JP2992147B2 - サーマルヘッド印加エネルギー制御装置 - Google Patents

サーマルヘッド印加エネルギー制御装置

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JP2992147B2
JP2992147B2 JP3281787A JP28178791A JP2992147B2 JP 2992147 B2 JP2992147 B2 JP 2992147B2 JP 3281787 A JP3281787 A JP 3281787A JP 28178791 A JP28178791 A JP 28178791A JP 2992147 B2 JP2992147 B2 JP 2992147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド印加エ
ネルギー制御装置に関し、特に電源に電池を使用したフ
ァクシミリ装置などの感熱記録装置におけるサーマルヘ
ッド印加エネルギー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、記録装置の小型化が望まれてお
り、電源に電池を使用し、サーマル素子を駆動するサー
マル記録装置が開発されている。この種のサーマル記録
装置は、電池電源の消耗や負荷変動により電圧が変動す
るので、一般的には端子電圧が直接負荷に印加される構
成にはなっておらず、レギュレータやDC/DCコンバ
ータを用いて電圧の安定化を図っている。
【0003】しかしながら、最近では特開平2−203
3号公報に記載されているように、安定化電源を用いず
に、サーマルヘッドに印加される電池電源の電圧をA/
D変換器で検出し、CPUにより発熱エネルギーを演算
してパルス幅を制御することが行われている。そのパル
ス幅制御の一手段としては、特開昭61−188163
号公報に記載されているように、数回にわたって電圧値
のサンプリングを行い、各サンプリング間における発熱
エネルギー値Ptを演算し、累積器により開始からの累
積エネルギー値ΣPtを求め、濃度が安定する所定の基
準エネルギー値Wに至った時点でサーマルヘッドへの通
電を停止するパルス幅制御を行っている。
【0004】図9はその従来例のブロック図であり、図
10は図9各部の信号波形図である。図9および図10
(c)、(f)に示されるように、タイマ1から発生す
る第1のサンプリングクロック(SCLK1)により累
積電力量出力手段2のA/D変換器3からサンプリング
電圧値ADVを出力する。電圧/電力量変換器4は、図
10(d)、(g)に示すように、サンプリング電圧値A
DVに基づいて第2のサンプリングクロック(SCLK
2)のサンプリング間隔Tで電力量(発熱エネルギー
値)Ptを算出して出力する。次に、累積器5では、演
算した各発熱エネルギー値Ptを次式のように順次累積
して、図10(h)のように累積エネルギー値ΣPtを出
力する。
【0005】ΣPt=Pt1 +Pt2 +……Ptn
(V1 2/R)T+(V2 2/R)T+……+(Vn 2
R)T そして、パルス幅制御手段6では、この累積エネルギー
値ΣPtを端子7からの各環境下における安定した印字
濃度が得られる基準エネルギー値Wと比較器8で比較し
て、一致した時に図10(i)の記録終了信号ENDを出
力し、サーマルヘッドの発熱抵抗素子9への通電を停止
してパルス幅を制御していた。
【0006】従来、この種のサーマルヘッド印加エネル
ギー制御装置は、一般にシングルチップマイクロコンピ
ュータ、あるいは マイクロコンピュータを中心とした
メモリや入出力ポートなどで構成されている。例えば、
図11はシングルチップマイクロコンピュータに内蔵され
た逐次比較型のA/D変換器のブロック図である。図11
に示されるように、このA/D変換器は、入力回路10、
サンプリング&ホールド回路11、直列抵抗ストリング1
2、電圧コンパレータ13、逐次近似ロジック(SAR)1
4、そしてCR0〜CR3までの各レジスタ15で構成さ
れている。
【0007】その動作は、AN0〜AN7の8本のアナ
ログ入力が入力回路10でマルチプレクサされ、A/Dチ
ャンネルモードレジスタ16の指定により選択される。そ
の選択されたアナログ入力は、サンプリング&ホールド
回路11によってサンプリングされ、電圧コンパレータ13
の一方に入力される。そして、電圧コンパレータ13は、
アナログ入力と直列抵抗ストリング12の電圧タップとの
差を増幅する。
【0008】前記直列抵抗ストリング12は、A/D基準
電圧端子VAREFとA/DグランドAVss間に接続され、
2端子間を256 の等価な電圧ステップにするため、256
個の等価な抵抗が直列に接続されている。直列抵抗スト
リング12の電圧タップは、タップ・デコーダにより選択
され、このデコーダは8ビットのSAR14によってドラ
イブされる。
【0009】SAR14は、直列抵抗ストリング12の電圧
タップの値がアナログ入力の電圧値と一致するように、
SARの最上位(MSB)から1ビットづつ設定し、8
ビットの比較が終了したとき、SAR14は有効なデジタ
ルの結果を保持しており、その結果はCR0〜CR3の
レジスタ15にラッチ入力される。このように、従来のサ
ーマルヘッド印加エネルギー制御装置のシングルチップ
マイクロコンピュータに内蔵されるA/D変換器は、逐
次比較型のものが用いられていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のサーマルヘッド印加エネルギー制御装置にあっては、
A/D変換器が逐次比較型であったため、変換速度が遅
くなってしまうという問題があった。すなわち、図12は
従来のA/D変換時間のタイミングチャートである。図
12(a)および(b)に示されるように、A/D変換開
始アドレスがライト信号によって書き込まれると、図12
(c)に示す遅延時間tD 後に入力サンプリングが開始
され、サンプリング時間はtspl かかる。次に、逐次比
較を行うため、変換時間は全体でtCONVかかる。これを
一般的に使用されるCPUを用いて行った場合は、128
ステートメント以上かかり、CPUのクロック周波数を
4MHzとすると、一般に内部クロックが4分周されて
いることから1MHzとなり、これの256 ステートメン
ト分とすると、128 μsの変換時間が必要となる。この
変換時間を従来のファクシミリ装置において考えてみる
と、I/Oスピードが10msで、4分割されたサーマル
ヘッドが一般的であることから、1ストローブの全体時
間は2.5 msで終了する必要がある。すなわち、2.5 m
sの間に128 μsおきにサンプリングが行われるので、
1ストローブ時間内でのサンプリング回数は最大で19.5
回しか行えない。このように、従来はきめの細かいパル
ス幅制御ができないことから、サーマルヘッドの印字濃
度むらが生ずるという問題があった。
【0011】そこで、A/D変換器を外付けとし、高速
並列比較が可能なA/D変換器を用いることも考えられ
るが、コスト面で高価になってしまうという問題があっ
た。また、電源電圧値RVが大きくなると、発熱エネル
ギー値Ptが占めるエネルギー量も大きくなって、サン
プリング誤差による濃度むらが大きくなってしまうとい
う問題があった。
【0012】本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、高速処理可能なA/D変換器を用いるこ
となく、1サンプリング変換時間内に数回にわたる発熱
エネルギー値を演算処理してパルス幅を制御し、低コス
トで、濃度むらの少ない、サーマルヘッド印加エネルギ
ー制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、サー
マルヘッドに記録電圧を印加して駆動するサーマルヘッ
ド駆動手段と、記録電圧のサンプリングクロック信号お
よび動作用クロック信号を出力するクロック信号出力手
段と、サーマルヘッドの印字中の記録電圧をサンプリン
グして逐次検知する逐次電圧検知手段と、該検知した電
圧値に基づいて所定間隔分の発熱エネルギーに変換する
発熱エネルギー変換手段と、該発熱エネルギーを累積演
算して累積エネルギー値を出力する累積エネルギー出力
手段と、該累積エネルギー値と予め設定された各環境下
における安定した印字濃度を得るための基準エネルギー
値とを比較し、その比較結果に基づいてサーマルヘッド
駆動手段の駆動パルス幅を制御するパルス幅制御手段
と、を備えたサーマルヘッド印加エネルギー制御装置に
おいて、前記クロック信号出力手段は、1サンプリング
間隔をn分割するクロック信号が出力可能であって、検
知電圧値に基づいて変換された1サンプリング間隔分の
発熱エネルギーをn分割したn分割クロック信号で該n
分割された発熱エネルギーを累積演算し、n分割クロッ
ク信号で累積エネルギー値と基準エネルギー値とを比較
してサーマルヘッドの駆動パルス幅を制御することを特
徴とする。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載のサーマ
ルヘッド印加エネルギー制御装置において、前記クロッ
ク信号出力手段は、1サンプリング間隔をn分割するク
ロック信号と、それをさらにm分割するクロック信号と
が出力可能であって、検知電圧値に基づいて変換された
1サンプリング間隔分の発熱エネルギーをn分割し、そ
れをさらにm分割して、n×m分割クロック信号でそれ
らの発熱エネルギーを累積演算し、n×m分割クロック
信号で累積エネルギー値と基準エネルギー値とを比較し
てサーマルヘッドの駆動パルス幅を制御することを特徴
とする。
【0015】請求項3の発明は、請求項2記載のサーマ
ルヘッド印加エネルギー制御装置において、サンプリン
グ間隔毎の記録電圧値が連続して同じ値をとる場合は、
先に変換したn分割された発熱エネルギーの1/mの発
熱エネルギーを用いて、連続するサンプリング間隔もn
×m分割クロック信号で連続して累積演算し、n×m分
割クロック信号で累積エネルギー値と基準エネルギー値
とを比較してサーマルヘッドの駆動パルス幅を制御する
ことを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明では、クロック信号出力手
段から1サンプリング間隔をn分割するクロック信号を
出力し、そのクロック信号を使って逐次検知した電圧値
を発熱エネルギーに変換し、それを累積演算して、累積
エネルギー値と基準エネルギー値とを比較する。このた
め、1サンプリング間隔中に比較動作をn回行うので、
サーマルヘッドの駆動パルス幅が細かく制御できる。
【0017】請求項2記載の発明では、クロック信号出
力手段から1サンプリング間隔をn分割するクロック信
号と、それをさらにm分割するクロック信号とを出力
し、それらのクロック信号を使って、最初は1サンプリ
ング間隔分の発熱エネルギーのn分割分を演算し、次か
らはその演算値の1/mの発熱エネルギーを演算して順
次出力し、この各発熱エネルギーをn×m分割クロック
で累積演算し、n×m分割クロックで累積エネルギー値
と基準エネルギー値とが比較される。このため、1サン
プリング間隔中の比較動作は、(n×m−n/m+1)
回行われることとなり、より細かく駆動パルス幅が制御
できる。
【0018】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
場合において、サンプリング毎の記録電圧値が連続して
同じ値をとる場合は、2回目以降の各サンプリング間隔
の最初に行っていた発熱エネルギーの演算を省略するこ
とが可能となり、1サンプリング間隔中の比較動作を2
回目以降は(n×m)回行えるようになり、さらに細か
く駆動パルス幅が制御できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の一実施例に係るサーマルヘッドの印加エネ
ルギー制御装置が内臓されたファクシミリ装置のブロッ
ク図である。図1に示すファクシミリ装置21は、電池電
源22から全ての電力が供給される。スキャナ23は原稿画
像を読み取って画情報の取り出しを行い、符号化復号化
部24は送信する画情報の符号化および受信した画情報の
化を行い、ステッピングモータ部25は送信原稿およ
び記録紙を移動させるための駆動系である。そして、プ
ロッタ部26は画情報を感熱記録紙に記録するもので、サ
ーマルヘッドを有し、そのサーマルヘッドには、多数の
発熱体素子が配置されている。
【0020】網制御装置27は、回線Lとの接続、発信先
電話番号である選択信号の送出、および着信の検出など
により、所定の発着信動作を行う。モデム28は画情報を
変復調して伝送すると共に、伝送制御手順における各種
手順信号を伝送する。通信制御部29はこれら網制御装置
27とモデム28とを制御してファクシミリ通信を実行す
る。操作表示部30は装置の動作を表示すると共に、オペ
レータがこれを使って各種操作を行う。システム制御部
31はマイクロ・コンピュータおよび各種電子回路を備
え、ファクシリ装置21内の各部を制御する。
【0021】サーマルヘッド制御部32は、記録電圧をサ
ンプリングしてデジタルの電圧値に逐次変換するA/D
変換部(逐次電圧探知手段)32aが内蔵されたシングル
チップ、マスクロコンピュータおよびクロック発信部
(クロック信号出力手段)32b等の各種電子回路を備
え、プロッタ部26を制御して、サーマルヘッドの発熱体
素子を所定の温度まで発熱させて印字動作を行わせる。
また、サーマルヘッド制御部32には、図示していない
が、A/D変換部32aの電圧値に基づいて発熱エネルギ
ー値Ptを演算するエネルギー演算器(発熱エネルギー
変換手段)と、その演算結果を累積して累積エネルギー
値ΣPtを算出する積分器(累積エネルギー出力手段)
とその積分器の演算結果に基づいて感熱記録紙を各環境
下において安定して発色させるように基準エネルギー値
との比較を行い、サーマルヘッドの駆動パルス幅を制御
するパルス幅制御部(パルス幅制御手段)とを備えてい
る。
【0022】次に、作用を説明する。図2は本実施例に
係る記録電圧のサンプリングのタイミングチャートであ
り、(a)は電源電圧RV、(b)はサーマルヘッド制
御信号THS、(c)はサンプリングクロックSCLK
である。図2(a)に示されるように、サーマルヘッド
に印加される電源電圧RVは、(b)のサーマルヘッド
制御信号THSがオンすると、そのサーマルヘッドの抵
抗値負荷によって電圧変動が生じる。この電圧変動した
RVを逐次検知するために、図1のA/D変換部32aを
クロック発振部32bからのサンプリングクロックSCL
Kによってt1 〜t10のサンプリング間隔で、電圧値の
サンプリングを開始する。しかし、従来はA/D変換器
が逐次比較型であったため、A/D変換処理時間が大き
くなり、10数回程度しかサンプリングが行われず、細か
いパルス幅制御ができないことによる濃度むらが生じて
いた。
【0023】図3各図は請求項1記載の発明に係るサー
マルヘッドの制御動作を説明するタイミングチャートで
ある。本実施例では、図3(a)に示すサンプリングク
ロックta でサンプリングされた電源電圧値RVを図
3(b)に示すように、一定のA/D変換処理時間後に
データa(da)として遅れて出力される。daの出力
終了後は、次のサンプリング・クロックtbでサンプリ
ングされた電圧値に対応するデータb(db)が出力さ
れる。
【0024】前記A/D変換データのdaは、データが
安定して出力された後、図3(c)に示すデータラッチ
パルスLaにより、ラッチされ、また、データb(d
b)は、ラッチLbによりラッチされる。ここで、従来
であれば1サンプリング時間Δt間の発熱エネルギーを
演算してPt求めていたが、本実施例では、図3
(d)に示すように、1サンプリング時間中に同一の電
圧値データを用いてΔtの1/4の時間における1/4
Ptを4回演算するものである。すなわち、本実施例で
は、クロック発振部32bから1サンプリング時間Δtを
4分割するサンプリングクロック信号を出して、1/4
Ptを求め、それぞれPta1 、Pta2 、Pta3
Pta4 とする。同様に、A/D変換データdbも1サ
ンプリング時間中に4回の演算を行って、それぞれPt
1 、Ptb2 、Ptb3、Ptb4 とする。このよう
にして求められた各発熱エネルギー値Ptは、図3
(e)に示すように、順次積分器によって累積される。
そして、この積分演算値ΣPtを基準エネルギー値であ
るスレッシュレベルWと比較して、これを越えた時点
(図中の2点鎖線の時点)でサーマルヘッドをオフにす
ることが望ましい。しかし、図3(f)に示されるよう
に、従来はPta1 、Ptb1 、Ptc1 時でしか比較
できなかったため、スレッシュレベルWよりΔPtだけ
ずれることとなる。このΔPtの誤差は、サーマルヘッ
ドの印字濃度むらとなって表われる。
【0025】しかしながら、図3(g)に示されるよう
に、本実施例では、……Ptb1 、Ptb2 、Ptb3
……と従来の1/4の間隔で細かく比較が行われて、サ
ーマルヘッドを制御するので、Ptb3 時にスレッシュ
レベルWを越えたと判断され、サーマルヘッドをオフす
る制御信号THSが出力される。このように、本実施例
では従来例と比べてΔPtの誤差が小さくなり、印字濃
度むらを低減することができる。
【0026】図4は請求項1記載の発明に係る動作フロ
ーチャートである。図4に示されるように、請求項1の
動作は、まず、ステップ100 でサーマルヘッド制御信号
THSをオンし、次に、ステップ101 でサンプリングク
ロックSCLKにより電圧値のサンプリングを開始す
る。そして、ステップ102 ではA/D変換が終了したか
否かを検知するまで繰り返し、検知した場合はA/D変
換データを安定したデータとするためにメモリにラッチ
する(ステップ103 )。そして、ステップ104 で次のサ
ンプリングを開始し、ステップ105 で1サンプリング時
間Δtの1/4時間における発熱エネルギー値、すなわ
ち1/4Ptを演算する。そして、ステップ106 でサー
マルヘッドに印加される累積エネルギー値ΣPtを演算
し、感熱記録紙を各環境下において安定した発色が得ら
れるような基準エネルギー値のスレッシュレベルWと比
較する(ステップ107 )。レベルに満たない場合は、ス
テップ108 で1サンプリング時間中に4回演算したか否
かを判別し、3回以下の時はステップ105 へ移り、4回
目はステップ102 に移って上記と同様な処理が行われ
る。ステップ107 でスレッシュレベルを越えたと判断を
された場合は、ステップ109 でサーマル制御信号THS
をオフして、サーマルヘッドに対するエネルギーの印加
を停止し、サンプリングを終了する(ステップ110 )。
【0027】なお、上記実施例では、1サンプリング時
間内に4回の発熱エネルギー値の演算を行う例を示した
が、この回数に制限されない。図5各図は請求項2記載
の発明に係るサーマルヘッドの制御動作を説明するタイ
ミングチャートである。図3に示す請求項1では、1サ
ンプリング時間中に4回の演算処理を行い、Pta1
Pta4 を求めて、ΔPtの積分演算を行っている。し
かし、請求項2ではPta1 〜Pta4 はデータラッチ
パルスされたA/D変換データdaより演算したもの
で、同じ値をとるため、Pta1 =Pta 2 =Pta3
=Pta4 が成り立つ点に着目し、Pta1 のみを演算
して、残りのPta2 〜Pta4 には同じ値を用いるよ
うにしたことを特徴とする。これにより、演算時間を短
縮することができる。
【0028】例えば、図5(d)に示す例は、演算時間
を1/2に短縮できた場合であり、Pta1 の演算結果
を1/2にして、この1/2Pta1 の値を用いて順次
累積し、ΣPtの演算を行い、スレッシュレベルWとの
比較を行えば、さらに細かくサーマルヘッドの駆動パル
ス幅を制御することができる。このため、図5では、積
分演算値ΣPtがスレッシュレベルWと一致した時点で
サーマルヘッドの制御信号をオフすることができ、さら
に濃度むらを低減させることができる。
【0029】図6は請求項2記載の発明に係る動作フロ
ーチャートであり、図4と異なる動作部分のみを図示し
たものである。図4のAに続いて、ステップ204 で次の
サンプリングを開始し、ステップ205 でサンプリング時
間Δtの1/4時間における発熱エネルギー値、すなわ
ち1/4Ptを演算し、その結果に基づいて、さらに1
/8Ptを演算する。この1/8Ptは、1/4Ptの
値を1ビットシフトしたものである。次にステップ206
でサーマルヘッドに印加される累積エネルギー値ΣPt
を演算し、感熱記録紙を各環境下において安定した発色
が得られるような基準エネルギー値のスレッシュレベル
Wと比較する(ステップ207 )。レベルに満たない場合
は、ステップ208 で1サンプリング時間中に7回演算し
たか否かを判別し、7回以下の時はステップ206 へ移
り、7回目の場合はBを経て図4のステップ102 に移っ
て上記と同様な処理が行われる。ステップ207 でスレッ
シュレベルを越えた場合は、Cを経て図4のステップ10
9 以下の動作が行われる。
【0030】図7各図は請求項3記載の発明に係るサー
マルヘッドの制御動作を説明するタイミングチャートで
ある。請求項3は、図5に示す請求項2の処理に対し
て、サンプリングした電圧値が連続して同じ値をとる場
合、つまり、図5(b)に示すA/D変換データのda
とdbとが同じ場合は、同図(d)でPta1 =Ptb
1 となる。このため、Ptb1 の演算を行わずに、1/
2Pta1 のみを使ってデータb(db)のサンプリン
グ間隔における発熱エネルギー値とする。これにより、
請求項3では、連続するサンプリング間隔において、発
熱エネルギーの出力が7分割であったものを8分割にす
ることが可能となり、さらに誤差の発生時期を小さくし
て、濃度むらを低減することができる。
【0031】図8は請求項3記載の発明に係る動作フロ
ーチャートであり、図4と異なる動作部分のみを図示し
たものである。図4のAに続いて、ステップ304 で次の
サンプリングを開始し、ステップ305 で前のサンプリン
グにおいてA/D変換したラッチデータLaと今A/D
変換を行ったラッチデータLbとを比較する。La≠L
bの場合は、ステップ306 で上記請求項2と同様に、1
/4Pt演算と1/8Pt演算とを行う。La=Lbの
場合は、ステップ306 の演算を行わずに、前回の1/8
Ptの演算値を用いる。次に、ステップ307 でサーマル
ヘッドに印加される累積エネルギー値ΣPtを演算し、
感熱記録紙を各環境下において安定した発色が得られる
ような基準エネルギー値のスレッシュレベルWと比較す
る(ステップ308 )。レベルに満たない場合は、ステッ
プ309 において、上記ステップ305 でLa≠Lbの時
は、7回演算したか否かを判別し、La=Lbの時は8
回演算したが否かをそれぞれ判別する。ステップ309
で、NOの場合は、ステップ307 へ移り、YESの場合
はBを経て図4のステップ102 に移って上記と同様な処
理が行われる。ステップ308 でスレッシュレベルを越え
た場合は、Cを経て図4のステップ109 以下の動作が行
われる。
【0032】以上述べたように、本実施例のサーマルヘ
ッド印加エネルギー制御装置は、1サンプリング間隔を
複数に分割して、各発熱エネルギー値を演算し、これら
を順次累積演算してサーマルヘッドの印加エネルギーで
ある累積エネルギー値を算出し、スレッシュレベルと比
較するため、制御誤差が少なくなり、濃度むらを低減さ
せることができるようになった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、1サンプリング時間Δt中に、1回のA/
D変換データに基づいてn回に分割したΔt/n間の発
熱エネルギー値を演算し、これを累積した積分演算値Σ
PtをΔt/n間毎にスレッシュレベルWと比較するこ
とによって、サーマルヘッドを細かく制御することがで
きるので、サンプリング誤差が小さくなり、高速処理が
可能なA/D変換器を用いることなく、低コストで、か
つ印字濃度むらの少ないサーマルヘッド印加エネルギー
制御装置とすることができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、1サンプリ
ング時間Δt中に、Δt/n間の発熱エネルギー値を1
回演算し、それをさらにm分割したΔt/n・m間の発
熱エネルギー値を演算し、積分演算値ΣPtをΔt/n
・m間毎にスレッシュレベルWと比較することによっ
て、より細かくサーマルヘッドを制御することができる
ようになり、低コストで、かつ印字濃度むらを少なくす
ることができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、請求項2に
おいて連続してサンプリング電圧値が同じ場合は、先の
サンプリングで演算したΔt/n・m間の発熱エネルギ
ー演算値を用いて、累積するたびにスレッシュレベルW
と比較することにより、さらにサンプリング誤差が小さ
くなり、低コストで、かつ印字濃度むらを少なくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るサーマルヘッドの印加
エネルギー制御装置が内蔵されたファクシミリ装置のブ
ロック図である。
【図2】本実施例に係る記録電圧のサンプリングのタイ
ミングチャートであり、(a)は電源電圧RV、(b)
はサーマルヘッド制御信号THS、(c)はサンプリン
グクロックSCLKである。
【図3】請求項1記載の発明に係るサーマルヘッドの制
御動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】請求項1記載の発明に係る動作フローチャート
である。
【図5】請求項2記載の発明に係るサーマルヘッドの制
御動作を説明するタイミングチャートである。
【図6】請求項2記載の発明に係る動作フローチャート
である。
【図7】請求項3記載の発明に係るサーマルヘッドの制
御動作を説明するタイミングチャートである。
【図8】請求項3記載の発明に係る動作フローチャート
である。
【図9】従来例のブロック図である。
【図10】図9各部の信号波形図である。
【図11】シングルチップマイクロコンピュータに内蔵さ
れた逐次比較型のA/D変換器のブロック図である。
【図12】従来のA/D変換時間のタイミングチャートで
ある。
【符号の説明】
22 電池電源 26 プロッタ部 31 システム制御部 32 サーマルヘッド制御部 32a A/D変換部 32b クロック発振部 33 電源部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーマルヘッドに記録電圧を印加して駆動
    するサーマルヘッド駆動手段と、 記録電圧のサンプリングクロック信号および動作用クロ
    ック信号を出力するクロック信号出力手段と、 サーマルヘッドの印字中の記録電圧をサンプリングして
    逐次検知する逐次電圧検知手段と、 該検知した電圧値に基づいて所定間隔分の発熱エネルギ
    ーに変換する発熱エネルギー変換手段と、 該発熱エネルギーを累積演算して累積エネルギー値を出
    力する累積エネルギー出力手段と、 該累積エネルギー値と予め設定された各環境下における
    安定した印字濃度を得るための基準エネルギー値とを比
    較し、その比較結果に基づいてサーマルヘッド駆動手段
    の駆動パルス幅を制御するパルス幅制御手段と、 を備えたサーマルヘッド印加エネルギー制御装置におい
    て、 前記クロック信号出力手段は、 1サンプリング間隔をn分割するクロック信号が出力可
    能であって、 検知電圧値に基づいて変換された1サンプリング間隔分
    の発熱エネルギーをn分割し、n分割クロック信号で該
    n分割された発熱エネルギーを累積演算し、n分割クロ
    ック信号で累積エネルギー値と基準エネルギー値とを比
    較してサーマルヘッドの駆動パルス幅を制御することを
    特徴とするサーマルヘッド印加エネルギー制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のサーマルヘッド印加エネル
    ギー制御装置において、 前記クロック信号出力手段は、 1サンプリング間隔をn分割するクロック信号と、それ
    をさらにm分割するクロック信号とが出力可能であっ
    て、 検知電圧値に基づいて変換された1サンプリング間隔分
    の発熱エネルギーをn分割し、それをさらにm分割し
    て、n×m分割クロック信号でそれらの発熱エネルギー
    を累積演算し、n×m分割クロック信号で累積エネルギ
    ー値と基準エネルギー値とを比較してサーマルヘッドの
    駆動パルス幅を制御することを特徴とするサーマルヘッ
    ド印加エネルギー制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のサーマルヘッド印加エネル
    ギー制御装置において、 サンプリング間隔毎の記録電圧値が連続して同じ値をと
    る場合は、先に変換したn分割された発熱エネルギーの
    1/mの発熱エネルギーを用いて、連続するサンプリン
    グ間隔もn×m分割クロック信号で連続して累積演算
    し、n×m分割クロック信号で累積エネルギー値と基準
    エネルギー値とを比較してサーマルヘッドの駆動パルス
    幅を制御することを特徴とするサーマルヘッド印加エネ
    ルギー制御装置。
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