JP2987058B2 - 3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの製造方法 - Google Patents

3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの製造方法

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JP2987058B2 JP6167873A JP16787394A JP2987058B2 JP 2987058 B2 JP2987058 B2 JP 2987058B2 JP 6167873 A JP6167873 A JP 6167873A JP 16787394 A JP16787394 A JP 16787394A JP 2987058 B2 JP2987058 B2 JP 2987058B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B1/00Dyes with anthracene nucleus not condensed with any other ring
    • C09B1/02Hydroxy-anthraquinones; Ethers or esters thereof
    • C09B1/06Preparation from starting materials already containing the anthracene nucleus
    • C09B1/12Dyes containing sulfonic acid groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アリザリンからそのス
ルホン化物である3−アリザリンスルホン酸ナトリウム
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の目的化合物3−アリザリンスル
ホン酸ナトリウム(9,10−ジヒドロ−3,4−ジヒ
ドロキシ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスル
ホン酸モノナトリウム塩;アリザリンレッドS)は、古
くから赤色の酸性染料としてよく知られている化合物で
ある。
【0003】この3−アリザリンスルホン酸ナトリウム
を製造する方法として、アリザリンを発煙硫酸中でスル
ホン化する方法が古くから知られており、現在も使用さ
れる一般的な製造方法である。その方法は、FIAT1
313や細田豊著「理論製造染料化学」(技報堂)に記
載されているように、アリザリンに対し1.8モル比の
20%発煙硫酸中でスルホン化を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術の方
法で製造した3−アリザリンスルホン酸ナトリウムは、
低収率であり、得られた生成物で染色試験した際の色相
は黄味赤色を呈する。一方、黄味赤色の3−アリザリン
スルホン酸ナトリウムよりも青味赤色を呈するものの方
が市場での需要は高いため、製品とするために青味赤色
に調色を行う必要がある。その為、操作が煩雑になり、
この従来技術は工業的に適した方法とは言い難い。
【0005】本発明は、従来技術の問題点を解決し、高
収率で後述の染色試験における色相が青味赤色の3−ア
リザリンスルホン酸ナトリウムを得る方法を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究では、
3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの染色試験におけ
る色相は、3−アリザリンスルホン酸ナトリウムを合成
する際のアリザリンと発煙硫酸中のSO3の濃度及びモ
ル比との関係により調整できるという知見が得られた。
【0007】そこで、上記課題を解決するために鋭意検
討した結果、アリザリンと発煙硫酸を反応させ、3−ア
リザリンスルホン酸ナトリウムを製造する際に、発煙硫
酸中のSO3濃度が0.1%以上20%未満の範囲のも
のを使用することにより、染色試験における色相が青味
赤色を呈するものが得られることを見出した。
【0008】更に、発煙硫酸中のSO3濃度が20%以
上でも、使用する発煙硫酸のSO3モル比をアリザリン
に対して0.6モル比以上1.8モル比未満の範囲にす
ることにより、上記範囲と同様に、染色試験における色
相が青味赤色を呈する3−アリザリンスルホン酸ナトリ
ウムを得ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明はアリザリンを発煙硫酸と反
応させ、3−アリザリンスルホン酸ナトリウムを製造す
る方法において、使用する発煙硫酸中のSO3濃度が
0.1%以上20%未満の範囲であることを特徴とす
る、及び使用する発煙硫酸中のSO3濃度が20%以上
でかつ発煙硫酸中のSO3モル比がアリザリンに対して
0.6以上1.8モル比未満の範囲であることを特徴と
する3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの製造方法で
ある。
【0010】本発明方法において使用する発煙硫酸は、
SO3濃度が0.1%以上20%未満、好ましくは1%
以上15%以下である。その濃度が極端に低いと反応に
必要な発煙硫酸量が極めて多くなり容積効率が悪く、ま
た高すぎると得られた目的化合物の色相が染色試験にお
いて黄味赤色を呈し、品質が低下する場合がある。しか
し、上記条件から外れる場合、即ち発煙硫酸中のSO3
濃度が、20%以上の範囲においてもSO3モル比を
1.8モル比未満にすることにより、使用可能である。
【0011】本発明方法において発煙硫酸中のSO3
ル比は、発煙硫酸のSO3濃度が0.1%以上20%未
満の場合は、通常アリザリンに対して0.6モル比以上
3.0モル比以下、好ましくは0.7モル比以上2.0
モル比以下の範囲で用いる。そのモル比が極端に少ない
とスルホン化が完結せず、原料であるアリザリンが目的
化合物中に残存し、また多すぎると経済的に好ましくな
いだけでなく、得られた目的化合物の色相が染色試験に
おいて黄味赤色を呈することがある。また、発煙硫酸の
SO3濃度が20%以上の場合のSO3モル比は、0.6
モル比以上1.8モル比未満、好ましくは、0.7モル
比以上1.5モル比以下、更に好ましくは0.75モル
比以上1.4モル比以下である。
【0012】本発明方法の具体的な実施方法としては、
所定量、所定濃度に調製した発煙硫酸にアリザリンを溶
解或いは懸濁させ、反応させる方法を挙げることができ
る。原料の装入順序はこれに限定されるものではなく、
いかなる順序でも構わない。
【0013】反応は0〜150℃、好ましくは50〜1
30℃の温度で行う。反応温度は低すぎると反応速度が
遅くなり、また、高すぎると反応速度は著しく高まるも
のの、副反応が起こり、逆に3−アリザリンスルホン酸
ナトリウムの収率並びに品質低下を招く傾向がある。
【0014】反応時間は、発煙硫酸中のSO3のモル比
及び濃度、並びに反応温度により一義的に決まるもので
はないが、通常10時間以内に反応が完結し、高収率で
3−アリザリンスルホン酸ナトリウムを得ることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。また、染色試験は以下の方法
で染色を行い、比較例1で合成したものをスタンダード
として色相を比較した。 (1)所定濃度の3−アリザリンスルホン酸ナトリウ
ム、2〜3%ギ酸並びに5%無水硫酸ナトリウムを溶解
させた温水に羊毛糸を浸す。 (2)97〜98℃で30分間保った後、重クロム酸カ
リウムを添加、染着させ、97〜98℃で再度熱処理す
る。 (3)染色した羊毛糸を取り出し、冷水で洗浄後、乾燥
させ、色相比較を行う。
【0016】更に同一量のアリザリンにより実施した結
果を用いて、下記式により濃度比を算出した。
【0017】濃度比=収量(g)×吸光度/(比較例1
の収量(g)×比較例1の吸光度) 但し吸光度は、染料を規定濃度に調製した水溶液を波長
445nmで測定したものである。濃度比が高いと、従
来品よりも高収率、高品質であることを意味する。
【0018】実施例1 アリザリン50.0g(0.208モル)を10%発煙
硫酸150g(0.188モル)に懸濁させ、100℃
まで加熱した。温度を98〜100℃に保ちながら8時
間撹拌した。40℃まで冷却後、水1000gに排出
し、50〜55℃で1時間撹拌した。NaCl240g
を徐々に加え、50〜55℃で1時間撹拌し、結晶部分
を濾取した。更に10%NaCl水溶液で洗浄し、この
濾塊を乾燥させ、目的の3−アリザリンスルホン酸ナト
リウム79.8gを得た。分析の結果、NaClが1
9.1%含まれており、アリザリンに対する粗収率は9
1%であった。濃度比は1.27であり、染色試験の結
果、スタンダードと比較して羊毛を青味赤色に染色し
た。
【0019】実施例2 10%発煙硫酸を300g(0.374モル)用いたこ
と以外は実施例1と同様に行い、目的の3−アリザリン
スルホン酸ナトリウム68.5gを得た。分析の結果、
NaClが8.1%含まれており、アリザリンに対する
粗収率は88%であった。濃度比は1.20であり、染
色試験の結果、スタンダードと比較して羊毛を青味赤色
に染色した。
【0020】実施例3 5%発煙硫酸を300g(0.188モル)用いたこと
以外は実施例1と同様に行い、目的の3−アリザリンス
ルホン酸ナトリウム77.4gを得た。分析の結果、N
aClが17.8%含まれており、アリザリンに対する
粗収率は89%であった。濃度比は1.25であり、染
色試験の結果、スタンダードと比較して羊毛を青味赤色
に染色した。
【0021】実施例4 25%発煙硫酸を80g(0.250モル)用いたこと
以外は実施例1と同様に行い、目的の3−アリザリンス
ルホン酸ナトリウム76.8gを得た。分析の結果、N
aClが18.5%含まれており、アリザリンに対する
粗収率は88%であった。濃度比は1.23であり、染
色試験の結果、スタンダードと比較して羊毛を青味赤色
に染色した。
【0022】比較例1 20%発煙硫酸を150g(0.375モル)用いたこ
と以外は実施例1と同様に行い、目的の3−アリザリン
スルホン酸ナトリウム57.7gを得た。分析の結果、
NaClが4.7%含まれており、アリザリンに対する
粗収率は77%であった。染色試験の結果、羊毛を黄味
赤色に染色した。
【0023】比較例2 22%発煙硫酸を159g(0.437モル)用いたこ
と以外は実施例1と同様に行い、目的の3−アリザリン
スルホン酸ナトリウム55.1gを得た。分析の結果、
NaClが5.8%含まれており、アリザリンに対する
粗収率は73%であった。濃度比は0.95であり、染
色試験の結果、スタンダードと比較して羊毛をスタンダ
ードと同等の色相に染色した。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、酸性染料として
工業上極めて有用な化合物である3−アリザリンスルホ
ン酸ナトリウムをアリザリンから高収率並びに高品質で
得ることができる。即ち、本発明は、アリザリンと発煙
硫酸と反応させ、高収率並びに高品質で目的の3−アリ
ザリンスルホン酸ナトリウムを得ることができる工業的
に効率のよい、極めて価値のある方法である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリザリンを発煙硫酸と反応させ、3−
    アリザリンスルホン酸ナトリウムを製造する方法におい
    て、使用する発煙硫酸中のSO3濃度が0.1%以上2
    0%未満の範囲であることを特徴とする3−アリザリン
    スルホン酸ナトリウムの製造方法。
  2. 【請求項2】 アリザリンを発煙硫酸と反応させ、3−
    アリザリンスルホン酸ナトリウムを製造する方法におい
    て、使用する発煙硫酸中のSO3濃度が20%以上でか
    つ発煙硫酸中のSO3モル比がアリザリンに対して0.
    6以上1.8モル比未満の範囲であることを特徴とする
    3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの製造方法。
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