JP2987936B2 - トート・アーマチュア共振衝撃波変換器 - Google Patents

トート・アーマチュア共振衝撃波変換器

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JP2987936B2 JP8516890A JP51689095A JP2987936B2 JP 2987936 B2 JP2987936 B2 JP 2987936B2 JP 8516890 A JP8516890 A JP 8516890A JP 51689095 A JP51689095 A JP 51689095A JP 2987936 B2 JP2987936 B2 JP 2987936B2
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  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明分野 本発明は、一般に電磁変換器に関し、さらに詳しく
は、トート・アーマチュア共振電磁変換器に関する。
従来技術の説明 ページャなどの携帯通信装置は、偏心アーマチュア重
りを利用して触覚による、すなわち「振動型」の警告を
発する偏心型釣り合い重りまたは「パンケーキ」型モー
タを回転させる円筒形モータを用いるのが一般的であっ
た。メッセージが受信されたことを、近くに居る人を邪
魔せずにユーザに知らせるために用いられる「無音の」
警告を発するためには、このような警告が望ましい。こ
のような装置は、多年にわたり充分に機能してきてお
り、依然として広く用いられているが、いくつかの問題
があるために、用途の広がりを制限している。モータ
は、触覚による「無音の」警告を提供するために用いら
れる場合も、ほとんど「無音」とは言えず、認知できう
るほどの音響出力を伴う。これは、一部には、認知可能
な触覚的刺激を提供するのに充分なほど釣り合い重りを
回転させるためには、モータの動作に高い回転周波数が
必要とされるためである。同様に、このようなモータ
は、その固有の設計の結果として、動作にかなりのエネ
ルギを消費するのが普通であった。このことは、モータ
を動作させるには、バッテリから直接切り換えなければ
ならないことを意味し、携帯通信装置の正常動作の間に
予測されるバッテリの寿命に大きな影響を与える。
近年、触覚警告装置としての動作用にバッテリから消
費されるエネルギを大幅に軽減した新世代の非回転型放
射電磁変換器が、Mooney他による米国特許第5,107,540
号およびMcKee他による米国特許第5,327,120号に開示さ
れた。また、これらの電磁変換器は可聴下周波数で動作
され、そのために変換器を人に結合した場合に感じられ
る触覚刺激を最大にするので、真に無音の非破壊的警告
が提供されるようになった。放射電磁変換器の寸法と形
状は、パンケーキ・モータと同様であったので、駆動回
路構成または機構に対してほとんど変更を行わずに、新
装置の改造を既存の通信装置に容易に行うことができ
る。
新世代の非回転型放射電磁変換器は、エネルギ消費を
大幅に軽減し、実際の動作中に発される音も大幅に軽減
するが、放射電磁変換器の性能特性を維持しながら、エ
ネルギ消費をさらに低くする電磁変換器に対する必要性
は依然として存在する。
発明の概要 本発明の一局面により、トート・アーマチュア共振衝
撃波変換器は、アーマチュア,電磁ドライバおよび磁気
運動質量部により構成される。アーマチュアは、上下の
非線形共振懸架部材を備え、これらはそれぞれ1対の並
置された平面複合ビームにより構成され、これらのビー
ムは連続平面中央領域の周囲に対称的に接続され、さら
に1対の連続平坦周縁領域に接続される。電磁ドライバ
は、1対の連続平坦周縁領域の周囲で、上下の非線形共
振懸架部材に結合される。電磁ドライバは、入力信号に
応答して、交流電磁界を起こす。磁気運動質量部は、連
続平坦周縁領域の周囲で上下の非線形共振懸架部材間に
懸架され、交流電磁界に結合されて、入力信号に応答し
て磁気運動質量部の交互運動を生成する。磁気運動質量
部の交互運動は、上下の非線形共振懸架部材と電磁ドラ
イバとを介して運動エネルギに変換される。
本発明の別局面により、慣性音声伝達装置は、トート
・アーマチュア共振慣性変換器およびハウジングにより
構成される。トート・アーマチュア共振慣性変換器は、
アーマチュア,電磁ドライバおよび磁気運動質量部によ
って構成される。アーマチュアは、上下の非線形共振懸
架部材を備え、これらはそれぞれ1対の並置された平面
複合ビームにより構成され、これらのビームは連続平面
中央領域の周囲に対称的に接続され、さらに1対の連続
平坦周縁領域に接続される。電磁ドライバは、1対の連
続平坦周縁領域の周囲で、上下の非線形共振懸架部材に
結合される。電磁ドライバは、入力信号に応答して交流
電磁界を起こす。磁気運動質量部は、連続平坦周縁領域
の周囲で上下の非線形共振懸架部材間に懸架され、交流
電磁界に結合されて、入力信号に応答して磁気運動質量
部の交互運動を生成する。磁気運動質量部の交互運動
は、上下の非線形共振懸架部材と電磁ドライバとを介し
て運動エネルギに変換される。ハウジングは、トート・
アーマチュア共振慣性変換器を囲んで、音響エネルギを
伝達する。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の好適な実施例によるトート・アー
マチュア共振衝撃波変換器の分解図である。
第2図および第3図は、第1図のトート・アーマチュ
ア共振衝撃波変換器に利用される非線形共振懸架部材の
上面図である。
第4図は、第1図のトート・アーマチュア共振衝撃波
変換器の部分上面図である。
第5図は、硬化スプリング型共振システムを利用す
る、第1図のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器の
周波数の関数としての衝撃波出力を表すグラフである。
第6図は、本発明の好適な実施例による慣性音声伝達
装置の電気ブロック図である。
第7図は、第6図の慣性音声伝達装置の内部を示す正
面図である。
第8図は、第6図の慣性音声伝達装置の右側面図であ
る。
第9図は、本発明の好適な実施例によりトート・アー
マチュア共振衝撃波変換器を利用する通信装置の電気ブ
ロック図である。
好適な実施例の説明 第1図は、本発明の好適な実施例によるトート・アー
マチュア共振衝撃波変換器100の分解図である。トート
・アーマチュア共振衝撃波変換器100は、上部非線形共
振懸架部材14および下部非線形共振懸架部材16を備える
アーマチュア12と、コイル26を備える支持フレーム24
と、磁石装着部20および2つの永久磁石22を備える磁気
運動質量部18とによって構成される。支持フレーム24お
よびコイル26は、合わせて電磁ドライバと呼ばれる。
第1図のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器100
に利用される非線形共振懸架部材の上面図である第2図
を参照して、非線形共振懸架部材14,16は、連続平坦中
央領域210の周囲に対称的に接続される1対の並置され
た平坦複合ビーム202,204および206,208によって構成さ
れる。並置された平坦複合ビーム202,204および206,208
は、それぞれ、1対の連続平坦周縁領域212,214のうち
の対応する一方にもそれぞれ接続される。並置された平
坦複合ビーム202,204および206,208の各々は、それぞ
れ、2つの独立した偏心弓形ビーム,内ビーム202A,204
A,206A,208Aと、外ビーム202B,204B,206B,208Bにより構
成される。これらのビームはそれぞれ同一のあるいは実
質的に一定のスプリング比(K)を有する。この実質的
に一定のスプリング比は、外ビームの幅に対する内ビー
ムの幅を第3図に示される機能ビーム長1に関して小さ
くすることにより得られる。
第3図を参照して、機能ビーム長1は、内ビーム202
A,204A,206A,208Aと外ビーム202B,204B,206B,208Bの幅
が均一な、あるいは実質的に一定の幅になるビーム長と
して定義される。ビーム幅は、平均内ビーム幅Wiの平均
外ビーム幅Woと示されるが、ビーム幅は機能ビーム長1
に関して実質的に一定であるので、ビーム幅は機能ビー
ム長1上の任意の点に対して測定できることが理解頂け
よう。内弓形ビームと外弓形ビームのスプリング比は、
平均外ビーム幅Woが平均内ビーム幅Wiより大きいとき、
ビーム幅を調整することにより基本的に同一になると考
えられる。内弓形ビーム202A,204A,206A,208Aと、外弓
形ビーム202B,204B,206B,208Bとは、第3図に図示され
るような円形であることが好ましい。弓形型ビーム202
A,204A,206A,208Aは第1平均半径、すなわち寸法Riを有
し、外弓形ビーム202B,204B,206B,208Bは第2平均半径
すなわち寸法Roを有する。内および外の弓形ビームは、
好ましくは円形であると説明されるが、内弓形ビーム20
2A,204A,206A,208Aの外形または点の位置が、外弓形ビ
ーム202B,204B,206B,208Bよりも小さい楕円形を利用す
ることもできることが理解頂けよう。並置された平坦複
合ビーム202,204,206,208は、2つの独立した偏心弓形
ビームから形成されて図示されるが、偏心弓形ビームを
追加してそれぞれの並置された平坦複合ビーム202,204,
206,208のスプリング力を大きくすることもできること
を理解頂きたい。
第2図に戻り、並置された平坦複合ビーム202,24およ
び206,208は、外ビーム202B,204B,206Bまたは208Bの平
均幅よりも大きい半径を有する隅肉領域すなわち隅肉部
216,218により平坦中央領域210および平坦周縁領域212,
214に接続される。隅肉部216,218により、並置された平
坦複合ビーム202,204および206,208の平坦中央領域210
および平坦周縁領域212,214に対する接続部に発生され
る応力が大幅に軽減される。たとえば、90Hzの共振周波
数を有するアーマチュア12に関して、内弓形ビーム202
A,204A,206A,208Aは、0.004インチ(0.10mm)の平均幅
を有し、外弓形ビーム202B,204B,206Bまたは208Bは、0.
005インチ(0.13mm)の平均幅を有する。隅肉部216,218
の半径は0.010インチ(0.25mm)である。
平坦中央領域210は、2つの装着孔220を備え、これら
は、以下に述べる磁気運動質量部18を上部非線形懸架部
材14および下部非線形懸架部材16に固定するために利用
される。平坦周縁領域212,214も装着孔222を備え、これ
らは上部非線形懸架部材14および下部非線形懸架部材16
を支持フレーム24に固定するために用いられる。非線形
スプリング部材14,16は、好ましくは、Sandvik Steel C
ompany(Sandkviken,Sweden)により製造される0.0040
インチ(0.10mm)厚のSandvik(商標)7C27Mo2ステンレ
ス・スチールなどの金属薄板から形成される。これは、
好ましくは、化学的切削加工またはエッチング処理など
を用いて形成されるが、他の部品形成過程も同様に利用
することができることを理解頂きたい。
第1図に戻り、支持フレーム24は、以下に詳しく説明
するように、交流電磁界を起こすために用いられる電磁
ドライバ(24,26)を形成するコイル26(図示されては
いないがコイル終端部により識別される)を囲む。一例
として、コイル26は、コイル終端部26で終端する44番ゲ
ージのエナメル被覆銅線2を227回巻いたもので構成さ
れ、100オームの抵抗を示す。電磁ドライバ16は、好ま
しくは射出成型過程を用いて製造され、この場合コイル
26は支持フレーム24内に成型される。たとえば、30%の
ガラス充填液晶ポリマを用いて支持フレーム24を形成す
るが、他の射出成型可能な熱可塑性材料も同様に利用す
ることができることを理解頂きたい。上部非線形懸架部
材14および下部非線形懸架部材16は、4つのボス28によ
り支持フレーム24に取り付けられる。このボスは3つし
か見えないが、これについては下記に説明する。
磁気運動質量部18は、磁石支持部20および2つの永久
磁石22によって構成される。磁石支持部20は、好ましく
は、圧力鋳造処理を用いて製造され、好ましくはZamak3
亜鉛圧力鋳造合金などの圧力鋳造材料から鋳造される。
磁気運動質量部も、焼き流し精密鋳造などの他の鋳造工
程を用い、磁石支持部20の質量対体積比を増大させるタ
ングステンなどの鋳造材料を用いて製造することもでき
ることを理解頂きたい。これは、下記に述べるように、
さらに低い周波数動作を達成するために必要とされる。
磁石支持部20は、端拘束部30および上下拘束部34を設け
るように整形される。これらの拘束部は、磁石支持部20
への組み付け中に永久磁石22を位置決めするために用い
られる。磁石支持部20はさらに、磁石支持部20の質量対
体積比を最大にし、並置された平坦複合ビーム202,204
および206,208の開口部内に嵌合する支持部32を備え
る。磁石支持部20の厚みは、端拘束部30では小さくな
り、動作中の磁気運動質量部18の偏位を最大にする。こ
れについては下記に説明する。4つのフランジ(2つが
図示される)を用いて、上部非線形懸架部材14および下
部非線形懸架部材16を磁石支持部20に固定する。これに
ついては下記に説明する。
第4図に示されるように、永久磁石22は、同極を同方
位に向けて(N極/N極またはS極/S極)、磁石支持部20
に組み付けられる。永久磁石22は、永久磁石22を配置し
ながら熱と圧力とを用いて硬化する熱硬化性ベータステ
ージ.エポキシ・プリフォームなどの接着性結合材料を
用いて組み付けられる。この2つの永久磁石22は、好ま
しくは、25MGOe最小磁束密度を有するサマリウム・コバ
ルトから形成されるが、その他の高磁束密度磁性材料も
同様に利用することができることを理解頂きたい。永久
磁石22の端部38は、動作中の磁気運動質量部18の偏位を
最大にするよう先細りになっている。
トート・アーマチュア共振衝撃波変換器100の設計に
より、自動化されたロボット組立工程またはラインで利
用されるようなZ軸組立技術が得られる。この組立工程
について、以下に簡単に説明する。永久磁石22が前述の
ように磁石支持部20に組み付けられた後で、上部非線形
懸架部材14が磁石支持部20の2つのフランジ上に配置さ
れる。これらは次に、軌道リベット工程を用いるなどし
て杭打され、上部非線形懸架部材14を磁石支持部20に固
定させる。次に、磁気運動質量部18が第1図に示される
支持フレーム24内の空洞内に置かれ、上部非線形懸架部
材14の平坦周縁領域212,214内の開口部222により支持フ
レーム24に相対して配置される。次に、上部非線形懸架
部材14は、加熱または超音波杭打などの杭打過程を用い
て、ボス28を変形させることにより支持フレーム24に固
定される。次に、支持フレーム24(*)の向きを返し
て、下部非線形懸架部材16がフランジ36とボス28の上に
置かれる。その後、ボス28は上述のように変形され、そ
の後で、これも上述のようにフランジが杭打され、これ
により支持フレーム24およびアーマチュア12に対する磁
気運動質量部18の組立が完了する。
上述の要領で組み立てられたトート・アーマチュア共
振衝撃波変換器100は、そのまま、すなわちハウジング
なしでも利用することができ、あるいはトート・アーマ
チュア共振衝撃波変換器を包囲するハウジングを伴っ
て、変換器100が提供される。ハウジングが利用される
場合は、このハウジングは上ハウジング部40および下ハ
ウジング部すなわち底板42によって構成されることが好
ましい。上ハウジング部40は、好ましくは、金属薄板延
伸および形成処理などの適切な形成過程を用いて、「31
6」ステンレス・スチールを用いて形成される。底板42
も、好ましくは、金属薄板抜打処理などの適切な形成過
程を用いて、「316」ステンレス・スチールを用いて形
成される。そして他の非磁性材料を同様に利用して、上
部ハウジング部40および底板42を形成することもできる
ことを理解頂きたい。
ハウジングがある場合、底板42は、4本の下柱(コイ
ル26の終端部と対向する)上に配置される。これらの下
柱は、次に、熱または超音波杭打などの杭打工程を用い
て変形され、底板42を支持フレーム24に固定する。上ハ
ウジング部40は、次に対向側の4本の柱44の上に配置さ
れ、その後で好ましくはプリント回路板46が置かれ、次
に、4本の柱44は上記のように杭打過程を用いて変形さ
れて、上ハウジング部40および回路板46を支持フレーム
24に固定する。プリント回路板46は、好ましくは、G10
ガラス・エポキシ板またはFR4ガラス・エポキシ板など
の適切なプリント回路板材料から形成され、第4図に図
示されるようなコイル26の終端部の終端パッド48とな
る。第4図は、上部非線形懸架部材14を除いたトート・
アーマチュア共振衝撃波変換器100の部分的断面図であ
る。終端パッド48は、パッド領域を定義するために選択
的にエッチングされたプリント回路板46上の銅皮膜によ
り設けられる。コイル26の終端部は、ハンダ技術また
は、溶接処理などその他の適切な接続工程を用いて、終
端パッド48に電気的に結合される。第1図に図示される
3つの装着タブ52が底板42上に設けられて、完全に組み
立てられたトート・アーマチュア共振衝撃波変換器100
を、プリント回路板などの支持基板に機械的に固定す
る。これについては、下記に説明する。
第5図を参照して、これは、硬化非線形共振スプリン
グ・システムを利用するトート・アーマチュア共振衝撃
波変換器100に関して、衝撃出力応答を入力周波数の関
数として表すグラフである。トート・アーマチュア共振
衝撃波変換器100は、好ましくは、低衝撃出力502を与え
る第1駆動周波数と、高衝撃出力504を与える第2駆動
周波数との間で動作する掃引駆動周波数により駆動され
る。高衝撃出力504は、好ましくは、安定動作状態が1
つしかない最大駆動周波数に実質的に対応するよう選択
される。第5図から分かるように、衝撃出力510を得る
ために必要な周波数に駆動周波数が設定される場合は、
2つの安定動作状態504,510が可能であり、駆動周波数
が増大するに従い、衝撃出力506,508,512により例とし
て示されるように3つの動作状態が存在することがあり
うる。トート・アーマチュア共振衝撃波変換器100を触
覚警告装置として利用する場合は、動作状態502と504と
の間の曲線500上にある衝撃応答だけが望ましいもので
あることが理解頂けよう。これは、トート・アーマチュ
ア共振衝撃波変換器100の共振周波数およびそれより多
少低い周波数範囲で衝撃出力が確実に最大化されるため
である。
トート・アーマチュア共振衝撃波変換器100は、上記
の例により説明されるように、100オームのコイル抵抗
を提供するが、これは、たとえば1.0ボルトの励起電圧
で駆動されると、10ミリアンペの電源電流しか必要とせ
ず、離散入力周波数で駆動されると、上述の駆動周波数
に関してピーク変位を生成する。たとえば、85Hzの離散
中心駆動周波数において.035インチ(.89mm)のピーク
変位が得られるが、これは以下の式から求められる27
g′sの衝撃出力に対応する: g′s=0.10235(d)(f) ただし gはシステムが発生する衝撃出力; dは振動質量の変位;および fは駆動周波数。
上述のようにトート・アーマチュア共振衝撃波変換器
100が離散周波数入力信号または掃引周波数入力信号の
いずれか一方により駆動されると、電磁ドライバ26が磁
気運動質量部18に結合された交流電磁界を起こす。上下
非線形懸架部材14,16は、磁気運動質量部18の動きに垂
直な復元力を与え、その結果交流磁界は、磁気運動質量
部18の交互運動を生成し、これが次に非線形懸架部材1
4,16と、電磁ドライバ26を囲む支持フレーム24とにより
触覚エネルギに変換される。このエネルギは人などの外
部に結合することができる。
上記の説明は、トート・アーマチュア共振衝撃波変換
器100を離散周波数入力信号または掃引周波数入力信号
で駆動して、触覚エネルギを発生する方法を説明する
が、トート・アーマチュア共振衝撃波変換器100を可聴
周波信号により駆動して、低レベルの触覚エネルギを生
成し、それにより慣性出力を提供することもできる。こ
れについては下記に詳述する。可聴周波信号により駆動
されると、動作状態512より上の曲線500上の衝撃応答
は、低レベルの触覚および可聴周波応答を提供するのに
適する。また、動作状態512より上の可聴周波入力周波
数に対する応答は、トート・アーマチュア共振衝撃波変
換器100の周波数応答により強化される。この動作を以
下にトート・アーマチュア共振慣性変換器として説明す
る。
第6図は、上記トート・アーマチュア共振衝撃波変換
器100を利用する慣性音声伝達装置600の電気ブロック図
である。慣性音声伝達装置600は、音声ピックアップま
たは音声およびノイズなどの可聴信号を受信するマイク
ロフォン602によって構成され、音声ピックアップ出力
において、音声およびノイズを表す電気信号を発生す
る。この電気信号は、可聴周波前置増幅器604の入力に
結合され、増幅器604が電気信号を増幅する。ボリュー
ム制御部610は、可聴周波前置増幅器604に結合し、前置
増幅器の利得を制御するために用いられ、それにより電
気信号の増幅を制御する。増幅された電気信号は、高域
通過フィルタ606に結合される。このフィルタは、トー
ト・アーマチュア共振衝撃波変換器100の共振周波数よ
り高い電気信号を通過させて、上述のようにトート・ア
ーマチュア共振衝撃波変換器100による高レベルの触覚
応答の発生を阻止する。濾波された電気信号は、次に音
声ドライバ608に結合され、このドライバがさらに、ト
ート・アーマチュア共振衝撃波変換器100を駆動するた
めに充分なレベルまで信号を増幅する。最終的に増幅さ
れた信号は、トート・アーマチュア共振衝撃波変換器10
0の共振周波数より高くなるので、装置は低レベルの触
覚エネルギのみを生成し、それ故にトート・アーマチュ
ア共振衝撃波変換器100として説明することができる。
慣性音声伝達装置600は、乳様突起補聴器などの用途に
特に適している。これについては下記に詳述する。以下
の説明から、慣性音声伝達装置600を他の広範囲な用途
にも利用することができることを理解頂けよう。
慣性音声伝達装置600が乳様突起補聴器などの用途に
利用される場合、バッテリ616からのエネルギ消費がき
わめて重要であり、特に水銀,亜鉛空気およびリチウム
・ボタン・セル・バッテリなどの従来のボタン・セル・
バッテリを用いる場合には比較的低いエネルギ容量しか
得られない場合に重要である。前置増幅器604により増
幅される電気信号の一部は、受信された音声およびノイ
ズ信号をサンプリングする音声検出器612の入力に結合
され、音声およびノイズ信号が所定の閾値を超えると、
電力制御信号が生成され、この信号は、バッテリ616か
らの電力を音声ドライバ608に結合する電力制御回路614
に結合される。感度制御部618が用いられて、音声ドラ
イバ608に電力が供給される所定の閾値のレベルを調整
する。これにより、ユーザは慣性音声伝達装置600が動
作するレベルを制御することができ、知覚可能な触覚エ
ネルギを発生するには音声レベルが低すぎる場合に、バ
ッテリ616から電力消費を削減する。可聴周波前置増幅
器回路604,高域通過フィルタ606,音声ドライバ回路608,
音声検出器回路612および電力制御回路614の多くの要素
を単独の可聴周波検出器/増幅器集積回路回路620に一
体化し、それにより装置を組み立てるために必要な個別
部品の数を削減することができることを理解頂きたい。
第7図は、トート・アーマチュア共振衝撃波変換器10
0を利用する慣性音声伝達装置600の内部を示す正面図で
ある。図示されるように、慣性音声伝達装置は、プリン
ト回路板806が配置されるハウジング802またはその他の
適当な部品搭載媒体により構成される。プリント回路板
806には、音声ピックアップ装置602,トート・アーマチ
ュア共振衝撃波変換器100,検出器増幅器集積回路620,ボ
リューム制御部610,感度制御部618およびバッテリ616
と、必要とされるその他の個別部品とが取り付けられ
る。第8図に示されるように、音声ポート804が設けら
れ、音波エネルギを音声ピックアップ装置602に結合さ
せる。慣性音声伝達装置600は、上述のように、たとえ
ば乳様突起補聴器として利用することができる。補聴器
の装着者により設定された所定の閾値を超える音声は、
触覚的な低レベルの音波エネルギに変換され、それが補
聴器装着者の乳様突起に結合されて、基本的に音を聞き
分けられない人が、乳様突起への、すなわち最終的には
内耳への音波エネルギの伝導を介して音を聞くことがで
きるようにすることができる。
第9図は、本発明の好適な実施例によるトート・アー
マチュア共振衝撃波変換器100を利用する携帯通信装置
の電気ブロック図である。デコーダ/コントローラ906
の制御下で、バッテリ・セーバ・スイッチ918が周期的
に励起され、受信機904に電力を供給する。受信機904に
電力が供給されると、送信された符号化メッセージ信号
がアンテナ910により捕捉されて、受信機904の入力に結
合され、受信機904は当業者には周知の方法で捕捉され
た信号を受信および処理する。実際には、捕捉された符
号化メッセージ信号には、メッセージ信号が宛てられる
携帯通信装置を識別するアドレス信号が含まれる。受信
されたアドレス信号はデコーダ/コントローラ906の入
力に結合され、デコーダ/コントローラ906は受信した
アドレス信号をコード・メモリ908に記憶されている所
定のアドレスと比較する。被受信アドレス信号が記憶さ
れている所定のアドレスに一致すると、そのメッセージ
信号は受信され、メッセージ・メモリ912に記憶され
る。デコーダ/コントローラは、警告起動信号も生成
し、この信号が圧電または電磁変換器などの可聴警告装
置920に結合されて、メッセージが受信されたことを知
らせる可聴警告を発生する。同様に、警告起動信号はト
ート・アーマチュア共振衝撃波変換器100などの触覚警
告装置に結合することができ、上述のように触覚エネル
ギを発生して、メッセージが受信されたことを知らせる
触覚警告を生成する。可聴または触覚警告は、携帯通信
装置のユーザによりリセットすることができ、メッセー
ジはメッセージ・メモリ912から、広範囲のユーザ入力
機能を提供する制御部914を介して呼び出すことができ
る。メッセージ・メモリ912から呼び出されたメッセー
ジは、デコーダ/コントローラ906を経てLCDディスプレ
イなどの表示装置916に送られ、そこでメッセージが表
示されて、携帯通信装置のユーザが確認する。
要するに、トート・アーマチュア共振衝撃波変換器10
0の共振周波数またはその付近で発生された離散周波数
または掃引周波数電気入力信号のいずれかを効率的に高
レベルの触覚エネルギに変換することのできるトート・
アーマチュア共振衝撃波変換器100が開示された。触覚
エネルギの生成は、従来のモータ駆動型触覚警告装置に
比べきわめて低い電流ドレインにおいて行われる。トー
ト・アーマチュア共振衝撃波変換器100がトート・アー
マチュア共振衝撃波変換器100の共振周波数より高い周
波数で動作されると、トート・アーマチュア共振衝撃波
変換器100は、音声エネルギを、上記の慣性音声伝達装
置内で可聴周波信号を伝達するために必要とされるよう
な低レベルの触覚エネルギに効率的に変換するトート・
アーマチュア共振衝撃波変換器100として説明すること
ができる。
フロントページの続き (72)発明者 ブリンクリー、ジェラルド・ユージーン アメリカ合衆国フロリダ州ウエスト・パ ーム・ビーチ、ウェリントン・トレイス 14335 (72)発明者 マッキー、ジョン・エム アメリカ合衆国フロリダ州ヒルズボロ、 ビー1−204、ヒルズボロ・マイル1036 (56)参考文献 実開 昭53−68239(JP,U) 実開 平5−28464(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B06B 1/04 H04B 7/26

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続平坦中央領域周囲に対称的に接続さ
    れ、さらに1対の連続平坦周縁領域に接続された1対の
    並置された平坦複合ビームによりそれぞれ構成される上
    下非線形懸架部材を備えるアーマチュア; 前記1対の連続平坦周縁領域周囲で前記上下非線形懸架
    部材に結合された電磁ドライバであって、入力信号に応
    答して交流電磁界を起こす電磁ドライバ;および 前記連続平坦中央領域周囲で前記上下非線形懸架部材の
    間に懸架された磁気運動質量部であって、前記磁気運動
    質量部は前記交流電磁界に結合され、それに応答して前
    記磁気運動質量部の交互運動を生成し、前記磁気運動質
    量部の交互運動が前記上下非線形懸架部材および前記電
    磁ドライバを介して運動エネルギに変換される磁気運動
    質量部; によって構成されることを特徴とするトート・アーマチ
    ュア共振衝撃波変換器。
  2. 【請求項2】前記上下非線形懸架部材が、前記磁気運動
    質量部の交互運動に垂直な復元力を提供する請求項1記
    載のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  3. 【請求項3】前記1対の並置された平坦複合ビームがそ
    れぞれ、少なくとも1つの独立偏心弓形ビームによって
    構成される請求項1記載のトート・アーマチュア共振衝
    撃波変換器。
  4. 【請求項4】前記少なくとも2つの独立偏心弓形ビーム
    が実質的に等しいスプリング比(K)を呈する請求項3
    記載のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  5. 【請求項5】前記少なくとも2つの独立偏心弓形ビーム
    が第1平均外形を有する内弓型ビームと、第2平均外形
    を有する少なくとも外弓形ビームとによって構成され、
    前記第2平均外形が前記第1平均外形より大きい請求項
    4記載のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  6. 【請求項6】前記内弓形ビームと前記少なくとも外弓形
    ビームとが円形を有する請求項5記載のトート・アーマ
    チュア共振衝撃波変換器。
  7. 【請求項7】前記内弓形ビームが第1平均ビーム幅を有
    し、前記少なくとも外弓形ビームが第2平均ビーム幅を
    有し、前記第2平均ビーム幅が前記第1平均ビーム幅よ
    り大きい請求項5記載のトート・アーマチュア共振衝撃
    波変換器。
  8. 【請求項8】前記内弓形ビームおよび前記少なくとも外
    弓形ビームが可能ビーム長を有し、第1平均ビーム幅お
    よび前記第2平均ビーム幅が前記機能ビーム長にわたり
    均一である請求項7記載のトート・アーマチュア共振衝
    撃波変換器。
  9. 【請求項9】前記内弓形ビームおよび前記少なくとも外
    弓形ビームが前記連続平坦中央領域内と、前記連続平坦
    周縁領域内とに、前記第2平均ビーム幅よりも実質的に
    大きな半径を有する隅肉部により併合される請求項7記
    載のトート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  10. 【請求項10】前記磁気運動質量部が: 所定のN−S極磁界方位を有する永久磁界をそれぞれ生
    成する第1および第2永久磁石;および 前記第1および第2永久磁石を、前記第1および第2永
    久磁石のそれぞれの前記所定のN−S極磁界方位が対向
    するように装着する磁石装着部; によって構成される請求項1記載のトート・アーマチュ
    ア共振衝撃波変換器。
  11. 【請求項11】前記1対の並置された平坦複合ビームの
    それぞれが、前記1対の並置された平坦複合ビームによ
    り境界を隔てられる開口部を提供し、前記磁石装着部が
    その中に形成され、前記磁石装着部の部分が前記開口部
    を自由に貫通することができるように整形された溝を備
    え、それによって前記磁気運動質量部の前記上下非線形
    懸架部材に関する交互運動が増大される請求項10記載の
    トート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  12. 【請求項12】前記入力信号が可聴下周波数電気信号で
    あり、前記磁気運動質量部の交互運動が前記上下非線形
    懸架部材および前記電磁ドライバを通じて触角エネルギ
    に変換される請求項1記載のトート・アーマチュア共振
    衝撃波変換器。
  13. 【請求項13】前記アーマチュア,前記電磁ドライバお
    よび前記磁気運動質量部を囲み、それを装着するための
    ハウジングによってさらに構成される請求項1記載のト
    ート・アーマチュア共振衝撃波変換器。
  14. 【請求項14】少なくともアドレス信号を含む被符号化
    メッセージ信号を受信および復調し、そこから復調され
    たアドレス信号を導出する受信機; 前記受信機に結合され、被復調アドレス信号を解読し、
    所定のアドレスに一致する被復調アドレス信号に応答し
    て警告信号を発生するデコーダ;および 発生される警告信号に応答するトート・アーマチュア共
    振変慣性換器であって: 連続平坦中央領域周囲に対称的に接続され、さらに1対
    の連続平坦周縁領域に接続された1対の並置された平坦
    複合ビームによりそれぞれ構成される上下非線形懸架部
    材を備えるアーマチュア; 前記1対の連続平坦周縁領域周囲で前記上下非線形懸架
    部材に結合された電磁ドライバであって、発生された警
    告信号に応答して交流電磁界を起こす電磁ドライバ;お
    よび 前記連続平坦中央領域周囲で前記上下非線形懸架部材の
    間に懸架された磁気運動質量部であって、前記磁気運動
    質量部は前記交流電磁界に結合され、それに応答して前
    記磁気運動質量部の交互運動を生成し、前記磁気運動質
    量部の交互運動が前記上下非線形懸架部材および前記電
    磁ドライバを介して運動エネルギに変換される磁気運動
    質量部; によって構成され、それにより生成された触角エネルギ
    が被符号化メッセージ信号の受信を警告する触覚警告を
    提供するトート・アーマチュア共振慣性変換器; によって構成されることを特徴とする通信装置。
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