JP2991794B2 - フレキシブルプリント基板の製造方法 - Google Patents
フレキシブルプリント基板の製造方法Info
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- JP2991794B2 JP2991794B2 JP3078161A JP7816191A JP2991794B2 JP 2991794 B2 JP2991794 B2 JP 2991794B2 JP 3078161 A JP3078161 A JP 3078161A JP 7816191 A JP7816191 A JP 7816191A JP 2991794 B2 JP2991794 B2 JP 2991794B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子機器、光学
機器及び測定機器等、一般のフレキシブルプリント基板
として用いられる分野ばかりでなく、基板に透明性を必
要とする分野及び従来の接着剤があっては困る分野等幅
広い電子応用機器に用いられるフレキシブルプリント基
板の製造方法に関するものである。
機器及び測定機器等、一般のフレキシブルプリント基板
として用いられる分野ばかりでなく、基板に透明性を必
要とする分野及び従来の接着剤があっては困る分野等幅
広い電子応用機器に用いられるフレキシブルプリント基
板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アディティブ法によるプリント基板とし
ては大きく分けて、湿式法により形成する方法と乾式法
により形成する方法がある。この分野での従来の技術で
は強い密着強度を得るために、物理的や化学的に表面処
理を行うこと、蒸着粒子に大きな運動エネルギーを与え
ること及びコンタクトメタルを用いることの3点が検討
されている。例えば、特公昭37−33718号公報に
はコンタクトメタル法とイオンプレーティング法を組み
合わせた方法が開示されている。
ては大きく分けて、湿式法により形成する方法と乾式法
により形成する方法がある。この分野での従来の技術で
は強い密着強度を得るために、物理的や化学的に表面処
理を行うこと、蒸着粒子に大きな運動エネルギーを与え
ること及びコンタクトメタルを用いることの3点が検討
されている。例えば、特公昭37−33718号公報に
はコンタクトメタル法とイオンプレーティング法を組み
合わせた方法が開示されている。
【0003】乾式法により下地を形成するアディティブ
基板では、基板と導電層の間で強い密着強度を得るため
に、基板表面をプラズマエッチングなどでかなり荒らし
ておく方法や蒸着時に金属粒子に大きな運動エネルギー
を与えるイオンプレーティング法などがあるが、こちら
は行程が長く、生産性が低下すると共に設備費が増大
し、コスト的には不利になるため実用化には問題があっ
た。
基板では、基板と導電層の間で強い密着強度を得るため
に、基板表面をプラズマエッチングなどでかなり荒らし
ておく方法や蒸着時に金属粒子に大きな運動エネルギー
を与えるイオンプレーティング法などがあるが、こちら
は行程が長く、生産性が低下すると共に設備費が増大
し、コスト的には不利になるため実用化には問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、下地を真空
蒸着にて形成する乾式法に属するものであり、生産性の
高い真空蒸着法だけで強い密着力を有したフレキシブル
プリント基板の製造方法を提供するものである。。
蒸着にて形成する乾式法に属するものであり、生産性の
高い真空蒸着法だけで強い密着力を有したフレキシブル
プリント基板の製造方法を提供するものである。。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、真空蒸着を用
いたアディティブ法によるフレキシブルプリント基板の
製造において、基板フイルムにシランカップリング剤を
含むコーティング剤を塗布し、その上にSi又はSiO
xからなる薄層を形成し、更にその上にCu層を形成
し、その後電解メッキにてCu層を厚化し、熱処理をす
ることを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方
法である。
いたアディティブ法によるフレキシブルプリント基板の
製造において、基板フイルムにシランカップリング剤を
含むコーティング剤を塗布し、その上にSi又はSiO
xからなる薄層を形成し、更にその上にCu層を形成
し、その後電解メッキにてCu層を厚化し、熱処理をす
ることを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方
法である。
【0006】本発明の特徴は図1に示すようにシランカ
ップリング剤を含むコーティングを行い、Cuとコーテ
ィング層とのインターフェース層としてSi又はSi0
xを使用することである。これらは後の熱処理により酸
素を介して結合し、強い密着力が得られる。なお図2に
示すごとくSi又はSiOxとCuの間にNiをコンタ
クトメタルとして介することにより更に密着力を向上す
ることも可能である。
ップリング剤を含むコーティングを行い、Cuとコーテ
ィング層とのインターフェース層としてSi又はSi0
xを使用することである。これらは後の熱処理により酸
素を介して結合し、強い密着力が得られる。なお図2に
示すごとくSi又はSiOxとCuの間にNiをコンタ
クトメタルとして介することにより更に密着力を向上す
ることも可能である。
【0007】本発明のベースフイルムとしては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリイミド、ポリパラバンサ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルイミドなどの耐熱性フイルムが適している。
チレンテレフタレート、ポリイミド、ポリパラバンサ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエ
ーテルイミドなどの耐熱性フイルムが適している。
【0008】次にコーティング層に用いられる樹脂は、
熱硬化性及び光硬化性があるが、熱硬化性樹脂は耐熱
性、耐溶剤性に優れているという、又光硬化性樹脂は作
業性、生産性に優れているという特徴を有している。
熱硬化性及び光硬化性があるが、熱硬化性樹脂は耐熱
性、耐溶剤性に優れているという、又光硬化性樹脂は作
業性、生産性に優れているという特徴を有している。
【0009】コーティングの中に混入するシランカップ
リング剤は、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基及び
アミノ基などの官能基を有するものであればどのような
ものでもよい。
リング剤は、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基及び
アミノ基などの官能基を有するものであればどのような
ものでもよい。
【0010】次にSi、SiOx及びCuの薄膜を形成
する方法としては、物理的薄膜形成法を用いるが、その
中でも生産性がよく設備費的にも有利である真空蒸着法
が最も適しているが、その他スパッタリング法やイオン
プレーイティング法も適用は可能である。
する方法としては、物理的薄膜形成法を用いるが、その
中でも生産性がよく設備費的にも有利である真空蒸着法
が最も適しているが、その他スパッタリング法やイオン
プレーイティング法も適用は可能である。
【0011】
【実施例】(実施例1)75μmのポリエーテルサルフ
ォンフイルムにコーティング剤を5μmの厚さに塗布し
た。コーティングワニスはエポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、シランカップリング剤、光開始剤及
び酢酸ブチルからなり、固形分は30%とした。塗布は
キスコーターにより行い、溶剤を蒸発後UVランプにて
硬化させた。次にこのコーティング層の上に電子ビーム
ガンを用いた真空蒸着にてSiを100Å蒸着し、更に
その上から同じく真空蒸着にてCuを2500Å蒸着し
た。ただしSi蒸着後は短時間ではあるが大気にさらし
た。その後電解メッキにてCu層を17μmに厚化し、
150℃10分の熱処理を行った。
ォンフイルムにコーティング剤を5μmの厚さに塗布し
た。コーティングワニスはエポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、シランカップリング剤、光開始剤及
び酢酸ブチルからなり、固形分は30%とした。塗布は
キスコーターにより行い、溶剤を蒸発後UVランプにて
硬化させた。次にこのコーティング層の上に電子ビーム
ガンを用いた真空蒸着にてSiを100Å蒸着し、更に
その上から同じく真空蒸着にてCuを2500Å蒸着し
た。ただしSi蒸着後は短時間ではあるが大気にさらし
た。その後電解メッキにてCu層を17μmに厚化し、
150℃10分の熱処理を行った。
【0012】このようにして得られたプリント基板の1
80度方向のピール強度は約600g/cmであった。
接着剤を用いた通常のフレキシブルプリント基板よりは
弱いが、Cuの厚さを5μm程度にして使用し、大きな
部品を実装することのない用途には十分に使用すること
ができた。本発明による基板ではCu箔がエッチングさ
れた部分ではかなり透明性が良好であり、窓ガラスに張
るアンテナなど透明性を必要とする用途にも使用でき
た。又エッチングされた面にはSiが薄く残っており、
コーティング剤の吸湿性を押さえることができ、信頼性
の高いフレキシブルプリント回路板を得ることができ
た。
80度方向のピール強度は約600g/cmであった。
接着剤を用いた通常のフレキシブルプリント基板よりは
弱いが、Cuの厚さを5μm程度にして使用し、大きな
部品を実装することのない用途には十分に使用すること
ができた。本発明による基板ではCu箔がエッチングさ
れた部分ではかなり透明性が良好であり、窓ガラスに張
るアンテナなど透明性を必要とする用途にも使用でき
た。又エッチングされた面にはSiが薄く残っており、
コーティング剤の吸湿性を押さえることができ、信頼性
の高いフレキシブルプリント回路板を得ることができ
た。
【0013】(実施例2)50μmのポリアリレートフ
イルムに実施例1と同様な樹脂を同様な方法で塗布し
た。次に電子ビームガンを用いた真空蒸着によりSiO
xを150Å、Cuを2500Å蒸着した。これらの製
膜過程でSiOxとCuの蒸着は真空を破らず連続で行
った。次に電解メッキにてCuを17μmに厚化、15
0℃で10分の熱処理を行った。
イルムに実施例1と同様な樹脂を同様な方法で塗布し
た。次に電子ビームガンを用いた真空蒸着によりSiO
xを150Å、Cuを2500Å蒸着した。これらの製
膜過程でSiOxとCuの蒸着は真空を破らず連続で行
った。次に電解メッキにてCuを17μmに厚化、15
0℃で10分の熱処理を行った。
【0014】このようにして得られたプリント基板の1
80度方向のピール強度を測定したところ、約700g
/cmであった。これは接着剤を用いた通常のフレキシ
ブルプリント基板と比べればピール強度は小さいが、1
0μm以下のCu箔でも、重い部品を搭載しない用途に
は十分使用することができた。本実施例においても、C
uがエッチングされた部分は透明であり、基板に透明性
を必要とする用途にも使用することができた。又Cuが
エッチングされた部分はSiOxが表面にあり、コーテ
ィング剤の吸湿性を改良でき信頼性の高いフレキシブル
プリント回路板を得ることができた。
80度方向のピール強度を測定したところ、約700g
/cmであった。これは接着剤を用いた通常のフレキシ
ブルプリント基板と比べればピール強度は小さいが、1
0μm以下のCu箔でも、重い部品を搭載しない用途に
は十分使用することができた。本実施例においても、C
uがエッチングされた部分は透明であり、基板に透明性
を必要とする用途にも使用することができた。又Cuが
エッチングされた部分はSiOxが表面にあり、コーテ
ィング剤の吸湿性を改良でき信頼性の高いフレキシブル
プリント回路板を得ることができた。
【0015】
【発明の効果】本発明により得られたフレキシブルプリ
ント基板は、真空蒸着法で生産でき基板が透明性を有し
ており、又強い密着力を有し接着剤を使用していないた
め、幅広く電子応用機器に使用できる。
ント基板は、真空蒸着法で生産でき基板が透明性を有し
ており、又強い密着力を有し接着剤を使用していないた
め、幅広く電子応用機器に使用できる。
【図1】本発明により得られたフレキシブルプリント基
板のコンタクトメタルを使用しない場合の層構成を示す
断面図である。
板のコンタクトメタルを使用しない場合の層構成を示す
断面図である。
【図2】本発明により得られたフレキシブルプリント基
板のコンタクトメタルを使用した場合の層構成を示す断
面図である。
板のコンタクトメタルを使用した場合の層構成を示す断
面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−50493(JP,A) 特開 平2−278890(JP,A) 特開 昭64−64302(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 3/10 - 3/26 H05K 3/38
Claims (1)
- 【請求項1】 真空蒸着を用いたアディティブ法による
フレキシブルプリント基板の製造において、基板フイル
ムにシランカップリング剤を含むコーティング剤を塗布
し、その上にSi又はSiOxからなる薄層を形成し、
更にその上にCu層を形成し、その後電解メッキにてC
u層を厚化し、熱処理をすることを特徴とするフレキシ
ブルプリント基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3078161A JP2991794B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | フレキシブルプリント基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3078161A JP2991794B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | フレキシブルプリント基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04237185A JPH04237185A (ja) | 1992-08-25 |
JP2991794B2 true JP2991794B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=13654204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3078161A Expired - Fee Related JP2991794B2 (ja) | 1991-01-21 | 1991-01-21 | フレキシブルプリント基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2991794B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4859232B2 (ja) * | 2004-09-10 | 2012-01-25 | Jx日鉱日石金属株式会社 | 無電解めっき前処理剤及びフレキシブル基板用銅張り積層体 |
JP4684983B2 (ja) * | 2006-11-06 | 2011-05-18 | 株式会社神戸製鋼所 | フレキシブルプリント配線板用積層体及び銅合金スパッタリングターゲット |
-
1991
- 1991-01-21 JP JP3078161A patent/JP2991794B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04237185A (ja) | 1992-08-25 |
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