JP2991929B2 - 加工性および耐食性に優れたCrーNi拡散処理鋼板とその製造法 - Google Patents

加工性および耐食性に優れたCrーNi拡散処理鋼板とその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CrとNiの2層めっ
き熱拡散鋼板およびその製造法に関し、詳しくは、良好
な成形加工性と耐食性を有するめっき熱拡散鋼板とその
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】CrとNiの2層めっき処理鋼板を加熱
処理することによりめっき界面を合金化し、密着性を向
上させる事により成形性や耐食性を向上させた表面処理
鋼板および鋼帯が種々開示されている。例えば、(1)
特開昭60ー230995は鋼板にまずNiを0.3〜
3g/m2めっきし、更にその上層にCrを0.45〜
9g/m2、Cr/Ni比にして1.5〜3の割合にな
るようにめっきを施した後、900℃以下でCrを全面
拡散し組成が18ー8ステンレスに類似させた成分を得
ている。また(2)特開昭61ー41760は鋼板にN
i:2〜6μmとCr:4〜15μmを2層めっき(N
iとCrのめっき順序はいずれでも可)を施した後、7
50〜950℃の溶融塩浴中で1〜4時間拡散させて、
18ー8ステンレスに類似させた成分を得ている。更に
塗装用途を主目的として(3)特開平2ー274866
ではぶりき用鋼板を原板として50〜150mg/m2
のCrと100〜3000mg/m2のNi、NiーF
e又はNiーCoの2層めっきを施した後、「NiーC
r」拡散層を形成させるため連続焼鈍炉において、50
0〜900℃で10〜240秒間、又箱形焼鈍炉におい
ては500〜700℃で、約5〜20時間拡散処理し、
更に必要に応じCr,SnやNiやその合金めっきを施
した後クロメート被覆層等の処理を行い塗装密着性、塗
装後耐食性を向上させたものが開示されている。
【0003】しかし、一般に前記(1)の方法の如き下
地にNi、表層にCrをめっきした後、熱拡散する場
合、現在通常の鋼板やステンレス鋼板に用いられている
焼鈍雰囲気ではCrの強い酸素親和力のためその酸化を
防ぐ事は工業的にほぼ不可能であるため、生成した強固
な酸化皮膜を電解酸洗やバフ研磨で除去する事が必須で
経済的でない。前記(2)の方法はCrめっき層の厚さ
を4〜15μmにするが、Crめっきは陰極電流効率が
低いため、このような厚めっきでは高い処理電流密度や
長い電解槽を要し、設備費が高く生産性が低いという欠
点を有している。また溶融塩浴中での熱拡散は鋼板用と
しては生産性が低く経済的でない。また前記(3)の方
法ではCrめっき付着量が少なく、又付着したCr元素
は侵入型元素である鋼中のCと優先的に化合し、この硬
く加工性に乏しい化合物が加工部の耐食性を劣化させる
ことも相まって、未塗装用などそのままで使用するいわ
ゆる裸用途用としての耐食性は不十分であるという欠点
を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消し、すなわち加工性と耐食性に優れた「CrーN
i」拡散処理鋼板とその製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のCrーNi拡散処理鋼板は、炭素含有量が
0.003wt%以下で、鋼中のC,Nを全量Nb化合
物として固定したNb添加鋼板の片面もしくは両面に、
厚さ0.1〜1μmのCrめっき層が形成されており、
さらにCrめっき層上に1〜8μmのNiめっき層が形
成された2層めっき鋼板を熱処理することにより、Cr
めっき層とNiめっき層とを相互に拡散せしめたことを
特徴とする。このような拡散処理鋼板は、表面をバフ研
磨し光沢性、加工性および耐食性を持たせることが望ま
しい。また、本発明のCrーNi拡散処理鋼板の製造法
は、炭素含有量が0.003wt%以下で、鋼中のC,
Nを全量Nb化合物として固定したNb添加鋼板を用い
て、その片面もしくは両面に厚さ0.1〜1μmのCr
めっきをし、さらにCrめっきを施した面に1〜8μm
のNiめっきを施した鋼板を、非酸化性雰囲気、還元性
雰囲気若しくは水素雰囲気中でA3 変態点以下の温度で
熱処理することを特徴とする。このような拡散処理鋼板
の製造法は、表面をバフ研磨し光沢性、加工性および耐
食性を持たせることが望ましい。なお、図1には本発明
のCrーNi拡散処理鋼板の断面模式図を示す。このよ
うに処理した鋼板はそのままで塗装処理する事なく屋内
用途やまた耐食性に優れためっき原板として用いること
が出来る。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明に於いて使用される原板は一般に使
用されている冷間圧延鋼板または焼鈍・調質圧延を行っ
たフルフィニッシュ仕上げの冷延鋼板のうち鋼成分とし
て特にCが0.003%以下で、鋼中のC,Nを固定す
るにたるNbを添加したNb添加鋼板とするが、Cを固
定するTi添加鋼も適用出来る。これらの元素以外の成
分については特に限定されるものでないが主要成分は一
般ぶりき用として用いられているSi:≦0.03、M
n:0.10〜0.40、P:≦0.02、S:≦0.
02、Al:0.03〜0.07、N:≦0.006が
好ましい。C量を極低炭素にする理由はぶりき用などに
一般的に用いられているC量が低炭素では、NbCとし
てCを固定するための必要添加Nb量が多くなり経済的
でないからである。
【0008】表1は本発明に用いたNb添加鋼と一般ぶ
りき用材として使用されている低炭素鋼の化学成分例で
ある。図2と図3はこれらの成分を有する冷延鋼板に厚
さ;0.4μmCrと4μmNiの2層めっき後、箱形
拡散炉を用い600℃で7時間の拡散処理した鋼板をグ
ロー放電発光分析法(GDS=Glow Discharge Spectro
scopy)で板厚方向に断面分析した結果の一例で、図2
はNb添加鋼板、また図3は比較例として低炭素鋼をめ
っき原板としためっき熱拡散鋼板の分析結果である。2
層めっき後では見られないCのピークが熱拡散する事に
よりCrのピーク部と一致した箇所に生じるが、CがN
bで固定されたNb添加鋼ではCのピークはほとんど見
受けられない。つまり低炭素鋼では「CrーC」化合物
が生成するが、Nb添加鋼ではこの化合物は生成しない
ことを示す。まためっきしたCrの表層への拡散はめっ
き原板としてNb添加鋼板を使用した方が低炭素鋼板を
使用した場合より遅いことを示す。
【0009】下記の表1には、GDSによる成分分布調
査用サンプルの原板成分を示す。
【表1】
【0010】上記Nb添加鋼のめっき原板を電解脱脂と
酸洗処理後、厚さ0.1〜1μmの金属Crめっきを電
解法にて施すが、このめっき浴条件は特に規定されるも
のでなく、一般に用いられているTFS(ティンフリー
スチール)用のめっき浴やCrめっき用のサージェント
浴を用いる事ができる。
【0011】Crめっき厚さが0.1μm未満では拡散
処理で耐食性の良い「CrーNiーFe」のCr化合物
を生成させても十分な耐食性のある皮膜は得られない。
またCrめっき厚さを1μmより厚くすると耐食性の優
れた皮膜は得られるがCrめっき処理経費、拡散処理の
長時間化、更にはCrの表層への拡散に伴う酸化防止の
ためのNiめっき厚さを厚くする必要があり経済的でな
く、好ましくは厚さ0.1〜1μm、より好ましくは
0.2〜0.6μmである。
【0012】Crめっき後、Crの鋼内部への拡散速度
の増進と表層方向への拡散にて生じるCr酸化物の発生
を少なくするためNiめっきを施すが、一般に用いられ
るめっき浴のPHが3〜5のめっき浴ではCrめっき
後、短時間に生じる強固なCr酸化皮膜を除去できない
ためPHを低くしたNiストライクめっき浴が用いられ
る。しかし、このNiめっき浴は陰極析出効率が低いた
めこの浴のみで全Niめっき量を施さず、Niストライ
クめっきを短時間行なった後、一般に用いられているワ
ット浴やスルファミン酸浴などの浴を用いて大部分のN
i付着量をめっきする方が経済的である。
【0013】CrとNiの2層めっきした熱拡散処理鋼
板においてCr元素が拡散しCr化合物が「CrーF
e」のフェライト系、「CrーNiーFe」オーステナ
イト系又はフェライトとオーステナイト系の2相の組織
が共存になるか否かは拡散条件と共にNiめっき量によ
り定まる。従ってNiの厚さはCrめっき厚さを考慮し
決められるが1μm未満ではCrが表層まで拡散し変色
するのを抑制し得ない。また8μmより厚くすると耐食
性は向上するが製造コストが高くなり経済的でない。N
iめっき厚さ1〜8μmが経済的であるが、より好まし
くは厚さ2〜4μmである。
【0014】図4はフェライト系ステンレスのSUS4
30(18%Cr)とオーステナイト系ステンレスのS
US304(18%Crー8%Ni)及び本発明の0.
6μmCr+4μmNiめっき鋼板を820℃で5時間
拡散した鋼板のCuーKα線によるX線回折図で、本発
明のめっき熱拡散処理鋼板のCrはフェライト系ステン
レスのSUS430でなくオーステナイト系ステンレス
のSUS304と類似の組織である事を示す。従ってこ
の合金層は耐食性と共に加工特性も優れるという効果が
ある。
【0015】2層めっき後Crの拡散とNiめっき皮膜
の加工性向上のため、拡散処理を行うが、この拡散処理
は、Niめっき層およびめっきが付着していない端面や
めっきピンホール部の酸化防止のため一般的に非酸化性
雰囲気や還元性雰囲気中、例えばN2ガス,Arガス、
2ガスさらにはH2ーN2混合ガス雰囲気中で行うが、
箱型焼鈍炉、および連続型焼鈍炉いずれを用いても行う
ことができる。
【0016】拡散処理条件すなわち熱処理温度と熱処理
時間は使用するめっき原板種類、熱拡散処理炉の種類、
めっき被膜量等で適宜決められるが、拡散速度は拡散係
数の平方根に比例し、鉄の場合、温度の低いα領域の方
が温度の高いγ領域の方より拡散係数が大きく、またγ
領域で拡散すると加熱・冷却に伴う相変態があるので薄
鋼板の場合、板の変形が生じ易く、又拡散が粒界で速く
進行することもあり約900℃以下のα領域で拡散する
事が好ましい。より好ましくは連続型熱処理炉では65
0℃以上で約900℃以下、箱型熱処理炉では550℃
以上で約750℃以下である。拡散温度が上記温度以下
になると拡散係数が大きいα領域と言えども拡散速度が
遅くなる結果、拡散に長時間を要し生産性に劣り、また
上記温度以上になるとコイルが密着するなどの表面欠陥
が生じるからである。
【0017】上記のα領域温度範囲内でCrを拡散せし
めるが、Crが表面へ拡散し表出するとCr酸化物を形
成し変色するので好ましくない。この変色を抑止するた
めに下地にめっきしたCrの表層への拡散は最小限に止
める必要がある。又めっきしたCr層が合金化せず存在
するとCr層で加工クラックが入り加工部の耐食性を劣
化させるため全量拡散する必要がある。また鋼板内部深
く拡散しすぎると、「CrーNiーFe」合金層におけ
るCr濃度が低くなりすぎ耐食性向上に寄与しないこと
になる。「CrーNiーFe」合金層におけるCrの好
ましい濃度は20〜60%である。
【0018】表2はCrとNiの種々のめっき量を付着
させたNb添加鋼板を、連続型拡散処理炉と箱型拡散処
理炉で拡散しためっき皮膜のX線回折結果である。Ni
めっき付着量の増加につれて、フェライト系ステンレス
と同じBCC構造よりオーステナイト系ステンレスと同
じFCC構造を持つ組織に変化し、その過程においてB
CCとFCCが2層として存在している事を示す。なお
2相の組織が存在するが一方のピーク高さが極めて低い
場合はその組織を( )内に示す。
【0019】下記の表2には、X線回折による表層構造
を示す。なお表2中( )内は低いピークを示す。
【表2】
【0020】
【実施例】
(実施例1)表3は実施例1に使用したNb添加鋼板と
低炭素鋼板のめっき原板成分である。この3種類の調質
圧延済鋼板(板厚:0.3mm)をめっき原板とし、ア
ルカリ電解脱脂及び硫酸酸洗による清浄化と活性化処理
後、下地にCrめっき、上地にNiめっきを行った。
【0021】下記の表3には、実施例1に使用した原板
の成分を示す。
【表3】
【0022】Crめっきは下記(A)に示す電解条件
で、またNiめっきは下記(B)と(C)の無光沢Ni
めっき条件で連続的に乾燥させることなく行った。
【0023】 (A)電解Crめっき (1)めっき浴成分ーーサージェント浴 無水クロム酸ーーーーー250g/l 硫酸ーーーーーーーーーー25g/l ケイフッカソーダーーーー 3g/l (2)電解条件 温度 ーーーーーーーーー 50℃ 電流密度ーーーーーーーー40A/dm2 (B)電解Niめっき(Niストライク浴) (1)めっき浴成分 硫酸ニッケルーーーーーー240g/l 塩化ニッケルーーーーーーー45g/l ほう酸ーーーーーーーーーー30g/l 硫酸ーーーーーーーーーーー10g/l (2)電解条件 PHーーーーーーーーーー 1以下 温度 ーーーーーーーーー 50℃ 電流密度ーーーーーーーー 5A/dm2 (C)電解Niめっき (1)めっき浴成分 硫酸ニッケルーーーーーー240g/l 塩化ニッケルーーーーーーー45g/l ほう酸ーーーーーーーーーー30g/l (2)電解条件 PHーーーーーーーーーー 3.5〜4.5 温度 ーーーーーーーーー 50℃ 電流密度ーーーーーーーー 5A/dm2
【0024】表4は上記2層めっき鋼板をHNXガス雰
囲気中の箱型拡散炉で拡散処理した鋼板の耐食性評価結
果である。評価は拡散処理鋼板をそのままの状態で、ま
たはバフ研磨した状態で曲げ半径1mmの90度折り曲
げ加工後、塩水噴霧試験で24時間経過後行った。尚、
表中めっき付着量は蛍光X線法により測定し、耐食性は
下記方法により評価した。
【0025】変色度合いの肉眼判定 ○:良
好、 △:若干変色、 ×:変色 塩水噴霧試験 JISZ2371による塩水噴霧試
験に供し、一定時間後の赤錆発生面積比を測定し、下記
記号で表わした。 「◎」:0 〜0.1% 「○」:0.1〜
0.5% 「△」:0.5〜2.5% 「×」:2.5%
以上
【0026】Nb添加鋼板を使用したNo1〜6は比較
例である低炭素鋼板を使用したNo7〜11に比べ熱拡
散後の表面変色度合いも少なく塩水噴霧試験での耐食性
も優れている。比較例12はめっき原板としてはNb添
加鋼板を使用したがCr付着量が少ないため拡散処理後
の外観は優れるが塩水噴霧試験での耐食性は劣る。
【0027】下記の表4に、評価結果(その1ー箱型拡
散炉の場合)を示す。
【表4】
【0027】(実施例2)表5は表1に示した成分のN
b添加鋼板(板厚:0.3mm)をめっき原板とし、実
施例1と同じ条件で清浄化と活性化及び電気めっきを行
った後、更に水素ガス雰囲気中の箱型拡散炉で拡散処理
した鋼板を評価した結果である。評価方法などは実施例
1に準じたが塩水噴霧試験時間は5時間とした。比較例
はいずれもNb添加鋼版を使用しているがNo7はCr
めっき厚さに対して拡散温度が高く長時間のため「Cr
ーNiーFe」合金層におけるCrの濃度のGDS分析
におけるピーク高さが約15%に下がり耐食性は優れな
かった。比較例8、9はγ領域で拡散処理したため、め
っき板が変形した。
【0028】下記の表5に、評価結果(その2ー箱型拡
散炉の場合)を示す。
【表5】
【0029】(実施例3)表6は前記実施例2と同じN
b添加鋼板を使用しHNXガス雰囲気中の連続型拡散炉
を用いて熱拡散処理した鋼板の塩水噴霧試験による耐食
性試験の結果である。電解処理条件や評価方法などは実
施例2に準じた。バフ研磨は拡散処理により変色した鋼
板に実施したが、Crめっき厚さは0.1μm以上、N
iめっき厚さは1μm以上必要であることを示す。下記
の表6に、評価結果(その3ーー連続型拡散炉の場合)
を示す。
【表6】
【0030】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明法により製造
されたCrーNi拡散処理鋼板は加工耐食性に優れ一般
屋内用途やめっき原板として広く適用できる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】CrーNi拡散処理鋼板の被膜断面の模式図で
ある。
【図2】本発明法によりNb添加鋼板使用しCrとNi
の2層めっき後、拡散処理しためっき鋼板断面のグロー
放電発光分析法による分析例である。
【図3】比較例として低炭素鋼を使用しCrとNiの2
層めっき後、拡散処理しためっき鋼板断面のグロー放電
発光分析法による分析例である。
【図4】フェライト系ステンレスのSUS430とオー
ステナイト系ステンレスのSUS304と本発明の0.
6μmCr+4μmNiめっき鋼板を820℃で5時間
焼鈍した鋼板のCuーKα線によるX線回折図であるが
めっき熱拡散鋼板の組織はフェライト系ステンレスのS
US430でなくオーステナイト系ステンレスのSUS
304と類似の組織である事を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 10/28 - 10/58 C25D 5/14,5/50 C22C 38/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素含有量が0.003wt%以下で、鋼
    中のC,Nを全量Nb化合物として固定したNb添加鋼
    板の片面もしくは両面に、厚さ0.1〜1μmのCrめ
    っき層を形成し、さらにCrめっき層上に厚さ1〜8μ
    mのNiめっき層を形成した2層めっき鋼板を熱処理す
    ることにより、Crめっき層とNiめっき層とを相互に
    拡散させた加工性および耐食性に優れたCrーNi拡散
    処理鋼板。
  2. 【請求項2】前記拡散処理鋼板の表面がバフ研磨され
    た、光沢性、加工性および耐食性に優れた請求項1記載
    の拡散処理鋼板。
  3. 【請求項3】 炭素含有量が0.003wt%以下で、
    鋼中のC,Nを全量Nb化合物として固定したNb添加
    鋼板の片面もしくは両面に、厚さ0.1〜1μmのCr
    めっきをし、さらにCrめっきを施した面に、厚さ1〜
    8μmのNiめっきを施し、その後、非酸化性雰囲気、
    還元性雰囲気若しくは水素雰囲気中で、A3 変態点以下
    の温度で熱処理することを特徴とする加工性および耐食
    性に優れたCrーNi拡散処理鋼板の製造法。
  4. 【請求項4】 前記熱処理後に、拡散処理鋼板の表面を
    バフ研磨することを特徴とする請求項3記載の拡散処理
    鋼板の製造法。
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