JP2995705B2 - 硬質カーボン膜形成方法 - Google Patents

硬質カーボン膜形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、基板上に硬質カーボン膜を形成するため
の硬質カーボン膜形成方法に関する。
〔従来の技術〕
光学部品や磁気ディスク,磁気ヘッドの保護膜とし
て、硬質カーボン膜であるダイヤモンド状膜(以下、DL
C膜と記す)が用いられている。
このDLC膜の製造方法としては、従来よりイオンビー
ム法、スパッタ法、イオンプレーティング法、及びプラ
ズマCVD法等が用いられている。また、最近、プラズマC
VD法の一種として、ECRプラズマCVD法が開発され、既に
実用に供されている。このECRプラズマCVD法では、ECR
イオン源において電子サイクロトロン共鳴を起こして高
密度のプラズマを発生させ、このプラズマ流を基板等の
試料に照射して成膜を行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記従来の製造方法を用いて基板上にDLC膜を形成し
場合、このDLC膜には1010dyne/cm2台の内部応力が残留
している。この残留応力のために、DLC膜と基板との密
着性が悪く、剥離等の問題が生じる。
この発明の目的は、基板との密着性を向上できる硬質
カーボン膜形成方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕 本発明に係る硬質カーボン膜形成方法は、基板上に硬
質カーボン膜を形成するための方法であって、基板上に
シリコン窒化膜からなり、1010dyne/cm2台の引張応力が
生ずる中間層をECRプラズマCVD法を用いて形成すること
と、前記中間層上に硬質カーボン膜をECRプラズマCVD法
を用いて形成することとを含むことを特徴としている。
〔作用〕
本発明に係る硬質カーボン膜形成方法では、まず基板
上にシリコン窒化膜からなり、1010dyne/cm2台の引張応
力を生ずる中間層がECRプラズマCVD法を用いて形成さ
れ、この中間層上に硬質カーボン膜がECRプラズマCVD法
を用いて形成される。そして、前記中間層により、硬質
カーボン膜の1010dyne/cm2台の残留応力が緩衝され、膜
生成後の剥離等を防止する。また、中間層と硬質カーボ
ン膜とを1つの装置内で同じECRプラズマCVD法を用いて
生成することができ、効率良く硬質カーボン膜の生成を
行うことができる。
〔実施例〕
まず、本発明の一実施例による方法が適用されるECR
プラズマCVD装置について説明する。第2図は、ECRプラ
ズマCVD装置の断面構成図である。
図において、プラズマ室1は、導入されるマイクロ波
(周波数2.45GHz)に対して空洞共振器となるように構
成されている。プラズマ室1には、石英等で構成された
マイクロ波導入窓2を介して、マイクロ波導入用の導波
管3が接続されている。プラズマ室1の上部には、ガス
導入孔10が形成されている。また、プラズマ室1の周囲
には、プラズマ発生用の磁気回路として、電磁コイル4
a,4bが配設されている。電磁コイル4a,4bによる磁界の
強度は、マイクロ波による電子サイクロトロン共鳴の条
件がプラズマ室1の内部で成立するように決定される。
この電磁コイル4a,4bによって、下方に向けて発散する
発散磁界が形成される。
プラズマ室1の下方には、試料室5が設けられてい
る。試料室5の上部には、反応ガスを導入するための円
環状のガス導入管6が設けられている。ガス導入管6に
は、複数の孔(図示せず)が形成されており、導入され
た反応ガスがこれら複数の孔から噴出するようになって
いる。ガス導入管6の下方には、プラズマ室1から引き
出されたプラズマ流Mが照射される基板7がホルダー8
に保持されている。基板ホルダー8は支軸9に取り付け
られている。また、基板ホルダー8には支軸9を介して
高周波電源(たとえば周波数13.56MHz)11が接続されて
おり、これにより基板7に対して所定の高周波電圧が印
加されるようになっている。
なお、基板ホルダー8には、冷却水が循環するジャケ
ット(図示せず)が装着されている。また、ガス導入管
6と基板ホルダー8との間には、開閉自在なシャッタ12
が設けられている。このシャッタ12の開度により、プラ
ズマ流Mの基板7への照射量が調節されるようになって
いる。また試料室5の下部には、排気孔5aが形成されて
おり、この排気孔5aは図示しない排気系に接続されてい
る。
次に、本装置の作用を説明しながら、硬質カーボン
膜、特にDLC膜の形成方法について説明する。
まず、図示しない排気系により、プラズマ室1及び試
料室5を真空状態にする。次に、ガス導入孔10からプラ
ズマ室1内にN2ガスを導入する。そして、プラズマ室1
の周囲に設けられた電磁コイル4a,4bに通電して、プラ
ズマ室1内に磁界を発生させる。次に、導波管3を介し
て周波数2.45GHzのマイクロ波をプラズマ室1に導入
し、プラズマ室1内にプラズマを発生させる。
次に、ガス導入管6から試料室5内にSiH4ガスを導入
して、シャッタ12を開く。すると、プラズマ室1から引
き出されたプラズマ流とSiH4ガスとが反応して、基板7
上に、第1A図に示すように、中間層としてのSiNX膜13が
形成される。このとき、N2ガス流量、SiH4ガス流量、及
び反応圧力は、形成されるSiNX膜に1010dyne/cm2台の引
張応力が生ずるような条件下に設定されている。そし
て、基板7上のSiNX膜13が所要の膜厚になったところ
で、シャッタ12を閉にする。また、排気系により試料室
5内のガスを排気して、試料室5内の圧力を5×10-6To
rr以下にする。
次に、ガス導入管6から試料室5内にC2H4ガスを導入
する。そして、電磁コイル4a,4bに通電して、プラズマ
室1内の磁束密度が875ガウスになるようにする。次に
導波管3を介して周波数2.45GHZのマイクロ波をプラズ
マ室1に導入する。
このような条件により、プラズマ室1内において、87
5ガウスの磁場により回転する電子の周波数と、マイク
ロ波の周波数2.45GHzとが一致し、電子サイクロトロン
共鳴を起こす。その結果、電子はマイクロ波から効率良
くエネルギーを吸収し、低ガス圧にて高密度のプラズマ
が発生する。このプラズマ室1内に発生したプラズマ
は、電磁コイル4a,4bによって形成される発散磁界の磁
力線に沿って引き出される。次にシャッタ12を開くと、
引き出されたプラズマ流Mは試料室5内の基板7上に照
射される。
このとき基板7には、高周波電圧が印加されているの
で、周期的に正,負の電位がかかる。この結果、基板7
に負の自己バイアスが発生する。この負の自己バイアス
によって、プラズマ中の正イオンが基板7側に引き込ま
れ、第1B図に示すように、基板7上のSiNX膜13上にDLC
膜14が生成される。
このようにして生成されたDLC膜14には、1010dyne/cm
2台の圧縮応力が生じている。一方、基板7上のSiNX膜1
3には1010dyne/cm2台の引張応力が生じている。このた
め、DLC膜14に残留する圧縮応力は、SiNX膜13の引張応
力によって解消される。これにより、基板7上に直接DL
C膜を形成する場合に比べ、DLC膜と基板との密着性が向
上する。
また、SiNX膜13の熱膨張係数は、SiO2等に比較してDL
C膜のそれに近いので、DLC膜生成時や生成後の剥離をよ
り少なくすることができる。
〔発明の効果〕
本発明に係る硬質カーボン膜形成方法では、基板上
に、1010dyne/cm2台の引張応力が生じるシリコン窒化膜
の中間層を介して硬質カーボン膜を形成させるので、引
張応力と同様の大きさを持つ硬質カーボン膜の高い圧縮
応力がこの中間層により打ち消され、硬質カーボン膜と
基板との密着性を向上させることができる。また、中間
層と硬質カーボン膜とを1つの装置内で同じECRプラズ
マCVD法を用いて生成することができ、効率良く硬質カ
ーボン膜の生成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図及び第1B図は前記硬質カーボン膜形成方法の一例
を示す図、第2図は本発明の一実施例による硬質カーボ
ン膜形成方法が適用されるECRプラズマCVD装置の断面概
略構成図である。 7……基板、13……SiNX膜(中間層)、14……DLC膜
(硬質カーボン膜)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−234566(JP,A) 特開 昭63−153275(JP,A) 特開 昭63−286576(JP,A) 特開 昭64−62468(JP,A) 特開 昭58−126972(JP,A) 特開 昭59−170262(JP,A) 堂山昌男外1名編、高井治外4名著、 「材料テクノロジー9 材料のプロセス 技術[1](昭62−11−30)、東京大学 出版会、145頁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にシリコン窒化膜からなり、1010dy
    ne/cm2台の引張応力が生ずる中間層をECRプラズマCVD法
    を用いて形成することと、前記中間層上に硬質カーボン
    膜をECRプラズマCVD法を用いて形成することとを含む硬
    質カーボン膜形成方法。
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堂山昌男外1名編、高井治外4名著、「材料テクノロジー9 材料のプロセス技術[1](昭62−11−30)、東京大学出版会、145頁

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