JP2892347B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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JP2892347B2 JP10148566A JP14856698A JP2892347B2 JP 2892347 B2 JP2892347 B2 JP 2892347B2 JP 10148566 A JP10148566 A JP 10148566A JP 14856698 A JP14856698 A JP 14856698A JP 2892347 B2 JP2892347 B2 JP 2892347B2
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直樹 広瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波電界を加え
るとともに、外部磁場を加え、それらの相互作用を利用
して基板上に薄膜を形成する薄膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜の形成手段としてECR(電
子サイクロトロン共鳴)を用い、その発散磁場を利用し
てこの共鳴空間より「離れた位置」に基板を配設し、そ
こでの薄膜特にアモルファス構造を有する薄膜を形成す
る方法が知られている。
【0003】さらに一般的にはかかるECR CVD
(化学気相法)に加えて、反応性ガスを用いる薄膜形成
手段として数種類知られており、それらは熱CVD、加
熱フィラメントCVD、化学輸送法、13.56MHz
の周波数を用いるプラズマCVD法、マイクロ波のみを
用いるプラズマCVD法が知られている。特にECRC
VD法は活性種を磁場によりピンチングし、高エネルギ
化することにより電子エネルギを大きくし、効率よく気
体をプラズマ化させている。
【0004】しかしプラズマ化させることにより、気体
が有する高エネルギにより基板の被形成面がスパッタ
(損傷)を受けることを防ぐため、このECR条件を満
たした空間より「離れた位置」に基板を配設し、高エネ
ルギ条件下でのプラズマ状態を避けたイオンシャワー化
した反応性気体を到達させることにより薄膜形成を行っ
ていた。
【0005】この装置によって形成された薄膜は、アモ
ルファス構造を有していた。また、イオン源で発生した
イオンシャワーを薄膜形成用基板まで到達させるため
に、反応圧力領域を低く(10-4Torr台)する必要
があった。そのため、ダイヤモンド薄膜等高い結晶性を
必要とする被膜を形成することが困難であった。また、
反応圧力範囲が限られているため幅広い条件下での被膜
形成を行なえない問題があった。
【0006】本発明の薄膜形成方法は、減圧されたプラ
ズマ反応室へマイクロ波を導入し、前記プラズマ反応室
に磁場を印加することにより、前記プラズマ反応室へ導
入した反応性気体を前記磁場および電場の相互作用によ
り活性化させ、前記基板上に薄膜を形成することを特徴
とする。
【0007】すなわち、本発明は従来より知られたマイ
クロ波を用いたプラズマCVD法に磁場を加え、さらに
マイクロ波の電場と磁場との相互作用、好ましくはEC
R(エレクトロンサイクロトロン共鳴)条件又はホイッ
スラー共鳴条件を含む相互作用を利用して、幅広い圧力
範囲において高密度高エネルギのプラズマを発生させ
る。その共鳴空間での高エネルギ状態を利用して、例え
ば活性炭素原子を多量に発生させ、再現性にすぐれ、均
一な膜厚、均質な特性のi−カーボン膜の被膜の形成を
可能としたものである。また加える磁場の強さを任意に
変更可能な為、電子のみではなく特定のイオンのECR
条件を設定することができる。
【0008】具体的には、ヘルムホルツ型コイルより発
生する第1の磁場と、該コイルに垂直方向に設けられた
Ioffe barを構成する永久磁石により発生する
第2の磁場により、反応空間においてマイクロ波により
発生するプラズマを閉じ込めさらに、第1、第2の磁場
により高密度の磁場を実現して高密度、高エネルギーの
プラズマを発生させて、結晶性の非常に高い薄膜を基板
上に形成する。
【0009】また本発明の構成に付加して、マイクロ波
と磁場との相互作用により高密度プラズマを発生させた
後、基板表面上まで至る間に高エネルギを持つ光(例え
ば紫外光)を照射し、活性種にエネルギを与えつづける
と、高密度プラズマ発生領域より十分離れた位置におい
ても高エネルギ状態に励起された炭素原子が存在し、よ
り大面積にダイヤモンド、i−カーボン膜を形成するこ
とも可能であった。
【0010】さらに磁場とマイクロ波の相互作用により
発生する高エネルギ励起種に直流バイアス電圧を加え
て、基板側に多量の励起種が到達するようにすることは
成膜速度を向上させる効果があった。以下に実施例を示
し、さらに本発明を説明する。
【0011】
【実施例】図1に本発明の薄膜形成方法に用いる磁場印
加可能なマイクロ波プラズマCVD装置を示す。図1に
示すように、この装置は減圧反応室(1)、予備室
(8)、基板加熱装置を兼ねた基板ホルダー(3)、第
1の磁場を発生する電磁石(5)、第2の磁場を発生す
る永久磁石(6)、マイクロ波発振器(4)、マイクロ
波導波管(7)、マイクロ波導入窓(12)、排気系
(9)、およびガス導入系(10)、(11)より構成
されている。
【0012】まず、i−カーボン膜形成用基板(2)を
基板ホルダー(3)上に設置する。この基板ホルダー
(3)は高熱伝導性を有し、かつマイクロ波をできるだ
け乱さないため、セラミックの窒化アルミニュームを用
いた。この基板ホルダー(3)により前記基板(2)を
例えば500℃に加熱する。次に水素を10SCCMガ
ス系(11)を通して減圧反応室(1)へと導入し、外
部より周波数2.45GHz のマイクロ波を500Wの
強さで加える。
【0013】さらに、磁場を約2Kガウスを電磁石
(5)より印加し、さらに、第2の磁場を永久磁石
(6)より加え高密度プラズマを減圧反応室(1)にて
発生させる。この時減圧反応室(1)の圧力は0.1P
aに保持されている。前記減圧反応室(1)にて発生し
た高密度プラズマ領域より高エネルギを持つ水素原子ま
たは電子が基板(2)上に到り、表面を洗浄にする。さ
らにこの水素気体の導入を中止し、ガス系(11)より
炭化物気体、例えばアセチレン(C22 )、メタン
(CH4 )を導入し水素気体の場合と同様に活性化せし
める。
【0014】そして高エネルギ状態に励起された炭素原
子が生成され、約500℃加熱された基板(2)上に、
この炭素原子が堆積し、ダイヤモンドまたはi−カーボ
ン膜が形成された。この場合、第1の磁場を発生する手
段としては、2つのリング状の電磁石(5)を用いたヘ
ルムホルツ方式を採用し、第2の磁場を発生する手段と
しては、図1及び図2(a)の反応室付近の断面図より
明らかなように図2(b)に示されるような減圧反応室
(1)に平行でかつ、リング状の電磁石(5)に垂直な
Ioffe barを構成する永久磁石(6)を採用し
ている。ここで、第2の磁場発生手段として、永久磁石
を使用すると電力消費を少なくすることが可能となっ
た。
【0015】これら第1及び第2の磁場により減圧反応
室(1)内に形成される等磁場面の様子を図3に示す。
これは、図3に示す座標系に従って描かれた減圧反応室
(1)内での等磁場面である。縦軸Zは、減圧反応室
(1)の横方向(すなわちマイクロ波導入窓から基板方
向であり、横軸はリング状の電磁石(5)の直径方向で
ある。同図より明らかなように、減圧反応室内での磁場
密度は、第1及び第2の磁場により相当高められている
様子がわかる。
【0016】比較例として、第1の磁場のみの場合の減
圧反応室(1)内での等磁場面を図4に示す。磁場が1
つの場合と2つの場合では、明らかに磁場の分布の様子
がちがっており、減圧反応室(1)内で対称な分布が得
られており、かつ明らかに第2の磁場により減圧反応室
(1)内の磁場の密度が高められていることがわかる。
なお、図中の数字は磁束密度〔Gauss〕を示す。
【0017】このように、本発明は異なる種類の磁場を
減圧反応室(1)のまわりで発生させて、減圧反応室内
に磁場の密度の高い部分を発生させ、その高い密度の磁
場とマイクロ波による電場との相互作用により高密度、
高エネルギのプラズマを発生させるものであり、これに
よってより結晶性の高い薄膜を形成することが可能とな
ったものである。
【0018】また比較のために同条件下で磁場を印加せ
ずに薄膜形成を行った。その時基板上に形成された薄膜
はグラファイト膜であった。さらに本実施例と同条件下
において基板温度を650℃以上とした場合ダイヤモン
ド薄膜を形成することが可能であった。本実施例にて形
成された薄膜の電子線回析像をとったところ低温では、
アモルファス特有のハローパターンとともにダイヤモン
ドのスポットがみられ、i−カーボン膜となっていた。
さらに基板温度を上げて形成してゆくにしたがい、ハロ
ーパターンが少しずつ消えて行き650℃以上でダイヤ
モンドとなった。
【0019】この基板に形成された薄膜のラマンスペク
トルをとったところ、波数1500cm-1付近にややゆ
るやかなピークを有していたが、波数1333cm-1
近に鋭いピークを有しており、ダイヤモンドが析出して
いたことが確認できた。また基板加熱温度を150℃未
満とした場合、磁場を加えてもi−カーボン膜を形成す
ることはできなかった。
【0020】かかる方式において、基板上に炭化珪化物
気体(メチルシラン)を用い炭化珪素の多結晶膜を作る
ことができる。アルミニューム化物気体とアンモニアと
の反応により窒化アルミニューム被膜を作ることもでき
る。さらに、タングステン、チタン、モリブデンまたは
それらの珪化物の高融点導体を作ることもできる。
【0021】図5は、他の実施例を示している。図1に
示した装置との差は、マイクロ波を減圧反応室(1)に
導入させる位置が、ヘルムホルツコイル(5)の中心面
Cよりも基板(2)に近いという点だけである。この構
成によって反応空間での磁場は、基板(2)に向かって
プラズマガスを集める効果がある。図6は、前記Iof
fe barの変形例である。ここでは磁石(6)のモ
ーメントの向きが径方向となっている。図7(A)及び
(B)は、Ioffe barの他の形態を示す図であ
る。ここでは、2個のコイル(6)、(6)が4本のb
arを形成している。記号は電流の方向を示している。
【0022】また、反応性気体に水、酸素等を添加し
て、より結晶性の高い被膜を作製することも可能であ
る。さらに、本実施例によってマイクロ波はマイクロ波
導入窓より減圧反応室内へ導入したが、他の方法によっ
て導入しても何ら本発明を阻害するものではない。ま
た、本発明の方法に適用したプラズマ処理は、膜形成に
限らず、NF3 等を用いたエッチング処理を行う場合に
も有効である。
【0023】
【発明の効果】本発明の構成を取ることにより、従来作
製されていた結晶性を少なくとも一部に有する被膜の作
製条件より幅広い条件下にて結晶性の高い薄膜の作製が
可能となった。また従来法に比べ大面積に均一な薄膜を
形成することが可能であった。さらに作製された薄膜は
引張、圧縮とも膜応力をほとんど有さない良好な膜であ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる磁場・電場相互作用を用いたマ
イクロ波プラズマ装置の概略を示す。
【図2(A)】本発明の装置の断面図を示す。
【図2(B)】第2の磁場を発生するコイルを示す。
【図3】コンピュータシミュレイションによる磁場状態
を示す。
【図4】コンピュータシミュレイションによる磁場状態
を示す。
【図5】本発明による他のマイクロ波プラズマ装置を示
す。
【図6】図2のIoffe barの変形例を示す。
【図7(A)】Ioffe barの他の例を示す。
【図7(B)】Ioffe barの他の例を示す。
【符号の説明】
1・・減圧反応室 2・・基板 3・・基板加熱装置を
兼ねた基板ホルダ 4・・マイクロ波発振器 5・・外部磁場発生器 6・
・外部磁場発生器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/205 H01L 21/31

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場および電場の相互作用を利用して基
    板の表面に薄膜を形成する薄膜形成方法において、減圧
    状態に保持された減圧反応室に前記基板を配設し、前記
    減圧反応室へマイクロ波を導入し、前記減圧反応室を囲
    んで設けられたコイルによる第1の磁場発生手段と、該
    第1の磁場発生手段と前記減圧反応室との間において前
    記減圧反応室と平行に設けられた第2の磁場発生手段と
    によって、前記減圧反応室に磁場を印加することを特徴
    とする薄膜形成方法。
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