JPH06169569A - 高力率ac/dcコンバータ - Google Patents

高力率ac/dcコンバータ

Info

Publication number
JPH06169569A
JPH06169569A JP27093592A JP27093592A JPH06169569A JP H06169569 A JPH06169569 A JP H06169569A JP 27093592 A JP27093592 A JP 27093592A JP 27093592 A JP27093592 A JP 27093592A JP H06169569 A JPH06169569 A JP H06169569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
energy
smoothing capacitor
transformer
converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27093592A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Ushiki
修一 宇敷
Susumu Teramoto
進 寺本
Masaoki Sekine
正興 関根
Ryoji Saito
亮治 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Origin Electric Co Ltd
Original Assignee
Origin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Origin Electric Co Ltd filed Critical Origin Electric Co Ltd
Priority to JP27093592A priority Critical patent/JPH06169569A/ja
Publication of JPH06169569A publication Critical patent/JPH06169569A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡素な回路構成で小型軽量の経済的なAC/D
Cコンバータにおいて広い負荷電流領域で高力率を得る
こと。 【構成】交流入力電圧を整流・平滑し、この整流電圧を
スイッチング素子によりオン・オフして変圧器の1次巻
線に印加し、2次巻線に高周波交流電圧を得て、この高
周波交流電圧を整流・平滑して所定の電圧を得るように
したコンバータ回路において、入力整流回路RC1と入
力平滑用コンデンサC1との間に、昇圧用のチョークコ
イルL1,L2とダイオードD1,D2とを少なくとも
2組挿入し、このそれぞれの昇圧用チョークコイルとダ
イオードとの接続点と少なくとも2つのスイッチング素
子Q1,Q2の変圧器側の接続点との間に共振用コンデ
ンサC3,C4をそれぞれ接続したAC/DCコンバー
タ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、商用交流入力電源電圧
を安定な直流出力電圧に変換する高力率のAC/DCコ
ンバータに関する。
【従来技術】商用交流電源を受けて直流電圧を得るAC
/DCコンバータ、特に構成の簡単な高力率のAC/D
Cコンバータとして図8に示すものがある。同図におい
て、Eiは商用の交流入力電源、RC1は入力端子X
1,X2に接続された全波整流回路、L1はチョークコ
イル、C3は共振用コンデンサ、D1はダイオード、C
1は平滑用コンデンサ、Q1はスイッチング素子、T1
は巻数比1:1の1次巻線n1、2次巻線n2を持つ変
圧器、D2は出力整流用ダイオード、D3はフライ・ホ
イール・ダイオード、L2は出力平滑用チョークコイ
ル、C2は出力平滑用コンデンサ,U1は出力端子Y
1,Y2に接続された制御回路である。ここでスイッチ
ング周波数は商用交流周波数よりも十分に高く、またチ
ョークコイルL1のインダクタンスはスイッチング素子
Q1のスイッチング周波数に対しては十分に大きく、商
用交流の周波数に対しては十分小さな値であって、変圧
器T1の励磁インダクタンスの値よりも十分大きいもの
とする。
【0002】この方式の動作を簡単に説明する。図9に
各部の波形を示す。動作が定常状態であって、平滑用コ
ンデンサC1の電圧が常に交流入力電源Eiの電圧より
も高く、スイッチング周波数は固定であるものとする。
スイッチング素子Q1がオンすると、Ei→RC1→L
1→C3→Q1→RC1→Eiの経路ができ、スイッチ
ング素子Q1がオンする直前に共振用コンデンサC3に
残っていたエネルギーと交流入力電源Eiのエネルギー
によって、スイッチング素子Q1がオンする直前にチョ
ークコイルL1に残っていたエネルギーを増加させる電
流が流れる。
【0003】共振用コンデンサC3の電圧が交流入力電
源Eiの電圧に達するまでチョークコイルL1のエネル
ギーの増加は続き、共振用コンデンサC3の電圧が交流
入力電源Eiの電圧を越えると、チョークコイルL1の
エネルギーは減少を始める。そして共振用コンデンサC
3の電圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、チ
ョークコイルL1を流れる電流は、C3→Q1→RC1
→Eiの経路と、D1→C1→RC1→Eiの経路と、
D1→n1→Q1→RC1→Eiの経路とに分かれて流
れ、チョークコイルL1のエネルギーは減少を続ける。
一方このオン期間中、2次側出力へエネルギーを供給し
ているのは、共振用コンデンサC3の電圧が平滑用コン
デンサC1の電圧に達するまでは平滑用コンデンサC1
であり、共振用コンデンサC3の電圧が平滑用コンデン
サC1の電圧に達した後は、チョークコイルL1と平滑
用コンデンサC1との両方である。この時点で平滑用コ
ンデンサC1の電圧が上昇するか下降するかは、このと
きの負荷電流と入力電流の大きさに依存する。このオン
期間中に変圧器T1には励磁エネルギーが蓄えられる。
【0004】つぎにスイッチング素子Q1をオフする
と、チョークコイルL1に流れる電流はD1→C1→R
C1→Eiの経路を流れ、平滑用コンデンサC1を充電
する。そして、チョークコイルL1のエネルギーは減少
を続ける。また共振用コンデンサC3に蓄えられたエネ
ルギーは、C3→D1→n1→C3の経路で放電され、
フライ・ホイル・ダイオードD3が導通するまでエネル
ギーを2次側出力へ供給し続ける。このとき、スイッチ
ング素子Q1に印加される電圧は共振用コンデンサC3
のエネルギーが放出されるのに伴い徐々に上昇し、共振
用コンデンサC3の電圧がゼロになった時点で平滑用コ
ンデンサC1の電圧に達する。共振用コンデンサC3の
電圧がゼロになると、変圧器T1の励磁エネルギーの放
出が始まり、共振用コンデンサC3の電圧はそれまでと
は逆向きに上昇をはじめ、共振用コンデンサC3と変圧
器T1の励磁インダクタンスとの自由振動、つまり共振
が始まり、出力整流ダイオードD2は逆バイアス状態に
変わる。このとき、スイッチング素子Q1に印加される
電圧は平滑用コンデンサC1の電圧に変圧器T1のリセ
ット電圧を加えた値となる。
【0005】変圧器T1の励磁エネルギーの放出が終了
し、共振用コンデンサC3の電圧がピークになると、共
振用コンデンサC3からのエネルギーの放出が始まり、
1次巻線n1に流れていた電流の向きが逆に増加してい
く。1次巻線n1に流れる電流がチョークコイルL1に
流れている電流と等しくなるまで上昇すると、ダイオー
ドD1がオフし、チョークコイルL1を流れていた電流
は、C3→n1→C1→RC1→Eiの経路に流れ、共
振用コンデンサC3の持つエネルギーとチョークコイル
L1の持つエネルギーとで平滑用コンデンサC1の充電
を始める。チョークコイルL1のインダクタンスは変圧
器T1の励磁インダクタンスに比べ十分に大きな値をも
つので、1次巻線n1に流れる電流の変化量が小さくな
り発生する電圧も急速に減少する。このとき、チョーク
コイルL1と1次巻線n1には交流入力電源Eiの電
圧、共振用コンデンサC3の電圧、平滑用コンデンサC
1の電圧の合計が印加され、チョークコイルL1のエネ
ルギーは再び増加を始める。1次巻線n1に発生してい
た電圧がゼロまで減少し、極性が反転しようとすると出
力平滑用チョークコイルL2の電流が出力整流ダイオー
ドD2とフライ・ホイル・ダイオードD3とに分流する
ため、2次巻線n2は等価的に短絡されたことになり、
1次巻線n1の電圧はゼロに抑えられ、励磁電流の変化
がなくなり、チョークコイルL1と共振用コンデンサC
3、平滑用コンデンサC1との自由振動による電流変化
分が出力平滑用チョークコイルL2の電流の分流とし
て、変圧器T1の各巻線に流れる。このとき、スイッチ
ング素子Q1に印加される電圧は平滑用コンデンサC1
の電圧に抑えられる。
【0006】以上の動作を繰り返してエネルギーの伝達
を行う。そして、交流入力電源Eiの電圧のゼロ付近で
はスイッチング素子Q1のオフ期間中に放電し終わらな
かった共振用コンデンサC3のエネルギーが大きく、ス
イッチング素子Q1のオン期間中にチョークコイルL1
に蓄積するエネルギーを相対的に大きくしているが、交
流入力電源Eiと平滑用コンデンサC1との電圧差も大
きいので、放出するエネルギーも大きくなる。一方、交
流入力電源Eiの電圧のピーク付近では、スイッチング
素子Q1のオフ期間中に放電し終わらなかった共振用コ
ンデンサC3のエネルギーは少なく、スイッチング素子
Q1のオン期間中にチョークコイルL1に蓄積するエネ
ルギーを相対的に小さくしているが、交流入力電源Ei
と平滑用コンデンサC1との電圧差も小さいので,チョ
ークコイルL1が放出するエネルギーも小さくなる。こ
のことから、スイッチング周波数成分を取り除くフィル
タを交流入力電源Eiと全波整流回路RC1の間に設け
れば、図10に示すような入力電流が得られ、従来のも
のに比べ力率は改善される。
【0007】しかし、定常状態で動作しているとき、変
圧器T1の励磁エネルギーとチョークコイルL1、交流
入力電源Eiから供給される平滑用コンデンサC1の充
電エネルギーは、交流入力電源Eiの電圧に多少影響さ
れるものの、負荷電流にほとんど影響されないため、図
4の直線aで示すように負荷電流I0 が増大するのに伴
い平滑用コンデンサC1の電圧は大きな傾斜で降下し,
交流入力電源Eiの電圧の最大値Eimaxに対応する負荷
電流の最大値Ia は小さな値となってしまう。したがっ
て,負荷電流は狭い範囲に制限されてしまい,また軽負
荷時に充電エネルギーが過剰になり、平滑用コンデンサ
C1の電圧が大きく上昇してしまう。そのため、スイッ
チング素子Q1や平滑用コンデンサC1に高耐圧の部品
を使用するか、又は負荷電流範囲を狭めた設計をしなけ
ればならない。狭めた設計をした負荷電流範囲を越えて
負荷電流をとるとコンバータとしての動作はするが図1
1に示すような入力電流波形になり、力率は低下する。
これは,負荷電流が増加するのに伴い平滑用コンデンサ
C1の電圧が低下して交流入力電源Eiの電圧の最大値
imaxより減少すると、交流入力電源Eiの電圧が平滑
用コンデンサC1の電圧を越える区間ができ、スイッチ
ング素子Q1のオンオフと無関係に電流が平滑用コンデ
ンサC1に流れ込むためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡素な回路
構成で、小型軽量、経済的な高力率AC/DCコンバー
タ回路を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために、交流入力電圧を整流・平滑し、この整流電
圧を半導体スイッチング素子によりオン・オフして変圧
器の1次巻線に印加し、2次巻線に高周波交流電圧を得
て、この高周波交流電圧を整流・平滑して所定の電圧を
得るようにしたコンバータ回路において、入力整流回路
と入力平滑用コンデンサとの間に、昇圧用チョークコイ
ルとダイオードとを少なくとも2つずつ挿入し、このそ
れぞれの昇圧用チョークコイルとダイオードとの接続点
と少なくとも2つのスイッチング素子の変圧器側の接続
点との間に共振用コンデンサをそれぞれ接続したことを
特徴とする高力率AC/DCコンバータを提案するもの
である。
【0009】
【実施例】この発明の基本的な部分は、スイッチング素
子を複数にし、スイッチング素子に印加される電圧を分
散することで、軽負荷時の平滑用コンデンサC1の電圧
上昇分を補い、負荷電流と平滑用コンデンサC1の電圧
との関係を図4に示す直線aから直線bに改善し、これ
によって、広い負荷電流の範囲にわたって高力率を維持
することを主な特徴とする。図1により、本発明に係わ
る高力率AC/DCコンバータを説明する。図1におい
て、Eiは商用の交流入力電源、X1,X2は入力端
子、RC1は全波整流回路、L1、L2は昇圧用のチョ
ークコイル、D1、D2はダイオード、C1は平滑用コ
ンデンサ、C3、C4は共振用コンデンサ、T1は巻数
比1:1の1次巻線n1、2次巻線n2を持つ変圧器で
ある。また、D3は出力整流用ダイオード、D4はフラ
イ・ホイール・ダイオード、L3は出力平滑用チョーク
コイル、C2は出力平滑用コンデンサであり、これらは
出力側整流・平滑回路RC2を構成する。スイッチング
素子Q1、Q2はFETのようなスイッチング半導体素
子からなり、制御回路U1はスイッチング素子Q1、Q
2を商用交流周波数よりも十分に高い周波数でオン・オ
フ駆動する。
【0010】ここで、チョークコイルL1、L2のイン
ダクタンスはスイッチング素子Q1、Q2のスイッチン
グ周波数に対しては十分に大きな値となり、商用交流の
周波数に対しては十分小さな値で、T1の励磁インダク
タンスの値よりも十分大きいものとする。動作は定常状
態であって、平滑用コンデンサC1の電圧が常に交流入
力電源Eiの電圧よりも高く、スイッチング周波数は固
定であるものとする。このときの各部の電流,電圧波形
を図2に示す。スイッチング素子Q1、Q2がオンする
と、Ei→RC1→L1→C4→Q2→C1→Q1→C
3→L2→RC1→Eiの経路ができ、スイッチング素
子Q1、Q2がオンする直前に共振用コンデンサC3、
C4に残っていたエネルギーと平滑用コンデンサC1の
エネルギーと交流入力電源Eiのエネルギーによって、
スイッチング素子Q1、Q2がオンする直前にチョーク
コイルL1、L2に残っていたエネルギーを増加させる
電流が流れる。
【0011】共振用コンデンサC3、C4の電圧の和
が、平滑用コンデンサC1の電圧と交流入力電源Eiの
電圧の和に達するまでチョークコイルL1、L2のエネ
ルギーの増加は続き、この電圧を越えると、チョークコ
イルL1、L2のエネルギーは減少を始める。共振用コ
ンデンサC3、C4それぞれの電圧が平滑用コンデンサ
C1の電圧に達すると、ダイオードD1、D2が導通
し、チョークコイルL1、L2を流れる電流は、L1→
C4→Q2→D2→L2→RC1→Eiの経路と、L1
→D1→C1→D2→L2→RC1→Eiの経路と、L
1→D1→Q1→C3→L2→RC1→Eiの経路と、
L1→D1→Q1→n1→Q2→D2→L2→RC1→
Eiの経路とに分かれて流れチョークコイルL1,L2
のエネルギーは減少を続ける。
【0012】一方このオン期間中、2次側出力へエネル
ギーを供給しているのは、共振用コンデンサC3、C4
の電圧の和が平滑用コンデンサC1と交流入力電源Ei
の電圧の和に達するまでは平滑用コンデンサC1であ
り、その電圧に達してからは、チョークコイルL1、L
2とC1との両方である。この時点で平滑用コンデンサ
C1の電圧が上昇するか下降するかは、このときの負荷
電流と入力電流の大きさに依存する。このオン期間中に
T1には励磁エネルギーが蓄えられる。つぎにスイッチ
ング素子Q1、Q2をオフすると、チョークコイルL
1、L2に流れる電流はL1→D1→C1→D2→L2
→RC1→Eiの経路を流れ、平滑用コンデンサC1を
充電する。そして、チョークコイルL1、L2のエネル
ギーは減少を続ける。また共振用コンデンサC3、C4
に蓄えられたエネルギーは、C3→n1→C4→D1→
C1→D2→C3の経路で放電され、共振用コンデンサ
C3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサC1の電圧ま
で低下するまで、エネルギーを2次側出力へ供給し続け
る。このとき、スイッチング素子Q1、Q2のそれぞれ
に印加される電圧は、共振用コンデンサC3、C4のエ
ネルギーが放出されるのにともない徐々に上昇し、共振
用コンデンサC3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサ
C1の電圧に達した時点で平滑用コンデンサC1の電圧
の1/2の電圧に達する。
【0013】共振用コンデンサC3、C4の電圧の和が
平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、変圧器T1の
1次巻線n1の電圧はゼロまで下がり、2次側出力への
エネルギーの供給は止まる。この時点から変圧器T1の
励磁エネルギーの放出が始まる。変圧器T1の励磁エネ
ルギーの放出は、n1→C4→D1→C1→D2→C3
→n1の経路の自由振動として行われ、共振用コンデン
サC3、C4に残っているエネルギーと変圧器T1の励
磁エネルギーとによって、平滑用コンデンサC1を充電
する。共振用コンデンサC3、C4の電圧がゼロに達し
た後は、残った変圧器T1の励磁エネルギーによって、
共振用コンデンサC3、C4と平滑用コンデンサC1を
充電する。このとき、スイッチング素子Q1、Q2それ
ぞれに印加される電圧は、平滑用コンデンサC1の電圧
に共振用コンデンサC3、C4の電圧を加えた値の1/
2になり,スイッチング素子Q1、Q2が平滑用コンデ
ンサC1の電圧をほぼ等しく1/2づつ分担する。
【0014】変圧器T1の励磁エネルギーの放出が終了
し、共振用コンデンサC3、C4の電圧がピークになる
と、共振用コンデンサC3、C4からのエネルギー放出
が始まり、1次巻線n1に流れていた電流の向きが逆向
きに増加し、1次巻線n1に発生していた電圧は低下を
始める。1次巻線n1に流れる電流がチョークコイルL
1、L2に流れている電流と等しくなるまで上昇する
と、ダイオードD1、D2がオフし、チョークコイルL
1、L2を流れていた電流は、L1→C4→n1→C3
→L2→RC1→Eiの経路に流れる。チョークコイル
L1、L2のインダクタンスは変圧器T1の励磁インダ
クタンスに比べ十分大きな値なので、1次巻線n1を流
れる電流の変化量が非常に小さく、したがって1次巻線
n1に発生する電圧は急速に減少し、ほぼゼロになる。
1次巻線n1に発生していた電圧がゼロまで減少する
と,出力平滑用チョークコイルL3の電流が出力整流ダ
イオードD3とフライ・ホイール・ダイオードD4に分
流し、チョークコイルL1、L2と共振用コンデンサC
3、C4との自由振動による電流変化分が出力平滑用チ
ョークコイルL3の電流の分流として、変圧器T1の各
巻線に流れる。このとき、スイッチング素子Q1、Q2
それぞれに印加される電圧は平滑用コンデンサC1の電
圧の1/2に抑えられる。
【0015】この状態で、チョークコイルL1、L2に
は共振用コンデンサC3、C4の電圧と交流入力電源E
iの電圧が印加され、チョークコイルL1、L2のエネ
ルギーを増加させる始める。以上の動作を繰り返してエ
ネルギーの伝達を行う。そして、交流入力電源Eiの電
圧のゼロ付近ではスイッチング素子Q1、Q2のオフ期
間中に放電し終わらなかった共振用コンデンサC3、C
4のエネルギーが大きく、スイッチング素子Q1、Q2
のオン期間中にチョークコイルL1、L2に蓄積するエ
ネルギーを相対的に大きくしているが、交流入力電源E
iと平滑用コンデンサC1との電圧差も大きいので、放
出するエネルギーも大きくなる。一方、交流入力電源E
iの電圧のピーク付近では、スイッチング素子Q1、Q
2のオフ期間中に放電し終わらなかった共振用コンデン
サC3、C4のエネルギーは少なく、スイッチング素子
Q1、Q2のオン期間中にチョークコイルL1、L2に
蓄積するエネルギーを相対的に小さくしているが、交流
入力電源Eiと平滑用コンデンサC1との電圧差も小さ
いので放出するエネルギーも小さくなる。このことか
ら、チョークコイルL1、L2に流れる電流は、図3に
示すような歪みの極めて小さい入力電流になり、力率は
改善される。さらに、スイッチング素子を2つにしたこ
とにより、各スイッチング素子に印加される電圧が低減
されているので、平滑用コンデンサC1の電圧を、従来
よりも高く設定することができ、高力率で動作する負荷
範囲を広く設定できる。
【0016】〔第2の実施例〕次に図5により本発明の
第2の実施例を説明する。この実施例は図1に示した実
施例と同様の構成であるが、構成上の相違点としては、
変圧器T1の接続極性が図1の場合と異なり、逆極性に
なる点、および出力側整流・平滑回路RC2が出力整流
ダイオードD3と出力平滑コンデンサC2のみからなる
半波整流回路である点である。そして、この構成上の相
違点による動作の違いとしては、コンバータ動作がいわ
ゆるフォワード型からフライバック型に置き換えられる
ところにある。それ以外の本発明の目的とする高力率を
得る点、高力率で動作する負荷電流範囲を広く設定でき
る点については共通である。重複を避けながら以下に説
明を行う。スイッチング素子Q1、Q2がオンの期間で
は、1次側の電流が前記第1の実施例と同様な経路で流
れるので説明を省略する。このオン期間中に、ダイオー
ドD3は逆バイアス状態にあってオフしており、2次側
には電流は流れない。したがって、1次巻線n1には平
滑用コンデンサC1の電圧で電流が流れ、励磁エネルギ
ーを蓄える。共振用コンデンサC3、C4の電圧の和が
平滑用コンデンサC1の電圧と交流入力電源Eiの電圧
の和に達するまでは、平滑用コンデンサC1の電圧で励
磁エネルギーを蓄え、その電圧に達した後は、チョーク
コイルL1、L2と平滑用コンデンサC1とから励磁エ
ネルギーが供給される。このオン期間は負荷の状態によ
って、増減するので励磁エネルギーもこれに比例する。
【0017】つぎにスイッチング素子Q1、Q2をオフ
すると、チョークコイルL1、L2に流れる電流はL1
→D1→C1→D2→L2→RC1→Eiの経路を流
れ、平滑用コンデンサC1を充電する。そして、チョー
クコイルL1、L2のエネルギーは減少を続ける。また
共振用コンデンサC3、C4に蓄えられたエネルギー
は、C3→n1→C4→D1→C1→D2→C3の経路
で放電され、共振用コンデンサC3、C4の電圧の和
が、平滑用コンデンサC1の電圧まで低下するまで、変
圧器T1の励磁エネルギーを増加させる。このとき、ス
イッチング素子Q1、Q2のそれぞれに印加される電圧
は、共振用コンデンサC3、C4のエネルギーが放出さ
れるのにともない徐々に上昇し、共振用コンデンサC
3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサC1の電圧に達
した時点で平滑用コンデンサC1の電圧の1/2の電圧
に達する。共振用コンデンサC3、C4の電圧の和が平
滑用コンデンサC1の電圧に達すると、変圧器T1の1
次巻線n1の電圧はゼロまで下がり、この時点から変圧
器T1の励磁エネルギーの放出が始まる。変圧器T1の
励磁エネルギーの放出は、n1→C4→D1→C1→D
2→C3→n1の経路の自由振動として始まり、共振用
コンデンサC3、C4に残っているエネルギーと変圧器
T1の励磁エネルギーとによって、平滑用コンデンサC
1を充電する。
【0018】1次巻線n1の電圧が出力平滑用コンデン
サC2の電圧に達すると、出力整流ダイオードD3が導
通し、変圧器T1の励磁エネルギーが出力へのエネルギ
ー供給を始める。そして、1次巻線n1の電圧は、出力
平滑用コンデンサC2の電圧にクランプされ、共振用コ
ンデンサC3、C4と平滑用コンデンサC1と変圧器T
1の励磁インダクタンスとの自由振動は、変圧器T1に
残っていた励磁エネルギーがすべて2次側へ供給され、
1次巻線n1のクランプが解放されるまで続く。このと
き、スイッチング素子Q1、Q2それぞれに印加される
電圧は平滑用コンデンサC1の電圧に共振用コンデンサ
C3、C4の電圧を加えた値の1/2になる。変圧器T
1の励磁エネルギーの放出が終わり、共振用コンデンサ
C3、C4からのエネルギー放出が始まると、C4→n
1→C3→D2→C1→D1→D4の経路で電流が増加
し、1次巻線n1に流れる電流がチョークコイルL1、
L2に流れている電流と等しくなるまで上昇すると、ダ
イオードD1、D2がオフし、チョークコイルL1、L
2を流れていた電流は、L1→C4→n1→C3→L2
→RC1→Eiの経路に流れる。チョークコイルL1、
L2のインダクタンスは変圧器T1の励磁インダクタン
スに比べ十分大きな値なので、1次巻線n1を流れる電
流の変化量が非常に小さく、1次巻線n1に発生する電
圧は急速に減少し、ほぼゼロになる。このとき、スイッ
チング素子Q1、Q2それぞれに印加される電圧は平滑
用コンデンサC1の電圧の1/2に抑えられる。
【0019】この状態で、チョークコイルL1、L2に
は共振用コンデンサC3、C4の電圧と交流入力電源E
iの電圧が印加され、チョークコイルL1、L2のエネ
ルギーを増加させ始める。以上の動作を繰り返してエネ
ルギーの伝達を行う。この実施例の効果は前記第1の実
施例と全く同様なので説明を省略する。なお、この実施
例において、各スイッチング素子と直列にダイオードを
設けても同じ効果が得られる。
【0020】〔第3の実施例〕次に図6により発明の第
3の実施例を説明する。この実施例は図1に示した実施
例と同様の構成であるが、構成上の相違点としては、変
圧器T1の1次巻線n1と直列に,補償用インダクタン
ス手段として補償用インダクタL4を設けた点である。
そして、この構成上の相違点による動作の違いとして
は、スイッチング素子Q1、Q2のオン期間中に負荷電
流に比例した励磁エネルギーを補償用インダクタンスL
4に蓄え、そのエネルギーをオフ期間中に共振用コンデ
ンサC3,C4で中継して平滑用コンデンサC1に供給
する点である。それ以外の本発明の目的とする高力率を
得る点、高力率で動作する負荷電流範囲を広く設定でき
る点については共通であり、この実施例では、軽負荷時
の平滑用コンデンサC1の電圧上昇分を補い、負荷電流
と平滑用コンデンサC1の電圧との関係を図4に示す直
線aから直線cに改善し、これによって、より広い負荷
電流の範囲にわたって高力率を維持することを主な特徴
とする。重複を避けながら説明を行う。
【0021】スイッチング素子Q1、Q2がオンする
と、Ei→RC1→L1→C4→Q2→C1→Q1→C
3→L2→RC1→Eiの経路ができ、スイッチング素
子Q1、Q2がオンする直前に共振用コンデンサC3、
C4に残っていたエネルギーと平滑用コンデンサC1の
エネルギーと交流入力電源Eiのエネルギーによって、
スイッチング素子Q1、Q2がオンする直前にチョーク
コイルL1、L2に残っていたエネルギーを増加させる
電流が流れる。共振用コンデンサC3、C4の電圧の和
が、平滑用コンデンサC1の電圧と交流入力電源Eiの
電圧の和に達するまでチョークコイルL1、L2のエネ
ルギーの増加は続き、この電圧を越えると、チョークコ
イルL1、L2のエネルギーは減少を始める。
【0022】共振用コンデンサC3、C4それぞれの電
圧が平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、ダイオー
ドD1、D2が導通し、チョークコイルL1、L2を流
れる電流は、L1→C4→Q2→D2→L2→RC1→
Eiの経路と、L1→D1→C1→D2→L2→RC1
→Eiの経路と、L1→D1→Q1→C3→L2→RC
1→Eiの経路と、L1→D1→Q1→L4→n1→Q
2→D2→L2→RC1→Eiの経路とに分かれて流れ
チョークコイルL1、L2のエネルギーは減少を続け
る。一方このオン期間中、2次側出力へエネルギーを供
給しているのは、共振用コンデンサC3、C4の電圧の
和が平滑用コンデンサC1と交流入力電源Eiの電圧の
和に達するまでは、平滑用コンデンサC1であり、その
電圧に達してからは、チョークコイルL1、L2と平滑
用コンデンサC1との両方である。この時点で平滑用コ
ンデンサC1の電圧が上昇するか下降するかは、このと
きの負荷電流と入力電流の大きさに依存する。このオン
期間中に変圧器T1には励磁エネルギーが蓄えられ、補
償用インダクタンスL4には負荷電流に比例したエネル
ギーが蓄えられる。
【0023】つぎにスイッチング素子Q1、Q2をオフ
すると、チョークコイルL1、L2に流れる電流はL1
→D1→C1→D2→L2→RC1→Eiの経路を流
れ、平滑用コンデンサC1を充電する。そして、チョー
クコイルL1、L2のエネルギーは減少を続ける。また
共振用コンデンサC3、C4に蓄えられたエネルギー
は、C3→L4→n1→C4→D1→C1→D2→C3
の経路で放電され、共振用コンデンサC3、C4の電圧
の和が、平滑用コンデンサC1の電圧まで低下するま
で、エネルギーを2次側出力へ供給し続け、補償用イン
ダクタンスL4にエネルギーを蓄える。このとき、スイ
ッチング素子Q1、Q2のそれぞれに印加される電圧
は、共振用コンデンサC3、C4のエネルギーが放出さ
れるのにともない徐々に上昇し、共振用コンデンサC
3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサC1の電圧に達
した時点で平滑用コンデンサC1の電圧の1/2の電圧
に達する。
【0024】共振用コンデンサC3、C4の電圧の和が
平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、変圧器T1の
1次巻線n1と補償用インダクタンスL4の電圧はゼロ
まで下がり、2次側出力へのエネルギーの供給は止ま
る。この時点で,フライ・ホイール・ダイオードD4の
逆バイアス状態が維持できなくなり,出力平滑チョーク
コイルL3の電流が出力整流用ダイオードD3とフライ
・ホイール・ダイオードD4とに分流し、変圧器T1の
2次巻線n2を等価的に短絡し、1次巻線n1の電圧は
ゼロになり、補償用インダクタンスL4のエネルギーの
放出によって、共振コンデンサC3、C4と平滑用コン
デンサC1と補償用インダクタンスL4との間で自由振
動を始め、共振用コンデンサC3、C4のエネルギーと
補償用インダクタンスL4のエネルギーとで平滑用コン
デンサC1を充電する。補償用インダクタンスL4の電
流が変圧器T1の励磁電流の大きさまで減少すると、変
圧器T1の励磁エネルギーの放出が始まり,共振用コン
デンサC3、C4に残っているエネルギーと変圧器T1
の励磁エネルギーとによって、平滑用コンデンサC1を
充電する。共振用コンデンサC3、C4の電圧がゼロに
達した後は、残った変圧器T1の励磁エネルギーによっ
て、共振用コンデンサC3、C4と平滑用コンデンサC
1を充電する。このとき、スイッチング素子Q1、Q2
それぞれに印加される電圧は平滑用コンデンサC1の電
圧に共振用コンデンサC3、C4の電圧を加えた値の1
/2になる。
【0025】変圧器T1の励磁エネルギーの放出が終了
し、共振用コンデンサC3、C4の電圧がピークになる
と、共振用コンデンサC3、C4からのエネルギー放出
が始まり、1次巻線n1に流れていた電流の向きが逆向
きに増加し、補償用インダクタンスL4と1次巻線n1
に発生していた電圧は低下を始める、1次巻線n1に流
れる電流がチョークコイルL1、L2に流れている電流
と等しくなるまで上昇すると、ダイオードD1、D2が
オフし、チョークコイルL1、L2を流れていた電流
は、L1→C4→n1→L4→C3→L2→RC1→E
iの経路に流れる。チョークコイルL1、L2のインダ
クタンスは補償用インダクタンスL4と変圧器T1の励
磁インダクタンスに比べ十分大きな値なので、流れる電
流の変化量が非常に小さく、補償用インダクタンスL4
と1次巻線n1に発生する電圧は急速に減少し、ほぼゼ
ロになる。1次巻線n1に発生していた電圧がゼロまで
減少すると,出力整流ダイオードD3の逆バイアスが維
持できなくなり,出力平滑用チョークコイルL3の電流
が出力整流ダイオードD3とフライ・ホイール・ダイオ
ードD4に分流し、チョークコイルL1、L2と共振用
コンデンサC3、C4との自由振動による電流変化分が
出力平滑用チョークコイルL3の電流の分流として、変
圧器T1の各巻線に流れる。このとき、スイッチング素
子Q1、Q2それぞれに印加される電圧は平滑用コンデ
ンサC1の電圧の1/2に抑えられる。
【0026】この状態で、チョークコイルL1、L2に
は共振用コンデンサC3、C4の電圧と交流入力電源E
iの電圧が印加され、チョークコイルL1、L2のエネ
ルギーを増加させる始める。以上の動作を繰り返してエ
ネルギーの伝達を行う。補償用インダクタンスL4を設
けたことにより、負荷電流に応じたエネルギーを平滑用
コンデンサC1に供給するエネルギーに付加できるの
で、軽負荷時に過大な電圧が平滑用コンデンサC1に発
生するのを防止し、高力率で動作する負荷電流の範囲を
より広く設定できる。この他の効果は前記第1の実施例
とほぼ同様なので説明を省略する。
【0027】〔第4の実施例〕次に図7により発明の第
4の実施例を説明する。この実施例は図1に示した実施
例と同様の構成であるが、構成上の相違点としては、変
圧器T1の1次巻線n1と直列に補償用インダクタンス
L4を設けてある点、変圧器T1の接続極性が図1の場
合と異なり、逆極性になる点、および出力側整流・平滑
回路RC2が出力整流ダイオードD3と出力平滑コンデ
ンサC2のみからなる半波整流回路である点である。そ
して、この構成上の相違点による動作の違いとしては、
スイッチング素子Q1、Q2のオン期間中に負荷電流に
比例した励磁エネルギーを補償インダクタンスL4に蓄
え、そのエネルギーをオフ期間中に共振用コンデンサC
3,C4で中継して平滑用コンデンサC1に供給する
点、コンバータ動作がいわゆるフォワード型からフライ
バック型に置き換えられている点である。それ以外の本
発明の目的とする高力率を得る点、高力率で動作する負
荷電流範囲を広く設定できる点については共通である。
重複を避けながら説明をする。
【0028】スイッチング素子Q1、Q2がオンの期間
では、1次側の電流が前記第3の実施例と同様な経路で
流れるので説明を省略する。このオン期間中に、ダイオ
ードD3は逆バイアス状態にありオフしており、2次側
には電流は流れない。したがって、補償用インダクタン
スL4と巻線n1には平滑用コンデンサC1の電圧で電
流が流れ、励磁エネルギーを蓄える。共振用コンデンサ
C3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサC1の電圧と
交流入力電源Eiの電圧の和に達するまでは、平滑用コ
ンデンサC1の電圧で励磁エネルギーを蓄え、その電圧
を越えた後は、チョークコイルL1、L2と平滑用コン
デンサC1とから励磁エネルギーが供給される。つぎに
スイッチング素子Q1、Q2をオフすると、チョークコ
イルL1、L2に流れる電流はL1→D1→C1→D2
→L2→RC1→Eiの経路を流れ、平滑用コンデンサ
C1を充電する。そして、チョークコイルL1、L2の
エネルギーは減少を続ける。また共振用コンデンサC
3、C4に蓄えられたエネルギーは、C3→L4→n1
→C4→D1→C1→D2→C3の経路で放電され、共
振用コンデンサC3、C4の電圧の和が、平滑用コンデ
ンサC1の電圧まで低下するまで、補償用インダクタン
スL4と変圧器T1の励磁エネルギーを増加させる。こ
のとき、スイッチング素子Q1、Q2のそれぞれに印加
される電圧は、共振用コンデンサC3、C4のエネルギ
ーが放出されるのにともない徐々に上昇し、共振用コン
デンサC3、C4の電圧の和が平滑用コンデンサC1の
電圧に達した時点で平滑用コンデンサC1の電圧の1/
2の電圧に達する。
【0029】共振用コンデンサC3、C4の電圧の和が
平滑用コンデンサC1の電圧に達すると、補償用インダ
クタンスL4と変圧器T1の1次巻線n1の電圧はゼロ
まで下がり、この時点から励磁エネルギーの放出が始ま
る。補償用インダクタンスL4と変圧器T1の励磁エネ
ルギーの放出は、n1→C4→D1→C1→D2→C3
→n1の経路の自由振動として始まり、共振用コンデン
サC3、C4に残っているエネルギーと変圧器T1の励
磁エネルギーとによって、平滑用コンデンサC1を充電
する。1次巻線n1の電圧が出力平滑用コンデンサC2
の電圧に達すると、出力整流ダイオードD3が導通し、
変圧器T1の励磁エネルギーが出力へのエネルギー供給
を始める。そして、1次巻線n1の電圧は、出力平滑用
コンデンサC2の電圧にクランプされるため、この時点
以降は補償用インダクタンスL4と共振用コンデンサC
3、C4と平滑コンデンサC1との自由振動が始まり、
共振用コンデンサC3、C4の電圧がピークになると、
流れる電流の向きが逆になり、C4→n1→L4→C3
→D2→C1→D1→D4の経路で電流が増加する。補
償用インダクタンスL4に流れる電流がチョークコイル
L1、L2に流れている電流と等しくなるまで上昇する
と、ダイオードD1、D2がオフし、チョークコイルL
1、L2を流れていた電流は、L1→C4→n1→L4
→C3→L2→RC1→Eiの経路に流れる。この間チ
ョークコイルL1、L2には共振用コンデンサC3、C
4と平滑用コンデンサC1と交流入力電源Eiと1次巻
線n1の電圧の和が印加され、チョークコイルL1、L
2のエネルギーを再び増加させる。
【0030】変圧器T1に残っていた励磁エネルギーが
すべて2次側へ供給され、1次巻線n1のクランプが解
放されると、1次巻線n1の電圧は急速に減少し、スイ
ッチング素子Q1、Q2それぞれに印加される電圧は平
滑用コンデンサC1の電圧に共振用コンデンサC3、C
4の電圧を加えた値の1/2になる。以上の動作を繰り
返してエネルギーの伝達を負荷側へ行う。この実施例の
効果は前記第1の実施例と全く同様なので説明を省略す
る。なお、この実施例において、各スイッチング素子の
いずれかの主端子と直列にダイオードを接続しても同じ
効果が得られる。以上の第3,第4の実施例における補
償用インダクタンス手段として,変圧器T1の漏れイン
ダクタンスをその一部分,または全部として用いること
も可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上述べたように高力率AC
/DCコンバータは簡素、小型軽量であって、軽負荷時
に平滑用コンデンサC1の電圧を高く設定できることか
ら高力率で動作する負荷範囲を広く設定でき、さらに負
荷電流を考慮したエネルギーで平滑用コンデンサC1の
充電を行うこともできるため、高力率で動作する負荷範
囲をより広く設定できる。そして、このことは少なくと
も2つのスイッチング素子で出力電圧の安定化制御を行
うと同時に、交流入力電流の波形の改善ができ、力率は
0.98程度まで向上させることができる。また前置コ
ンバータを設けた場合のような相互干渉は存在しない。
さらにまたコンバータの共振作用により、スイッチング
素子はゼロボルトスイッチングとなり、その共振用コン
デンサはロスレススナバの役割を果たし、スイッチング
素子のスナバ回路は不要となる。さらにコンバータの共
振作用は変圧器のリセット回路の役割を果たしており、
コンバータ変圧器はリセット巻線及び、リセットダイオ
ードが不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高力率AC/DCコンバータの
一実施例を示す図面である。
【図2】本発明の実施例における各部の電流,電圧波形
を示す図面である。
【図3】本発明にかかる高力率AC/DCコンバータの
入力波形を説明するための図面である。
【図4】本発明と従来技術との特性を比較するための図
である。
【図5】本発明にかかる高力率AC/DCコンバータの
第2の実施例を示す図である。
【図6】本発明にかかる高力率AC/DCコンバータの
第3の実施例を示す図である。
【図7】本発明にかかる高力率AC/DCコンバータの
第4の実施例を示す図である。
【図8】従来の高力率AC/DCコンバータを示す図で
ある。
【図9】従来の高力率AC/DCコンバータの各部の電
流,電圧波形を示す面である。
【図10】従来の高力率AC/DCコンバータの交流入
力電流,電圧波形を示す図である。
【図11】従来の高力率AC/DCコンバータの交流入
力電流,電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
Ei・・・商用の交流入力電源、 RC1・
・・全波整流回路 L1,L2・・・昇圧用のチョークコイル L3・・・出力平滑用チョークコイル L4・・
・補償用インダクタ C1・・・平滑用コンデンサ C2・・・出
力平滑用コンデンサ C3,C4・・・共振用コンデンサ T1・・・変圧器 U1・・・制
御回路 Q1,Q2・・・スイッチング素子 RC2・・・出力側整流・平滑回路 D3・・・フライ・ホイール・ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 亮治 東京都豊島区高田1丁目18番1号 オリジ ン電気株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流入力電源に接続して交流電圧を整流
    するブリッジ型の整流回路と、 このブリッジ型の整流回路の直流出力端子に接続される
    互いに直列接続された少なくとも2つのチョークコイ
    ル、少なくとも2つのダイオード、少なくとも1つの平
    滑用コンデンサと、 前記チョークコイルと前記ダイオードとのそれぞれの接
    続点にすくなくとも1つの共振用コンデンサを介して一
    方の主端子が接続され、かつ他方の主端子が前記平滑用
    コンデンサの一端に接続された少なくとも2つのスイッ
    チング素子と、 前記スイッチング素子間に接続された1次巻線と少なく
    とも1つの2次巻線とを備えた変圧器と、 前記2次巻線に接続された整流手段と、 前記整流手段の出力電圧を一定に保つために、前記スイ
    ッチング素子のオンオフ制御を行う制御回路とからなる
    高力率AC/DCコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記変圧器の2次巻線に接続された整流
    手段が、前記スイッチング素子のオン時に対応してエネ
    ルギーを負荷側へ伝達することを特徴とする請求項1に
    記載の高力率AC/DCコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記変圧器の2次巻線に接続された整流
    手段が、前記スイッチング素子のオフ時に対応してエネ
    ルギーを負荷側へ伝達することを特徴とする請求項1に
    記載の高力率AC/DCコンバータ。
  4. 【請求項4】 前記変圧器の1次巻線に直列にダイオー
    ドが接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    のいずれかに記載の高力率AC/DCコンバータ。
  5. 【請求項5】 前記変圧器の1次巻線に直列に補償イン
    ダクタンス手段を設けることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載の高力率AC/DCコンバー
    タ。
  6. 【請求項6】 前記補償インダクタンス手段として前記
    変圧器の漏れインダクタンスを利用して構成することを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の高
    力率AC/DCコンバータ。
JP27093592A 1992-09-14 1992-09-14 高力率ac/dcコンバータ Withdrawn JPH06169569A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27093592A JPH06169569A (ja) 1992-09-14 1992-09-14 高力率ac/dcコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27093592A JPH06169569A (ja) 1992-09-14 1992-09-14 高力率ac/dcコンバータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06169569A true JPH06169569A (ja) 1994-06-14

Family

ID=17493054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27093592A Withdrawn JPH06169569A (ja) 1992-09-14 1992-09-14 高力率ac/dcコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06169569A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR980700722A (ko) * 1994-12-12 1998-03-30 크로이트 ·룸멜 전력 정류 회로(power rectifier circuit)
EP1130752A2 (en) * 2000-02-24 2001-09-05 Matsushita Electric Works, Ltd. Non-contact electrical power transmission system having function of making load voltage constant
US7113411B2 (en) 2004-01-30 2006-09-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Switching power supply
CN106655825A (zh) * 2016-12-02 2017-05-10 杭州明特科技有限公司 电能表开关电源

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR980700722A (ko) * 1994-12-12 1998-03-30 크로이트 ·룸멜 전력 정류 회로(power rectifier circuit)
EP1130752A2 (en) * 2000-02-24 2001-09-05 Matsushita Electric Works, Ltd. Non-contact electrical power transmission system having function of making load voltage constant
EP1130752A3 (en) * 2000-02-24 2003-07-23 Matsushita Electric Works, Ltd. Non-contact electrical power transmission system having function of making load voltage constant
US7113411B2 (en) 2004-01-30 2006-09-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Switching power supply
CN106655825A (zh) * 2016-12-02 2017-05-10 杭州明特科技有限公司 电能表开关电源

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4563731A (en) Resonant type constant voltage supply apparatus
US6366476B1 (en) Switching power supply apparatus with active clamp circuit
US5581451A (en) Circuit for improving the power efficiency of an AC/DC converter
US5349514A (en) Reduced-resonant-current zero-voltage-switched forward converter using saturable inductor
JP3274431B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH05191972A (ja) スイッチング電源装置
JPH06169569A (ja) 高力率ac/dcコンバータ
JPS604676B2 (ja) 電源装置
JP2999077B2 (ja) 高力率電源装置
EP0665632B1 (en) Switching power source apparatus
JPH08228486A (ja) Dc−acインバータの制御方法
JP3341458B2 (ja) 電源装置
JP3090766B2 (ja) Ac/dcコンバータ
JPH0379948B2 (ja)
JPH0340757A (ja) スイッチング電源装置
JP3082877B2 (ja) Ac/dcコンバータ
JP7233633B1 (ja) スイッチング電源回路
US4215391A (en) Power conversion device
JPH08130869A (ja) Dc−dcコンバータ
JPS6051458A (ja) Dc−dcコンバ−タ
KR100206299B1 (ko) 고압 전원장치
JP2672333B2 (ja) 定電流入力型dc/dcコンバータ
JP2803176B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH0556665A (ja) 電源装置
JP2795229B2 (ja) Dc−dcコンバータ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991130