JP2999077B2 - 高力率電源装置 - Google Patents

高力率電源装置

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JP2999077B2
JP2999077B2 JP4270934A JP27093492A JP2999077B2 JP 2999077 B2 JP2999077 B2 JP 2999077B2 JP 4270934 A JP4270934 A JP 4270934A JP 27093492 A JP27093492 A JP 27093492A JP 2999077 B2 JP2999077 B2 JP 2999077B2
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voltage
energy
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choke coil
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修一 宇敷
進 寺本
正興 関根
亮治 斉藤
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、商用交流入力電源電圧
を、安定な直流出力電圧に変換する電源装置、特に高力
率のAC/DCコンバータに関する。
【従来技術】商用交流電源を受けて直流電圧を得るAC
/DCコンバータ、特に構成の簡単な高力率のAC/D
Cコンバータとして、図7に示すものがある。同図にお
いて、Eiは商用の交流入力電源、RC1は入力端子X
1,X2に接続された全波整流回路、L1はチョークコ
イル、C3は共振用コンデンサ、D1はダイオード、C
1は平滑用コンデンサ、Q1はスイッチング素子、T1
は巻数比1:1の1次巻線n1、2次巻線n2を持つ変
圧器、D2は出力整流ダイオード、D3はフライ・ホイ
ール・ダイオード、L2は出力平滑用チョークコイル、
C2は出力平滑用コンデンサ,U1は出力端子Y1,Y
2に接続された制御回路である。ここでスイッチング周
波数は商用交流周波数よりも十分に高く、またチョーク
コイルL1のインダクタンスはスイッチング素子Q1の
スイッチング周波数に対しては十分に大きく、商用交流
の周波数に対しては十分小さな値であって、変圧器T1
の励磁インダクタンスの値よりも十分大きいものとす
る。
【0002】この方式の動作を簡単に説明する。図8に
各部の波形を示す。動作が定常状態であって、平滑用コ
ンデンサC1の電圧が常に交流入力電源Eiの電圧より
も高く、スイッチング周波数は固定であるものとする。
スイッチング素子Q1がオンすると、Ei→RC1→L
1→C3→Q1→RC1→Eiの経路ができ、スイッチ
ング素子Q1がオンする直前に共振用コンデンサC3に
残っていたエネルギーと交流入力電源Eiのエネルギー
によって、スイッチング素子Q1がオンする直前にチョ
ークコイルL1に残っていたエネルギーを増加させる電
流が流れる。
【0003】共振用コンデンサC3の電圧が交流入力電
源Eiの電圧に達するまでチョークコイルL1のエネル
ギーの増加は続き、共振用コンデンサC3の電圧が交流
入力電源Eiの電圧を越えると、チョークコイルL1の
エネルギーは減少を始める。そして共振用コンデンサC
3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、チ
ョークコイルL1を流れる電流は、C3→Q1→RC1
→Eiの経路と、D1→C1→RC1→Eiの経路と、
D1→n1→Q1→RC1→Eiの経路とに分かれて流
れ、チョークコイルL1のエネルギーは減少を続ける。
一方このオン期間中、2次側出力へエネルギーを供給し
ているのは、共振用コンデンサC3の電圧が平滑用コン
デンサC1の電圧を越えるまでは平滑用コンデンサC1
であり、共振用コンデンサC3の電圧が平滑用コンデン
サC1の電圧を越えた後は、チョークコイルL1と平滑
用コンデンサC1との両方である。この時点で平滑用コ
ンデンサC1の電圧が上昇するか下降するかは、このと
きの負荷電流と入力電流の大きさに依存する。このオン
期間中に変圧器T1には励磁エネルギーが蓄えられる。
【0004】つぎにスイッチング素子Q1をオフする
と、チョークコイルL1に流れる電流はD1→C1→R
C1→Eiの経路を流れ、平滑用コンデンサC1を充電
する。そして、チョークコイルL1のエネルギーは減少
を続ける。また共振用コンデンサC3に蓄えられたエネ
ルギーは、C3→D1→n1→C3の経路で放電され、
フライ・ホイル・ダイオードD3が導通するまでエネル
ギーを2次側出力へ供給し続ける。このとき、スイッチ
ング素子Q1に印加される電圧は共振用コンデンサC3
のエネルギーが放出されるのに伴い徐々に上昇し、共振
用コンデンサC3の電圧がゼロになった時点で平滑用コ
ンデンサC1の電圧に達する。共振用コンデンサC3の
電圧がゼロになると、変圧器T1の励磁エネルギーの放
出が始まり、共振用コンデンサC3の電圧はそれまでと
は逆向きに上昇をはじめ、共振用コンデンサC3と変圧
器T1の励磁インダクタンスとの自由振動、つまり共振
が始まり、出力整流ダイオードD2は逆バイアス状態に
変わる。このとき、スイッチング素子Q1に印加される
電圧は平滑用コンデンサC1の電圧に変圧器T1のリセ
ット電圧を加えた値となる。
【0005】変圧器T1の励磁エネルギーの放出が終了
し、共振用コンデンサC3の電圧がピークになると、共
振用コンデンサC3からのエネルギーの放出が始まり、
1次巻線n1に流れていた電流の向きが逆に増加してい
く。1次巻線n1に流れる電流がチョークコイルL1に
流れている電流と等しくなるまで上昇すると、ダイオー
ドD1がオフし、チョークコイルL1を流れていた電流
は、C3→n1→C1→RC1→Eiの経路に流れ、平
滑用コンデンサC1の充電を始める。チョークコイルL
1のインダクタンスは変圧器T1の励磁インダクタンス
に比べ十分に大きな値をもつので、1次巻線n1に流れ
る電流の変化量が小さくなり発生する電圧も急速に減少
する。このとき、チョークコイルL1と1次巻線n1に
は交流入力電源Eiの電圧、共振用コンデンサC3の電
圧、平滑用コンデンサC1の電圧の合計が印加され、チ
ョークコイルL1のエネルギーは再び増加を始める。1
次巻線n1に発生していた電圧がゼロまで減少し、極性
が反転しようとすると出力平滑用チョークコイルL2の
電流が出力整流ダイオードD2とフライ・ホイル・ダイ
オードD3とに分流するため、2次巻線n2は等価的に
短絡されたことになり、1次巻線n1の電圧はゼロに抑
えられ、励磁電流の変化がなくなり、チョークコイルL
1と共振用コンデンサC3、平滑用コンデンサC1との
自由振動による電流変化分が出力平滑用チョークコイル
L2の電流の分流として、変圧器T1の各巻線に流れ
る。このとき、スイッチング素子Q1に印加される電圧
は平滑用コンデンサC1の電圧に抑えられる。
【0006】以上の動作を繰り返してエネルギーの伝達
を行う。そして、交流入力電源Eiの電圧のゼロ付近で
はスイッチング素子Q1のオフ期間中に放電し終わらな
かった共振用コンデンサC3のエネルギーが大きく、ス
イッチング素子Q1のオン期間中にチョークコイルL1
に蓄積するエネルギーを相対的に大きくしているが、交
流入力電源Eiと平滑用コンデンサC1との電圧差も大
きいので、放出するエネルギーも大きくなる。一方、交
流入力電源Eiの電圧のピーク付近では、スイッチング
素子Q1のオフ期間中に放電し終わらなかった共振用コ
ンデンサC3のエネルギーは少なく、スイッチング素子
Q1のオン期間中にチョークコイルL1に蓄積するエネ
ルギーを相対的に小さくしているが、交流入力電源Ei
と平滑用コンデンサC1との電圧差も小さいので,チョ
ークコイルL1が放出するエネルギーも小さくなる。こ
のことから、スイッチング周波数成分を取り除くフィル
タを交流入力電源Eiと全波整流回路RC1の間に設け
れば、図9に示すような入力電流が得られ、力率は改善
される。
【0007】しかし、定常状態で動作しているとき、変
圧器T1の励磁エネルギーとチョークコイルL1、交流
入力電源Eiから供給される平滑用コンデンサC1の充
電エネルギーは、交流入力電源Eiの電圧に多少影響さ
れるものの、負荷電流にほとんど影響されないため、図
5の直線aで示すように負荷電流I0 が増大するのに伴
い平滑用コンデンサC1の電圧は大きな傾斜で降下し,
交流入力電源Eiの電圧の最大値Eimaxに対応する負荷
電流の最大値Ia は小さな値となってしまう。したがっ
て,負荷電流は狭い範囲に制限されてしまい,また軽負
荷時に充電エネルギーが過剰になり、平滑用コンデンサ
C1の電圧が大きく上昇してしまう。そのため、スイッ
チング素子Q1や平滑用コンデンサC1に高耐圧の部品
を使用するか、又は負荷電流範囲を狭めた設計をしなけ
ればならない。このような負荷電流範囲を越えて大きな
負荷電流をとると,コンバータとしての動作は行うが図
6に示すような歪みの比較的大きな入力電流波形にな
り、力率は低下する。これは,負荷電流が増加するのに
伴い平滑用コンデンサC1の電圧が低下して交流入力電
源Eiの電圧の最大値Eimaxより減少すると、交流入力
電源Eiの電圧が平滑用コンデンサC1の電圧を越える
区間ができ、スイッチング素子Q1のオンオフと無関係
に電流が平滑用コンデンサC1に流れ込むためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡素な回路
構成で小型軽量の経済的な電源装置において広い負荷電
流領域で高力率を得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために、交流入力電圧を整流・平滑し、この整流電
圧をスイッチング半導体素子によりオン・オフして変圧
器の1次巻線に印加し、2次巻線に高周波交流電圧を得
て、この高周波交流電圧を整流・平滑して所定の電圧を
得るようにしたコンバータ回路において、入力整流回路
と入力平滑用コンデンサとの間に、昇圧用のチョークコ
イルとダイオードとを挿入し、このチョークコイルとダ
イオードの接続点とスイッチング素子の変圧器側の接続
点に共振用コンデンサを接続し、さらに、変圧器の1次
巻線と直列に補償用インダクタンス手段を挿入したこと
を特徴とする高力率電源装置を提案するものである。
【0010】
【実施例】この発明は基本的には,新たに付加した補償
用インダクタンス手段L3の蓄積エネルギーが一旦共振
用コンデンサC3へ移り,さらに平滑用コンデンサC1
へ移ることにより,負荷電流に比例した充電エネルギー
を平滑用コンデンサC1与え,これにより負荷電流と平
滑用コンデンサC1の電圧との関係を図5に示す直線a
から直線bに改善し,これによって広い負荷電流の範囲
にわたって高力率を維持することを主な特徴としてい
る。図1により、本発明に係る高力率電源装置の一実施
例について説明する。図1において,Eiは商用の交流
入力電源、X1,X2は入力端子、RC1は全波整流回
路、L1は昇圧用のチョークコイル、D1はダイオー
ド、C1は平滑用コンデンサ、C3は共振用コンデン
サ、L3は新たに付加された補償用インダクタンス手段
として用いられるインダクタ、T1は巻数比1:1の1
次巻線n1、2次巻線n2を持つ変圧器である。また,
D2は出力整流用ダイオード、D3はフライ・ホイール
・ダイオード、L2は出力平滑用チョークコイル、C2
は出力平滑用コンデンサであり、これらは出力側整流・
平滑回路RC2を構成する。スイッチング素子Q1はF
ETのようなスイッチング半導体素子からなり、制御回
路U1はスイッチング素子Q1を商用交流周波数よりも
十分に高い周波数でオン・オフ駆動する。ここでチョー
クコイルL1のインダクタンスはスイッチング素子Q1
のスイッチング周波数に対しては十分に大きな値とな
り、商用交流の周波数に対しては十分小さな値で、変圧
器T1の励磁インダクタンスの値よりも十分大きいもの
とする。
【0011】補償用インダクタL3の値は変圧器T1の
励磁インダクタンスの値よりも小さいものとし,また補
償用インダクタL3は変圧器T1の漏れインダクタンス
をその一部分,または全部として利用することも可能で
ある。動作は定常状態であって、平滑用コンデンサC1
の電圧が常に交流入力電源Eiの電圧よりも高く、スイ
ッチング周波数は固定であるものとする。このときの各
部の波形を図2に示す。
【0012】スイッチング素子Q1がオンすると、Ei
→RC1→L1→C3→Q1→RC1→Eiの経路がで
き、スイッチング素子Q1がオンする直前に共振用コン
デンサC3に残っていたエネルギーと交流入力電源Ei
のエネルギーによって、スイッチング素子Q1がオンす
る直前にチョークコイルL1に残っていたエネルギーを
増加させる電流が流れる。共振用コンデンサC3の電圧
が交流入力電源Eiの電圧に達するまでチョークコイル
L1のエネルギーの増加は続き、共振用コンデンサC3
の電圧が交流入力電源Eiの電圧を越えると、チョーク
コイルL1のエネルギーは減少を始める。共振用コンデ
ンサC3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達する
と、チョークコイルL1を流れる電流は、C3→Q1→
RC1→Eiの経路と,D1→C1→RC1→Eiの経
路と、D1→補償用インダクタL3→n1→Q1→RC
1→Eiの経路とに分かれて流れ、チョークコイルL1
のエネルギーは減少を続ける。一方このオン期間中、2
次側出力へエネルギーを供給しているのは、共振用コン
デンサC3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達す
るまでは平滑用コンデンサC1であり、共振用コンデン
サC3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達した後
は、チョークコイルL1と平滑用コンデンサC1の両方
である。この時点で平滑用コンデンサC1の電圧が上昇
するか下降するかは、このときの負荷電流と入力電流の
大きさに依存する。このオン期間中に変圧器T1には励
磁エネルギーが蓄えられ、補償用インダクタL3には負
荷電流に比例したエネルギーが蓄えられる。
【0013】つぎにスイッチング素子Q1をオフする
と、チョークコイルL1に流れる電流はD1→C1→R
C1→Eiの経路を流れ、平滑用コンデンサC1を充電
する。そして、チョークコイルL1のエネルギーは減少
を続ける。また共振用コンデンサC3に蓄えられたエネ
ルギーは、C3→D1→補償用インダクタL3→n1→
C3の経路で放電され、フライ・ホイル・ダイオードD
3が導通するまでエネルギーを2次側出力へ供給し続け
る。このとき、スイッチング素子Q1に印加される電圧
は共振用コンデンサC3のエネルギーが放出されるのに
伴い徐々に上昇し、共振用コンデンサC3の電圧がゼロ
になった時点で平滑用コンデンサC1の電圧に達する。
【0014】共振用コンデンサC3の電圧が減少しゼロ
になると、補償用インダクタL3と変圧器T1の1次巻
線n1の電圧もゼロまで減少し,フライ・ホイル・ダイ
オードD3の逆バイアス状態が維持できなくなり,出力
平滑用チョークコイルL2に流れる電流が出力整流ダイ
オードD2からフライ・ホイル・ダイオードD3に分流
を始め、変圧器T1の2次巻線n2は等価的に短絡さ
れ、1次巻線n1の電圧はゼロになるので、補償用イン
ダクタL3に蓄えられたエネルギーが放出を始め,共振
用コンデンサC3の電圧はそれまでとは逆向きに上昇を
はじめ、共振用コンデンサC3と補償用インダクタL3
との自由振動,つまり共振が始まる。補償用インダクタ
L3の蓄積エネルギーはL3→n1→C3→D1→L3
の経路で電流を流し,図2に示すように共振用コンデン
サC3を充電する。この充電は,補償用インダクタL3
を流れる電流が変圧器T1の励磁電流まで減少するとこ
ろで終了する。補償用インダクタL3の蓄積エネルギー
による充電期間Tで,共振用コンデンサC3は電圧VL3
だけ充電され,この電圧VL3は負荷電流に依存する電圧
である。補償用インダクタL3を流れる電流が変圧器T
1の励磁電流まで減少したところで、変圧器T1の励磁
エネルギーの放出が始まり、出力整流ダイオードD2は
逆バイアス状態に変わる。このとき、スイッチング素子
Q1に印加される電圧は平滑用コンデンサC1の電圧に
補償用インダクタL3に発生している電圧と変圧器T1
のリセット電圧とを加えた値となる。
【0015】変圧器T1の励磁エネルギーの放出が終了
し、共振用コンデンサC3の電圧がピークになると、共
振用コンデンサC3からのエネルギー放出が始まり、補
償用インダクタL3、n1に流れていた電流の向きが逆
向きに増加していく。補償用インダクタL3、1次巻線
n1に流れる電流がチョークコイルL1に流れている電
流と等しくなるまで上昇すると、ダイオードD1がオフ
し、チョークコイルL1を流れていた電流は、C3→n
1→補償用インダクタL3→C1→RC1→Eiの経路
に流れ、共振用コンデンサC3の持つエネルギーとチョ
ークコイルL1のエネルギーで平滑用コンデンサC1の
充電を始める。チョークコイルL1のインダクタンスは
変圧器T1の励磁インダクタンスと補償用インダクタL
3に比べ十分に大きな値をもつので、補償用インダクタ
L3、1次巻線n1に流れる電流の変化量が小さくなり
発生する電圧も急速に減少する。このとき、チョークコ
イルL1と補償用インダクタL3と1次巻線n1には交
流入力電源Eiの電圧、共振用コンデンサC3の電圧、
平滑用コンデンサC1の電圧の合計が印加され、チョー
クコイルL1のエネルギーは再び増加を始める。
【0016】1次巻線n1に発生していた電圧がゼロま
で減少し、極性が反転しようとすると出力平滑用チョー
クコイルL2の電流が出力整流ダイオードD2とフライ
・ホイル・ダイオードD3とに分流するため、2次巻線
n2は等価的に短絡されたことになり、1次巻線n1の
電圧はゼロに抑えられ、励磁電流の変化がなくなり、チ
ョークコイルL1,補償用インダクタL3,共振用コン
デンサC3および平滑用コンデンサC1を通して流れる
電流の変化分が出力平滑用チョークL2の電流の分流と
して、変圧器T1の各巻線に流れる。このとき、スイッ
チング素子Q1に印加される電圧は平滑用コンデンサC
1の電圧に抑えられる。
【0017】以上の動作を繰り返してエネルギーの伝達
を行う。そして、交流入力電源Eiの電圧のゼロ付近で
はスイッチング素子Q1のオフ期間中に放電し終わらな
かった共振用コンデンサC3のエネルギーが大きく、ス
イッチング素子Q1のオン期間中にチョークコイルL1
に蓄積するエネルギーを相対的に大きくしているが、交
流入力電源Eiと平滑用コンデンサC1との電圧差も大
きいので、放出するエネルギーも大きくなる。一方、交
流入力電源Eiの電圧のピーク付近では、スイッチング
素子Q1のオフ期間中に放電し終わらなかった共振用コ
ンデンサC3のエネルギーは少なく、スイッチング素子
Q1のオン期間中にチョークコイルL1に蓄積するエネ
ルギーを相対的に小さくしているが、交流入力電源Ei
と平滑用コンデンサC1との電圧差も小さいので放出す
るエネルギーも小さくなる。このことから、チョークコ
イルL1に流れる電流は、図4に示すような入力電流に
なり、力率は改善される。
【0018】さらに、図2の期間Tで補償用インダクタ
L3が負荷電流に比例したエネルギーを共振用コンデン
サC3に供給してその充電電圧を電圧VL3上昇させ,平
滑用コンデンサC1へ供給するエネルギーを増加させる
ので、変圧器T1の励磁エネルギーの割合を小さくする
ことができ、平滑用コンデンサC1の充電エネルギーを
負荷電流の大きなときには大きく、小さなときには小さ
くでき、軽負荷時に平滑用コンデンサC1の電圧が過大
に上昇することを防げ、高力率で動作する負荷範囲を広
く設定できる。
【0019】次に図3により本発明の第2の実施例を説
明する。この実施例は図1に示した実施例と同様の構成
であるが、構成上の相違点としては、変圧器T1の接続
極性が図1の場合と異なり、逆極性になる点、および出
力側整流・平滑回路RC2が出力整流ダイオードD2と
出力平滑コンデンサC2のみからなる半波整流回路であ
る点である。そして、この構成上の相違点による動作の
違いとしては、コンバータ動作の部分がいわゆるフォワ
ード型からフライバック型に置き換えられて対応する。
それ以外の本発明の目的とする高力率を得る点、平滑用
コンデンサC1への充電エネルギーを負荷電流を考慮し
たエネルギーとして供給する点については共通である。
重複を避けながら以下に動作の説明をする。
【0020】スイッチング素子Q1がオンの期間では,
1次側の電流が前記第1の実施例と同様な経路で流れる
ので、説明を省く。このオン期間中、ダイオードD2は
逆バイアス状態にあってオフしており、2次側電流は流
れない。したがって、補償用インダクタL3と1次巻線
n1には平滑用コンデンサC1の電圧で電流が流れ、励
磁エネルギーを蓄える。共振用コンデンサC3の電圧が
平滑用コンデンサC1の電圧に達するまでは平滑用コン
デンサC1の電圧で励磁エネルギーを蓄え、共振用コン
デンサC3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達し
た後は、チョークコイルL1と平滑用コンデンサC1と
の両方から励磁エネルギーを供給する。この時点で平滑
用コンデンサC1の電圧が上昇するか下降するかは、こ
のときの負荷電流と入力電流の大きさに依存する。
【0021】つぎにスイッチング素子Q1をオフする
と、チョークコイルL1に流れる電流はD1→C1→R
C1→L1の経路を流れ、平滑用コンデンサC1を充電
する。そして、チョークコイルL1のエネルギーは減少
を続ける。また共振用コンデンサC3に蓄えられたエネ
ルギーは、C3→D1→L3→n1→C3の経路で放電
され、補償用インダクタL3と変圧器T1の励磁エネル
ギーを増加させる。このとき、スイッチング素子Q1に
印加される電圧は共振用コンデンサC3のエネルギーが
放出されるのにともない徐々に上昇し、共振用コンデン
サC3の電圧がゼロになった時点で平滑用コンデンサC
1の電圧に達する。
【0022】共振用コンデンサC3の電圧がゼロになる
と、変圧器T1の励磁エネルギーが放出を始め、共振用
コンデンサC3の電圧はそれまでとは逆向きに上昇を始
め、共振用コンデンサC3と変圧器T1の励磁インダク
タンスと補償用インダクタL3との自由振動が始まる。
1次巻線n1の電圧が出力平滑用コンデンサC2の電圧
に達すると,出力整流用ダイオードD2が導通を始め、
変圧器T1の励磁エネルギーが出力へのエネルギー供給
を始める。そして、1次巻線n1の電圧は出力平滑用コ
ンデンサC2の電圧にクランプされ、この時点以降は補
償用インダクタL3と共振用コンデンサC3との自由振
動となり、共振用コンデンサC3の電圧を上昇させる。
このとき、スイッチング素子Q1に印加される電圧は平
滑用コンデンサC1の電圧に補償用インダクタL3に発
生している電圧と出力平滑用コンデンサC2の電圧にク
ランプされている1次巻線n1の電圧とを加えた値とな
る。
【0023】補償用インダクタL3の励磁エネルギーの
放出が終了し、共振用コンデンサC3の電圧がピークに
なると、共振用コンデンサC3からのエネルギー放出が
始まり、補償用インダクタL3、1次巻線n1に流れて
いた電流の向きが逆向きに増加していく。補償用インダ
クタL3、1次巻線n1に流れる電流がチョークコイル
L1に流れている電流と等しくなるまで上昇すると、ダ
イオードD1がオフし、チョークコイルL1を流れてい
た電流は、C3→n1→L3→C1→RC1→L1の経
路に流れ、共振用コンデンサC3のエネルギーとチョー
クコイルL1のエネルギーとで平滑用コンデンサC1の
充電を始める。チョークコイルL1のインダクタンスは
変圧器T1の励磁インダクタンスと補償用インダクタL
3に比べ十分に大きな値をもつので、補償用インダクタ
L3、1次巻線n1に流れる電流の変化量が小さくな
り,発生する電圧も急速に減少する。このとき、チョー
クコイルL1と補償用インダクタL3には交流入力電源
Eiの電圧、共振用コンデンサC3の電圧、平滑用コン
デンサC1の電圧、出力平滑用コンデンサC2の電圧に
クランプされている1次巻線n1の電圧の合計が印加さ
れ、チョークコイルL1のエネルギーは再び増加を始め
る。このとき、スイッチング素子Q1に印加される電圧
は平滑用コンデンサC1の電圧に出力平滑用コンデンサ
C2の電圧にクランプされている1次巻線n1の電圧を
加えた値になる。
【0024】そして変圧器T1の励磁エネルギーの放出
が終わると、その1次巻線n1の電圧は急速に減少す
る。このとき、スイッチング素子Q1に印加される電圧
はほぼ平滑用コンデンサC1の電圧に抑えられる。以上
の動作を繰り返してエネルギーの伝達を行う。この実施
例の効果は前記実施例と全く同様であるので省略する。
なお,この実施例において,1次巻線n1とスイッチン
グ素子Q1と共振用コンデンサC3の3者の接続点と,
スイッチング素子Q1と平滑用コンデンサC1との接続
点との間に,スイッチング素子Q1と直列にダイオード
を接続しても前述と同様に動作し,同じ効果が得られ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上述べたような特徴を有
し、平滑用コンデンサの充電に,補償用インダクタによ
る負荷電流の大きさに依存するエネルギーを供給するこ
とで,図5に示すように負荷電流の最大値を従来のIa
からIb へと大きくすることができると共に,軽負荷時
に平滑用コンデンサC1の電圧が過大に上昇することを
防ぐことができる。このことは、高力率で動作する負荷
範囲を広く設定でき、少なくとも1つのスイッチング素
子で出力電圧の安定化制御を行うと同時に、交流入力電
流の波形の改善ができ、力率は0.98程度まで向上さ
せることができる。またスイッチング素子が一つである
ので、前置コンバータを設けた場合のような相互干渉は
存在しない。さらにまたコンバータの共振作用により、
スイッチング素子はゼロボルトスイッチングとなり、そ
の共振用コンデンサはロスレススナバの役割を果たし、
スイッチング素子のスナバ回路は不要となる。さらにコ
ンバータの共振作用は変圧器のリセット回路の役割を果
たしており、コンバータ変圧器はリセット巻線及び、リ
セットダイオードが不要となる。以上述べたように本発
明にかかる電源装置は簡素な構成であって、小型軽量、
高力率、高効率の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電源装置の一実施例を示す図面
である。
【図2】本発明の実施例における各部波形を示す図面で
ある。
【図3】本発明にかかる電源装置の別の一実施例を示す
図面である。
【図4】本発明にかかる電源装置の入力波形を説明する
ための図面である。
【図5】本発明と従来技術との特性を比較するための図
面である。
【図6】従来電源装置の入力波形を説明するための図面
である。
【図7】従来のAC/DCコンバータを説明するための
図面である。
【図8】従来のAC/DCコンバータの各部波形を示す
図面である。
【図9】従来のAC/DCコンバータの交流入力電流・
電圧波形を示す図面である。
【符号の説明】
Ei・・・商用の交流入力電源、 X1,X2・・
・入力端子 RC1・・・全波整流回路, L1・・・昇圧
用のチョークコイル D1・・・ダイオード、 C1・・・平滑
用コンデンサ C3・・・共振用コンデンサ、 L3・・・補償
用インダクタ T1・・・変圧器, U1・・・制御
回路 Q1・・・スイッチング素子, C2・・・出力
平滑用コンデンサ D2・・・出力整流用ダイオード, D3・・・フライ・ホイール・ダイオード、 L2・・・出力平滑用チョークコイル、 RC2・・・出力側整流・平滑回路、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭51−97221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力電源に接続されて交流電圧を整
    流するブリッジ型の整流回路と、 このブリッジ型の整流回路の直流出力端子に接続される
    互いに直列接続されたチョークコイル、ダイオード、平
    滑用コンデンサと、 前記チョークコイルと前記ダイオードとの接続点に共振
    用コンデンサを介して一方の主端子が接続され、かつ他
    方の主端子は前記平滑用コンデンサの一端に接続された
    スイッチング素子と、 前記スイッチング素子と直列に接続された1次巻線と2
    次巻線とを少なくとも備えた変圧器と、 前記2次巻線に接続された整流手段と、 前記整流手段の出力電圧を一定に保つために前記スイッ
    チング素子のオンオフ制御を行う制御回路とからなる電
    源装置において, 前記スイッチング素子と前記共振用コンデンサとの接続
    点と、前記ダイオードと前記平滑用コンデンサとの接続
    点との間に、前記1次巻線を介して補償用インダクタン
    ス手段を備えたことを特徴とする高力率電源装置。
  2. 【請求項2】 前記補償用インダクタンス手段の少なく
    とも一部分として、変圧器T1の漏れインダクタンスを
    利用することを特徴とする請求項1に記載の高力率電源
    装置。
  3. 【請求項3】 前記変圧器の2次巻線に接続された整流
    手段が、前記スイッチング素子のオン時に対応してエネ
    ルギーを負荷側へ伝達することを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の高力率電源装置。
  4. 【請求項4】 前記変圧器の2次巻線に接続された整流
    手段が、前記スイッチング素子のオフ時に対応してエネ
    ルギーを負荷側へ伝達することを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載の高力率電源装置。
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