JP2005213643A - 均一外観性に優れた高強度電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

均一外観性に優れた高強度電気亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 均一外観性に優れ、強度と加工性を兼ね備えた電気亜鉛めっき鋼板を提供する。上記電気亜鉛めっき鋼板を製造するにあたり、設備改造や工程を加えることなく低コストで製造する方法を提供する。
【解決手段】 質量%で、C:0.05〜0.4%、Si:0.2〜3.0%、Mn:0.1〜2.5%、Al:0.01〜2.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板の表面に、厚さ0.5μm以上100μm以下のZnめっき層あるいはZn系合金めっき層を有し、さらに、該めっき層と鋼板との界面2μm以内の鋼板のミクロ組織が、粒径0.5μm以下のフェライトを面積率最大の相とする結晶粒からなり、この結晶粒内又は粒界にAl酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、又はAl、Si、Mnの2種類以上からなる複合酸化物から選ばれる1種以上の酸化物粒子を含有することを特徴とする高強度電気亜鉛めっき鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車、家電、建材等に使用される均一外観性、耐食性に優れるとともに、強度と加工性を兼ね備えた電気亜鉛めっき鋼板及びその製造方法に関するものである。
亜鉛もしくは亜鉛合金めっき鋼板は、優れた耐食性を有し、加工性、経済性に優れることから広く工業製品に用いられている。特に、自動車用のめっき鋼板では、車体軽量化および衝突安全性確保の観点から、SiやMnを高濃度に含有し、プレス成形性に優れた高強度な鋼板が素地鋼板として利用されている。このようなめっき鋼板は、鉄鋼メーカーにおいては、広幅(最大巾2000mm程度)の鋼板ストリップを連続めっきする方法で生産される。その際、連続めっき時の板の進行方向(L方向)に外観ムラが生じるものや素地鋼板の結晶方位や清浄度の不均一性に影響されて外観ムラが生じることがある。この外観ムラは、めっき層の厚さの不均一性、結晶配向性の不均一性、結晶サイズの不均一性などによるものであり、その発生機構、発生条件などは不明な点が多く、ある程度の外観ムラは、連続高速めっきである以上不可避であるとされてきた。
一方、ユーザーは、使用用途もしくは部位に応じて、塗装処理、クロメート処理を施す場合や、未処理のままでめっき鋼板を使用する。その際、たとえ塗装処理を施したものにおいても前述のめっきムラが塗装後も浮き上がって認められることがあり、また、未処理、クロメート処理材では明瞭にムラが認められる。さらに、このムラは単に外観上の問題のみならず、耐食性、加工性などの重要な性能にまで影響を及ぼすことが考えられる。従って、均一外観性もしくはめっき層構造のマクロな均一性を有する高強度なめっき鋼板の開発が強く望まれていた。このような課題に対して、これらの技術は、亜鉛電気めっきの初期に高電流密度もしくは低電流密度にすることでは電析初期層の結晶形態を制御し、望ましいめっき層の形態を得る技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、両者の知見は、電流密度を変化させる方向が反対であり、その作用の有効性は十分とは言えず、また素地鋼板の汚れや組織の不均一性が大きい場合には、その影響を完全に取り除くことは出来ず、不均一な外観を示してしまう。
特開平3−53096号公報 特開昭61−170595号公報
本発明は、上記のような課題を解決して、結晶配向性、めっき厚み、結晶サイズがマクロな均一性を有する高強度電気亜鉛めっき鋼板を提供することにある。
本発明者らは、めっきムラが発生する機構を解明するため、めっきムラ部と健全部のめっき構造の解析を行った。その結果、めっきムラ部は結晶粒径、結晶方位が健全部のそれとは異なることを明らかにした。通常、電気亜鉛めっき鋼板は、結晶粒径0.5μm〜10μm程度の6角板状の結晶が素地鋼板に対して水平から直角の角度をなしてめっき皮膜を形成する。その粒径、素地との角度はめっき浴条件、電解条件によって容易に変化するため、それらの制御は困難であるが、めっき条件が変化しない限り、マクロ的にも比較的均一な状態で析出する。また、この結晶粒径は他の亜鉛系合金めっき、例えば、亜鉛鉄合金や亜鉛ニッケル合金めっきの結晶粒径に比較して10倍以上大きく、エピタキシャルな結晶成長が起こり易い金属であることがわかった。
しかしながら、素地鋼板の表面清浄前処理が不十分であったり、素地鋼板自身に結晶粒径のバラツキや強い結晶配向性が存在するなど、所謂、金属組織の不均一性が存在する場合には、これらの不均一性が亜鉛めっきの電析反応自身に影響を与え、前述のマクロな均一析出が起こらなくなることを見出した。従って、めっきの均一外観性、すなわち亜鉛めっき金属の結晶形態(サイズ、配向性)を制御するには、素地鋼板の清浄度、組織構造を均一にすれば良いと考えられる。
そこで、本発明者らは、素地鋼板の表層組織を均一化することにより、めっきの均一外観性を向上させる方法を鋭意検討してきた。その結果、Si,Mnを含む高強度鋼板では、めっき前の焼鈍工程で、Al酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、又はAl、Si、Mnの2種類以上からなる複合酸化物から選ばれる1種以上の酸化物粒子を、鋼板表層の内部に単独または複合して形成させ、これらの酸化物粒子を粒成長抑制のためのピン止め粒子として利用することにより、冷間圧延時に生成したフェライトを主体とする微細粒からなるミクロ組織を鋼板表層のみに保持できることを見出した。さらに、この鋼板に電気めっきを施すことにより、めっきの均一外観性が優れた高強度電気亜鉛めっき鋼板を提供できることを可能とした。
なお、本発明者らは、上述の電気亜鉛めっき鋼板は、連続式焼鈍設備を用いた素地鋼板の再結晶焼鈍工程において、還元炉内の雰囲気の水蒸気分圧と水素分圧の比(PH2O/PH2)を加熱温度T(℃)に対して、
1.4×10-102−1.0×10-7T+5.0×10-4以上6.4×10-72+1.7×10-4T−0.1以下
となるように調整して、鋼板内部に酸化物粒子を形成し、表層組織を細粒化した後、次いで、電気亜鉛めっき処理を行うことにより得られることを見出した。
本発明は、このような新知見に基づいたものであり、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.4%、Si:0.2〜3.0%、Mn:0.1〜3.0%、Al:0.01〜2.0%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板の表面に、厚さ0.5μm以上100μm以下のZnめっき層あるいはZn系合金めっき層を有し、さらに、該めっき層と鋼板との界面における2μm以内の鋼板のミクロ組織が、平均粒径0.5μm以下のフェライトを面積率最大の相とする結晶粒からなり、この結晶粒内又は粒界にAl酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、又はAl、Si、Mnの2種類以上からなる複合酸化物から選ばれる1種以上の酸化物粒子を含有することを特徴とする高強度電気亜鉛めっき鋼板。
(2)前記鋼板はさらに、質量%で、B:0.0005〜0.01%未満、Ti:0.01〜0.1%未満、V:0.01〜0.3%未満、Cr:0.01〜1%未満、Nb:0.01〜0.1%未満、Ni:0.01〜2.0%未満、Cu:0.01〜2.0%未満、Co:0.01〜2.0%未満、Mo:0.01〜2.0%未満のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
(3)前記酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化マンガン、酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、マンガンシリケート、マンガンアルミニウム酸化物、マンガンアルミニウムシリケートのいずれか一種以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
(4)前記酸化物粒子の平均粒径が、0.5μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
(5)上記(1)〜(4)の何れか1項の記載の電気亜鉛めっき鋼板を製造する方法であって、前記(1)又は(2)記載の成分からなるめっき前の素地鋼板を連続式焼鈍設備の還元炉により再結晶焼鈍する工程において、加熱温度Tを650℃以上900℃以下とし、さらに、該還元炉の雰囲気の水蒸気分圧PH2Oと水素分圧PH2との比PH2O/PH2が、
1.4×10-102−1.0×10-7T+5.0×10-4≦PH2O/PH2≦6.4×10-72+1.7×10-4T−0.1
を満足する雰囲気に鋼板を通板して、素地鋼板の表層2μm以内に前記(1)、(3)又は(4)のいずれかに記載の酸化物粒子を形成し、次いで、電気亜鉛めっき処理を行うことを特徴とする高強度電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。
本発明の電気亜鉛めっき鋼板は、均一外観性に優れ、強度と加工性を兼ね備えた鋼板であり、本発明の製造方法によれば、設備改造や工程を加えることなく低コストで製造できる。
本発明の電気亜鉛めっき鋼板は、高強度かつ優れた均一外観性を有することを特徴とする。
この特徴を付与するには、まず、鋼板自体の強度と加工性を確保するため、鋼板成分として、質量%で、Cを0.05〜0.4%、Siを0.2〜3.0%、Mnを0.1〜3.0%、Alを0.01〜2.0%含有し、残部はFeおよび不可避的不純物とした。
本発明に用いる電気亜鉛めっき鋼板における素地鋼板の各添加元素の添加理由を以下に述べる(単位は質量%)。
まず、Cは鋼板自体の強度を確保するために重要な元素である。添加量が0.05%未満ではその効果が期待できず、また、0.4%を超えると、溶接性が悪化するだけでなく、セメンタイトなどの析出物がめっき性を劣化させる原因となる。このため、C添加量は0.05〜0.4%とした。
Siは、固溶強化を助長して強度と加工性のバランスを有利に改善する作用がある。0.2%未満の含有量では、素地鋼板の強度および加工性が不十分である。また、これ未満の含有量であれば、焼鈍工程で鋼板表層内部に生成し粒成長の際に粒界を固定するピン止め粒子として作用する酸化物粒子の個数密度が減少し、粒成長の抑制効果が発現しないため、その下限を0.2%以上とする。一方、3.0%を超えて含有させると、鋼板自体が硬くなりすぎ加工性が損なわれるため、これ以下とする。
Mnは、Siと同様に強度を得るために有効な元素である。0.1%未満の含有量では、素地鋼板の強度および加工性が不十分である。また、Siと同様に、鋼板表層に存在するMnは焼鈍工程で雰囲気中の酸素と反応して鋼板内部で酸化物粒子となるが、含有量が0.1%未満では酸化物粒子の個数密度が小さいために、十分なピン止め効果が得られず、鋼板表層は粗粒となり、めっき後の均一外観性は改善されない。このため、その下限を0.1%以上とする。一方、3.0%を超えて添加されると溶接性や加工性が劣化するので、3.0%を上限とし、好ましくは2.5%以下とする。
Alは、鋼板のプレス成形性を高めるために有効な元素であり、また、焼鈍工程で雰囲気中の酸素と反応して鋼板内部で酸化物粒子となり、粒成長の際に粒界を固定するピン止め粒子として作用する。このため、Alは、0.01%以上であることが望ましいが、Alの過剰な添加はめっき性の劣化や介在物の増加を招くので、Alの添加量は2.0%以下が望ましい。
本発明の素地鋼板は、基本的には上記の元素を添加したものであるが、添加する元素はこれらの元素だけに限定されるものでなく、鋼板の諸特性を改善する効果があることが既に公知であるような元素を添加しても良い。
例えば、焼入れ向上効果のあるB、Ti、V、Cr、Nbのうち、Bを0.0005〜0.01%未満、Tiを0.01〜0.1%未満、Vを0.01〜0.3%未満、Crを0.01〜1%未満、Nbを0.01〜0.1%未満添加してもよい。これらの元素は、鋼板の焼入れ性の向上を期待して添加するもので、それぞれ上記の添加濃度未満では焼入れ性の改善効果が期待できない。また、それぞれ上記の添加濃度の上限を超えて添加しても良いが、効果が飽和し、コストに見合うだけの焼入れ性改善効果は期待できなくなる。
また、例えば、強度改善効果のあるNi、Cu、Co、Moなどをそれぞれ0.01〜2.0%未満添加しても良い。これらの元素は、強度改善効果を期待して添加するもので、規定の濃度未満では強度改善効果が期待できず、一方、過剰のNi、Cu、Co、Moの添加は、強度の過剰や合金コストの上昇につながる。
また、P、S、Nなどの、一般的な不可避元素を含有していても良い。
本発明に係る電気亜鉛めっき鋼板の亜鉛めっき層におけるフェライトを面積率最大の相とする結晶粒の粒径は、通常の電気亜鉛めっきと同等であり、適度な表面凹凸を有することから、塗装密着性、プレス時の潤滑油の表面保持性、梨地外観の光沢性等、既存の電気亜鉛めっき鋼板と同じ性能を示す。
めっき厚さは厚いほど耐食性が向上し望ましく、少なくとも0.5μm以上必要である。これより薄いと十分な耐食性を示さなくなる。めっき厚さの上限は特に定めるものではないが、めっき厚さが極端に厚くなるとデンドライト状結晶が析出し外観が悪化する。さらに電力コストを考えると100μm程度が上限となる。
つぎに、本発明の電気亜鉛めっき鋼板の構造について説明する。
図1に示すように、本発明の電気亜鉛めっき鋼板は、Znめっき層1と鋼板2との界面における2μm以内の鋼板のミクロ組織が、平均粒径0.5μm以下のフェライトを主体とする結晶粒3からなり、この結晶粒内又は粒界に、Al酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、又はAl、Si、Mnの2種類以上からなる複合酸化物の何れか1種以上の酸化物粒子4を、単独または複合して含有する構造である。めっき層と鋼板との界面における鋼板のミクロ組織として、フェライト以外に一部、残留オーステナイト、マルテンサイト、ベイナイトの1種又は2種以上から成る微細粒を面積率で30%以下含んでいても構わない。本発明の電気亜鉛めっき鋼板では、めっき前の焼鈍後も素地鋼板の表層は細粒のままであり、この鋼板にめっきを施すため、亜鉛めっき粒の結晶配向性がランダムとなり、これにより、亜鉛めっき層の外観均一性が向上することとなる。
めっき層と鋼板との界面における2μm以内の鋼板のフェライトを面積率最大の相とする結晶粒の平均粒径0.5μm以下であることが必要である。鋼板表層の結晶粒径がこれより大きい場合、めっき結晶粒に配向性が顕在化するようになり、従来のめっき鋼板にみられるように外観性が不均一となるためである。また、鋼板最表層の微細結晶粒の安定化を図るため、界面から2μm以内の鋼板に0.5μm以下のサイズの結晶粒を形成させることが必要である。結晶粒子中のフェライト以外の相としては、オーステナイト、ベイナイト、マルテンサイト等がある。フェライトの面積率は70%以上、特に80%以上であることが好ましい。
めっき層と鋼板との界面から2μm以内における鋼板の結晶粒内又は粒界に存在する酸化物粒子の大きさは、0.5μm以下が好ましい。この理由は、酸化物粒子の平均直径を0.5μm超にすると、電気亜鉛めっき鋼板の加工時に、酸化物粒子が割れの起点になりやすく、加工部の耐食性を劣化させるという、本発明の電気亜鉛めっき鋼板を実用に供する際に悪影響が現れやすいからである。
なお、本発明で言うところの酸化物粒子の平均粒径とは、めっき層の断面を観察して、測定限界を0.01μm以上として検出した酸化物粒子の円相当径の単純平均値を指しており、酸化物粒子が球状であるか板状あるいは針状であるかなどの形状は問わない。
結晶粒の平均粒径および酸化物粒子の平均粒径を測定する方法としては、電気亜鉛めっき鋼板の断面を研磨する、または、集束イオンビーム装置による微細加工により断面を露出させた後、該集束イオンビーム装置内での走査イオン像の観察、あるいは、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察、X線マイクロアナリシスによる面分析、オージェ電子分析法による面分析によって分析する方法が挙げられる。または、めっき層を含むように鋼板断面を薄片に加工した後、走査透過型電子顕微鏡によって観察しても良い。本発明に関しては、これらの分析法によって得られた画像データを画像解析して個々の結晶粒および酸化物粒子の円相当径を算出し、その単純平均値がそれぞれ0.5μm以下であれば良く、観察した領域内に0.5μm超の結晶粒や酸化物粒子を含んでいても良い。
また、上記酸化物粒子の鋼板表層での含有量については、特に制約は設けないが、めっき層中に1×1011個/cm2以下の粒子密度で含有していることが好ましい。酸化物粒子の含有量が1×1011個/cm2超の過剰の酸化物粒子は、めっき層の剥離の原因になるからである。酸化物粒子の密度は、上述の粒子サイズを評価する際の解析情報から見積もることが可能である。
つぎに、本発明の電気亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。
本発明では、まず、素地鋼板について連続式焼鈍設備により再結晶焼鈍を行う。すなわち、該連続式焼鈍設備の還元炉で、鋼板を650〜900℃の2相共存領域で、好ましくは30秒〜10分間焼鈍する。還元炉内の雰囲気は、好ましくは水素ガスを1〜70質量%の範囲で含む窒素ガスとし、炉内に水蒸気を導入して雰囲気の水蒸気分圧と水素分圧の比(PH2O/PH2)を調整する。本発明では、この再結晶焼鈍工程における上記加熱温度T(℃)に対して、還元炉の雰囲気の水蒸気分圧と水素分圧の比(PH2O/PH2)を、
1.4×10-102−1.0×10-7T+5.0×10-4以上6.4×10-72+1.7×10-4T−0.1以下
となるように調整する。
還元炉の雰囲気の水蒸気分圧と水素分圧の比(PH2O/PH2)を上記範囲に限定した理由は以下のとおりである。すなわち、本発明では、鋼板にSiを0.2質量%以上、Mnを0.1質量%以上、Alを0.01質量%以上添加するので、PH2O/PH2が1.4×10-102−1.0×10-7T+5.0×10-4未満であると、鋼板表面に外部酸化膜が生成し、鋼板表層の粒成長抑制に必要な鋼板内部の酸化物粒子のサイズや粒子数が減少するためである。また、本発明では、鋼板に添加するSiは3.0質量%以下、Mnは2.5質量%以下、Alは2.0質量%以下であるので、PH2O/PH2が6.4×10-72+1.7×10-4T−0.1を超えると、ファイヤライトなどのFe酸化物が形成されるようになり、めっきムラが発生するからである。上記方法で焼鈍することによって、鋼板表層から2μm以内が細粒組織となり、この細粒組織の粒内又は粒界に、Al酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、AlとSiの複合酸化物、AlとMnの複合酸化物、SiとMnの複合酸化物、AlとSiとMnの複合酸化物から選ばれる酸化物粒子の一種以上を、単独または複合して含有する構造を形成することができる。
電気めっきには、硫酸亜鉛、硫酸ナトリウム、硫酸からなるめっき浴を用い、通常の液循環式の電気めっき装置を用いて亜鉛めっきを施すことができる。
なお、本発明は、亜鉛鉄合金や亜鉛ニッケル合金めっきなどの亜鉛系合金めっきについても、亜鉛めっきと同様の効果が得られる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
表1に示す組成の鋼板を熱間圧延後酸洗、冷間圧延を行った。その後、これらの鋼板をめっき素地鋼板とし、連続焼鈍設備を用いて表2に示す条件に従って焼鈍処理を行った。次いで、めっきの前処理として、アルカリ脱脂後水洗、酸洗後水洗を実施した。電気めっきには、硫酸亜鉛、硫酸ナトリウム、硫酸からなるめっき浴を用い、液循環式の電気めっき装置を用いてZnめっきを施した。比較材の通常のめっき鋼板として、上記のめっき液およびめっき装置を用いて電流密度を100A/dm2で所定のめっき厚みになるまで電解処理した。このようにして得られた電気亜鉛めっき鋼板の均一外観性を評価した。めっき層と鋼板との界面2μm以内における鋼板のミクロ組織は、面積率でフェライトが70%以上で、その他、残留オーステナイト、マルテンサイト、ベイナイトを含む面積率最大の相とする結晶粒からなり均一外観性の評価は、150mm×300mmのめっき鋼板におけるめっきムラの個数で評価し、その個数が0個の場合を○、1個以上有る場合を×とした。その試験結果を表3に示す。表3から明らかなように、本発明によれば、均一外観性に優れた、高強度な電気めっき鋼板を得ることが出来る。一方、本発明で規定する要件を満たしていない比較例はいずれも均一外観性が劣っていた。従って、本発明の電気めっき鋼板は、例えば、自動車用鋼板ばかりでなく、家電、建材材料にも好適の材料である。
Figure 2005213643




Figure 2005213643

































Figure 2005213643
上記表中において、
※ミクロ組織における相の種類 残留オーステナイト:A、ベイナイト:B、マルテンサイト:M
※ND:検出せず
※酸化物の種類 酸化ケイ素:SO、酸化マンガン:MO、酸化アルミニウム:AO、アルミニウムシリケート:ASO、マンガンシリケート:MSO、マンガンアルミニウム酸化物:MAO、マンガンアルミニウムシリケート:MASO
を意味する。
本発明に係る高強度電気亜鉛めっき鋼板の断面の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 Znめっき層
2 鋼板
3 結晶粒
4 酸化物粒子

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.4%、
    Si:0.2〜3.0%、
    Mn:0.1〜3.0%、
    Al:0.01〜2.0%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板の表面に、厚さ0.5μm以上100μm以下のZnめっき層あるいはZn系合金めっき層を有し、さらに、該めっき層と鋼板との界面2μm以内における鋼板のミクロ組織が平均粒径0.5μm以下のフェライトを面積率最大の相とする結晶粒からなり、この結晶粒内又は粒界にAl酸化物、Si酸化物、Mn酸化物、又はAl、Si、Mnの2種類以上からなる複合酸化物から選ばれる1種以上の酸化物粒子を含有することを特徴とする高強度電気亜鉛めっき鋼板。
  2. 前記鋼板はさらに、質量%で、
    B:0.0005〜0.01%未満、
    Ti:0.01〜0.1%未満、
    V:0.01〜0.3%未満、
    Cr:0.01〜1%未満、
    Nb:0.01〜0.1%未満、
    Ni:0.01〜2.0%未満、
    Cu:0.01〜2.0%未満、
    Co:0.01〜2.0%未満、
    Mo:0.01〜2.0%未満
    のうちの1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
  3. 前記酸化物粒子が、酸化ケイ素、酸化マンガン、酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、マンガンシリケート、マンガンアルミニウム酸化物、マンガンアルミニウムシリケートのいずれか一種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
  4. 前記酸化物粒子の平均粒径が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の高強度電気亜鉛めっき鋼板。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の電気亜鉛めっき鋼板を製造する方法であって、請求項1又は2記載の成分からなるめっき前の素地鋼板を連続式焼鈍設備の還元炉により再結晶焼鈍する工程において、加熱温度Tを650℃以上900℃以下とし、さらに、該還元炉の雰囲気の水蒸気分圧PH2Oと水素分圧PH2との比PH2O/PH2が、
    1.4×10-102−1.0×10-7T+5.0×10-4≦PH2O/PH2≦6.4×10-72+1.7×10-4T−0.1
    を満足する雰囲気に鋼板を通板して、素地鋼板の表層2μm以内に請求項1、3又は4のいずれか記載の酸化物粒子を形成し、次いで、電気亜鉛めっき処理を行うことを特徴とする高強度電気亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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