JP2989026B2 - ブレース架構における可変剛性構造 - Google Patents

ブレース架構における可変剛性構造

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JP2989026B2
JP2989026B2 JP3079126A JP7912691A JP2989026B2 JP 2989026 B2 JP2989026 B2 JP 2989026B2 JP 3079126 A JP3079126 A JP 3079126A JP 7912691 A JP7912691 A JP 7912691A JP 2989026 B2 JP2989026 B2 JP 2989026B2
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壮一 河村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレース架構における可
変剛性構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の耐震構造では、構成部材の力−変
形関係が線形の範囲では構造系全体の振動特性が一定で
あるため、繰り返して作用する振動外乱に対して大きな
応答を生じる。また構成部材の力−変形関係が線形範囲
を超えて非線形域に移行する場合、その変形の程度は外
乱に支配され、場合によっては部材の損傷を招来し、ま
た応答の人為的制御は容易ではない。
【0003】従来の可変剛性構造は構成部材の塑性化を
利用した構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って前記従来の可変
剛性構造は、構成部材の塑性化を利用して地震、風等の
外乱に対する構造物の応答を低減するように構成されて
いるので、剛から柔への変化しかできない場合が多く、
その効果は限定された範囲のものであった。
【0005】本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑
みて提案されたもので、その目的とするところは、地震
や風等の外乱に対してブレース架構の水平剛性を受動的
に変化させて、構造物に非線形特性を与えることによっ
て応答を低減せしめる可変剛性構造を提供する点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、柱梁
接合部において柱と梁が形成する角部の内側に相対する
ブレースの端面を、前記柱に向く縦の面と前記梁に向く
横の面とから構成し、前記角部の内側と前記ブレースの
前記端面との間に空隙を設けるとともに、同空隙に弾
性、粘弾性または弾塑性特性を有する充填材を充填して
なるブレース架構における可変剛性構造としている。
【0007】また、請求項2の発明は、前記請求項1の
発明と産業上の利用分野および解決しようとする課題が
同一なものであって、凹型エレメントと、前記凹型エレ
メントと対をなし且つ前記凹型エレメント内に凸部が挿
入される凸型エレメントと、前記両エレメント間に形成
されるU字状の空間に充填された弾性、粘弾性または弾
塑性特性を有する充填材とからユニットを構成し、相対
するブレースと梁とを、前記ユニットを介して結合して
なるブレース架構における可変剛性構造としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、柱梁接合部とブレースの端面
との間、または梁とブレースとの間に、弾性、粘弾性ま
たは弾塑性特性を有する充填材が介在しているので、
線形復元力特性によってエネルギー消費を生起し、振動
減衰効果を発揮し、地震、強風等の外乱に対する構造物
の応答を低減しうるものである。
【0009】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示し、相対す
るブレース1と梁2とを一体化、または剛結合すること
なく、互いに切り離して、各構成要素を接合する部分に
空隙を設け、同空隙のすべて、あるいは一部を弾性、粘
弾性または弾塑性特性を有する充填材3を充填したもの
である。図中4は柱である。
【0010】図2は本発明の第2の実施例を示し、図3
はその部分拡大図で、ブレース1の端部及び柱4と梁2
との接合部との間に設けた空隙に前記充填材3を充填し
たものである。
【0011】図4は本発明の第3の実施例を示し、ブレ
ース1間に設けた空隙に前記充填材3を充填したもので
ある。図5乃至図7は前記可変塑性構造を一つの装置と
してユニット化した場合を示し、5は梁2に対する定着
用アンカーボルト6を具えた凸型エレメント、7はブレ
ース1に対する定着用アンカーボルト8を具えた凹型エ
レメントで、前記両エレメント5、7間に充填材3が充
填されている。
【0012】図8、図9及び図10は前記エレメントの
変形例を示すもので、図中、前記実施例と均等部分には
同一符号が付されている。図11及び図12は受動型可
変剛性構造の力学的挙動の概念を示したもので最大可動
変形±δmaxの範囲内ではハードスプリング型の力−
変形関係を示す(図11参照)。前記充填材3に減衰性
の高い材料を用いると、図12のようにヒステリシスに
よってエネルギー消費を生じ、振動、減衰効果を増大さ
せることができ、このような非線形復元力特性によって
構造物の応答を低減することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、架構に非線形復元力特
性を与え、地震、強風等の振動外乱に対する対応を小さ
く抑えることができ、また変形及びエネルギー吸収を本
発明の可変剛性構造に集中させることができるので、他
の部材の損傷を軽微に抑えることができる。
【0014】また本発明の可変剛性構造には外部から電
源等、エネルギーを賦与する必要がなく、あまりメンテ
ナンスを要することなく、一異常が生じた場合にも容
易に修理することができる。
【0015】更にまた前記充填材の充填される空隙の大
きさ、充填材の剛性、減衰等選択の幅が広く、任意の特
性を持たせることができるよう、設計が容易である。
に、本発明によれば、振動外乱の入力時には、前記充填
材にせん断変形ばかりか圧縮及び引っ張りの各変形が生
じるため、より高い制振効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブレース架構における可変剛性構
造の第1の実施例を示す立面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す立面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す立面図である。
【図5】本発明の可変剛性構造に用いるユニットを示す
縦断面図である。
【図6】図5の矢視X−X図である。
【図7】図5の矢視Y−Y図である。
【図8】前記ユニットの他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図9】前記ユニットの他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図10】前記ユニットの更に他の実施例を示す縦断面
図である。
【図11】受動型可変剛性こうぞう力学的挙動の概念図
でハードスプリング型の力−変形関係図である。
【図12】本発明の可変剛性構造の力−変形関係図であ
る。
【符号の説明】
1 ブレース 2 梁 3 充填材 4 梁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱梁接合部において柱と梁が形成する角
    部の内側に相対するブレースの端面を、前記柱に向く縦
    の面と前記梁に向く横の面とから構成し、前記角部の内
    側と前記ブレースの前記端面との間に空隙を設けるとと
    もに、同空隙に弾性、粘弾性または弾塑性特性を有する
    充填材を充填してなることを特徴とするブレース架構に
    おける可変剛性構造。
  2. 【請求項2】 凹型エレメントと、前記凹型エレメント
    と対をなし且つ前記凹型エレメント内に凸部が挿入され
    る凸型エレメントと、前記両エレメント間に形成される
    U字状の空間に充填された弾性、粘弾性または弾塑性特
    性を有する充填材とからユニットを構成し、相対するブ
    レースと梁とを、前記ユニットを介して結合したことを
    特徴とするブレース架構における可変剛性構造。
JP3079126A 1991-04-11 1991-04-11 ブレース架構における可変剛性構造 Expired - Lifetime JP2989026B2 (ja)

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JP5291609B2 (ja) * 2009-12-15 2013-09-18 三菱重工業株式会社 配管支持構造物
JP7059489B2 (ja) * 2018-11-27 2022-04-26 株式会社竹中工務店 建物

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