタが第1の信号発電子に対向し始め
る際及び該第1の信号発電子との対向を終える際にそれ
ぞれ第1の信号発電子に発生する信号を第1の信号及び
第2の信号として用いる。また第2の信号発電子を速度
センサとして用い、内燃機関が1回転する間に第2の信
号発電子が発生する特定の極性の1つの信号が最大進角
位置または該最大進角位置よりも一定の角度だけ進角し
た位置で発生するように第1及び第2のロータと第1及
び第2の信号発電子の取付け位置とを設定する。
【0014】なお本明細書において、「信号が発生す
る」とは、信号のレベルが、回路により識別され得るレ
ベル(スレショールドレベル)に達することを意味す
る。
【0015】
【作用】上記の点火装置において、速度検出信号は、速
度センサが信号を発生する毎に一定時間の間所定の割合
で上昇するほぼ三角波形の信号になり、その平均値が回
転速度の上昇に応じて上昇していく。この速度検出信号
を基準信号と比較すると、速度検出信号が基準信号に達
する位相は機関の回転速度の上昇に伴って進んでいく。
従って、速度検出信号が基準信号に達したときに進角信
号を発生させ、進角幅設定信号が発生している間に進角
信号が発生したときに点火信号を発生させるようにする
と、点火位置は回転速度の上昇に伴って進角していく。
また点火信号は進角幅設定信号が発生している状態で進
角信号が発生したときにのみ発生するため、進角幅は進
角幅設定信号の信号幅に制限される。
【0016】上記のように、電子ガバナ等の制御装置に
設けられている周波数電圧変換回路から得られる速度検
出信号を利用して点火位置を演算するようにすると、点
火位置を演算するための積分回路を特に設ける必要がな
いため、点火装置の回路構成を簡単にすることができ
る。
【0017】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において1は内燃機関、2は内燃機関1の回転速度を指
示速度に一致させるように制御する電子ガバナ、3は内
燃機関を点火するための高電圧を発生する点火回路、4
は点火位置制御回路である。
【0018】電子ガバナ2は、内燃機関への燃料の供給
量を調節するスロットルバルブ等の燃料供給量調節手段
201と、電磁石や電動機を駆動源として燃料供給量調
節手段201を操作するアクチュエータ202と、内燃
機関の回転速度を検出する速度センサ203と、速度セ
ンサの出力を波形整形する波形整形回路204と、波形
整形回路の出力を入力として速度センサの出力周波数を
電圧信号に変換することにより速度検出信号を出力する
周波数電圧変換回路205と、機関の指示速度を与える
指示速度信号を発生する速度指示回路206と、演算回
路207と、演算回路207の出力に応じてアクチュエ
ータ202に駆動電流を流すアクチュエータ駆動回路2
08とにより構成されている。
【0019】速度センサ203は、内燃機関に取付けら
れた信号発電子からなっていて、本実施例では図2
(A)に示したように、内燃機関が1回転する間に負極
性信号Vn1と正極性信号Vn2とからなる1サイクルの信
号を発生する。波形整形回路204は、例えば負極性信
号Vn1によりセットされ、正極性信号Vn2によりリセッ
トされるフリップフロップ回路からなっていて、図2
(B)に示すように、角度θo の位置で負極性信号Vn1
が発生してから正極性信号Vn2が発生するまでの間高レ
ベルを維持する矩形波信号Vq を発生する。尚負極性信
号Vn1が発生する位置θo は速度センサの取付け角度に
より機械的に決まる。
【0020】周波数電圧変換回路205は、波形整形回
路204の出力の立上り位置θo でトリガされて図2
(C)に示すように時間幅が一定の矩形波信号Vm を出
力する単安定マルチバイブレータMと、単安定マルチバ
イブレータMの出力(波高値E)で抵抗R1 を通して充
電される積分コンデンサC1 とからなっている。この周
波数電圧変換回路では、単安定マルチバイブレータMが
矩形波信号Vm を発生している図示のα1 の区間積分コ
ンデンサC1 が単安定マルチバイブレータMの出力電圧
(一定)Eで抵抗R1 を通して充電され、矩形波信号V
m が発生していないα2 の区間、積分コンデンサC1 の
電荷が抵抗R1 と単安定マルチバイブレータの出力段
(その電位が接地レベルにある)とを通して一定の時定
数で放電する。そのため、積分コンデンサC1 の両端に
は、図2(D)に示すように、単安定マルチバイブレー
タMが矩形波信号Vm を発生している一定時間(矩形波
信号Vm が発生している一定の時間の間に回転する角度
α1 は回転速度の上昇に伴って大きくなっていく)の間
所定の割合で上昇し、単安定マルチバイブレータMが矩
形波信号を発生していない期間所定の割合で下降する波
形になる。
【0021】演算回路207は、速度検出信号Vc と速
度指示回路206から与えられる指示速度信号(直流信
号)Vnoとを入力として、速度検出信号Vc と指示速度
信号Vnoとの偏差を零にするために必要な燃料供給量調
節手段201の操作量を演算し、該操作量に応じた信号
をアクチュエータ駆動回路208に与える。アクチュエ
ータ駆動回路208は、演算回路により演算された操作
量に相当する量だけ燃料供給量調節手段201を操作す
るようにアクチュエータ202に駆動電流を与える。こ
れにより、内燃機関の回転速度が指示速度に一致するよ
うに制御される。
【0022】図示の点火回路3は、周知のコンデンサ放
電式の回路で、点火コイル301と、内燃機関に取付け
られた磁石発電機内に設けられた発電コイル302と、
点火コイルの1次側に設けられて発電コイル302の出
力でダイオード303を通して図示の極性に充電される
コンデンサ304と、導通した際にコンデンサ304の
電荷を点火コイルの1次コイルに放電させるように設け
られたサイリスタ305と、サイリスタ305の両端に
逆並列接続されたダイオード306と、内燃機関の気筒
に取付けられて点火コイルの2次側に接続された点火プ
ラグ307とにより構成されている。
【0023】この点火回路において、発電コイル302
は機関の回転に同期して交流電圧を発生する。発電コイ
ル302の一方の半サイクルの出力電圧でダイオード3
03を通してコンデンサ304が図示の極性に充電され
る。サイリスタ305のゲートに点火信号Vi が与えら
れると、該サイリスタ305が導通してコンデンサ30
4の電荷を点火コイルの1次コイルに放電させる。その
ため点火コイルの鉄心中で大きな磁束変化が生じ、該点
火コイルの2次コイルに点火用の高電圧が誘起する。こ
の高電圧は点火プラグ307に印加されるため、該点火
プラグに火花が生じ、機関が点火される。この点火装置
では、サイリスタ305に点火信号Viを与える位相を
制御することにより点火位置を制御することができる。
【0024】点火位置制御回路4は、進角幅センサ40
1と、進角幅設定回路402と、基準信号発生回路40
3と、比較器404と、アンド回路405と、ダイオー
ド406及び407と、抵抗408とからなっている。
【0025】進角幅センサ401は、発電コイル302
が設けられた磁石発電機に内蔵された信号発電機または
該磁石発電機とは別個に設けられた信号発電機の固定子
を構成する信号発電子から成っていて、図2(F)に示
すように機関の最大進角位置θ1 で第1の信号(図示の
例では負極性信号)Vs1を発生し、最小進角位置θ2で
第2の信号(図示の例では正極性信号)Vs2を発生す
る。
【0026】進角幅設定回路402は、図2(G)に示
すように、進角幅センサ401が最大進角位置θ1 で第
1の信号Vs1を発生してから最小進角位置θ2 で第2の
信号Vs2を発生するまでの間高レベルの状態を保持する
矩形波状の進角幅設定信号Vw を発生する。この進角幅
設定回路は例えばフリップフロップ回路により構成する
ことができる。
【0027】基準信号発生回路403は、図示しない直
流定電圧電源回路の出力電圧を抵抗R3 及びR4 により
分圧する回路からなっていて、図2(D)に示すように
一定のレベルを維持する基準信号Vo を出力する。
【0028】比較器404は、速度検出信号Vc を基準
信号Vo と比較して、図2(E)に示すように、速度検
出信号Vc が基準信号Vo 以上になっている期間高レベ
ルの状態を保持する進角信号Vigを出力する。
【0029】アンド回路405は、進角幅設定信号Vw
と進角信号Vigとのアンドを取って、アンド条件が成立
したときに図2(H)に示したように高レベルの信号V
i ´を出力する。この信号はダイオード406と抵抗4
08とを通して点火信号Viとして点火回路のサイリス
タ305のゲートに与えられる。
【0030】また図示の例では、ダイオード406と4
07とがオア回路を構成するように接続されていて、進
角幅センサ401が最小進角位置θ2 で発生する正極性
信号Vs2がダイオード407と抵抗408とを通してサ
イリスタ305のゲートに点火信号として与えられてい
る。
【0031】本実施例では、アンド回路405と、ダイ
オード406及び407とからなるオア回路と、抵抗4
08とにより点火信号出力回路が構成されている。
【0032】上記の実施例において、内燃機関の始動時
には、電源が確立していないため、アンド回路405側
からは点火信号が発生しないが、進角幅センサ401が
最小進角位置で信号Vs2を発生したときにダイオード4
07と抵抗408とを通して点火回路に点火信号が与え
られるため、機関の始動は支障なく行われる。
【0033】速度検出信号Vc は機関の回転速度Nの上
昇に伴って高くなっていくため、速度検出信号Vc が基
準信号Vo に達する位置は機関の回転速度の上昇に伴っ
て進んでいく。本実施例では、機関の回転速度が設定値
N1 に達したときに最小進角位置θ2 で速度検出信号V
c が基準信号Vo に達するように基準信号Vo の大き
さ、及び速度センサ203の出力信号Vn1の発生位置と
進角幅センサ401が発生する第1の信号Vs1の発生位
置との位相関係が設定されている。従って回転速度が設
定値N1 を超えると、進角信号Vigの立上り位置が最小
進角位置θ2 よりも進んでいき、進角信号Vigの立上り
位置が点火位置θiとなる。機関の回転速度が設定値N
2 に達すると、点火位置が最大進角位置θ1 に達する。
回転速度が設定値N2 を超えると、進角信号Vigの立上
り位置は更に進んでいき、ついには速度検出信号が常に
基準信号Vo よりも大きい状態になるが、最大進角位置
θ1よりも進んだ位置ではアンド回路405のアンド条
件が成立しないため、回転速度が設定値N2 を超える領
域では、進角幅設定信号Vw が立上った位置(最大進角
位置)で点火信号が出力される。従って、回転速度が設
定値N2 を超える領域では、点火位置が最大進角位置θ
1 に固定される。
【0034】図4は上記実施例により得られる点火特性
の一例を示したもので、本発明によれば、同図に示すよ
うに、機関の回転速度Nが設定値N1 を超えてから設定
値N2 に達するまでの中高速領域において、機関の回転
速度の上昇に伴って点火位置が進角する特性を得ること
ができる。
【0035】上記の実施例において、積分コンデンサC
1 の充電時の端子電圧Vc は、下記の(1)〜(6)式
により与えられる。
【0036】 Vc =E×X1 ×X2 ×X3 ×X4 +X5 …(1) 但し、 X1 =exp[−(1/CR){(60/N)−(1/6N)α1 }]…(2) X2 =1−exp{−(1/CR)(α1 /6N)} …(3) X3 =1/[1−exp{−(1/CR)(60/N)}] …(4) X4 =exp{−(1/CR)(αo /6N)} …(5) X5 =E[1−exp{−(1/CR)(αo /6N)}] …(6) 上記の式においてVc =Vr として、αo を求めると、 αo =−6NCR・ln{(Vo −E)/E(X1 ・X2 ・X3 −1)} …(7) θ1 〜θ2 (=θiw)の区間で、比較器404の出力が
高レベルになり、アンド回路405の出力が高レベルに
なる位置(上死点から進角側に測った角度)θi は、 θi =θo −αo =θo +6NCR・ln{(Vo −E)/E(X1 ・X2 ・X3 −1)} …(8) (8)式より、点火位置θi が回転数Nの上昇に伴って
大きくなっていくこと、即ち、点火位置が回転速度の上
昇に伴って進角することが分かる。
【0037】上記の実施例において、点火位置θi が回
転速度Nに対してほぼ比例して進角するようにするた
め、進角幅θiwは、θ3 ≦θiw≦θo (θ3 は単安定マ
ルチバイブレータの矩形波出力が立ち下がる位置)に設
定するのが好ましい。
【0038】上記の実施例において、速度センサ203
は、回転速度に比例した周波数の信号を出力するもので
あればよく、また進角幅センサ401は、機関の最大進
角位置及び最小進角位置でそれぞれ第1の信号及び第2
の信号を出力するものであればよいが、本発明において
は、速度検出信号を点火位置の演算に用いるので、速度
センサが信号を発生する位置を点火位置の演算に適した
位置に設定する必要がある。
【0039】図5は上記速度センサ203及び進角幅セ
ンサ401として用いるのに好適な信号発電機5の構成
例を示しもので、この信号発電機は、鉄等の強磁性材料
からなる円板500の外周に1つの進角幅設定用リラク
タ501を設けた第1のロータ502と、第1のロータ
を構成する円板よりも径が大きい磁性材料の円板503
の外周に4個の速度検出用リラクタ504a〜504d
を90度間隔で設けた第2のロータ505と、第1のロ
ータ502及び第2のロータ505にそれぞれ対応する
第1及び第2の信号発電子506及び507とからなっ
ている。
【0040】進角幅設定用リラクタ501は、極弧角が
進角幅θiwに等しく設定された突起からなり、速度検出
用リラクタ504a〜504dは、進角幅設定用リラク
タ501よりも極弧角が小さい突起からなっている。速
度検出用リラクタ504a〜504dの極弧角はすべて
等しく設定され、本実施例では、1つの速度検出用リラ
クタ504aの回転方向の前端縁が進角幅設定用リラク
タ501の回転方向の前端縁に一致した状態で設けられ
ている。
【0041】第1のロータ502及び第2のロータ50
5は、軸線方向に所定の間隔を開けた状態で配置され
て、内燃機関の回転軸(通常はクランク軸)6に取付け
られている。
【0042】進角幅センサ401を構成する第1の信号
発電子506は、リラクタ501に対向する磁極部P1
を先端に有する鉄心506aと、鉄心506aに巻回さ
れた信号コイル506bと、鉄心506aに結合された
磁石(図示せず。)とからなるもので、誘導子形の信号
発電機に普通に用いられているものと同様の構造を有す
るものである。この信号発電子506は、図2(F)に
示したように、進角幅設定用リラクタ501が磁極部P
1 に対向し始める際、及び該リラクタ501が磁極部P
1 との対向を終える際にそれぞれリラクタ501によっ
て生じさせられる磁束変化により、第1及び第2の信号
Vs1及びVs2を出力する。
【0043】速度センサ203を構成する第2の信号発
電子507は、速度検出用リラクタ504a〜504d
に対向する磁極部P2 を有する鉄心507aと、鉄心5
07aに巻回された信号コイル507bと、鉄心507
aに結合された磁石(図示せず。)とからなるもので、
この信号発電子507は、図2(A)に示したように、
進角幅設定用リラクタ504a〜504dが磁極部P2
に対向し始める際、及び該リラクタが磁極部P2 との対
向を終える際にそれぞれ信号Vn1及びVn2を出力する。
【0044】本実施例では、第1の信号発電子506
(進角幅センサ401)が内燃機関の最大進角位置θ1
で第1の信号Vs1を発生し、最小進角位置θ2 で第2の
信号Vs2を発生するように、第1の信号発電子506の
取付位置が設定され、最大進角位置θ1 よりも一定の角
度βだけ位相が進んだ位置θo で第2の信号発電子50
7(速度センサ203)が信号Vn1を発生するように、
第2の信号発電子507の取付位置が設定されている。
【0045】図1に示した実施例において、図5に示し
た信号発電機により進角幅センサ及び速度センサを構成
した場合の動作波形は、図6(A)ないし(H)に示し
た通りである。すなわち、この場合には、内燃機関が1
回転する間に、速度センサ203が4サイクルの信号を
発生し、進角幅センサ401が1サイクルの信号を発生
する。
【0046】なお図5に示した例では、第1のロータ5
02の外径を第2のロータ505の外径よりも小さくし
ているが、第1のロータ502の外径を第2のロータ5
05の外径より大きくしてもよく、両ロータの外径を等
しく設定してもよい。
【0047】図5に示した例では、第1及び第2のロー
タ502及び505を別体に形成するとしたが、両ロー
タを一体化することもできる。また両ロータは必ずしも
円板からなっている必要はなく、カップ状等の円筒面を
有する形状の部材からなっていてもよい。
【0048】図5に示した例において、いずれか一方の
ロータを内燃機関に取付けられているフライホイール磁
石回転子のフライホイールを利用して構成してもよい。
例えば、カップ状に形成されたフライホイールの外周面
に4個のリラクタを90度間隔で設けることにより、図
5の第2のロータ505を構成することができる。この
場合、ロータ502は、フライホイールと別体に形成し
て機関の回転軸に取付けるようにしてもよいが、ロータ
502をロータ505を構成するフライホイールに一体
に設けるようにしてもよい。例えばフライホイールのボ
ス部の端部に形成したフランジの外周部にリラクタ50
1を形成することによりロータ502を構成するように
してもよい。
【0049】図5に示した例では、各リラクタが突起か
らなっているが、各リラクタ(誘導子)は、対応する信
号発電子の磁極部に対向する際及び該磁極部との対向を
終わる際に信号発電子の鉄心に磁束変化を生じさせるも
のであればよく、各リラクタを凹部(溝)により形成す
ることもできる。
【0050】図5に示した例では、速度検出用リラクタ
が4個設けられているが、この速度検出用リラクタは少
なくとも1個あればよく、その数は任意である。
【0051】本発明においては、速度センサと進角幅セ
ンサとを所定の位置関係で設けることが必要であるが、
図5に示すように信号発電機を構成すると、速度センサ
と進角幅センサとの間の位置関係の設定を容易にするこ
とができる。
【0052】上記の実施例では、速度センサ203が最
大進角位置θ1 よりも一定の角度位相が進んだ位置θo
で1つの信号Vn1(点火位置の演算に用いる信号)を発
生するように構成したが、速度センサ203が最大進角
位置θ1 で1つの信号Vn1を発生するように構成しても
よい。
【0053】なお速度センサ203が最大進角位置θ1
で1つの信号Vn1を発生するように構成する場合には、
速度センサ203及び進角幅センサ401を同じ信号発
電子により構成することができる。
【0054】図7は本発明の他の実施例の要部を示した
もので、この実施例では、周波数電圧変換回路205が
演算増幅器OPと抵抗R5 及びR6 とからなる増幅回路
Aを備えている。増幅回路AにはコンデンサC1 の両端
に得られる信号Vc が入力され、増幅回路Aの出力Vc
´が点火位置演算用の速度検出信号Vc ´として、基準
信号Vo とともに比較器404に入力されている。その
他の点は図1に示した実施例と同様である。
【0055】図7の実施例において、増幅回路Aの出力
信号(速度検出信号)Vc ´は次式で与えられる。 Vc ´={1+(R6 /R5 )}・Vc …(9) 図7のように、周波数電圧変換回路205に増幅回路A
を設けると、該増幅回路によりコンデンサC1 の両端に
得られる信号電圧のリップルを拡大することができる。
そのため増幅回路Aの出力を点火位置演算用の速度検出
信号として用いると進角幅を大きくとることができる。
【0056】図7の実施例のように周波数電圧変換回路
205に増幅回路Aを設ける場合、図1の演算回路20
7に入力する速度検出信号としては、コンデンサC1 の
両端に得られる信号Vc を用いてもよく、増幅回路Aの
出力信号Vc ´を用いてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電子ガ
バナ等の制御装置に設けられている周波数電圧変換回路
を、点火位置を演算するための回路の一部として共用
し、該周波数電圧変換回路から得られる速度検出信号を
利用して点火位置を演算するようにしたので、点火装置
の回路構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示したブロック図であ
る。
【図2】図1の実施例の各部の電圧波形を示した波形図
である。
【図3】4サイクルの汎用内燃機関で要求される点火特
性の一例を示した線図である。
【図4】本発明の実施例により得られる点火特性の一例
を示した線図である。
【図5】本発明の実施例で用いる信号発電機の概略構成
を示した構成図である。
【図6】図1の実施例において図5の信号発電機を用い
た場合の各部の電圧波形を示した波形図である。
【図7】本発明の他の実施例の要部を示した回路図であ
る。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 電子ガバナ 201 燃料供給量調節手段 202 アクチュエータ 203 速度センサ 205 周波数電圧変換回路、 206 速度指示回路 207 演算回路 208 アクチュエータ駆動回路 3 点火回路 4 点火時期制御回路 401 進角幅センサ 402 進角幅設定回路 403 基準信号発生回路 404 比較器 405 アンド回路 5 信号発電機 501 進角幅設定用リラクタ 502 第1のロータ 504a〜504d 速度検出用リラクタ 505 第2のロータ 506 第1の信号発電子 507 第2の信号発電子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−54963(JP,A) 特開 昭54−113733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/145 - 5/155

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転速度に比例した周波数の
    信号を出力する速度センサと、前記速度センサが特定の
    極性の信号を出力する毎に積分コンデンサを一定時間一
    定の時定数で充電した後所定の時定数で放電させて該積
    分コンデンサの両端にほぼ三角波形の速度検出信号を得
    る周波数電圧変換回路と、前記速度検出信号を用いて所
    定の制御量を制御する制御装置とを備えた内燃機関を点
    火する内燃機関用点火装置において、 点火信号が与えられたときに点火コイルの1次電流を制
    御して該点火コイルの2次側に点火用の高電圧を発生さ
    せる点火回路と、 内燃機関の最大進角位置及び最小進角位置でそれぞれ第
    1の信号及び第2の信号を発生する進角幅センサと、 前記第1の信号が発生してから第2の信号が発生するま
    での間持続する進角幅設定信号を出力する進角幅設定信
    号発生回路と、 前記速度検出信号を基準信号と比較して速度検出信号の
    レベルが基準信号のレベルに達したときに回転速度の上
    昇に伴って進角する進角信号を発生する進角信号発生回
    路と、 前記進角幅設定信号と進角信号とを入力として進角幅設
    定信号が発生している間に進角信号が発生したときに前
    記点火信号を出力する点火信号出力回路とを具備したこ
    とを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、内燃機関への燃料の供
    給量を調節する燃料供給量調節手段と、該機関の指示速
    度を与える指示速度信号を発生する速度指示回路と、前
    記速度検出信号と指示速度信号との偏差を零にするため
    に必要な前記燃料供給量調節手段の操作量を演算する演
    算回路とを有して、前記偏差を零にするように燃料供給
    量調節手段を制御する電子ガバナである請求項1に記載
    の内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】 1つの進角幅設定用リラクタを有する第
    1のロータと、速度検出用リラクタを有する第2のロー
    タと、前記第1のロータの進角幅設定用リラクタに対向
    する際及び該リラクタとの対向を終える際にそれぞれ信
    号を出力する第1の信号発電子と、前記第2のロータの
    速度検出用リラクタに対向する際及び該リラクタとの対
    向を終える際にそれぞれ信号を出力する第2の信号発電
    子とを備えた誘導子回転形の信号発電機が設けられて、
    該信号発電機の第1のロータ及び第2のロータが内燃機
    関の回転軸に取り付けられ、 前記第2の信号発電子が進角幅センサとして用いられ
    て、前記進角幅設定用リラクタが第1の信号発電子に対
    向し始める際及び該第1の信号発電子との対向を終える
    際にそれぞれ第1の信号発電子が発生する信号がそれぞ
    れ前記第1の信号及び第2の信号として用いられ、 前記第2の信号発電子が速度センサとして用いられ、 内燃機関が1回転する間に前記第2の信号発電子が発生
    する特定の極性の1つの信号が前記最大進角位置または
    該最大進角位置よりも一定の角度だけ進角した位置で発
    生するように前記第1及び第2のロータと第1及び第2
    の信号発電子の取付け位置が設定されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の内燃機関用点火装置。
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