JP2987054B2 - 衝撃物体の潜り込み防止装置 - Google Patents

衝撃物体の潜り込み防止装置

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JP2987054B2 JP6099179A JP9917994A JP2987054B2 JP 2987054 B2 JP2987054 B2 JP 2987054B2 JP 6099179 A JP6099179 A JP 6099179A JP 9917994 A JP9917994 A JP 9917994A JP 2987054 B2 JP2987054 B2 JP 2987054B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の後部に衝撃が加
わった場合に、その衝撃の原因である衝撃物体が、車両
の下方に潜り込むのを防止する衝撃物体の潜り込み防止
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、車両には、金属又は樹脂等か
ら成るリヤバンパが取付けられている。従来は、車両の
後部に衝撃が加わった場合、このリヤバンパのみによっ
て、その衝撃を緩和したり、また、その衝撃の原因であ
る衝撃物体が車両の下方に潜り込むのを防止していた。
【0003】この場合、特に、トラック等の大型車両に
あっては、一般に車高が高いため、図1に示すように、
リヤバンパ18は、フレーム14よりも下方に位置する
ように取付けられて、衝撃物体を確実に受け止めて衝撃
を緩和すると同時に、車両の下方のスペースに衝撃物体
が潜り込むのを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、衝撃物体によ
り車両に加わった衝撃が極端に大きいと、場合によって
は、リヤバンパのみでは、衝撃を吸収することができな
いで衝撃物体を受け止め切れない。また、衝突によるリ
ヤバンパの変形で衝撃物体の潜り込みを防止できても、
リヤバンパで遮蔽されていない空間から衝撃物体が潜り
込むおそれがある。このように、車両の下方に衝撃物体
が潜り込むと、車両や衝撃物体の損傷が大きくなる。
【0005】この場合、車両の下方のスペースを何らか
の充填物で埋めることが考えられるが、この充填物が車
両の下方に常時存在すると、空気抵抗に影響を与えた
り、また車両重量の増加を招く等、車両の設計にも制限
が加わる。そのため、車両の後部に衝撃が加わった場合
にのみ、車両の下方のスペースを埋めるような装置、具
体的には、近頃注目されているエアバッグ装置の如き装
置を利用することが考えられる。
【0006】しかし、車室内と異なり、車両の下方に
は、アクスルシャフトや車両懸架装置等が存在するた
め、単にエアバッグを用いると、このエアバッグが後輪
等に接触して絡まり、その結果、エアバッグのガス漏
れ、破裂等が生じて衝突の衝撃を吸収する作用を充分に
発揮することができなかったり、アクスルシャフトや車
両懸架装置の性能等に影響を与えるといった問題が生じ
る。
【0007】本発明の課題は、車両の他の部品に影響を
与えることなく、バンパの強度を補強して衝撃物体が車
両の下方に潜り込むのを確実に防止することにより、車
両や衝撃物体が大きな損傷を受けるのを防止して安全性
を一層向上することができる衝撃物体の潜り込み防止装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するための手段として、車両のフレームのリアバン
パ付近に取付けられた収納ケースと、この収納ケース内
に収納され車両の後部に衝撃が加わった場合に車両の後
輪とリアバンパとの間に膨張するエアバッグと、車両の
後部に衝撃が加わったことを感知する衝撃センサと、こ
の衝撃センサによってエアバッグに膨張ガスを供給する
ガス供給源とを備え、収納ケースは、エアバッグの非膨
張時にはエアバッグを収納ケース内に保持し、エアバッ
グの膨張時にはエアバッグの膨張圧力によってエアバッ
グと後輪との間に誘導されエアバッグを受け止めるエア
バッグ保持部材を有することを特徴とする衝撃物体の潜
り込み防止装置を提供するものである。
【0009】
【作用】このように、車両の後部に衝撃が加わった場合
に車両の後輪とリヤバンパとの間に膨張するエアバッグ
を設けると、このエアバッグにより車両の下方のスペー
スが埋められると同時に、このエアバッグがリヤバンパ
の前方からリヤバンパに押し付けられてリヤバンパに加
わった衝撃を充分に吸収しリヤバンパの強度を補強する
ことができる。また、このエアバッグにより車両の下方
のスペースが埋められるため、衝突によるリヤバンパの
変形によって衝撃物体の潜り込みを防止することができ
る範囲外、すなわち、リヤバンパで遮蔽されていない空
間から衝撃物体が潜り込むのを確実に防止することがで
き、車両及び衝撃物体が大きな損傷を受けるのを防止し
て、安全性をより一層向上することができる。
【0010】また、エアバッグの非膨張時にエアバッグ
を収納ケース内に保持するエアバッグ保持部材を設ける
と、余分なスペースを要することなく潜り込み防止装置
を車両に装着することができるため、空気抵抗の影響も
少なく、また、車両の設計上の制約を狭めなくて済む。
【0011】一方、エアバッグの膨張時においては、こ
のエアバッグ保持部材がエアバッグと後輪との間に誘導
されてエアバッグを受け止めるため、エアバッグの膨張
位置が規制されてエアバッグが後輪等の他の部品に接触
するのを防止することができ、エアバッグがその衝撃緩
和作用を発揮する前に、不必要にガス漏れや破裂等する
ことがなく確実に衝撃を吸収することができると共に、
エアバッグが他の部品に絡まってその部品の性能に影響
を与えることがない。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明
すると、図2は、本発明に係る衝撃物体の潜り込み防止
装置10を有する車両12を示し、この衝撃物体の潜り
込み防止装置10は、車両12のフレーム14の後方付
近に、より具体的には、後輪16とリヤバンパ18との
間に設けられる。
【0013】衝撃物体の潜り込み防止装置10は、図2
乃至図4に示すように、車両12のフレーム14のリア
バンパ18付近に取付けられた収納ケース20と、この
収納ケース20内に収納されたエアバッグ22と、車両
12の後部に衝撃が加わったことを感知する衝撃センサ
24と、この衝撃センサ24によってエアバッグ22に
ガスを供給するガス供給源26とを備えている。
【0014】収納ケース20は、図2及び図3に示すよ
うに、左右のフレーム14の間に取付けられる。この収
納ケース20は、フレーム14とは別体に形成した後、
ボルト・ナット、ビス、リベット等の適宜な手段によ
り、フレーム14に取付けることができる。また、収納
ケース20は、ある程度の強度を有する材料を用いるこ
とが望ましく、具体的は、金属又は樹脂から形成するこ
とができる。なお、収納ケース20は、車両12の組み
付け作業上支障がなければ、フレーム14とほぼ同様の
材料から形成して溶接することにより、または、フレー
ム14と一体的に形成してもよい。
【0015】また、この収納ケース20は、エアバッグ
22やガス供給源26を収納することができる範囲で、
可及的に小さくすることが好ましい。その理由は、収納
ケース20が軽量となり、他の部品の取付けスペースを
確保することができるからである。もっとも、図2に示
すように、収納ケース20の幅は、フレーム14の間に
取付けられる関係上、フレーム14間の幅とほぼ同様と
する必要があるが、特に、収納ケース20の厚さについ
ては、フレーム14の厚さ、すなわち、鉛直方向のフレ
ーム寸法とほぼ同じか、又はフレーム14の厚さより薄
くし、フレーム14より下方に突出しないように設定す
ることが望ましい。すなわち、この衝撃物体の潜り込み
防止装置10は、エアバッグの非膨張時において、余分
なスペースを要することなく取付けることができるた
め、空気抵抗、重量に与える影響も少なく、また、衝撃
物体の潜り込み防止装置10を設けることにより他の部
品の取付に与える影響も少なく、車両12の設計上の自
由度を確保することができる。
【0016】衝撃センサ24より入力された信号はエア
バッグ22の作動、非作動を判断する図示していない制
御回路に送られて、エアバッグ22の膨張が必要と判別
した場合には、ガス供給源26の着火剤32に電気的又
は機械的出力を伝達する。この場合、例えば、軽い衝突
の場合等、衝撃物体の潜り込みの防止が不必要な場合に
までエアバッグ22が膨張するのを防止するため、所定
値以上の衝撃が加わった場合にのみ、エアバッグ22が
作動するように制御回路に設定しておく。
【0017】ガス供給源26は、図3及び図4に示すよ
うに、エアバッグ22と共に収納ケース20内に収納さ
れ、衝撃センサ24からの電気的又は機械的出力を受け
て、インフレータ30でガスを発生し、エアバッグ22
内に供給する。この場合、図3及び図4に示すように、
ガス供給源26は、エアバッグ22に配管28により接
続され、この配管28を通じてエアバッグ22内に急速
に膨張ガスを供給する。なお、この衝撃センサ24及び
ガス供給源26によるエアバッグの作動形式としては、
通常車室内に使用されるエアバッグと同様に、電気式又
は機械式等様々な形式のものを用いることができる。
【0018】エアバッグ22は、図4に示すように、非
膨張時には収納ケース20内に折り畳んで収納されてい
るが、図5に示すように、衝撃物体44により車両12
の後部に衝撃が加わりガス供給源26からガスが供給さ
れた場合には、車両12の後輪16とリアバンパ18と
の間に膨張する。この場合、エアバッグ22内には、急
速にガスが供給されるため、エアバッグ22は、車両の
後部に衝撃が加わった瞬間に膨張する。なお、衝撃物体
44としては、後走の車両等が考えられる。
【0019】このため、図5に示すように、エアバッグ
22は、車両12の下方のスペースを埋めると同時に、
車体前方側からリヤバンパ18を押し付けてリヤバンパ
18に加わった衝撃を充分に吸収しリヤバンパ18の強
度を補強し、また、衝突によるリヤバンパ18の変形に
よって衝撃物体44の潜り込みを防止することができる
範囲外、すなわち、リヤバンパ18で遮蔽されていない
空間から衝撃物体44が潜り込むのを防止することがで
きる。従って、車両12及び衝撃物体44が大きな損傷
を受けるのを防止して、安全性を一層向上することがで
きる。特に、小型車等に比べて、一般に車高が高い大型
車両にあっては、非常に有効な安全対策となる。
【0020】なお、エアバッグ22は、膨張時におい
て、確実に車両の下方の空間を埋めることができるよう
な大きさとする必要がある。また、エアバッグ22に
は、図示しない少なくとも1個以上の排気孔が設けられ
ている。衝突の際、この排気孔を通じてエアバッグ22
内のガスが外部へ放出されるので、エアバッグ22は、
所定の範囲の弾力性を持ち、衝撃物体44の衝撃を吸収
することができる。
【0021】収納ケース20は、図3、図4及び図5に
示すように、エアバッグ22の非膨張時にはエアバッグ
22を収納ケース20内に保持し、エアバッグ22の膨
張時にはエアバッグ22の膨張によってエアバッグ22
と後輪18との接触を避けるためにエアバッグ22を受
け止めるエアバッグ保持部材46を有する。
【0022】このエアバッグ保持部材46は、図4に示
すように、収納ケース20の下方にその一部として取付
けられる。即ち、収納ケース20は、図4に示すよう
に、収納ケース本体20Aと、この収納ケース本体20
Aに取付けられるエアバッグ保持部材46とから構成さ
れる。
【0023】この収納ケース本体20Aとエアバッグ保
持部材46は、図3、図4及び図6に示すように、連結
部48により連結される。この連結部48は、特に図6
に示すように、収納ケース本体20Aに形成されたフラ
ンジ52と、エアバッグ保持部材46側から突出し先端
が収納ケース20側のフランジ52に係止する頭部54
Aを有する二又状の連結ピン54と、収納ケース側のフ
ランジ52に設けられこの連結ピン54が貫通する貫通
孔55とから成っている。連結ピン54は、縦割り溝5
4Bによる二又部分で縮径しつつ貫通孔55に貫通さ
れ、貫通後それ自体の反力で拡径して、頭部54Aが収
納ケース側のフランジ52に係止して抜け止めされる。
【0024】この連結部48は、エアバッグ22の非膨
張時においては、図6に示すように、連結ピン54の頭
部54Aが収納ケース側フランジ52に係止しているの
で、収納ケース本体20Aとエアバッグ保持部材46と
を連結し、図4に示すように、エアバッグ22を収納ケ
ース20内に収納し、収納ケース20の蓋の役割を果た
している。従って、エアバッグ保持部材46の連結ピン
54は、エアバッグ22の重量による荷重を充分に支持
できる強度を有する材料から形成する必要がある。
【0025】また、既に述べたように、連結ピン54
は、図6に示すように、縦割り溝54Bによって内側へ
向けて収縮することができるため、ガスの供給によるエ
アバッグ22の内圧の上昇により、エアバッグ保持部材
46に下方への曲げ荷重が加わった場合、この連結ピン
54は内側へ向けて収縮変形し、頭部54Aが貫通孔5
5から抜け出てエアバッグ保持部材46と収納ケース本
体20Aとの連結を解放し、エアバッグ22が外部へ膨
張するのを許容する。
【0026】なお、連結ピン54の変形によるのではな
く、所定以上の荷重によって破壊する材料から連結ピン
54を形成し、エアバッグ22の膨張時においてこの連
結ピン54が破壊されることにより、エアバッグ22の
膨張を許容してもよい。この場合、収納ケース本体20
Aよりも強度の低い材料で、上述の通りエアバッグ22
の自重による荷重を支持することができる材料(例え
ば、収納ケース本体20Aが金属製である場合には、金
属よりも強度が低い樹脂等)から、連結ピン54を形成
することが好ましい。また、この連結部48は、後述す
るようにエアバッグ支持部材46が車体前方側へ向けて
枢動する必要がある関係上、収納ケース20を車両12
の後部方向で開放するように、図3及び図4に示す実施
例では、収納ケース20の後方側に設けている。また、
エアバッグ保持部材46が、車体前方側へ向けて枢動す
ることができれば、この連結部48は収納ケース20の
車幅方向に設けてもよい。更に、図示の実施例では、連
結部48は図3に示すように、2か所設けたが、必要に
応じて他の適宜な数としてもよい。また、エアバッグ保
持部材46と、フランジ52の合せ面には、埃や水等の
侵入による品質の劣化を防ぐため、シール部材を設定し
てもよい。
【0027】また、エアバッグ保持部材46は、図4に
示すように、収納ケース本体20Aに枢動自在に取付け
られる。即ち、図4及び図7に示すように、エアバッグ
保持部材46は、枢動軸58に枢動自在に支持された軸
受け56を有し、枢動軸58は、収納ケース本体20A
の一部に設けられた枢動支持部60に取付けられてい
る。この枢動軸58は、図4に示すように、車両12の
車幅方向に平行して挿入され、従って、エアバッグ保持
部材46は車両12の前方向に枢動する。なお、この枢
動軸58は、図7に示す実施例では、枢動支持部60を
貫通していないが、製造、組付けの際の便宜、また強度
等を考慮して、枢動支持部60を貫通するように取付け
てもよい。
【0028】また、本発明の衝撃物体の潜り込み防止装
置10は、エアバッグ保持部材46が開放された状態で
後輪16等に接触することがなく確実にエアバッグ22
が後輪16とリヤバンパ18間に展開されるように位置
規制する位置規制手段61を更に備えている。この位置
規制手段61は、図4に示すように、エアバッグ保持部
材46に設けられその軸受け56及び枢動軸58よりも
車両12の前方向側に突出する係止部62と、収納ケー
ス本体20Aの枢動支持部60の壁面を利用して形成さ
れエアバッグ保持部材46が枢動回転した際に係止部6
2を受け止めるストッパ64から成る。従って、エアバ
ッグ保持部材46は、その係止部62が枢動支持部60
のストッパ64に衝合することにより、その回転範囲を
規制されそれ以上は回転しない。なお、枢動支持部60
のストッパ64は、このように係止部62を確実に受け
止めることができるように、係止部62の長さよりも多
少高めに設定する必要がある。
【0029】この場合、枢動支持部60のストッパ64
の地面に対する角度は、エアバッグ保持部材46が後輪
16等に接触することがないような適宜な値に設定す
る。図示の実施例では、衝撃物体の潜り込み防止装置1
0が後輪16に近い位置にあるので、ストッパ60Aの
角度は、約90°に設定されている。従って、図4の点
線に示すように、エアバッグ保持部材46は、その係止
部62が枢動支持部60のストッパ64に衝合すること
により、地面に対して約90°以上は、枢動回転するこ
とはなく、このエアバッグ保持部材46が後輪16等の
他の部品に接触することはない。また、エアバッグ22
が膨張の過程でエアバッグ保持部材46を車両側面側か
ら乗り越えて後輪16等に接触するのを防止するため
に、エアバッグ保持部材46の車両側面側にフランジを
設定してもよい。
【0030】このようにして、エアバッグ保持部材46
は、エアバッグ22の膨張時において、図4の点線に示
すように、エアバッグ22の膨張圧力によりエアバッグ
22と後輪18との間に誘導されてエアバッグ22を受
け止めることができる。このため、エアバッグ22の膨
張位置が規制されて、エアバッグ22が後輪16等の他
の部品に接触するのを防止することができ、エアバッグ
22がその衝撃緩和作用を発揮する前に不必要に破裂し
てすることがなく確実に衝撃を吸収することができると
共に、エアバッグ22が後輪16等の他の部品に絡まっ
てその部品の性能に影響を与えることがない。
【0031】なお、以上のことから判るように、エアバ
ッグ保持部材46は、エアバッグ22を確実に受け止め
ることができる大きさとすることが必要であり、車両1
2の2つのフレーム14間の幅内で、可及的に大きくす
ることが望ましい。また、エアバッグ保持部材46の奥
行き(車両12の前後方向におけるわたり)は、枢動回
転した場合に、先端が地面等に接触して規制位置の手前
で回転が規制されることがないような大きさとする必要
がある。更に、エアバッグ保持部材46の係止部62を
受け止める枢動支持部60のストッパ64の地面に対す
る角度も、約90°に限定されるものではなく、エアバ
ッグ22の他の部品への接触を確実に防止することがで
きれば、このエアバッグ保持部材46の奥行き、また潜
り込み防止装置10と後輪16との間の間隔等に応じ
て、他の角度とすることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、車両の
後部に衝撃が加わった場合に車両の後輪とリヤバンパと
の間に膨張するエアバッグを設けているため、このエア
バッグにより車両の下方のスペースが埋められると同時
に、このエアバッグが車両の前方方向からリヤバンパに
押し付けられてリヤバンパに加わった衝撃を充分に吸収
しリヤバンパの強度を補強することができ、また、エア
バッグにより車両の下方のスペースが埋められるため、
衝突によるリヤバンパの変形で衝撃物体の潜り込みを防
止することができる範囲外、すなわち、リヤバンパで遮
蔽されていない空間から衝撃物体が潜り込むのを防止す
ることができ、車両及び衝撃物体が大きな損傷を受ける
のを防止して、安全性をより一層向上することができる
実益がある。
【0033】また、エアバッグの非膨張時においては、
このエアバッグ保持部材により、エアバッグは収納ケー
ス内に収納されており、その収納ケースは互いのフレー
ムの間にはみ出さないように取り付けられているので、
余分なスペースを要することなく車両に取り付けられ、
空気抵抗にも影響が少なく、車両の設計の制約を何等狭
めるものではないという実益がある。
【0034】更に、エアバッグの膨張時にエアバッグと
後輪との間に誘導されてエアバッグを受け止めるエアバ
ッグ保持部材を設けているため、このエアバッグ保持部
材により、エアバッグの膨張位置が規制されエアバッグ
がその衝撃緩和作用を発揮する前に後輪等の他の部品に
接触し、ガス漏れや破裂等することがなく確実に衝撃物
体との衝撃を吸収することができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な車両の後方斜視図である。
【図2】本発明の衝撃物体の潜り込み防止装置を備えた
車両の後方斜視図である。
【図3】本発明の衝撃物体の潜り込み防止装置の概略平
面図である。
【図4】本発明の図3におけるA−A線断面図である。
【図5】本発明の衝撃物体の潜り込み防止装置の作動状
態を示す概略側面図である。
【図6】本発明に用いられるエアバッグ保持部材と収納
ケース本体との連結部の拡大断面図である。
【図7】本発明の図4におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
10 衝撃物体の潜り込み防止装置 12 車両 14 フレーム 16 後輪 18 リヤバンパ 20 収納ケース 20a 収納ケース本体 22 エアバッグ 24 衝撃センサ 26 ガス供給源 28 配管 30 インフレータ 32 着火剤 44 衝撃物体 46 エアバッグ保持部材 48 連結部 54 連結ピン 56 軸受け 58 枢動軸 60 収納ケース本体の枢動支持部 61 位置規制手段 62 係止部 64 ストッパ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のフレームのリアバンパ付近に取付
    けられた収納ケースと、前記収納ケース内に収納され前
    記車両の後部に衝撃が加わった場合に前記車両の後輪と
    リアバンパとの間に膨張するエアバッグと、前記車両の
    後部に衝撃が加わったことを感知する衝撃センサと、前
    記衝撃センサによって前記エアバッグに膨張ガスを供給
    するガス供給源とを備え、前記収納ケースは、前記エア
    バッグの非膨張時には前記エアバッグを前記収納ケース
    内に保持し、前記エアバッグの膨張時には前記エアバッ
    グの膨張圧力によって前記エアバッグと前記後輪との間
    に誘導され前記エアバッグを受け止めるエアバッグ保持
    部材を有することを特徴とする衝撃物体の潜り込み防止
    装置。
  2. 【請求項2】 前記収納ケースは、車両のフレームより
    下方に突出しないように前記フレームに取付けられてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の衝撃物体の潜り込
    み防止装置。
  3. 【請求項3】 前記エアバッグ保持部材が開放された状
    態で前記後輪に接触することがないように前記エアバッ
    グ保持部材の動きを規制する位置規制手段を更に備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載の衝撃物体の潜り
    込み防止装置。
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