JP2996676B2 - 内燃エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御方法

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JP2996676B2 JP1236126A JP23612689A JP2996676B2 JP 2996676 B2 JP2996676 B2 JP 2996676B2 JP 1236126 A JP1236126 A JP 1236126A JP 23612689 A JP23612689 A JP 23612689A JP 2996676 B2 JP2996676 B2 JP 2996676B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は内燃エンジンの空燃比制御方法に関し、特に
エンジンの高負荷運転時の空燃比制御方法に関する。
(従来の技術) エンジンの負荷が比較的低い状態においては、エンジ
ンに供給する混合気の空燃比を理論空燃比近傍に制御す
るとともに、エンジンの負荷が高負荷になったときに
は、混合気の空燃比をリッチ化し、いわゆる燃料冷却に
よりエンジンの温度が過度に上昇することを防止するこ
とが従来より行われているが、燃料消費量の増大あるい
は排ガス特性の悪化といった不具合があった。
このような不具合を改善するために、内燃機関の回転
数が高負荷状態に相当する所定の値を越えると、空燃比
のフィードバック制御を停止すると共に、機関の回転数
の上昇に応じて混合気をリッチ化する手法(特公昭61−
4979号公報)、エンジン運転状態が所定の高負荷運転領
域に移行したとき、所定時間内は所定時間経過後よりも
混合気をリーン化する手法(特開昭59−128941号公報)
あるいは所定の高負荷状態が所定時間以上継続したと
き、混合気をリッチ化する手法(特開昭57−24435号公
報)が従来知られている。
(発明が解決しようとする課題) 一般に空燃比を理論空燃比近傍にフィードバック制御
するいわゆるフィードバック制御領域を、排気ガス特性
の改善を目的として高負荷側に拡大すると、該フィード
バック制御領域内でのいわゆる部分負荷運転時には、エ
ンジンに供給される混合気量が増加し、エンジンの発熱
量が増大する結果、排気ガス温も高温となる。ところ
が、上記従来技術の制御手法によれば、内燃機関の回転
数が高負荷状態に相当する所定の値を越えると直ちに空
燃比のフィードバック制御を停止する構成であるため、
燃料冷却のための混合気のリッチ化が必要のない時点に
混合気を濃くすることがあり、燃費の悪化を招いたり、
所定高負荷運転領域に移行した時点から所定時間経過後
に混合気のリッチ化が行われるため、フィードバック制
御領域内の部分負荷運転を継続した後に所定高負荷運転
領域に移行した場合には、前記所定時間経過前に排気ガ
ス温が高温となり、排気浄化装置の耐久性を劣化させる
という問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、エン
ジンの部分負荷及び高負荷運転状態において、エンジン
に供給する混合気の空燃比を適切に制御し、排気温度及
び排気浄化装置の触媒温度の過度の上昇をより精度を上
げて防止することができる内燃エンジンの空燃比制御方
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明は、内燃エンジンの排
気系に設けられた排気濃度センサの出力に基づいて排気
成分濃度を検出し、該検出値に応じて前記エンジンに供
給する混合気の空燃比が所定値になるようにフィードバ
ック制御する内燃エンジンの空燃比制御方法において、
前記エンジンの回転数が所定回転数を越えた状態が所定
期間継続し且つ前記エンジンが所定の高負荷状態にある
とき前記フィードバック制御を停止し前記エンジンに供
給する混合気の空燃比をリッチ化するようにしたもので
ある。
(実施例) 以下本発明の一実施例を添付図面に基いて詳述する。
第1図は本発明の制御方法が適用される燃料供給制御
装置の全体の構成図であり、エンジン1の吸気管2の途
中にはスロットルボディ3が設けられ、その内部にはス
ロットル弁3′が配されている。スロットル弁3′には
スロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、
当該スロットル弁3′の開度に応じた電気信号を出力し
て電子コントロールユニット(以下「ECU」という)5
に供給する。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3′との間
且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒
毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプ
に接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該
ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御され
る。
一方、スロットル弁3′の直ぐ下流には管7を介して
吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、こ
の絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信
号は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気温
(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを検出し
て対応する電気信号を出力してECU5に供給する。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(Tw)セ
ンサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水
温)Twを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供
給する。エンジン回転数(Ne)センサ11及び気筒判別
(CYL)センサ12はエンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲に取付けられている。エンジン回転
数センサ11はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に
所定のクランク角度位置で信号パルス(以下「TDC信号
パルス」という)を出力し、気筒判別センサ12は特定の
気筒の所定のクランク角度位置で信号パルスを出力する
ものであり、これらの各信号パルスはECU5に供給され
る。
三元触媒14はエンジン1の排気管13に配置されてお
り、排気ガス中のHC、CO、NOx等の成分の浄化を行う。
排気ガス濃度検出器としてのO2センサ15は排気管13の三
元触媒14の上流側に装着されており、排気ガス中の酸素
濃度を検出してその検出値に応じた信号を出力しECU5に
供給する。ECU5には大気圧を検出する大気圧センサ16が
接続されており、大気圧を示す信号が供給される。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧
レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタ
ル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、中央
演算処理回路(以下「CPU」という)5b、CPU5bで実行さ
れる各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶
手段5c、前記燃料噴射弁6に駆動信号を供給する出力回
路5d等から構成される。
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づい
て、排ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御運
転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエンジ
ン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に応
じ、次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期す
る燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
TOUT=Ti×K1×KWOT×KTW×KO2+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の噴射時間TOUTの基準値で
あり、エンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBAに応じて
設定されたTiマップから読み出される。KWOTはスロット
ル弁3′が略全開の状態で混合気をリッチ化するための
高負荷増量係数であり、後述する第2図に示す手法によ
り設定される。KTWはエンジン水温TWが所定値以下のと
き混合気をリッチ化する燃料増量係数である。KO2は空
燃比フィードバック補正係数であってフィードバック制
御時、排気ガス中の酸素濃度に応じて設定され、更にフ
ィードバック制御を行なわない複数の特定運転領域(オ
ープンループ制御運転領域)では各運転領域に応じて設
定される係数である。
K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて
演算される他の補正係数及び補正変数であり、エンジン
運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特
性の最適化が図られるような所定値に決定される。
CPU5bは上述のようにして求めた燃料噴射時間TOUT
基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆動信号を出力回路
5dを介して燃料噴射弁6に供給する。
第2図は、高負荷増量係数KWOTを算出するサブルーチ
ンのフローチャートを示す。本プログラムはTDC信号パ
ルスの発生毎にこれと同期して実行される。
ステップ201では、エンジン回転数Ne及び吸気管内絶
対圧PBAに応じて前記Tiマップに燃料噴射時間の基準値T
iとともに格納された補間係数CWOTを次式(2)に適用
して高負荷増量係数KWOTを算出する。
KWOT=1+CWOT/32 …(2) ステップ202では、TWOTサブルーチンを実行する。こ
のTWOTサブルーチンは、高負荷増量すべきエンジン運転
領域(以下「WOT領域」という)を判別するための判別
値TWOTとして第1及び第2の判別値TWOT1,TWOT2を算出
するものである。第1及び第2の判別値TWOT1,T
WOT2は、基本的には例えば第3図に示すようにエンジン
回転数Neに応じて設定され、エンジン水温Tw及び大気圧
PAに応じて補正される。第3図においてエンジン回転数
Neが所定の判別回転数NHSFE(例えば2,500rpm)以下(N
e≦NHSFE)のときには、第2の判別値TWOT2は第1の判
別値TWOT1と同じ値に設定される。尚、この判別値TWOT
の設定手法の詳細は、本願出願人による特願平1−1128
88号に記載されている。
次いで、ステップ203ではFHSFEサブルーチンを実行す
る。このFHSFEサブルーチンは、後述のステップ217,220
においてWOT領域における燃料増量の度合を切換えるた
めに使用される第1のフラッグFHSFEの設定を行うもの
である。FHSFEサブルーチンによれば、前記式(1)で
算出される燃料噴射時間TOUTが前記第2の判別値TWOT2
より大きい(TOUT<TWOT2)とき、エンジンがWOT領域に
あると判別され、エンジンがWOT領域にあり、且つ所定
の条件を満足する場合のみ第1のフラッグFHSFEは値1
に設定され、その他の場合には値0に設定される。尚、
この第1のフラッグFHSFEの設定手法の詳細も、前記特
願平1−112888号に記載されている。
FHSFEサブルーチン実行後は、エンジン回転数Neが第
1の所定回転数NWOT0(例えば600rpm)より高いか否か
を判別し(ステップ204)、その答が肯定(Yes)、即ち
Ne>NWOT0のときには、エンジン水温TWが第1の所定水
温TWWOTE(例えば114℃)より低いか否かを判別する
(ステップ205)。この答が肯定(Yes)、即ちTW<T
WWOTEのときには、エンジン回転数Neが前記判別回転数N
HSFEより高いか否かを判別する(ステップ206)。ステ
ップ206の答が否定(No)、即ちNe≦NHSFEのときには、
スロットル弁開度θTHが所定開度θWOT1(例えば50゜)
より小さいか否かを判別する(ステップ207)。この答
が肯定(Yes)、即ちθTH<θWOT1のときには燃料噴射
時間TOUTが前記第1の判別値TWOT1より大きいか否かを
判別する(ステップ208)。ステップ208の答が否定(N
o)、即ちTOUT≦TWOT1のとき(第6図の領域II b)には
後述するtWOT1タイマに所定時間tWOT1(例えば10秒)を
セットしてこれをスタートさせる(ステップ209)。次
いで高負荷増量係数KWOTを値1.0(無補正値)に設定す
る(ステップ211)とともに、KWOT=1.0としたことを示
すために第2のフラグFWOTを値0に設定し(ステップ21
2)、エンジン回転数Neが第2の所定回転数NEXM(例え
ば5,500rpm)より高いか否かを判別する(ステップ23
5)。この答が否定(No)、即ちNe≦NEXMのときには、
後述するtEXMタイマに所定時間tEXM(例えば5分)をセ
ットしてこれをスタートさせ(ステップ236)、肯定(Y
es)、即ちNe>NEXMのときには直ちに本プログラムを終
了する。
このように第5図の領域II bにおいては、高負荷増量
係数KWOTを値1.0に設定し、高負荷増量補正を行わな
い。
前記ステップ208の答が肯定(Yes)、即ちTOUT>T
WOT1のとき(第5図の領域I b)には、前記ステップ209
でスタートしたtWOT1タイマのカウント値が値0に等し
いか否かを判別する(ステップ210)。その答が否定(N
o)、即ちtWOT1>0であって、第5図の領域II bから領
域I bに移行後、所定時間tWOT1経過していないときには
前記ステップ211に進む。
前記ステップ207の答が否定(No)、即ちθTH≧θ
WOT1が成立しスロットル弁が略全開のとき、又は前記ス
テップ210の答が肯定(Yes)、即ちtWOT1=0であって
第5図の領域II bから領域I bに移行後所定時間経過し
たときには、後述するステップ216に進む。
前記ステップ206の答が肯定(Yes)、即ちNe>NHSFE
のときには、エンジン水温TWが第2の所定水温T
WHSFE(例えば100℃)より低いか否かを判別する(ステ
ップ214)。この答が肯定(Yes)、即ちTW<TWHSFEのと
きには、燃料噴射時間TOUTが前記第2の判別値TWOT2
り大きいか否かを判別する(ステップ215)。ステップ2
15の答が否定(No)、即ちTOUT≦TWOT2のとき(第5図
の領域II c)には、前記ステップ211に進み、高負荷増
量係数KWOTを値1.0に設定する一方、ステップ215の答が
肯定(Yes)、即ちTOUT>TWOT2のときには、更に燃料噴
射時間TOUTが前記第1の判別値TWOT1より大きいか否か
を判別する(ステップ216)。
ステップ215の答が肯定(Yes)で且つステップ216の
答が否定(No)、即ちTWOT2<TOUT≦TWOT1のとき(第5
図の領域IC2)には、前記第1のフラッグFHSFEが値1に
等しいか否かを判別する(ステップ217)。ステップ217
の答が否定(No)、即ちFHSFE=0のときには前記ステ
ップ211に進み、高負荷増量係数KWOTを値1.0に設定する
一方、ステップ217の答が肯定(Yes)のときには、前記
エンジン水温増量係数KTWの値がステップ201で算出した
高負荷増量係数KWOTの値より大きいか否かを判別する
(ステップ218)。この答が肯定(Yes)、即ちKTW>K
WOTのときには、前記tWOT1タイマのカウント値を値0に
設定して(ステップ219)、前記ステップ211に進む。こ
れにより、エンジン温度が低く、KTW値がKWOT値より大
きいときには、KWOT=1.0として高負荷増量係数KWOT
よる燃料の増量は行わないようにしている。
ステップ218の答が否定(No)、即ちKTW≦KWOTのとき
には、エンジン水温TWに応じてXWOTテーブルを検索して
リッチ化係数XWOTを算出し(ステップ225)、該リッチ
化係数XWOTによって前記ステップ201(又は後述のステ
ップ221)で算出したKWOT値を乗算補正する(ステップ2
26)。XWOTテーブルは、例えば第4図に示すように所定
エンジン水温TWWOT0〜TWWOT3(例えば90℃〜110℃)に
対して、エンジン水温TWが上昇するほどリッチ化係数X
WOTが増加するようにリッチ化係数値XWOT0〜XWOT3(例
えば1.0〜1.25)が設定されている。エンジン水温TWがT
W<TWWOT0又はTW>TWWOT3の範囲にあるときはリッチ化
係数XWOTはXWOT0又はXWOT3に設定され、TWWOT0<TW<T
WWOT3の範囲でTWWOT1又はTWWOT2以外のTWに対しては補
間計算により算出される。
ステップ225,226によりエンジン温度が高いときにはK
WOT値をリッチ化係数XWOTにより更に増量補正し、燃料
によるエンジン冷却効果を高め、ラジエータの保護を図
るようにしている。
次に、ステップ227では前記ステップ226で補正した高
負荷増量係数KWOTの値が上限値KWOTX(例えば1.25)よ
り大きいか否かを判別し、その答が否定(No)、即ちK
WOT≦KWOTXのときには直ちにステップ229に進み、その
答が肯定(Yes)、即ちKWOT>KWOTXのときにはKWOT値を
上限値KWOTXに設定して(ステップ228)、ステップ229
に進む。ステップ229ではエンジン水温増量係数KTWを値
1.0(無補正値)に設定し、次いで前記第2のフラッグF
WOTを値1に設定する(ステップ230)とともに、前記t
WOT1タイマのカウント値を値0に設定した(ステップ23
1)後、前記ステップ236でスタートしたtEXMタイマのカ
ウント値が値0に等しいか否かを判別する(ステップ23
2)。ステップ232の答が肯定(Yes)、即ちtEXM=0で
あってエンジン回転数Neが第2の所定回転数NEXMより高
くなってから所定時間tEXM経過したときには、高負荷増
量係数KWOTがリッチ化所定値KWOTH(例えば1.25とし
て、空燃比A/F=11.0程度とする)より小さいか否かを
判別する(ステップ233)。ステップ232又は233の答が
否定(No)、即ちtEXM>0又はKWOT≧KWOTHのときには
直ちに本プログラムを終了する一方、ステップ233の答
が肯定(Yes)、即ちKWOT<KWOTHのときにはKWOT値をリ
ッチ化所定値KWOTHに設定して(ステップ234)、前記ス
テップ235に進む。
ステップ232〜236により、エンジンの高回転状態(Ne
>NEXM)を所定時間tEXM以上継続するときには、高負荷
増量係数KWOTをリッチ化所定値KWOTH以上として、燃料
によるエンジン冷却効果を高めて、三元触媒14の耐久性
向上を図るとともに、排気管にクラック、歪等が発生す
ることを防止している。ここで、所定時間tEXMのカウン
トはエンジンがWOT領域にあるか否かに拘らず、Ne>N
EXMが成立した時点から開始されるので、エンジン部分
負荷運転領域における空燃比フィードバック制御中に生
じる排気温上昇が加味されて空燃比のリッチ化が行われ
る。その結果、三元触媒14の温度が過度に上昇すること
をより高精度に防止することができる。
一方、前記ステップ216の答が肯定(Yes)、即ちTOUT
>TWOT1のとき(第5図の領域IC1)には前記第1のフラ
ッグFHSFEが値1に等しいか否かを判別する(ステップ2
20)。ステップ220の答が肯定(Yes)、即ちFHSFE=1
のときには前記ステップ218に進む一方、ステップ220の
答が否定(No)、即ちFHSFE=0のときには前記ステッ
プ201で算出した高負荷増量係数KWOTをリーン化係数X
WOTL(例えば0.93)により乗算補正して(ステップ22
1)、前記ステップ218に進む。
また、前記ステップ204,205,214のいずれかの答が否
定(No)、即ちNe≦NWOT0又はTW≧TWWOTE又はTW≧T
WHSFEが成立するときには、tWOT3タイマのカウント値を
所定の基準時間TBASE(例えば30秒)に設定する(ステ
ップ222)。tWOT3タイマ及び基準時間TBASEは前記FHSFE
サブルーチンにおいて、第1のフラッグFHSFEを値1に
設定するための所定条件の判別に使用される。次いでス
テップ223では、燃料噴射時間TOUTが第1の判別値TWOT1
より大きいか否かを判別し、その答が否定(No)、即ち
TOUT≦TWOT1のとき(第5図の領域II a)には前記ステ
ップ219に進む一方、ステップ223の答が肯定(Yes)、
即ちTOUT>TWOT1のとき(第5図の領域I a)には、エン
ジン水温TWが前記XWOTテーブルの所定水温TWWOT0より高
いか否かを判別する(ステップ224)。ステップ224の答
が否定(No)、即ちTW≦TWWOT0のときには、前記ステッ
プ218に進む一方、ステップ224の答が肯定(Yes)、即
ちTW>TWWOT0のときには、前記ステップ225に進む。
上述した第2図のプログラムによれば、高負荷増量係
数KWOTはエンジン水温TWが非常に高い場合(前記ステッ
プ205又は214の答が否定(No)、即ちTW≧TWOTE又はTW
≧TWHSFEが成立する場合)を除き、以下のように設定さ
れる。
(1) 第5図の領域II a,II b,II c(WOT領域以外の
領域)においては、KWOT=1.0(無補正値)とされる。
(2) 第5図の領域I aにおいては、KWOT=KWOT0×X
WOTとされる。ただし、KWOT0はステップ201で算出され
るKWOT値である。
(3) 第5図の領域I bにおいては第6図に示すよう
に、i)領域I bに移行した時刻t21から前記所定時間t
WOT1経過した時刻t22まではKWOT=1.0とされ、ii)時刻
t22以後、前記第1のフラッグFHSFEが値0から1に変化
する時刻t23までの間は、KWOT=KWOT1=KWOT0×XWOTL×
XWOTとされ、iii)時刻t23以後は、KWOT=KWOT2=KWOT0
×XWOTとされる。
(4) 第5図の領域IC2においては、第7図(a)の
実線及び同図(b),(c)(1)に示すように、i)
第1のフラッグFHSFEが値0から1に変化する時刻t33
ではKWOT=1.0とされ、ii)時刻t33以後は、KWOT=K
WOT2とされる。
(5) 第5図の領域IC1においては、第7図(a)の
破線及び同図(b),(c)(2)に示すように、i)
領域IC1へ移行した時刻t32から、第1のフラッグFHSFE
が値0から1に変化する時刻t33まではKWOT=KWOT1とさ
れ、ii)時刻t33以後は、KWOT=KWOT2とされる。
尚、エンジン温度に応じたリッチ化補正が行われない
とき(XWOT=1.0のとき)には、上記KWOT1,KWOT2はそれ
ぞれ空燃比A/F=13.5、12.5程度とする値に設定され
る。
また、KWOT=1.0とする場合、即ちエンジン運転状態
が第5図の領域II a,II b,II cにあるとき、及び領域I
C2にあって第1のフラッグFHSFE=0のときには、排ガ
ス中の酸素濃度に応じて設定される空燃比フィードバッ
ク補正係数KO2により、空燃比のフィードバック制御が
行われ、良好な排ガス特性が維持される。また、上記以
外の場合、即ちエンジン運転状態が第5図の領域IC1
あるとき、及び領域IC2にあって第1のフラッグFHSFE
1のときには、空燃比フィードバック補正係数KO2は値
1.0(無補正値)に設定され、排ガス中の酸素濃度に応
じたフィードバック制御は行われない。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明、即ち請求項1の空燃比制
御方法によれば、、エンジン回転数が所定回転数を越え
た状態が所定期間継続した時点に、エンジンが所定の高
負荷状態にあるとき、空燃比フィードバック制御が停止
され、エンジンに供給する混合気の空燃比がリッチ化さ
れる、換言すれば部分負荷領域における空燃比フィード
バック制御中(A/F=14.7で運転中)に生じる排気温上
昇を加味して高負荷運転状態計測タイマのカウントが行
われるので、排気浄化装置の触媒温度が過度に上昇する
ことをより精度を上げて防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御方法を適用する燃料供給制御装置
の全体構成図、第2図は高負荷増量係数(KWOT)を設定
するプログラムのフローチャート、第3図は第1及び第
2の判別値(TWOT1,TWOT2)を算出するためのテーブル
を示す図、第4図はリッチ化係数(XWOT)を算出するた
めのテーブルを示す図、第5図はエンジン回転数(Ne)
と燃料噴射時間(TOUT)とに応じて設定される領域を示
す図、第6図は第5図の領域I bにおける高負荷増量係
数(KWOT)の設定例を示す図、第7図は第5図の領域I
C1,IC2における高負荷増量係数(KWOT)の設定例を示す
図である。 1……内燃エンジン、5……電子コントロールユニット
(ECU)、13……排気管、15……O2センサ(排気濃度セ
ンサ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−24435(JP,A) 特開 昭61−247810(JP,A) 特開 昭60−88856(JP,A) 特開 昭59−128941(JP,A) 特開 昭62−87635(JP,A) 特開 昭53−8427(JP,A) 特公 昭61−4979(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃エンジンの排気系に設けられた排気濃
    度センサの出力に基づいて排気成分濃度を検出し、該検
    出値に応じて前記エンジンに供給する混合気の空燃比が
    所定値になるようにフィードバック制御する内燃エンジ
    ンの空燃比制御方法において、前記エンジンの回転数が
    所定回転数を越えた状態が所定期間継続し且つ前記エン
    ジンが所定の高負荷状態にあるとき前記フィードバック
    制御を停止し前記エンジンに供給する混合気の空燃比を
    リッチ化することを特徴とする内燃エンジンの空燃比制
    御方法。
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