JP3000286B2 - 線速度一定の光ディスク装置におけるアクセス制御方法 - Google Patents

線速度一定の光ディスク装置におけるアクセス制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は線速度一定の光ディスク装置におけるアクセ
ス制御方法に関し、特にアクセス時間を短縮し、正確、
安定且つ高速アクセスができるアクセス制御方法に関す
るものである。
〔従来技術〕
従来この種の技術としては、特公平1−50035号公報
に開示された、定接線速度ディスク再生装置があった。
この装置によれば、音楽のスタート点r0、線速度V及び
トラックピッチpを一定とした場合、レーザーピックア
ップの現在位置r1は、 ここでT1:現在位置ランニング時間信号 目的位置までの演奏時間信号T3のとき目的位置までの距
離r2この時横断すべきトラック数は、 n=(r2−r1)/p p;トラックピッチ という形で表わせる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の方法は、基本的条件の中に音楽のスタート
点r0、線速度Vが一定という条件下での演算であり、実
際にレッドブックの中では、音楽情報等のプログラムの
スタート直径(STARTING DIAMETER OF PROGRAM AREA)
=49.6〜50.0〔mm〕、線速度(SCANNING VELOCITY)V
=1.20〜1.40〔m/s〕という値になっており、例えばス
タート直径の差が0.4mmの2枚のディスクを比較すると
この0.4mmは、トラック数に換算するとトラックピッチ
p=1.6μとして、 0.4/P=0.4/1.6×103=250 本のトラックに相当し、線速度V=1.3m/sを中心値に仮
定しても最大0.1m/sの誤差となる。これは60minの点で
は1060トラックの誤差となり、これが原因でレーザーピ
ックアップの正確な位置への移動ができず、高速アクセ
スができないという問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、従来の目
的位置までの横断トラック本数を正確に算出できないと
いう欠点を除去し、目的位置までの横断トラック本数又
は距離が正確に算出でき、高速アクセスができる線速度
一定の光ディスク装置におけるアクセス制御方法を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため本発明は、線速度が一定で回
転する光ディスク上の目的位置にピックアップ装置をア
クセスさせる線速度一定の光ディスク装置におけるアク
セス制御方法において、光ディスクの回転数を検出する
回転数検出手段を設け、該回転数検出手段で検出された
該光ディスク上の任意の2点の回転数N1,N2とこの時の
ディスク内の時間情報T1,T2をリードインの際に読み込
み、この回転数N1,N2と時間情報T1,T2から光ディスク上
の任意の点から目的位置までの距離又はトラック数を算
出し、この算出した距離又はトラック数を基にピックア
ップ装置を目的位置に移動させることを特徴とする。
〔作用〕
本発明は上記の如く、回転数検出手段で検出された該
光ディスク上の任意の2点の回転数N1,N2とこの時のデ
ィスク内の時間情報T1,T2をリードインの際に読み込
み、この回転数N1,N2と時間情報T1,T2から光ディスク上
の任意の点から目的位置までの距離又はトラック数を算
出し、この算出した距離又はトラック数を基にピックア
ップ装置を目的位置に移動させるので、該ピックアップ
装置を正しい目的位置に正確に到達させることができ、
正確、安定且つ高速にアクセスすることが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係るアクセス制御装置の構成を示す
ブロック図である。同図において、1は光ディスクであ
り、該光ディスク1はスピンドルモータ2により回転さ
れるようになっている。スピンドルモータ2の回転軸3
には回転円板4が固着されている。5は回転円板4に設
けられたターゲットを検知するセンサであり、該センサ
5の出力がスピンドル回転数検出装置6に入力され、こ
こでスピンドルモータ2の回転数が検出され、CPUを具
備するシステムコントローラ7に入力される。
10は光学ヘッド、9はこの光学ヘッド10を送るスレッ
ドモータであり、スレッドモータ9はスレッドサーボ8
−1により制御される。また光学ヘッド10には、トラッ
キングサーボ8−2及びフオーカスサーボ8−3が接続
され、このサーボ8−1,8−2,8−3で構成されるサーボ
系8は前記システムコントローラ7で制御される。
また、光学ヘッド10の出力はRFアンプを通してEFM復
調デジィタル信号処理部12に出力される。
上記構成のアクセス制御装置において、光学ヘッド10
を光ディスク1の目的位置近傍へ移動させるために、シ
ステムコントローラ7はある任意の2点における回転数
N1,N2とこの時の光ディスク1に記録された時間情報T1,
T2をリードインの際に読み込み光ディスク上の任意の点
から目的位置までの横断トラック数を算出し、この算出
した横断トラック数を基にサーボ系8を介して光学ヘッ
ド10を正確に目的位置に移動させる。以下、システムコ
ントローラ7における処理について説明する。
今、第2図に示すように、光ディスク1に記録されて
いる時間情報がT1の時の光ディスク1の回転半径をr1
し、時間情報T2の時の光ディスク1の回転半径をr2
し、光ディスク1の線速度V〔mm/sec〕及びトラックピ
ッチをpとしたとき、線速度が一定であるから、光ディ
スク1の情報量は光ディスク1の面積に比例する。
pV(T2−T1)=π(r2 2−r1 2) (1) T1における光ディスク1の回転数をN1〔rpm〕、T2
おける回転数N2〔rpm〕としたとき、 N1=(V・60)/(2πr1) N2=(V・60)/(2πr2) (2) (1),(2)式により、r1,r2を消去すると、 V=4πp(T2−T1)/{(60/N2)−(60/N1)
(3) となり、60/N2,60/N1は単位時間あたりの回転数の逆数
であり、N1,N2.T1,T2を知ることで、この光ディスク1
の線速度を演算することができる。
一方、目標点までのトラック本数をXT、目標点の時間
情報をT3とすると、 XT=(r3−r1)/p (4) pV(T3−T1)=π(r3 2−r1 2) (5) (5)式より (4),(6)式より (2)式より、 r1=(V・60)/(2π・N1) (8) (3)式,(8)式により、(7)式は、 XT=〔(T2−T1)/30{(1/N2− (1/N1}〕・ [〔{(T3−T1)/(T2−T1)}・ {(1/N1−(1/N2}+ (1/N11/2−1/N1] (9) このように(9)式で示す通り、事前に任意の2点であ
る時間情報T1及びT2での回転数N1及びN2を検出すること
により時間情報T1から目標位置である時間情報T3までの
正確なトラック数XTが算出できる。
(9)式により時間情報T1から時間情報T4までのトラ
ック本数XT出がわかるので、任意の時間情報T3から時間
情報T4までのトラック本数Xは、 X=|XT−XT′| =|(T2−T1)/〔30{(1/N2− (1/N1}〕・ [〔{(T3−T1)/(T2−T1)}・ {(1/N2−(1/N1}+ (1/N11/2−〔{(T4−T1)/ (T2−T1)}・{(1/N2− (1/N1}+(1/N11/2]| (10) となり、光ディスク1の任意の点から任意の点への正確
なトラック本数が算出できるので正確に移動できる。
また、目的位置の時間情報T3における回転数をN3とす
ると、 N3=(V・60)/(2πr3) (11) (3)式,(6)式,(8)式より(11)式は、 となり、事前学習で時間情報T1及びT2における正確な回
転数N1及びN2をスピンドル回転数検出装置6で検出して
おくことで、任意の時間情報T3における正確な回転数が
算出できる。
第3図は第1図のアクセス制御装置のシステムコント
ローラ7の動作の流れを示す図、同図(a)は学習動作
を、同図(b)はサーチ動作を示す。学習動作は第3図
(a)に示すように、光ディスク1の時間情報がT1での
スピンドル回転数検出装置6の出力を読み込み回転数N1
を検出する(ステップ101)。次に光学ヘッド10を移動
させて、光ディスク1の時間情報がT2における回転数N2
を上記と同様に検出する(ステップST102)。これによ
り学習動作は終了する。
次にサーチ動作は第3図(b)に示すように、光ディ
スク1のサーチ目標時間(目的位置の時間情報)T3での
回転数N3を(12)式より求める(ステップ110)。現在
の時間情報を光ディスク1から読み込む(ステップ11
1)。次にこの現在の時間情報と上記T3を用い(10)式
より横断トラック本数Xを求める(ステップ112)。続
いて光学ヘッド10を横断トラック本数Xだけ移動させる
と同時にスピンドルモータ2の回転数を制御し、光ディ
スク1の回転数を前記N3に合わせ込む(ステップ11
3)。光学ヘッド10の移動後、現在の時間情報を光ディ
スク1から読み込み(ステップ114)、前記T3と一致す
るか否かを判断し(ステップ115)、一致したらサーチ
動作を終了し、一致しなかったら前記ステップ112に戻
る。
上記のように、光ディスク装置のアクセス制御を行な
うことにより、光ディスク1の回転数をスピンドル回転
数検出装置6で検出できれば、後の処理制御はソフト上
の処理だけでできるから、回転数を検出する手段を設け
るだけで、従来の線速度一定の光ディスク装置の構造を
殆ど変えることなくアクセス時間を短縮できる。
また、一般に線速度、データーのスタートポイントが
一定という概念にとられずに正確に光学ヘッド10の移動
が可能となる。
また、更にトラック横断本数をカウントする方式を用
いる場合は、目的位置までの横断トラック本数を正確に
算出しているので、光学ヘッド10が目的位置からオーバ
ーランしたとしても、光ディスク1の時間情報を見る事
なしに位置修正が可能である(一般には光ディスク1の
時間情報をPLLロックをかけて修正する時間が必要)。
また、第2図のT1,T2の位置は任意の位置でよく、こ
の精度は全く不要であり、上記の学習式の論理式の適用
が容易である。
なお、上記実施例ではシステムコントローラ7で光デ
ィスク1の任意の点から目的位置までの横断トラック数
を算出する例を説明したが、任意の位置から目的位置ま
での距離、即ち上記(3)式,(8)式より(6)式
は、 となり、任意の時間情報T3における回転半径r3が算出で
きるので、この回転半径r3だけ光学ヘッド10を移動させ
るようにしても良い事は当然である。
なお、(13)式からヘッドの移動距離を求める場合、
トラックピッチpは仮定の値(例えば1.6μ)を用いる
ことになるが、N1,N2等その他の値が正確であるので、
算出により得られる値は正確な値に近く、従来よりも極
めて高速でアクセスできるものとになる。更に、トラッ
ク横断本数をカウントする方式を用いれば(10)式よ
り、トラックピッチpの誤差の影響を受けずにより正確
に位置決めできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、回転数検出手段
で検出された該光ディスク上の任意の2点の回転数N1,N
2とこの時のディスク内の時間情報T1,T2をリードインの
際に読み込み、この回転数N1,N2と時間情報T1,T2から光
ディスク上の任意の点から目的位置までの距離又はトラ
ック数を算出し、この算出した距離又はトラック数を基
にピックアップ装置を目的位置に移動させるので、該ピ
ックアップ装置を正しい目的位置に正確に到達させるこ
とができ、正確、安定且つ高速にアクセスできる線速度
一定の光ディスク装置におけるアクセス制御方法を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るアクセス制御装置の構成を示すブ
ロック図、第2図は本発明の原理を説明するための図、
第3図(a),(b)はシステムコントローラの動作の
流れを示す図である。 図中、1……光ディスク、2……スピンドルモータ、3
……回転軸、4……回転円板、5……センサ、6……ス
ピンドル回転数検出装置、7……システムコントロー
ラ、8……サーボ系、9……スレッドモータ、10……光
学ヘッド、11……RFアンプ、12……EFM復調デジィタル
信号処理部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線速度が一定で回転する光ディスク上の目
    的位置にピックアップ装置をアクセスさせる線速度一定
    の光ディスク装置におけるアクセス制御方法において、 前記光ディスクの回転数を検出する回転数検出手段を設
    け、該回転数検出手段で検出された該光ディスク上の任
    意の2点の回転数N1,N2とこの時のディスク内の時間情
    報T1,T2をリードインの際に読み込み、この回転数N1,N2
    と時間情報T1,T2から光ディスク上の任意の点から目的
    位置までの距離又はトラック数を算出し、この算出した
    距離又はトラック数を基に前記ピックアップ装置を目的
    位置に移動させることを特徴とする線速度一定の光ディ
    スク装置におけるアクセス制御方法。
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