JP2000315801A - 絶縁ゲート型電界効果半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型電界効果半導体装置

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JP2000315801A
JP2000315801A JP2000097729A JP2000097729A JP2000315801A JP 2000315801 A JP2000315801 A JP 2000315801A JP 2000097729 A JP2000097729 A JP 2000097729A JP 2000097729 A JP2000097729 A JP 2000097729A JP 2000315801 A JP2000315801 A JP 2000315801A
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Japan
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semiconductor device
field effect
effect semiconductor
region
insulated gate
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Application number
JP2000097729A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 スイッチング特性が良く、高い周波数で使
用できる絶縁ゲート型電界効果半導体装置を使用した液
晶表示パネルを提供する。 【解決手段】 石英、ガラス、または有機フィルムから
なる基板上の絶縁表面にソース領域、ドレイン領域、チ
ャネル形成領域を含む非単結晶半導体が形成され、前記
チャネル形成領域に接するゲート絶縁膜と、前記ゲート
絶縁膜に接するゲート電極とが設けられている。また、
前記ゲート電極上には、ポリイミドからなる樹脂層が設
けられると共に、前記樹脂層上に前記樹脂層に設けられ
た穴で前記ソース領域またはドレイン領域と電気的に接
続された電極とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ、ワードプロセッサ、あるいは電子機器の表示装
置に用いられる液晶表示パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭58−2073号公報に記載され
た電界効果型トランジスタは、ソース領域およびドレイ
ン領域を選択的にアニールすることにより多結晶領域と
し、チャネル形成領域を非晶質領域としている。すなわ
ち、同公報に示されている電界効果型トランジスタは、
非晶質領域の一部を選択的にアニールによって多結晶領
域としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置におけるチャネル形成
領域は、酸素、炭素、および窒素のいずれもが1ないし
3×1020cm-3程度含む非単結晶半導体層からなって
いた。酸素、炭素、および窒素のいずれもがこのような
高い濃度で含まれている場合、絶縁ゲート型電界効果半
導体装置は、スイッチングする際の「ON」、「OF
F」特性が悪かった。
【0004】たとえば、上記のように酸素、炭素、およ
び窒素のいずれもがこのような高い濃度で含まれている
非単結晶半導体を用いた絶縁ゲート型電界効果半導体装
置において、良好な「ON」、「OFF」特性を示す周
波数特性は、1KHz程度であった。
【0005】以上のような問題を解決するために、本発
明は、スイッチング特性が良く、高い周波数で使用でき
る絶縁ゲート型電界効果半導体装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示パネルは、チャネル形成領域、ソ
ース領域、ドレイン領域、前記チャネル形成領域に接す
るゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜に接するゲート電
極とを有し、基板上の絶縁表面に設けられた絶縁ゲート
型電界効果半導体装置であって、前記チャネル形成領域
はパターニングされた非単結晶半導体膜に設けられ、酸
素が5×1018m-3以下であり、水素またはハロゲンを
含み、前記ゲート電極と前記ドレイン領域間の電界が3
×106V/cm以下の範囲でドレイン電流−ゲート電圧特
性にヒステリシスが観察されないこと特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における絶縁ゲート型電界
効果半導体装置は、たとえば、石英、ガラス、または有
機フィルムからなる基板上の絶縁表面にソース領域、ド
レイン領域、チャネル形成領域を含む非単結晶半導体が
形成され、前記チャネル形成領域に接するゲート絶縁膜
と、前記ゲート絶縁膜に接するゲート電極とが設けられ
ている。
【0008】本発明は、酸素が5×1018cm-3以下
という不純物の添加のない、またはきわめて少ない非単
結晶半導体(以下、水素またはハロゲン元素が添加され
た非単結晶半導体を単に半導体または非単結晶半導体と
略記する)上にゲート絶縁物およびその上にゲート電極
を選択的に設けた。さらに、このゲート電極をマスクと
してイオン注入法等によりソース領域およびドレイン領
域用の不純物、たとえば、Nチャネル型ではリンまたは
砒素、Pチャネル型ではホウ素を非単結晶半導体内部に
添加した。
【0009】この後、この不活性の不純物が添加された
領域に対し、400°C以下の温度で強光照射をし、強
光アニール(以下、単に光アニールという)を行い、水
素またはハロゲン元素が添加残存し、かつ結晶化度がチ
ャネル形成領域よりも助長された半導体、特に、著しく
は多結晶または単結晶構造の半導体に変成せしめたこと
を特徴とするものである。上記基板に対して、10cm
以上の長さの線状紫外光を照射し、線状の長手方向に対
して略直角方向で一端から他端に向けて5cm/分ない
し50cm/分の走査速度で走査する。上記のような走
査工程によって、上記非単結晶半導体のアモルファス構
造は、多結晶構造に変わる。
【0010】従来の絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、ソース領域およびドレイン領域を選択的にアニール
しているため、非単結晶半導体層に結晶化されていない
部分が必ず残る。上記のように絶縁ゲート型電界効果半
導体装置に結晶化されていない領域が残っている場合、
絶縁ゲート型電界効果半導体装置として動作する際に、
この非晶質部分にも電流が一部流れる。
【0011】非晶質部分は、結晶化された部分と比較し
て高い抵抗を示すため、電流が流れ難く、一旦流入する
と蓄えられて流れ出るのが遅い。すなわち、従来例にお
ける絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、電流の流れる
ライフタイムが長く、ヒステリシス特性がでる。
【0012】そこで本発明は、従来より公知の水素また
はハロゲン元素が添加されていない単結晶半導体に対
し、イオン注入後、レーザアニールを行うのではなく、
水素またはハロゲン元素が1原子%以上、一般には5原
子%ないし20原子%の濃度に添加されている非単結晶
半導体に対し、イオン注入をし、それに強光アニールを
行い、かつ、好ましくはこの光を基板表面を一端より他
端に走査することにより結晶成長をプロセス上含ませ、
結晶化度を助長とし不純物領域としたものである。
【0013】上記方法によって作製された絶縁ゲート型
電界効果半導体装置は、ソース領域およびドレイン領域
がチャネル形成領域より結晶化度を高くしている。その
結果、ソース領域およびドレイン領域は、チャネル形成
領域より電気抵抗を下げることができ、絶縁ゲート型電
界効果半導体装置のON特性を良好にすることができ
る。また、ソース領域およびドレイン領域は、チャネル
形成領域を除いた非単結晶半導体層の全域に不純物を含
んでおり、広い面積にわたって電気抵抗の低い領域があ
り、電流の流れ難い非晶質部分がないため、電流が流れ
易く、スイッチングの際にダラダラ流れない。
【0014】本発明における絶縁ゲート型電界効果半導
体装置は、酸素が5×1018cm-3以下、より好ましく
は炭素、または窒素も5×1018cm-3以下という、す
なわち前記元素をできる限り少なくした非単結晶半導体
層にP型またはN型不純物が添加されている。そして、
この不純物が添加された領域のみの結晶化を助長してソ
ース領域およびドレイン領域が形成されている。このよ
うな構成とした絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、従
来例における非単結晶半導体、たとえば酸素、炭素、ま
たは窒素が1ないし3×1020cm-3である非単結晶半
導体が1KHzの周波数に追従できる程度のスイッチン
グ特性であったのに対して、1MHzの周波数において
も良好なスイッチング特性を得た。
【0015】また、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、非単結晶半導体層における酸素が5×1018cm-3
以下、より好ましくは炭素、または窒素も5×1018
-3以下と、これら不純物を極めて少なくし、チャネル
形成領域を除く全ての非単結晶半導体層が強紫外光を照
射することによって結晶化を助長したソース領域および
ドレイン領域から形成されているため、さらに高い周波
数におけるスイッチング特性を良好にした。特に、ソー
ス領域およびドレイン領域を選択的にアニール処理をし
ていないため、チャネル形成領域以外における全ての非
単結晶半導体層に結晶化を助長させることができる。
【0016】すなわち、本発明における液晶表示パネル
の絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、非単結晶半導体
層におけるチャネル形成領域以外の全ての領域がソース
領域およびドレイン領域となっているため、非晶質部分
に抵抗の高い領域が残されていない。その結果、本発明
の液晶表示パネルにおける絶縁ゲート型電界効果半導体
装置は、ゲート電極が基板上のチャネル形成領域を構成
する非単結晶半導体層の上方に設けられている。
【0017】また、当該非単結晶半導体層の光学的エネ
ルギーギャップ(珪素半導体の場合)は、1.7eVな
いし1.8eVであるのに対して、ソース領域およびド
レイン領域の光学的エネルギーギャップが1.6eVな
いし1.8eVと殆ど同じ光学的エネルギーギャップを
有している。また、ソース領域およびドレイン領域は、
非単結晶半導体層のエネルギーギャップと同じであると
共に、活性な不純物領域を得ることができた。
【0018】ソース領域およびドレイン領域は、チャネ
ル形成領域と同じまたは略同じエネルギーギャップであ
るため、絶縁ゲート型電界効果半導体装置の「ON」、
「OFF」に対し、オン電流が立上り時に流れなかった
り、また他方、電流が立ち下がり時にダラダラ流れな
い。すなわち、本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装
置は、オフ電流が少なく、かつ「ON」、「OFF」を
高速応答で行なうことができた。
【0019】また、ソース領域およびドレイン領域の結
晶化度は、チャネル形成領域より高くしたため、シート
抵抗が明らかに低くなり、一枚の基板上に大面積大規模
集積化を行うことが可能になった。ゲート絶縁膜は、非
単結晶半導体層に接して窒化珪素膜が形成されているた
め、非単結晶半導体中の水素またはハロゲン元素が脱気
し難いと共に、水分が非単結晶半導体中に侵入し難い。
【0020】
【実 施 例】図1(A)ないし(C)は本発明の一実
施例である絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図
を示す。図1において、基板(1) は、たとえば石英ガラ
スからなり、図1(A) に示すごとく、その厚さを1.1 m
mとし、大きさを10cm×10cmとした。この基板(1)
の上面には、シラン(SiH4)のプラズマCVD(高周波数13.5
6MHz、基板温度210 ℃) により、水素が1原子%以上の
濃度に添加されたアモルファス構造を含む非単結晶半導
体(2) が0.2 μmの厚さに形成された。
【0021】さらに、この非単結晶半導体(2) の上面に
は、光CVD 法により、たとえば窒化珪素膜からなるゲー
ト絶縁膜(3) が積層された。すなわち、ゲート絶縁膜
(3) は、ジシラン(Si2H6 )とアンモニア(NH3 )、
またはヒドラジン(N2 4 )との反応( 2537Åの波長
を含む低圧水銀灯、基板温度250 ℃) により、Si3N4
水銀増感法を用いることなしに1000Åの厚さに作製され
た。
【0022】この後、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
を形成する領域(5) を除いた部分は、プラズマエッチン
グ法により除去された。プラズマエッチング反応は、CF
4 +O2( 5% )の反応性気体を導入すると共に、図示さ
れていない平行平板電極に周波数13.56MHzを印加して、
室温で行われた。
【0023】ゲート絶縁膜(3) 上には、N + の導電型の
微結晶または多結晶半導体が0.3 μmの厚さに積層され
た。このN + の半導体膜は、レジスト膜(6) を用いてフ
ォトエッチング法で非所望な部分が除去された。その
後、このレジスト膜(6) とN+半導体のゲート電極(4) と
からなるゲート部をマスクとして、ソ−ス、ドレインと
なる領域には、イオン注入法により、1×1020cm-3
濃度に図1(B) に示すごとくリンが添加され、一対の不
純物領域(7) 、(8) となった。
【0024】さらに、基板(1) は、その全体に対し、ゲ
ート電極(4) のレジスト膜(6) が除去された後、強光(1
0)の光アニ−ルが行われた。すなわち、超高圧水銀灯
(出力5KW 、波長250 ないし600 nm、光径15mm、長
さ180 mm) に対し裏面側は、放物面の反射鏡を用い前
方に石英のシリンドリカルレンズ(焦点距離150 cm、
集光部幅2mm、長さ180 mm) により、線状に照射部
を構成した。
【0025】この照射部に対し基板(1) の照射面は、5
cm/ 分ないし50cm/ 分の速度で走査( スキャン) さ
れ、基板10cm×10cmの全面に強光(10)が照射される
ようにした。かくすると、ゲート電極(4) は、ゲート電
極(4) 側にリンが多量に添加されているため、十分光を
吸収し多結晶化した。
【0026】また、不純物領域(7) 、(8) は、一度溶融
し再結晶化することにより走査する方向、すなわち、X
方向に溶融、再結晶をシフト(移動)させた。その結
果、単に全面を均一に加熱または光照射するのみに比
べ、成長機構が加わるため結晶粒径を大きくすることが
できた。この強光アニ−ルにより多結晶化した領域は、
不純物領域(7) 、(8) の下側の全領域にまで及ぶ必要が
ない。図1において、破線(11)、(11')で示したごと
く、その上層部のみが少なくとも結晶化し、不純物領域
(7) 、(8) を活性にすることが重要である。
【0027】さらに、そのソース領域およびドレイン領
域の端部(15)、(15') は、ゲート電極の端部(16)、(1
6') に対し、チャネル領域側に入り込むように設けられ
ている。そして、N型不純物領域 (7)、(8)、I型非単
結晶半導体領域(2) 、接合界面(17)、(17') からなるチ
ャネル形成領域は、I型半導体領域における非単結晶半
導体、および不純物領域から入り込んだ結晶化半導体か
ら構成されるハイブリッド構造となっている。このI型
半導体領域内の結晶化半導体の程度は、光アニ−ルの走
査スピ−ド、強度(照度)によって決められる。
【0028】図1(B)の工程の後、ポリイミド樹脂
は、全面に2μmの厚さにコ−トされる。そして、ポリ
イミド樹脂には、電極穴(13)、(13') が形成された後、
アルミニュ−ムのオ−ムコンタクトおよびそのリ−ド(1
4)、(14') が形成される。この2層目のリード(14)、(1
4') は、形成する際に、ゲート電極(4) と連結してもよ
い。この光アニ−ルの結果は、シ−ト抵抗が光照射前の
4×10-3( オームcm) -1から1×10+2( オームcm)
-1になり、光アニール前と比べ電気伝導度特性が向上し
た。
【0029】図2は本発明の実施例によるドレイン電流
─ゲート電圧の特性を示す図である。チャネル形成領域
の長さが3μm、および10μmの場合、チャネル幅が1
mmの条件下において、それぞれ図2における符号(2
1)、(22)によって示されるごとく、Vth=+2V 、V DD
10V にて1×10-5A 、2×10-5A の電流を得た。なお、
オフ電流は、(VGG=0V) 10-10 ないし10-11 (A) であ
り、単結晶半導体の10-6(A) に比べ10-4分の1も小さか
った。
【0030】本実施例は、下側から漸次被膜を形成し加
工するという製造工程を採用したため、大面積大規模集
積化を行なうことが可能になった。そのため、大面積例
えば30cm×30cmのパネル内に500個×500個の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作製すらも可能とす
ることができ、液晶表示素子の制御用絶縁ゲート型電界
効果半導体装置として応用することができた。
【0031】光アニ−ルプロセスによる400 ℃以下の低
温処理であるため、多結晶化または単結晶化した半導体
がその内部の水素またはハロゲン元素を放出させること
を防ぐことができた。また、光アニ−ルは、基板全面に
対して同時に行なうのではなく、一端より他端に走査さ
せた。このため、筒状の超高圧水銀灯から照射された光
は、放物ミラ−および石英レンズにより線状に集光され
た。そして、この線状に集光された光は、これと直交し
た方向に基板を走査することにより非単結晶半導体表面
を光アニ−ルすることができた。
【0032】この光アニ−ルは、紫外線で行なうため、
非単結晶半導体の表面より内部方向への結晶化を助長さ
せた。このため、十分に多結晶化または単結晶化された
表面近傍の不純物領域は、チャネル形成領域におけるゲ
ート絶縁膜のごく近傍に流れる電流制御を支障なく行な
うことが可能となった。
【0033】光照射アニ−ル工程に際し、チャネル形成
領域に添加された水素またはハロゲン元素は、まったく
影響を受けず、非単結晶半導体の状態を保持できるた
め、オフ電流を単結晶半導体の1/103 ないし1/105 にす
ることができる。ソ−ス領域およびドレイン領域は、ゲ
ート電極を作った後、光アニ−ルで作製するため、ゲー
ト絶縁物界面に汚物が付着せずに、特性を安定させる。
【0034】さらに、従来より公知の方法に比べ、基板
材料として石英ガラスのみならず任意の基板であるソ−
ダガラス、耐熱性有機フィルムをも用いることができ
る。異種材料界面であるチャネル形成領域を構成する非
単結晶半導体─ゲート絶縁物─ゲート電極の形成は、同
一反応炉内でのプロセスにより、大気に触れさせること
なく作り得るため、界面凖位の発生が少ないという特長
を有する。
【0035】なお、本実施例において、チャネル形成領
域の非単結晶半導体の酸素、炭素および窒素のいずれも
が5×1018cm-3以下の不純物濃度であることが重要で
ある。すなわち、これらが従来公知の絶縁ゲート型電界
効果半導体装置においては、チャネル層に1ないし3 ×
1020cm-3の濃度に混合している。この従来例における
非単結晶半導体を用いるPチャネル型絶縁ゲート型電界
効果半導体装置は、本実施例における絶縁ゲート型電界
効果トランジスタ装置の有する特性の1/3以下の電流
しか流れない。
【0036】そして、上記従来例における非単結晶半導
体を用いた絶縁ゲート型電界効果半導体装置のヒステリ
シス特性は、IDD─VGG特性にドレイン電界を2×106V
/cm以上加える場合に観察されてしまった。また、本
実施例のように、非単結晶半導体中の酸素を5×1018
-3以下とすると、3×106V/cmの電圧においてもヒ
ステリシスの存在が観察されなかった。
【0037】本実施例によれば、ソース領域およびドレ
イン領域は、チャネル形成領域より結晶化度を高くして
いるため、絶縁ゲート型電界効果半導体装置のON特性
を良好にすることができる。
【0038】本実施例によれば、また、ソース領域およ
びドレイン領域は、チャネル形成領域を除いた非単結晶
半導体層の全域に不純物を含んでいるため、電流が流れ
易く、スイッチングの際にダラダラ流れない。
【0039】本実施例によれば、さらにチャネル形成領
域以外の非単結晶半導体層を10cm以上の長さの線状
からなる強紫外光によって、線状の長手方向に対して略
直角方向で一端から他端に向けて5cm/分ないし50
cm/分の走査速度で走査することにより、全て結晶化
を助長させるため、絶縁ゲート型電界効果半導体装置の
スイッチング特性は、高い周波数においてもさらに良く
なった。
【0040】本実施例によれば、チャネル形成領域と比
較して、ソース領域およびドレイン領域の結晶化度を高
くしたため、シート抵抗が下がり、大面積大規模集積化
を行うことができた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁基板表面上に酸素
が5×1018cm-3以下、より好ましくは炭素、または
窒素も5×1018cm-3以下という極めて少ない非単結
晶半導体層におけるチャネル形成領域を設けているた
め、また、ソース領域およびドレイン領域の全域にP型
またはN型の不純物を添加して、チャネル形成領域より
結晶化度を高くしているため、ゲート電圧−ドレイン電
流特性にヒステリシスがなく、高い周波数における良好
なスイッチング特性を得た。
【0042】本発明によれば、非単結晶半導体層に接し
て窒化珪素膜が形成されているゲート絶縁膜は、非単結
晶半導体中の水素またはハロゲン元素が脱気し難く、且
つ水分が侵入し難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】A)ないし(C)は本発明の一実施例である絶
縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図を示す。
【図2】 本発明の実施例によるドレイン電流─ゲート
電圧の特性を示す図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2・・・非単結晶半導体層 3・・・ゲート絶縁膜 4・・・ゲート電極 5・・・絶縁ゲート型電界効果半導体装置を形成する領
域 6・・・レジスト膜 7、8・・・不純物領域 10・・・強光 11、11′・・・破線 13、13′・・・穴 14、14′・・・リード 15、15′・・・ソース領域およびドレイン領域の端
部 16、16′・・・ゲート電極の端部 17、17′・・・接合界面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月24日(2000.4.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 絶縁ゲート型電界効果半導体
装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項21】 特許請求の範囲第1項において、前記
基板は、石英、ガラス、または有機フィルムであること
を特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
【請求項22】 特許請求の範囲第2項において、前記
基板は、石英、ガラス、または有機フィルムであること
を特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
【請求項23】 特許請求の範囲第3項において、前記
基板は、石英、ガラス、または有機フィルムであること
を特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
【請求項24】 特許請求の範囲第4項において、前記
基板は、石英、ガラス、または有機フィルムであること
を特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
    ン領域、前記チャネル形成領域に接するゲート絶縁膜
    と、前記ゲート絶縁膜に接するゲート電極とを有し、基
    板上の絶縁表面に設けられた絶縁ゲート型電界効果半導
    体装置であって、 前記チャネル形成領域はパターニングされた非単結晶半
    導体膜に設けられ、酸素が5×1018m-3以下であり、
    水素またはハロゲンを含み、 前記ゲート電極と前記ドレイン領域間の電界が3×10
    6V/cm以下の範囲でドレイン電流−ゲート電圧特性にヒ
    ステリシスが観察されないこと特徴とする絶縁縁ゲート
    型電界効果半導体装置。
  2. 【請求項2】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
    ン領域、前記チャネル形成領域に接するゲート絶縁膜、
    および前記ゲート絶縁膜に接するゲート電極を有し、基
    板上の絶縁表面に設けられた絶縁ゲート型電界効果半導
    体装置であって、前記チャネル形成領域はパターニング
    された非単結晶半導体膜に設けられ、酸素が5×1018
    cm-3以下であり、水素またはハロゲンを含み、 前記ゲート絶縁膜は窒化珪素でなり、 前記ゲート電極と前記ドレイン領域間の電界が3×10
    6V/cm以下の範囲でドレイン電流−ゲート電圧特性にヒ
    ステリシスが観察されないこと特徴とする絶縁ゲート型
    電界効果半導体装置。
  3. 【請求項3】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
    ン領域、前記チャネル形成領域に接するゲート絶縁膜、
    および前記ゲート絶縁膜に接するゲート電極とを有する
    基板上の絶縁表面に設けられた絶縁ゲート型電界効果半
    導体装置であって、 前記チャネル形成領域はパターニングされた半導体膜に
    設けられ、酸素が5×1018cm-3以下であり、水素ま
    たはハロゲンを含んだアモルファスシリコンでなる領域
    を含み、 前記ゲート電極と前記ドレイン領域間の電界が3×10
    6V/cm以下の範囲で、ドレイン電流−ゲート電圧特性に
    ヒステリシスが観察されないこと特徴とする絶縁ゲート
    型電界効果半導体装置。
  4. 【請求項4】 チャネル形成領域、ソース領域、ドレイ
    ン領域、前記チャネル形成領域に接する窒化珪素でなる
    ゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜に接するゲート電極
    とを有する基板上の絶縁表面に設けられた絶縁ゲート型
    電界効果半導体装置であって、 前記チャネル形成領域はパターニングされた半導体膜に
    設けられ、酸素が5×1018m-3以下であり、水素また
    はハロゲンを含んだアモルファスシリコンでなる領域を
    含み、 前記ゲート絶縁膜は窒化珪素でなり、 前記ゲート電極と前記ドレイン領域間の電界が3×10
    6V/cm以下の場合に、ドレイン電流−ゲート電圧特性に
    ヒステリシスが観察されないこと特徴とする絶縁ゲート
    型電界効果半導体装置。
  5. 【請求項5】 特許請求の範囲第1項において、前記チ
    ャネル形成領域は炭素または窒素が5×1018cm-3以下
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 特許請求の範囲第2項において、前記チ
    ャネル形成領域は炭素または窒素が5×1018cm-3以下
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 特許請求の範囲第3項において、前記チ
    ャネル形成領域は炭素または窒素が5×1018cm-3以下
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 特許請求の範囲第4項において、前記チ
    ャネル形成領域は炭素または窒素が5×1018cm-3以下
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 特許請求の範囲第1項において、前記基
    板は、石英、ガラス、または有機フィルムであることを
    特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
  10. 【請求項10】 特許請求の範囲第2項において前記基
    板は、石英、ガラス、または有機フィルムであることを
    特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
  11. 【請求項11】 特許請求の範囲第3項において前記基
    板は、石英、ガラス、または有機フィルムであることを
    特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
  12. 【請求項12】 特許請求の範囲第4項において前記基
    板は、石英、ガラス、または有機フィルムであることを
    特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装置。
  13. 【請求項13】 特許請求の範囲第1項において、前記
    チャネル形成領域は水素またはハロゲンが1原子%以上
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  14. 【請求項14】 特許請求の範囲第2項において、前記
    チャネル形成領域は水素またはハロゲンが1原子%以上
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  15. 【請求項15】 特許請求の範囲第3項において、前記
    チャネル形成領域は水素またはハロゲンが1原子%以上
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  16. 【請求項16】 特許請求の範囲第4項において、前記
    チャネル形成領域は水素またはハロゲンが1原子%以上
    であることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  17. 【請求項17】 特許請求の範囲第1項において、絶縁
    ゲート型電界効果半導体装置は液晶表示パネルに用いら
    れることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  18. 【請求項18】 特許請求の範囲第2項において、絶縁
    ゲート型電界効果半導体装置は液晶表示パネルに用いら
    れることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  19. 【請求項19】 特許請求の範囲第3項において、絶縁
    ゲート型電界効果半導体装置は液晶表示パネルに用いら
    れることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
  20. 【請求項20】 特許請求の範囲第4項において、絶縁
    ゲート型電界効果半導体装置は液晶表示パネルに用いら
    れることを特徴とする絶縁ゲート型電界効果半導体装
    置。
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