JP2997758B2 - 創傷被覆材 - Google Patents
創傷被覆材Info
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- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L27/00—Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
- A61L27/14—Macromolecular materials
- A61L27/22—Polypeptides or derivatives thereof, e.g. degradation products
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- A61L15/00—Chemical aspects of, or use of materials for, bandages, dressings or absorbent pads
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、創傷被覆材に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】皮膚欠損部に人口皮膚として適用される
被覆材は創傷被覆材とよばれ、すでにブタの皮膚や、キ
チン等が開発されている。ところが、これらは治療中に
はがそうとするとその人工皮膚の下に形成しつつある新
しい皮膚をもはがしてしまうという欠点がある。また、
最近ディオアクチブCGFという創傷被覆材が開発され
ているが、このものはその人工皮膚の下に形成しつつあ
る新しい皮膚をはがすことは少ないが、被覆材下に新た
に形成する皮膚の形成速度がブタの皮膚の場合より遅い
と言われている。
被覆材は創傷被覆材とよばれ、すでにブタの皮膚や、キ
チン等が開発されている。ところが、これらは治療中に
はがそうとするとその人工皮膚の下に形成しつつある新
しい皮膚をもはがしてしまうという欠点がある。また、
最近ディオアクチブCGFという創傷被覆材が開発され
ているが、このものはその人工皮膚の下に形成しつつあ
る新しい皮膚をはがすことは少ないが、被覆材下に新た
に形成する皮膚の形成速度がブタの皮膚の場合より遅い
と言われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、欠損皮膚の
再生を円滑に促進させるとともに、皮膚から剥離させる
際にその再生皮膚をもはがすことない創傷被覆材を提供
することをその課題とする。
再生を円滑に促進させるとともに、皮膚から剥離させる
際にその再生皮膚をもはがすことない創傷被覆材を提供
することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、厚さが20〜80μm
で水分含有量が16重量%以下の非結晶性フィブロイン
フィルムからなる創傷被覆材が提供される。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、厚さが20〜80μm
で水分含有量が16重量%以下の非結晶性フィブロイン
フィルムからなる創傷被覆材が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の創傷被覆材(以下、単に
被覆材とも言う)は、フィブロイン水溶液を原料とし用
い、これをフィルム化することによって製造することが
できる。フィブロイン水溶液を得るには、絹物質を精練
してセリシンを除去する。絹物質としては、まゆ層、ま
ゆ糸、生糸、絹織物、それらの屑物等が挙げられる。絹
物質の精練は、絹物質を酵素や炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム等のアルカリ水溶液中等で煮沸し、次いで
水洗後、湯水に浸漬し、セリシンや炭酸ナトリウム等の
ような化学物質を溶出除去することにより行うことがで
きる。また、このようにして得られる精練絹物質は、酸
化エチレンガスやオートクレーブ等で滅菌するのが好ま
しい。前記のようにして得られる精練絹物質は、これを
溶解助剤を含む純水に溶解させる。この場合の溶解助剤
としては酸や中性塩である塩化カルシウム、臭化リチウ
ム等およびエタノール等が用いられる。絹物質を溶解し
た水溶液は、これを半透膜チューブ等を用いて透析し、
溶解助剤を除去されたフィブロイン水溶液を得る。
被覆材とも言う)は、フィブロイン水溶液を原料とし用
い、これをフィルム化することによって製造することが
できる。フィブロイン水溶液を得るには、絹物質を精練
してセリシンを除去する。絹物質としては、まゆ層、ま
ゆ糸、生糸、絹織物、それらの屑物等が挙げられる。絹
物質の精練は、絹物質を酵素や炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウム等のアルカリ水溶液中等で煮沸し、次いで
水洗後、湯水に浸漬し、セリシンや炭酸ナトリウム等の
ような化学物質を溶出除去することにより行うことがで
きる。また、このようにして得られる精練絹物質は、酸
化エチレンガスやオートクレーブ等で滅菌するのが好ま
しい。前記のようにして得られる精練絹物質は、これを
溶解助剤を含む純水に溶解させる。この場合の溶解助剤
としては酸や中性塩である塩化カルシウム、臭化リチウ
ム等およびエタノール等が用いられる。絹物質を溶解し
た水溶液は、これを半透膜チューブ等を用いて透析し、
溶解助剤を除去されたフィブロイン水溶液を得る。
【0006】フィブロイン水溶液中のフィブロイン濃度
は、2重量%以上、好ましくは5重量%以上であること
が好ましく、通常、5〜20重量%で用いられる。ま
た、このフィブロイン水溶液中のフィブロイン以外の不
純物成分の含有量は、0.001重量%以下、好ましく
は0.0001重量%以下である。この場合、不純物成
分には、セリシンや塩素等が包含される可能性がある。
は、2重量%以上、好ましくは5重量%以上であること
が好ましく、通常、5〜20重量%で用いられる。ま
た、このフィブロイン水溶液中のフィブロイン以外の不
純物成分の含有量は、0.001重量%以下、好ましく
は0.0001重量%以下である。この場合、不純物成
分には、セリシンや塩素等が包含される可能性がある。
【0007】フィブロイン水溶液のフィルム化は、フィ
ブロイン水溶液を平滑な固体表面に流延し、水を蒸発除
去することにより行うことができる。この場合、得られ
るフィブロインフィルムの結晶化を抑え、実質的に非結
晶性のフィルムとすることが重要である。このために
は、前記フィルム化に際しての水の蒸発除去速度を調整
するのがよく、水の蒸発除去速度を速くすることによ
り、フィルムの結晶化を防止することができる。フィブ
ロインフィルムの結晶化はフィブロイン水溶液の乾燥過
程で、フィブロイン水溶液の濃度が30%程度以上にお
いて乾燥に時間がかかると起きる。フィルムの結晶化を
防止するには、フィブロイン水溶液の乾燥を減圧下で行
う場合は0.5気圧以下、好ましくは0.1気圧以下が
よい。大気圧下で行う場合には、乾燥室内の空気又は不
活性ガス(窒素ガス等)等の気体の温度、湿度および風
速をそれぞれ変える必要がある。フィルム化の温度は0
〜50℃、好ましくは10〜30℃である。空気又は不
活性ガス等の相対湿度RHは40〜90%、好ましくは
50〜80%である。フィブロイン水溶液のフィルム化
は、固体表面に流延させて形成したフィブロイン水溶液
膜に対し、0〜50℃、好ましくは10〜30℃の空気
又は不活性ガス(窒素ガス等)を、5cm/秒以上の風
速、好ましくは10〜30cm/秒の風速で流通接触さ
せるのが好ましい。厚さ30μm以上、特に40〜60
μmのフィブロインフィルムを得る場合には、前記空気
又は不活性ガスの流通風速は10cm/秒以上に規定す
るか、10cm/秒程度以下では相対湿度を30%RH
程度にするのがよく、これによりフィルムの結晶化が防
止される。本発明で被覆材として用いるフィブロインフ
ィルムにおいて、その厚さは、20〜80μmの範囲に
規定するのがよい。また、そのフィルム中の水分量は1
6重量%以下、通常、5〜13重量%である。この被覆
材を実際に使用する場合には、使用前に酸化エチレンガ
ス等で滅菌するとよい。
ブロイン水溶液を平滑な固体表面に流延し、水を蒸発除
去することにより行うことができる。この場合、得られ
るフィブロインフィルムの結晶化を抑え、実質的に非結
晶性のフィルムとすることが重要である。このために
は、前記フィルム化に際しての水の蒸発除去速度を調整
するのがよく、水の蒸発除去速度を速くすることによ
り、フィルムの結晶化を防止することができる。フィブ
ロインフィルムの結晶化はフィブロイン水溶液の乾燥過
程で、フィブロイン水溶液の濃度が30%程度以上にお
いて乾燥に時間がかかると起きる。フィルムの結晶化を
防止するには、フィブロイン水溶液の乾燥を減圧下で行
う場合は0.5気圧以下、好ましくは0.1気圧以下が
よい。大気圧下で行う場合には、乾燥室内の空気又は不
活性ガス(窒素ガス等)等の気体の温度、湿度および風
速をそれぞれ変える必要がある。フィルム化の温度は0
〜50℃、好ましくは10〜30℃である。空気又は不
活性ガス等の相対湿度RHは40〜90%、好ましくは
50〜80%である。フィブロイン水溶液のフィルム化
は、固体表面に流延させて形成したフィブロイン水溶液
膜に対し、0〜50℃、好ましくは10〜30℃の空気
又は不活性ガス(窒素ガス等)を、5cm/秒以上の風
速、好ましくは10〜30cm/秒の風速で流通接触さ
せるのが好ましい。厚さ30μm以上、特に40〜60
μmのフィブロインフィルムを得る場合には、前記空気
又は不活性ガスの流通風速は10cm/秒以上に規定す
るか、10cm/秒程度以下では相対湿度を30%RH
程度にするのがよく、これによりフィルムの結晶化が防
止される。本発明で被覆材として用いるフィブロインフ
ィルムにおいて、その厚さは、20〜80μmの範囲に
規定するのがよい。また、そのフィルム中の水分量は1
6重量%以下、通常、5〜13重量%である。この被覆
材を実際に使用する場合には、使用前に酸化エチレンガ
ス等で滅菌するとよい。
【0008】
【実施例】次に本発明を実施例によりさら詳細に示す。
【0009】実施例 (1)材料調製 絹糸を0.5wt%炭酸ソーダ水で1時間煮沸し、水洗
後60℃の湯水に30分浸漬し、セリシンと炭酸ソーダ
を除き乾燥した。得られた絹糸をオートクレーブで滅菌
してフィブロインフィルム製造用の材料とした。 (2)絹糸の溶解 (1)で得られた精練絹糸を、塩化カルシウムとエタノ
ールと水からなる水溶液(混合モル比=1:2:8)に
溶解した。この場合、絹糸と水溶液との重量比は1:7
にした。この水溶液をセルロースチューブ(半透膜)に
入れ純水で透析し、フィブロイン水溶液とした。この場
合のフィブロイン水溶液のフィブロイン濃度は約7wt
%であった。 (3)フィブロインフィルムの製造 前述のフィブロイン水溶液を水平なプラスチック板上に
一定の面積に流し、20℃、65%RHの室内で送風
(20〜40cm/sec)しながら乾燥した。フィル
ムの厚さはフィブロイン水溶液の濃度および量と乾燥面
の面積によって変わるが、厚さ20μm以上のフィルム
を作った。厚くなるほどフィブロインフィルムは結晶化
しやすいため送風を速くした。
後60℃の湯水に30分浸漬し、セリシンと炭酸ソーダ
を除き乾燥した。得られた絹糸をオートクレーブで滅菌
してフィブロインフィルム製造用の材料とした。 (2)絹糸の溶解 (1)で得られた精練絹糸を、塩化カルシウムとエタノ
ールと水からなる水溶液(混合モル比=1:2:8)に
溶解した。この場合、絹糸と水溶液との重量比は1:7
にした。この水溶液をセルロースチューブ(半透膜)に
入れ純水で透析し、フィブロイン水溶液とした。この場
合のフィブロイン水溶液のフィブロイン濃度は約7wt
%であった。 (3)フィブロインフィルムの製造 前述のフィブロイン水溶液を水平なプラスチック板上に
一定の面積に流し、20℃、65%RHの室内で送風
(20〜40cm/sec)しながら乾燥した。フィル
ムの厚さはフィブロイン水溶液の濃度および量と乾燥面
の面積によって変わるが、厚さ20μm以上のフィルム
を作った。厚くなるほどフィブロインフィルムは結晶化
しやすいため送風を速くした。
【0010】(4)フィブロインフィルムの性質 得られたフィブロインフィルムのX線回折写真をみる
と、そのX線回折写真にはアモルファスハローが示さ
れ、フィブロインが非結晶性であることが確認された。
また、このフィブロインフィルムの水(室温)に対する
溶解性をみたところ、数分以内にほぼ完全に溶けた。し
たがって、このフィブロインフィルムは実質的に非結晶
性であることが確認された。また、血液とフィブロイン
フィルムの相互作用をみるため、フィルム上に1滴の血
液を滴下したところ、フィルムは1分程度以内に血液を
吸収して膨潤した。このことは、この非結晶フィブロイ
ンフィルムと体液とは相互作用がよく、フィルムによく
吸着し、フィルムを通して水分が蒸発しやすいことを示
している。 (5)創傷被覆材としての機能 創傷被覆材としての非結晶フィブロインフィルムの機能
性を見るため、酸化エチレンガスで滅菌した後にこのフ
ィルムを火傷した患部へ当てたところ、体内から出て来
る体液を吸収し、フィルム表面から水分が蒸発するため
患部は乾燥した状態を保ち、1週間程度あとでも、フィ
ルム交換しないでも患部の下から新しい皮膚が形成し
た。このことから、フィブロインフィルムは人工皮膚と
しての機能を充分はたしていることが確認された。
と、そのX線回折写真にはアモルファスハローが示さ
れ、フィブロインが非結晶性であることが確認された。
また、このフィブロインフィルムの水(室温)に対する
溶解性をみたところ、数分以内にほぼ完全に溶けた。し
たがって、このフィブロインフィルムは実質的に非結晶
性であることが確認された。また、血液とフィブロイン
フィルムの相互作用をみるため、フィルム上に1滴の血
液を滴下したところ、フィルムは1分程度以内に血液を
吸収して膨潤した。このことは、この非結晶フィブロイ
ンフィルムと体液とは相互作用がよく、フィルムによく
吸着し、フィルムを通して水分が蒸発しやすいことを示
している。 (5)創傷被覆材としての機能 創傷被覆材としての非結晶フィブロインフィルムの機能
性を見るため、酸化エチレンガスで滅菌した後にこのフ
ィルムを火傷した患部へ当てたところ、体内から出て来
る体液を吸収し、フィルム表面から水分が蒸発するため
患部は乾燥した状態を保ち、1週間程度あとでも、フィ
ルム交換しないでも患部の下から新しい皮膚が形成し
た。このことから、フィブロインフィルムは人工皮膚と
しての機能を充分はたしていることが確認された。
【0011】
【発明の効果】本発明の創傷被覆材は、欠損(創傷)し
た皮膚の表面に人工皮膚として被覆することにより、そ
の欠損皮膚の再生及び新しい皮膚の形成を促進させると
ともに、これを剥離させるときに、その被覆材の下の再
生皮膚及び新しく形成された皮膚をひきはがすこともな
い。また、本発明の創傷被覆材を欠損皮膚に適用した場
合、長時間にわたってその交換を要しないという利点を
有する。
た皮膚の表面に人工皮膚として被覆することにより、そ
の欠損皮膚の再生及び新しい皮膚の形成を促進させると
ともに、これを剥離させるときに、その被覆材の下の再
生皮膚及び新しく形成された皮膚をひきはがすこともな
い。また、本発明の創傷被覆材を欠損皮膚に適用した場
合、長時間にわたってその交換を要しないという利点を
有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 厚さが20〜80μmで水分含有量が1
6重量%以下の非結晶性フィブロインフィルムからなる
創傷被覆材。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8028559A JP2997758B2 (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 創傷被覆材 |
IN120CA1997 IN191981B (ja) | 1996-01-23 | 1997-01-21 | |
US08/894,942 US5951506A (en) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | Wound covering material |
CN97190147A CN1094374C (zh) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | 创伤被覆材料 |
EP97900761A EP0823258A4 (en) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | DRESSING MATERIAL |
KR1019970706647A KR100334486B1 (ko) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | 창상피복재 |
PCT/JP1997/000144 WO1997026927A1 (fr) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | Materiau de pansement |
BR9702038A BR9702038A (pt) | 1996-01-23 | 1997-01-23 | Material para cobertura de lesão |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8028559A JP2997758B2 (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 創傷被覆材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09192210A JPH09192210A (ja) | 1997-07-29 |
JP2997758B2 true JP2997758B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=12252011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8028559A Expired - Lifetime JP2997758B2 (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 創傷被覆材 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5951506A (ja) |
EP (1) | EP0823258A4 (ja) |
JP (1) | JP2997758B2 (ja) |
KR (1) | KR100334486B1 (ja) |
CN (1) | CN1094374C (ja) |
BR (1) | BR9702038A (ja) |
IN (1) | IN191981B (ja) |
WO (1) | WO1997026927A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102618954A (zh) * | 2012-03-19 | 2012-08-01 | 徐建华 | 一种人血清白蛋白纳米生物材料及其制备方法 |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100315168B1 (ko) * | 1999-01-28 | 2001-11-30 | 대한민국(관리청:특허청장, 승계청:농촌진흥청장) | 창상피복용 견 피브로인 단백질 스폰지막의 제조방법 |
US6287340B1 (en) * | 1999-05-14 | 2001-09-11 | Trustees Of Tufts College | Bioengineered anterior cruciate ligament |
US20020150612A1 (en) * | 2000-12-22 | 2002-10-17 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Removal of targeted proteases with proteinaceous wound dressings |
US20030104386A1 (en) * | 2001-08-31 | 2003-06-05 | The Regents Of The University Of California | Methods for the specific detection of redox-active tags and the use thereof for capillary gel electrophoresis and DNA sequencing |
US6902932B2 (en) * | 2001-11-16 | 2005-06-07 | Tissue Regeneration, Inc. | Helically organized silk fibroin fiber bundles for matrices in tissue engineering |
US20110009960A1 (en) * | 2001-11-16 | 2011-01-13 | Allergan, Inc. | Prosthetic fabric structure |
WO2003045336A1 (fr) * | 2001-11-29 | 2003-06-05 | National Institute Of Agrobiological Sciences | Emulsifiant et procede d'elaboration correspondant |
AU2003234197A1 (en) * | 2002-04-22 | 2003-11-03 | Tufts University | Multi-dimensional strain bioreactor |
DK1601826T3 (da) * | 2003-03-11 | 2011-10-24 | Allergan Inc | Immunoneutrale medicinske anordninger på silkefiberbasis |
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US9204954B2 (en) * | 2008-12-15 | 2015-12-08 | Allergan, Inc. | Knitted scaffold with diagonal yarn |
US9326840B2 (en) | 2008-12-15 | 2016-05-03 | Allergan, Inc. | Prosthetic device and method of manufacturing the same |
JP5653931B2 (ja) | 2008-12-15 | 2015-01-14 | アラーガン、インコーポレイテッドAllergan,Incorporated | 補綴デバイスおよびその製作方法 |
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