JP3000498U - 防滑性付与靴底 - Google Patents
防滑性付与靴底Info
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- JP3000498U JP3000498U JP1994000230U JP23094U JP3000498U JP 3000498 U JP3000498 U JP 3000498U JP 1994000230 U JP1994000230 U JP 1994000230U JP 23094 U JP23094 U JP 23094U JP 3000498 U JP3000498 U JP 3000498U
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 雪寒地域における凍結した路面上での防滑性
を具備した靴底 【構成】 天然ゴムまたはイソプレンゴム、およびブタ
ジエンゴム60〜75%と、含水ケイ酸系充填材10〜
35%を主体とするゴム配合物100重量部に対して、
ノルボルネンゴム(商品名”NORSOREX”:フラ
ンスCdF社製品)からなる加硫ゴムの粉砕物(粒子
径:20〜30メッシュ)5〜10重量部を添加したゴ
ム組成物を、多数の小突起により構成され、全体として
接地面積が60%以上を占めるよう設計された意匠を有
する金型にて加硫したシートを貼着してなる防滑性付与
靴底
を具備した靴底 【構成】 天然ゴムまたはイソプレンゴム、およびブタ
ジエンゴム60〜75%と、含水ケイ酸系充填材10〜
35%を主体とするゴム配合物100重量部に対して、
ノルボルネンゴム(商品名”NORSOREX”:フラ
ンスCdF社製品)からなる加硫ゴムの粉砕物(粒子
径:20〜30メッシュ)5〜10重量部を添加したゴ
ム組成物を、多数の小突起により構成され、全体として
接地面積が60%以上を占めるよう設計された意匠を有
する金型にて加硫したシートを貼着してなる防滑性付与
靴底
Description
【0001】
本考案は、特に、雪寒地域における凍結した路面上での防滑性を具備した靴底 に関する。
【0002】 従来、凍結した路面上等における防滑性を靴底に付与する方法としては、ガラ ス繊維を未加硫ゴムに混合し、これを圧延してガラス繊維を圧延方向に配向させ たものを、適宜数重ねた後、圧延方向と直交する方向に裁断した防滑片を、裁断 面が接地面となるようにして、靴底の接地面に埋め込み成型した靴底が提案され ている(実開昭62−21904)。 また、金属製、あるいは合成樹脂製のスパイクを着脱自在に靴底面に取り付け 、スパイクの使用が不要な際には、靴底面内に格納できるようにしたものが、各 種工夫、考案されている。
【0003】 しかし、前者の例においては、ガラス繊維が接地面に対して直角に配列されて いるので、防滑性に優れた靴底が得られる反面、防滑片の成型が煩雑で、しかも この防滑片を靴底に埋め込み成型しなくてはならず、更に、ゴム成型加工におけ る未加硫ゴムスクラップ、即ち当該防滑片の裁断スクラップのリサイクルに際し て、ガラス繊維の配向をいったん解除して再使用しなくてはならず、コストアッ プとなる欠点があった。そのうえ、当該靴底で屋内を歩行すると、ガラス繊維に より床面が傷つけられることもあり、建物管理者側からの苦情も発生している。
【0004】 また、後者の場合、積雪時や路面凍結時に、臨機応変、靴底面に格納してある スパイクを着用使用すればよく、防滑性能も優れているので、このようなときに は滑ることはないと言える。しかし、通常の路面でスパイクを取り付けたまま着 用していると、スパイクそのものを摩耗させてしまい、必要な時にその効果を発 揮できなくなるばかりでなく、耳障りな音がして、他人にも不快感を与えること がある。また、鉄板等の硬い表面の露出しているところでは、スパイクを取り外 しておかないと、かえって滑り易く危険である。更に、スパイクをとりつけたま ま屋内に入れば、床面を傷つけることは明白である。また、スパイク着用の靴は 、 スパイクを着用しない時に比べ、履き心地に大きな差があることも明白である。
【0005】 あるいは、未加硫ゴムにセラミック粒状物を混合、加硫して防滑底面を得る方 法もあるが、セラミックは、硬度が高いために、靴底の成型加工時には靴底用金 型表面を傷つけたり、当該靴底からできた靴を履いて室内を歩行すれば床面を傷 つけてしまい、またセラミックはゴムよりも比重が大きいために靴底の重量が大 きくなることは避けられないという欠点もある。更にセラミック粒状物は特別の 前処理を施しておかないとゴムとの接合は出来ず、この前処理工程がコストアッ プの要因となる。
【0006】 この考案は、凍結した路面上や、積雪したところにおいても、また通常の滑り 易い路面、例えば、濡れた路面、鉄製の陸橋、あるいはよく磨かれた石畳などの 上においても、優れた防滑性を発揮できるとともに、そのまま屋内に入っても、 床面を傷つけることのない靴底を、極めて簡単な方法で、しかも廉価に提供しよ うとするものである。
【0007】 この考案は、天然ゴムまたはイソプレンゴム、およびブタジエンゴム60〜7 5%と、含水ケイ酸系充填材10〜35%を主体とするゴム配合(クレープ調ゴ ム配合と称し、表1にその一例を示す)について、硫黄、促進剤以外の薬品を、 通常の方法により、バンバリーミキサーで混合した後、オープンロールで硫黄と 促進剤を添加して生地出しする際に、ノルボルネンゴム加硫物の粉砕物(粒子径 :20〜30メッシュ)を、上述のゴム配合100重量部に対し、5〜10重量 部添加して混合し、厚さ約2mmにシーティングする。 表 1 ────────────────────────────────── 天然ゴム SMR−5L 40 (重量部) ポリブタジエンゴム JSR−BR21 16 ポリブタジエンゴム JSR−BR150 10 硫黄 1.5 加硫促進剤 ソクシノールM 1.0 加硫促進剤 ソクシノールFX2 1.5 亜鉛華 ZnO−AZO 2.0 ステアリン酸 1.0 含水ケイ酸系充填材 ニップシールVN3 26.5 老化防止剤 SPP 0.5 ──────────────────────────────────
【0008】 その後、この未加硫ゴムシートを、多数の小突起により構成され、全体として 接地面積が60%以上を占めるよう設計された意匠を有する金型にて、150℃ にて5分間圧縮加硫して、厚さ約2mmの防滑性加硫ゴムシートを得る。この防 滑性加硫ゴムシートを、所定の形状に裁断し、意匠面が接地面となるように前も って成型した靴底面に、接着剤等で常法により貼り付ける。
【0009】 図1にその靴底面の一例を示し、図2には図1におけるAA断面を示す。また 、ダイレクトソーリングやユニットソールの成型においては、各々の成型用金型 に底全面あるいは部分的にインサートして靴底を製造すればよく、更に上述のノ ルボルネンゴム加硫物の粉砕物を混合した未加硫ゴム配合物を、靴底面意匠を施 した彫刻ロールで所定の厚さに生地出しし、通常の方法で靴底型に裁断し、前も って胛吊りされた靴に未加硫ゴム状態で当該靴底を貼り付け、加硫缶で熱空気加 硫して製靴してもよい。
【0010】 図3は各々のゴム加硫物について、その硬さの温度変化に伴う様子を弾性率を 対数目盛りにてプロットして示すグラフである。図中のAで示す如くノルボルネ ンゴム加硫物は、温度が低下して、0℃付近になると、ゴム状弾性を失って急激 に硬化して、ガラス状となることがわかる。それに対して図中Bで示すように、 天然ゴムまたはイソプレンゴム、およびブタジエンゴム60〜75%と、含水ケ イ酸系充填材10〜35%を主体とする表1に基づくゴム配合によるクレープ調 加硫ゴムは、−30℃においても硬さが増すことなくゴム状弾性を保持し、柔軟 であることがわかる。
【0011】 図中のCは普通一般の靴底に使われる加硫ゴムについての温度による硬さ変化 を示す曲線であり、これと比較して本考案におけるノルボンネンゴム加硫物(A )および表1に基づくゴム配合によるクレープ調加硫ゴム(B)の特性がよくわ かる。
【0012】 本考案による防滑性加硫ゴムシートによる靴底の底面は、−30℃以下になっ ても猶柔軟でゴム弾性を保持する靴底接地面に、ガラス状に硬化したノルボルネ ンゴム加硫物の粉砕物(粒子径:20〜30メッシュ)による小さな突起が点在 していて、これらの突起物が、あたかも無数の小さなスパイク状突起の如く働い て防滑性を発揮する。また、−30℃以下になっても猶柔軟でゴム弾性を保持す る靴底接地面は、歩行に際して、路面に沿い易く、接地面積を増し、路面グリッ プ性を確保できる。
【0013】 更に、靴底意匠は、靴底としての機能を充分に発揮するためには、50%以上 の接地部面積を必要とするが、接地面積をあまり大きくすると、今度は靴底と路 面の間で発生した摩擦熱によって氷が融けて水が底面に付着するが、この水捌け が悪いとかえって防滑性能を低下させる。それゆえ、充分な防滑性能を発揮させ るための接地面積としては、50〜70%が望ましく、かつ水捌け効果をより発 揮するために、多数の方向性のない小突起により構成されていて、非接地部が連 通した溝になっているような意匠が望ましい。 この無数の小突起として設計した靴底面の意匠の効果が、上述のゴムシートの 効果と相まって、凍結した路面や積雪上においても、防滑性能が保持され、安心 して歩行が可能である。
【0014】 また、温度が上昇すると、ノルボルネンゴム加硫物の粉砕物の部分はゴム状態 に戻るので、靴底全体としては普通のゴム靴底と何ら異なることなく着用できる こととなる。このときには、無数の小突起として設計した靴底面の意匠の効果が 生じ、防滑性能が保持できる。特に、濡れた路面や、鉄板面が露出した溝蓋上や 陸橋上などでの防滑性も発揮できる。 更に、本考案による防滑性加硫ゴムシートを用いた靴底の製造において、粉砕 することによってノルボルネンゴム加硫物の粉砕物の表面が活性化されているこ とにより、特別の前処理を必要とせずに、極めて簡単にゴムとの接合が可能であ り、特別なコストアップの要因を生じない。
【図1】は本考案の防滑性付与シートを貼着した靴底の
底面図の一例である。
底面図の一例である。
【図2】は図1におけるAA線に沿う断面図である。
【図3】は各々のゴム加硫物について、その硬さの温度
変化に伴う様子を示すグラフである。
変化に伴う様子を示すグラフである。
1 ノルボルネンゴム加硫物の粉砕物 2 表1の配合に基づくゴムの加硫物 3 靴底主体 4 小突起よりなる靴底面意匠 A ノルボルネンゴム加硫物 B 表1の配合に基づくゴムの加硫物 C 普通一般の靴底用加硫ゴム
Claims (1)
- 【請求項1】 天然ゴムまたはイソプレンゴム、および
ブタジエンゴム60〜75%と、含水ケイ酸系充填材1
0〜35%を主体とするゴム配合物100重量部に対し
て、ノルボルネンゴム(商品名”NORSOREX”:
フランスCdF社製品)からなる加硫ゴムの粉砕物(粒
子径:20〜30メッシュ)5〜10重量部を添加した
ゴム組成物を、全体として接地面積が60%以上を占め
るよう設計された多数の小突起により構成された意匠を
有する金型にて加硫したシートを貼着してなる防滑性付
与靴底
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994000230U JP3000498U (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 防滑性付与靴底 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1994000230U JP3000498U (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 防滑性付与靴底 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3000498U true JP3000498U (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=43136504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1994000230U Expired - Lifetime JP3000498U (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 防滑性付与靴底 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3000498U (ja) |
-
1994
- 1994-01-28 JP JP1994000230U patent/JP3000498U/ja not_active Expired - Lifetime
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