JP2994244B2 - 熱転写型被記録材料 - Google Patents

熱転写型被記録材料

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JP2994244B2 JP7259490A JP25949095A JP2994244B2 JP 2994244 B2 JP2994244 B2 JP 2994244B2 JP 7259490 A JP7259490 A JP 7259490A JP 25949095 A JP25949095 A JP 25949095A JP 2994244 B2 JP2994244 B2 JP 2994244B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱昇華性染料を含
有する色材層が設けられた色材シートからサーマルヘッ
ド等での加熱により前記色材層中の熱昇華性染料が昇華
転写して記録画像を得ることが出来る熱転写型被記録材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱昇華型染料を含有した色材層を有する
熱転写シートと該熱転写シートの背後面からサーマルヘ
ッドの加熱により移行する昇華染料を受理する熱転写型
被記録材料とを用いる昇華型熱転写記録方式は、階調再
現性に優れたカラー写真に近いカラーハードコピーを提
供するものとして注目されている。
【0003】従来、熱転写型被記録材料としては、熱可
塑性のブチラール樹脂等をバインダーとし、微粉末シリ
炭酸カルシウム等を混合分散させた塗工液を上質紙
等の基材上に塗布乾燥して染料受理層を形成していた。
しかしながら、上質紙のような表面平滑性の低い基材に
染料受理層を形成させた場合、特にハイライト部等に転
写抜けが発生し階調再現性に優れ且つ美麗な記録画像
を得ることが出来ない。特にハイライト部の多い画像で
は転写抜けは致命的な欠陥となっていた。また、表面平
滑性の低い基材を使用した熱転写型被記録材料は、色材
シートの色材層面と熱転写型被記録材料の染料受理層面
とを重ね合わせ画像記録させる際の密着性が劣るため、
染料受理層への昇華染料の染料染着が起こり難く光沢
度及び画像濃度の高い記録画像を得ることが出来ない問
題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の記録
画像の階調再現性画像濃度特性及び画像光沢度等の問
題点を解消し、熱転写型被記録材料の表面平滑性に優れ
ると共に記録画像が常に安定した色彩・色調値を示す熱
転写型被記録材料を提供することを課題とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の問
題点を解決すべく鋭意検討した結果、離型シートの離
層上に染料受理層を形成した積層体を作成し、該積層体
の該染料受理層上にコロイダルシリカ複合体アクリルエ
マルジョンをその固形分が全体の合成樹脂の固形分に対
して30〜70重量%となるように配合して成る合成樹脂を
塗布乾燥させ、乾燥塗膜の軟化点が45〜80℃と成るよう
に形成した転写シートを作成し、ドライラミネート方式
により該合成樹脂層面とベース紙とを接着剤層を介して
一体化せしめた後、該離型シートを剥離除去することに
より表面平滑度が王研式高平滑度計で10000秒以上の染
料受理層であることを特徴とすることにより、前述の問
題点が解消されることを見い出し本発明に至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
を更に詳細に説明する。図1は本発明の転写シートの断
面構成図であって、転写シート4は離型シート1の上に
染料受理層2及び合成樹脂層3を有している。本発明の
離型シートは、プラスチックシート支持体上に離型層
を形成させたものである。プラスチックシート支持体と
しては、ポリエチレンポリプロピレンポリエチレン
テレフタレートトリアセテートポリカーボネート等
のプラスチックシートを挙げることが出来る。特に2軸
延伸されたポリエチレンテレフタレートが強度耐熱
寸法安定性等に於いて優れており好ましい。プラス
チックシート支持体の厚みとしては、特に限定はないが
12〜150μmが適当である。また、プラスチックシート支
持体上に形成される離型層用樹脂は、プラスチックシー
ト支持体との接着性染料受理層との離型性及び塗工適
性等を考慮して選択されるべきであり、アクリル/ステ
アリン酸の共重合体と有機酸とを熱架橋して成る離型剤
を使用するのが好ましい。プラスチックシート支持体上
に形成される離型層の形成厚みは0.1〜7.0μmが好まし
く、特に0.5〜5.0μmが好適である。
【0007】本発明の離型層は、必要に応じて粒子径0.
01〜5μmの二酸化硅素炭酸カルシウムアルミナな
どの無機顔料やポリエチレンポリプロピレンポリ
エチレンテレフタレートポリスチロールポリカーボ
ネートアクリル酸エチル樹脂メタクリル酸樹脂等の
プラスチックパウダー、更に、澱粉セルロースなどの
微粉末でマット化(粗面化)することも可能であり、マ
ット化度の程度はマット化剤の種類粒子径及び添加量
によってコントロールすることも可能である。
【0008】本発明に於いて、離型シート1上に形成さ
れる染料受理層2は、熱転写シートからサーマルヘッド
の加熱により移行して来る昇華染料を受理する働きを成
すものである。本発明の染料受理層には染料染着性に
優れる樹脂が含まれている。染料染着性に優れる樹脂と
しては、ポリエステル塩化ビニル/酢酸ビニル/無水
マレイン酸の三元共重合体樹脂を用いることが好まし
く、その他ポリ酢酸ビニルスチレンアクリルエチ
レン酢酸ビニル共重合体樹脂等のような昇華染料を染着
し得る樹脂を用いることが出来る。染料受理層に使用
されるその他の成分として、染料受理層の白色度及び画
像のコントラストを向上させる目的で炭酸カルシウム
酸化チタンシリカなどの無機顔料及びポリスチレン
ポリエチレン尿素/ホルマリン樹脂メチルセルロー
スなどの有機顔料を用いることも可能である。
【0009】また、画像記録時の熱転写シートと熱転写
型被記録材料との融着を防止するために、非反応型のメ
チルスチリル変成シリコーンオイル或いはアクリル/シ
リコーンのグラフトポリマーポリウレタン/シリコー
ンのグラフトポリマー自己架橋型シリコーン変成アク
リル樹脂フッソパウダーシリコーンパウダー等の各
種添加剤を添加することも可能である。
【0010】本発明の染料受理層は、染料受理層
の表面平滑性に優れると共に記録画像の階調再現性
像濃度特性及び画像光沢度が高く、且つ安定した色彩・
色調を示すようにするために離型層上に表面平滑度が10
000秒以上となるように形成させたものが好ましい。平
滑度が10000秒未満の場合には、画像記録時の熱転写シ
ートと熱転写型被記録材料との密着性が不充分となるた
め、染料染着効率が低下し階調再現性及び画像濃度が劣
る記録画像となり好ましくない。また、離型層上に形成
する染料受理層の乾燥塗膜の形成厚みは0.5〜5.0μm
が好ましい。特に好ましくは乾燥塗膜の形成厚みが1.0
〜3.0μmである。
【0011】次に、本発明の染料受理層2上に形成する
合成樹脂層3は、染料受理層との接着性はもとより、熱
転写シートからサーマルヘッドの加熱により移行して来
る昇華染料を合成樹脂層表面で止め記録画像の画像
濃度を高めると共にサーマルヘッドからの熱で合成樹脂
層が熱変形を起こさず染料受理層表面の表面平滑性を低
下させることの無い耐熱性を有することが要求される。
また、昇華染料を染料受理層に効率良く染料染着させ
るための熱転写シートと熱転写型被記録材料との密着性
を高めるべく適度な柔軟性も要求される。
【0012】本発明に於ける合成樹脂層は、コロイダ
ルシリカ複合体アクリルエマルジョンをその固形分が全
体の合成樹脂の固形分に対して30〜70重量%となるよう
配合して成る合成樹脂を塗布乾燥させ、乾燥塗膜の軟
化点が45〜80℃と成るように形成させたものである。合
成樹脂層に使用する合成樹脂としては、アクリルエマ
ジョンに単にコロイダルシリカを混合した(コールドブ
レンド)ものでなく、コロイダルシリカをシランカップ
リング剤のようなものでアクリルエマルジョンに結合さ
せてコロイダルシリカの分散性を高め安定した樹脂特性
を発現することのできるコロイダルシリカ複合アクリ
ルエマルジョンを主バインダーとし、他の合成樹脂を配
して成るものである。他の合成樹脂としては、ポリエ
ステルスチレンアクリルポリビニルアルコール
リエチレンアクリル等の合成樹脂である。
【0013】本発明の合成樹脂層を形成するコロイダ
ルシリカ複合アクリルエマルジョンの固形分が全体の合
成樹脂の固形分に対して30%未満の場合には、耐熱性及
び断熱性が低下し画像記録時のサーマルヘッドの熱で合
成樹脂層の熱変形に伴う染料受理層の表面平滑性が低下
し画像濃度及び画像光沢度が劣る記録画像となり好まし
くない。また、逆にコロイダルシリカ複合アクリルエマ
ルジョンの固形分が全体の合成樹脂の固形分に対して70
%超の場合には、硬い塗膜となり柔軟性の低下が大きく
画像記録時の熱転写シートと熱転写被記録材料との密着
性が不充分となるため、昇華染料の染料染着効率が低下
し階調再現性及び画像濃度の劣る記録画像となり好まし
くない。
【0014】本発明の合成樹脂層の乾燥塗膜の軟化点
が45℃未満の場合には、画像記録時のサーマルヘッドの
熱で合成樹脂層が熱変形を起こし染料受理層表面に
悪影響し表面平滑性の低下となるため画像光沢度が劣
る記録画像となり好ましくない。また、昇華染料の染料
染着適性が向上するため昇華染料の染着密度低下に伴い
画像濃度及び画像光沢度が劣る記録画像となり好ましく
ない。逆に乾燥塗膜の軟化点が80℃超の場合には、硬い
塗膜となり柔軟性の低下が大きく画像記録時の熱転写シ
ートと熱転写型被記録材料との密着性が不充分となるた
め、昇華染料の染料染着効率が低下し階調再現性及び画
像濃度の劣る記録画像となり好ましくない。
【0015】また、合成樹脂層には炭酸カルシウム
酸化チタンシリカ等の無機顔料、蛍光増白剤、酸化防
止剤を添加することは公知であり、本発明に於いても合
成樹脂層にこれ等の添加剤を添加することは可能であ
る。尚、軟化点は、Thermomechanical Analyzer,商品
名TMA-2940(Dupont社製)にて測定した軟化温度で
表示する。次に、図2は転写シート4の合成樹脂層
とベース紙6とを接着剤層5を介してドライラミネート
方式により一体化せしめた後、離型シートを剥離除去
している様子を現す断面構成図である。また、図3は図
2で離型シートを剥離除去し得られた本発明に係る熱転
写型被記録材料7の断面構成図である。
【0016】本発明の転写シートとベース紙とを接
着するための接着層5は、ポリウレタン系の2液型接着
剤或いはアクリル系の2液型接着剤等の公知の接着剤を
使用することが出来る。接着剤の形成厚みは3〜8μm
程度が好ましい。本発明に使用するベース紙6として
は、コート紙アート紙合成紙キャスト紙等の公知
のものが使用可能であり、50〜200g/m2の重量のもの
が好ましい。尚、本発明に於いて離型シート1の離型剤
及び染料受理層2及び合成樹脂層3及び接着剤層5の塗
料を形成させる方法としては、マイヤーバーコーティン
グラビアコーティングエアナイフコーティング
ロールコーティング等のコーティング方法により塗布、
乾燥して形成することが出来る。
【0017】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、具体例によって限定されるものではない。
尚、実施例中の部は、固形分重量比率を示す。
【0018】実施例1 厚さ50μmの透明なポリエチレンテレフタレートの片面
に、下記組成の塗料を塗布乾燥して厚さ3μmの離型層
を形成し離型シートを得た。 [離型層用処方] 離型剤(商品名テスファイン322、日立化成ポリマー(株)製) 15部 硬化剤(パラトルエンスルフォン酸、関東化学(株)製) 5部 マット化剤(商品名ミズカシールSK7(粒子径1.5μm)水澤化学(株)製)5部 トルエン 25部 酢酸エチル 25部 メチルエチルケトン 25部
【0019】次に、この離型層上に下記組成の塗料を塗
布乾燥して厚さ2μmの染料受理層を得た。 [染料受理層用処方] ポリエステル樹脂(商品名エリーテルUE3320、ユニチカ(株)製 15部 酸化チタン(商品名FA55W、古河機械金属(株)製) 5部 融着防止剤(商品名SA45、帝国化学(株)製) 1部 帯電防止剤(商品名エリークPS-909、吉村油化学(株)製) 2部 トルエン 25部 酢酸エチル 25部 メチルエチルケトン 20部 ジメチルホルムアミド 7部
【0020】次いで、この染料受理層上にコロイダルシ
リカ複合アクリルエマルジョン(商品名モビニール80
30、ヘキスト合成(株)製)とポリエステル樹脂(商品名
バイロナールMD1200、東洋紡(株)製)とを全体の合成
樹脂の固形分に対して各固形分が30重量%と70重量%と
になるように混合した塗料を塗布乾燥して厚さが15μm
で軟化点が80℃の合成樹脂層を形成し転写シートを得
た。次いで、ドライラミネーターにて、得られた転写シ
ートの合成樹脂層上に下記に記載のポリウレタン系の接
着剤塗料を速度60m/min、乾燥温度が80℃で塗布乾燥し
厚さ5μmに形成し、コート紙(商品名NPiスーパー
アート127.9(g/m2)、日本製紙(株)製)と重ね合わせ
ラミ圧力5kg/cm2でラミネートにより一体化した後、
離型シートを剥離除去し、染料受理層面の王研式高平滑
度計による平滑度が11500秒の熱転写型被記録材料を得
た。
【0021】[接着剤層用処方] ポリウレタン樹脂(東洋モートン(株)製、商品名アドコート577-1) 15部 硬化剤(東洋モートン(株)製、商品名CAT−10L) 5部 トルエン 40部 酢酸エチル 40部 上記で得られた熱転写型被記録材料に就いて、昇華型熱
転写プリンターを用いてテストパターンをプリントし評
価用の記録画像を得た。尚、インクシートは市販の日本
ビクター(株)製の商品名BC−P241SJを使用し、熱
転写プリンターは市販の日本ビクター(株)製の商品名T
RUE PRINT2200(解像度300DPI、記録速度
7mm/秒)を使用した。
【0022】実施例2 合成樹脂層用塗料として、実施例1で使用したポリエス
テル樹脂を同種の商品名バイロナールMD1100(東洋紡
(株)製)に変更し乾燥塗膜の軟化点が45℃の合成樹脂
層とした以外は実施例1と同様にして染料受理層面の王
研式高平滑度計による平滑度が13000秒の転写型被記録
材料を作成した。
【0023】実施例3 合成樹脂層用塗料として、実施例1で使用したポリエス
テル樹脂をアクリル樹脂(商品名プライマルHA−8、
日本アクリル(株)製)に変更し、またコロイダルシリカ
複合体アクリルエマルジョンとアクリル樹脂とを全体の
合成樹脂の固形分に対して各固形分が70重量%と30重量
%とになるように変更し乾燥塗膜の軟化点が70℃の合
成樹脂層とした以外は実施例1と同様にして染料受理層
面の王研式高平滑度計による平滑度が11000秒の転写型
被記録材料を作成した。
【0024】比較例1 合成樹脂層用塗料として、実施例1のコロイダルシリカ
複合体アクリルエマルジョンとポリエステル樹脂とを全
体の合成樹脂の固形分に対して各固形分が25重 量%と75
重量%とになるようにし、乾燥塗膜の軟化点が70℃の合
成樹脂層とした以外は実施例1と同様にして染料受理
層面の王研式高平滑度計による平滑度が12000秒の熱転
写型被記録材料を作成した。
【0025】比較例2 合成樹脂層用塗料として、実施例3のコロイダルシリカ
複合体アクリルエマルジョンとアクリル樹脂とを全体の
合成樹脂の固形分に対して各固形分が75重量%と25重量
%とになるようにし、乾燥塗膜の軟化点が78℃の合成樹
脂層とした以外は実施例3と同様にして染料受理層面の
王研式高平滑度計による平滑度が8500秒の熱転写型被記
録材料を作成した。
【0026】比較例3 合成樹脂層用塗料として、実施例1で使用したポリエス
テル樹脂を同種の商品名バイロナールMD1400(東洋紡
(株)製)に変更し乾燥塗膜の軟化点が40℃の合成樹脂
層とした以外は実施例1と同様にして染料受理層面の王
研式高平滑度計による平滑度が13000秒の熱転写型被記
録材料を作成した。
【0027】比較例4 合成樹脂層用塗料として、実施例1で使用したポリエス
テル樹脂をポリビニルアルコール樹脂(商品名PVA11
7、クラレ(株)製)に変更し乾燥塗膜の軟化点が83℃
の合成樹脂層とした以外は実施例1と同様にして染料受
理層面の王研式高平滑度計による平滑度が9000秒の熱転
写型被記録材料を作成した。
【0028】比較例5 離型層用塗料として、実施例1で使用したマット化剤を
変更し粒子径3.5μmのシリカを5部添加した以外は実
施例1と同様にして染料受理層面の王研式高平滑度計に
よる平滑度が6500秒の熱転写型被記録材料を作成した。 [離型層用処方] 離型剤(日立化成ポリマー(株)製、商品名テスファイン322) 25部 硬化剤(関東化学(株)製、パラトルエンスルフォン酸) 5部 マット化剤(富士シリシア化学(株)製、商品名サイリシア445(粒子径3.5μm)) 5部 トルエン 25部 酢酸エチル 25部 メチルエチルケトン 15部
【0029】次いで、各熱転写型被記録材料に就いて、
下記の方法により各熱転写型被記録材料の平滑度光沢
画像濃度階調再現性保存性融着発生の有無等
の評価を行った。 (1)平滑度 染料受理層表面の平滑性は、王研式高平滑度計にて測定
した。 (2)光沢度 記録画像の光沢度は、(株)堀場製作所製の商品名グロス
チェッカーIG−310を使用し、照射角度60度に於ける
マゼンタ色の画像光沢度を測定した。 (3)画像濃度 記録画像の画像濃度は、マクベス(株)製のマクベスRD
−918型反射濃度計を使用しマゼンタ色の反射濃度を測
定した。
【0030】(4)階調再現性 記録画像を目視で確認し転写抜けの発生の無い部分をD
OT%で表記した。目標値は10%DOT再現である。 (5)記録画像の保存性 記録画像物を20℃、65%RHの環境下に30日間保存し
た。保存前後に於けるマゼンタ色の画像濃度差を表記し
た。画像濃度差目標値は0.10以下である。(画像濃度測
定:マクベスRD918型反射濃度計) (6)熱転写記録時の融着発生の有無 画像記録の際の熱転写シートの色材層面と各熱転写記録
用受像シートの染料受理層面との融着に就いては、剥離
音の発生の有無により評価した。各熱転写記録用受像シ
ートに就いての性能評価結果を表1及び表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】*表中の平滑度画像濃度画像光沢度は
表記した数値が大きい程良好な評価結果を示し、階調再
現性保存性は表記した数値が小さい程良好な評価結果
を示す。 *表中の総合評価の欄の○は目標範囲内であり良好な評
価結果を示し、△及び×は1或いは複数の性能項目に於
ける性能が目標未達であることを示す。
【0034】表2から明らかなように、合成樹脂層とし
コロイダルシリカ複合体アクリルエマルジョンをその
固形分が全体の合成樹脂の固形分に対して30〜70重量%
となるように配合して成る合成樹脂層を塗布乾燥させ、
乾燥塗膜の軟化点が45〜80℃と成るように形成した転写
シートを作成し、ドライラミネート方式により該合成樹
脂層面とベース紙とを接着剤層を介して一体化せしめた
後、該離型シートを剥離除去することにより、染料受理
層表面の王研式高平滑度が10000秒以上である熱転写型
被記録材料は、本発明の主目的である熱転写型被記録材
料の表面平滑性に優れると共に記録画像の階調再現性、
画像濃度特性及び画像光沢度に優れた色彩・色調の安定
した熱転写型被記録材料を得ることが出来た。また、比
較例では、何れのものでも記録画像の画像光沢度画像
濃度或いは階調再現性等の何れか、は複数の性能が本
発明の目標範囲外の熱転写型被記録材料であった。
【0035】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明の熱転写型
被記録材料は、離型シートの該離型層上に染料受理層及
コロイダルシリカ複合体アクリルエマルジョンをその
固形分が全体の合成樹脂の固形分に対して所定重量範囲
となるように配合し軟化点が限定された合成樹脂層を形
成させた転写シートを作成し、該転写シートの該合成樹
脂層面とベース紙とをドライラミネート法で接着剤層を
介して一体化物を作成した後、該離型シートを剥離除去
することにより作成することが出来る。本発明による熱
転写型被記録材料は、染料受理層の表面平滑性に優れる
ことは勿論のことであるが、従来品の問題点であった記
録画像の階調再現性画像濃度特性及び画像光沢度等の
問題点を解消し、記録画像が常に安定した色彩・色調値
を示す等優れた特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写シートの構成断面図である。
【図2】転写シートの合成樹脂層面とベース紙とを接着
剤層を介してドライラミネート方式により一体化せしめ
た後、離型シートを剥離除去している様子を現す断面構
成図である。
【図3】本発明に係る熱転写型被記録材料の断面構成図
である。
【符号の説明】
1 離型シート 2 染料受理層 3 合成樹脂層 4 転写シート 5 接着剤層 6 ベース紙 7 熱転写型被記録材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース紙上に、加熱により熱転写シート
    から移行する昇華染料を受理する染料受理層を有する熱
    転写型被記録材料であって、離型シートの該離型層上に
    染料受理層を形成した積層体を作成し、該積層体の該染
    料受理層上にコロイダルシリカ複合体アクリルエマルジ
    ョンをその固形分が全体の合成樹脂の固形分に対して30
    〜70重量%となるように配合して成る合成樹脂を塗布乾
    燥させ、乾燥塗膜の軟化点が45〜80℃と成るように形成
    した転写シートを作成し、ドライラミネート方式により
    該合成樹脂層面とベース紙とを接着剤層を介して一体化
    せしめた後、該離型シートを剥離除去することにより表
    面平滑度が王研式高平滑度計で10000秒以上の染料受理
    層を有することを特徴とする熱転写型被記録材料。
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