JP2996917B2 - 廃棄物処理装置 - Google Patents

廃棄物処理装置

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JP2996917B2
JP2996917B2 JP8151828A JP15182896A JP2996917B2 JP 2996917 B2 JP2996917 B2 JP 2996917B2 JP 8151828 A JP8151828 A JP 8151828A JP 15182896 A JP15182896 A JP 15182896A JP 2996917 B2 JP2996917 B2 JP 2996917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分を含んだ難燃
性の生ゴミをも、周囲に煙や悪臭を放つことなく、最終
的には炭の状態になるまで処理する廃棄物処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の種類には、魚や家畜の内蔵や
骨,残飯,売れ残り食料品や返品食料品等のように水分
を含んだ難燃性の生ゴミ(以下、「含水廃棄物」と言
う)がある。このような含水廃棄物は、木や紙や布等の
一般廃棄物とは異なり、簡単に焼却処理することは出来
ないし、放置しておけば腐敗して悪臭を放ち、極めて処
理が面倒である。
【0003】一方では、環境汚染に対する規制が年々厳
しくなり、地域によっては(例、国立公園内など)廃棄
物を捨てること自体禁止されたり、周囲の環境を汚染し
ない形態に処理してからでないと捨てることが出来なく
なって来ている。そのため、廃棄物処理業者に引き取っ
てもらおうとしても、引き取ってもらえなかったたり、
引き取ってもらえたとしても引取料が高くなるなど、処
理コストが著しく上昇して来ている。
【0004】そこで、含水廃棄物を多量に出す市場,ホ
テル,レストラン,料亭,食品販売業者等々では、含水
廃棄物とその他の廃棄物とに分別し、処理しにくい含水
廃棄物は特別の廃棄物処理装置で処理するようにしてい
る所もある。そのような廃棄物処理装置としては、例え
ば、含水廃棄物を容器に入れ、下からバーナーで加熱し
て乾燥させるという装置とか、あるいは含水廃棄物に菌
体(バクテリア)を混ぜて分解処理(いわゆるバイオ処
理)する装置とかがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
廃棄物処理装置には、次のような問題点があった。第1
の問題点は、従来の廃棄物処理装置では処理する過程に
おいて周囲に悪臭を放つと言う点である。第2の問題点
は、従来の廃棄物処理装置は単一の処理しかしないの
で、或る装置で処理した物を、更に別の形態に処理して
取り扱いを便にしようとする場合(例えば、乾燥処理し
た物を炭化しようとする場合)、その処理専用の別の処
理装置に入れ換えて処理しなければならず、処理操作が
面倒で人件費がかかるという点である。
【0006】従って、含水廃棄物を出す業界において
は、含水廃棄物を周囲に悪臭を放つことなく取り扱いに
便利な形態にまで処理することができ、しかも処理操作
が簡単な廃棄物処理装置が要望されていた。本発明は、
そのような要望に応える廃棄物処理装置を提供すること
を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の廃棄物処理装置では、投入される含水廃棄
物を攪拌する手段を有する処理容器と、投入された含水
廃棄物を加熱する加熱手段と、外気取入口近くに第1の
送風手段,該処理容器の近くに第1の開閉手段を具え、
該処理容器への外気の導入を実行または停止する外気導
入経路と、該処理容器の空気を第2の送風手段および脱
臭部を経て排気口より外部へ排出する処理容器内空気排
出経路と、前記加熱手段,前記第1の開閉手段および前
記第1,第2の送風手段を制御することにより、先ず外
気の導入および処理容器内空気の排出を行いつつ加熱す
る乾燥処理をし、次に外気の導入は停止して処理容器内
空気の排出を行いつつ加熱する炭化処理をする制御手段
とを具えることとした。
【0008】前記処理容器の底部の構造は、内側より内
壁,発熱部,中空室,断熱部の順に構成される多層構造
とし、該発熱部が前記加熱手段を形成し、該中空室が前
記外気導入経路の一部を形成する構成とすることが出来
る。
【0009】また、前記外気導入経路の前記第1の開閉
手段より外気取入口側にある部分と処理容器内空気排出
経路とを、熱交換器で結合した構成とすることが出来
る。熱交換器を結合した場合、前記外気導入経路の部分
であって前記熱交換器と前記第1の開閉手段との間の部
分より分岐して、前記処理容器内空気排出経路の前記第
2の送風手段より処理容器側の部分とを連結する処理容
器バイパス経路を設け、該処理容器バイパス経路中に前
記炭化処理時に開かれて開度を制御される第2の開閉手
段を設ける構成とすることが出来る。
【0010】熱交換器を結合した場合、更に、前記処理
容器内空気排出経路の前記熱交換器より処理容器側に排
出空気を加熱する熱風器を設け、前記脱臭部を高温で脱
臭作用を発揮する第1次脱臭部と低温で脱臭作用を発揮
する第2次脱臭部とで構成し、第1次脱臭部は前記熱風
器と熱交換器との間に設け、第2次脱臭部は前記熱交換
器より排気口側に設ける構成とすることも出来る。
【0011】また、以上のような廃棄物処理装置には、
炭化処理を終えた後に作動を開始させられ、前記処理容
器を強制的に冷却する強制冷却手段を付設することが出
来る。その場合、該強制冷却手段は、前記中空室に外気
を通流させる構成のものとすることが出来る。
【0012】(解決する動作の概要)廃棄物処理装置に
含水廃棄物を入れたまま、加熱等の処理条件を変更する
ことにより、乾燥処理に引き続いて炭化処理をし、最終
的には炭の状態にする。乾燥処理は次のようにする。処
理容器に含水廃棄物を投入し、攪拌しつつ加熱する。処
理容器には外気導入経路を経て外気を導入すると共に、
処理容器内空気排出経路を経て空気を排出する。含水廃
棄物は加熱により水蒸気およびガスを発生するが、それ
らは処理容器内空気排出経路を経て外部へ排出される。
処理容器内空気排出経路の途中には、脱臭部が設けられ
ているので、周囲に悪臭を放つことはない。
【0013】炭化処理は次のようにする。処理容器への
外気の導入は停止するが、加熱,攪拌および空気の排出
は続行する。処理容器内は、新しい空気(酸素)の供給
がストップされ且つ空気の排出で気圧が低下するので、
乾燥した廃棄物でも発火することなく、炭化される。排
出される空気は脱臭部を通過するので、やはり悪臭を放
つことはない。炭化処理を終了した後、処理容器を自然
冷却あるいは強制冷却し、炭の状態となっている廃棄物
を取り出す。
【0014】なお、乾燥処理の代わりに、バイオ処理と
することも出来る。バイオ処理とする場合は、含水廃棄
物に菌体を混ぜる点,加熱温度を菌体の増殖に適した温
度(40℃前後)にする点が、上記乾燥処理と異なる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の1例を
図面に基づいて詳細に説明する。最初に廃棄物処理装置
の構成について説明し、次に、その動作について説明す
る。 (1)廃棄物処理装置の構成 図1は、本発明にかかわる廃棄物処理装置を示す図であ
る。図1において、1は処理容器、2は主室、3は投入
口、4は投入口蓋、5は断熱部、6は中空室、7は発熱
部、8は排出口、9は回転軸、10は攪拌羽根、11は
チェーンスプロケット、12はチェーン、13は内壁、
14,16は温度センサ、15は仕切壁、17は湿度セ
ンサ、18はフィルタ、19は後室、20は前室、21
は駆動モータ、30はパイプ、31は電動ダンパー、3
2はパイプ、33,34は電動ダンパー、35はブロア
ー用モータ、36はブロアー、37,37−1,37−
2,38,39はパイプ、40は手動ダンパー、41は
電動ダンパー、42はブロアー、43はブロアー用モー
タ、44はパイプ、45は熱風器、46は第1次脱臭
部、47は熱交換器、48はモータファン、49はフィ
ルタ、50は第2次脱臭部、51はコントローラ、52
は操作パネル、53は排気口、54は排気口カバーであ
る。
【0016】処理容器1は、処理したい生ゴミ等の廃棄
物を投入する容器であり、その内部は、大きく分けて主
室2と前室20と後室19とから成っている。前室20
は、主室2に空気が流入される時、主室2に入って来る
空気が通る室である。後室19は、主室2から空気が流
出させられる時、主室2から出て行く空気が通る室であ
る。主室2は、主として内壁13で囲まれた室である
が、前室20,後室19とは空気を通過させるための開
口部を除いて、仕切壁15で仕切られている。主室2か
ら後室19へ空気が通過する開口部には、フィルタ18
が設けられている。このフィルタ18は、主室2で空中
に舞い上がった塵埃等が、後室19を通って最終的には
大気中へ放出されるのを防ぐためのものである。他方、
前室20から主室2へ空気が通過する開口部には、その
ようなフィルタは設けられておらず、開口部のままであ
る。その理由は、流入して来る空気にはもともと問題に
する程の量の塵埃は含まれていないし、仮に含まれてい
たとしても主室2の動作には支障ないからである。
【0017】主室2の上部には、生ゴミ等を投入する投
入口3が設けられ、それには密封可能な投入口蓋4が付
設されている。主室2の中心よりやや下方には、投入さ
れた生ゴミ等を攪拌するため、回転軸9を中心として回
転する攪拌羽根10が設けられている。回転軸9の一端
は処理容器1の外に取り出され、公知の動力伝達手段を
介して、処理容器1外に設置してある駆動モータ21と
連結される。例えば、回転軸9の一端にチェーンスプロ
ケット11が取り付けられ、チェーン12を介して駆動
モータ21と連結される。動力伝達手段としては、ギヤ
機構等を用いることも出来る。
【0018】攪拌羽根10が回転して生ゴミ等を攪拌す
る関係上、内壁13の底部は、攪拌羽根10の回転半径
よりやや大きい半径の円弧状としておくのが望ましい。
排出口8は、処理済になったものを排出するための排出
口であり、主室2の下部に設けられる。処理中は密閉さ
れている。攪拌羽根10の形状は、回転により生ゴミ等
が回転軸9の軸方向に少しづつ送られて行くような形状
にされており、排出口8の位置は、その送られて行く先
の位置付近に選定される。
【0019】主室2の中央部より下方の壁の構造は、内
側より順に、内壁13,発熱部7,中空室6,断熱部5
という層から成る多層構造となっている。発熱部7は、
電気ヒーターを埋め込んで構成することが出来る。ある
いは、軽油を燃料とするバーナー等、他の熱源で構成す
ることも出来る。発熱部7の発する熱は、主室2内の生
ゴミ等を加熱すると共に、中空室6を通流する空気をも
温める。図1では電気ヒーターを用いた場合を示してお
り、そのオン,オフは図示しないスイッチによって行わ
れ、そのスイッチ動作はコントローラ51によって制御
される。
【0020】中空室6は、空気が通流し得るようにされ
ている室である。中空室6の一端は外気を流入させるパ
イプ32と連結され、他端は中空室6の空気を吸引する
ブロアー36へのパイプに連結される。発熱部7が発熱
している場合は、通流している空気は発熱部7によって
温められる。逆に、発熱部7が発熱していない場合に
は、通流している空気は、発熱部7および主室2内の生
ゴミ等を冷却する。断熱部5は、断熱材によって構成さ
れている層であり、発熱部7による発熱が外部に放散さ
れて、熱効率が悪くなるのを防止するために設けられ
る。
【0021】主室2の上方には、主室2の温度を検出す
るための温度センサ16,主室2の湿度を検出するため
の湿度センサ17が設けられる。また、中空室6を通流
する空気の出口付近には、その付近の温度を検出するた
めの温度センサ14が設けられる。これらのセンサから
の検出信号(A,B,C)は、コントローラ51に入力
される。
【0022】本発明の廃棄物処理装置における処理容器
1以外の構成は、処理容器1に空気を導入したり(外気
導入経路)、処理容器1から空気を吸引して排出したり
する(処理容器内空気排出経路)ための構成である。排
出の途中で、空気は必要に応じて脱臭処理,熱回収処理
される。熱交換器47の外気取入口方向には、モータフ
ァン48とフィルタ49が取り付けられている。モータ
ファン48の作動は、コントローラ51からの制御信号
Kにより制御され、作動された時には外気を取り入れ
る。フィルタ49は外気取入口に設置され、外気中に含
まれている塵埃が熱交換器47内に取り入れられるのを
阻止する。熱交換器47内には、モータファン48によ
って取り入れた外気を通流させる第1通流路が設けられ
ている。第1通流路は、パイプ38に連結される。
【0023】また、熱交換器47には、第1次脱臭部4
6あるいはパイプ37−2から流入される高温空気を通
流させる第2通流路が設けられている(なお、パイプ3
7−2は、後述するように、パイプ37を経てブロアー
36の空気送出口に連結されている)。第2通流路は、
第2次脱臭部50へのパイプに連結されている。熱交換
器47としては、公知の構造のものを使用することが出
来る。即ち、第1通流路と第2通流路は、それぞれ多数
の細い流路で構成され、熱伝導性の良い壁を隔てて隣接
配置されている。第1通流路へ流入して来る外気と第2
通流路へ流入して来る高温空気との間で熱交換が行わ
れ、高温空気は冷却され、外気は加熱される。
【0024】パイプ38は、パイプ32とパイプ39と
に分岐される。パイプ32は中空室6の一端に接続され
るが、その途中には電動ダンパー31が設けられる。一
般にダンパーは、パイプ内に開閉弁を有し、電動ダンパ
ーではその開閉が電動で行われ、手動ダンパーでは手動
で行われる。電動ダンパー31の開閉は、コントローラ
51からの制御信号Dによって制御される。パイプ39
は、処理容器1とブロアー42とを結ぶパイプ30の途
中に接続される。従って、パイプ39は、処理容器1を
バイパスして外気を流す、処理容器バイパス経路とな
る。パイプ39の途中には、手動ダンパー40と電動ダ
ンパー41とが設けられる。電動ダンパー41の開閉
は、コントローラ51からの制御信号Gによって制御さ
れる。
【0025】ブロアー用モータ43が作動されると、ブ
ロアー42はパイプ30の空気を吸入し(従って、処理
容器1の空気を吸引し)、パイプ44に送出する。ブロ
アー用モータ43の作動は、コントローラ51からの制
御信号Lによって制御される。パイプ44は熱風器45
に接続され、熱風器45は第1次脱臭部46と接続され
る。熱風器45には、例えば、セラミックヒーターが組
み込まれ、図示しないスイッチによってオン,オフされ
る。そのスイッチの動作は、コントローラ51からの制
御信号によって制御される。熱風器45は、流入されて
来た空気を、次段の第1次脱臭部46での化学反応が活
発に行われる温度になるよう、適宜加熱するために設け
られたものである。
【0026】第1次脱臭部46は、処理容器1から出て
来る空気を脱臭するためのものであるが、これに組み込
む脱臭材(以下、「第1次脱臭材」と言う)としては、
比較的高温で脱臭作用を行う材料(例えば、白金触媒)
が用いられる。その理由は、生ゴミ等の廃棄物を処理し
ている最中に処理容器1から出て来る空気は、後で説明
するように比較的高温であるが、その温度状態をあまり
変えなくとも脱臭作用が出来るようにするためである。
【0027】第2次脱臭部50は、熱交換器47を通過
して来た空気から、更に脱臭するためのものである。こ
れに組み込む脱臭材(以下、「第2次脱臭材」と言う)
としては、低温(と言っても外気の温度より多少高い程
度の温度であるが)で脱臭作用を行う材料(例えば、活
性炭)が用いられる。第2次脱臭部50に流入される空
気は、熱交換器47で熱を放出し、低温となっているか
らである。第2次脱臭部50を出た空気は、排気口53
から外部へと排出される。排気口カバー54は、排気口
53から雨や異物が入らないようにするためのカバーで
ある。
【0028】さて、中空室6の他端は、ブロアー36の
吸入口に連結される。ブロアー36の送出口は、パイプ
37,37−1を経て前室20に連結されると共に、パ
イプ37,37−2を経て熱交換器47の第2通流路に
連結される。パイプ37−1の途中には電動ダンパー3
3が設けられ、パイプ37−2の途中には電動ダンパー
34が設けられる。電動ダンパー33,34の作動は、
それぞれコントローラ51からの制御信号E,Fによっ
て制御される。ブロアー36は、ブロアー用モータ35
が作動された時に、中空室6から空気を吸入する。ブロ
アー用モータ35の作動は、コントローラ51からの制
御信号Hによって制御される。
【0029】外気導入経路は、主としてモータファン4
8(第1の送風手段),電動ダンパー31(第1の開閉
手段)およびパイプ32で構成される。処理容器内空気
排出経路は、主としてパイプ30,ブロアー42(第2
の送風手段)および脱臭部(46,50)で構成され
る。
【0030】操作パネル52は、作業員が廃棄物処理装
置に所定の処理動作を指令する信号を発する装置であ
る。処理動作の種類としては、後で説明するように乾燥
処理とか炭化処理とかがあるが、それらに対応させて、
例えば乾燥処理ボタン,炭化処理ボタン等を設ける。強
制冷却処理を追加した場合は、強制冷却処理ボタンを設
ける。あるいは、乾燥処理に引き続いて炭化処理を自動
的に行わせる処理に対応させて、乾燥炭化処理ボタンを
設けたり、更にそれに引き続いて強制冷却処理をも自動
的に行わせる処理に対応させて、乾燥炭化強制冷却処理
ボタンを設けたりしておく。例えば、乾燥処理ボタンを
押した場合、コントローラ51に対して乾燥処理動作の
開始が指令される。
【0031】コントローラ51は、操作パネル52から
の指令信号や前記した各センサからの検出信号に基づ
き、所要の処理動作が行われるよう発熱部7,熱風器4
5,各電動ダンパー,各ブロアー用モータ,駆動モータ
21等に制御信号を発する。コントローラ51は、CP
U,ROM,RAM等から成る小型コンピュータを中心
として構成される。
【0032】(2)廃棄物処理装置の動作 本発明の廃棄物処理装置は、廃棄物を乾燥,炭化させ、
最終的には炭となるように使うことも出来るし(乾燥炭
化処理)、廃棄物に菌体を混ぜて分解処理し、最終的に
は土壌改良材(肥料)となるように使うことも出来る
(バイオ処理)。そこで、乾燥炭化処理時の動作とバイ
オ処理時の動作とに分けて説明する。
【0033】(2A)乾燥炭化処理時の動作 この動作は、乾燥処理工程および炭化処理工程から成
る。そして、必要に応じて強制冷却処理工程を追加する
ことが出来る。各工程は、自動的に連続して行わせるこ
とも出来るし、個別に指令して行わせることも出来る。
各工程を行う時間は、コントローラ51によって制御さ
れる。その時間は、予め実験等によって定めた適切な時
間をコントローラ51内に組み込んでおいてもよいし、
投入した廃棄物の量等を見て作業員がその都度セットす
るようにしてもよい。いずれにせよ、コントローラ51
内のタイマー機構によって行われる。ここでは、各工程
を自動的に連続して行わせる場合を例にとって説明す
る。
【0034】(2A−1)乾燥処理工程 投入口蓋4を開き、投入口3より生ゴミ等の廃棄物を主
室2に入れる。排出口8は勿論閉じておく。操作パネル
52の乾燥炭化処理ボタンを押すと、コントローラ51
から乾燥処理をするための制御信号が各部に発せられ、
各部は次のような作動状態とされる。 駆動モータ21…作動 ブロアー用モータ35,43…作動 モータファン48…作動 発熱部7のスイッチ…オン 電動ダンパー31,33…開 熱風器45のスイッチ…オン 電動ダンパー34,41…閉 手動ダンパー40…開,閉どららでもよい
【0035】上記のような作動状態とされることによ
り、以下のごとき動作が行われる。駆動モータ21の回
転力はチェーン12,チェーンスプロケット11を介し
て回転軸9に伝えられ、攪拌羽根10が回転し、投入さ
れた廃棄物は攪拌される。モータファン48により強制
的に取り込まれる外気は、ブロアー36の送風作用の助
けを得て、次のような経路を通って主室2に導入され
る。即ち、図1の例における外気導入経路は、次の通り
である。 [外気導入経路]フィルタ49→モータファン48→熱
交換器47(第2通流路)→パイプ38→パイプ32
(電動ダンパー41が閉じているのでパイプ39の方へ
は行かない)→電動ダンパー31→中空室6→ブロアー
36→パイプ37,37−1→電動ダンパー33→前室
20→主室2。
【0036】また、主室2内の空気は、ブロアー42の
送風作用により、次のような経路を通って外部へと排出
される。即ち、図1の例における処理容器内空気排出経
路は、次の通りである。 [処理容器内空気排出経路]主室2→フィルタ18→後
室19→パイプ30→ブロアー42→パイプ44→熱風
器45→第1次脱臭部46→熱交換器47(第1通流
路)→第2次脱臭部50→排気口53→外部。
【0037】(外気導入経路に関連する動作および作
用)発熱部7はオンされて発熱しているが、その熱の一
部は内壁13を介して主室2内の廃棄物に与えられ、廃
棄物を乾燥させるのに使われる。別の一部は中空室6を
通流する空気に与えられる。中空室6で温められた空気
は主室2に送り込まれ、廃棄物に熱を与えるから、結局
この熱も廃棄物を乾燥するのに使われる。乾燥が進行す
るにつれ、蒸発する水分の量が多くなるが、本発明の廃
棄物処理装置では、蒸発した水分が処理容器内空気排出
経路で運び出されるので、主室2に溜まることがない。
処理容器内空気排出経路の空気の流速は、主としてブロ
アー42の送風作用に依存しているので、湿度センサ1
7により主室2内の湿度を検出し、湿度が所定値より大
となるようであれば、ブロアー42の送風力を増して湿
度を低下させる。
【0038】なお、ブロアー36の送風力は、外気導入
経路における空気の通流を補助しているが、ブロアー3
6の送風力を大にすると中空室6での空気の加熱が十分
に行われないし、送風力を小にすると発熱部7の熱の大
部分が内壁13側に向けられ、廃棄物を過熱することに
なる。いまだ水分が十分に蒸発していない状態で廃棄物
を過熱すると、廃棄物が焦げついて内壁13にこびりつ
く原因となる。こびりつくと、発熱部7からの熱伝導が
悪くなると共に、廃棄物の攪拌を妨げる。そこで、廃棄
物を過熱させることなく、しかも乾燥用の加熱空気が生
成されるように、発熱部7の発熱量および中空室6内の
流速を制御する。例えば、中空室6内の流速は一定にし
ておいて、発熱部7の発熱量を制御する。中空室6の出
口付近に設置されている温度センサ14は、中空室6で
加熱されて出て来る空気の温度を検出し、その検出信号
はこの制御をするのに利用される。いずれにせよ、中空
室6を流れる空気は、発熱部7の熱の一部を奪い、内壁
13を介して伝えられる熱が廃棄物を過熱しないように
作用すると同時に、自らの温度を高めて主室2内での乾
燥作用を助ける。
【0039】(処理容器内空気排出経路に関連する動作
および作用)フィルタ18は、攪拌羽根10により攪拌
されて舞い上がっている主室2内の塵埃が、後室19を
経て外部へ出て行くのを阻止しているが、フィルタ18
を通って出て行く空気には、水蒸気の他に悪臭を放つ成
分が含まれている。水蒸気は大気中に放出しても害には
ならないが、悪臭を放つ成分は害になる。そこで、大気
中に放出するまでの経路中に、第1次脱臭部46,第2
次脱臭部50を挿入し、そこで脱臭する。
【0040】第1次脱臭部46は、前記したように比較
的高温で作用する脱臭材(例、白金触媒)が用いられて
いるので、そこへ流入して来る空気の温度は適切な高温
(約300℃)となるようにしてやることが好ましい。
そこで、主室2の空気の温度を温度センサ16で検出
し、その温度から第1次脱臭部46に流入する空気の温
度を判断して、更に加熱してやる必要があれば、熱風器
45で加熱する。加熱する必要がなければ、熱風器45
のスイッチをオフにする。その制御は、コントローラ5
1によって行う(第1次脱臭部46へ流入する空気の温
度を正確に知りたい場合には、その入口側に専用の温度
センサを設けてもよい)。なお、第1次脱臭部46は、
外気によって冷却されにくいようにするため、周囲を断
熱材で覆うことが好ましい。
【0041】第1次脱臭部46を通過した高温の空気
は、熱交換器47の第1通流路に導入され、熱交換を行
う。即ち、高温空気は、モータファン48により第2通
流路に強制的に送り込まれる外気に持っていた熱を奪わ
れ、低温の空気となる。他方、外気は熱を奪い、少し温
められて中空室6に向かうことになるから、ここで予熱
された形となる。即ち、外部へ放出される筈の熱が熱交
換器47で回収され、再び廃棄物の乾燥のために利用さ
れることになるから、熱の利用効率が高い。
【0042】熱交換器47を出た低温(と言っても、大
気温度よりやや高い程度の温度)の空気は第2次脱臭部
50に送られるが、ここには、そのような低温で脱臭作
用を発揮する脱臭材(例、活性炭)が用いられているか
ら、効率よく脱臭が行われる。第2次脱臭部50で2度
目の脱臭が行われた空気には、殆ど悪臭は残っておら
ず、温度も更に低下している(エアコンから屋外へ吹き
出す空気は温かすぎて、それに曝される通行人に不快感
を与えるが、それよりも遙に低い温度に低下してい
る。)。排気口53から放出される空気はそのような空
気であるから、放出されても周辺に悪影響を及ぼすこと
はない。
【0043】(2A−2)炭化処理工程 乾燥処理工程を終えると、コントローラ51の指令によ
り自動的に炭化処理工程に移行する。この工程に入る時
には、コントローラ51から炭化処理をするための制御
信号が各部に発せられ、各部は次のような作動状態とさ
れる。 駆動モータ21…作動 ブロアー用モータ35…停止 モータファン48…作動 ブロアー用モータ43…作動 電動ダンパー31,33,34…閉 発熱部7のスイッチ…オン 電動ダンパー41…開 熱風器45のスイッチ…オフ 手動ダンパー40…開
【0044】上記のような作動状態とされることによ
り、以下のごとき動作が行われる。電動ダンパー31,
33が閉じられるから、主室2に流入していた空気は遮
断される。ブロアー42は作動し続けるから、主室2の
空気は処理容器内空気排出経路を通って引き出され、主
室2の気圧は低下させられる。一方、電動ダンパー41
および手動ダンパー40が開かれ、モータファン48,
ブロアー42が作動していることにより、パイプ39
(処理容器バイパス経路)を通って空気が流れる。パイ
プ39を流れる気流の経路を、説明の便宜上、「バイパ
ス気流経路」と呼ぶことにする。
【0045】[バイパス気流経路]フィルタ49→モー
タファン48→熱交換器47(第2通流路)→パイプ3
8→パイプ39(電動ダンパー31が閉じているのでパ
イプ32の方へは行かない)→手動ダンパー40→電動
ダンパー41→パイプ30。 パイプ30に入り処理容器内空気排出経路の空気と合流
した後は、処理容器内空気排出経路に従って流れ、外部
へ放出される。
【0046】仮に、ブロアー42の送風力を一定に保っ
た状態で、バイパス気流経路から空気を大量に供給する
と、主室2から引き出される空気の量は少なくなる。逆
にバイパス気流経路からの空気の量を少なくすると、主
室2から引き出される空気の量は多くなる。従って、バ
イパス気流経路の空気の量を制御することにより、主室
2の気圧を制御することが出来る。空気の量の制御は、
具体的には手動ダンパー40あるいは電動ダンパー41
の開度を制御(例、一方を全開としておき、他方の開度
を制御)することによって行われる。
【0047】さて、処理容器1の状態は、発熱部7の発
熱は継続され、攪拌羽根10も回転して攪拌を続けてお
り、主室2内の気圧は少し低下させられているという状
態となる。中空室6の空気は流れていないから、発熱部
7の発熱の一部を奪い去ることがない。そのため、発熱
部7の発熱の大部分は、内壁13を介して主室2内に伝
えられることになり、強力な加熱が行われる。
【0048】主室2内の廃棄物は、乾燥処理により水分
が殆どない状態とされているが、それが更に加熱される
から、炭化されはじめる。気圧の低い状態下で加熱され
ると、水分やガスが出やすくなるが、それらはブロアー
42の作用で引き出され、主室2内に残留することがな
い。外気(酸素)は供給されることなく、発生したガス
等は運び去られる一方なので、強力な加熱を続けても発
火することがない。従って煙も出ない。炭化処理の段階
に入った廃棄物は、水分が殆どなくなっているから、加
熱されても焦げついて内壁13にこびりつくことはな
い。従って、内壁13の表面は汚れの付着していない、
綺麗な状態を保っている。また、攪拌羽根10で攪拌さ
れながら炭化されるので、炭化処理物は粉々にされる。
廃棄物は、水分やガスの蒸発により体積が減じられると
共に、攪拌により破砕されるから、体積は驚くほど減少
する(20分の1〜80分の1に)。
【0049】ブロアー42の送風作用で引き出された空
気は、処理容器内空気排出経路を通って外部へ放出され
るので、乾燥処理の場合と同様、第1次脱臭部46,第
2次脱臭部50で脱臭され、熱交換器47で熱交換を行
う。なお、第1次脱臭部46の位置が処理容器1から離
れている等の関係から、もし第1次脱臭部46に流入す
る空気が、所要の温度より低い場合には、熱風器45の
スイッチをオンして加熱する。ただし、通常は、主室2
内が乾燥処理工程の場合より高温とされているので、そ
の必要はない。炭化処理工程の時間も、やはりコントロ
ーラ51によって制御される。
【0050】(2A−3)強制冷却処理工程 炭化処理工程を終えると、コントローラ51の指令によ
り自動的に強制冷却処理工程に移行する。この工程に入
る時には、コントローラ51から冷却処理をするための
制御信号が各部に発せられ、各部は次のような作動状態
とされる。 駆動モータ21…作動 ブロアー用モータ35…作動 モータファン48…作動 ブロアー用モータ43…停止 電動ダンパー31,34…開 発熱部7のスイッチ…オフ 電動ダンパー33,41…閉 熱風器45のスイッチ…オフ 手動ダンパー40…開,閉どちらでもよい
【0051】この工程は、高温となっている主室2を出
来るだけ早く冷却するための工程である。放置しておい
ても自然放熱により徐々に冷却はされるが(自然冷
却)、それでは炭化した廃棄物を取り出せる温度(約6
0℃程度)にまで冷却されるには、相当長時間(例、2
時間)かかる。その間は、次の廃棄物を処理することが
出来ない。もっとも、使用用途によっては冷却に長時間
かかっても構わないという用途もあるかも知れないが、
そのような用途に使用する場合には、自然冷却にまかせ
ればよく、強制冷却のために格別の処理を施す必要はな
い。従って、強制冷却処理のための構成は、既に述べた
ように、本発明に必須の構成ではない。
【0052】しかし、通常は、廃棄物処理装置の運転効
率を高めるために、出来るだけ早く冷却してやることが
望まれる。自然冷却では1日に1回しか運転できない
が、強制冷却することにより2回運転できるとすれば、
2倍の廃棄物が処理できることになるからである。装置
を強制冷却する方法としては、一般に空冷,水冷等の方
法があり、空冷よりも水冷の方が強力である。従って、
本発明の廃棄物処理装置に対しても水冷による冷却も考
えられる。しかし、ここでは、製造コストを出来るだけ
節約するため、乾燥炭化処理工程で使用する構成を利用
して空冷する例が示されている。
【0053】図1の実施形態での冷却は、中空室6に外
気を通流させて行う。攪拌羽根10を回転させるのは、
炭化した廃棄物を満遍なく冷却するためと、廃棄物を排
出口8の方に徐々に送ってゆくためである。モータファ
ン48とブロアー36の作用により、次のような経路で
空気が流れる。説明の便宜上、この経路を「強制冷却気
流経路」と呼ぶことにする。 [強制冷却気流経路]フィルタ49→モータファン48
→熱交換器47(第2通流路)→パイプ38→パイプ3
2→電動ダンパー31→中空室6→ブロアー36→パイ
プ37→電動ダンパー34→パイプ37−2→熱交換器
47(第1通流路)→第2次脱臭部50→排気口53。
【0054】モータファン48により取り入れられた空
気は、中空室6を通流する際に主室2から熱を奪い、ブ
ロアー36に吸引され、パイプ37,37−2を経て外
部へ出てゆく。冷却に要する時間は、自然冷却による場
合に比し大幅に短縮される(例、30分で済む)。冷却
当初は、パイプ37−2を経て熱交換器47に入って来
る空気もまだ高温であるが、熱交換器47での熱交換に
より低温となるので、第2次脱臭部50での脱臭作用は
効果的に行われる。もっとも、この時の空気は主室2内
を通過して来るわけではないので、悪臭を放つ成分はあ
まり含まれていない。
【0055】強制冷却気流経路での空冷は、乾燥処理や
炭化処理にも使った構成を利用しての空冷であり、空冷
専用の装置を設けるわけではないので、冷却のための製
造コストは殆どかからない。なお、空冷により主室2内
の炭化した廃棄物を冷却する方法には、主室2に直接外
気を送り込んで冷却する方法も考えられるが、これは高
温となっている炭化物に酸素を供給することになり、発
火する恐れがある。それを防止するため、主室2には外
気を送り込まず、中空室6に外気を流すという方法を取
っている。主室2内の温度は温度センサ16で検出され
るが、その温度が所定温度(例、60℃)まで下がって
来た時、コントローラ51は強制冷却処理を終了する制
御信号を発する(即ち、モータファン48やブロアー用
モータ35を停止したりする)。
【0056】強制冷却工程の終了と同時に、ブザーを鳴
らしたりランプを点灯したりして、全工程が終了したこ
とを報知させるようにすることも出来る。排出口8を開
けて、炭化した廃棄物を外部へ取り出す。これは、粉々
になった炭であり、投入した時の廃棄物の体積より遙に
少なくなっている。勿論、悪臭はしないし、取り扱いが
容易である。炭であるから、土中に埋めたとしても環境
を汚染することはない。
【0057】以上では、乾燥→炭化→強制冷却と3つの
工程を連続して行う例を説明したが、強制冷却工程は処
理容器1の中から処理物(炭)を排出する場合に必要と
なるものであるから、まだ処理容器1内は満杯になって
おらず排出する必要がなければ、実行する必要はない。
炭化処理工程を終えた段階で放置しておき、次の廃棄物
が持って来られたら、それを投入し、再び乾燥→炭化を
行い、中が満杯になるまでそれを繰り返す。そして、次
回は排出するという段階になった時に、強制冷却をすれ
ばよい。処理物である炭が残っているところに新しい廃
棄物を投入しても、処理動作に支障を及ぼす恐れはな
い。それどころか、新しい廃棄物に炭の粉がまぶれつ
き、熱や悪臭の吸収に寄与するなど、却って好ましい作
用をしてくれる。
【0058】(2B)バイオ処理時の動作 本発明の廃棄物処理装置は、乾燥炭化処理をするのが主
目的の装置であるが、投入した廃棄物に菌体(バクテリ
ア)を混ぜ、菌体により分解処理させる用法で使うこと
も出来る。菌体は40℃前後で活発に増殖するので、主
室2内の温度をその温度に保ってやる必要がある。ま
た、菌体の活動には酸素を必要とするので、絶えず酸素
(空気)を供給してやる必要がある。
【0059】操作パネル52のバイオ処理ボタンを押す
と、コントローラ51からバイオ処理をするための制御
信号が各部に発せられ、各部は次のような作動状態とさ
れる。 駆動モータ21…作動 ブロアー用モータ35,43…作動 モータファン48…作動 発熱部7のスイッチ…オフ 電動ダンパー31,33…開 熱風器45のスイッチ…オン 電動ダンパー34,41…閉 手動ダンパー40…開,閉どちらでもよい
【0060】この結果、乾燥処理工程の時と同様の、外
気導入経路と処理容器内空気排出経路とが形成される。
再掲すると、次の通りである。 [外気導入経路]フィルタ49→モータファン48→熱
交換器47(第2通流路)→パイプ38→パイプ32
(電動ダンパー41が閉じているのでパイプ39の方へ
は行かない)→電動ダンパー31→中空室6→ブロアー
36→パイプ37,37−1→電動ダンパー33→前室
20→主室2。 [処理容器内空気排出経路]主室2→フィルタ18→後
室19→パイプ30→ブロアー42→パイプ44→熱風
器45→第1次脱臭部46→熱交換器47(第1通流
路)→第2次脱臭部50→排気口53→外部。
【0061】主室2には外気導入経路で絶えず外気が供
給され、廃棄物は攪拌羽根10により攪拌されているか
ら、菌体の分解処理に必要な酸素は満遍なく供給され
る。分解処理の結果、主室2で発生したガス(これは悪
臭を放つ成分を含んでいる)は、処理容器内空気排出経
路で外部へ運び出されるが、第1次脱臭部46,第2次
脱臭部50を通過する際に脱臭される。ただし、バイオ
処理での脱臭は、主として第2次脱臭部50で行われ
る。その理由は、第1次脱臭部46を通過する際の空気
の温度は高温ではなく、40℃前後よりやや高い程度の
いわば低温であるため、高温でないと脱臭作用を発揮し
ない第1次脱臭部46では、あまり脱臭されないからで
ある。
【0062】主室2内の温度を40℃前後に保つのは、
外気導入経路で流入する空気を温めておくことにより行
う。外気導入経路の空気を温める方法には、次の2つの
方法がある。 発熱部7を発熱させて中空室6で温める 熱風器45を発熱させて熱交換器47で温める ここでは、の方法で温める例を示す。
【0063】温度センサ14で主室2に流入する直前の
空気の温度を検出し、それが所定温度(40℃前後の)
より低ければ熱風器45を発熱させ、高ければ発熱を停
止させる(それにより、例えば熱風器45で約50℃程
度の温風にする)。熱風器45を出た空気は、熱交換器
47で外気を温め、その外気が主室2に送り込まれて主
室2を所定温度に保つ。なお、廃棄物をバイオ処理した
後、乾燥炭化処理をするようにすることも勿論可能であ
る。
【0064】図1に示したのは本発明の1つの実施形態
であり、本発明の主目的である含水廃棄物の乾燥炭化処
理をするには必須でない構成も含まれている。例えば、
熱交換器47は熱の再利用を行うために設けた構成であ
り、再利用を考慮しない場合は設けなくともよい。第1
次,第2次脱臭部と脱臭材の異なる2種類の脱臭部を設
けているが、脱臭能力が優れていたり、廃棄物の種類が
決まっていて発生する悪臭もひどくなければ、1種類で
済ますことも出来る。熱風器45は、第1次脱臭部46
の設置に伴って設けたものであるから、これも必須の構
成ではない。また、処理容器1の底部構造を、外気導入
経路の一部(中空室6)や加熱手段(発熱部7)を組み
込んだ多層構造としているが、それらを処理容器1に組
み込むことも、必須ではない。
【0065】なお、本発明の廃棄物処理装置では、一般
廃棄物も同様に乾燥炭化処理することが出来るので、廃
棄物を予め分別する必要がない(従って、人件費がかか
らない)。例えば、野菜や魚といった生ゴミと共に、ダ
ンボールゴミ等を投入して一緒に処理することが出来
る。ダンボールに付いている留め金具も、事前にいちい
ち除去する必要はない。炭の状態になった段階で、金属
は容易に分離することが出来るからである。
【0066】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の廃棄物処理装
置によれば、次のような効果を奏する。なお、請求項2
以降の発明も、請求項1の発明が奏する効果を奏する
が、煩雑さを避けるため、それらの記載は省略する。 (請求項1の発明の効果) 含水廃棄物を乾燥処理に引き続いて炭化処理をし、
最終的には環境を汚染することのない炭の状態にするこ
とが出来る。 前記の乾燥,炭化処理は、廃棄物処理装置に含水廃
棄物を入れたまま、単に処理条件を変更することにより
行えるので、操作が極めて簡単である。 廃棄物処理装置より放出される空気は、全て脱臭部
を通過させてから外気に放出するので、周囲に悪臭を放
つことがない。 含水廃棄物を、投入時の体積より大幅に(20分の
1〜80分の1に)減少させる(このことは、処理物
(炭)を廃棄処理業者に引き取ってもらう場合の料金
を、大幅に少なくすることにつながる)。
【0067】(請求項2の発明の効果) 発熱部が発生する熱のうち処理容器の内壁側に向けら
れる熱を、乾燥処理時にはやや少なく炭化処理時には多
くして、含水廃棄物が内壁に焦げつくことなく乾燥,炭
化させることが出来る。 発熱部の熱を外部へ逃がすことなく、有効に利用出来
る。 (請求項3の発明の効果) 外部に排出される空気が持つ熱を回収して、再度利用
するので、熱効率が良くなる。
【0068】(請求項4の発明の効果) 炭化処理時の処理容器内の気圧を、制御することが出
来る。 (請求項5の発明の効果) 排出される空気の温度変化状態を考慮し、2重に脱臭
部を設けたので、脱臭をより一層良好に行うことが出来
る。 (請求項6の発明の効果) 廃棄物処理装置の運転効率を高めることが出来る。 (請求項7の発明の効果) 乾燥処理のために設けられている構成(中空室)を利
用して空冷を行うので、製造コストをかけることなく空
冷を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる廃棄物処理装置を示す図
【符号の説明】
1…処理容器、2…主室、3…投入口、4…投入口蓋、
5…断熱部、6…中空室、7…発熱部、8…排出口、9
…回転軸、10…攪拌羽根、11…チェーンスプロケッ
ト、12…チェーン、13…内壁、14,16…温度セ
ンサ、15…仕切壁、17…湿度センサ、18…フィル
タ、19…後室、20…前室、21…駆動モータ、30
…パイプ、31…電動ダンパー、32…パイプ、33,
34…電動ダンパー、35…ブロアー用モータ、36…
ブロアー、37,37−1,37−2,38,39…パ
イプ、40…手動ダンパー、41…電動ダンパー、42
…ブロアー、43…ブロアー用モータ、44…パイプ、
45…熱風器、46…第1次脱臭部、47…熱交換器、
48…モータファン、49…フィルタ、50…第2次脱
臭部、51…コントローラ、52…操作パネル、53…
排気口、54…排気口カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 9/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入される含水廃棄物を攪拌する手段を
    有する処理容器と、投入された含水廃棄物を加熱する加
    熱手段と、外気取入口近くに第1の送風手段,該処理容
    器の近くに第1の開閉手段を具え、該処理容器への外気
    の導入を実行または停止する外気導入経路と、該処理容
    器の空気を第2の送風手段および脱臭部を経て排気口よ
    り外部へ排出する処理容器内空気排出経路と、前記加熱
    手段,前記第1の開閉手段および前記第1,第2の送風
    手段を制御することにより、先ず外気の導入および処理
    容器内空気の排出を行いつつ加熱する乾燥処理をし、次
    に外気の導入は停止して処理容器内空気の排出を行いつ
    つ加熱する炭化処理をする制御手段とを具えたことを特
    徴とする廃棄物処理装置。
  2. 【請求項2】 前記処理容器の底部の構造を、内側より
    内壁,発熱部,中空室,断熱部の順に構成される多層構
    造とし、該発熱部が前記加熱手段を形成し、該中空室が
    前記外気導入経路の一部を形成していることを特徴とす
    る請求項1記載の廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】 前記外気導入経路の前記第1の開閉手段
    より外気取入口側にある部分と処理容器内空気排出経路
    とを、熱交換器で結合したことを特徴とする請求項1記
    載の廃棄物処理装置。
  4. 【請求項4】 前記外気導入経路の部分であって前記熱
    交換器と前記第1の開閉手段との間の部分より分岐し
    て、前記処理容器内空気排出経路の前記第2の送風手段
    より処理容器側の部分とを連結する処理容器バイパス経
    路を設け、該処理容器バイパス経路中に前記炭化処理時
    に開かれて開度を制御される第2の開閉手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項3記載の廃棄物処理装置。
  5. 【請求項5】 前記処理容器内空気排出経路の前記熱交
    換器より処理容器側に排出空気を加熱する熱風器を設
    け、前記脱臭部を高温で脱臭作用を発揮する第1次脱臭
    部と低温で脱臭作用を発揮する第2次脱臭部とで構成
    し、第1次脱臭部は前記熱風器と熱交換器との間に設
    け、第2次脱臭部は前記熱交換器より排気口側に設けた
    ことを特徴とする請求項3記載の廃棄物処理装置。
  6. 【請求項6】 炭化処理を終えた後に作動を開始させら
    れ、前記処理容器を強制的に冷却する強制冷却手段を具
    えたことを特徴とする請求項1ないし5記載の廃棄物処
    理装置。
  7. 【請求項7】 前記強制冷却手段が、前記中空室に外気
    を通流させるものであることを特徴とする請求項6記載
    の廃棄物処理装置。
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