JP2994752B2 - Cdmaサブトラクティブ復調 - Google Patents

Cdmaサブトラクティブ復調

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はセルラー無線電話通信システムに使用される
符号分割多元接続(CDMA)通信技術に関し、特にサブト
ラクションプロセス中に生じる残留干渉を補償する多数
のCDMA信号の連続信号引き取りに基づく改良型CDMA復調
方式に関する。
発明の背景 米国および他の諸国においてセルラー電話産業はその
商業的運用において驚くべき進展をみせている。大都市
圏における進展は予想を遥かに超えシステム容量を凌駕
している。この傾向が続くと、最も生さな市場にも間も
なく急速な進展の影響が及ぶものと思われる。高品質の
サービスを維持し価格上昇を回避するだけでなく容量増
大のニーズに応えるためには革新的な解決方法が必要と
される。
世界中で、セルラーシステムの一つの重要なステップ
はアナログ伝送からデジタル伝送への変化である。次世
代セルラー技術を実現するための有効なデジタル伝送方
式を選択することも重要なことである。さらに、次世代
デジタルセルラーシステムインフラストラクチュアおよ
びセルラー周波数を使用したセルラーキャリアにより、
(快適に携行できて家庭、事務所、街路、車内等で受発
呼するのに使用される低コスト、ポケットサイズ、コー
ドレス電話器を使用した)第一世代パーソナル通信網
(PCN)が提供されるものと広く信じられている。これ
らの新システムに要求される重要な特徴はトラフィック
容量の増大である。
現在、チャネルアクセスは周波数分割多元接続(FDM
A)法および時分割多元接続(TDMA)法によって行われ
ている。第1(a)図に示すように、FDMAの場合には、
通信チャネルは信号の伝送電力が集中する単一無線周波
数帯である。隣接チャネルとの干渉は特定周波数帯内の
信号エネルギーだけを通す帯域フィルタを使用して制限
される。したがって、各チャネルに異なる周波数が割り
当てられていると、システム容量はチャネル再使用によ
る制限だけでなく利用可能周波数によっても制限され
る。
TDMA方式の場合には、第1(b)図に示すように、チ
ャネルは同じ周波数に対する周期的時間間隔系列内のタ
イムスロットにより構成される。タイムスロットの各期
間はフレームと呼ばれる。所与の信号のエネルギーはこ
れらのタイムスロットの一つに閉じ込められる。隣接チ
ャネル干渉は適切な時間に受信される信号エネルギーだ
けを通すタイムゲートや他の同期化素子を使用して制限
される。したがって、さまざまな相対信号強度レベルに
よる干渉問題が緩和される。
TDMA方式における容量は送信信号を短いタイムスロッ
トへ圧縮することにより増大される。その結果、情報は
速いバーストレートで送信しなければならず占有スペク
トル量が比較的に増大することになる。
FDMAもしくはTDMA方式もしくはハイブリッドFDMA/TDM
A方式の場合、2つの潜在的な干渉信号が同じ周波数を
同時に占有しないとが目標とされる。これに対して、符
号分割多元接続(CDMA)の場合には、第1(c)図に示
すように、信号の時間および周波数は重畳することがで
きる。したがって、全てのCDMA信号が同じ周波数スペク
トルを共有している。周波数もしくは時間領域におい
て、多元接続信号は互いに重畳しているように見える。
原則的に、送信すべき生成源情報データ流、例えば音
声、は擬似ランダム符号発生器から発生される遥かにビ
ットレートの高いデータ流へ印加される。高ビットレー
ト符号化信号と低ビットレートデータ情報流のこの結合
は情報データ流信号の符号化すなわち拡散と呼ばれる。
各情報データ流すなわちチャネルには一意的な拡散符号
が割り付けられる。複数の符号化情報信号が変調されて
無線周波搬送波により送信される。多数の符号化信号の
合成信号が受信機により受信される。各符号化信号は雑
音関連信号だけでなく他の全ての符号化信号と周波数お
よび時間が重畳している。合成信号は復調され選定され
た拡散信号と相関される。符号相関により対応するエラ
ー符号化信号が分離復号される。
CDMA通信技術にはいくつかの利点がある。改善された
符号化利得/変調密度、音声アクティビティゲーティン
グ、セクター化および各セル内での同じスペクトルの再
使用等の広帯域CDMA方式の性質によりCDMAベースセルラ
ーシステムの容量限界は既存のアナログ技術の20倍まで
も提起されている。CDMAにはマルチパス干渉はほとんど
無く、フェージングや空電妨害が解消されて都市圏での
性能が向上する。高ビットレート復号器による音声のCD
MA送信により優れた実現的な音声品質が保証される。ま
た、CDMAにより可変データレートが提供されさまざまな
階級の音声品質を提供することができる。CDMAのスクラ
ンブル信号フォーマットによりクロストークが完全に解
消され呼の盗聴や追跡が非常に困難かつ高コストとなっ
て、呼者のプライバシーが一層保証され放送時間のごま
かしが少くなる。
CDMAには多くの利点があるが、従来のCDMA方式の容量
は復号プロセスにより制約される。あまりにも多くのユ
ーザ通信の時間および周波数が重畳するため、正しい情
報信号を適切なユーザと相関させるタスクが複雑とな
る。CDMAの実際の実現では、本質的に背景雑音だけでな
く他の重畳信号による干渉の測定値である信号対雑音比
(S/N)により容量が制限される。したがって、解決す
べき問題はシステム容量を増大ししかも適切な信号対雑
音比を維持して信号の復号を効率的かつ正確に実施でき
るようにすることである。
発明の要約 本発明では被復号信号に対応する一意的符号を合成信
号と相関することにより受信合成信号内の他の多くの重
畳符号化信号に埋め込まれた符号化情報信号が最適に復
号される。各符号化情報信号は復号された後で合成信号
から除去される。その結果、受信合成信号内の他の情報
信号のその後の相関はより少く干渉、したがってより高
い精度、で行うことができる。
サブトラクティブ復調技術は情報信号の信号強度が最
強のものから最弱のものへ順次合成信号を復号すること
により改善される。すなわち、最強信号が相関され最初
に除去される。したがって、弱い信号の復号/相関中に
合成信号内に存在する最強情報により生じる干渉が排除
される。このようにして、最弱信号でも正確に復号され
る機会が著しく改善される。
実施例において、合成信号は1組の符号語による反復
直交変換を使用して復号され符号語を付随する複数の変
換成分を発生する。最大変換成分に対応する符号化情報
信号が合成信号から抽出される。反復プロセス中に、前
の変換にかかわる少くとも一つの符号語を使用して合成
信号の残部に対して周期的直交変換が行われる。前の符
号語に付随するインデクスに対応する任意の変換成分を
解消して前の変換プロセスで発生されるはずの残留干渉
/エラーが低減される。この再直交化プロセスは合成信
号から信号エコーを除去するのにも使用される。
図面の簡単な説明 次に、単なる例として、添付図に示す本発明の実施例
に関して本発明の詳細説明を行い、ここに、 第1(a)図〜第1(c)図はさまざま多元接続技術
を使用したアクセスチャネルのグラフ、 第2図はCDMA信号の発生方法を示す一連のグラフ、 第3図および第4図はCDMA信号の復号方法を示す一連
のグラフ、 第5図は本発明によるCDMAサブトラクティブ復調を示
す一連のグラフ、 第6図はCDMA送受信機の機能図、 第7図は本発明によるCDMAサブトラクティブ復調機の
機能図、 第8図は第7図に示す信号強度プロセッサの機能図、 第9図は従来のCDMAと本発明によるサブトラクティブ
CDMAとの信号対雑音比を比較するグラフ、 第10図は本発明により残留雑音を解消するCDMAサブト
ラクティブ復調器の機能図、 第11図は本発明により残留干渉を除去するプロセスを
示すフロー図。
実施例の詳細説明 可搬型すなわち移動無線電話および/もしくはパーソ
ナル通信網を含むセルラー通信システムについて以下の
説明を行うが、同業者ならば本発明を他の通信応用にも
適用できることがお判りと思う。
次に、代表的なCDMA方式に含まれる符号化および復号
化プロセスの波形例を示す第2図〜第4図の信号グラフ
に関して本発明の説明を行う。第2図〜第4図に示す同
じ波形を使用して、従来のCDMAに対して改善された本発
明の性能を第5図に示す。
第2図に信号グラフ(a)および(b)として示す2
つの異なるデータ流は2つの別々の通信チャネルを介し
て通信されるデジタル化情報を表わしている。信号1は
信号グラフ(b)に示す信号1に対して一意的な高ビッ
トレート、デジタル符号を使用して変調される。本発明
の目的に対して、“ビット”という用語は情報信号の1
デジットのことである。“ビット期間”という用語はビ
ット信号の開始から終了までの期間のことである。“チ
ップ”という用語は高レート符号化信号の1デジットの
ことである。したがって、チップ期間とはチップ信号の
開始から終了までの期間のことである。当然ビット期間
はチップ期間よりも遥かに大きい。本質的に2つの信号
波形の積であるこの変調結果を信号グラフ(c)に示
す。ブール表現では、2つの2進波形の変調は本質的に
排他的OR演算となる。信号グラフ(d)〜(f)に示す
ように、同様な一連の演算が信号2に対して実施され
る。もちろん、実際には、セルラー電話通信に使用でき
る周波数スペクトルに対して2つよりも遥かに多くの符
号化情報信号が拡散される。
各符号化信号は4相位相変調(QPSK:quadraturePSK)
等のいくつかの変調技術の中の一つを使用してRFキャリ
アを変調するのに使用される。変調された各キャリアは
エアインターフェイスを介して送信される。セルラー基
地局等の無線受信機において、割り当てられた周波数帯
域内で重畳する全信号が一緒に受信される。第3図の信
号グラフ(a)〜(c)に示すように、個別に符号化さ
れた信号を加えた合成信号波形が形成される。
受信信号を適切なベースバンド周波数へ復調した後
で、合成信号の復号が行われる。信号グラフ(d)に示
すように、信号グラフ(c)の受信合成信号に元々信号
1の変調に使用した一意的符号を乗じることにより信号
1を復号もしくは逆拡散することができる。こうして得
られる信号を分析して信号の各情報ビット期間の極性
(ハイもしくはロー、+1もしくは−1、“1"もしくは
“0")が判定される。
これらの判定は1ビット期間中にチップ極性の平均を
とるかもしくは多数決により行うことができる。信号の
曖昧さが無い限りこのような“硬判定”プロセスは容認
される。例えば、信号グラフ(f)の第1のビット期間
中に、平均ビット値は+0.67であり容易にビット極性+
1を示している。同様に、それに続くビット期間中に平
均チップ値は−1.33となる。その結果、ビット極性は−
1であった可能性が高い。最後に、第3のビット期間内
で、平均は+0.80であり+1の極性を示している。しか
しながら、平均がゼロであれば常に多数決や平均テスト
で容認できる極性値を得ることはできない。
曖昧な状況では、“軟判定”プロセスを使用してビッ
ト極性を決定しなければならない。例えば1情報ビット
に対応する数チップ期間にわたって、逆拡散後に受信す
る信号に比例するアナログ電圧を積分することができ
る。正味の積分結果の符号すなわち極性はビット値が+
1もしくは−1であることを示している。
信号1と同様な信号2の復号を第4図に信号グラフ
(a)〜(d)に示す。復号の後では、曖昧なビット極
性状況はない。
理論的には、この復号方式を使用して合成信号を構成
する各信号を復号することができる。理想的には、デジ
タル拡散符号が不要信号と直交しておれば不要な干渉信
号の寄与度は最小限となる。ビットのちょうど半分が異
なっておれば2つの符号は直交している。残念ながら、
有限語長にはある数の直交コードしか存在しない。もう
一つの問題点は2つの信号間の相対時間一致が厳密に維
持される場合しか直交性を維持できないことである。セ
ルラーシステムのように可搬型無線装置が絶えず移動す
る通信環境では、時間一致を達成するのは困難である。
符号直交性が保証されない場合には、雑音ベース信号
は例えば移動電話等のさまざまなコード発生器から生じ
る実際のビットシーケンスと干渉することがある。しか
しながら、元々符号化された信号エネルギーと較べて、
雑音信号のエネルギーは通常小さい。“処理利得”とい
う用語はしばしば相対信号エネルギーを比較するのに使
用される。処理利得は拡散もしくは符号化ビットレート
と基底にある情報ビットレートの比率として定義され
る。したがって、処理利得は本質的に拡散比である。符
号化ビットレートが高いほど、情報は広く拡散されて拡
散比は大きくなる。例えば、1Mbit/秒 符号化信号を変
調するのに使用する1Kbit/秒 情報レートの処理利得は
1000:1となる。
処理利得が大きいと非相関符号を使用して変調される
雑音信号を復号する機会が少くなる。例えば、処理利得
は軍事的に使用して敵の妨害信号の抑圧を評価すること
ができる。セルラーシステム等の他の環境では、処理利
得は非相関符号を有する同じ通信チャネル上の他のフレ
ンドリー信号の抑圧に関連している。本発明では、雑音
にはホスタイルおよびフレンドリーの両信号が含まれ
る。事実、雑音は関与信号すなわち被復号以外の任意信
号として定義される。前例を拡張して、10:1の信号対干
渉比が必要であって処理利得が1000:1であれば、従来の
CDMA方式は同じチャネルで101までの信号を共有できる
容量を有する。復号中に、101の信号の中の100個につい
て元の干渉パワーが1/1000へ抑圧される。したがって、
(1)の所望情報エネルギーに較べて総干渉エネルギー
は100/1000すなわち1/10となる。情報信号エネルギーが
干渉エネルギーよりも10倍大きいため、情報信号を正確
に相関することができる。
所要の信号対干渉比と共に処理利得により同じチャネ
ル内で重畳できる信号数が決定される。これもCDMA方式
の容量限界の従来の見解にすぎないことは例えば1990年
11月,Trans.IEEE on Vehiculr Technologyのギルハウゼ
ン、ヤコブス、ビタビ、ウィーバおよびホイットリーの
“セルラーCDMA方式の容量について”読めばお判りと思
う。
従来の見解に較べて、本発明の重要な特徴は軍事的妨
害信号の抑圧の場合のようにスペクトル拡散復調器の処
理利得によりフレンドリーCDMA信号の抑制が制限されな
いことを認識することである。受信合成信号に含まれる
他の信号の大部分は相関できない未知の妨害信号や環境
雑音ではない。前記したように、大部分の雑音は公知で
あり関与信号の復号を容易化するのに使用される。これ
らの雑音信号の大部分は対応するコードと共に公知であ
るという事実を本発明で使用してシステム容量および信
号復号プロセスの精度が向上される。
合成信号からの各情報信号を単に復号するのではな
く、本発明では復号の後で合成信号から各情報信号から
除去される。残りの信号は残差合成信号だけから復号さ
れる。したがって、通信チャネルに既に復号された信号
の送信が存在しても他の信号の復号と干渉することがな
い。例えば、第5図において、信号グラフ(a)に示す
ように信号2が既に復号されておれば、信号2の符号化
形式は信号グラフ(b)および(c)に示すように再構
成して信号グラフ(d)の合成信号から減じ信号グラフ
(e)の符号化信号1が残される。符号化信号1に符号
1を乗じて信号1を再構成することにより容易に信号1
を再捕捉することができる。信号1の第3のビット期間
における情報ビットの極性が第3図の信号グラフ(f)
で+1であったか−1であったかを従来のCDMA復号法で
決定できなかった場合に、本発明の復号法では単に合成
信号から信号2を除去することにより有効に曖昧さを解
消できることは重要なことである。
第6図に従来のCDMA方式を示す。RF通信チャネルを介
して送信されるデジタル情報1はCDMA符号器20により符
号化される。符号化された信号はミキサー22内でRFキャ
リアを変調するのに使用される。変調されたキャリアは
送信アンテナ24を介してエアインターフェイスから送信
される。他の送信機(2…N)から他のデジタル情報も
同様に送信することができる。無線受信機25の受信アン
テナ26が合成RF信号を受信し他のミキサー28を使用して
合成信号を復調する。元元CDMAエンコーダ20内で所望信
号を符号化するのに使用された対応コードに合成信号を
乗じることにより合成信号から所望信号を抽出すること
ができる。理論上、適切な信号だけが相関され復号器34
内で再構成される。
次に、第7図に関して復号器34の詳細実施例について
説明を行う。同じ通信チャネル内で重畳する多数の符号
化信号が合成RF信号としてアンテナ26に受信される。復
調器28により受信RF信号は適切な周波数に変換されて処
理される。このような適切な周波数は、例えば、ゼロ周
波数(DC)付近とすることができ、合成信号は実および
虚部すなわちIおよびQ成分を有する複素成分で構成す
るとができる。第1のデジタル処理ブロック40は第1の
被復調信号の符号と一致するようにされた第1の符号発
生器32を含んでいる。第1のデータ処理ブロック40内の
符号発生器32により設定される特定コードは任意に選定
することができるが、実施例では、符号の発生順序は信
号強度に基づいている。信号強度プロセッサ29が合成信
号を構成する各信号の相対信号強度を監視する。セルラ
ーシステムでは、移動交換局(MSC)や基地局(BS)が
各移動電話通信の予測もしくは実信号強度を監視する場
合、MSCもしくはBSが信号強度プロセッサ29のタスクを
実施することができる。
信号強度は信号強度プロセッサ29により検出したり、
信号強度のヒストリカルモデルに基いて予測できること
をお判り願いたい。次に、第8図に関して信号強度プロ
セッサ29の機能を実施するハードウェア実現を示す機能
ブロック図について説明を行う。同業者であれば、これ
らの機能は適切にプログラムされたマイクロプロセッサ
を使用して実現することもできることがお判りと思う。
アンテナ26により受信される総合成信号が乗算器100で
2乗され、ビット期間のチップ期間数にわたって積分器
106で積分される。ビットクロック信号により積分期間
が決定される。平方根回路107によりビット期間にわた
る合成信号の2乗平均(RMS)値が決定される。
同時に、乗算器102に残差信号が受信される。残差信
号は総合成信号から前に復号された信号を引いたもので
ある。残差信号には被復号信号の局部符号発生器104か
ら発生される拡散符号が乗ぜられる。乗算器102からの
相関出力信号も、ビットクロック信号の制御の元で、同
じビット期間にわたって積分器108により積分される。
前記したように、例えば第3図の信号グラフ(e)およ
び(f)について、積分期間にわたる平均もしくは積分
電圧値は正もしくは負極性を有することができる。した
がって、ビット極性判定装置110が信号極性を検出して
遅延112により遅延される積分器108出力信号の符号が常
に正であることを保証する信号を絶対値装置114へ送
る。絶対値装置114は例えばビット極性判定装置110によ
り制御されるインバータとすることができる。
平均相関信号(B)の絶対値は除算器116において同
じビット期間に対して2乗された総合成信号の平均値の
平方根により除算され正規化された値が発生される。す
なわち、復号信号Bの相関強度はそのビット期間に対す
る信号の総合成強度でそれを除算することにより正規化
される。復号信号の正規化された相関はビット期間数に
わたって信号平均器118内に累積されたその復号信号に
対する相対平均強度が発生される。信号のマルチパスフ
ェージングにより、復調信号の正確な平均信号強度を決
定するには実際のビット期間数は恐らく10程度としなけ
ればならない。各局部符号はその平均強度値と共にメモ
リ120に記憶される。ソータ122がこれらの各平均信号強
度値を比較して最強のものから最弱のものへとソートす
る。この点において、ソータ122は最強信号の局部拡散
符号を局部符号発生器104へ送信して次のデータビット
期間において最強信号が常に復調され抽出されるように
する。強度の低い信号はソータ122により決定される信
号強度順で復調される。ソフトウェアソートプログラム
を使用するマイクロプロセッサによりソータ122機能を
容易に実現することができる。
セル内の多数の移動局の信号強度は絶えず変動するた
め、別の実施例では線形予測分析(LPA)を使用して信
号強度の優先順が再決定される。一般的に、相対信号強
度のヒストリカルモデルがメモリに記憶され次の時点で
どの信号の強度が最大となりそうであるかを推測するの
に使用される。LPAは波形の次の値は重み係数が未定で
ある前の値の重み付けされた和であるとみなす。この分
析を実現するの公知のカルマンフィルターアルゴリズム
を使用することができる。このようにして、実際に他の
信号復号および測定シーケンスを実施することなく最強
信号を有効に予測することができる。
不正確な予測もしくはシステム状態の変化により合成
信号の実際の復号結果および信号強度優先順シーケンス
が誤っているものと信号強度プロセッサ29が決定する
と、実際の信号強度順を反映するように符号シーケンス
が再順序付けされる。その後、復調プロセスを繰り返し
て合成信号の個々の符号化信号が強度の最強のものから
最弱のものの順で復号されることを保証とする。合成信
号は処理ブロック40の遅延50内に記憶されるため、繰返
しプロセスによりデータが失われたりトラフィックが中
断されることはない。遅延50は単なるメモリデバイスと
することができる。したがって、合成信号は最適復号順
が決定されると遡及的に再処理することができる。
第1の符号発生器32の出力信号を相関器30が受信する
合成信号と相関することにより、第1のコードに対応す
る個別信号が合成信号から抽出される。相関された信号
は雑音および無関係信号による干渉を排斥するためにロ
ーパスフィルター42で濾波される。ローパスフィルター
42の替りに、多数決回路や積分ダンプ回路を使用して相
関信号の帯域幅やビットレートを短縮もしくは逆拡散す
ることができる。ローパスフィルター42の出力信号はエ
ラー修正復号器44によりさらに処理され信号の帯域幅や
ビットレートは最終的に基底デジタル情報まで短縮され
る。復号された情報はさらに信号処理を行ってから最終
行先へ到達することができる。
エラー修正された出力信号は再符号器/再変調器46に
も加えられ復号したばかりの信号の波形が再構成され
る。復号信号を再構成/再符号化する目的は減算器48に
よりそれを合成信号から除去することである。遅延メモ
リ50が最初に復号を行い次に最初の復号信号を再構成す
るのに要する時間だけ合成信号を記憶する。
第1の信号を復号して引き取った残りの合成信号は減
算器48から第1のブロック40と同様な第2のデジタル処
理ブロック40′の入力へ通される。2つのデジタル処理
ブロック40および40′の唯一の違いは符号発生器32′が
第2の被復調信号に対応する符号と一致するようにプロ
グラムされていることである。実施例において、第2の
被復調信号は信号強度が次に大きい信号である。同業者
ならばハードウェアの重複を避けるために第1の信号処
理ブロック40を反復使用して第2の信号処理ブロック4
0′を実現できることがお判りと思う。第2の信号処理
ブロック40′はエラー修正復号器44′から第2の復号信
号を生成し減算器48′により再構成された第2の信号が
遅延合成信号から減じられる。2つの信号を除去した残
りの合成信号は信号処理の第3段へ通され、以下同様と
される。
本発明の重要な要素は個々の情報信号の復調および抽
出シーケンスが最高信号強度から最低信号強度の順とさ
れることであることがお判りと思う。最初に、合成信号
が多くの信号を含む場合には、最も正確に検出されそう
な信号は信号強度の最も高い信号である。弱い信号は強
い信号と干渉しそうもない。合成信号から最強信号が除
去されると、最強信号の干渉を考慮することなく次に強
い信号を容易に検出することができる。このようにし
て、最弱信号でも復号することができる。この強化復号
能力により、本発明は従来のCDMA方式で代表的に対処さ
れるユーザの数が著しく増加しても満足に作動する。し
たがって、容量増大が達成される。
同じ通信チャネルを介する移動アクセス数を増加する
ことにより、信号強度プロセッサ29が全ての被処理情報
信号の相対瞬時値を連続的に決定する定常状態アクティ
ビティレベルが達成される。全ての低電力信号の合計電
力が利用可能な処理利得以上(任意所望の信号対雑音比
以下)だけ信号の電力を越える時に本システムの終局的
容量限界に達する。しかしながら、この限界は全ての強
い信号の合計電力が利用可能な処理利得以上に最弱信号
の電力を越える時に到達する従来の限界よりは遥かに好
ましいものである。
容量利得の評価において、セルラー電話環境における
代表的信号レベル分布としてレーリー分布が使用され
る。帰還電力制御を使用するものとすると、全信号の長
期平均強度は1となる。したがって、信号強度パワーは
次の分布関数となり、 P(A)dA=2Aexp(−A2)dA ここに、Aは信号振幅である。多数Nのこのような信号
の合計電力Pは単なるNとなる。処理利得すなわち拡散
比がRであれば、逆拡散後の信号対干渉比は従来のCDMA
方式ではおよそ次のようになる。
S/I=A2R/N S/Iが1に等しければ、復調後の干渉に関して振幅がSQR
T(N/R)よりも小さい信号はゼロdB(等パワー比)に達
しない。これが容認できる復号の閾値であれば、ある数
すなわち 1−e(−N/R) の信号は復号できず、ある数すなわちe(−N/R)の信
号は復号できる。したがって、復号できる信号の最大数
は次のようになる。
N e(−N/R) NをRに等しく選定すると、復号可能な信号数はN/eと
なる。したがって、信号強度分布による損失はeとな
る。実際上、ある時点で復号可能であった信号は1組の
移動体に属し別の時点では別の組の移動体に属するた
め、セルラーシステムにおいて適切なサービス品質を提
供しながらこの容量を達成できるかどうかは疑わしい。
各移動情報信号が例えば時間の95%復号可能であること
を保証しようとすると、実質的な容量損失が生じる。こ
の損失は信号フェージングのためにシステム容量に組込
まれなければならないマージンである。
しかしながら、本発明では各信号は振幅が同じかもし
くは小さい信号の干渉しか受けない。信号強度すなわち
振幅の大きい信号は最初に復調されて除去されている。
振幅Aまでの全ての干渉の積分Iは次式で示される。
1−(1+A2)exp(−A2) したがって、振幅Aの信号を逆拡散した後の信号対干
渉比S/Iは次のようになる。
第9図は次の関数のグラフであり、 A2/(1−(A2+1)exp(−A2)) それは5.8dB(電力比3.8:1)よりも小さくなることは
なく、最小値はA2=1.79で生じることを示している。振
幅が(1.79)1/2よりも大きい信号に対しては電力が大
きいためにS/Iが向上する。従来のCDMA方式とは対照的
に、本発明では振幅が(1.79)1/2よりも小さい信号に
ついてもS/Iが改善されそれはこの信号レベルよりも低
い未除去干渉信号が少いためである。
したがって、 R/N>1/3.8 すなわち、 N<3.8R であれば全信号が復号可能となる。
N<R/e (フェージングマージン無し) の従来のCDMA復調器容量に較べて、本発明3.87eの容量
を有し10倍以上の増加である。さらに、従来のシステム
には相当なフェージングマージングがある。本発明で
は、最弱のフェージングを受けた信号でも(少くとも他
の信号との干渉に関しかつ他の雑音源を無視して)正確
に復号することができる。フェージングマージンを考慮
すると、本発明の容量増加は従来のCDMA方式のおよそ10
0倍となる。
システム容量は最初に処理される信号が強い信号では
なくて弱い信号となる可能性によってのみ制限される。
しかしながら、遅延メモリ50内の合成信号記憶装置およ
び合成信号を遡及的に再処理する能力を利用すれば、合
成信号にマルチパス復調手順を適用することができる。
もちろん、最初のパス復調により復号信号にエラーが生
じいた場合には手順により差別が生じるだけである。し
たがって、好ましくは冗長符号化を使用して復号された
信号結果の信頼性が表示される。この信頼性符号に基づ
いて、処理ブロック40においてさらにパスすることによ
り改善がなされるかどうかが判断される。特定の復号結
果に信頼度値を割り付ける一つの公知の冗長符号化手順
は多数決技術である。例えば、5つの冗長信号を比較し
て4つもしくは5つが同じ値であれば、結果には高い信
頼度値が割り付けられる。一致する信号が少なければ、
信頼度値は低くなる。信頼度値が高ければ、これ以上の
復調パスは必要ではない。逆に、信頼度値は信号の再ソ
ートを指示し、強度の高い任意の信号が除去される。
最初に第3図〜第5図に関して連続拡散符号の原理に
ついて説明してきたが、エラー修正符号を使用して情報
信号の優れたスペクトル化拡散法を達成することができ
る。Rビットの擬似ランダムシーケンスとなる拡散比R
により一時に1ビットの2進情報の帯域幅拡張を行う
と、エラー修正符号化利得なしで帯域幅が拡散される。
したがって、この技術は単純拡散と呼ぶことができる。
一方、一時にM情報ビット(M>1)のブロックを拡散
してM×Rビットの擬似ランダムシーケンスとすると、
同じ拡散度内でエラー修正符号化利得が得られる。後者
の技術はインテリジェント拡散と呼ばれる。
単純拡散は1次元空間内、例えば直線上、の2つの座
標(−1)もしくは(+1)の一つとしての情報信号を
表示するのにR次元を必要とする信号へ変換するものと
考えられることができる。任意のR次元の座標が持つこ
とができる値は−1もしくは+1(ブール表現の0もし
くは1)の2つだけである。このような空間はガロア体
として知られている。信号を符号と相関させることは符
号のビットで座標が与えられる点を通る原点からのベク
トルの射影を見つけることに等しい。信号ベクトルと符
号ベクトルの端点が一致する場合には信号の最大相関す
なわち射影が行われる。信号ベクトルと符号ベクトル間
に角度が存在しない場合に一致が生じる。一方が符号と
一致し他方はその符号と直角であるような信号で構成さ
れている場合には、信号とその符号との相関により所望
の復調信号に対応する複素相関積が得られる。他方の信
号は相関線I+jQ上の射影がゼロであるため、相関積の
大きさに寄与しない。
一般的に、任意に符号化される信号全体には相関符号
と一致する一つの信号が含まれ、他の信号は符号相関線
上のランダム射影すなわちベクトルを有することができ
る。これらの他の信号のいずれかの全長の2乗がピタゴ
ラスによりa12+a22+a33…でありa1,a2,a3…をいくつ
かの異なるベクトルすなわち軸上の射影とすれば、概し
て2乗全長(すなわち電力)の1/Rは任意の1次元に現
れる。第1の信号の符号と相関させて対応する量の符号
ベクトルを減じると、残差信号の符号ベクトルに沿った
射影はゼロとなる。本質的に、信号はR−1次元の面も
しくは小空間に射影されており、符号相関線に沿ったそ
の電力の1/Rは消失されている。
符号相関線に沿った総電力のこの損失は残差信号の電
力の“相関損失”と呼ばれ、第1の信号がそれ自体の符
号と相関され総信号すなわち合成信号から除去された時
に生じる。信号が全て直交しておればこのような損失は
生じない。直交していなければ、前の復調信号を抽出し
た時に、拡散比Rが本質的に各残留信号の電力の相関の
チップ数である、1/Rの損失が生じる。各符号をR次元
空間全体に広げてR以上の信号を復調および抽出しよう
とすると、第R番目の信号抽出後に全次元の全ベクトル
成分が除去される結果となる。変調すべき信号が残らな
い。本発明では相関損失を低減することによりRよりも
多くの重畳信号を復調することができる。
合成信号から除去される復調信号の大きさは現在情報
ビットの相関逆拡散後の信号振幅もしくは前の情報ビッ
トの信号振幅に基づくことができる。前のビットエラー
は前のビットを復調して除去する時に合成信号を構成し
た他の信号の値に基づいている。本発明では、信号のフ
ェージングパターンに追従するように適応できるカルマ
ンフィルターのような逐次評価技術における少くともい
くつかの過去の振幅測定値を使用して除去すべき最適量
の復号信号が評価される。
別の実施例では、被送信情報の直交もしくは陪直交ブ
ロック符号化に基づく“インテリジェント拡散”を使用
して信号が評価される。直交ブロック符号化の場合、被
送信ビット数Mは2Mの使用可能な2Mビット直交符号語の
一つに変換される。1組の符号語を次のように構成する
ことができる。
M=1の場合には2つの2ビット語が生じ、 それは2×2ビットマトリクスと考えられる。
M=2のケースは次の反復関係により4×4ビットマ
トリクスM2を形成して構成される。
一般的に、 これらのマトリクスはウォルシュ−アダマールマトリ
クスとして知られている。
これら直交符号の復号には符号語セットの全メンバー
との相関が含まれる。最高相関を与える符号語の2進イ
ンデクスにより所望情報が得られる。例えば、0〜15番
目の16個の16ビット符号語の相関により第10番目の16ビ
ット符号語に最高相関が生じる場合には、基底信号情報
は4ビット2進語1010(2進10)である。このような符
号も〔16,4〕直交ブロック符号と呼ばれ16/4=4に等し
い拡散比Rを有している。
(16ビット全てが反転されている)相補符号語を使用
してウォルシュ−アダマールマトリクスを拡張する場合
には、符号語当りさらに1ビットの情報を運ぶことがで
きる。したがって、16の符号語の一つもしくはその16の
補数の一つを送信することにより情報の5ビットが運ば
れ、合計32の選択となる。この種の符号化は陪直交符号
化として知られている。高い拡散比に対しては、16:1の
拡散比を有する〔128,8〕陪直交ブロックコードを使用
することができる。事実、〔256,9〕,〔512,10〕,…
〔32768,16〕…等の陪直交ブロック符号を使用すること
ができる。
前記プロセスに伴う相関損失は次のようである。各段
において、最大相関を有するウォルシュスペクトル成分
がゼロに設定され、復号したばかりの復号が効果的に除
去される。したがって、〔128,7〕符号の場合、平均し
て電力の1/128が合成信号から除去される。拡散比は128
/8=16であることを思い出していただきたい。したがっ
て、相関損失は同じ拡散比の単純拡散に対する総電力の
1/16に較べて復号信号当り総電力の1/128(0.04dB)と
なる。ブロック符号化もしくは同形式のインテリジェン
ト拡散を使用すれば、本発明によるサブトラクティブ復
調により、過剰な相関損失を生じることなく、コードの
帯域幅拡張比を越えるいくつかの情報保持信号を合成信
号から復号して抽出することができる。
モジュロー2加算を使用すれば、ブロック符号にスク
ランブリング符号を加えて各信号に対する符号化が異な
ることを保証することができる。スクランブリング符号
はブロックごとに任意に変化することさえある。スクラ
ンブリング符号のモジュロー2加算はガロア体では軸回
転を適用することに対応する。スクランブリング符号は
受信機において正しいスクランブリング符号の2回目の
モジュロー2加算を行い軸をウォルシュ−アダマールマ
トリクスの符号語と再度一致させてデスクランブルする
ことができる。
本発明の重要な特徴は1組の全ての直交ブロック符号
語との同時相関を高速ウォルシュ変換により効率的に実
施できることである。例えば〔128,7〕符号の場合、128
の入力信号サンプルは各点が合成語と一つの符号語との
相関値を表わす128点ウォルシュスペクトルへ変換され
る。このような変換プロセスについては後記する。
第10図に関して、無線送信による合成信号はアンテナ
60により受信され、濾波段、増幅段および混合段を含む
スーパーヘテロダイン受信機等の従来のコンバータ装置
62により適切な中間周波数に変換される。コンバータ62
の中間周波数出力信号は中間周波数増幅器64によりさら
に増幅および濾波された後従来のアナログ/デジタル
(A/D)コンバータ66へ送られる。A/Dコンバータ66は中
間周波数信号の瞬時ベクトル成分を表わす複素数の数値
出力を生じる。この変換プロセスはIF信号をコサインお
よびサイン(直角)基準信号と相関もしくは混合して独
立デジタル化のためのカーテシアンベクトル成分を抽出
することを含む同業者には公知のさまざまな技術のいず
れかによって達成することができる。
A/Dコンバータ66からの複素数シーケンスサンプルは
バッファメモリ68内に集められる。バッファメモリ68に
集められたサンプルの各ブロックはコントロールおよび
シーケンスユニット78から与えられるスクランブリング
符号に従ってデスクランブルされる。デスクランブラー
70は信号サンプルを反転するかもしくはスクランブル符
号の対応するビット極性に従わないことによりスクラン
ブリングコードを除去する。デスクランブルされた信号
(I…N)は高速ウォルシュ変換ブロック復号器72へ転
送されそこで複素サンプルの実部72aおよび虚部72bに対
するウォルシュスペクトルが発生される。すなわち、受
信された合成信号を各直交符号語間の相関度を表わすい
くつかの値が発生される。デスクランブリング操作によ
りガロア体内で軸が正確に一致された信号により、イン
デクスもしくはアドレスおよび符号が数ビットを運ぶウ
ォルシュスペクトルの一つの主要成分が得られる。各ウ
ォルシュ変換成分はそのインデクスにより本例では128
成分の第78番目の成分が78のインデクスを有するように
識別される。スペクトルの他の成分は雑音および別にス
クランブルされた信号により生じる。
計算ユニット74は高速ウォルシュ変換相関成分を受信
し各相関成分の実部および虚部の2乗を加算する。比較
プロセッサ76はどの相関成分が最大2乗値を有するかを
決定しその成分をゼロに設定する。比較プロセッサ76は
相関成分値対を比較して2つの値の中の大きい方を例え
ば2分木を介してさらに比較段へ通し、最大大局成分値
とその符号語が最終段で発生されるように作動すること
ができる。
比較プロセッサ76は最大値を有する成分に関連するイ
ンデクスを発生して多数のブロッキングスイッチ80の中
の対応するスイッチをアドレスし作動させる。開路スイ
ッチにより阻止されて、最大相関成分が有効にゼロへ設
定される。一方、残りの相関成分は実および虚部82a,82
bを有する逆ウォルシュ−アダマール変換回路82へ転送
される。逆変換された後で、サンプルは前にデスクラン
ブラーで使用されたスクランブリング符号を使用してリ
スクランブラー84により再スクランブルされ再循環ルー
プ86を介してバッファ68へ戻される。したがって、リス
クランブラー84が発生する合成信号の残部は元の合成信
号から復号したばかりの信号を引いたものとなる。
各相関信号の代表的信号強度値はその対応するスクラ
ンブリング符号および変換インデクスと共にコントロー
ルおよびシーケンシングユニット78に格納される。した
がって、スクランブリング符号は実施例において合成信
号内のさまざま情報信号の信号強度を監視し順序付けす
る効率的な方法として使用される。前記したように、復
調プロセスの前(および間)に、コントロールおよびシ
ーケンシングユニット78は対応する相関信号値の相対信
号強度に基いて最強のものから最弱のものへスクランブ
リング符号を順序付けする。その結果、各信号復調およ
び抽出の後で、次に大きい値のスクランブリング符号が
デスクランブラー70へ送られて次の信号復調が行われ
る。
本発明のサブトラクティブ原理に従って最初の復号信
号を除去した合成信号は第2の被復号信号のデスクラン
ブルされた符号を使用して再びデススクランブルされ第
2の高速ウォルシュ変換操作へ送られて復号され、以下
同様とされる。前記したように、前記手段により信号を
復号し除去する順序はデズクタンブル符号の使用順序に
よって決り、実施例では対応する情報信号の予測強度の
下降順である。このプロセスを数回繰り返していくつか
の信号が復号される。
いかなるサブトラクティブ信号抽出プロセスであって
も、復号信号を引き取る精度には限度があり、したがっ
て信号を引き取る量にも限度がある。残差(残留)成
分、すなわち復号エラー、は後続する弱信号の復調を妨
げる干渉底を表わす。まだ復号されない他の重畳信号と
のスプリアス相関も残差成分の大きさに寄与する。その
結果、特定変換成分をゼロとすると変換成分引取量にア
ンダーシュートもしくはオーバシュートが生じることが
ある。簡単化された例では、復号情報信号1の符号語C1
に対応する変換すなわち相関成分値をXと仮定する。し
かしながら、他の非直交符号化信号からスプリアス相関
Yが生じるため、総相関はX+Yとなる。この変換成分
をゼロに設定することにより符号語C1の総相関を抽出す
ると、実際の信号成分Xだけを除去する場合に較べてエ
ラーは−Y(C1)となる。符号語の(−Y)倍のこのエ
ラーは後続する弱信号の復号化を妨する残差干渉成分す
なわちエラー信号と解釈される。
特定符号語と相関される信号の一部もしくは一成分を
除去する数式はその符号語に対する直交比と呼ばれる。
次の数学分析は残差干渉すなわちエラー成分が除去され
た本発明の再直交化されたプロセスに適用される。
Ciをスクランブルされた直交符号語セットとすると、
Ci(k)はそのセットの第k′番目の符号語である。符
号語は直交しているため、Ciは一軸kに沿った特定符号
語Ci(k)に対して互いに直角な一組の軸と考えられ
る。
Ci(0)はi番信号に送られる符号語である。信号i
の振幅がaiであれば、基地局から放射される合成信号は
次式で表わされる。
S1=a1C1(0)+a2C2(0)+a3C3(0)....... 合成信号(S1)を復調するために、各符号語C1(k)を
S1と相関させて一連の相関成分が得られる。
r1(k)=a1[C1(0).C1(k)]+ a2[(C2(0).C1(k)]+ a3[C3(0).C1(k)... ここに、例えばC1(0).C1(k)等の2つの符号語
間の点“."はドット積を示す。符号語はそれ自体のドッ
ト積が1となるように正規化されているものとする、す
なわち、 C1(0).C1(0)=1 かつC1(0).C1(k)=0 kが0でなければC1(0)とC1(k)が直交している
ことを意味する。
したがって、 r1(0)=a1+a2[C2(0).C1(0)]+a3[C3(0).C1(0)]+... かつ、kが0でなければ r1(k)=a2[C2(0).C1(k)]+a3[C3(0).C1(k)]+... r1(0)が最大成分であるものとし、元の合成信号S1
からr1(0)C1(0)を減じると残差合成信号S2は次の
ようになる。
S2=a2[C2(0)−[C2(0).C1(0)]C1
(0)]+a3[C3(0)−[C3(0).C1(0)]C1
(0)]+................ この点において、最初のウォルシュ変換の所用対不要
成分の比は次のようになる。
ここに、SNRは信号対雑音比である。2つの異なる符
号語C2およびC1間の相互相関は理想的には となり、Nは符号語長である。したがって、 であるSNR1はa1対a2の比が増大すると改善される。a1に
比較する成分は全てS2から抽出されているため、後の復
調の品質は最初の信号の強度とは無関係になる。一方、
C1(0)のエラー量は引き取られているため、a1ではな
くa2,a3等の大きさに比例する成分がC1(0)軸に沿っ
て残留する。
第2の信号を復調するために、S2をC2(k)と相関さ
せると次のようになる。
r2(0)=a2[1−[C2(0).C1(0)]] +a3[C3(0).C2(0)−[C3(0).C1(0)][C1(0).C2(0)]] +・・・・・・・・・・・・・・・・・ r2(k)=a2[C2(0).C1(0)][C1(0).C2(k)] +a3[C3(0).C2(k)−[C3(0).C1(0)][C1(0).C2(k)]] +・・・・・・・・・・・・・・・・・ a2がa3よりも遥かに大きければ、第2の復調に対する
信号対雑音比はおよそ次のようなる。
しかしながらa3がa2の匹敵する場合には、SNR2はほぼ となる。C2(0)のr2(0)倍をS2から減じると修正さ
れた合成信号が得られる。
S3=a2[C2(0).C1(0))2C2(0)−(C2(0).C1(0))C1(0)] +a3[C3(0)−(C3(0).C1(0))C1(0)+(C3(0).C1(0)) (C1(0).C2(0))C2(0)] S3をC3(0)と相関させると、所要信号成分はおよそ
a3となるが、残差干渉成分は主として次式で示すように
なる。
a2[C2(0).C1(0)][C1(0).C3(k)]= a2/N approx 信号3への干渉は大きい信号aに比例し、主として前
の2つの減算を行ったC1(0)の残差符号成分による。
この残差エラー信号はさらに信号抽出を行った後でも持
続するため、弱信号の復号化は一層めんどうになる。
本発明では、復号語C1(0)に対する再直交化として
定義される第2の直交化により周期的段階でこの残差成
分エラーが除去される。C1(0)が最初の復調から既に
公知であるため、この再直交化は容易に達成される。
C1(0)に対する再直交化の後では、a2項は次のよう
に定義される。
a2[(C2(0).C1(0))2C2(0)− (C2(0).C1(0)3C1(0)] C1(0)軸に沿った項はNだけ低減されている、例え
ばN=128に対しては42dB。振幅a3のC1(0)の項も低
減され、C2(0)軸に沿った干渉が支配的となる。
第10図に示すハードウェアの機能ブロック図を使用し
て本発明を実現するのに使用できるフロー図を第11図に
示す。合成信号の入力信号サンプルは入力バッファ68に
格納され最大信号値を有する符号化情報信号を復号かつ
抽出する第1の信号抽出段101により受信される。被復
号最強信号のスクランブル符号1を使用してブロック10
2において合成信号がデスクランブルされる。ブロック1
04において高速ウォルシュ変換が実施され、ブロック10
6において最大変換成分が決定される。この成分のイン
デクスI1がコントロールおよびシーケンスユニツト78に
格納され後に再直交化段で使用される。
この信号抽出を行った残りの信号はブロック108にお
いて逆ウォルシュ変換され、ブロック102で使用したの
と同じスクランブリング符号を使用してブロック110に
おいて再スクランブルされる。残差(残部)合成信号は
第2の信号抽出段112で受信され、次に強い抽出信号に
対応するインデクスI2が格納される。信号抽出段1にお
ける信号抽出により発生する残差エラーによりトラブル
が発生することがあるブロック114内の信号抽出段Jま
で、この手順に従って他のいくつかの信号を繰り返し抽
出することもできる。この点において、第1の再直交化
段120でインデクスI1による最初の再直交化が行われ
る。残りの合成信号はブロック121においてスクランブ
リング符号1により再びデスクランブルされる。デスク
ランブルされた信号はブロック122において高速ウォル
シュ変換され、ステップ124においてI1に対応する成分
がゼロに設定される。第10図において、このインデクス
I1はそのスクランブリング符号1と共に変換器72へ送ら
れる。したがって、段1における信号抽出中に発生され
たI1の残差エラー成分は容易に識別されI1の成分をゼロ
に設定することにより除去される。残りの成分はブロッ
ク126において逆高速ウォルシュ変換され、ブロック128
においてスクランブリング符号1に再スクランブルされ
る。
残差干渉すなわちエラーが低減されたら、第2段112
における信号の復号により生じる残差エラーすなわち干
渉がトラブルを生じるようになるまで信号抽出段130に
おいてさらに一つ以上の信号J+1を復号することがで
きる。次に、ブロック132においてインデクスI2により
第2の再直交化段が実施される。このプロセスは全ての
信号が満足に復号されるまで継続される。
再直交化は周期的に適用するかもしくは信号対干渉比
が特定信号の復号に対して限界に近ずいた時はいつでも
適用することができる。本発明において、周期的という
用語には再直交化段が一つしか必要でないような状況も
含まれる。限界信号対干渉比を求める一つの方法は最大
相関の大きさを次に大きいものと比較することである。
両者の差が小さすぎて復号化エラーを排除できない場合
には、前に復号された信号に対する再直交化が必要とな
る。
本発明の再直交化を実現するもう一つの方法は再直交
化に対する符号語が既知である事実を利用することであ
る。合成信号を復号して一つの情報信号を抽出する場
合、高速ウォルシュ変換により全符号語、例べば128の
符号語全部、を使用して合成信号が相関される。再直交
化手順では例えばI1の関連インデクスを有する一つの前
に復号された符号語だけとサンプルを相関させればよ
い。ブロック符号を〔128,7〕、バッファサンプルを(S
1,S2,…S128)、インデクスI1に対応する特定符号語CW1
のビットを(b1,b2,…b128)とすると、その符号語CW1
との相関Cは次のようになる。
この相関Cの大きさをバッファサンプルから減じると
バッファにはサンプル値S1−b1C;S2−b2C;…S128b128C
が残る。したがって、単に符号語の対応ビットに対して
バッファサンプルを加減し、その結果を符号長が2の累
乗である場合は単なるビットシフトにすぎない(例え
ば、128ビットの)符号長で除し、次に再び対応する符
号語ビットの極性に従って結果を元のバッファサンプル
に対して加減することにより、一つの再直交化符号語を
使用してサンプルバッファ68内のサンプル値を相関する
ことができる。したがって、再直交化は高速ウォルシュ
変換および逆高速ウォルシュ変換を実行することなく実
施することができ、加減算だけが使用される。
前の符号語に対して再直交化が必要であってCW1およ
びCW2が直交していない場合には、本方法による再直交
化では最初に両符号語に直交する結果は得られない。そ
れでも、CW1およびCW2により交互に再直交化を繰り返す
ことにより所望の結果が得られる。実線上、一つの再直
交化ステップ内で繰返しを要することはありそうにな
い。むしろ、さらに信号抽出が行われるまで同じ符号語
による再直交化は遅延される。
第10図に示すハードウェアに関して、デスクランブラ
ー70、直交変換器72、ブロッキングスイッチ80、逆変換
器82、リスクランブラー84、2乗和ユニット74、比較プ
ロセッサ76、およびコントロールおよびシーケンスユニ
ット78は特殊目的集積回路として構成することができる
並列処理デジタル論理により実現することができる。し
かしながら、同業者であれば例えば第10図および第11図
に示した本発明を実現するソフトウェアプログラムを有
する1台以上のマイクロプロセッサを使用した本発明を
実施することもできることがお判りと思う。
セルラーシステムの移動無線電話の場合には、基地局
からさまざまな距離にあるさまざまな移動局からさまざ
まな信号が発生する。その結果、一つの信号に関する符
号語の多数のバーストは必ずしも受信機で時間一致しな
くなる。各復号化段の後で合成信号の残差信号をサンプ
ルのシリアル流へ変換し戻せば時間不一致を克服するこ
とができる。次の新しい信号を処理する前に、サンプル
のこのシリアル流は新しい信号サンプルと結合され次の
信号に適切なブロックタイミングを使用して並列フォー
マットへ変換される。これらのタスクはデジタル信号処
理ブロックに含まれるバッファメモリ内の適切なアドレ
スおよびデータ操作により完全に実施される。
移動無線電話機と基地局受信機間の代表的な伝播経路
は最短視線経路だけでなく山や高層建築等からの反射に
よるいくつかの遅延経路やエコーにより構成される。稠
密な都市環境では、伝播経路はこのようなエコーだけで
構成されることが多い。たとえ直接経路があっても識別
するのは困難である。伝播経路間の総遅延が信号の逆帯
域幅に較べて小さい場合、時には建設的にまた時には破
壊的に加算されるマルチパスによりフェージングが生じ
る。しかしながら、一つの波しか存在しないものと考え
ると信号をうまく復調することができる。一方、逆帯域
幅(1/帯域幅ヘルツ)に較べて大きい経路遅延を有する
信号は1次および2次波を有するものとして処理しなけ
ればならない。しかしながら、通常ビット期間の倍数だ
け遅延した有限数の経路の和として総信号を表現するこ
とができる。各経路は分数ビット期間遅延による独立振
幅フェージングおよび位相回転の影響を受けることがあ
る。
この状況を補償するために、本発明では多数のビット
期間遅延経路からの情報を積分するRAKE受信機として知
られる従来の復号器が使用される。RAKE受信機により1
ビット期間遅延した信号サンプル、2ビット期間遅延し
た信号サンプル等だけでなく現在の信号サンプルとも逆
拡散コードが相関され、相関結果を結合した後で信号の
情報内容が決定される。
エコーに直接無線波が伴うような状況では、合成信号
の重畳コピーを受信して1ビット期間以上遅延させるこ
とができる。本発明の再直交化プロセスによりこれらの
エコーのエネルギーが除去されるだけでなくこのエコー
エネルギーは合成信号の復号に使用される。例えばdNの
Nよりも多い余剰サンプルがバッファ68に集められる。
例えば、Nは128としdNは5とすることができる。余剰
サンプル数dNはdNビット期間が遅延エコーの予期範囲に
広がるように設定される。バッファ68内で(N+dN)サ
ンプルのdNシフトに対して高速ウォルシュ変換が実施さ
れ、得られる変換成分はN個の個別の2乗和レジスタ74
に格納された最大2乗和を有する成分のインデクスが決
定される。適切なブロッキングスイッチ80により最大成
分がブロックされ、逆変換82およびリスクランブラー84
が活性化され、再アセンブルされた出力がバッファ68へ
再循環される。バッファ68の内容が逆シフトされ、dNシ
フトの各々についてサブトラクティブ復調プロセスが繰
り返される。コントロールおよびシーケンスユニット78
は各シフトに対しエコー除去プロセスを実施すべきかど
うかを決定する。例えば、エコー解消プロセスはシフト
1、3および5だけに実施することができそれらはこれ
らのシフトに有意エコーエネルギーが存在しないことが
シーケンスユニット78により決定されるためである。こ
のため、非コヒーレントRAKE復号器を使用して非ゼロRA
KEタップにより有意エコーシフトを識別することができ
る。
(N+dN)バッファサンプルのさまざまなシフトに対
応するエコーを再直交化を使用して合成信号から除去す
る際、好ましくはエコー信号は信号強度順で除去され
る。最高信号強度を有するエコーが最初に除去され続い
て信号強度の低いエコーが除去される。このようにし
て、強いエコー信号の影響が排除され、強いエコーの干
渉を受ける弱い情報信号を一層容易に復号することがで
きる。
入力信号の遅延部は高速ウォルシュ変換復号器72によ
り処理され、ウォルシュスペクトルを加算した後で最大
ウォルシュ成分が決定される。ウォルシュスペクトルは
重み付けをするかもしくはしないで非コヒーレントに加
算するかもしくは適切な相対位相対転および重み付けに
よりコヒーレントに加算される。いずれの場合にも、前
記したように、高速ウォルシュ変換は信号の実および虚
ベルトル成分に対して実施してウォルシュスペクトルの
実および虚部が得られる。非コヒーレント加算の場合に
は、対応する複素ウォルシュスペクトル成分の大きさだ
けが加算および重み付けされて最大成分が決定される。
コヒーレント加算の場合には、信号経路間の相対位相偏
移の以前の知識を使用して対応するウォルシュ成分の位
相を一致させその後で加算する。
位相一致は同時に振幅重み付けを含むことができる複
素乗算により達成される。例えば最初に公知の信号を送
信することにより経路の位相偏移が判る場合には、この
位相偏移を使用して対応するウォルシュ成分を一軸上で
一致するまで回転させ、この軸上に最大値を有するウォ
ルシュ成分を決定することができる。これにより、非コ
ヒーレント干渉信号の効果が平均3dB低減され、2:1だけ
容量が増大する。さらに復号信号による複素ウォルシュ
スペクトルの成分(実もしくは虚部)だけが復号化され
た後で除去されるため、他の信号の相関損失も低減す
る。例えば、デジタル位相追跡ループの所望信号による
ウォルシュ成分の実際の位相偏移を処理することにより
信号経路の絶縁位相偏移を追跡することができる。
多数の逆拡散相関結果を結合することによりさまざま
な信号経路に生じるエネルギーを利用できるのと同様
に、さまざまなアンテナに到来する信号を結合してダイ
バーシティ受信システムを形成することができる。ビー
ム形成ネットワークを介して相関受信機アレイにアンテ
ナアレイを接続すれば、特定受信機において特定範囲の
方向から生じる信号に優先権を与えることができる。例
えば、一つの受信機バンクにおいて、その受信機に形成
されるアンテナビームが北を指しているため北の方向か
らの信号S1が最大信号強度を有している。ビームが南を
指す受信機の場合には、信号S1の強度は低減され第2の
信号S2が最大となる。したがって、2台以上の受信機で
信号の復調および抽出順序が異なることがあり、信号強
度優先順シーケンスの異なる点で同じ信号が復調されて
異なる残差干渉信号が存在することがある。このような
多数のダイバシティ復調の結果は同業者には公知のさま
ざまな方法で結合してさらに利点を得ることができる。
本発明の実施例について説明してきたが、同業者なら
ばさまざまな修正が可能なので本発明はそれに制約され
るものではない。ここに開示し請求の範囲で請求された
本発明の精神および範囲に入る修正は全て本発明に帰属
するものとする。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−7542(JP,A) 特開 平2−154545(JP,A) 米国特許4134071(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04J 13/00

Claims (40)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】符号化された信号が重畳している合成信号
    を復号するための方法において、 (a)一連の符号語により前記合成信号を反復相関し各
    相関に関して複数の相関信号を発生し、 (b)前記合成信号からの最大相関信号に対応する符号
    化信号を抽出し、前記最大相関信号は前記一連の符号語
    の一つに付随するアドレスを有し、 (c)前記合成信号の残部を前記符号語と周期的に再相
    関し、 (d)前にステップ(a)で相関された任意の相関信号
    であって、少くとも一つの符号語の前記付随アドレスに
    対応する、相関信号を前記残部合成信号から除去する、 ステップを含む方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、前記相関ス
    テップにはウォルシュ−アダマール変換が含まれる合成
    信号復号方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法において、前記相関ス
    テップにはフーリエ変換が含まれる合成信号復号方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の方法において、前記相関ス
    テップには直交変換が含まれる合成信号復号方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の方法において、前記符号化
    信号は実および虚部を有する複素ベクトルであり、前記
    実および虚部は前記相関ステップ(a)で相関される合
    成信号復号方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法において、前記符号化
    信号はその相対信号強度に基いて抽出される合成信号復
    号方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の方法において、前記少くと
    も一つの符号語は最初にステップ(b)で抽出された符
    号化信号に対応する合成信号復号の方法。
  8. 【請求項8】符号化された信号が重畳している合成信号
    の復号システムにおいて、該システムは、 一連の符号語により前記合成信号に対して直交変換を反
    復実施し、各々に符号語およびインデクスが付随してい
    る複数の変換成分を各変換に関して発生する手段(72a,
    72b)と、 前記合成信号から最大成分に対応する符号化信号を反復
    抽出する手段(76)と、 前記符号語により前記合成信号の残部に少くとも一回の
    直交変換を周期的に実施する手段と、 少くとも一つの前の符号語の前記付随インデクスに対応
    する任意の変換成分を前記残部合成信号から除去する手
    段(80)と、 を具備する合成信号復号システム。
  9. 【請求項9】請求項8記載のシステムにおいて、前記直
    交変換はウォルシュ−アダマール変換である、合成信号
    復号システム。
  10. 【請求項10】請求項8記載のシステムにおいて、前記
    直交変換はフーリエ変換である、合成信号復号システ
    ム。
  11. 【請求項11】請求項8記載のシステムにおいて、前記
    抽出手段は前記符号化信号をその相対信号強度に基づい
    た順序で抽出する、合成信号復号システム。
  12. 【請求項12】請求項11記載のシステムにおいて、前記
    少くとも一つの前の符号語は前記抽出手段により最初に
    抽出される符号化信号に対応している、合成信号復号シ
    ステム。
  13. 【請求項13】符号化信号が重畳している合成信号の復
    号方法において、 (a)複数の符号語により前記合成信号に対して直交変
    換を反復実行し、各変換に関する複数の変換成分の各々
    が付随する符号語およびインデクスを有する該複数の変
    換成分を発生(72a,72b)し、 (b)最大変換成分に対応する符号化信号を前記合成信
    号から反復抽出(76)し、 (c)前記符号語を使用して前記合成信号の残部に少く
    とも一回の直交変換を周期的に実行し、 (d)少くとも一つの前に抽出された符号化信号の前記
    付随インデクスに対応する任意に変換成分を除去する
    (80)、 ステップを含む合成信号復号方法。
  14. 【請求項14】請求項13記載の方法において、前記実行
    ステップ(a)は、 (e)被復号符号化信号に付随するスクランブリング符
    号を使用して前記合成信号をデスクランブルし、 (f)ステップ(e)でデスクランブルされた前記信号
    を前記複数の符号語に基いて変換して前記複数の変換成
    分を発生する、 ステップを含む合成信号復号方法。
  15. 【請求項15】請求項14記載の方法において、前記抽出
    ステップ(b)は、 (g)最大値を有する変換成分を復号化信号と決定し、 (h)前記復号化信号を前記合成信号から除去し、 (i)前記合成信号の残部を逆変換し、 (j)前記逆反変換された合成信号をステップ(e)で
    使用される前記スクランブリング符号により再スクラン
    ブルし、 (k)次のスクランブリング符号を選定する、 ステップを含む合成信号復号方法。
  16. 【請求項16】請求項15記載の方法において、さらに、 (l)各関連する符号化信号の信号強度に従って前記ス
    クランブリング符号を順序付けする、 ステップを有し、 前記選定ステップ(k)には前記次のスクランブリング
    符号をその相対順序に基いて選定する、 ステップが含まれる合成信号復号方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の方法において、前記順序
    付けステップ(l)には (n)前記符号化信号の信号強度の最近の履歴に基いて
    前記順序を予測する、 ステップが含まれる合成信号復号方法。
  18. 【請求項18】請求項15記載の方法において、前記実行
    ステップ(c)には、 (o)前に抽出された符号化信号に付随するスクランブ
    リング符号を使用して前記残部合成信号をデスクランブ
    ルし、 (p)ステップ(o)でデスクランブルされた前記信号
    を前記符号語を使用して変換し複数の変換成分を発生す
    る、 ステップが含まれる合成信号復号方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載の方法において、前記除去
    ステップ(d)には、 (q)前記付随インデクスに対応する任意の変換成分を
    ゼロに設定し、 (r)残部変換成分を逆変換し、 (s)ステップ(r)で発生する前記逆変換された合成
    信号をステップ(o)で使用された前記スクランブリン
    グ符号により再スクランブルする、 ステップが含まれる合成信号復号方法。
  20. 【請求項20】請求項18記載の方法において、ステップ
    (o)で使用される前記スクランブリング符号は前記符
    号化信号の相対信号強度に基いて選定される合成信号復
    号方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載の方法において、ステップ
    (o)で使用される前記スクランブリング符号は最大信
    号強度を有する符号化信号に付随するスクランブリング
    符号である合成信号復号方法。
  22. 【請求項22】請求項15記載の方法において、さらに、 (t)前記合成信号のいくつかのサンプルを集め、 (u)前記サンプルを演算結合し、 (v)ステップ(u)の結合結果を結合サンプル数で除
    して商を求め、 (w)ステップ(u)の結合プロセスを使用して前記商
    を前記サンプルとを演算結合する、 ステップからなる合成信号復号方法。
  23. 【請求項23】符号化された信号が重畳している合成信
    号の復号システムにおいて、該システムは 各々が前記合成信号および一連の符号語を受信する手段
    と前記符号語の一つに付随する符号化信号を前記合成信
    号から抽出する手段を有する複数の信号抽出段と、 前記抽出手段により前に抽出された前記符号化信号の一
    つに関連する残留信号を前記合成信号の残部から除去す
    る手段を有する少くとも一つの信号除去段 を具備する合成信号復号システム。
  24. 【請求項24】請求項23記載のシステムにおいて、前記
    除去手段は各々が前に抽出された別々の前記符号化信号
    に関連する残留信号を除去する複数の除去段を含んでい
    る合成信号復号システム。
  25. 【請求項25】請求項23記載のシステムにおいて、各信
    号抽出段はさらに、 被復号符号化信号に付随するスクランブリング符号を使
    用して前記合成信号をデスクランブルする第1の手段
    と、 前記デスクランブルされた信号を変換して各々が付随す
    る符号語を有する複数の変換成分を発生する第1の手段
    と、 前記合成信号の残部を次の抽出段へ送信する第1の手段 を具備する合成信号復号システム。
  26. 【請求項26】請求項25記載のシステムにおいて、前記
    抽出手段は、 最大値を有する変換成分を復号信号として決定する手段
    と、 前記復号信号を除去する手段と、 残りの変換成分を逆変換する第1の手段と、 前記付随するスクランブリング符号を使用して前記逆変
    換された信号を再スクランブルして前記残りの合成信号
    を発生する第1の手段、 を含む合成信号復号システム。
  27. 【請求項27】請求項26記載のシステムにおいて、前記
    除去段は 前の抽出段で抽出された符号化信号に付随する前のスク
    ランブリング符号を使用して前記残りの合成信号をデス
    クランブルする第2の手段と、 前記第2のデスクランブリング手段から受信した前記デ
    スクランブルされた信号を前記符号語に基づいて変換し
    て複数の第2の変換成分を発生する第2の手段と、 前記前に抽出された信号に付随する符号語に対応する任
    意の第2の変換成分信号をゼロに設定する手段と、 残りの変換成分を逆変換する第2の手段と、 前記第2の逆変換手段から受信する信号を再スクランブ
    ルして前記残りの合成信号を発生する第2の手段と、 前記再スクランブルされた合成信号を次の信号抽出段へ
    送信する手段を含む合成信号復号システム。
  28. 【請求項28】請求項27記載のシステムにおいて、前記
    スクランブリング符号は前記合成信号内の全ての符号化
    信号の信号強度に関する付随符号化信号の信号強度に基
    づいて選定される合成信号復号システム。
  29. 【請求項29】請求項28記載のシステムにおいて、最大
    信号強度を有して前に復号された信号に付随する前記ス
    クランブリング符号が前記第2のデスクラングリング手
    段により選定される合成信号復号システム。
  30. 【請求項30】請求項23記載のシステムにおいて、各信
    号抽出段は相対信号強度に基づいて第1の抽出段が最強
    符号化信号を抽出するような順序で符号化信号を順次抽
    出する合成信号復号システム。
  31. 【請求項31】符号化信号およびそのいくつかの時間遅
    延エコーが重畳している合成信号の復号方法において、
    該方法は、 (a)一連の符号語を前記合成信号の複数の時間シフト
    された信号部と相関させて各時間シフト合成信号に関す
    る1組の相関値を発生し、 (b)前記各時間シフト合成信号に関する前記相関値の
    各組全てを結合して1組の相関値を発生し、 (c)前記結合された組の中の最大相関値に対応する符
    号語を決定し、 (d)少くとも一つの前記時間シフト合成信号から前記
    決定された符号語を減算する、 ステップを含む合成信号復号方法。
  32. 【請求項32】請求項31記載の方法において、前記結合
    ステップ(b)には各組の相関値からの対応する値の2
    乗値を加算することが含まれる合成信号復号方法。
  33. 【請求項33】請求項31記載の方法において、前記結合
    ステップ(b)には各時間シフト合成信号に付随する複
    素重み付け係数を使用して各組の相関値からの対応する
    値を重み付けして加算することが含まれる合成信号復号
    方法。
  34. 【請求項34】請求項31記載の方法において、前記相関
    ステップ(a)はウォルシュ−マダマール変換を使用し
    て実行される合成信号復号方法。
  35. 【請求項35】請求項34記載の方法において、前記減算
    ステップ(d)には前記ウォルシュ−アダマール変換の
    一成分をゼロに設定してさらに逆ウォルシュ−アダマー
    ル変換を実行することが含まれる合成信号復号方法。
  36. 【請求項36】請求項31記載の方法において、前記減算
    ステップ(d)は各時間シフト合成信号に対してその信
    号強度に応じた順序で実行される合成信号復号方法。
  37. 【請求項37】請求項36記載の方法において、前記順序
    はステップ(c)で決定された前記符号語に対応する前
    記各組の相関値の大きさの降順とされる合成信号復号方
    法。
  38. 【請求項38】請求項37記載の方法において、相関の大
    きさの高い時間シフト合成信号に対する前記ステップ
    (d)の完了後に相関の大きさが低い時間シフト合成信
    号に対応する1組の相関値が再計算される合成信号復号
    方法。
  39. 【請求項39】請求項35記載の方法において、前記相関
    ステップ(a)の前に被復号信号に対応するスクランブ
    リング符号により前記合成信号がデスクランブルされる
    合成信号復号方法。
  40. 【請求項40】請求項39記載の方法において、前記逆変
    換信号は前記スクランブリング符号を使用して再スクラ
    ンブルされる合成信号復号方法。
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