JP2743514B2 - 多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法 - Google Patents

多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法に関
し、特にダイヤモンド領域選択性成長法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ダイヤモンド薄膜を形成する方法としては、熱
フィラメントCVD法、マイクロ波CVD法等がある。熱フィ
ラメントCVD法では、フィラメント及び基板が設けられ
た反応室内を数十Torrに保持するとともに、この反応室
内に反応ガスを導入し、これらをフィラメントにより加
熱し、成膜を行うようにしている。また、マイクロ波CV
D法では、基板の載置された反応室内にマイクロ波及び
反応ガスを導入し、前記マイクロ波を用いて発生させた
プラズマにより反応ガスの分解を行い、成膜を行うよう
にしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、最近シリコン等において選択性成長法が研
究されてきている。この選択性成長法は、シリコン酸化
膜等の絶縁層でシリコン基板上にパターニングを行い、
基板上でダイヤモンドの核形成位置の制御を行うもので
ある。
従来の選択性成長法によるダイヤモンド薄膜の製造に
おいては、基板に前処理を行った後にパターンニングを
行い、これにより成膜したい領域のみを露出させるよう
にしている。しかし、前記前処理は、ダイヤモンドペー
ストで研磨したり、あるいはアルコールと砥粒による懸
濁液中に基板を入れ、超音波処理をして基板表面に傷付
け処理を行っていた。そしてその後、イオンエッチング
により、パターンニングを行っていた。このように前処
理を行った後にイオンエッチングを行うと、装置内にダ
ストが発生するという問題がある。
また逆に、パターンニングした後に前述のような前処
理を行うと、従来の高い圧力(10Torr以上)のCVD法で
は、第5図に示すように、基板5上だけでなく、パター
ンニングを施したマスク4の表面にもダイヤモンド10が
成長してしまうという問題があった。
この発明の目的は、選択領域にのみダイヤモンドを成
膜することができ、しかも、ダストの発生を抑えること
ができる多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法
は、以下の工程を含んでいる。
◎導電性基板の表面にダイヤモンドを形成するための穴
を有する絶縁層を形成する工程。
◎前記絶縁層の形成された基板に傷つけ前処理をおこな
う工程。
◎前記基板の配置された反応室内圧力をバイアス効果の
現れる低圧力範囲に設定する工程。
◎前記基板に正の直流バイアス電圧を印可し、前記直流
バイアス電圧の負側と装置本体とを共通接地しつつ、ダ
イヤモンド成膜条件で前記基板に多結晶ダイヤモンド薄
膜を気相成長させる工程。
〔作用〕
この発明においては、導電性基板の表面にパターンニ
ングを施した後、バイアス効果の現れる低圧力下で前記
基板に正のDCバイアスを印可し、DCバイアスの負側と装
置本体とは共通接地して成膜を行う。
これにより、マスク面としての絶縁層には傷付け処理
が施されてしまうが、低圧下で、しかも基板に正のDCバ
イヤスを印加しているので、基板表面のうちの、穴が形
成されたダイヤモンド形成領域にのみ電子が集中し、ま
た絶縁層はフローティング状態となる。したがって、傷
付け処理が施された絶縁層は、プラズマ電位以下となっ
てイオンが集中する。このために、絶縁層上にはダイヤ
モンドは形成されない。
〔実施例〕
第4図は本発明の一実施例による多結晶ダイヤモンド
薄膜の製造方法が適用される成膜装置の断面構成図であ
る。
図において、プラズマ室1は空洞共振器(キャビテ
ィ)構造となっており、このプラズマ室1には、導波管
2を介してマイクロ波源としてのマグネトロン(図示せ
ず)が接続されている。また、プラズマ室1には反応ガ
ス供給孔1aが設けられ、この反応ガス供給孔1aを介して
反応ガスが導入されるようになっている。ここで、前記
反応ガスとしては、一酸化炭素ガス(CO)と水素ガス
(H2)との混合ガスが用いられる。
前記プラズマ室1の周囲には、電磁石3a及び3bが配置
されており、この電磁石3a及び3bによる磁界の強度は、
マイクロ波による電子サイクロトロン共鳴の条件がプラ
ズマ室1内部で成立するように設定されている。
また、プラズマ室1内の電子サイクロトロン共鳴の条
件が成立する位置の近傍には、成膜すべき基板5が載置
されており、この基板5は基板ホルダ6に保持されてい
る。基板ホルダ6にはモータ7が設けられている。
また、前記基板5には、DCバイアス電源8が接続され
ており、これにより基板5に正のDCバイアス電圧が印加
できるようになっている。一方、プラズマ室1は接地さ
れている。
次に、多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法の一例につ
いて説明する。
まず、導電性基板としてのシリコン基板5上に、絶縁
層としてのシリコン酸化膜(SiO2)をPCVD法や熱酸化法
によって形成する。次に、第1A図及びこのIB−IB線断面
図である第1B図で示すように、ダイヤモンド膜を形成し
たい領域に対応してパターンニングを行い、SiO2膜4に
穴4a〜4bを形成する。したがって、この穴4a〜4cの部分
は、基板5が露出している。そして、SiO2膜4が形成さ
れ、パターンニング処理の施された基板5を、ダイヤモ
ンド砥粒をアルコールに入れて作った懸濁液に入れ、超
音波処理を行って表面を水洗する。そして、乾燥後にこ
の基板をプラズマ室内1の基板ホルダ6に装着する。
次に、プラズマ室1内を真空排気後、一酸化炭素ガス
及び水素ガスを導入し、圧力をバイアス効果が起こり得
る低圧力(0.1Torr)程度にする。なお、バイアス効果
とは、基板に正のバイアス電圧を印加した時はダイヤモ
ンドが生成され、負になった場合はダイヤモンドが生成
されないという低圧力下特有の効果がある。
次に、マグネトロンからマイクロ波を発生させ、これ
を導波管2を介してプラズマ室1内に導入するととも
に、電磁石3a及び3bに電流を流して磁場を形成する。こ
の時、プラズマ室1内の所定の位置では、電子サイクロ
トロン共鳴を起こし、電子がマイクロ波から効率良くエ
ネルギーを吸収し、低圧下にてプラズマ領域が形成され
る。また、基板5には、DCバイアス電源8により、10〜
60V程度の正のバイアスを印加する。
このような状態で成膜を行うと、第2図に示すよう
に、基板5表面のうちの、SiO2膜4の穴4a〜4cの部分に
電子が集中し、一方SiO2膜4は電気的にフローティング
状態となり、プラズマ電位以下となってイオンが集中し
てくる。このために、前述のようにSiO2膜4には前処理
として傷付け処理を行っているにもかかわらず、ダイヤ
モンドは発生しない。
これに対して、基板5が露出している穴4a〜4cの部分
には、第3図に示すようにダイヤモンド膜10が成長す
る。なお、成膜条件は前述のような低圧力(0.1Torr)
での標準条件でよい。例えば、マイクロ波パワーは1300
W、基板温度は650℃、CO/CO+H2=5%とすればよい。
〔他の実施例〕
(a)前記実施例では、導電性基板としてシリコン基板
を用いたが、たとえば、MoあるいはAlなどの基板の一部
にダイヤモンドをコーティングしたい場合にも、ダイヤ
モンドの不要なところへ絶縁層を形成し、前述と同様に
して成膜をすることにより、選択的に、しかもダストの
発生なしにダイヤモンド成膜を行うことができる。
(b)前記実施例では、ECRプラズマCVD法に本発明を適
用したが、他のマイクロ波プラズマCVD法や通常のCVD法
にも本発明を適用することができる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明では、低圧下で、しかも基板に正
のDCバイアス電圧を印加することにより、絶縁層上にダ
イヤモンド薄膜は形成されず、下地の基板が露出してい
るところにのみ選択的にダイヤモンドを成長させること
ができる。
また、パターンニングは傷付け処理の前に行われるの
で、ダストの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本実施例に用いられる基板の平面図、第1B図は
そのIB−IB線断面図、第2図は基板にバイアス電圧を印
加した場合の作用を示すための図、第3図はダイヤモン
ド薄膜の成長過程を示す図、第4図は本実施例方法が適
用される成膜装置の概略断面構成図、第5図は従来方法
によって基板上にダイヤモンド薄膜を形成した場合の断
面図である。 1…プラズマ室、4…SiO2膜(絶縁層)、5…Si基板、
8…バイアス電源。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−239194(JP,A) 特開 昭63−265890(JP,A) 特開 昭60−221395(JP,A) 特開 平1−93495(JP,A) 特開 昭60−206033(JP,A) 特開 昭63−85094(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板の表面にダイヤモンドを形成す
    るための穴を有する絶縁層を形成する工程と、 前記絶縁層の形成された基板に傷付け前処理をおこなう
    工程と、 前記基板の配置された反応室内圧力をバイアス効果の現
    れる低圧力範囲に設定する工程と、 前記基板に正の直流バイアス電圧を印可し、前記直流バ
    イアス電圧の負側と装置本体とを共通接地しつつ、ダイ
    ヤモンド成膜条件で前記基板に多結晶ダイヤモンド薄膜
    を気相成長させる工程と、 を含む多結晶ダイヤモンド薄膜の製造方法。
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