JP2999820B2 - 緩衝メトロニダゾール組成物による膣感染症の改良された膣内治療 - Google Patents

緩衝メトロニダゾール組成物による膣感染症の改良された膣内治療

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の相互参照 本件出願は、1988年1月15日に出願された本件出願人
の係属中の米国特許出願第144,252号の一部継続出願で
ある。
技術分野 本発明は生理膣pHに緩衝されたメトロニダゾール製剤
による細菌性バジノシス(vaginosis)及びトリコモナ
ス症の膣内治療方法に関する。
発明の背景 細菌性バジノシス(BVと称する)は、不快な魚臭を有
する増加された容量の膣排泄物に関連する。膣pHは正常
の範囲(pH3〜4)からpH4.7以上の値に上昇する。臭気
及び高pHは、膣中の多量のアミン、最も顕著にはトリメ
チルアミンを原因とする。これらのアミンは、pHが例え
ばKOHの添加または精液との相互作用により上昇する時
に発揮する。膣排泄物は、カンジダ膣炎に見られる凝集
排泄物と反対に外見上均一である。カンジダ症及びトリ
コモナス症とは対照的に、そう痒は一般にBVと関連しな
い。BV中の排泄物の湿潤封入の顕微鏡検査は、多形核白
血球(PMNと称する)の不在を明らかにする。対照的
に、膣排泄物中の多くのPMNの存在は、トリコモナス
症、淋病、またはクラミジア子宮頸炎を示す。
BVの原因となる生物は、或種の論争上の問題である。
ガードネレラ−バジナリスはBVを患う婦人の98%から分
離されるが、また68%程度に高い出現率で無症候の婦人
の膣中で正常なフロラとして小数で回収される(トッテ
ン(Totten)ら、1982年)。
ガードネレラが高濃度で存在する条件下で、正常の膣
と較べて、存在する乳酸杆菌の数のかなりの減少があ
る。正常の膣フロラは、4.0の平均pHでもって、主とし
て乳酸杆菌種を含む(ヒル(Hill)及びエムビル(Embi
l)、1986年;バートレット(Bartlett)及びポーク(P
olk)、1984年)。この低pHは、膣分泌物1ml当り108〜1
09個の乳酸杆菌の濃度で正常なフロラを支配する好酸性
乳酸杆菌(嫌気性及び条件的嫌気性のグラム陽性杆菌)
の増殖及び維持を促進する。乳酸杆菌の減少がガードネ
レラを増殖させるかどうか、また増加数のガードネレラ
が乳酸杆菌を実際に抑制するかどうかは、知られていな
い。いずれにしても、湿潤封入中に存在する支配的な微
生物が乳酸杆菌でない場合には、BVを疑う必要がある。
BVに見られるその他の微生物の過剰増殖があった。マ
イコプラスマーホミニス並びにバクテロイド、ペプトコ
ッカス、及びモビランクス(Mobiluncus)を含む嫌気性
菌がまたBVと極めて関連する(エスチェンバッハ(Esch
enbach)ら、1988年)。BVに於いて、ガードネレラ−バ
ジナリス及び嫌気性菌は、正常の場合の1000〜100,000
倍の過剰増殖で存在し得る。また、嫌気性菌が減少量の
乳酸杆菌の結果であるかどうか、またそれらがその減少
に原因するかどうかは、知られていない。しかしなが
ら、これらの生物は病原性と考えられるべき濃度で存在
する(ミード(Mead)ら、1986年)。
“クルー細胞(clue cell)”と称される異常細胞がB
V中で湿潤封入中に特徴的に見られる。これらのクルー
細胞は、膣上皮細胞であり、それらの周辺境界が不明瞭
にされるような細菌の厚い被覆物がそれらを包囲してい
る(エスチェンバッハら、1988年)。
ピータース(Peeters)及びピオット(Piot)(1985
年)は、“クルー細胞”を形成する膣上皮細胞へのガー
ドネレラ−バジナリス接着の実験モデルを開発した。こ
のモデルを使用して、彼らは、試験管内接着に最適のpH
がpH5〜6(細菌性バジノシスを患う婦人の膣pH)であ
り接着がpH3〜4(これはバジノシスにかかっていない
婦人の膣液の正常pHである)で制限されることを見い出
した。これが生体内でも当てはまる場合には、膣pHの上
昇はおそらくBVの病原の前提条件であり、おそらく疾病
特徴的の“クルー細胞”の形成に先行する。
その他の微生物に対する乳酸杆菌の抗菌活性が示唆さ
れた(マード(Mardh)及びソルテシイ(Soltesy)、19
83年)。スカビン(Skavin)及びシルワン(Sylwan)
(1986年)は、乳酸杆菌株が試験管内培養液中のBVを患
う婦人から単離された関係する細菌株の増殖を抑制する
ことを見い出した。試験された細菌株は、モビルンクス
−ムリエリス(Mobiluncus mulieris)、モビルンクス
−クルチシイ(Mobiluncus curtisii)、ガードネレラ
−バジナリス、ペプトコッカス種、ペプトコッカス−ア
サッカロリティクス、ペプトストレプトコッカス−アネ
ロビウス、グラム陽性嫌気球菌、及びバクテロイド種を
含んでいた。また、彼らは、これらの細菌株の顕微鏡で
見える増殖を可能にする最低pHがpH5.0〜5.5の範囲であ
ることを見い出した。このデータは、乳酸杆菌で支配さ
れた正常な膣フロラの存在並びにそれらの増殖及びその
他のBVに関連する細菌の抑制に必要なpH環境を確立し維
持することの重要性を支持する。
下記の4つの臨床基準のうちの3つ以上が存在する場
合には、BVの臨床診断が行なわれる。(1)均一な排泄
物;(2)pH4.7;(3)10%のKOHを排泄物に添加し
た後のアミン魚臭;(4)膣上皮細胞の20%以上に相当
する上皮クルー細胞の存在(エスチェンバッハら、1988
年)。
BV及びトリコモナス症の治療に於けるメトロニダゾー
ルの効能が知られている。7日間にわたって毎日2回50
0mgで経口投与されたメトロニダゾールの顕著な有効性
(実質的に100%)が実証された。その時以降、80〜90
%の治癒率が経口投与により繰返し報告された(フェイ
ファー(Pheiffer)ら、1978年;バルスドン(Balsdo
n)ら、1980年;エスチェンバッハら、1983年;パード
ン(Purdon)ら、1984年;チャールズ(Charles)ら、1
985年;スウェドバーグ(Swedberg)ら、1985年;マロ
ウフ(Malouf)ら、1981年;アムセル(Amsel)ら、198
2年;ハグストロム(Hgstrom)及びリンドステット(Li
ndstedt)、1983年;ミードら、1986年)。これらの研
究は、3日〜7日間で毎日2回400〜500mgの範囲の投薬
量または1回投薬で2gのメトロニダゾールの経口使用を
使用した。従来、5日〜7日間のメトロニダゾールの経
口投与がBVを治療するのに最も有効な方法であることが
一般に認められていた。しかしながら、BVのこのような
治療は、米国食品医薬品局(FDA)により認可されな
い。疾病防除センター(the Center for Disease Contr
ol)は、細菌性バジノシスの治療に7日間で毎日2回投
与される500mgのメトロニダゾールの投薬量を推奨す
る。唯一発表された論文はBVに関する膣内メトロニダゾ
ール治療の使用を報告する(ビストレッチ(Bistolett
i)ら、1986年)。著者らは、7日間で毎日2回の400mg
のメトロニダゾールからなる経口治療を7日間で毎日1
回の500mgのメトロニダゾールを含む膣錠剤の適用と比
較した。
メルク・マニュアル(第15編、1987年)は、メトロニ
ダゾール薬剤を注射により投与し得るが、経口投与され
たメトロニダゾールは2gの1回の投薬量で与えられる時
に有効な雌の治療を与えることを244頁に記載してい
る。
しかしながら、メトロニダゾールの経口投与による副
作用は広範囲であり得る。メトロニダゾールに関して、
“Modern Drug Encyclopedia"〔A.J.ルイス(Lewis)編
集、ボック・メディカル・ブックス(Vocke Medical Bo
oks)、ニューヨーク、NYにより1979年に発行〕は、メ
トロニダゾールに関して下記の記載を含む。
“副作用:悪心、頭痛、食欲減退、嘔吐、下痢、上腹
部窮迫、腹部痙攣、便秘、金属性、刺激性で不快な味、
苔舌、舌炎、口内炎、白血球減少、眩暈、めまい、協調
運動不能、運動失調、痙攣発作、肢のしびれまたは感覚
異常、一過性の関節痛、錯乱、過敏性、抑うつ、不眠、
軽度の紅斑発疹、衰弱、じんま疹、フラッシング、口、
膣または外陰部の乾燥、そう痒症、排尿障害、膀胱炎、
骨盤圧迫感、不感症、発熱、多尿症、失調症、性欲減
退、鼻充血、直腸炎、膿尿、およびまれに尿の色の説明
できない暗色化が報告されている。T波の平坦化が心電
図トレーシングに見られることがある。” BVに安全且つ有効な治療を施す必要(例えば、メトロ
ニダゾールの経口使用に関連する副作用を生じないで)
は、疫学上の傾向および重大な性質の潜在的な後遺症が
考慮される場合に、更に深刻で緊急な状態を呈する。例
えば、カードネレラ−バジナリスによる膣感染は、骨盤
内炎症性疾患、子宮内膜炎、及び早産の如き洗剤的な後
遺症と関連し(ミードら、1986年)、これらは付随した
かなりの罹病率プロフィールを有する。BVをこれらの症
状と関連づける直接の証拠はないが、膣内の10,000〜10
0,000の嫌気性生物の過剰増殖が或種の膣疾患を生じ得
ることを推測することは不適切ではない(ミードら、19
86年)。更に、この10年間で淋病及びトリコモナス症が
減少傾向にあり、同じ時間間隔中に、云わゆる“非特異
的な膣疾患”の増加があった(スタアーフェルト(Stae
rfelt)ら、1983年)。更に、BVはカンジダ症またはト
リコモナス症よりもかなり多い全膜炎患者の原因となり
得る(ミードら、1986年)。
BVは局在化した問題であるので、メトロニダゾールの
膣内適用は原則として臨床上有効であるべきである。更
に、膣内適用に於いて、冒されていない器官系はかなり
少量または検出し得ない量のメトロニダゾールを受ける
ので、その副作用は最小にされ、または排除される。
BVの望ましい治療は、最小有効投薬量のニトロニダゾ
ールを送出すると同時にそれが膣pHをほぼ正常の生理範
囲に調節し維持する膣内用組成物である。
それ故、BVの理想的な治療は、抗菌剤を膣に直接送出
すると同時に膣pHを正常の生理範囲に調節し維持する製
剤である。
BVの膣内メトロニダゾール治療が研究されてきた(ビ
ストレッチら、1986年)。著者らは、7日間で朝晩400m
gのメトロニダゾールからなる経口治療を7日間で毎晩5
00mgのその薬剤を含む膣インサートの適用からなる膣治
療と比較した。こうして、与えられた全投与量は、経口
治療群で5.6gであり、膣治療群で3.5gであった。研究を
終えた38人の患者に於ける知見は、治療の開始後4週間
での治癒率が膣治療群に関して19人中15人(79%)であ
り、経口治療後では19人中14人(74%)であることを示
した。治癒はpH、膣排泄物、10%のKOHによるアミン試
験及びクルー細胞に関する湿潤塗抹の試験の評価に基く
ものであった。また、同著者らは、ラクテートを生産す
る微生物(乳酸杆菌及び好気性連鎖球菌)が経口治療後
よりも膣治療後に多く見られることを報告し、この差が
膣内投与により得られる薬剤の高い局所濃度によるもの
であると考察した。これに関して、低濃度のメトロニダ
ゾールが2gのメトロニダゾールの1回の経口投薬後に膣
液中に見られた(デービス(Davis)ら、1984年)。こ
れらの著者らは、メトロニダゾールの局所投与が膣中に
正常な微生物相を再度確立するのに一層有効であり得る
と結言した。50mgのインサートとしてのメトロニダゾー
ルの膣内使用に関して副作用は報告されなかった。この
研究は膣に投与されたメトロニダゾールの有効性を示し
たが、これらの研究者らは依然として高投薬量(3.5g)
を使用し、膣pHを調節し維持することを試みなかった。
BVと同様に、症候性の婦人のトリコモナス−バジナリ
ス感染はそう痒症、不感症、または排尿障害に加えて異
常な排泄物及び臭気の原因を生じる。診断は排泄物の顕
微鏡検査による生物の同定、灰色もしくは黄緑色の排泄
物の存在、4.5より高い排泄物のpH、及び臭気を生じる
揮発性ポリアミンに関する陽性嗅ぎ試験を必要とする
(マックー(MaCue)、1989年)。高い膣pHはトリコモ
ナドの増殖を促進する。フォウト(Foute)及びクラウ
ス(Kraus)(1980年)らは、4.5より高い膣pHがトリコ
モナス感染と関連し、その感染を示すと報告した。治療
は、一般には、FDAにより認可されている経口メトロニ
ダゾール治療からなる。しかしながら、局所治療は、そ
れ程有効ではないと考えられる(ロビー(Robbie)及び
スイート(Sweet)、1983年;マックー(McCue)、1989
年)。
経口メトロニダゾールによる抵抗性患者の治療の失敗
に行き当たる場合には、経口及び局所(膣に適用され
る)メトロニダゾールの組合せが推奨された(フォウツ
及びクラウス、1980年)。これらの著者らは、1日まで
の間に毎日または1日おきに500mgの膣投与と組合せて1
4g〜42g程度の多い全投薬量の経口メトロニダゾールを
推奨した。明らかに、この極めて多い投薬の代替案が望
ましい。
メトロニダゾールの低い水溶性のために、種々の油系
メトロニダゾール組成物が開発され、これらは一般にク
リーム(水中油エマルション)または軟膏(石油ゼリー
系組成物)であり、メトロニダゾールが油相/水相中に
溶解/懸濁される。
ルーマニア特許第80,363号(1982年11月30日に公表)
(またC.A.101巻、116743cに報告されている)は、抗菌
活性及び抗炎症活性を有する膣用のゲルを記載してい
る。このゲルは、B.F.グッドリッチ(Goodrich)、シン
シナティ、オハイオから入手し得るゲル形成性ポリアク
リル酸ポリマーであるカーボポール(Carbopol)940
(商標)に入されたニトロフラール、クロラムフェニコ
ール、並びにテトラサイクリン及びカマズレンまたはヘ
キソエストールアセテートから選ばれたその他の抗菌性
物質と共にメトロニダゾール、ニスタチンを含む。
このようなゲル製剤は、それがメトロニダゾールに加
えて種々の活性な抗生物質、抗菌剤、および抗真菌剤を
含むという欠点を問題としている。この場合、このよう
なゲル製剤は、“膣炎”と関連する有害な細菌だけでな
く、正常な膣中に存在する乳酸杆菌及びその他のラクテ
ートを生産する生物(例えば、好気性連鎖球菌)の如き
望ましい細菌を殺すという広いスペクトルの“ショット
・ガン”基準で膣内で作用する。加えて、ルーマニア特
許はpH6〜6.5で製剤化される膣内用のゲル製剤を教示し
ている。それ故、このような膣用ゲル製剤の使用は、BV
またはトリコモナス症の完全な治療であるという観点か
ら疑いを免れないものである。何となれば、それは治療
した膣を異常な状態で残すからであり、このような状態
ではその他の日和見性の微生物による再感染または感染
が潜在的な後遺症である。
殺トリコモナス剤用に米国中ではなく国際市場に現在
知られている市販のメトロニダゾールの膣用組成物が、
モントリアル、P.Q、カナダのローヌ・プーラン製薬会
社により製造される。この製剤は、適用(5g)当り500m
gのメトロニダゾールを含むクリームである。トリコモ
ナス症に推奨される投薬量は、10〜20日間で毎日1回ま
たは2回の一つの適用である。それ故、推奨される全投
薬量は5〜20gのメトロニダゾールの範囲である。この
製剤のpHは、独立の研究所で試験されてpH6.1であっ
た。
今まで知られているところでは、膣の生理pH(即ち、
約3〜約4.25の範囲のpH)に於ける膣内治療に関してメ
トロニダゾールは、従来、製剤化されておらず、また使
用されていなかった。加えて、メトロニダゾールの倍グ
ラム量未満の投薬量のニトロニダゾールでは、BVまたは
トリコモナス症を治療するのに成功しなかった。
少ない安全な投薬量で侵入生物を排除でき、しかもラ
クテートを生産する生物の増殖及び維持に必要な膣環境
を与え得る、殺菌性バジノシス及びトリコモナス症の如
き膣炎の安全且つ有効な治療に対する要望が、依然とし
てある。
発明の要約 本発明は、BVまたはトリコモナス症(以下、まとめて
膣炎と称する)に悩まされる人の膣の安全且つ有効で比
較的低投薬量の治療を提供する。また、本発明は、BVま
たはトリコモナス症に関してメトロニダゾールの経口投
与または静脈内投与(これらの投与は上記の望ましくな
副作用を生じ得る)の必要をなくす。
本発明の方法の特徴は、約3〜約4.25、好ましくは約
3.75〜約4.25の範囲のpH値を有する緩衝製薬組成物中の
治療有効量のメトロニダゾールをこのような悩まされる
膣に導入することを含む。本法は膣炎の有効な比較的少
ない投薬量の治療を与えるだけでなく、また乳酸杆菌及
び好気性連鎖球菌の如き正常な膣微生物相の有益かつ有
効な再確立を促進する。こうして、例えば、本法は有効
な膣炎の治療を与えるだけでなく、また安全な治療を与
える。何となれば、本法は治療された膣を将来の微生物
感染と対抗し抵抗し得る正常な状態で残すからである。
現在知られている限りでは、その他の既存の膣炎の治療
は、このような利点を与えない。
本発明のその他の特徴によれば、このような方法の実
施に特に良く適した緩衝メトロニダゾール組成物の類が
提供される。この類の緩衝製剤は、BVをひき起こす嫌気
性細菌集団またはトリコモナス症をひき起こす原生動物
膣トリコモナスを驚くべき程少ない投薬量で防除し排除
する能力をもつだけでなく、また膣環境をほぼ正常の生
理pHに調節し維持する能力を有する。こうして、このよ
うな組成物は、好ましい細菌フロラの回復に必要な環境
を与えると共に、比較的に少ないが治療量のメトロニダ
ゾールを送出する。
本組成物は、生理学上許される媒体中で緩衝系と一緒
に唯一の活性成分としてメトロニダゾールを含む。緩衝
系は約3〜約4.25、好ましくは約3.75〜約4.25の範囲の
緩衝pH値を与え得る。
現在好ましいこのような組成物は、メトロニダゾー
ル、遊離カルボン酸基を有するゲル化した親水性の水分
散性ポリアクリル酸ポリマー、緩衝系、並びにメトロニ
ダゾール及び緩衝系用の水性溶媒を含む水性ゲルであ
る。
膣管中の治療組成物からのメトロニダゾールの延長さ
れ、実質的に一様で且つ制御された放出速度が、これら
の組成物により与えられる。
本発明を実施する現在好ましい方法に於いて、約3.75
〜4.25の範囲の緩衝pH値を与え得る緩衝系と一緒に唯一
の活性成分としてメトロニダゾールを含む組成物が約37
5mgのメトロニダゾールの全投薬量(3日〜10日間にわ
たって毎日夫々1〜3回で少なくとも約20mgの単位投薬
量で投与される)でBV及び/またはトリコモナス症に悩
まされる患者に膣内投与される。この投薬量は、メトロ
ニダゾールによる有効治療に従来使用される量の約10分
の1である。この減少された投薬量はpHの調節及び維持
の差異に関係すると考えられる。
本発明の多くのその他の利点及び特徴は、本発明の好
ましい実施態様の以下の説明、実施例、図面及び請求の
範囲からすぐに明らかになる。
図面の簡単な説明 開示の一部を形成する図面に於いて、 第1図は比較的希薄な強塩基で滴定される時の本発明
の実施に使用される型のゲル組成物の緩衝容量を示すグ
ラフであり;そして 第2図は比較的濃厚な強塩基で滴定される時の第1図
のゲル組成物の緩衝容量を示すグラフである。
好ましい実施態様を説明 本発明は多くの異なる形態の実施態様が可能である
が、本発明の好ましい実施態様が以下に詳細に説明され
る。しかしながら、この開示及びその中に説明される実
施態様は本発明の原理の例示と考えられるべきであり本
発明を限定することを目的とするものではないことが理
解されるべきである。
本発明は、以下に説明され例示されるような治療有効
量のメトロニダゾールの緩衝製剤を、このような悩まさ
れる膣に導入することにより実施される。本明細書に使
用される“膣”という用語は、一般に膣部を包含し、ま
た外陰部及び頸部を含むことを意味する。また、本明細
書に使用される“悩まされる膣”または“膣炎”という
用語は、細菌バジノシス(BV)、トリコモナス症、並び
に原生動物、嫌気性細菌、及びこれらの混合物からなる
群から選ばれたその病因性微生物を包含することを意味
する。
1回の投薬または単位投薬として膣内に導入されるメ
トロニダゾールの量は、患者の年令及び全身状態、患者
の病気の程度、投与の頻度、等の如き多くの変数に応じ
て、広く変化し得る。
本明細書及び請求の範囲に使用される“単位投薬量”
または“単位投薬形態”は、人の女性患者による単一投
薬として使用するのに適したこのようなゲル組成物の物
理適に別個の単位を云う。夫々の単位は、必要とされる
製薬ビヒクルと関連して所望の治療効果を生じるように
計算された前もって決定された量のメトロニダゾールを
含む。所定の患者に使用される本発明の正確な新規の単
位投薬形態は、(a)メトロニダゾール組成物の特異な
特徴及び得られる特別な治療効果、並びに(b)本明細
書に詳細に開示されるような特徴、特に目的とする治療
用に意図される特別な組成物からメトロニダゾールの放
出速度に直接依存して指示され、これらは本発明の特徴
である。
あらゆる便利な単位投薬形態が本発明を実施するのに
使用し得る。現在好ましい技術は、シリンジ、スクィー
ズ管の如き貯蔵容器からゲル組成物を管状アプリケータ
ーにより悩まされる膣中に押出すことである。単一のこ
のような容器中にこうして含まれるゲル組成物の容量
は、患者への所望の調節された投薬量の投与を容易にす
るように、1回の投与または2回の投与等を構成するよ
うに都合よく選ばれることが好ましい。貯蔵容器は最初
にシールされるが、使用時に開放される。1回より多い
投薬量が存在する場合、容器は好適なクロージャー手段
により再シール可能であることが好ましい。
その他の現在好ましい技術は、目的とする1回の単位
投薬量を含む1回使用のパケット(例えば、小さい封筒
状構造体、等)を使用することである。パケットは最初
にシールされるが、使用時に引き裂き、切断等によりパ
ケツト中の所望または計画された場所で開放され、その
後、内容物が所望により直接投与し得るようにパケット
が手動で締めつけられる。
投薬量または単位投薬量中に含まれるメトロニダゾー
ルの合計量は典型的には少なくとも約20mgであり、通常
約500mg以下である。ゲルビヒクル中の典型的な現在好
ましい単位投薬量は、約20〜約40mgであり、クリームビ
ヒクル中では約50mg〜約250mgであり、固体ビヒクル中
では約50mg〜約250mgである。
このような投薬量は、3〜10日の期間で毎日1〜3回
(即ち、24時間の期間で間隔をあけて)投与し得る。こ
うして送出される合計の毎日の投薬量は約50〜約500mg
の範囲であり得る。ゲル形態の組成物中では、毎日約80
mgの投薬量が充分である。その他の送出媒体を使用する
場合、毎日約500mgまでの比較的多い投薬量が好まし
い。本発明の組成物の通常の合計投薬量は約300mg〜約
5,000mgの範囲である。現在好ましい投与操作は、5日
の期間にわたって毎日2回投与される5gの単位投薬量の
ゲル(37.5mgの投薬量のメトロニダゾールを送出する)
を使用し、それにより約375mgの合計投薬量を送出する
ことである。当業者は、上記の投薬量が例示のために示
されること、及び本発明の精神及び範囲から逸脱しない
でそれより多い投薬量及び少ない投薬量が使用し得るこ
とを認める。
このような投薬量は、現在使用されCDCにより推奨さ
れるような匹敵する7gの投薬量(7日間に使用される50
0mgb.i.d、即ち標準のBV投薬量)よりもかなり少ない。
活性部位に直接適用される毎日の少ない投薬量の特に好
ましいゲル組成物は、投薬に関連する副作用及び潜在的
な全身活性のリスクを軽減する。この新規な低投薬量の
治療の有効性は、部位特異性、制御された放出、pH調
節、膣環境の調節、及び必要な正常な膣フロラ、例え
ば、ラクテートを生産する生物の再確立の提供の組合せ
に関係すると考えられる。
本組成物中の活性成分は、1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2−メチル−5−ニトロイミダゾール(メトロニ
ダゾール)である。この薬剤はジャコブ(Jacob)らの
米国特許第2,944,061号明細書に記載されており、市販
されている。
本明細書及び請求の範囲に使用される“メトロニダゾ
ール”という用語は、1−(2−ヒドロキシエチル)−
2−メチル−5−ニトロイミダゾールを含むだけではな
く、本明細書に記載される組成物の水相または油相に可
溶性であり、しかも本発明により教示されるように適用
される時に治療活性を示すメトロニダゾールの同族体及
び誘導体(塩、エステル、等)をも含む。生理学上許容
される媒体が、メトロニダゾールの送出ビヒクルとして
使用される。
本明細書に使用される“生理学上許される媒体”とい
う用語は、膣部に非刺激性である一種以上の粘稠乃至固
体の物質を云う。現在意図される組成物中の所定のこの
ような媒体は単一物質を含み得るが、複数の成分がこの
ような媒体を同様に構成してもよい。成分の例は、以下
に説明され例示されるように、水、油、表面活性剤、防
腐剤、浸透増進剤、等を含む。生理学上許される媒体
は、溜め、流すという問題を避ける目的で、上記のメト
ロニダゾール及びまたその中に溶解及び/または分散さ
れる上記の緩衝系と共に、周囲条件(例えば、25℃、76
0mmHg)で粘度により特性決定されることが好ましく、
その粘度は本発明の製品組成物を非流動状態に保つのに
少なくとも充分である。
本明細書に使用される“緩衝系”または“緩衝剤”と
いう用語は、水溶液中にある場合に、酸または塩基がそ
れに添加される時のpH(または水素イオン濃度)の大き
な変化に対してこのような溶液を安定化する一種以上の
溶質剤を云う。こうして上記の範囲内の開始緩衝pH値か
らのpHの変化に対する抵抗の原因となる一種以上の溶質
剤は公知である。
例えば、4.024のpHは0.05Mの酸フタル酸カリウムの溶
液により得られる。同様に、約4.0のpH値は酢酸−酢酸
ナトリウム緩衝剤により得られる。また、約4.0のpH値
は、例えば0.1モルのフタル酸水素カリウム50ml+0.1M
のHCl約0.1mlにより得られ、約4.1のpH値は、例えば、
0.1Mのフタル酸水素カリウム50ml+0.1MのNaOH約1.3ml
により得られる。また、所望pH値を得るための種々のそ
の他の緩衝剤、例えば、DL−バリン(pH4.0)、等が有
効である。実際には、局所適用に指示される範囲のpHを
得るあらゆる製薬上許される緩衝系が使用し得る。
本発明の膣導入に適し、且つ所望の治療作用及び膣の
所望の生理pHを得るのに適したメトロニダゾールの緩衝
製剤は、懸濁液;エマルション;透明ゲル及び不透明ゲ
ル;軟膏、ペースト、水中油(o/w)クリーム、固体内
相を含む半固体エマルション、液体内相を含む半固体エ
マルション、ゲル、及び硬質フォームを含む半固体系;
膣坐薬;錠剤(インサート);等の如きあらゆる便利な
形態であり得る。
本発明を実施するのに使用するのに適した緩衝メトロ
ニダゾール組成物ビヒクルは、以下のように分類し得
る。
1. 全て油である油性の組成ベースまたは軟質、例え
ば、石油系及び鉱油系 2. 吸収組成ベース a.水を吸収する無水油性系 b.油中水(w/o)エマルション系、例えば、アクアフ
ォー(aqaphor) 3. 油中水(w/o)型のエマルション組成ベース 4. 水中油(w/o)型のエマルション組成ベース 5. 無水の水溶性組成ベース 6. 粘度上昇剤としてヒドロゲルを含み、または含まな
い水性の溶液または懸濁液 7. 坐薬/インサート 上記の薬剤送出ビヒクルは夫々当業界で公知である。
しかしながら、本発明の実施に使用するための組成物を
調製する例示目的で、以下の詳細な説明が示される。
1. 油性ベースまたは軟膏; この類の製剤は、メトロニダゾール並びに溶解及び/
または懸濁された静菌薬/防腐剤及び緩衝系を含む炭化
水素系半固体を含む。これらのベース中のワセリン成分
は混入されたイソブチレン、コロイドシリカ、またはア
テアリン酸塩を使用する鉱油からパラフィンワックスに
至る粘度範囲のあらゆるパラフィンであり得る。白色ワ
セリン及び黄色ワセリンがこのような系の例である。こ
の類のベースは、高融点ワックスを融解により液体鉱油
中に混入することにより、または高温でポリエチレンを
鉱油中に混入することによりつくることができる。ポリ
シロキサン(またはシリコーンとして知られている)が
これらのベース中に使用するのに適しており、典型的に
は約0.5〜106センチストークの範囲の粘度を有する。ポ
リシロキサンに結合される有機物は低級アルキル、低級
アルケニル、フェニル及びアルキル置換フェニル、並び
にベンジルのようなフェニル(低級)アルキルの如き、
夫々1〜8個の炭素を有する低分子量炭化水素部分であ
ることが好ましい。このような部分中で、夫々の低級ア
ルキル基または低級アルケニル基は、ジメチルシロキサ
ンポリマーの場合のように、1〜3個の炭素を有するこ
とが好ましい。油性系の特別な製剤が下記の実施例に示
される。
2. 吸収ベース: これらの緩衝製剤に使用される吸収ベースは、メトロ
ニダゾールの他に、かなりの量の水を乳化する能力を或
する成分を含む油性系であり得る。外相が油性の性質で
ある油中水(w/o)エマルションが生成し得る。防腐剤
/静菌薬、例えばパラベン、緩衝系、等が、活性成分と
一緒に乳化水溶液としてこれらのベース中に混入し得
る。種々の添加剤が乳化剤として便利に使用され、これ
らはコレステロール、ラノリン(コレステロール及びコ
レステロールエステル並びにその他の乳化剤を含む)、
ラノリン誘導体、密ろう、脂肪アルコール、羊毛ろうア
ルコール、低HLB(親水性/親油性バランス)乳化剤、
並びに種々のイオン性表面活性剤及びノニオン性表面活
性剤を、単独で、または組合せて含むが、これらに限定
されない。
3. 油中水(w/o)エマルションベース: これらは、液体またはクリームである吸収ベースの一
般の類の発展であり得る。それらは、メトロニダゾール
と油相成分、静菌薬/防腐薬及びその中に溶解または懸
濁される緩衝剤塩との混合物をつくり、これに水を添加
して油中水エマルションを生成することにより調製し得
る。
下記の実施例に示された組成物がこれらの系の例示と
して与えられるが、当業者は特定成分の置換、添加、及
び/または省略がなし得ることを理解する。これらの実
施例で混入し得る別の成分の列挙が後述される。
4. 水中油(o/w)エマルションベース: これらの系は、メトロニダゾールを含む半固体エマル
ション、ミクロエマルションまたはフォームエマルショ
ン系である。通常、このような系は“乳白色”外観を有
する。典型的には、内部の油相は約10重量%〜約40重量
%の油の組成範囲(%)であり、外相は80%以上の水を
含み得る。油性相は、長鎖アルコール(セチル、ステア
リル)、長鎖エステル(ミリステート、パルミテート、
ステアレート)、長鎖酸(パルミチン酸、ステアリン
酸)、植物油及び動物油並びに種々のろうを含み得る
が、これらに限定されない。これらは、アニオン性、カ
チオン性、ノニオン性もしくは両性の表面活性剤または
特にノニオン性表面活性剤の組合せを用いてつくること
ができる。下記の実施例はこれらの系の例示であるが、
当業者は特定成分の置換及び添加または省略が当業者に
よりなし得ることを理解する。別の成分の列挙が後述さ
れる。
5. 無水の水溶性ベース: これらの系は、グリセリン、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコールの如きグリコール(これらは
ヒドロキシプロピルセルロースにより増粘される)中の
メトロニダゾール及び所望の緩衝系の溶液または懸濁液
を含む。
下記の実施例は、これらの系の例示であるとして示さ
れる。当業者は、特定成分の置換、添加及び/または省
略がなし得ることを理解する。これらの組成物の実施例
に混入し得る別の成分の列挙が後述される。
6. 水性の溶液または懸濁液: これらの系は、粘度上昇添加剤としてヒドロゲルを用
いて、またはそれを用いないで、メトロニダゾールを使
用して調製し得る。粘度上昇剤が存在しない場合には、
このような組成物は実質的に水中のメトロニダゾール及
び緩衝剤成分の溶液または懸濁液である圧注液として調
製し得る。また、この類のビヒクルは水+比較的高いHL
B表面活性剤を使用して緩衝系と共にミセル可溶化メト
ロニダゾールを含むことが好ましい。
メトロニダゾールは、ゲル化剤でつくられた緩衝ゲル
に製剤化し得る。これらのゲル化剤の幾つかの例は、下
記のとうりである。
セルロース物質−メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロ
キシプロピルセルロース。
カチオン性ポリマー−“ポリクォーターニウム(Polyqu
aternium)−10"、即ち、トリメチルアンモニウム−置
換エポキシドと反応させられたヒドロキシセルロースの
ポリマー四級アンモニウム塩、等。
ポリオキシアルキレン及びその誘導体−ラノリンのポリ
オキシエチレン/ポリオキシプロピレンエステル カルボキシビニルポリマー−架橋アクリル酸ポリマー、
例えば商品名カーボポール(商標)としてB.F.グッドリ
ッチカンパニィ(アクロン、オハイオ州)から市販され
るポリマー 7. 膣用インサート及び坐薬: メトロニダゾールを含む坐薬は、例えば、その性質が
油性であってもよく(これは体温で溶解する)、または
膣液に溶解するポリエチレングリコール系であってもよ
い。坐薬の付加的なベースはグリセリン及びグリセリン
処理したゼラチンである。また、β−ラクトースの如き
固体、メトロニダゾール及び緩衝系成分が錠剤に圧縮で
き、これら錠剤は挿入後に溶解し、それにより緩衝メト
ロニダゾール系を放出する。
下記の実施例はこれらの系を例示するが、当業者は特
定成分の置換、添加及び/または省略がなし得ることを
理解する。下記の列挙はこれらの実施例に混入し得る別
の成分を例示する。
表面活性剤 上記のように、本発明の緩衝製剤は一種以上の表面活
性剤を含み得る。好適な表面活性剤は、局所適用に製薬
上許されるアニオン性、カチオン性、両性及びノニオン
性の表面活性剤を含む。上記の特性を有するあらゆる一
種以上の表面活性剤が使用し得る。本発明の製剤に使用
し得る好適な表面活性剤の代表例が、マーチン(Marti
n)及びコック(Cook)著、Remington's Practice of P
harmacy、第12編、1961年、219〜226頁、R.G.ハリー(H
arry)著、Cosmetics:Their Principles and Practice
s、(1965年)、396〜398頁及び413〜417頁、並びにE.
サガリン(Sagarin)著、Cosmetics Science and Techn
ology、(1957年)、328〜333頁、1060〜1063頁及び125
4頁に記載されており、これら刊行物は参考として本明
細書に含まれる。好適な代表的な表面活性剤は、下記の
ものを含む。
A.アニオン性表面活性剤 1. 10〜22個の炭素原子を有する脂肪酸から誘導された
ナトリウム石けん、カリウム石けん及びアンモニウム石
けん;並びに10〜22個の炭素を有する脂肪酸から誘導さ
れた多価金属(マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アル
ミニウム及び鉛)石けん。
2. 10〜22個の炭素を有する脂肪酸と一級アミン、二級
アミン及び三級アミン、例えばモノエタノールアミン、
ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン、並びに
環式アミン、例えばモルホリンとから誘導されたアミン
石けん。例はステアリン酸トリエタノールアミン、等で
ある。
3. ロジン石けん、例えば、ロジン酸、例えばアビエチ
ン酸のナトリウム塩。
4. 式ROSO3H(式中、R基は例えば22個までの炭素を有
する脂肪アルコール残基の如き有機部分を表わす)によ
り表わし得るスルフェート化合物のアルカリ金属塩。例
はラウリル硫酸ナトリウム、モノラウリルグリセリル硫
酸ナトリウム、スルフェート化されたヒマシ油、オリー
ブ油、茶油、ニートのフット(foot)綿実油、なたね
油、トウモロコシ油及びぬか油の如き油、等を含む。
5. 式RSO3H(式中、R基は8〜22個の炭素を有し得
る)により表わし得るスルホン化化合物のアルカリ金属
塩。これらは、ジオクチルナトリウムスルホスクシネー
ト、オキシエチル化アルキルアリールスルフェートの如
きアルカンスルホネート;ナトリウムイソプロピルナフ
タレンスルホネート、ナトリウムドデシルベンゼンスル
ホネート、ナトリウムスルホナフチルステアレートの如
きアルキル芳香族スルホネート等を含む。
B.カチオン性表面活性剤 1. 8〜18個の炭素を有する直鎖脂肪アミンから誘導さ
れたアミン塩(例えば、塩酸塩及び酢酸塩)。例はオク
トデシルアミン塩酸塩、等である。
2. 塩化メチレン、ジメチル硫酸、塩化ベンジル、等に
よる脂肪アミンのアルキル化により生成された四級アン
モニウム塩。これらの化合物は式〔RR′R″RN〕Y
(式中、R、R′、R″、Rの夫々は8〜22個の炭素
の長鎖脂肪族基または脂肪酸アミド残基;メチル、エチ
ル、もしくはプロピルの如き短鎖脂肪族基、フェニル基
もしくはベンジル基の如き芳香族基;またはピリジン基
もしくはピペリジン基の如き複素環基であり;且つYは
クロリド基、ブロミド基またはアセテート基の如き無機
カチオンまたは低級有機カチオンを表わす)により表わ
し得る。例はトリエタノールアミンステアレート、セチ
ルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンズアルコニウ
ムクロリド、等を含む。
C.ノニオン性表面活性剤 1. アルキルフェノール(このようなフェノールは夫々
5〜18個の炭素を有するアルキル側鎖でモノアルキル
化、ジアルキル化またはポリアルキル化されている)と
6〜20モルのエチレンオキサイドとの縮合生成物の如き
エーテル、及び相当するナフタレン化合物またはジフェ
ニル化合物。例はポリオキシエチレン、ポリオキシエチ
レン−ポリオキシプロピレンコポリマー、等を含む。
2. 式RCOOR′(式中、Rは12〜22個の炭素を有する脂
肪酸から誘導された長い炭化水素鎖であり、R′は多価
アルコールから誘導される)により表わし得る化合物の
如きエステル。例は、グリセリルモノステアレート、ジ
エチレングリコールモノラウレート、例えばウラリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸及び/またはオレイン
酸から誘導されたソルビタン脂肪酸エステル、等を含
む。
3. 脂肪酸と多価アルコールのエステルの未反応ヒドロ
キシ基を含むポリオキシエチレン鎖があるエーテル−エ
ステル。
4. ラウロイルジエタノールアミド等の如き脂肪酸アミ
ド。
D.両性表面活性剤 1. アミノ基及びカルボキシ基を有する表面活性剤の如
き表面活性剤。例えば、ドデシルB−アラニン、云わゆ
る“ミラノール(Miranols)”の如きイミダゾリン誘導
体、等を含む。
2. アルカンスルホンアミドをホルムアミド及びメチル
タウリンと縮合することにより生成されたアミノ基及び
硫酸基またはスルホン酸基を含む表面活性剤。
上記の4つの全般の類からの好適な代表的な表面活性
剤は、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステ
アレート、ソルビタンセスキオレエート、グリセロール
モノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソル
ビタンモノパルミテート、ソルビタンモノラウレート、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリエチレング
リコール400モノステアレート、トリエタノールアミン
オレエート、ポリオキシエチレングリコール400モノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ナトリ
ウムオレエート、カリウムオレエート、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ラウロイルイミダゾリン、ナトリウムデドシ
ルベンゼンスルホネート、ナトリウムモノグリセリドス
ルフェート、ナトリウムアルカリールアルキルポリグリ
コールスルフェート、ナトリウムオレイルタウレート、
ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、ラウリルポ
リグリコールエーテル、ナトリウムジブチルナフタレン
スルホネート、アルキルフェノールポリグリコールエー
テル、ソルビタンモノラウレートポリグリコールエーテ
ル、スルホン化ヒマシ油、トール油ポリグリコールエス
テル、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリ
ド、アルキルナフタレンピリジニウムクロリド、セチル
ジメチルエチルアンモニウムブロミド、アルキルジチメ
ルクロロベンジルアンモニウムクロリド、ジブチルフェ
ニルフェノールスルホネート、コラミノエチルホルミル
メチルピリジニウムクロリドのエステル、スルホン化メ
チルオレイルアミド、ソルビタンモノラウレートポリグ
リコールエーテル、ポリグリコールオレエート、ナトリ
ウムラリウルスルホアセテート、ナトリウム2−エチル
ヘキサノールスルフェート、ナトリウム7−エチル−2
−メチルウンデカノール−4−スルフェート、ナトリウ
ム3,9−ジエチルトリデカノール−6スルフェート、ナ
トリウムラリウル及びミリスチルコラミドスルホネート
及びN−(ナトリウムスルホエチル)オレアミド、等を
含む。
防腐剤 上記のように、本発明の緩衝組成物は、好適な静菌
薬、防腐剤、抑制薬、等、例えばパラヒドロキシ安息香
酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル及びブチルエステル、プロピルガレート、ソルビン酸
並びにそのナトリウム塩及びカリウム塩、プロピオン酸
並びにそのカルシウム塩及びナトリウム塩、“ジオキシ
ン”(6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサ
ン)、“ブロノポール”(2−ブロモ−2−ニトロプロ
パン−1,3−ジオール)及びジブロモサリチルアニリ
ド、トリブロモサリチルアニリドの如きサリチルアニリ
ド、“シナリル"100及び200または“ダビシル"100及び2
00(1−(3−クロロアリル−3,5−トリアザ−1−ア
ザニドアダマンタンクロリドのシス異性体)、ヘキサク
ロロフェン、安息香酸ナトリウム、クエン酸、エチレン
ジアミンテトラ酢酸並びにそのアルカリ金属塩及びアル
カリ土類金属塩、ブチルヒドロキシアニソール、ブチル
ヒドロキシトルエン、クロロクレゾール及びブロモクレ
ゾール並びにクロロオキシレノール及びブロモオキシレ
ノールの如きフェノール化合物、ベンズアルコニウムク
ロリドのような四級アンモニウム化合物、フェニルエチ
ルアルコール、ベンジルアルコール、等の如き芳香族ア
ルコール、クロロブタノール、ヨードクロロヒドロキシ
キノリンの如きキノリン誘導体、等を含み得る。
親水性増粘剤及び疎水性増粘剤 (懸濁剤、ゲル化剤、または粘度誘導剤) 本発明の組成物に使用し得る好適な増粘剤は、コロイ
ドアルミナ、コロイドシリカ、アルギル酸及びその誘導
体、“カーボポール”(カルボキシビニルポリマー)、
“クルセル”(セルロースエーテル)、“メトセル”
(メチルセルロース)、“ナトロソル”(ヒドロキシエ
チルセルロース)、ナトリウムカルボキシメチルセルロ
ースの如きセルロース誘導体、ゼラチン、寒天、トラガ
カント、アカシアゴム、グアーゴム、ステアレート、イ
ソブチレン、ワックス、カラゲーン、等の如き天然ゴ
ム、卵黄、レシチン、ペクチン、チクシン、云わゆるポ
リオクスの如き樹脂状エチレンオキサイドポリマー等を
含む。
その他のアジュバント/補助溶剤 本発明の組成物に混入し得るその他のアジュバント
は、密ろう、鯨ろう、パラフィンワックスの如きろう、
並びに10〜22個の炭素を有する脂肪酸、アルコール及び
アミド、等を含む。
分子中に1〜22個の炭素を有する一価アルコール、例
えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、ヘキサノール、セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール等の如き一価アルコールが使
用し得る。
分子中に2〜22個の炭素を有する二価アルコール及び
多価アルコール、例えばプロピレングリコール、グリセ
リン、ヘキサントリオール、例えば1,2,6−ヘキサント
リオール、ソルビトール、1,3−ブタンジオール、2,3−
ブタンジオール、等の如き、二価アルコール及び多価ア
ルコールが使用し得る。
約100〜約20,000の範囲の分子量を有するポリエチレ
ングリコール及びポリプロピレングリコールの如き、ポ
リエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが
使用し得る。
分子中に2〜22個の炭素を有する脂肪族−塩基酸及び
2塩基酸の如き脂肪族一塩基酸及び二塩基酸と、(a)
分子中に1〜20個の炭素を有する一価アルコール、
(b)分子中に2〜20個の炭素を有する二価アルコール
及び多価アルコール、及び(c)糖アルコールとのエス
テルが使用し得る。例はイソプロピルミリステート、ミ
リスチルミリステート、セチルステアレート、メチルス
テアレート、イソプロピルセバケート、メチルセバケー
ト、スクロースモノラウレート、スクロースモノステア
レート、等を含む。また、コレステロール、等の如きス
テロールが使用し得る。
緩衝剤 一般に、上記のように、本組成物用の緩衝剤は、ほぼ
3〜5のpKaを有する液体または固体(適用に依存す
る)のあらゆる生理学上許される有機酸(及びその相当
する塩)を含み、酢酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、プ
ロピオン酸、リンゴ酸、コハク酸、及び酒石酸を含む
が、これらに限定されない。
ガ ス 本発明の組成物は空気または或種のその他の医療上/
製薬上/化粧上許されるガスを含むことができ、このガ
スはこのような組成物の液相中に乳化されて泡を生じ
る。
メトロニダゾールの例示の緩衝組成物 本発明の組成物は、一般に、組成物の合計重量を基準
として少なくとも約0.1重量%のメトロニダゾールを含
むことが有利である。メトロニダゾールは、組成物の合
計重量を基準として約0.25重量%〜約1.0重量%の量で
存在することが好ましく、約0.75重量%で存在すること
が更に好ましい。典型的には、組成物は約3%以下のメ
トロニダゾールを含む。メトロニダゾールの更に多い含
量及び更に少ない含量が、本発明の精神及び範囲から逸
脱しないで使用し得る。
実質的に油を含まない、メトロニダゾールを含む水性
組成物(その中で、この薬剤は単相水性ゲル中に可溶化
される)が、本発明の実施に使用される実施態様の好ま
しい類である。BVを治療する際のこのような水性ゲル組
成物の全利点が上記されたが、以下に更に詳しく説明さ
れる。
所定のこのような組成物中のメトロニダゾールの実際
の濃度は、治療されるBVの性質及び程度、考えられる治
療期間、投与される特別の単位投薬のサイズ、等の如き
変数に応じて変化し得る。
好ましい組成物に於いて、メトロニダゾールは高分子
量ポリカルボキシル化ビニルポリマーの水溶液中にあ
る。そのポリマーは、メトロニダゾール及び水と混合さ
れる時に、望ましい粘稠なゲル化コンシステンシーを組
成物に与える。好ましいゲル組成物は、組成物の合計重
量を基準として少なくとも約95重量%の水を含み、且つ
必要な程度のメトロニダゾール濃度を有し、それ故、有
効な局所送出及び膣中のメトロニダゾールの生物利用能
のために熱力学的活性を有する。また、好ましいゲル組
成物は、前記の必要な治療活性を有する。
このような好ましい組成物を配合するのに有効なゲル
形成性ポリマーは、親水性で水分散性であり、遊離カル
ボキシル基及び比較的高い塩基結合能力を有し、且つ塩
基で中和される時に実質的に一様なコンシステンシーの
緩衝ゲルを形成するあらゆる好適なポリマーであり得
る。本発明の組成物に使用するのに好ましいポリマーは
水分散性ポリカルボキシル化ビニルポリマーである。ポ
リアクリル酸ポリマーが、この目的に特に好ましい。ポ
リマーの分子量は約1,250,000〜約4,000,000ダルトンの
範囲であることが望ましい。好適なポリアクリル酸ポリ
マーは、商標カーボポール934、940、950及び941とし
て、B.F.グッドリッチ社(オハイオ州、シンシナティ)
から市販されているポリマーの如き、ポリアルケニルポ
リエーテルでわずかに架橋されたポリアクリル酸ポリマ
ーを含むが、これらに限定されない。カーボポール934P
(商標)が本発明の実施に使用するのに特に好ましいポ
リマーである。
ポリマーは、好ましい組成物のゲル化を生じ、且つ所
望の粘稠なコンシステンシーを得られる局所製剤に与え
るのに充分な量で存在する。加えて、重要なことに、ポ
リマーはこの方法に必要な緩衝容量及びpH範囲を与える
濃度で使用される。メトロニダゾール組成物は、組成物
の合計重量を基準として、約0.2重量%〜約7.0重量%、
好ましくは約0.5重量%〜約2.5重量%、最も好ましくは
約2.0重量%のポリマーを含むことが有利である。
これらのポリマーの水溶液は塩基で中和される時にゲ
ルを形成する。カーボポール(商標)の如きポリマーの
ゲル化を促進するのに使用された水溶性塩基は、例え
ば、アンモニア、NaOHの水溶液の如き無機塩基、並びに
有機塩基、例えば、メチルアミン及びエチルアミンの如
きアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルア
ミン、アルカノールアミン、ジアルカノールアミン、等
を含む。強塩基を使用することが好ましい。本発明の組
成物の製薬上有効な成分、即ちメトロニダゾールそのも
のは、水溶液中で酸性ポリマーを所望の程度に部分中和
し、ゲル化を促進するのに充分塩基性である。
必要により、好ましいゲル組成物は、可溶化剤、即ち
活性薬剤の微生物への浸透を促進する薬剤を更に含んで
もよい。このような可溶化剤はジメチルスルホキシド
(DMSO)及びプロピレングリコールを含むが、これらに
限定されない。プロピレングリコールが好ましい。組成
物は、組成物の合計重量を基準として、約1.0重量%〜
約50重量%、好ましくは約2重量%〜約5重量%、更に
好ましくは約3重量%のこのような可溶化剤を含むこと
が有利である。
必要により、防腐剤がゲル組成物貯蔵中の酵母、カ
ビ、及び細菌の如き微生物の増殖を抑制するのに有効な
量でこのようなゲル組成物に混入されてもよい。あらゆ
る通常の防腐剤が使用でき、パラベンが好ましい。メチ
ルパラベンとプロピルパラベンの混合物が防腐剤として
特に有効であることがわかった。このような組成物は、
ゲル組成物の合計重量を基準として約0.08重量%のメチ
ルパラベン及び約0.02重量%のプロピルパラベンを含む
ことが最も好ましい。
エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)またはその塩の
一つが皮膚用製剤に普通使用され、必要によりゲル組成
物に混入されてもよい。EDTAは製剤中に存在し得る或種
の金属をキレート化し、これは或る患者が金属不純物を
含む製剤に対して副作用を有するので有益である。また
EDTAは低いpH値、例えば約3.0〜約4.5のpH値を有する組
成物中で経時的に起こり得る組成物の望ましくない“褐
変”を抑制する。必要により、ゲル組成物は組成物の合
計重量を基準にして約0.01重量%〜約0.1重量%、好ま
しくは約0.05重量%を更に含むことが有利である。
ゲル組成物の最終pH値は、生理学上適合する。範囲内
で変化し得る。最終pH値は生理学上適合性であり、即ち
生物組織に有害ではなく、膣環境を正常な健康な範囲に
調節、制御し、酸性であることが有利である。pH値は約
3〜約4.25、好ましくは約3.75〜4.25である。水溶液の
pH値を調節するあらゆる好適な方法が使用し得る。水酸
化ナトリウム(NaOH)が最初pHを所望の水準にするため
に組成物に添加されることが有利である。ゲル組成物は
好ましい範囲内の一層酸性のpH値よりも中性に近いpH値
で一層粘稠であり、即ちゲル中のポリマーが例えばNaOH
で更に大きな程度に中和されるにつれて粘度が上昇す
る。
上記の成分は、所望のコンシステンシー及びpH値の一
相の水性ゲル中に溶解され、均一に分散されたメトロニ
ダゾールを含む組成物を生成する如何なる順次及び方法
で組合わされてもよい。このような組成物を調製する一
つの好適な方法は、ポリマーの水溶液(“パートA"と称
する)の調製を伴なう。この溶液は蒸留水中にポリマー
を含むことが有利である。メトロニダゾールを含む“パ
ートB"が調製される。パートAとパートBの混合は組成
物のゲル化を生じる。任意の可溶化剤及び一種以上の防
腐剤がパートB中に含まれることが好ましい。EDTAが製
薬に添加される場合には、それはパートA中に含まれる
ことが好ましい。その後、pH値が、例えばNaOHの添加に
より所望の水準に調節し得る。
上記の範囲のpHを有する得られた均一な緩衝ゲルは、
非炎症性成分及び非刺激性成分を使用することを含む、
上記の有利な性質をもつ。メトロニダゾールの一層高い
特異的な活性は、膜中の増大された拡散、ビヒクルから
の放出、及び制御されたpHによる結果として生じる。少
量のメトロニダゾールを使用して、その結果は一層大き
な治療有効性である。製剤はメトロニダゾールの望まし
くない溜り及び漏出を防止する望ましいコンシステンシ
ーを有する。また、例えば薬剤溶解性を促進するために
或種の製剤中に見られる高濃度の組織乾燥性成分(例え
ば、アルコール及びアセトン)が避けられる。このよう
な成分は高濃度で患者の膣壁を過度に乾燥して望ましく
ない不快感を生じることがある。
上記のように、このような上記のゲル組成物が上記の
ようにして悩まされる膣に導入される時、ゲル組成物か
ら膣の環境へのメトロニダゾールの延長され、驚く程に
一様で、調節された(制御された)放出速度が得られ
る。溜り及び溜出が最小にされる。放出速度または送出
は、延長された期間にわたって持続される。
放出速度は、放出期間中に膣組織に送出される薬剤の
量が最小治療有効量であるか、またはそれよりわずかに
多いような速度である。
また、ゲル組成物は異常な極めて有効な緩衝容量を有
し、これはメトロニダゾールの所望の殺菌活性に加え
て、且つその活性と同時作用して、本発明の実施に関連
する治療有効性を得るのに望ましく、また重要である。
この組合せは、膣環境のpHを調節し制御することにより
新規な低投薬量のメトロニダゾール製剤の治療有効性を
可能にする。
こうして、ゲル組成物は、一般に本発明の緩衝組成物
の特徴であるように、使用環境中の酸または塩基への暴
露後のpHの変化に抵抗する。本明細書に上記されたゲル
組成物の調製に際し、強塩基(例えば、水酸化ナトリウ
ム)はカーボポール(商標)ポリマー(弱酸形態)に添
加されることが好ましい。この中和は製剤を増粘して所
望のゲルコンシステンシーを生じる。また、それは緩衝
系を生成するのに必要とされる成分の混合物を生成す
る。
後述の例示物質が示すように、塩基の合計容量が実質
的に増加(例えば、2倍に)されるように、塩基の濃溶
液及び塩基の希薄溶液の夫々を用いて、ゲル製剤の一部
が強塩基(例えば、水酸化ナトリウム)により連続的に
滴定される時、ゲル製剤に固有のかなりの緩衝効果があ
るだけではなく、また希釈の結果としてゲル製剤緩衝強
さに殆ど影響がないことがわかる。
これらの結果は本発明の実施により、例えばBVの局所
治療を行なう目的に重要である。一つには、これらの結
果は、膣中で起こる単位投薬量のゲル組成物の固有の希
釈がBV型の感染によりひき起こされる膣組織の望ましく
ないアルカリ化を防止することを助け、またそのアルカ
リ化を処理するゲル組成物の能力に影響しないことを示
す。もう一つには、これらの結果は、膣組織が約4.5よ
り低いpHに留まるように促がし得ることを示し、このpH
はBV生物活性を抑制し、且つ乳酸杆菌等の如き或種の望
ましい正常な細菌の集落形成及び発育を促進するのに望
ましい。更にもう一つには、これらの結果は、膣中のゲ
ル組成物と関連する延長された放出速度特性が単位投薬
量希釈により殆ど影響されないことを示す。
本発明の実施が以下の実施例に示される。これらの実
施例は、本発明の範囲を限定するためではなく、本発明
を説明することを目的とする。メトロニダゾールの有効
性に悪影響を及ぼさない治療組成物の変化は当業者に明
らかであり、本発明の範囲内にある。例えば、着色剤、
等の如き付加的な成分は、得られる組成物が上記の所望
の性質を保持する限り、組成物中に含まれてもよい。特
にことわらない限り、夫々の組成物は夫々示された成分
を一緒に通常のように混合することにより調製される。
また、特にことわらない限り、夫々の組成物は、使用中
に約3〜約4.25の範囲のpH値を与える緩衝剤(緩衝系)
を用いて調製される。
実施例1:ゲル調製 本発明の組成物の30Kgのバッチを、以下のようにして
調製した。カーボポール934P(商標)600g(組成物の最
終重量の2.0重量%)を、エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA)二ナトリウム二水和物15gを含む蒸留水16.5
に溶解した。10重量%の水酸化ナトリウム(NaOH)溶液
の充分な量を添加してpH値を約3.75〜3.9にした。この
水性ポリマー溶液を“パートA"と称した。プロピレング
リコール900g(組成物の最終重量の3重量%)、メチル
パラベン24g(組成物の最終重量の0.08重量%)及びプ
ロピルパラベン6.0g(組成物の最終重量の0.02重量%)
を混合することにより“パートB"を調製した。この混合
物を、50℃に保った蒸留水11.4に分散されたメトロニ
ダゾール225gに添加した。その後、パートAとパートB
を充分混合し、組成物のゲル化が生じた。その後、NaOH
の冷水溶液を使用して最終pH値を4.0に調節した。その
後、蒸留水を添加して所望の30Kgの最終重量を得た。Na
OH及び水を粘稠なゲル中に充分に混合した。
実施例2:鉱油をベースとする油性系 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 コロイドシリカ 5.0 α−トコフェロール 0.1 酒石酸/酒石酸ナトリウム 2 鉱油70/80cps 合計で100とする量 この製剤の実施態様は、メトロニダゾールを鉱油中で
スラリーとし、残りの成分をそれと混合することにより
調製する。
実施例3:油性組成物 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 “アクアフォー” 50 メチルパラベン 0.1 プロピレングリコール 3 − 5 緩衝剤塩 10 水 合計で100とする量 *“アクアフォー”は、親水性ワセリンの銘柄に関す
るバイアースドルス(Beiersdorf)社(ノーウォーク、
CT)の商標である。
実施例4:油中水(w/o)エマルション系 w/o組成物I 成 分 重量% オレス(Oleth)−3 3.0 メトロニダゾール 0.5−10 緩衝剤塩 5 −10 ラネス(Laneth)−5** 5.0 鉱油70/80 12.0 グリセリン 4.0 メチルパラベン 0.1 プロピルパラベン 0.1 水 合計で100とする量 *“オレス−3"は平均エトキシル化値3を有するオレ
イルアルコールのポリエチレングリコールエーテルであ
る。
**“ラネス−5"は平均エトキシル化値5を有するラ
ノリンアルコールのポリエチレングリコールエーテルで
ある。
w/o組成物II 成 分 重量% コレステロール 1.5 密ろう 4.0 ステアリルアルコール 1.5 ワセリン 43.0 メトロニダゾール 0.5−10 プロピレングリコール 5 −10 アセテート緩衝剤、pH4.0 10 イミダゾリジニル尿素 0.1 水 合計で100とする量 実施例5:水中油o/wエマルション o/w組成物I 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5 −10 鉱油 20 セチルアルコール 2 “ポラワックス(Polawax)” 4 グリセリン 5 メチルパラベン 0.1 プロピルパラベン 0.05 “カーボポール934P"**0.5 − 2 NaOH溶液10% pH3.0−4.5にする量 水 合計で100にする量 *“ポラワックス”は乳化ワックスの銘柄に関するク
ロダ(Croda)社(ニューヨーク、N.Y.)の商標であ
る。
**“カーボポール937−P"は多官能剤により架橋さ
れたアクリル酸ポリマーの銘柄に関するB.F.グッドリッ
チ社の商標である。
o/w組成物II 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 ワセリン 5.0 セチルアルコール 5.0 ラウリル硫酸ナトリウム 0.3 メチルパラベン 0.1 プロピルパラベン 0.1 アセテート緩衝剤、pH4.0 10 グリセリン 5 水 合計で100にする量 o/w組成物III (透明なミクロエマルション) 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 “ラネス−15" 30 イソプロピルミリステート 7 緩衝剤 5 −10 イミダゾリジニル尿素 0.1 ラノリンアルコール 5 鉱油 14 ポリエチレングリコール200 5 水 合計で100にする量 *“ラネス−15"は平均エトキシル化値15を有するラ
ノリンアルコールのポリエチレングリコールエーテルで
ある。
o/w組成物IV (エアゾールフォーム用の水中油エマルション) 成 分 重量% “アークァッド(Arquad)HTL−8" 2 メトロニダゾール 0.5 −10 緩衝剤 10 グリセリン 5 鉱油70/80 3 “ラントロール(Lantrol)AWS"** 2.5 セチルアルコール 0.25 “ゲルマベン(Germaben)II"*** 1
水 合計で100にする量 必要により噴射剤 *“アークァッドHTL−8"は、2−エチルヘキシルジ
メチル水添牛脂アンモニウムクロリドの銘柄に関するア
クゾ・ケミカル・アメリカ(AKZO Chemical Ameria)
(イリノイ州、シカゴ)の商標である。
**“ラントロールAWS"は受注設計品“PPG−12−−P
EG−65"を生成するためのラノリン油とエチレンオキサ
イド及びプロピレンオキサイドとの反応生成物に関する
エメリィ.インダストリィズ(Emery Industries)社、
(リンデン、N.J.)の商標である。
***“ゲルマベンII"は、プロピレングリコール、
ジアゾリジニル尿素、メチルパラベン及びプロピルパラ
ベンの組成物に関するサットン・ラボラトリィズ(Sutt
en Laboratories)社(チャサム、N.J.)の商標であ
る。
o/w組成物V 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 ソルビトール、水中70%の溶液 25 イソプロピルミリステート 5 セチルアルコール 8 グリセリルステアレート/ 5 PEG−100ステアレート 白色ワセリン 1 ベンジルアルコール 1 水性アセテート緩衝液、 pH4.0 合計で100にする量 o/w組成物VI 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5 −10 グリセリルステアレート/ 10 PEG−100ステアレート イソプロピルミリステート 10 セチルアルコール 1 メチルパラベン 0.1 プロピルパラベン 0.05 グリセリン 5 “カーボポール934P"(2%) 10 緩衝剤塩 5 −10 NaOH 10 水 合計で100にする量 実施例6:無水の水溶性ベース 組成物(I) (軟 膏) 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 プロピレングリコール 5 −10 PEG−400 30 −40 フタル酸カリウム (懸濁緩衝剤) 0.5− 5 PEG−8000** 合計で100にする量 *“PEG−400"はH(OCH2CH2nOH(式中、nは約400
の値を有する)である。
**“PEG−8000"はH(OCH2CH2nOH(式中、nは約
8000の値を有する)である。
組成分II (ゲ ル) 成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 プロピレングリコール 5 −10 緩衝剤塩 2 −10 ヒドロキシプロピルセルロース 0.5− 5 メチルパラベン 0.1 グリセリン 合計で100にする量 実施例7:水性の溶液または懸濁液 組成物I (緩衝メトロニダゾールゲル組成物;好ましい実施態
様) 成 分 重量% メトロニダゾール 0.1 − 1 “カーボポール934P" 1 − 2 エデテート二ナトシウム 0.05 プロピレングリコール 0 −15 メチルパラベン 0.08 プロピルパラベン 0.02 NaOH10%溶液 pH3.75−4.25にする量 水 合計で100にする量 また、緩衝系及び生理学上許される媒体により構成さ
れるがメトロニダゾールを含まない組成物は膣酸性化剤
として有効である。このような組成物を以下に示す。
組成物II (緩衝膣酸性化剤) (メトロニダゾールを含まない) 成 分 重量% “カーボポール934p" 1 − 5 エデテート二ナトシウム 0.05 プロピレングリコール 0 −15 メチルパラベン 0.08 プロピルパラベン 0.02 NaOH10%溶液 pH3.75−4.25にする量 水 合計で100にする量 存在する緩衝系のための生理学上許される媒体として
ゲルを使用する上記の膣酸性化に加えて、生理学上許さ
れる媒体は錠剤、フォーム、クリーム、等であり得る。
緩衝膣酸性化剤に関し、緩衝系は約3〜約4.25の範囲、
好ましくは約3.75〜約4.25の範囲の緩衝pH値を与えるよ
うに選ばれる。
組成物III 成 分 重量% メトロニダゾール 0.1−10 メチルセルロース4000cps 3 プロピンレングリコール 1 − 5 水性アセテート緩衝液 pH4.0 合計で100にする量 組成物IV 成 分 重量% メトロニダゾール 0.1−1 “ポリクオーターニウム−10" 2.5 水性アセテート緩衝液、 pH4.0 合計で100にする量 組成物V (フォームとして投与される緩衝液) ベースは表面活性剤と共にメトロニダゾール及び緩衝
剤成分の水中油エマルションもしくは水溶液または水性
懸濁液からなる。噴射剤は、フォームを、好ましくは迅
速凝離として、または濃厚な多量のフォームとして放出
させる。
成 分 重量% “アークァッドHTL8" 2.5 ヒドロキシエチルセルロース 0.5 メトロニダゾール 0.5−10 プロピレングリコール 5 −15 緩衝剤塩、pH4.0 10 “カソン(Kathon)CG" 0.1 水 合計で100にする量 必要により噴射発泡剤 *“カソンCG"はメチルクロロイソチアゾリノン及び
メチルイソチアゾリノン混合物の銘柄に関するローム・
アンド・ハース社(フィラデルフィア、PA)の商標であ
る。
実施例8:膣用インサート/坐薬 組成物I (油性坐薬) 緩衝剤塩が懸濁されているカカオ脂または水添脂肪混
合物の如き油ベース系。
成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 緩衝剤塩 2 −10 コロイドシリカ 2 カカオ脂 合計で100にする量 組成物II (ポリエチレングリコール坐薬) この系は膣液に溶解するポリエチレングリコールの混
合物を含む、緩衝剤をP.E.G.に溶解または懸濁する。
成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 緩衝剤塩 2 −10 “PEG−8000"(30%) “PEG−1540"(70%) 合計で100にする量 *“PEG−1540"はH(OCH2CH2nOH(式中、nは約15
40の値を有する)である。
組成物III (グリセリン及びグリセリン処理したゼラチンをベース
とした座薬) グリセリンをベースとした坐薬はメトロニダゾール及
び5%〜10%のステアリン酸ナトリウムを含む約85%〜
90%のグリセリン中に溶解または懸濁された緩衝系を含
む。グリセリン処理したゼラチン系は、その薬剤及びグ
リセリン中に溶解または懸濁されゼラチンで凝固された
緩衝剤成分を含む。
成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 緩衝系 1 −10 グリセロゼラチン 合計で100にする量 組成物IV (膣用錠剤/インサート) この系は薬剤と緩衝剤との錠剤混合物(これは膣液に
溶解する)を含む。
成 分 重量% メトロニダゾール 0.5−10 緩衝系 10 微結晶性セルロース 1 β−ラクトース 合計で100にする量 実施例:メトロニダゾールゲル製剤の緩衝効果 緩衝剤としてのゲル組成物の有効性を測定し実証する
ため、下記の研究を行なった。
操 作: 本明細書に記載したように水酸化ナトリウム添加以外
は、実施例1の操作により、下記の表Iに示したゲル製
剤を調製し、ついでこれを強塩基の添加により滴定し
た。滴定は製剤の二つの別々のバッチの夫々について行
なった。一つの場合には、滴定液は水酸化ナトリウムの
濃厚な水溶液(2.5N)であった。この溶液は得られる全
組成物の容量を約8ccだけ増加した。別の場合には、水
酸化ナトリウムの希薄溶液(0.1N)を滴定液として使用
し、これは得られる組成物容量を約100ccから200ccに2
倍にした。この操作は、生成物の緩衝強さに関する希釈
効果の試験を可能にした。
表 I メトロニダゾールゲル製剤 成 分 重量% メトロニダゾール 0.75 プロピレングリコール 3.00 プロピルパラベン 0.02 メチルパラベン 0.08 二ナトリウムEDTA 0.05 カーボポール934−P 1.60 水酸化ナトリウム a 蒸留水 合計で100.00にする量 a.滴定を行なえるように水酸化ナトリウムをこの配合か
ら除いた。
結 果: 0.1Nの水酸化ナトリウムを使用して得られた滴定デー
タを下記の表IIに表わし、第1図に示す。顕著な緩衝作
用があるpH範囲は約pH4〜7.5である。この領域の傾斜は
0.228である。傾斜の逆数、4.39が緩衝容量である。こ
れは、4.3mEqの塩基がpHを1単位変化させるのに必要と
されることを意味する。4.05〜4.92のpH範囲の傾斜は0.
285であり、この領域の緩衝容量は3.51であり、わずか
に小さい、4.92〜6.89のpH範囲の傾斜は0.213であり、
緩衝容量は4.69である。
2.5Nの水酸化ナトリウムを使用する滴定データを表II
Iに表わし、第2図に示す。再度、約4〜7.5のpH範囲で
顕著な緩衝効果がある。この領域の滴定曲線の傾斜は0.
230であり、緩衝容量は4.36である。pH4.08〜4.89の傾
斜は0.324であり、緩衝容量は3.09である。pH4.89〜6.7
9のpH範囲の傾斜は0.220であり、緩衝容量は4.55であ
る。このデータは、更に希薄な滴定液を使用する滴定デ
ータに極めて近似する。
結 論: 1. 4〜7.5のpH範囲でメトロニダゾールゲル製剤の成
分による顕著な緩衝効果がある。
2. 希釈後に製剤の緩衝強さに殆ど影響がない。これは
重要である。何となれば、製剤は使用時に希薄になる
が、メトロニダゾールにより治療される型の感染により
ひき起こされる環境のアルカリ化を防止することを助
け、そのアルカリ化を処理するその能力を失なわないか
らである。
表 II 0.1Nの水酸化ナトリウムを使用する滴定データ 塩基のmEq pH 塩基のmEq pH 0 3.27 10.5 6.20 0.5 3.57 11.0 6.33 1.0 3.83 11.5 6.43 1.5 4.05 12.0 6.55 2.0 4.22 12.5 6.67 2.5 4.37 13.0 6.77 3.0 4.56 13.5 6.89 3.5 4.65 14.0 7.01 4.0 4.77 14.5 7.14 4.5 4.92 15.0 7.28 5.0 5.07 15.5 7.43 5.5 5.17 16.0 7.55 6.0 5.29 17.0 7.89 6.5 5.39 18.0 8.36 7.0 5.48 19.0 9.85 7.5 5.58 20.0 11.26 8.0 5.68 8.5 5.79 9.0 5.89 9.5 6.00 10.0 6.11 表 III 2.5Nの水酸化ナトリウムを使用する滴定データ 塩基のmEq pH 塩基のmEq pH 0 3.33 12.50 6.79 1.25 4.08 13.75 7.05 2.50 4.64 15.00 7.30 3.75 4.89 15.50 7.56 5.00 5.35 16.00 7.78 6.25 5.54 16.50 8.20 7.50 5.75 17.00 8.52 8.75 6.11 17.50 9.58 10.00 6.53 18.00 11.42 11.25 6.57 実施例10及び11:臨床試験:BV BVの治療に関する本発明の方法の有効性を調べるた
め、以下の臨床試験を行なった。
ヒトの女性患者の二つの群を設定した。一つの群を3
日間治療した。第二の群を7日間治療した。
これらの試験に参加した全ての患者を予備評価し、下
記のBVの診断に使用される4つの標準臨床試験基準のう
ち少なくとも3つの夫々の患者の陽性試験に基いてBVを
有すると診断した。
(1) クルー細胞が膣上皮細胞の少なくとも20%を構
成する; (2) 均一な膣排泄物; (3) 膣pHが4.7以上であり;且つ (4) 10%のKOHを膣排泄物に添加した後、アミン魚
臭が生じる。
そうでない場合には、夫々の患者は全身検査及び記述の
医療病歴に基いて健康であることがわかった。
こうしてBVのみを有すると診断した患者のみを、これ
らの研究に入れた。こうして、BVを併有していようと、
併有していまいと、カンジダ膣炎または膣トリコモナス
症の存在を示した患者を除外し、同様に、(a)これら
の研究の開始の14日以内に何らかの症状に関する何らか
の同時の抗生物質治療に関与した患者、または(b)こ
れらの研究の開始の30日以内に何らかの治療薬の投与に
関与した患者を除外した。また、メトロニダゾールまた
はパラベンに対して過敏症の病歴をむつ患者、妊婦であ
る患者、ナーシングマザーである患者、診断時に月経中
である患者、及び/または研究の治療段階中に性交を控
えることを望まない患者を除外した。
使用した膣用ゲルは上記の実施例1の操作に従って調
製し、これは0.75重量%のメトロニダゾールを含んでい
た。単位投薬形態のゲル5gを朝晩に毎日2回の基準で投
与した。こうして、各単位はメトロニダゾール37.5mgを
含んでいた。
夫々の患者に、指定した治療期間にわたって、朝1
回、夜1回、毎日2回の単位投薬量を自己投与するよう
に指示した。
夫々の患者を、彼女の指定治療期間の終了時に検査し
た。BVの診断に関する上記の4つの標準臨床基準のうち
の3つの存在は治療の失敗を示した。BVの診断に関する
上記の4つの標準臨床基準のうちの3つの欠如は治療の
合格を示した。また、夫々の患者を、治療の結果として
の局所または全身の副作用の存在について検査した。
3日間の治療に於いて、治療した10人の患者につき、
70%の成功率を観察した。
7日間の治療に於いて、治療した11人の患者につき、
100%の成功率を観察した。
これらの試験中に局所または全身の副作用は、どの患
者にも報告されなかった。
3日間の治療シリーズからのデータを下記の表IV及び
Vに示す(表題を参照のこと)。
7日間の治療シリーズからのデータを下記の表IV及び
VIIに示す(表題を参照のこと)。
実施例12−臨床試験: 膣トリコモナス治療 上記の実施例1のゲル組成物を使用して、膣トリコモ
ナス感染を示す二人の女性患者を夫々7日間にわたって
メトロニダゾールの合計投薬量わずかに525mgで治療し
た。夫々の患者に毎日2回3.75mgの単位投薬量のメトロ
ニダゾールを投与した。
一人の患者は、最後の治療日の11日後に第2回目の追
跡検査で治療が成功したと考えられた。
第二の患者は、最後の治療の18日後に第2回目の追跡
検査で治療が失敗したと考えられた。このような失敗が
有効でない治療、ひいては再発によるものであるか、ま
たは性的パートナーからの再感染によるものであるか否
かは、決定されなかった。
この奨励の限られたデータに基いて、膣pHを調節し維
持し得る製剤中に送出される低投薬量のメトロニダゾー
ルの同じ組合せが膣トリコモナス感染の治療に有効であ
ることが明らかである。
以上の明細書は説明を目的とするものであり、限定と
して解すべきではない。本発明の精神及び範囲内にある
その他の変化が可能であり、それらは当業者に明らかで
ある。
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 15/02 A61K 31/00 615B A61K 47/32 47/32 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/415 A61K 9/107 A61K 9/02 A61K 9/12 A61K 9/20 A61K 47/32 CA(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生理学上許される媒体中に緩衝系と一緒に
    唯一の活性成分としてメトロニダゾールを含むこと、上
    記の緩衝系が3〜4.25の範囲の緩衝pH値を組成物に与え
    得ることを特徴とする膣炎の治療に適した組成物。
  2. 【請求項2】メトロニダゾールの量が組成物の合計重量
    基準で少なくとも0.1重量%である請求の範囲1項に記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】上記の緩衝pH値が4である請求の範囲1項
    に記載の組成物。
  4. 【請求項4】上記の生理学上許される媒体が上記の緩衝
    系及び上記のメトロニダゾールを懸濁及び/または溶解
    する油である請求の範囲1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】油中水エマルション及び水中油エマルショ
    ンからなる群から選ばれたエマルションである請求の範
    囲1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】無水であるが水溶性である請求の範囲1項
    に記載の組成物。
  7. 【請求項7】ゲル投薬形態である請求の範囲1項に記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】坐薬投薬形態である請求の範囲1項に記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】錠剤投薬形態である請求の範囲1項に記載
    の組成物。
  10. 【請求項10】フォーム投薬形態である請求の範囲1項
    に記載の組成物。
  11. 【請求項11】上記の生理学上許される媒体が水であ
    り、上記のメトロニダゾール及び緩衝系がその中に分散
    される請求の範囲1項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】20〜500mgの範囲の量のメトロニダゾー
    ルを含む単位投薬の形態である請求の範囲1項に記載の
    組成物。
  13. 【請求項13】上記の組成物を25℃、760mmHgで実質的
    に非流動状態に保つのに少なくとも充分な粘度を有する
    請求の範囲1項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】存在する緩衝系が3.75〜4.25の範囲の緩
    衝pH値を与える請求の範囲1項記載の組成物。
  15. 【請求項15】遊離カルボン酸基及び1,250,000〜4,00
    0,000ダルトンの範囲の分子量を有するゲル化された親
    水性で水分散性のポリアクリル酸ポリマーに分散された
    唯一の活性成分としてのメトロニダゾール; ゲル組成物に3.75〜4.25の範囲のpHをもたせるのに充分
    な塩基;及び 上記のメトロニダゾール及び上記の塩基用の水性溶媒を
    含むことを特徴とする膣炎の膣内治療に適したゲル組成
    物。
  16. 【請求項16】20〜40mgの上記のメトロニダゾールを含
    む単位投薬形態である請求の範囲15項に記載の組成物。
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