JP2995615B2 - フェルールおよびフェルール用筒状体 - Google Patents
フェルールおよびフェルール用筒状体Info
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Landscapes
- Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
- Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの先端
部を固定するためのフェルールおよびフェルール用筒状
体に関するものである。
部を固定するためのフェルールおよびフェルール用筒状
体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】現在、通信用に用いられる光コネクタ
は、内径と外径とを高精度に加工したフェルールに光フ
ァイバを挿入して固定した後、その接続部の端面を凸球
面状に研磨し、ファイバ同士を物理的に接触させて接続
するようにしている。
は、内径と外径とを高精度に加工したフェルールに光フ
ァイバを挿入して固定した後、その接続部の端面を凸球
面状に研磨し、ファイバ同士を物理的に接触させて接続
するようにしている。
【０００３】図４に光ファイバが装着された従来のフェ
ルールの断面、図５に従来のフェルールの分解状態を示
す。図４及び図５に示すように、フェルール１０１は、
通常、ジルコニアなどのセラミック製である筒状体１０
２とステンレス製であるつば１０３とから構成されてい
る。この筒状体１０２は内部に、光ファイバ心線２０２
の先端の被覆を除去した光ファイバ２０１を挿通する光
ファイバ挿入孔１０４が形成されている。光ファイバ挿
入孔１０４は、一般に、被覆を除去した光ファイバ２０
１の直径１２５μｍに対して１μｍ程度のクリアランス
を有する直径であり、長さ１０ｍｍ程度の貫通した孔で
ある。また、筒状体１０２におけるつば１０３との連結
側の外周面には、切欠部１０７が形成されている。ま
た、つば１０３は光ファイバ心線２０２が挿入される貫
通孔１０９を有する。かかるつば１０３を筒状体１０２
と連結固定によりフェルール１０１が構成される。
ルールの断面、図５に従来のフェルールの分解状態を示
す。図４及び図５に示すように、フェルール１０１は、
通常、ジルコニアなどのセラミック製である筒状体１０
２とステンレス製であるつば１０３とから構成されてい
る。この筒状体１０２は内部に、光ファイバ心線２０２
の先端の被覆を除去した光ファイバ２０１を挿通する光
ファイバ挿入孔１０４が形成されている。光ファイバ挿
入孔１０４は、一般に、被覆を除去した光ファイバ２０
１の直径１２５μｍに対して１μｍ程度のクリアランス
を有する直径であり、長さ１０ｍｍ程度の貫通した孔で
ある。また、筒状体１０２におけるつば１０３との連結
側の外周面には、切欠部１０７が形成されている。ま
た、つば１０３は光ファイバ心線２０２が挿入される貫
通孔１０９を有する。かかるつば１０３を筒状体１０２
と連結固定によりフェルール１０１が構成される。
【０００４】この結果、フェルール１０１のつば１０３
の貫通孔１０９に光ファイバ心線２０２を挿通すると共
に、光ファイバ２０１を光ファイバ挿入孔１０４に挿通
し、予め、光ファイバ挿入孔１０４および貫通孔１０９
に充填した接着剤によって固定する。このようにして組
付けられたフェルール１０１は筒状体１０２の端面を光
ファイバ２０１と共に研磨することで、例えば、光コネ
クタに組み込むことができる。
の貫通孔１０９に光ファイバ心線２０２を挿通すると共
に、光ファイバ２０１を光ファイバ挿入孔１０４に挿通
し、予め、光ファイバ挿入孔１０４および貫通孔１０９
に充填した接着剤によって固定する。このようにして組
付けられたフェルール１０１は筒状体１０２の端面を光
ファイバ２０１と共に研磨することで、例えば、光コネ
クタに組み込むことができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のフェル
ール１０１は、つば１０３の嵌合孔１０８に筒状体１０
２の端部を嵌合固定したり、あるいはつば１０３をプラ
スチック成形で加工する際に、あらかじめ筒状体１０２
を成形金型内に装着してつば１０３を含めた一体成形加
工仕上げしたりすることでフェルール１０１を構成して
いた。そして、光ファイバ心線２０２をつば１０３の貫
通孔１０９に挿通すると共に、光ファイバ２０１を光フ
ァイバ挿入孔１０４に挿通して接着剤によって固定して
いる。この場合、筒状体１０２とつば１０３とは内部に
装着される光ファイバ２０１を適切に支持する必要があ
ることから、両者を軸方向、あるいは、周方向に容易に
ずれないようにしっかりと連結しなければならない。
ール１０１は、つば１０３の嵌合孔１０８に筒状体１０
２の端部を嵌合固定したり、あるいはつば１０３をプラ
スチック成形で加工する際に、あらかじめ筒状体１０２
を成形金型内に装着してつば１０３を含めた一体成形加
工仕上げしたりすることでフェルール１０１を構成して
いた。そして、光ファイバ心線２０２をつば１０３の貫
通孔１０９に挿通すると共に、光ファイバ２０１を光フ
ァイバ挿入孔１０４に挿通して接着剤によって固定して
いる。この場合、筒状体１０２とつば１０３とは内部に
装着される光ファイバ２０１を適切に支持する必要があ
ることから、両者を軸方向、あるいは、周方向に容易に
ずれないようにしっかりと連結しなければならない。
【０００６】そのため、つば１０３の嵌合孔１０８に対
して筒状体１０２の外周部を、はめ合いしろ分だけ大き
めに設定して両者を堅固に嵌合固定する必要がある。と
ころが、筒状体１０２内には光ファイバ挿入孔１０４が
形成されているため、つば１０３の嵌合孔１０８に対す
る筒状体１０２の嵌合により、筒状体１０２の嵌合部分
が加圧されて光ファイバ挿入孔１０４の挿入側開口１１
０の周辺が変形し、内部に挿入される光ファイバ２０１
に悪影響を与える虞がある。
して筒状体１０２の外周部を、はめ合いしろ分だけ大き
めに設定して両者を堅固に嵌合固定する必要がある。と
ころが、筒状体１０２内には光ファイバ挿入孔１０４が
形成されているため、つば１０３の嵌合孔１０８に対す
る筒状体１０２の嵌合により、筒状体１０２の嵌合部分
が加圧されて光ファイバ挿入孔１０４の挿入側開口１１
０の周辺が変形し、内部に挿入される光ファイバ２０１
に悪影響を与える虞がある。
【０００７】従って、つば１０３の嵌合孔１０８への筒
状体１０２の嵌合は、筒状体１０２内に形成された光フ
ァイバ挿入孔１０４が変形しない程度の嵌合力で連結固
定されるのが望ましいが、このような嵌合力では両者が
比較的容易に位置ずれしてしまうという問題があった。
そこで、従来のフェルール１０１にあっては、つば１
０３と筒状体１０２とを筒状体１０２の光ファイバ挿入
孔１０４が変形しない程度の嵌合力で連結固定し、ある
いは両者の一体成形加工により筒状体１０２とつば１０
３とが一体化したときに、筒状体１０２の外周面に形成
された切欠部１０７がつば１０３の嵌合孔１０８の内周
面に接触係止することで、両者の位置ずれを防止してい
た。
状体１０２の嵌合は、筒状体１０２内に形成された光フ
ァイバ挿入孔１０４が変形しない程度の嵌合力で連結固
定されるのが望ましいが、このような嵌合力では両者が
比較的容易に位置ずれしてしまうという問題があった。
そこで、従来のフェルール１０１にあっては、つば１
０３と筒状体１０２とを筒状体１０２の光ファイバ挿入
孔１０４が変形しない程度の嵌合力で連結固定し、ある
いは両者の一体成形加工により筒状体１０２とつば１０
３とが一体化したときに、筒状体１０２の外周面に形成
された切欠部１０７がつば１０３の嵌合孔１０８の内周
面に接触係止することで、両者の位置ずれを防止してい
た。
【０００８】しかし、フェルール１０１は光コネクタな
どにに組み込まれて使用されることが多く、この場合、
フェルール１０１に曲げ力が作用する。前述したよう
に、筒状体１０２の外周面の一部に切欠部１０７を形成
すると、フェルール１０１に曲げ力が作用したとき、こ
の切欠部１０７に応力が集中し、ここに亀裂等が発生す
る虞があった。また、筒状体１０２の一部に切欠部１０
７を形成することで、筒状体１０２のインサート成形時
に型抜きに方向性が必要となって、成形が面倒なものと
なってしまうという問題があった。
どにに組み込まれて使用されることが多く、この場合、
フェルール１０１に曲げ力が作用する。前述したよう
に、筒状体１０２の外周面の一部に切欠部１０７を形成
すると、フェルール１０１に曲げ力が作用したとき、こ
の切欠部１０７に応力が集中し、ここに亀裂等が発生す
る虞があった。また、筒状体１０２の一部に切欠部１０
７を形成することで、筒状体１０２のインサート成形時
に型抜きに方向性が必要となって、成形が面倒なものと
なってしまうという問題があった。
【０００９】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、組付時に内部に収容する光ファイバに悪影響を
与えずに適切に組み付けることができ、しかも、強度が
高く、製造の容易なフェルールを提供することを課題と
する。
あって、組付時に内部に収容する光ファイバに悪影響を
与えずに適切に組み付けることができ、しかも、強度が
高く、製造の容易なフェルールを提供することを課題と
する。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
本発明は、光ファイバの外周に被覆を施した光ファイバ
心線（以下、光ファイバ心線と呼ぶ）が挿入される光フ
ァイバ心線挿入孔が形成されたつば部材に、前記光ファ
イバが挿入される光ファイバ挿入孔が形成された筒状体
の基端部を同心状に連結固定して構成されたフェルール
において、前記筒状体の基端部の外周面に、該筒状体の
中心軸を中心とする同心円に対して所定角度傾斜した略
楕円状の傾斜溝が少なくとも一条形成されたことを特徴
とするフェルールにある。
本発明は、光ファイバの外周に被覆を施した光ファイバ
心線（以下、光ファイバ心線と呼ぶ）が挿入される光フ
ァイバ心線挿入孔が形成されたつば部材に、前記光ファ
イバが挿入される光ファイバ挿入孔が形成された筒状体
の基端部を同心状に連結固定して構成されたフェルール
において、前記筒状体の基端部の外周面に、該筒状体の
中心軸を中心とする同心円に対して所定角度傾斜した略
楕円状の傾斜溝が少なくとも一条形成されたことを特徴
とするフェルールにある。
【００１１】また、光ファイバが挿入される光ファイバ
挿入孔が形成されると共にその基端部に該光ファイバの
外周に被覆を施した光ファイバ心線が挿入される光ファ
イバ心線挿入孔が形成されたつば部材が同心状に直結固
定されてフェルールを構成するフェルール用筒状体にお
いて、前記筒状体の基端部の外周面に、該筒状体の中心
軸を中心とする同心円に対して所定角度傾斜した略楕円
状の傾斜溝が少なくとも一条形成されたことを特徴とす
るフェルール用筒状体にある。
挿入孔が形成されると共にその基端部に該光ファイバの
外周に被覆を施した光ファイバ心線が挿入される光ファ
イバ心線挿入孔が形成されたつば部材が同心状に直結固
定されてフェルールを構成するフェルール用筒状体にお
いて、前記筒状体の基端部の外周面に、該筒状体の中心
軸を中心とする同心円に対して所定角度傾斜した略楕円
状の傾斜溝が少なくとも一条形成されたことを特徴とす
るフェルール用筒状体にある。
【００１２】従って、つば部材の嵌合孔に筒状体の基端
部の外周部を嵌合あるいは両者の一体成形加工によりフ
ェルールが構成され、このとき、筒状体は光ファイバ挿
入孔が変形しない程度の嵌合力でつば部材に連結されて
も、筒状体の外周面に形成された傾斜溝がつば部材の嵌
合孔の内周面に接触係止することで、両者は軸方向及び
周方向の位置ずれが確実に防止されることとなる。
部の外周部を嵌合あるいは両者の一体成形加工によりフ
ェルールが構成され、このとき、筒状体は光ファイバ挿
入孔が変形しない程度の嵌合力でつば部材に連結されて
も、筒状体の外周面に形成された傾斜溝がつば部材の嵌
合孔の内周面に接触係止することで、両者は軸方向及び
周方向の位置ずれが確実に防止されることとなる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を実
施の形態を詳細に説明する。図１に本発明の一実施形態
に係る光ファイバが装着されたフェルールの断面、図２
に本実施形態のフェルールの分解状態、図３に本実施形
態のフェルールの加工方法を表す概略を示す。
施の形態を詳細に説明する。図１に本発明の一実施形態
に係る光ファイバが装着されたフェルールの断面、図２
に本実施形態のフェルールの分解状態、図３に本実施形
態のフェルールの加工方法を表す概略を示す。
【００１４】図１及び図２に示すように、本実施形態の
フェルール１１は、ジルコニアなどのセラミック製であ
る筒状体１２とステンレス，プラスチック，セラミック
ス等で形成されるつば１３とから構成されている。この
筒状体１２は内部に、光ファイバ２１を挿通する光ファ
イバ挿入孔１４が形成されており、この筒状体１２にお
けるつば１３との基端部（連結側）の外周面には、傾斜
溝１７が形成されている。
フェルール１１は、ジルコニアなどのセラミック製であ
る筒状体１２とステンレス，プラスチック，セラミック
ス等で形成されるつば１３とから構成されている。この
筒状体１２は内部に、光ファイバ２１を挿通する光ファ
イバ挿入孔１４が形成されており、この筒状体１２にお
けるつば１３との基端部（連結側）の外周面には、傾斜
溝１７が形成されている。
【００１５】この傾斜溝１７は筒状体１２の中心軸線Ｏ
に直交する面Ｐ1 に対して、所定角度θだけ傾斜した傾
斜面Ｐ2 に沿って筒状体１２の外周面に全周にわたって
形成されており、楕円形状をなしている。なお、この所
定角度θは１〜８°が望ましい。最大値８°は方向によ
る研削加工代の差が１０μｍ以内に収まっている条件と
している。
に直交する面Ｐ1 に対して、所定角度θだけ傾斜した傾
斜面Ｐ2 に沿って筒状体１２の外周面に全周にわたって
形成されており、楕円形状をなしている。なお、この所
定角度θは１〜８°が望ましい。最大値８°は方向によ
る研削加工代の差が１０μｍ以内に収まっている条件と
している。
【００１６】一方、つば１３は内部には筒状体１３が嵌
合する嵌合孔１８と光ファイバ心線２２が挿入孔される
貫通孔１９とが形成されている。従って、フェルール１
１は筒状体１２の端部をつば１３の嵌合孔１８に嵌合す
ることで構成されている。そして、光ファイバ心線２２
をつば１３の貫通孔１９に挿通すると共に、光ファイバ
２１を光ファイバ挿入孔１４に挿通し、予め、光ファイ
バ挿入孔１４および貫通孔１９に充填した接着剤によっ
て光ファイバ２１および光ファイバ心線２２を固定す
る。
合する嵌合孔１８と光ファイバ心線２２が挿入孔される
貫通孔１９とが形成されている。従って、フェルール１
１は筒状体１２の端部をつば１３の嵌合孔１８に嵌合す
ることで構成されている。そして、光ファイバ心線２２
をつば１３の貫通孔１９に挿通すると共に、光ファイバ
２１を光ファイバ挿入孔１４に挿通し、予め、光ファイ
バ挿入孔１４および貫通孔１９に充填した接着剤によっ
て光ファイバ２１および光ファイバ心線２２を固定す
る。
【００１７】ここで、つば１３の嵌合孔１８は、筒状体
１２の外周部が嵌合してフェルール１１を構成する際
に、筒状体１２が光ファイバ挿入孔１４が変形しない程
度の嵌合力でつば１３に連結固定されるようなはめ合い
しろで形成されており、光ファイバ２１が光ファイバ挿
入孔１４に挿入できないことがなく、且つ挿入された光
ファイバ２１を加圧して悪影響を与えることはない。し
かも、このような筒状体１２とつば１３との連結固定状
態で、筒状体１２の傾斜溝１７がつば１３の嵌合孔１８
の内周面に接触係止することで、傾斜溝１７の段差部１
７ａが嵌合孔１８の内壁に深く食い入り、両者は位置ず
れすることなく確実に連結固定される。この傾斜溝１７
に接着剤等を充填し、筒状体１２とつば１３の強度を増
すことも可能である。また、筒状体１０２とつば１０３
とをプラスチック一体成形したフェルールについても、
上記と同様の連結固定強度を増すことができ、同様の効
果を得ることができる。即ち、傾斜溝１７はその形成方
向がつば１３と軸方向及び周方向に対して交差する方向
となっており、つば１３に対する筒状体１２の軸方向及
び周方向の位置ずれが確実に阻止される。
１２の外周部が嵌合してフェルール１１を構成する際
に、筒状体１２が光ファイバ挿入孔１４が変形しない程
度の嵌合力でつば１３に連結固定されるようなはめ合い
しろで形成されており、光ファイバ２１が光ファイバ挿
入孔１４に挿入できないことがなく、且つ挿入された光
ファイバ２１を加圧して悪影響を与えることはない。し
かも、このような筒状体１２とつば１３との連結固定状
態で、筒状体１２の傾斜溝１７がつば１３の嵌合孔１８
の内周面に接触係止することで、傾斜溝１７の段差部１
７ａが嵌合孔１８の内壁に深く食い入り、両者は位置ず
れすることなく確実に連結固定される。この傾斜溝１７
に接着剤等を充填し、筒状体１２とつば１３の強度を増
すことも可能である。また、筒状体１０２とつば１０３
とをプラスチック一体成形したフェルールについても、
上記と同様の連結固定強度を増すことができ、同様の効
果を得ることができる。即ち、傾斜溝１７はその形成方
向がつば１３と軸方向及び周方向に対して交差する方向
となっており、つば１３に対する筒状体１２の軸方向及
び周方向の位置ずれが確実に阻止される。
【００１８】そして、このようにして組付けられたフェ
ルール１１は、筒状体１２の端面を光ファイバ２１と共
に研磨することで、例えば、光コネクタに組み込むこと
ができる。この場合、光コネクタへの組付状態で、光フ
ァイバ２１を介してフェルール１１に曲げ力が作用して
も、傾斜溝１７は筒状体１２の全周にわたって形成され
ているため、その一部に応力が集中することはなく、筒
状体１２に亀裂が発生することはない。
ルール１１は、筒状体１２の端面を光ファイバ２１と共
に研磨することで、例えば、光コネクタに組み込むこと
ができる。この場合、光コネクタへの組付状態で、光フ
ァイバ２１を介してフェルール１１に曲げ力が作用して
も、傾斜溝１７は筒状体１２の全周にわたって形成され
ているため、その一部に応力が集中することはなく、筒
状体１２に亀裂が発生することはない。
【００１９】ところで、上述したフェルール１１の筒状
体１２はジルコニア等のセラミック製の場合は成形加工
時に傾斜溝１７が研削加工によって形成されるが、以下
に述べる後加工によっても良い。即ち、図３に示すよう
に、主軸台３１に駆動回転自在に支持された主軸３２に
チャック３３によって筒状体１２を装着する。このと
き、主軸３２の回転軸線Ｐ 1 に対して、前述した所定角
度θだけ傾斜した軸線Ｐ2 上に筒状体１２が位置するよ
うに装着する。そして、主軸３２を駆動回転すること
で、所定角度θだけ傾斜した筒状体１２を旋回する一
方、テーブル３４に装着された研削砥石３５を回転させ
筒状体１２側に送り出すことで、この研削砥石３５によ
って筒状体１２の外周面の所定位置に傾斜溝１７を研削
加工することでができる。
体１２はジルコニア等のセラミック製の場合は成形加工
時に傾斜溝１７が研削加工によって形成されるが、以下
に述べる後加工によっても良い。即ち、図３に示すよう
に、主軸台３１に駆動回転自在に支持された主軸３２に
チャック３３によって筒状体１２を装着する。このと
き、主軸３２の回転軸線Ｐ 1 に対して、前述した所定角
度θだけ傾斜した軸線Ｐ2 上に筒状体１２が位置するよ
うに装着する。そして、主軸３２を駆動回転すること
で、所定角度θだけ傾斜した筒状体１２を旋回する一
方、テーブル３４に装着された研削砥石３５を回転させ
筒状体１２側に送り出すことで、この研削砥石３５によ
って筒状体１２の外周面の所定位置に傾斜溝１７を研削
加工することでができる。
【００２０】このように旋盤等を利用することで、筒状
体１２の外周面に傾斜溝１７を容易に形成することがで
き、筒状体１２の製造を容易とすることができ、生産性
が良くなる。なお、上述した本実施形態にあっては、フ
ェルール１１を筒状体１２とつば１３とによって構成
し、筒状体１２に光ファイバ挿入孔１４を形成し、つば
１３に光ファイバ心線挿入固定用の貫通孔１９を形成し
たが、本発明のフェルールにこの構造に限定されるもの
ではなく、筒状体１２に形成した光ファイバ挿入孔１４
の基端部側に径が徐々に大きくなるテーパ部、さらには
光ファイバ心線が挿入できる光ファイバ心線挿入孔を連
続形成したものであってもよい。また、傾斜溝１７は一
条でなくて複数条設けることで固定強度を増すこともで
きる。さらに傾斜溝は円周方向に不連続に形成すること
も可能である。
体１２の外周面に傾斜溝１７を容易に形成することがで
き、筒状体１２の製造を容易とすることができ、生産性
が良くなる。なお、上述した本実施形態にあっては、フ
ェルール１１を筒状体１２とつば１３とによって構成
し、筒状体１２に光ファイバ挿入孔１４を形成し、つば
１３に光ファイバ心線挿入固定用の貫通孔１９を形成し
たが、本発明のフェルールにこの構造に限定されるもの
ではなく、筒状体１２に形成した光ファイバ挿入孔１４
の基端部側に径が徐々に大きくなるテーパ部、さらには
光ファイバ心線が挿入できる光ファイバ心線挿入孔を連
続形成したものであってもよい。また、傾斜溝１７は一
条でなくて複数条設けることで固定強度を増すこともで
きる。さらに傾斜溝は円周方向に不連続に形成すること
も可能である。
【００２１】
【発明の効果】以上、実施形態において説明したよう
に、本発明のフェルールは、光ファイバ心線挿入孔が形
成されたつば部材の嵌合孔に、光ファイバ挿入孔が形成
された筒状体の外周部を同心状に挿入嵌合してフェルー
ルを構成し、つば部材の嵌合孔に嵌合する筒状体の外周
面にこの筒状体の中心軸を中心とする同心円に対して所
定角度傾斜した略楕円状の傾斜溝を形成したので、つば
部材の嵌合孔に筒状体の基端部の外周部を嵌合してフェ
ルールが構成したとき、筒状体は光ファイバ挿入孔が変
形しない程度の嵌合力でつば部材に連結されていても、
両者間にずれが生じることがなく、また、組付時に内部
に収容される光ファイバに悪影響を与えることはない。
さらに、筒状体とつばとをプラスチック一体成形する場
合においても上記と同様の効果を得ることができる。す
なわち、筒状体の傾斜溝がつば部材の嵌合孔の内周面に
接触係止することで、両者は軸方向及び周方向の位置ず
れが確実に防止されることとなり、しかも、フェルール
に曲げ力が作用しても亀裂が発生することもなく、更
に、製造を容易とすることができるという効果を奏す
る。
に、本発明のフェルールは、光ファイバ心線挿入孔が形
成されたつば部材の嵌合孔に、光ファイバ挿入孔が形成
された筒状体の外周部を同心状に挿入嵌合してフェルー
ルを構成し、つば部材の嵌合孔に嵌合する筒状体の外周
面にこの筒状体の中心軸を中心とする同心円に対して所
定角度傾斜した略楕円状の傾斜溝を形成したので、つば
部材の嵌合孔に筒状体の基端部の外周部を嵌合してフェ
ルールが構成したとき、筒状体は光ファイバ挿入孔が変
形しない程度の嵌合力でつば部材に連結されていても、
両者間にずれが生じることがなく、また、組付時に内部
に収容される光ファイバに悪影響を与えることはない。
さらに、筒状体とつばとをプラスチック一体成形する場
合においても上記と同様の効果を得ることができる。す
なわち、筒状体の傾斜溝がつば部材の嵌合孔の内周面に
接触係止することで、両者は軸方向及び周方向の位置ず
れが確実に防止されることとなり、しかも、フェルール
に曲げ力が作用しても亀裂が発生することもなく、更
に、製造を容易とすることができるという効果を奏す
る。
【図１】本発明の一実施形態に係る光ファイバが装着さ
れたフェルールの断面図である。
れたフェルールの断面図である。
【図２】本実施形態のフェルールの分解状態図である。
【図３】本実施形態のフェルールの加工方法を表す概略
図である。
図である。
【図４】光ファイバが装着された従来のフェルールの断
面図である。
面図である。
【図５】従来のフェルールの分解状態図である。
１１ フェルール １２ 筒状体 １３ つば １４ 光ファイバ挿入孔 １７ 傾斜溝 １８ 嵌合孔 １９ 貫通孔 ２１ 光ファイバ ２２ 光ファイバ心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土金 文彦 東京都江東区亀戸６丁目31番１号 ナス テック工業株式会社内 (72)発明者 東海林 節夫 東京都江東区亀戸６丁目31番１号 ナス テック工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平９−127368（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−130907（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G02B 6/36
Claims (2)
- 【請求項１】 光ファイバの外周に被覆を施した光ファ
イバ心線が挿入される光ファイバ心線挿入孔が形成され
たつば部材に、前記光ファイバが挿入される光ファイバ
挿入孔が形成された筒状体の基端部を同心状に連結固定
して構成されたフェルールにおいて、前記筒状体の基端
部の外周面に、該筒状体の中心軸を中心とする同心円に
対して所定角度傾斜した略楕円状の傾斜溝が少なくとも
一条形成されたことを特徴とするフェルール。 - 【請求項２】 光ファイバが挿入される光ファイバ挿入
孔が形成されると共にその基端部に該光ファイバの外周
に被覆を施した光ファイバ心線が挿入される光ファイバ
心線挿入孔が形成されたつば部材が同心状に直結固定さ
れてフェルールを構成するフェルール用筒状体におい
て、前記筒状体の基端部の外周面に、該筒状体の中心軸
を中心とする同心円に対して所定角度傾斜した略楕円状
の傾斜溝が少なくとも一条形成されたことを特徴とする
フェルール用筒状体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33108196A JP2995615B2 (ja) | 1996-12-11 | 1996-12-11 | フェルールおよびフェルール用筒状体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33108196A JP2995615B2 (ja) | 1996-12-11 | 1996-12-11 | フェルールおよびフェルール用筒状体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10170761A JPH10170761A (ja) | 1998-06-26 |
| JP2995615B2 true JP2995615B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=18239645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33108196A Expired - Lifetime JP2995615B2 (ja) | 1996-12-11 | 1996-12-11 | フェルールおよびフェルール用筒状体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2995615B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6074100A (en) * | 1998-07-30 | 2000-06-13 | Sikorsky Aircraft Corporation | Fiber optic terminus and manufacturing method therefor |
-
1996
- 1996-12-11 JP JP33108196A patent/JP2995615B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10170761A (ja) | 1998-06-26 |
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