JP2639619B2 - 防滑性靴底 - Google Patents
防滑性靴底Info
- Publication number
- JP2639619B2 JP2639619B2 JP25243793A JP25243793A JP2639619B2 JP 2639619 B2 JP2639619 B2 JP 2639619B2 JP 25243793 A JP25243793 A JP 25243793A JP 25243793 A JP25243793 A JP 25243793A JP 2639619 B2 JP2639619 B2 JP 2639619B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- phase
- slip
- compound
- sea
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧雪上又はアイスバー
ン上でも安全に使用できる防滑性靴底に関する。
ン上でも安全に使用できる防滑性靴底に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷地、例えば−20℃〜0℃での圧雪上
又はアイスバーン上では、通常使用されている靴で歩行
すると、滑って転倒し、不慮の事故に遭遇していた。こ
のような−20℃〜0℃等での寒冷地の不慮の事故に遭遇
するのを避けようとして、天然ゴム,スチレンブタジエ
ン共重合ゴムにセラミック等の微粉末を混合したコンパ
ウンドよりなる靴底又は常温下では軟質弾性体である
が、前記のような低温下では硬質弾性体になるポリノル
ボルネン製ピンを前記ゴムコンパウンドに装着した靴底
等を使用した靴が履かれていた。
又はアイスバーン上では、通常使用されている靴で歩行
すると、滑って転倒し、不慮の事故に遭遇していた。こ
のような−20℃〜0℃等での寒冷地の不慮の事故に遭遇
するのを避けようとして、天然ゴム,スチレンブタジエ
ン共重合ゴムにセラミック等の微粉末を混合したコンパ
ウンドよりなる靴底又は常温下では軟質弾性体である
が、前記のような低温下では硬質弾性体になるポリノル
ボルネン製ピンを前記ゴムコンパウンドに装着した靴底
等を使用した靴が履かれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記両者
の靴は、滑らないようにと注意しながら歩行しているう
ちは転倒するのを或る程度は防ぎえたが、注意するのを
忘れたり、少し急ぎ足で歩行すると転倒する危険から免
れることはできず、その上、後者は製造コストや材料コ
ストが高く不経済である等の欠点を併せ有していた。本
発明はかかる事情に鑑み、前記従来使われていた靴底が
有していた課題を解決することを目的とするものであ
る。
の靴は、滑らないようにと注意しながら歩行しているう
ちは転倒するのを或る程度は防ぎえたが、注意するのを
忘れたり、少し急ぎ足で歩行すると転倒する危険から免
れることはできず、その上、後者は製造コストや材料コ
ストが高く不経済である等の欠点を併せ有していた。本
発明はかかる事情に鑑み、前記従来使われていた靴底が
有していた課題を解決することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベースである
海相と前記海相中に点在する島相とよりなり、前記海相
はジエン系ゴムコンパウンドよりなり、前記島相はエポ
キシ化天然ゴム70〜100 重量%とスチレン−ビニルイソ
プレン−スチレントリブロックポリマー30〜0重量%と
のブレンドゴムのコンパウンドからなることを特徴とす
る防滑性靴底を第1の要旨とするものであり、海相が 1
00重量%に対し、島相が20〜40重量%の比率で点在して
いることを特徴とする第1の要旨記載の防滑性靴底を第
2の要旨とするものであり、島相のブレンドゴムのコン
パウンド 100重量%に高硬度粒子が20〜60重量%混合さ
れていることを特徴とする第1の要旨、又は前記第2の
要旨記載の防滑性靴底を第3の要旨とするものであり、
エポキシ化天然ゴム中のエポキシ化率が25〜50%である
第1の要旨ないし第3の要旨のいずれか記載のうち1項
に記載の防滑性靴底を第4の要旨とするものである。
海相と前記海相中に点在する島相とよりなり、前記海相
はジエン系ゴムコンパウンドよりなり、前記島相はエポ
キシ化天然ゴム70〜100 重量%とスチレン−ビニルイソ
プレン−スチレントリブロックポリマー30〜0重量%と
のブレンドゴムのコンパウンドからなることを特徴とす
る防滑性靴底を第1の要旨とするものであり、海相が 1
00重量%に対し、島相が20〜40重量%の比率で点在して
いることを特徴とする第1の要旨記載の防滑性靴底を第
2の要旨とするものであり、島相のブレンドゴムのコン
パウンド 100重量%に高硬度粒子が20〜60重量%混合さ
れていることを特徴とする第1の要旨、又は前記第2の
要旨記載の防滑性靴底を第3の要旨とするものであり、
エポキシ化天然ゴム中のエポキシ化率が25〜50%である
第1の要旨ないし第3の要旨のいずれか記載のうち1項
に記載の防滑性靴底を第4の要旨とするものである。
【0005】前記本発明を実行するに当たって、エポキ
シ化天然ゴムとスチレン−ブタジエン−スチレントリブ
ロックポリマーとのブレンドポリマー中で、後者のポリ
マーが30重量%を超えると靴底として使用する場合の十
分な耐摩耗,耐チッピング性が低下し、又、常温で硬く
なり、履き心地等が落ちる。海相の 100重量%に対し、
島相が20重量%未満であれば、本発明が目指す島相によ
る防滑性が低下し、一方、島相が40重量%を超えれば、
海相即ち常温下でも低温下でも常時弾性を有している部
分の作用が低下するため、かかる場合も結果として防滑
性が損なわれる。
シ化天然ゴムとスチレン−ブタジエン−スチレントリブ
ロックポリマーとのブレンドポリマー中で、後者のポリ
マーが30重量%を超えると靴底として使用する場合の十
分な耐摩耗,耐チッピング性が低下し、又、常温で硬く
なり、履き心地等が落ちる。海相の 100重量%に対し、
島相が20重量%未満であれば、本発明が目指す島相によ
る防滑性が低下し、一方、島相が40重量%を超えれば、
海相即ち常温下でも低温下でも常時弾性を有している部
分の作用が低下するため、かかる場合も結果として防滑
性が損なわれる。
【0006】高硬度粒子としては、、カーボランダム,
アルミナ,ガラス繊維等が使用され、20重量%未満であ
れば、防滑効果が表れず、60重量%を超えれば耐摩耗
性,耐チッピング性が低下し、又、加工工程でのロール
操作性も悪い。エポキシ化天然ゴム中でのエポキシ化率
が25%未満であれば、島相全体としてのガラス転移点が
下がりすぎ、低温下即ち−20℃〜0℃で硬化せず、防滑
体にはならず50%を超えれば加工工程でのロール操作が
難しい。海相中の島相の形状は特に限定されないが、円
形や方形に近いものであって、その径が1〜5mmのもの
が好ましく、円形や方形であっても径が5mmを超えるも
のや線状等は防滑性が出てこない。
アルミナ,ガラス繊維等が使用され、20重量%未満であ
れば、防滑効果が表れず、60重量%を超えれば耐摩耗
性,耐チッピング性が低下し、又、加工工程でのロール
操作性も悪い。エポキシ化天然ゴム中でのエポキシ化率
が25%未満であれば、島相全体としてのガラス転移点が
下がりすぎ、低温下即ち−20℃〜0℃で硬化せず、防滑
体にはならず50%を超えれば加工工程でのロール操作が
難しい。海相中の島相の形状は特に限定されないが、円
形や方形に近いものであって、その径が1〜5mmのもの
が好ましく、円形や方形であっても径が5mmを超えるも
のや線状等は防滑性が出てこない。
【0007】
【作用】本発明の靴底は、靴に使用した場合の接地面に
おいて、前記のような構成により海相の中に島相が点在
している。この島相は−20℃前後のガラス転移点を有す
る前記エポキシ化天然ゴムと7℃前後のガラス転移点を
有するスチレン−ビニルイソプレン−スチレントリブロ
ックポリマーとのブレンドコンパウンドであるので、前
記両者の比率内の変動により−20℃〜0℃の範囲内のガ
ラス転移点に随意設定することができるのである。
おいて、前記のような構成により海相の中に島相が点在
している。この島相は−20℃前後のガラス転移点を有す
る前記エポキシ化天然ゴムと7℃前後のガラス転移点を
有するスチレン−ビニルイソプレン−スチレントリブロ
ックポリマーとのブレンドコンパウンドであるので、前
記両者の比率内の変動により−20℃〜0℃の範囲内のガ
ラス転移点に随意設定することができるのである。
【0008】かくして、前記低温下で島相は硬化し、凸
出していると接地面でのその凸出部の角部がスパイクの
作用をすると同時に高硬度粒子を含んでいると、その表
出した部分と相まってスパイク効果がより増幅される。
かかるスパイク効果は、いわば一義的効果とも称するこ
とができるが、前記島相を取り囲んでいる海相たるジエ
ン系ゴムはガラス転移点が通常−70℃付近という極めて
低温であるので、前記のような−20℃〜0℃でも十分な
軟質弾性体であるので、高速での直線歩行や急激な方向
転換時での履用においても、海相の島相に対するサスペ
ンジョン作用により、いささかも島相のスパイク効果が
損なわれることはない。
出していると接地面でのその凸出部の角部がスパイクの
作用をすると同時に高硬度粒子を含んでいると、その表
出した部分と相まってスパイク効果がより増幅される。
かかるスパイク効果は、いわば一義的効果とも称するこ
とができるが、前記島相を取り囲んでいる海相たるジエ
ン系ゴムはガラス転移点が通常−70℃付近という極めて
低温であるので、前記のような−20℃〜0℃でも十分な
軟質弾性体であるので、高速での直線歩行や急激な方向
転換時での履用においても、海相の島相に対するサスペ
ンジョン作用により、いささかも島相のスパイク効果が
損なわれることはない。
【0009】
【実施例】 島相コンパウンド エポキシ化天然ゴム* 75 重量% スチレン−ビニルイソプレン− 25 〃 スチレントリブロックポリマー 亜鉛華 5 〃 ステアリン酸 2 〃 加硫促進剤DM 2 〃 加硫促進剤TS 0.2 〃 ホワイトカーボン 10 〃 ポリエチレングリコール 1 〃 ナフチルアミン系老化防止剤 1 〃 カーボランダム#46 40 〃 硫黄 2.5 〃 *:エポキシ化率50%のものを使用した。 海相コンパウンド 天然ゴム 100 重量% 炭酸亜鉛 5 〃 ステアリン酸 1 〃 加硫促進剤M 0.8 〃 加硫促進剤DM 0.4 〃 加硫促進剤D 0.2 〃 加硫促進剤TS 0.15 〃 ナフチルアミン系老化防止剤 1 〃 ホワイトカーボン 10 〃 ポリエチレングリコール 1 〃 硫黄 2.5 〃
【0010】前記島相コンパウンドを混練し、一日間常
温で熟成し、圧延し、カッティングし4mm角のペレット
とする。前記海相コンパウンドを同じく混練し、一日間
常温で熟成し、圧延し、カッティングし4mm角のペレッ
トとする。前者のペレットと後者のペレットを1:3の
重量比で均一に混合後、キャビティ底面に靴底凹凸模様
を有するモールドに充填し、モールド機の熱板間にはさ
み型加硫し、本発明の靴底を作った。
温で熟成し、圧延し、カッティングし4mm角のペレット
とする。前記海相コンパウンドを同じく混練し、一日間
常温で熟成し、圧延し、カッティングし4mm角のペレッ
トとする。前者のペレットと後者のペレットを1:3の
重量比で均一に混合後、キャビティ底面に靴底凹凸模様
を有するモールドに充填し、モールド機の熱板間にはさ
み型加硫し、本発明の靴底を作った。
【0011】 対照例コンパウンド 天然ゴム 75 重量% スチレンブタジエン共重合ゴム 25 〃 ステアリン酸 1 〃 加硫促進剤M 0.8 〃 加硫促進剤DM 0.4 〃 加硫促進剤D 0.2 〃 加硫促進剤TS 0.15 〃 ナフチルアミン系老化防止剤 1 〃 ホワイトカーボン 30 〃 ポリエチレングリコール 3 〃 カーボランダム#46 40 〃 硫黄 2.5 〃
【0012】前記対照例コンパウンドを混練し、一日間
常温で熟成後、略、靴底形状に切断し、前記モールドを
用い同じ方法で型加硫を行い靴底を作った。本発明の靴
底と対照例の靴底とで靴を製造し、−30℃のアイスバー
ン上で歩行し、蹴り出し時,着地時,横滑りの状況を調
べたところ、本発明の靴底を使用した靴は全ての場合に
滑らなかったが、対照例の靴底を使用した靴は全ての場
合に滑って危険を伴った。
常温で熟成後、略、靴底形状に切断し、前記モールドを
用い同じ方法で型加硫を行い靴底を作った。本発明の靴
底と対照例の靴底とで靴を製造し、−30℃のアイスバー
ン上で歩行し、蹴り出し時,着地時,横滑りの状況を調
べたところ、本発明の靴底を使用した靴は全ての場合に
滑らなかったが、対照例の靴底を使用した靴は全ての場
合に滑って危険を伴った。
【0013】
【効果】本発明の靴底を使用した靴は、−20℃〜0℃の
寒冷地の圧雪上,アイスバース上で履いて、通常の速度
で歩行,高速度での歩行,方向転回を伴う歩行等でも転
倒等のおそれなく安全に履くことができた。
寒冷地の圧雪上,アイスバース上で履いて、通常の速度
で歩行,高速度での歩行,方向転回を伴う歩行等でも転
倒等のおそれなく安全に履くことができた。
Claims (4)
- 【請求項1】 ベースである海相と前記海相中に点在す
る島相とよりなり、前記海相はジエン系ゴムコンパウン
ドよりなり、前記島相はエポキシ化天然ゴム70〜 100重
量%とスチレン−ビニルイソプレン−スチレントリブロ
ックポリマー30〜0重量%とのブレンドゴムのコンパウ
ンドからなることを特徴とする防滑性靴底。 - 【請求項2】 海相が 100重量%に対し、島相が20〜40
重量%の比率で点在していることを特徴とする請求項1
記載の防滑性靴底。 - 【請求項3】 島相のブレンドゴムのコンパウンド 100
重量%に高硬度粒子が20〜60重量%混合されていること
を特徴とする請求項1又は2記載の防滑性靴底。 - 【請求項4】 エポキシ化天然ゴム中のエポキシ化率が
25〜50%である請求項1ないし請求項3のいずれか1項
に記載の防滑性靴底。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25243793A JP2639619B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 防滑性靴底 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25243793A JP2639619B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 防滑性靴底 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0779803A JPH0779803A (ja) | 1995-03-28 |
JP2639619B2 true JP2639619B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=17237368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25243793A Expired - Lifetime JP2639619B2 (ja) | 1993-09-13 | 1993-09-13 | 防滑性靴底 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2639619B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU767533B2 (en) | 1999-01-27 | 2003-11-13 | Compumedics Limited | Vigilance monitoring system |
KR101129323B1 (ko) * | 2010-10-06 | 2012-03-26 | 이권호 | 미끄럼 방지패드 및 그 제조방법 |
-
1993
- 1993-09-13 JP JP25243793A patent/JP2639619B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0779803A (ja) | 1995-03-28 |
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