JP2963917B2 - 電気−機械−音響変換器及び携帯端末装置 - Google Patents

電気−機械−音響変換器及び携帯端末装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号により振
動あるいは発音の動作をする電気−機械−音響変換器
と、これを取り付けた携帯端末装置に関する。携帯端末
装置とは、例えば携帯電話機、ペイジャ、送受信機付コ
ンピュータ等、使用者が携帯しながらまたは使用者の近
辺に置きながら、離れた他の装置との通信を行う装置の
ことである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話機等の携帯端末装置では
着信を知らせる手段として、ベル音を発生する小型発音
体と振動を引き起こす回転軸に偏芯して重りを取り付け
たマイクロモータがそれぞれ個別に取り付けられて、使
用されてきた。さらに、通話相手の話を受聴するために
は、受話用のスピーカを取り付ける必要があった。そこ
で、携帯端末装置の小型、軽量化を図るため、部品点数
の削減を目的として、発音と振動とを一つの電気−機械
−音響変換器で実現する手段が考案され、実開平5−8
5192号公報に開示されている。
【0003】従来技術における図20の電気−機械−音
響変換器は、次のように構成されている。円形の振動板
101の外周部が、ケース102に取り付けられてい
る。そして、ケース102には底板105があり、ヨー
ク103は底板105に固定されている。サスペンショ
ン106は、ケース102に支持されており、マグネッ
ト104は、サスペンション106で支持されている。
そして、ボイスコイル107は、ヨーク103の内周面
とマグネット104の外周面で形成される磁気ギャップ
に挿入され一端が振動板101に固定されている。ヨー
ク103とマグネット104は磁気回路部を構成し、サ
スペンション106とマグネット104は機械振動系を
構成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記電気−機械−音響
変換器では、ボイスコイル107に電気信号が加えられ
ると、ボイスコイル107と磁気回路部との間には、作
用・反作用の力が働く。仮にボイスコイル107に働く
力を作用の力とすると、その力によって、ボイスコイル
107が取り付けられている振動板101が振動する。
また、磁気回路部に働く反作用の力によって、サスペン
ション106で支持されたマグネット104が振動し、
サスペンション106を介してケース102に振動が伝
わり、ケース102は振動する。なお、ボイスコイル1
07に加える電気信号の周波数が機械振動系の共振周波
数と一致した場合に、機械振動系の振動は最も大きくな
る。
【0005】しかし、機械振動系の振動の大きさは、機
械振動系を構成するマグネット104とサスペンション
106の質量に比例し、しかも後者の質量は小さいた
め、実質マグネット104の質量のみで定まる。マグネ
ット104の質量はあまり大きくないので図20の電気
−機械−音響変換器では、ボイスコイル107に加える
電気信号の周波数が機械振動系の共振周波数と一致させ
た場合においても、機械振動系の振動を十分なものにす
ることはできなかった。このため、質量が150g近く
ある携帯電話機にこの電気−機械−音響変換器を取り付
けた場合、使用者に十分強力な振動により着信を知らせ
ることは困難であった。
【0006】また、振動のみを取り出す電気−機械−音
響変換器として、特公昭62−33800号公報に開示
されているものがある。これは、磁気回路部全体をサス
ペンションで支持することによって、機械振動系の質量
を大きくし、大きな振動を取り出せるようにしたもので
あった。しかし、携帯端末装置に取り付ける電気−機械
−音響変換器は、非常に小型なものが望まれたため、こ
の電気−機械−音響変換器は、実用的なものとはならな
かった。また、この電気−機械−音響変換器の構成で
は、着信を音によって知らせることはできなかった。
【0007】本発明は上記問題点を解決することを課題
に、大きな振動を得ることができ、音も同時に発生する
ことのできる、小形の電気−機械−音響変換器を実現す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電気−機械−音
響変換器は、振動板と、前記振動板に対向して配置され
た磁気回路部材と前記磁気回路部材に取り付けられ、前
記磁気回路部材より比重の大きい重りとを含む可動部
と、前記可動部材を支持する少なくとも一つのサスペン
ションと、前記振動板と前記サスペンションとを支持す
る支持部材と、前記振動板と前記磁気回路部材との間に
働く磁気駆動力を発生させる駆動手段を具備する。前記
重りは、前記磁気回路部材の外側に配置されている。
記駆動手段は、前記磁気回路部材の磁気空隙に挿入され
一端が前記振動板に接合されたボイスコイルである。他
の観点の前記駆動手段は、前記磁気回路部材のセンター
ポールの外周に配置された励磁コイル及び前記磁気回路
部材と磁気空隙を設けて配置された磁性体を有する電磁
型の駆動手段である。上記電気−機械−音響変換器の機
械振動系は可動部とサスペンションにより構成されて
おり、機械振動系の振動の大きさは機械振動系の質量と
加速度の積に比例する。ここで、上記電気−機器−音響
変換器では、磁気回路部材に重りを取り付けることによ
り可動部を構成しているため、従来の電気−機械−音
響変換器に比べ、可動部の質量が大きい。従って、上
記電気−機器−音響変換器は、同一寸法の従来の電気−
機械−音響変換器に比べ大きな振動を発生する。また、
上記駆動手段は、可動部を振動させるとともに振動板
も振動させるため、この電気−機械−音響変換器は音を
発生する。
【0009】
【0010】さらに他の観点の電気−機械−音響変換器
は、前記サスペンションが、前記可動部の前記振動板
側に設けられた第一のサスペンションと前記振動板の反
対側に設けられた第二のサスペンションとを含むもので
ある。さらに他の観点の電気−機械−音響変換器は、各
前記第1及び第2のサスペンションは、一方の支持端か
ら他方の支持端に少なくとも一つの腕を円周方向に延ば
した形状であり、前記第1のサスペンションと前記第2
のサスペンションとは腕の方向が互いに反対となるよう
に配置されているものである。可動部を上下2カ所の
サスペンションで支持しているため、振動時における可
動部の傾きを抑えることができる。
【0011】さらに他の観点の電気−機械−音響変換器
は、前記重りが、少なくとも一つの空気抜き穴を有する
ものである。さらに他の観点の電気−機械−音響変換器
は、前記支持部材が、空気抜き穴を有するものである。
重り又は支持部材に空気抜き穴を設けることにより、可
動部又は振動板の振動時にサスペンションと支持部材
と振動板とに囲まれた空室の室圧の上昇が防がれる。従
って、空室の室圧の上昇による可動部または振動板の
振動が抑制されることが防がれる。
【0012】さらに他の観点の電気−機械−音響変換器
は、前記サスペンションと前記振動板と前記支持部材と
により囲まれた空室と前記支持部材に設けられた前記空
気抜き穴によりヘルムホルツの共鳴器を構成するもので
ある。さらに他の観点の電気−機械−音響変換器は、さ
らに前記支持部材に設けられた前記空気抜き穴の外側に
音響ポートを備えたものである。ヘルムホルツの共鳴器
を構成することにより、電気−機械−音響変換器は大き
な音を発生することができる。
【0013】本発明の携帯端末装置は、前記電気−機械
−音響変換器が内部に取り付けられているものである。
他の観点の携帯端末装置は、前記支持部材が携帯端末装
置の外側ケースあるいは携帯端末装置の回路基板に取り
付けられているものである。さらに他の観点の携帯端末
装置は、前記外側ケースが空気穴を有し、前記振動板側
が前記空気穴に向けられているものである。さらに他の
観点の携帯端末装置は、前記外側ケースが空気穴を有
し、前記音響ポートが前記空気穴に結合されているもの
である。前記電気−機械−音響変換器を携帯端末装置に
取り付けることにより、一つのユニット(電気−機械−
音響変換器)を備えることのみで振動及び音を発生する
携帯端末装置を実現することができる。
【0014】さらに他の観点の携帯端末装置は、上述の
電気−機械−音響変換器、前記電気−機械−音響変換器
に少なくとも二つの電気信号を入力する電気信号発生手
段、及び前記電気信号発生装置から前記電気−機械−音
響変換器に入力される電気信号を切り替える切替手段、
を具備する。さらに他の観点の携帯端末装置は、前記電
気信号発生装置が着信を知らせるための振動を引き起こ
す電気信号と着信を知らせるための音を発生させる電気
信号とを出力するものである。さらに他の観点の携帯端
末装置は、前記電気信号発生装置が着信を知らせるため
の振動を引き起こす電気信号と着信を知らせるための音
を発生させる電気信号と受話音を再生するための電気信
号を出力するものである。さらに他の観点の携帯端末装
置は、前記着信を知らせるための振動を引き起こす電気
信号の周波数が200Hz以下、特に130Hz近傍の
周波数である。前記受話音を再生するための電気信号の
周波数が実質的に200Hz以上の周波数である。さら
に他の観点の携帯端末装置は、前記電気信号発生装置が
出力する電気信号の周波数を、前記可動部材と前記サス
ペンションとにより構成される機械振動系の共振周波数
と実質的に一致するように選択したものである。他の観
点では、前記電気信号発生装置が出力する電気信号の周
波数を、前記振動板の振動の共振周波数と実質的に一致
するように選択したものである。さらに他の観点では、
前記電気−機械−音響発生装置が出力する電気信号の周
波数を、前記ヘルムホルツの共鳴器の共鳴周波数と実質
的に一致するように選択したものである。このように携
帯端末装置を構成することにより、着信を知らせるため
の振動と着信を知らせるための音、あるいは着信を知ら
せるための振動と着信を知らせるための音と受話音の再
生と、を切り替えることのできる携帯端末装置を実現す
ることができる。
【0015】さらに他の観点の携帯端末装置は、上述の
電気−機械−音響変換器、前記電気−機械−音響変換器
の共振周波数を検出する検出手段、及び前記検出手段に
より検出した周波数の電気信号を出力する電気信号発生
装置を具備する。さらに他の観点の携帯端末装置は、前
記検出手段が、前記可動部と前記サスペンションで構成
される機械振動系の共振周波数を検出するものである。
以上のように、携帯端末装置を構成することにより、電
気−機械−音響変換器の製造時のバラツキ、携帯端末装
置への取付条件の変化して電気−機械−音響変換器の共
振周波数が変化した場合にも、電気−機械−音響変換器
から常に大きな振動及び音を得ることができる。
【0016】さらに他の観点の携帯端末装置は、上述の
電気−機械−音響変換器、前記電気−機械−音響変換器
の共振周波数を含む電気信号を出力する電気信号発生装
置、前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における
信号の到来を検出する検出手段、及び、前記検出手段か
ら入力される信号を増幅して前記電気−機械−音響変換
器に出力する増幅手段、を具備する。さらに他の観点の
携帯端末装置は、上述の電気−機械−音響変換器、前記
電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号の到
来を検出する検出手段、及びノイズと前記検出手段から
入力される信号を増幅して前記電気−機械−音響変換器
に入力する増幅手段、を具備する。さらに他の観点の携
帯端末装置は、上述の電気−機械−音響変換器、着信信
号を受信するアンテナ、前記着信信号を信号処理して電
気信号を出力する受信信号処理手段、前記電気−機械−
音響変換器の共振周波数における信号の到来を検出する
検出手段、及び受信信号処理手段から入力される信号及
び前記検出手段から入力される信号を増幅し前記電気−
機械−音響変換器に入力する増幅手段、を具備する。さ
らに他の観点の携帯端末装置は、上述の電気−機械−音
響変換器、着信信号を受信するアンテナ、前記着信信号
を信号処理して電気信号を出力する受信信号処理手段、
前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号
の到来を検出する検出手段、及び前記受信信号処理手段
の出力信号に基に、ノイズ及び前記検出手段の出力を増
幅して電気−機械−音響変換手段に入力する増幅手段を
具備する。以上のように携帯端末装置を構成することに
より、携帯端末装置の置かれる環境変化により電気−機
械−音響変換器の共振周波数が変化した場合でも、極め
て安定した発振出力を有する携帯端末装置が実現でき
る。
【0017】さらに他の観点の携帯端末装置は、前記電
気−機械−音響変換器の共振周波数の少なくとも一つを
通過させるローパスフィルタが前記検出手段と前記増幅
手段との間に設けられたものである。さらに他の観点の
携帯端末装置は、前記電気−機械−音響変換器の共振周
波数の少なくとも一つを通過させるハイパスフィルタが
前記検出手段と前記増幅手段の間に設けられたものであ
る。さらに他の観点の携帯端末装置は、前記電気−機械
−音響変換器の共振周波数の少なくとも一つを通過させ
るバンドパスフィルタが前記検出手段と前記増幅手段の
間に設けられたものである。以上のように携帯端末装置
を構成することにより、対象としていない電気−機械−
音響変換器の共振周波数での自励発振を防ぐことができ
る。
【0018】さらに他の観点の携帯端末装置は、前記検
出手段の出力を制限するリミッターが前記検出手段の出
力側に設けられたものである。以上のように携帯端末装
置を構成することにより、増幅手段及び電気−機械−音
響変換器への過大入力を防ぐことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。 《実施例1》第1の実施例における電気−機械−音響変
換器について、図1及び図2を用いて説明する。但し、
図1は電気−機械−音響変換器の平面図であり、図2は
図1の電気−機械−音響変換器のII−II’断面の断面図
である。電気−機械−音響変換器は、以下のように構成
される。例えば厚さ10μmから50μm程度のチタン
材よりなる振動板1が外周部でプラスチック等よりなる
リング状の支持部材2に取り付けられている。支持部材
2は非磁性金属でも良い。ヨーク3は強磁性体、例えば
軟鉄であって、短円筒状の外周部と円板状の底面部を有
する。マグネット4は、フェライト等の永久磁石であっ
て、円板状の形状をしており、ヨーク3の底面部に固着
されている。強磁性体のプレート5は、マグネット4の
振動板8側に固着されている。重り6がヨーク3の底面
と外周面を取り囲むように固着されている。サスペンシ
ョン7は、実質的に円周に平行な方向の円弧状の3本の
腕7c、7d及び7eを有する。サスペンション7の一
端7aが重り6に固定され、その他端7bが支持部材2
に固定されている。ヨーク3、マグネット4及びプレー
ト5は磁気回路部9を構成し、そのヨーク3の内周面と
プレート5の外周面で磁気ギャップ11が形成されてい
る。そして、円筒状のボイスコイル8がこの磁気ギャッ
プ11に挿入され、ボイスコイル8の一端は振動板1に
取り付けられている。重り6と磁気回路部9は支持部材
2に対して相対的に動作する可動部10を構成し、サス
ペンション7と可動部10は機械振動系を構成する。マ
グネット4の材料としてフェライトに代えてネオジムを
用いてもよく、以下の実施例でも同様である。
【0020】以上のように構成された電気−機械−音響
変換器について、その動作を、ボイスコイル8に入力さ
れる電気信号が交流の電流である場合を例にして説明す
る。ボイスコイル8に交流の電流が入力される。ボイス
コイルの8に交流の電流が流れることにより、ボイスコ
イル8と磁気回路部9との間に駆動力が発生する。この
駆動力の大きさはボイスコイル8に入力される交流の電
流に応じて変化する。従って、交流の電流に応じて変化
する力が、サスペンション7に支持された重り6と磁気
回路部9からなる可動部10に働き、可動部10は、振
動する。特に、ボイスコイル8に入力される電流の周波
数が、この機械振動系の共振周波数と一致する場合に、
可動部10は大きく振動する。この可動部10の振動が
サスペンション7から支持部材2につたわり、支持部材
2は振動する。このように、電気−機械−音響変換器は
振動を発生する。
【0021】ここで、電気−機械−音響変換器の機械振
動系の振動の大きさは、可動部10の質量と加速度の積
に比例する。第1の実施例では、磁気回路部9に重り6
を取り付けることによって、可動部10を構成してい
る。このため、機械振動系の質量は大きくなり、第1の
実施例の電気−機械−音響変換器は、同じ寸法の従来の
電気−機械−音響変換器より大きな振動を発生すること
ができる。特に、磁気回路部9に取り付ける重り8の材
料として、例えば銅、タンタル、タングステン等の高比
重材料を使用した場合、電気−機械−音響変換器の寸法
を大きくせずに機械振動系の質量を大きくすることがで
きる。従って、第1の実施例の電気−機械−音響変換器
は、同じ寸法の従来の電気−機械−音響変換器よりより
大きな振動を発生することができる。そして、支持部材
2を、例えば携帯端末装置の筺体に固定すればその筺体
を振動させて呼び出し等の作用を行うことができる。
【0022】一方、ボイスコイル8にも、交流の電流に
応じて変化する力が働き、この力によってボイスコイル
8が取り付けられた振動板1は振動し、振動板1から音
が発生する。このように、電気−機械−音響変換器は音
を発生する。
【0023】第1の実施例のように電気−機械−音響変
換器を構成することにより、同一のユニットで振動と音
を発生する電気−機械−音響変換器を実現することがで
きる。
【0024】《実施例2》第2の実施例における電気−
機械−音響変換器について、図3及び図4を用いて説明
する。但し、図3は電気−機械−音響変換器の平面図で
あり、図4は図3の電気−機械−音響変換器のIV-IV'断
面の断面図である。第2の実施例の電気−機械−音響変
換器の構造については第1の実施例における電気−機械
−音響変換器と異なる点についてのみ説明する。なお、
第1の実施例と同じ構成部品については、同じ番号を付
し、第1の実施例の説明が適用できるため重複した記載
は省略する。第2の実施例の電気−機械−音響変換器で
は、重り6’に軸方向の空気抜き穴6aが設けられ、サ
スペンション7’に空気抜き穴7aが設けられている点
である。第2の実施例の電気−機械−音響変換器の動作
は、第1の実施例の電気−機械−音響変換器と実質的に
同じであるため、詳細な説明は省略する。
【0025】第2の実施例の電気−機械−音響変換器
は、第1の実施例の電気−機械−音響変換器の効果に加
え、重り6’に空気抜き穴6aが設けられ、サスペンシ
ョン7’に空気抜き穴7aが設けられているため、振動
板1と可動部10の間にできる空室の室圧が振動板1ま
たは可動部10の振動により上昇することが防がれる。
従って、空室の室圧の上昇により可動部10または振動
板1の振動が抑制されることを防ぐことができる。
【0026】《実施例3》第3の実施例における電気−
機械−音響変換器について、図5及び図6を用いて説明
する。但し、図5は電気−機械−音響変換器の平面図で
あり、図6は図5の電気−機械−音響変換器のVI-VI'断
面の断面図である。電気−機械−音響変換器は、以下の
ように構成される。例えば厚さ0.1mmから0.2m
m程度のパーマロイ等の高透磁率材料である振動板20
が、その外周部でプラスチック等の支持部材21に取り
付けられている。強磁性体のプレート22は、振動板2
0と対向する位置に配置されており、中央部にセンター
ポール22’を有する形状である。マグネット23は、
フェライトの永久磁石であって、リング状の形状をして
おり、プレート22に固着されている。励磁コイル24
は、プレート22のセンターポール22’とマグネット
23との間に挿入され、これらに取付けられている。重
り18は、プレート22とマグネット23の外周面上に
取付けられており、重り18には、軸方向の空気抜き穴
19が設けられている。サスペンション25及び26
は、同じ形状であり、実質的に円周に平行な方向の円弧
状の3個の腕を有し、第2の実施例と同様に空気抜き穴
を有する。サスペンション26は、一端が重り18の振
動板20と反対側に取付けられ他端が支持部材21に取
付けられている。サスペンション25は、サスペンショ
ン26と腕の方向が平面図(図5)において互いに反対
方向となるように、一端が重り18の振動板20側に取
付けられ他端が支持部材21に取付けられている。プレ
ート22とマグネット23と励磁コイル24は磁気回路
部27を構成し、重り18と磁気回路部27は支持部材
21に対して相対的に動作する可動部28を構成する。
また、サスペンション25及び26と可動部28は機械
振動系を構成する。なお、サスペンション25の輪郭線
は正確にはサスペンション26の輪郭線の直下にあって
平面図では表示できないので図示の便宜上若干ずらして
表示している。
【0027】以上のように構成された電気−機械−音響
変換器について、その動作を、励磁コイル24に入力さ
れる電気信号が交流の電流である場合を例にして説明す
る。励磁コイル24に交流の電流が入力される。励磁コ
イル24に入力される電流が交流であるため、振動板2
0と磁気回路部27との間の電磁力による吸引力の大き
さが、交流の電流に応じて変化する。この交流の電流に
応じて大きさが変化する吸引力がサスペンション25及
び26に支持された重り18と磁気回路部27からなる
可動部28に加わり、可動部28は、振動する。特に、
励磁コイル24に入力される電流の周波数がこの機械振
動系の共振周波数と一致する場合に、可動部28は大き
く振動する。この可動部28の振動がサスペンション2
5及び26から支持部材21につたわり、支持部材21
が振動する。このように、電気−機械−音響変換器は振
動を発生する。
【0028】電気−機械−音響変換器の機械振動系の振
動の大きさは、可動部28の質量と加速度の積に比例す
る。第3の実施例では、磁気回路部27に重り18を取
り付けることによって、可動部28を構成している。こ
のため、機械振動系の質量は大きくなり、第3の実施例
の電気−機械−音響変換器は、同じ寸法の従来の電気−
機械−音響変換器より、大きな振動を発生することがで
きる。特に、磁気回路部27に取り付ける重り18の材
料として、例えば銅、タンタル、タングステン等の高比
重材料を使用した場合、電気−機械−音響変換器の寸法
を大きくせずに機械振動系の質量を大きくすることがで
きる。従って、第3の実施例の電気−機械−音響変換器
は、同じ寸法の従来の電気−機械−音響変換器よりより
大きな振動を発生することができる。そして、支持部材
21を、例えば携帯端末装置の筺体に固定すればその筺
体を振動させて呼び出し等の作用を行うことができる。
【0029】一方、振動板20にも、上記吸引力の反作
用の力として励磁コイル24に入力される交流の電流に
応じて大きさの変化する吸引力が働き、この吸引力によ
って振動板20が振動し、振動板20は音を発生する。
このように、電気−機械−音響変換器は音を発生する。
【0030】第3の実施例のように電気−機械−音響変
換器を構成することにより、同一のユニットで振動と音
を発生する電気−機械−音響変換器を実現することがで
きる。
【0031】また、サスペンション25及び26によっ
て可動部28の上下を支持しているため、可動部28の
振動に傾きが生じることを防ぐことができる。特に、サ
スペンション25及び26の腕の方向が互いに反対方向
となるようにして可動部28の上下を支持している。こ
の場合には、可動部28の振動に傾きが生じることを効
果的に防ぐことができる。また、重り18に空気抜き穴
19を設けているため、振動板20と可動部28の間の
空室の室圧が可動部28または振動板20の振動により
上昇することが防がれる。従って、室圧の上昇による可
動部28または振動板20の振動が抑制されることを防
ぐことができる。
【0032】なお、第3の実施例では、可動部を支持す
るサスペンションを2カ所に設けられている場合であ
る。これを第1及び第2の実施例の電気−機械−音響変
換器に適用した場合にも、同様に、可動部の振動に傾き
が生じることを効果的に防ぐことができる。
【0033】《実施例4》第4の実施例における電気−
機械−音響変換器について、図7及び図8を用いて説明
する。但し、図7は電気−機械−音響変換器の平面図で
あり、図8は図7の電気−機械−音響変換器のVIII-VII
I'断面の断面図である。なお、第1の実施例の電気−機
械−音響変換器と同一の部品については、同一番号を付
す。電気−機械−音響変換器は、以下のように構成され
る。例えば厚さ10μmから50μm程度のチタン材よ
りなる振動板1が、その外周部でプラスチック等の支持
部材32に取り付けられている。そして、支持部材32
には空気抜き穴33が設けられている。ヨーク3は軟鉄
等の強磁性体で短円筒状の外周部と円板状の底面部を有
する。マグネット4は、フェライト等の永久磁石であっ
て、円板状の形状をしており、ヨーク3の底面部に固着
されている。強磁性体のプレート5は、マグネット4の
振動板1側に取り付けられている。重り6はヨーク3の
底面と外周面を取り囲むように取り付けられている。サ
スペンション31は、周辺部付近にロール部31’を設
けた円板状の形状をしており、ロール部31’の内側が
重り6に固定されロール部31’の外側が支持部材32
に固定されている。ヨーク3、マグネット4及びプレー
ト5は磁気回路部9を構成し、そのヨーク3の内周面と
プレート5の外周面で磁気ギャップが形成されている。
そして円筒状のボイスコイル8がこの磁気ギャップに挿
入され、ボイスコイル8の一端は振動板1に取り付けら
れている。重り6と磁気回路部9は支持部材32に対し
て相対的に動作する可動部10を構成し、サスペンショ
ン31と可動部10は機械振動系を構成する。
【0034】以上のように構成された電気−機械−音響
変換器について、その動作を、ボイスコイル8に入力さ
れる電気信号が交流の電流である場合を例に説明する。
第1の実施例と同様に、ボイスコイル8に交流の電流が
入力されると、ボイスコイル8と磁気回路部9の間に駆
動力が発生する。この駆動力は、交流の電流により変化
する。交流の電流に応じて変化する駆動力が重り6と磁
気回路部9とからなる可動部10に加わり、可動部10
は振動をする。特に、ボイスコイル8に入力される電流
の周波数がこの機械振動系の共振周波数と一致する場合
に、可動部10は大きく振動する。この可動部10の振
動は、サスペンション31から支持部材32につたわ
り、支持部材32は振動する。このように、電気−機械
−音響変換器は振動を発生する。また、第1の実施例と
同様に、電気−機械−音響変換器は振動板1が振動する
ことにより音を発生する。
【0035】機械振動系の振動の大きさは、可動部10
の質量と加速度の積に比例する。第4の実施例では、磁
気回路部9に重り6を取り付けることによって、可動部
10を構成している。このため、機械振動系の質量は大
きくなり、第4の実施例の電気−機械−音響変換器は、
同じ寸法の従来の電気−機械−音響変換器より大きな振
動を発生することができる。特に、磁気回路部9に取り
付ける重り6の材料として、例えば銅、タンタル、タン
グステン等の高比重材料を使用した場合、電気−機械−
音響変換器の寸法を大きくせずに機械振動系の質量を大
きくすることができる。従って、第4の実施例の電気−
機械−音響変換器は、同じ寸法の従来の電気−機械−音
響変換器に比べより大きな振動を発生することができ
る。そして、支持部材32を、例えば携帯端末装置の筺
体に固定すれば、その筺体を振動させて呼び出し等の作
用を行うことができる。
【0036】第4の実施例のように支持部材32に空気
抜き穴33を設けることによって、振動板1と可動部1
0との間の空室の室圧が振動板1または可動部10の振
動により上昇することが防がれる。従って、空室の室圧
の上昇により可動部10または振動板1の振動が抑制さ
れることを防ぐことができる。また、サスペンション3
1には、第1乃至第3の電気−機械−音響変換器のサス
ペンションにあったような円弧状の腕は設けられておら
ず、第2又は第3の実施例の電気−機械−音響変換器の
ように空気抜き穴が設けられていないため、第4の実施
例のようなサスペンション31を用いることによりサス
ペンションの形状をより簡単な形状にすることができ
る。また、支持部材32に設けられた空気抜き穴33の
大きさを調節することにより、振動板1とサスペンショ
ン31の間にできる空室と支持部材32に設けられた空
気抜き穴33とによりヘルムホルツの共鳴器が構成され
る。そして、ボイスコイル8に入力される電気信号の周
波数がヘルムホルツの共鳴器の共鳴周波数に実質的に一
致するように選べば、音響共振が得られ、大きな音を得
ることができる。
【0037】なお、第4の実施例では、駆動手段として
ボイスコイル8を用いた場合であるが、第3の実施例に
示した励磁コイルを用いた場合においても同様の効果が
得られる。
【0038】《実施例5》第5の実施例における電気−
機械−音響変換器について、図9を用いて説明する。但
し、図9は電気−機械−音響変換器の断面図である。電
気−機械−音響変換器の構成及び動作については第4の
実施例の電気−機械−音響変換器と異なる点について説
明する。なお、第1及び第4の実施例と同一部品には同
一番号を付し、第1及び第4の実施例の説明が適用でき
るため重複した説明は省略する。第4の実施例の電気−
機械−音響変換器に対し、第5の実施例の電気−機械−
音響変換器では、さらに、支持部材32の空気抜き穴3
3の外側に、所定の長さの、例えばプラスチック等の、
音響ポート34が設けられている。振動板1とサスペン
ション31との間にできる空室と音響ポート34とによ
りヘルムホルツの共鳴器が構成される。そして、ボイス
コイル8に入力される電気信号の周波数が、ヘルムホル
ツの共鳴器の共鳴周波数に実質的に一致するように選べ
ば、音響共振が得られ、音響ポート34から大きな音が
得られる。
【0039】なお、第5の実施例では、駆動手段として
ボイスコイル8を用いた場合であるが、第3の実施例で
示した励磁コイルを用いた場合においても、励磁コイル
に入力する電気信号の周波数を、ヘルムホルツの共鳴器
の共鳴周波数にすれば、音響共振が得られ、音響ポート
から大きな音を得ることができる。
【0040】第5の実施例の電気−機械−音響変換器で
は、支持部材32の空気抜き穴33の外側に音響ポート
34を設けているため、空気抜き穴33の大きさが変化
した場合でも音響ポート34の長さを調整することによ
り音響共振が得られる。従って、第5の実施例の電気−
機械−音響変換器は、第4の実施例の電気−機械−音響
変換器に比べより実用的である。
【0041】《実施例6》第6の実施例は、第1乃至第
5の実施例において説明した電気−機械−音響変換器を
取り付けた携帯端末装置に関するものであり、携帯電話
機を例にとり、図10を用いて説明する。なお、図10
は電気−機械−音響変換器を取り付けた携帯電話機の一
部破断斜図である。電気−機械−音響変換器を取り付け
た携帯電話機は以下のように構成される。音孔38が設
けられた携帯電話機本体36の外側ケース39に、第1
乃至第5の実施例で説明した電気−機械−音響変換器3
7が、振動板側が外側ケース39の音孔38に対向する
ように、支持部材で取り付けられている。
【0042】以上のように構成された携帯電話機につい
て、その動作を説明する。携帯電話機が呼出信号を受信
した場合に、電気−機械−音響変換器37に、電気−機
械−音響変換器37の可動部とサスペンションから構成
される機械振動系の共振周波数に近い周波数成分を含む
電気信号が入力される。上記実施例で説明したように、
電気−機械−音響変換器37の機械振動系から最も大き
な振動が得られ、支持部材が大きく振動する。そして、
支持部材の振動により、携帯電話機の外枠ケース39が
加振され、携帯電話機本体36が振動する。このように
して、携帯電話機を持つ使用者は、携帯電話本体36の
振動により、着信を知ることができる。
【0043】また、人の聴覚にとって感度の良い可聴域
の周波数の電気信号が電気−機械−音響変換器に入力さ
れた場合、上記実施例で説明したように、電気−機械−
音響変換器37の振動板が振動し音を発生する。このよ
うにして、使用者は呼出音により着信を知ることができ
る。さらに、電気−機械−音響変換器37に、音声帯域
の周波数の電気信号が入力されれば、電気−機械−音響
変換器37は受話音を再生するスピーカとして動作す
る。
【0044】従って、例えば携帯電話機に複数の電気信
号の周波数を発生する装置と電気信号を切り換える装置
を付加すれば、携帯電話機に必要な着信報知用の振動の
発生、呼出音の発生及び受話音の再生が一つの電気−機
械−音響変換器を持つ携帯電話機で可能となる。
【0045】振動は周波数帯域により体感感度が異な
り、200Hz以下の低い周波数帯域に高感度な周波数
域が存在する。特に周波数として130Hz付近の周波
数帯域が体感効果が高いため、着信報知用の振動を発生
させる電気信号の周波数としてはこの周波数帯域を利用
するのが望ましい。また、より人の耳にはこの振動の周
波数より高い周波数の帯域の音が感度が高いので、着信
報知用の音を発生させる電気信号の周波数としては、1
kHz以上の周波数帯域を利用することが望ましい。ま
た、音の明瞭度の観点から、受話音に利用する電気信号
の周波数帯域としては、実質的に200Hz以上の周波
数帯域であることが望ましい。
【0046】《実施例7》第7の実施例は第5の実施例
において説明した電気−機械−音響変換器を取り付けた
携帯端末装置に関するものであり、携帯電話機を例に、
図11を用いて説明する。なお、図11は電気−機械−
音響変換器を取り付けた携帯電話機の断面図である。電
気−機械−音響変換器を取り付けた携帯電話機は以下の
ように構成される。音孔42が設けられた携帯電話機本
体40の外側ケース43に、電気−機械−音響変換器4
1が、振動板側が外側ケース43の音孔42に対向する
ように、前記支持部材で取り付けられている。そして、
電気−機械−音響変換器41に設けられた音響ポート3
4の出口側が、外側ケース43に設けられた穴44の入
り口に結合されている。
【0047】以上のように構成された携帯電話機につい
て、その動作を説明する。携帯電話機が呼出信号を受信
した場合に、電気−機械−音響変換器41に、電気−機
械−音響変換器41の可動部とサスペンションから構成
される機械振動系の共振周波数に近い周波数成分を含む
電気信号が入力される。上記実施例で説明したように、
機械振動系から最も大きな振動が得られ、支持部材が大
きく振動する。そして、支持部材の振動により携帯電話
機の外枠ケース43が加振され、携帯電話機本体40が
振動する。このようにして、携帯電話機を持つ使用者
は、携帯電話機本体40の振動により、着信を知ること
ができる。
【0048】また、人の聴覚にとって感度の良い可聴域
の電気信号を電気−機械−音響変換器に入力されるた場
合、上記実施例で説明したように電気−機械−音響変換
器の振動板が振動し音を発生する。このようにして、使
用者は呼出音により着信を知ることができる。さらに、
電気−機械−音響変換器41に、音声帯域の周波数の電
気信号が入力されると、電気−機械−音響変換器41は
受話音を再生するスピーカとして動作を行う。
【0049】従って、例えば携帯電話機に複数の電気信
号の周波数を発生する装置と電気信号を切り換える装置
を付加すれば、携帯電話機に必要な着信報知用の振動の
発生、呼出音の発生及び受話音の再生が一つの電気−機
械−音響変換器を持つ携帯電話機で可能となる。
【0050】特に、呼出音の発生に利用する電気信号の
周波数をヘルムホルツの共鳴器の共鳴周波数に実質的に
一致するように選べば、第6の実施例の携帯電話機に比
べ、音響ポート34から大きな呼出音を得ることができ
る。さらに、呼出音を発生させるための電気信号の入力
電圧を小さくできるため、バッテリの消耗を抑えること
ができる。
【0051】《実施例8》第8の実施例における電気−
機械−音響変換装置について、電気−機械−音響変換器
に電気信号を加えるブロック図である図12を用いて説
明する。図12のブロック図の回路は、携帯電話機等の
携帯端末装置に取り付けた電気−機械−音響変換器4
5、電気−機械−音響変換器45の機械振動系の共振周
波数を検出する検出器47、検出器47で検出した周波
数の電気信号を電気−機械−音響変換器45に出力する
第1の電気信号発生装置46a、可聴帯域の周波数の電
気信号を電気−機械−音響変換器45に出力する第2の
電気信号発生装置46b、及び第1及び第2の電気信号
発生装置の電気信号を切り替えるスイッチSW1を備え
る。
【0052】検出器47は電気−機械−音響変換器45
の機械振動系の共振周波数を検出し、検出した周波数の
値を第1の電気信号発生装置46aに入力する。第1の
電気信号発生装置46aが電気−機械−音響変換器45
に接続されるようにスイッチSW1が切り替えられ、第
1の電気信号発生装置46aは、検出器47から入力さ
れた周波数の電気信号を電気−機械−音響変換器45に
入力する。このようにして、電気−機械−音響変換器4
5の機械振動系の共振周波数と実質的に一致する周波数
の電気信号が、第1の電気信号発生装置46aから電気
−機械−音響変換器45に入力される。最も大きな振動
を得ることの出来る機械振動系の共振周波数は、電気−
機械−音響変換器45の製造時のバラツキ、携帯端末装
置への取付条件により変化する。しかし、機械振動系の
共振周波数が変化した場合においても、電気−機械−音
響変換器45に入力される電気信号の周波数が機械振動
系の共振周波数に補正されるため、電気−機械−音響変
換器45からは常に大きな振動を得ることができる。
【0053】第2の電気信号発生装置46bと電気−機
械−音響変換器45を接続するようにスイッチSW1が
切り替えられた場合、第2の電気信号発生装置46bか
ら電気−機械−音響変換器45に信号が入力される。電
気−機械−音響変換器45は、入力された電気信号に応
じて音(呼出音、音声等)を発生する。なお、呼出音は
一つの種類に限らず、第2の電気信号発生装置46b
は、電気−機械−音響変換器45がさまざまな音色、メ
ロディー音を発生するような電気信号を出力することが
好ましい。
【0054】《実施例9》第9の実施例における携帯端
末装置について、電気−機械−音響変換器に電気信号を
入力するブロック図である図13を用いて説明する。図
13のブロック図の回路は、着信を知らせる受信信号
と、送信者の音声等の受話音信号と、を含む着信信号を
受信するアンテナ48、アンテナ48が受信着信信号を
処理する受信信号処理部49、受信信号処理部49によ
り処理された受話音信号を再生する小型スピーカである
レシーバ50、電気信号を出力する電気信号発生装置5
1、電気信号を増幅する増幅器52、受信信号処理部4
9からの信号によりオンとオフが制御されるスイッチS
W2、増幅器52から電気信号が入力される上記実施例
で説明した電気−機械−音響変換器45、電気−機械−
音響変換器45の共振周波数で急峻に変化する電気−機
械−音響変換器45の電気インピーダンスを検出し共振
周波数における電気信号を増幅器52に出力する検出器
53を備える。なお、電気信号発生装置51は、少なく
とも一つの電気−機械−音響変換器45の共振周波数を
含む電気信号を出力し、出力される電気信号の電圧レベ
ルは、増幅器52で増幅された場合においてさえ、電気
−機械−音響変換器45を駆動して実質的な発音や振動
が発生しない程度の電圧レベルである。
【0055】以上のように構成された携帯端末装置の動
作について説明する。アンテナ48が、送信側の携帯端
末装置から送信された着信信号を受信する。その受信し
た着信信号が受信信号処理部49に出力される。受信信
号処理部49は、この着信信号を信号処理し、着信を知
らせる受信信号に応答して信号Cを発生し、スイッチS
W2に入力する。信スイッチSW2は、信号Cにより制
御されてオンになり、電気信号発生装置51と電気−機
械−音響変換器45とが接続される。電気信号発生装置
51が出力する電気信号が増幅器52に入力される。増
幅器52は、入力された電気信号を増幅し、増幅した電
気信号を電気−機械−音響変換器45に入力する。検出
器53は、電気−機械−音響変換器45の共振周波数で
急峻に変化する電気インピーダンスを検出し、電気イン
ピーダンスが急峻に変化した電気信号、即ち共振周波数
における電気信号を、増幅器52に入力する。この信号
が更に増幅器52で増幅される。これを繰り返すことに
よって、電気−機械−音響変換器45は振動及び発音の
いずれかの周波数または両者の周波数で自励的に発振す
る。
【0056】携帯端末装置の使用者が着信を知り、受信
可能状態に操作すると、受信信号処理部49は信号Cを
発振することをやめ、スイッチSW2はオフになる。受
信信号処理部49は、受話音信号を処理し、処理した受
話音信号をレシーバ50に入力する。そして、レシーバ
50は受話音を再生する。
【0057】以上のように、電気−機械−音響変換器4
5の置かれる環境変化により、電気−機械−音響変換器
45の共振周波数に変動があった場合でも、電気信号発
生装置51からの発振は継続して行われるため、新たに
電気−機械−音響変換器45の共振周波数が検出器53
により検出される。この結果、電気−機械−音響変換器
45の振動及び発音のいずれかの新たな共振周波数また
は振動及び発音の両方の新たな共振周波数で自励的に発
振する。従って、電気−機械−音響変換器45から常に
安定した発音及び振動を取り出すことができる携帯端末
装置を実現することができる。
【0058】次に、図13の検出器53の詳細を、検出
器53を説明するための図である図14を用いて説明す
る ブリッジ回路54は、ブリッジ用負荷インピーダンス素
子Z2、Z3及びZ4、及び電気−機械−音響変換器4
5のボイスコイルの電気インピーダンスを等価的に表し
たインピーダンス素子Z1を有する。各インピーダンス
素子Z1、Z2、Z3及びZ4のインピーダンスは、電
気−機械−音響変換器45の共振周波数から離れた周波
数成分を有する電気信号に対して、ブリッジ回路54の
出力端子B1及びB2からの出力が微少(望ましくは0)
になるように選定されている。ブリッジ回路54の出力
がオペアンプ55に入力され、オペアンプ55の出力が
リミッタ56に入力される。リミッタ56の出力が増幅
器52に入力される。
【0059】電気−機械−音響変換器45の共振周波数
の電気信号が増幅器52から電気−機械−音響変換器4
5に入力されると、インピーダンス素子Z1のインピー
ダンス値が急激に変化し、ブリッジ回路54の平衡状態
がくずれ、オペアンプ55からの出力が増大する。オペ
アンプ55の出力がリミッタ56に入力され、リミッタ
56からスイッチSW2を経て増幅器52に入力され
る。これを繰り返すことにより、電気−機械−音響変換
器45は振動及び発音のいずれかの周波数または両方の
周波数で自励的に発振する。
【0060】リミッタ56を検出器53の出力側に設け
ることにより、検出器53からの出力レベルを制限する
ことができ、増幅器52及び電気−機械−音響変換器4
5への過大入力を防ぐことができる。なお、リミッター
56を必ず設ける必要はない。
【0061】《実施例10》第10の実施例における携
帯端末装置について、電気−機械−音響変換器に電気信
号を入力するブロック図である図15を用いて説明す
る。携帯端末装置の回路構成及び動作については、第9
の実施例と異なる点を説明する。なお、第9の実施例と
同一部品には同一番号を付し、第9の実施例の説明が適
用できるため省略する。第10の実施例の携帯端末装置
は電気信号発生装置51を備えず、増幅器52及び検出
器53を含む回路内の熱雑音等のノイズを利用する。熱
雑音等のノイズは広帯域の周波数成分を含み、一般的に
電気信号のレベルに比べ低い。
【0062】第9の実施例と同様に、スイッチSW2に
受信信号処理部から信号Cが入力され、この信号Cによ
り制御されてスイッチSW2はオンになる。熱雑音等の
ノイズが増幅器52により増幅され、電気−機械−音響
変換器45に入力される。電気−機械−音響変換器45
にノイズが入力された後、第9の実施例と同様に、電気
−機械−音響変換器45に入力される信号が正帰還によ
ってさらに増幅されて、電気−機械−音響変換器45は
振動及び発音のいずれかの周波数または両方の周波数で
自励的に発振する。
【0063】第10の実施例の場合、第9の実施例の技
術的利点に加え、電気信号発生装置を削減することがで
きる利点がある。そのため、携帯端末装置のコストダウ
ンが図られるとともに、携帯端末装置の小形化が図られ
る。
【0064】《実施例11》第11の実施例における携
帯端末装置について、電気−機械−音響変換器に電気信
号を入力するブロック図である図16を用いて説明す
る。携帯端末装置の回路構成及び動作については、第9
及び第10の実施例と異なる点を説明する。なお、第9
及び第10の実施例と同一部品には同一番号を付し、第
9及び第10の実施例の説明が適用できるため重複する
記載は省略する。第11の実施例の携帯端末装置では、
ローパスフィルタ57とハイパスフィルタ58が増幅器
52と検出器53の間に設けられ、検出器53の出力を
切り替えるスイッチSW3が備えられている。電気−機
械−音響変換器45は、周波数が低く呼出用の振動を発
生させる第1の共振周波数と、周波数が高く可聴周波数
の音発生させる第2の共振周波数の、少なくとも2つの
共振周波数を有する。
【0065】使用者が、振動による着信呼出と音による
着信呼出の一方または両方を携帯端末装置に取り付けら
れたスイッチを利用して選択する。受信信号処理部49
は、これに応じて信号Dを発生し、信号DをスイッチS
W3に入力する。使用者が、振動による着信呼出を選択
した場合、スイッチSW3は受信信号処理部49から入
力される信号DによりA側に切り替わり、検出器53の
出力がローパスフィルタ57に入力される。ローパスフ
ィルタ57は、第2の共振周波数の信号を通さず、第1
の共振周波数の信号を増幅器52に通す。このようにし
て、第1の共振周波数の成分のみが正帰還により増幅さ
れるため携帯端末装置は着信呼出のための振動を発生す
る。使用者が音による着信呼出を選択した場合、スイッ
チSW3は受信信号処理部49から入力される信号Dに
よりB側に切り替わり、検出器53の出力がハイパスフ
ィルタ58に入力される。ハイパスフィルタ58は、第
1の共振周波数の電気信号を通さず第2の共振周波数の
電気信号を増幅器52に通す。このようにして第2の共
振周波数の成分のみが増幅されるため、携帯端末装置は
着信呼出のための音を発生する。使用者が振動及び音の
両方による着信呼出を選択した場合、スイッチSW3は
受信信号処理部49から入力される信号Dに応じてA側
及びB側に交互に切り替わる。検出器53の出力がロー
パスフィルタ57とハイパスフィルタ58に交互に入力
される。この場合、携帯端末装置は着信呼出用の音と振
動を交互に発生する。
【0066】なお、ローパスフィルタ57及びハイパス
フィルタ58の両方を用いる代わりに、第1の共振周波
数と第2の共振周波数の両方を通過させるローパスフィ
ルタ若しくはハイパスフィルタの一方のみを利用しても
よい。この場合には、着信呼出用の振動及び音を同時に
発生させることができる。また、電気−機械−音響変換
器が3個以上の共振周波数を有し、他の2つの共振周波
数に囲まれた共振周波数を用いる場合には、ローパスフ
ィルタ57またはハイパスフィルタ58に代えてバンド
パスフィルタを用いてもよい。この場合には、対象とな
っていない共振周波数での自励発振を防ぐことができ
る。
【0067】以上の構成により、対象となっていない共
振周波数での自励発振を防ぐことができ、振動による着
信呼出と、音による着信呼出とを、容易に選択すること
ができる携帯端末装置を実現することができる。
【0068】《実施例12》第12の実施例における携
帯端末装置ついて、電気−機械−音響変換器に電気信号
を入力するブロック図である図17を用いて説明する。
携帯端末装置の回路構成及び動作については、第9乃至
第11の実施例と異なる点を説明する。なお、第9乃至
第11の実施例と同一部品については、同一番号を付
し、第9乃至第11の実施例の説明が適用できるため重
複した記載は省略する。第12の実施例では、検出器5
3とスイッチSW3の間にリミッター59が設けられて
いる。リミッター59を検出器53の出力側に設けるこ
とにより、検出器53からの出力を所定レベルに制限す
ることができ、増幅器52と電気−機械−音響変換器4
5への過大入力による増幅器52と電気−機械−音響変
換器45を含む携帯端末装置の損傷を防ぐことができ
る。
【0069】《実施例13》第13の実施例における携
帯端末装置について、電気−機械−音響変換器に電気信
号を入力するブロック図である図18を用いて説明す
る。携帯端末装置の回路構成及び動作については、第9
乃至第12の実施例と異なる点を説明する。なお、第9
乃至第12の実施例と同一部品については、同一番号を
付し、第9乃至第12の実施例の説明が適用できるため
重複した記載は省略する。第13の実施例では、受信信
号処理部49とレシーバ50の間にスイッチSW4が設
けられている。
【0070】使用者は、携帯端末装置に設けられたスイ
ッチにより、再生音をレシーバ50もしくは電気−機械
−音響変換器45のいずれから出力させるかを選択す
る。使用者が、レシーバ50から再生音を出力させるこ
とを選択した場合、受信信号処理部49からスイッチS
W4に入力される信号Eにより、スイッチSW4はA’
側にスイッチする。レシーバ50は、受信処理回路部4
9から入力された受話音信号を音に変換する。使用者
が、電気−機械−音響変換器45から再生音を出力させ
ることを選択した場合、受信信号処理部49からスイッ
チSW4に入力される信号Eにより、スイッチSW4は
B’側にスイッチする。増幅器52は、受信信号処理部
49から入力された受話音信号を所定の調整された増幅
率で増幅し、電気−機械−音響変換器45に出力する。
電気−機械−音響変換器45は、増幅器52から入力さ
れる信号を音に変換する。通常、レシーバは、人の耳に
付けた状態で再生されるため、レシーバから再生される
音圧は低く、携帯端末装置を耳からはなした状態では受
話音をきくことができない。また、レシーバの音圧は、
耳の損傷につながるため、大きくすることは法的に規制
されている。第14の実施例の携帯端末装置では受話音
の再生を電気−機械−音響変換器で行うことができるよ
うにしているため、耳から離した状態でも受話音を聞く
ことができる。なお、レシーバ50と電気−機械−音響
変換器45で再生する信号は受話音に限られず、音楽信
号や伝言メッセージでもよい。
【0071】《実施例14》第14の実施例における携
帯端末装置について、電気−機械−音響変換器に電気信
号を入力するブロック図である図19を用いて説明す
る。第14の実施例の携帯端末装置では、第13の実施
例と異なり、受信信号処理部49から出力される受話音
信号がスイッチSW4を経由して直接、電気−機械−音
響変換器45に入力される。受信信号処理部49は、電
気−機械−音響変換器45から再生される音圧レベルが
使用者が聞くことができるレベルに、受話音信号を増幅
して、増幅した信号をスイッチSW4を介して電気−機
械−音響変換器45に入力する。従って、第14の実施
例と異なり増幅器52の増幅率の調整が不要となる。な
お、上記実施例では携帯電話機を例にへの適用で説明し
たが、例えばコンピュータゲーム機の操作部に応用すれ
ば、手元で振動と音が再生され、より臨場感のあるゲー
ムを楽しむことができる。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明の電気−機械−音響
変換器を構成すれば、磁気回路部材に重りを取り付けて
いるため、電気−機械−音響変換器の機械振動系の質量
が大きくなる。従って、同一寸法の従来の電気−機械−
音響変換器より大きな振動を発生する電気−機械−音響
変換器が実現することができる。また、駆動手段により
可動部が振動させられるとともに、振動板も振動させら
れて音を発生するため、振動と音の両方を発生する電気
−機械−音響変換器を実現できる。
【0073】本発明の電気−機械−音響変換器を携帯端
末装置に取付けることにより、振動により使用者に着信
を知らせる機能、音により使用者に着信を知らせる機
能、及び音声等の受話音を再生する機能を有する携帯端
末装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例における電気−機械−音響変換器
の平面図。
【図2】図1の電気−機械−音響変換器のII-II'断面の
断面図。
【図3】第2の実施例における電気−機械−音響変換器
の平面図。
【図4】図3の電気−機械−音響変換器のIV-IV'断面の
断面図。
【図5】第3の実施例における電気−機械−音響変換器
の平面図。
【図6】図5の電気−機械−音響変換器のVI-VI'断面の
断面図。
【図7】第4の実施例における電気−機械−音響変換器
の平面図。
【図8】図の電気−機械−音響変換器のVIII-VIII'断面
の断面図。
【図9】第5の実施例における電気−機械−音響変換器
の平面図。
【図10】第6の実施例における電気−機械−音響変換
器を取り付けた携帯電話機の一部破断斜図。
【図11】第7の実施例における電気−機械−音響変換
器を取り付けた携帯電話機の断面図。
【図12】第8の実施例における電気−機械−音響変換
器に電気信号を入力するブロック図。
【図13】第9の実施例における電気―機械―音響変換
に電気信号を入力するブロック図。
【図14】図13の検出器を説明するための図。
【図15】第10の実施例における電気−機械−音響変
換器に電気信号を入力するブロック図。
【図16】第11の実施例における電気−機械−音響変
換器に電気信号を入力するブロック図。
【図17】第12の実施例における電気−機械−音響変
換器に電気信号を入力するブロック図。
【図18】第13の実施例における電気−機械−音響変
換器に電気信号を入力するブロック図。
【図19】第14の実施例における電気−機械−音響変
換器に電気信号を入力するブロック図。
【図20】従来の電気−機械−音響変換器の断面図。
【符号の説明】
1 振動板 2 支持部材 3 ヨーク 4 マグネット 5 プレート 6、6’ 重り 7、7’ サスペンション 8 ボイスコイル 9 磁気回路部 10 可動部 18 重り 19 空気抜き穴 20 振動板 21 支持部材 22 プレート 22’センターポール 23 マグネット 24 励磁コイル 25、26 サスペンション 27 磁気回路部 28 可動部 31 サスペンション 31’ロール部 32 支持部材 33 空気抜き穴 34 音響ポート 36 携帯電話機本体 37 電気−機械−音響変換器 38 音孔 39 外側ケース 40 携帯電話機本体 41 電気−機械−音響変換器 42 音孔 43 外側ケース 44 穴 45 電気−機械−音響変換器 46a 第1の電気信号発生装置 46b 第2の電気信号発生装置 47 検出器 SW1、SW2、SW3、SW4 スイッチ 48 アンテナ 49 受信信号処理部 50 レシーバ 51 電気信号発生装置 52 増幅器 53 検出器 56、59 リミッタ 57 ローパスフィルタ 58 ハイパスフィルタ 101 振動板 102 ケース 103 ヨーク 104 マグネット 105 底板 106 サスペンション 107 ボイスコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04R 9/02 102 H04B 7/26 U 13/02 103E (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04R 9/10 B06B 1/00 - 3/04

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動板と、 前記振動板に対向して配置された磁気回路部材と前記磁
    気回路部材に取り付けられ、前記磁気回路部材より比重
    の大きい重りとを含む可動部材と、 前記可動部材を支持する少なくとも一つのサスペンショ
    ンと、 前記振動板と前記サスペンションとを支持する支持部材
    と、 前記振動板と前記磁気回路部材との間に働く磁気駆動力
    を発生させる駆動手段とを具備する電気−機械−音響変
    換器。
  2. 【請求項2】 前記重りが前記磁気回路部材の外側に配
    置された請求項1に記載の電気−機械−音響変換器。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、前記磁気回路部材の磁
    気空隙に挿入され一端が前記振動板に接合されたボイス
    コイルである請求項1に記載の電気−機械−音響変換
    器。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段が、前記磁気回路部材のセ
    ンターポールの外周に配置された励磁コイル及び前記磁
    気回路部材と空隙を設けて配置された磁性体を有する電
    磁型の駆動手段である請求項1に記載の電気−機械−音
    響変換器。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも一つのサスペンション
    は、前記可動部の前記振動板側に設けられた第1のサ
    スペンションと前記振動板の反対側に設けられた第2の
    サスペンションとである請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の電気−機械−音響変換器。
  6. 【請求項6】 各前記第1及び第2のサスペンション
    は、一方の支持端から他方の支持端へ少なくとも一つの
    腕を円周方向に延ばした形状であり、 前記第1のサスペンションと前記第2のサスペンション
    とは腕の方向が互いに反対となるように配置されている
    請求項5に記載の電気−機械−音響変換器。
  7. 【請求項7】 前記重りが空気抜き穴を有する請求項1
    乃至請求項6のいずれかに記載の電気−機械−音響変換
    器。
  8. 【請求項8】 前記支持部材が空気抜き穴を有する請求
    項1乃至請求項6のいずれかに記載の電気−機械−音響
    変換器。
  9. 【請求項9】 前記サスペンション、前記振動板及び前
    記支持部材により囲まれた空室と、前記支持部材に設け
    られた前記空気抜き穴と、によりヘルムホルツの共鳴器
    が構成されている請求項8に記載の電気−機械−音響変
    換器。
  10. 【請求項10】 前記支持部材に設けられた前記空気抜
    き穴の出口側に、音響ポートが設けられている請求項9
    に記載の電気−機械−音響変換器。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器を内蔵する携帯端末装
    置。
  12. 【請求項12】 前記支持部材が携帯端末装置の外側ケ
    ースあるいは携帯端末装置の回路基板に取り付けられて
    いる請求項11に記載の携帯端末装置。
  13. 【請求項13】 前記外側ケースが空気穴を有し、前記
    振動板側が前記空気穴に向けられている請求項12に記
    載の携帯端末装置。
  14. 【請求項14】 前記支持部材に設けられた前記空気抜
    き穴の出口側に、音響ポートが設けられ、前記外側ケー
    スが少なくとも一つの空気穴を有し、前記音響ポートが
    前記空気穴に結合されている請求項12に記載の携帯端
    末装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 前記電気−機械−音響変換器に少なくとも二つの電気信
    号を入力する電気信号発生装置、及び前記電気信号発生
    装置から前記電気−機械−音響変換器に入力される電気
    信号を切り替える切替手段を具備する携帯端末装置。
  16. 【請求項16】 前記電気信号発生装置が、着信を知ら
    せるための振動を引き起こす電気信号と、着信を知らせ
    るための音を発生させる電気信号と、を出力する請求項
    15に記載の携帯端末装置。
  17. 【請求項17】 前記電気信号発生装置が、着信を知ら
    せるための振動を引き起こす電気信号と、着信を知らせ
    るための音を発生させる電気信号と、受話音を再生する
    ための電気信号と、を出力する請求項15に記載の携帯
    端末装置。
  18. 【請求項18】 前記着信を知らせるための振動を引き
    起こす電気信号の周波数が200Hz以下の周波数であ
    る請求項16または請求項17に記載の携帯端末装置。
  19. 【請求項19】 前記着信を知らせるための振動を引き
    起こす電気信号の周波数が130Hz近傍の周波数であ
    る請求項16または請求項17に記載の携帯端末装置。
  20. 【請求項20】 前記受話音を再生するための電気信号
    の周波数が実質的に200Hz以上の周波数である請求
    項17に記載の携帯端末装置。
  21. 【請求項21】 前記電気信号発生装置が出力する電気
    信号の周波数を、前記可動部と前記サスペンションと
    により構成される機械振動系の共振周波数と実質的に一
    致するように選択した請求項15に記載の携帯端末装
    置。
  22. 【請求項22】 前記電気信号発生装置が出力する電気
    信号の周波数を、前記電気−機械−音響変換器の振動板
    の振動の共振周波数と実質的に一致するように選択した
    請求項15に記載の携帯端末装置。
  23. 【請求項23】 前記電気信号発生装置が出力する電気
    信号の周波数を、前記電気−機械−音響変換器のヘルム
    ホルツの共鳴器の共鳴周波数と実質的に一致するように
    選択した請求項15に記載の携帯端末装置。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数を検出する検
    出手段、及び前記検出手段により検出した周波数の電気
    信号を出力する電気信号発生装置を具備する携帯端末装
    置。
  25. 【請求項25】 前記検出手段は、前記可動部と前記
    サスペンションで構成される機械振動系の共振周波数を
    検出する請求項24に記載の携帯端末装置。
  26. 【請求項26】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数を含む電気信
    号を出力する電気信号発生装置、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号
    の到来を検出する検出手段、及び前記検出手段から入力
    される信号を増幅して前記電気−機械−音響変換器に出
    力する増幅手段を具備する携帯端末装置。
  27. 【請求項27】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号
    の到来を検出する検出手段、及びノイズと前記検出手段
    から入力される信号を増幅して前記電気−機械−音響変
    換器に入力する増幅手段を具備する携帯端末装置。
  28. 【請求項28】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 着信信号を受信するアンテナ、 前記着信信号を信号処理して電気信号を出力する受信信
    号処理手段、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号
    の到来を検出する検出手段、及び受信信号処理手段から
    入力される信号及び前記検出手段から入力される信号を
    増幅し前記電気−機械−音響変換器に入力する増幅手段
    を具備する携帯端末装置。
  29. 【請求項29】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の電気−機械−音響変換器、 着信信号を受信するアンテナ、 前記着信信号を信号処理して電気信号を出力する電気信
    号処理手段、 前記電気−機械−音響変換器の共振周波数における信号
    の到来を検出する検出手段、及び前記受信信号処理手段
    の出力信号からの出力信号が到来している間、ノイズ及
    び前記検出手段の出力を増幅して電気−機械−音響変換
    手段に入力する増幅手段を具備する携帯端末装置。
  30. 【請求項30】 前記電気−機械−音響変換器の共振周
    波数の少なくとも一つを通過させるローパスフィルタが
    前記検出手段と前記増幅手段との間に設けられた請求項
    26乃至請求項29のいずれかに記載の携帯端末装置。
  31. 【請求項31】 前記電気−機械−音響変換器の共振周
    波数の少なくとも一つを通過させるハイパスフィルタが
    前記検出手段と前記増幅手段の間に設けられた請求項
    乃至請求項29のいずれかに記載の携帯端末装置。
  32. 【請求項32】 前記電気−機械−音響変換器の共振周
    波数の少なくとも一つを通過させるバンドパスフィルタ
    が前記検出手段と前記増幅手段の間に設けられた請求項
    26乃至請求項29のいずれかに記載の携帯端末装置。
  33. 【請求項33】 前記検出手段の出力を制限するリミッ
    ターが前記検出手段の出力側に設けられた請求項26
    至請求項29のいずれかに記載の携帯端末装置。
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