JP2996887B2 - 絶縁ゲート型電界効果半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型電界効果半導体装置

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JP2996887B2
JP2996887B2 JP6314312A JP31431294A JP2996887B2 JP 2996887 B2 JP2996887 B2 JP 2996887B2 JP 6314312 A JP6314312 A JP 6314312A JP 31431294 A JP31431294 A JP 31431294A JP 2996887 B2 JP2996887 B2 JP 2996887B2
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舜平 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、液晶
表示パネル等に用いられる絶縁ゲート型電界効果半導体
装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】特開昭58−2073号公報に記載され
た電界効果型トランジスタは、ソース領域およびドレイ
ン領域を選択的にアニールすることにより多結晶領域と
し、チャネル形成領域を非晶質領域としている。すなわ
ち、同公報に示されている電界効果型トランジスタは、
非晶質領域の一部を選択的にアニールによって多結晶領
域としている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置におけるチャネル形成
領域は、酸素、炭素、および窒素のいずれもが1ないし
3×1020cm-3程度含む非単結晶半導体層からなって
いた。酸素、炭素、および窒素のいずれもがこのような
高い濃度で含まれている場合、絶縁ゲート型電界効果半
導体装置は、スイッチングする際の「ON」、「OF
F」特性が悪かった。たとえば、上記のように酸素、炭
素、および窒素のいずれもがこのような高い濃度で含ま
れている非単結晶半導体を用いた絶縁ゲート型電界効果
半導体装置において、良好な「ON」、「OFF」特性
を示す周波数特性は、1KHz程度であった。 【0004】また、従来の絶縁ゲート型電界効果半導体
装置は、ソース領域およびドレイン領域を選択的にアニ
ールしているため、非単結晶半導体層に結晶化されてい
ない部分が必ず残る。上記のように絶縁ゲート型電界効
果半導体装置に結晶化されていない領域が残っている場
合、絶縁ゲート型電界効果半導体装置として動作する際
に、この非晶質部分にも電流が一部流れる。非晶質部分
は、結晶化された部分と比較して高い抵抗を示すため、
電流が流れ難く、一旦流入すると蓄えられて流れ出るの
が遅い。すなわち、従来例における絶縁ゲート型電界効
果半導体装置は、電流の流れるライフタイムが長く、ヒ
ステリシス特性がでる。 【0005】以上のような問題を解決するために、本発
明は、スイッチング特性が良く、高い周波数で使用でき
る絶縁ゲート型電界効果半導体装置を提供することを目
的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、絶縁
表面を有する基板(1)と、当該基板(1)上に絶縁ゲ
ート型電界効果半導体装置を形成するためのチャネル形
成領域と、ソース領域(7)およびドレイン領域(8)
とを含む非単結晶半導体層(2)と、前記チャネル形成
領域に整合した位置に形成されたゲート電極(4)と、
前記非単結晶半導体層(2)と前記ゲート電極(4)と
の間に形成されているゲート絶縁膜(3)と、を備えて
いる絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、前記ソ
ース領域(7)およびドレイン領域(8)の結晶化度
は、前記チャネル形成領域よりも高く、且つ前記ソース
領域(7)およびドレイン領域(8)は、前記チャネル
形成領域を除いた非単結晶半導体層(2)の全域に不純
物を含んで形成されていることを特徴とする。また、本
発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、前記絶縁表
面を有する基板(1)と、当該基板(1)上に絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置を形成するためのチャネル形成
領域と、ソース領域(7)およびドレイン領域(8)と
を含む非単結晶半導体層(2)と、前記チャネル形成領
域に整合した位置に形成されたゲート電極(4)と、前
記非単結晶半導体層(2)と前記ゲート電極(4)との
間に形成されているゲート絶縁膜(3)と、を備えてい
る絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、前記チャ
ネル形成領域の非単結晶半導体層(2)は、酸素、炭
素、または窒素が5×1018cm−3以下であり、前
記ソース領域(7)およびドレイン領域(8)の結晶化
度は、前記チャネル形成領域よりも高く、且つ前記ソー
ス領域およびドレイン領域は、前記チャネル形成領域を
除いた非単結晶半導体層(2)の全域に不純物を含んで
形成されていることを特徴とする。 【0007】本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、絶縁表面を有する基板(1)と、当該基板(1)上
に絶縁ゲート型電界効果半導体装置を形成するためのチ
ャネル形成領域と、ソース領域(7)およびドレイン領
域(8)とを含む非単結晶半導体層(2)と、前記チャ
ネル形成領域に整合した位置に形成されたゲート電極
(4)と、前記非単結晶半導体層(2)と前記ゲート電
極(4)との間に形成されているゲート絶縁膜(3)
と、強紫外光の照射により前記チャネル形成領域よりも
高く結晶化が助長されていると共に、前記チャネル形成
領域を除いた非単結晶半導体層(2)の全域に不純物が
含むように形成されているソース領域(7)およびドレ
イン領域(8)と、を備えていることを特徴とする。ま
た、本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、絶縁
表面を有する基板(1)と、当該基板(1)上に酸素、
炭素、または窒素が5×1018cm−3以下であるチ
ャネル形成領域と、ソース領域(7)およびドレイン領
域(8)とを含む非単結晶半導体層(2)と、前記チャ
ネル形成領域に整合した位置に形成されたゲート電極
(4)と、前記非単結晶半導体層(2)と前記ゲート電
極(4)との間に形成されているゲート絶縁膜(3)
と、強紫外光の照射により前記チャネル形成領域よりも
高く結晶化が助長されていると共に、前記チャネル形成
領域を除いた非単結晶半導体層(2)の全域に不純物が
含むように形成されているソース領域(7)およびドレ
イン領域(8)とを備えていることを特徴とする。さら
に、本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置における
ゲート絶縁膜(3)は、前記非単結晶半導体層(2)と
前記ゲート電極(4)との間に形成され、非単結晶半導
体層(2)に接して窒化珪素膜が形成されていることを
特徴とする。 【0008】 【作 用】本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置
におけるソース領域およびドレイン領域は、チャネル形
成領域より結晶化度を高くしている。その結果、ソース
領域およびドレイン領域は、チャネル形成領域より電気
抵抗を下げることができ、絶縁ゲート型電界効果半導体
装置のON特性を良好にすることができる。 また、ソー
ス領域およびドレイン領域は、チャネル形成領域を除い
た非単結晶半導体層の全域に不純物を含んでおり、広い
面積にわたって電気抵抗の低い領域があり、電流の流れ
難い非晶質部分がないため、電流が流れ易く、スイッチ
ングの際にダラダラ流れない。本発明の絶縁ゲート型電
界効果半導体装置は、酸素、炭素、または窒素が5×1
18cm−3以下、すなわち前記元素をできる限り少
なくした非単結晶半導体層にP型またはN型不純物が添
加されている。そして、この不純物が添加された領域の
みの結晶化を助長してソース領域およびドレイン領域が
形成されている。このような構成とした絶縁ゲート型電
界効果半導体装置は、従来例における非単結晶半導体、
たとえば酸素、炭素、または窒素が1ないし3×10
20cm−3である非単結晶半導体が1KHzの周波数
に追従できる程度のスイッチング特性であったのに対し
て、1MHzの周波数においても良好なスイッチング特
性を得た。 【0009】また、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、非単結晶半導体層における酸素、炭素、または窒素
が5×1018cm−3以下と、極めて少なくし、チャ
ネル形成領域を除く全ての非単結晶半導体層が強紫外
照射することによって結晶化を助長したソース領域お
よびドレイン領域から形成されているため、さらに高い
周波数におけるスイッチング特性を良好にした。特に、
ソース領域およびドレイン領域を選択的にアニール処理
をしていないため、チャネル形成領域以外における全て
の非単結晶半導体層に結晶化を助長させることができ
る。すなわち、本発明における絶縁ゲート型電界効果半
導体装置は、非単結晶半導体層におけるチャネル形成領
域以外の全ての領域がソース領域およびドレイン領域と
なっているため、非晶質部分に抵抗の高い領域が残され
ていない。その結果、本発明の絶縁ゲート型電界効果半
導体装置は、ゲート電極が基板上のチャネル形成領域を
構成する非単結晶半導体層の上方に設けられている。ま
た、当該非単結晶半導体層の光学的エネルギーギャップ
(珪素半導体の場合)は、1.7eVないし1.8eV
であるのに対して、ソース領域およびドレイン領域の光
学的エネルギーギャップが1.6eVなしい1.8eV
と殆ど同じ光学的エネルギーギャップを有している。ま
た、ソース領域およびドレイン領域は、非単結晶半導体
層のエネルギーギャップと同じであると共に、活性な不
純物領域を得ることができた。 ソース領域およびドレイ
ン領域は、チャネル形成領域と同じまたは略同じエネル
ギーギャップであるため、絶縁ゲート型電界効果半導体
装置の「ON」、「OFF」に対し、オン電流が立上り
時に流れなかったり、また他方、電流が立ち下がり時に
ダラダラ流れない。すなわち、本発明の絶縁ゲート型電
界効果半導体装置は、オフ電流が少なく、かつ「O
N」、「OFF」を高速応答で行なうことができた。
た、ソース領域およびドレイン領域の結晶化度は、チャ
ネル形成領域より高くしたため、シート抵抗が明らかに
低くなり、一枚の基板上に大面積大規模集積化を行うこ
とが可能になった。 ゲート絶縁膜は、非単結晶半導体層
に接して窒化珪素膜が形成されているため、非単結晶半
導体中の水素またはハロゲン元素が脱気し難いと共に、
水分が非単結晶半導体中に侵入し難い。 【0010】 【実 施 例】図1(A)ないし(C)は本発明の一実
施例である絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図
を示す。図1において、基板(1) は、たとえば石英ガラ
スからなり、図1(A) に示すごとく、その厚さを1.1 m
mとし、大きさを10cm×10cmとした。この基板(1)
の上面には、シラン(SiH4)のプラズマCVD(高周波数13.5
6MHz、基板温度210 ℃)により、水素が1原子%以上の
濃度に添加されたアモルファス構造を含む非単結晶半導
体(2) が0.2 μmの厚さに形成された。さらに、この非
単結晶半導体(2) の上面には、光CVD 法により、たとえ
ば窒化珪素膜からなるゲート絶縁膜(3) が積層された。
すなわち、ゲート絶縁膜(3) は、ジシラン(Si2H6 )と
アンモニア(NH3 )、またはヒドラジン(N2 4
との反応( 2537Åの波長を含む低圧水銀灯、基板温度25
0 ℃) により、Si3N4 を水銀増感法を用いることなしに
1000Åの厚さに作製された。 【0011】この後、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
を形成する領域(5) を除いた部分は、プラズマエッチン
グ法により除去された。プラズマエッチング反応は、CF
4 +O2( 5% )の反応性気体を導入すると共に、図示さ
れていない平行平板電極に周波数13.56MHzを印加して、
室温で行われた。ゲート絶縁膜(3) 上には、N + の導電
型の微結晶または多結晶半導体が0.3 μmの厚さに積層
された。このN + の半導体膜は、レジスト膜(6) を用い
てフォトエッチング法で非所望な部分が除去された。そ
の後、このレジスト膜(6) とN+半導体のゲート電極(4)
とからなるゲート部をマスクとして、ソ−ス、ドレイン
となる領域には、イオン注入法により、1×1020cm-3
の濃度に図1(B) に示すごとくリンが添加され、一対の
不純物領域(7) 、(8) となった。 【0012】さらに、基板(1) は、その全体に対し、ゲ
ート電極(4) のレジスト膜(6) が除去された後、強光(1
0)の光アニ−ルが行われた。すなわち、超高圧水銀灯
(出力5KW 、波長250 ないし600 nm、光径15mm、長
さ180 mm) に対し裏面側は、放物面の反射鏡を用い前
方に石英のシリンドリカルレンズ(焦点距離150 cm、
集光部幅2mm、長さ180 mm) により、線状に照射部
を構成した。この照射部に対し基板(1) の照射面は、5
cm/ 分ないし50cm/ 分の速度で走査( スキャン) さ
れ、基板10cm×10cmの全面に強光(10)が照射される
ようにした。かくすると、ゲート電極(4) は、ゲート電
極(4) 側にリンが多量に添加されているため、十分光を
吸収し多結晶化した。 【0013】また、不純物領域(7) 、(8) は、一度溶融
し再結晶化することにより走査する方向、すなわち、X
方向に溶融、再結晶をシフト(移動)させた。その結
果、単に全面を均一に加熱または光照射するのみに比
べ、成長機構が加わるため結晶粒径を大きくすることが
できた。この強光アニ−ルにより多結晶化した領域は、
不純物領域(7) 、(8) の下側の全領域にまで及ぶ必要が
ない。図1において、破線(11)、(11')で示したごと
く、その上層部のみが少なくとも結晶化し、不純物領域
(7) 、(8) を活性にすることが重要である。 【0014】さらに、そのソース領域およびドレイン領
域の端部(15)、(15') は、ゲート電極の端部(16)、(1
6') に対し、チャネル領域側に入り込むように設けられ
ている。そして、N型不純物領域 (7)、(8)、I型非単
結晶半導体領域(2) 、接合界面(17)、(17') からなるチ
ャネル形成領域は、I型半導体領域における非単結晶半
導体、および不純物領域から入り込んだ結晶化半導体か
ら構成されるハイブリッド構造となっている。このI型
半導体領域内の結晶化半導体の程度は、光アニ−ルの走
査スピ−ド、強度(照度)によって決められる。 【0015】図1(B)の工程の後、ポリイミド樹脂
は、全面に2μmの厚さにコ−トされる。そして、ポリ
イミド樹脂には、電極穴(13)、(13') が形成された後、
アルミニュ−ムのオ−ムコンタクトおよびそのリ−ド(1
4)、(14') が形成される。この2層目のリード(14)、(1
4') は、形成する際に、ゲート電極(4) と連結してもよ
い。この光アニ−ルの結果は、シ−ト抵抗が光照射前の
4×10-3( オームcm) -1から1×10+2( オームcm)
-1になり、光アニール前と比べ電気伝導度特性が向上し
た。 【0016】図2は本発明の実施例によるドレイン電流
─ゲート電圧の特性を示す図である。チャネル形成領域
の長さが3μm、および10μmの場合、チャネル幅が1
mmの条件下において、それぞれ図2における符号(2
1)、(22)によって示されるごとく、Vth=+2V 、V DD
10V にて1×10-5A 、2×10-5A の電流を得た。なお、
オフ電流は、(VGG=0V) 10-10 ないし10-11 (A) であ
り、単結晶半導体の10-6(A) に比べ10-4分の1も小さか
った。本実施例は、下側から漸次被膜を形成し加工する
という製造工程を採用したため、大面積大規模集積化を
行なうことが可能になった。そのため、大面積例えば30
cm×30cmのパネル内に500個×500個の絶縁ゲ
ート型電界効果半導体装置の作製すらも可能とすること
ができ、液晶表示素子の制御用絶縁ゲート型電界効果半
導体装置として応用することができた。 【0017】光アニ−ルプロセスによる400 ℃以下の低
温処理であるため、多結晶化または単結晶化した半導体
がその内部の水素またはハロゲン元素を放出させること
を防ぐことができた。また、光アニ−ルは、基板全面に
対して同時に行なうのではなく、一端より他端に走査さ
せた。このため、筒状の超高圧水銀灯から照射された光
は、放物ミラ−および石英レンズにより線状に集光され
た。そして、この線状に集光された光は、これと直交し
た方向に基板を走査することにより非単結晶半導体表面
を光アニ−ルすることができた。 【0018】この光アニ−ルは、紫外線で行なうため、
非単結晶半導体の表面より内部方向への結晶化を助長さ
せた。このため、十分に多結晶化または単結晶化された
表面近傍の不純物領域は、チャネル形成領域におけるゲ
ート絶縁膜のごく近傍に流れる電流制御を支障なく行な
うことが可能となった。光照射アニ−ル工程に際し、チ
ャネル形成領域に添加された水素またはハロゲン元素
は、まったく影響を受けず、非単結晶半導体の状態を保
持できるため、オフ電流を単結晶半導体の1/103 ないし
1/105 にすることができる。ソ−ス領域およびドレイン
領域は、ゲート電極を作った後、光アニ−ルで作製する
ため、ゲート絶縁物界面に汚物が付着せずに、特性を安
定させる。 【0019】さらに、従来より公知の方法に比べ、基板
材料として石英ガラスのみならず任意の基板であるソ−
ダガラス、耐熱性有機フィルムをも用いることができ
る。異種材料界面であるチャネル形成領域を構成する非
単結晶半導体─ゲート絶縁物─ゲート電極の形成は、同
一反応炉内でのプロセスにより、大気に触れさせること
なく作り得るため、界面凖位の発生が少ないという特長
を有する。 【0020】なお、本実施例において、チャネル形成領
域の非単結晶半導体の酸素、炭素および窒素のいずれも
が5×1018cm-3以下の不純物濃度であることが重要で
ある。すなわち、これらが従来公知の絶縁ゲート型電界
効果半導体装置においては、チャネル層に1ないし3 ×
1020cm-3の濃度に混合している。この従来例における
非単結晶半導体を用いるPチャネル型絶縁ゲート型電界
効果半導体装置は、本実施例における絶縁ゲート型電界
効果トランジスタ装置の有する特性の1/3以下の電流
しか流れない。そして、上記従来例における非単結晶半
導体を用いた絶縁ゲート型電界効果半導体装置のヒステ
リシス特性は、IDD─VGG特性にドレイン電界を2×10
6V/ cm以上加える場合に観察されてしまった。また、
本実施例のように、非単結晶半導体中の酸素を5×1018
cm-3以下とすると、3×106V/ cmの電圧においても
ヒステリシスの存在が観察されなかった。 【0021】 【発明の効果】本発明によれば、ソース領域およびドレ
イン領域は、チャネル形成領域より結晶化度を高くして
いるため、絶縁ゲート型電界効果半導体装置のON特性
を良好にすることができる。 本発明によれば、また、ソ
ース領域およびドレイン領域は、チャネル形成領域を除
いた非単結晶半導体層の全域に不純物を含んでいるた
め、電流が流れ易く、スイッチングの際にダラダラ流れ
ない。本発明によれば、絶縁基板表面上に酸素、炭素、
または窒素が5×1018cm−3以下という極めて少
ない非単結晶半導体層におけるチャネル形成領域を設け
ているため、また、ソース領域およびドレイン領域の全
域にP型またはN型の不純物を添加して、チャネル形成
領域より結晶化度を高くしているため、ゲート電圧−ド
レイン電流特性にヒステリシスがなく、高い周波数にお
ける良好なスイッチング特性を得た。本発明によれば、
さらにチャネル形成領域以外の非単結晶半導体層を強紫
外光によって、全て結晶化を助長させるため、絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置のスイッチング特性は、高い周
波数においてもさらに良くなった。本発明によれば、チ
ャネル形成領域と比較して、ソース領域およびドレイン
領域の結晶化度を高くしたため、シート抵抗が下がり、
大面積大規模集積化を行うことができた。 本発明によれ
ば、非単結晶半導体層に接して窒化珪素膜が形成されて
いるゲート絶縁膜は、非単結晶半導体中の水素またはハ
ロゲン元素が脱気し難く、且つ水分が侵入し難い。
【図面の簡単な説明】 【図1】(A)ないし(C)は本発明の一実施例である
絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図を示す。 【図2】本発明の実施例によるドレイン電流─ゲート電
圧の特性を示す図である。 【符号の説明】 1・・・基板 2・・・非単結晶半導体層 3・・・ゲート絶縁膜 4・・・ゲート電極 5・・・絶縁ゲート型電界効果半導体装置を形成する領
域 6・・・レジスト膜 7、8・・・不純物領域 10・・・強光 11、11′・・・破線 13、13′・・・穴 14、14′・・・リード 15、15′・・・ソース領域およびドレイン領域の端
部 16、16′・・・ゲート電極の端部 17、17′・・・接合界面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−75670(JP,A) 特開 昭56−108231(JP,A) 特開 昭55−50663(JP,A) 特開 昭58−2073(JP,A) 特開 昭59−35423(JP,A) 特開 昭56−91276(JP,A) 特開 昭57−91517(JP,A) 特開 昭58−28867(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 (1) 絶縁表面を有する基板上に形成され、酸素、炭素、
    または窒素が5×1018cm-3以下のI型非単結晶半導
    体層と、 当該I型非単結晶半導体層にP型またはN型用の不純物
    を添加すると共に、この不純物が添加された領域を線状
    の強紫外光の走査によって溶融再結晶化を助長すること
    によって形成されたソース領域およびドレイン領域と、 前記ソース領域とドレイン領域との間で、水素またはハ
    ロゲン元素、および前記不純物が添加されたI型非単結
    晶半導体層に形成されたチャネル形成領域と、 当該チャネル形成領域に接してゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と、 を備えたことを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体
    装置。 (2) 前記ソース領域およびドレイン領域からなる一対の
    不純物領域は、水素またはハロゲン元素が1原子%以上
    の濃度に添加された多結晶半導体よりなることを特徴と
    する特許請求の範囲1記載の絶縁ゲート型電界効果半導
    体装置。 (3) 絶縁表面を有する基板上に選択的に絶縁ゲート型電
    界効果半導体装置を形成するチャネル形成領域と、ソー
    ス領域およびドレイン領域とのみよりなる非単結晶半導
    体層と、 絶縁表面を有する基板上に形成され、酸素、炭素、また
    は窒素が5×1018cm-3以下のチャネル形成領域と、 前記非単結晶半導体層にP型またはN型用の不純物を添
    加し、線状の強紫外光の走査によって溶融再結晶化され
    ているソース領域およびドレイン領域と、 上記チャネ
    ル形成領域に接してゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
    ート電極と、 を備えたことを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体
    装置。
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