JP2986405B2 - N−ビニル化合物の製造法 - Google Patents

N−ビニル化合物の製造法

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JP2986405B2 JP8105321A JP10532196A JP2986405B2 JP 2986405 B2 JP2986405 B2 JP 2986405B2 JP 8105321 A JP8105321 A JP 8105321A JP 10532196 A JP10532196 A JP 10532196A JP 2986405 B2 JP2986405 B2 JP 2986405B2
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−(1−アルコ
キシアルキル)化合物を、気相で触媒の存在下脱アルコ
ール反応してN−ビニル化合物を製造する方法に関す
る。
【0002】N−ビニル化合物は、単独あるいは他のモ
ノマーとの共重合により多種の機能性ポリマー製造でき
る。それらは、コンプレックス化剤、接着剤、繊維改質
剤、染色助剤、樹脂添加剤および凝集剤等に用いられる
産業上有用な物質である。
【0003】
【従来の技術】N−(1−アルコキシアルキル)化合物
を、脱アルコール反応してN−ビニル化合物を製造する
方法として以下が知られている。
【0004】特開平6−256306号公報では、N
−アルキルピロリドンをIIb族、IIIb族、IVb
族およびVIb族の金属酸化物以外の酸性不均質触媒上
で反応させN−アルケニルピロリドンを製造する方法が
開示されている。しかし、この開示は他の先行技術に記
載されている触媒元素の一部を積極的にクレームから排
除しただけのものであって、排除されなかった元素がす
べて有効であるとの具体的例示が無く、クレームされた
元素の範囲が不当に広すぎて不明確である。触媒は、周
知のように、同一の元素を含む触媒であっても、組成比
や焼成温度等によって反応成績が大きく変化するにもか
かわらず、この公報にはH3PO4とLa(H2PO43
の2例のみが触媒として具体的に示されているにすぎな
い。また、その反応実施例中にN−(1−アルコキシア
ルキル)化合物を反応に用いた例もない。本願発明の触
媒は、この公報明細書中のIa族(アルカリ金属元素)
およびIIb族(アルカリ土類金属元素)のリン酸塩に
該当するが、前述の如く本公報中には該触媒がN−(1
−アルコキシアルキル)化合物の脱アルコール反応によ
るN−ビニル化合物製造に優れるとの知見は全く示され
ていない。
【0005】特公平7−49398号公報では、α位
に脱離基を有するカルボン酸アミドをMgSまたはCa
もしくはSrの酸化物か混合酸化物からなる多孔性触媒
の存在下に加熱し、N−ビニルアミドを製造する方法が
開示されている。
【0006】J.Org.Chem.,Vol.2
3,672−675,1958にはN−(1−メトキシ
エチル)コハク酸イミドを脱アルコールしてN−ビニル
コハク酸イミドとする方法が報告されている。
【0007】米国特許第4,322,271号明細書
では、N−α−アルコキシエチル−N−アルキル−カル
ボン酸アミドを無触媒または触媒存在下に脱アルコール
反応しN−ビニル−N−アルキルカルボン酸アミドを製
造する方法が開示されている。触媒として、Al、B
e、ZrおよびWの弱酸性酸化物あるいはCa、Al、
Mo、BおよびWの弱酸性リン酸塩等が記載されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、N−
(1−アルコキシアルキル)化合物を反応原料とし、副
原料や溶媒を一切用いずに、気相において直接一段でN
−ビニル化合物(但し、N−ビニルカルバメートを除
く)に高転化率で、極めて高選択的に転化できるN−
ビニル化合物の製造法およびそれに用いる触媒を提供す
ることにある。以下、N−ビニルカルバメートを除外し
たN−ビニル化合物を、単に「N−ビニル化合物」とい
う場合がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、N−(1
−アルコキシアルキル)化合物を気相において直接一段
で脱アルコール反応させ得る方法および触媒について鋭
意検討する中、リンと、アルカリ金属元素および/また
はアルカリ土類金属元素とを含有して成る固体酸化物を
触媒に用いると、N−(1−アルコキシアルキル)化合
物が従来になく高転化率で高選択的に長期にわたり安定
的にN−ビニル化合物に転化できることを見いだし、本
発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、N−(1−アルコキ
シアルキル)化合物を気相で分子内脱アルコール反応さ
せN−ビニル化合物に転化する際に、リンと、アルカリ
金属元素および/またはアルカリ土類金属元素とを含有
して成り、後述する一般式(5)で表される固体酸化物
を触媒に用いることを特徴とするN−ビニル化合物の製
造法に関する。
【0011】本発明の他の発明は、N−(1−アルコキ
シアルキル)化合物を、気相で脱アルコール反応してN
−ビニル化合物を製造するための触媒であって、該触媒
が、リンと、アルカリ金属元素および/またはアルカリ
土類金属元素とを含有して成り、後述する一般式(5)
で表される固体酸化物触媒であることを特徴とする脱ア
ルコール反応用触媒に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
【0013】本発明の製造法は、下記式(6)で表され
るN−(1−アルコキシアルキル)化合物のN−ビニル
化合物への気相分子内脱アルコール反応を、前記触媒の
存在下に気相で行うものである。
【0014】
【化6】
【0015】(式中、mおよびnはそれぞれ独立して0
または1である。R1およびR2はそれぞれ独立して水素
および炭素数1〜8の炭化水素基からなる群より選ばれ
る1種である。但し、mとnが同時に0のとき、R1
2はいずれも水素ではない。また、R1およびR2が水
素ではない場合、R1およびR2は互いに結合しNと共に
5〜7員環を形成してもよい。更に、その環内に前記N
とは別の、N、S、およびOより選ばれるヘテロ原子を
含んでいてもよく、不飽和結合を含んでいてもよい。R
3はメチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基か
らなる群より選ばれる1種である。R4は炭素数1〜6
の炭化水素基である。) 本発明の製造法で用いる反応原料のN−(1−アルコキ
シアルキル)化合物としては、反応条件下に気体となる
蒸気圧を有するN−(1−アルコキシアルキル)化合物
であればとくに限定されないが、下記一般式(3):
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
水素および炭素数1〜8の炭化水素基からなる群より選
ばれる1種である。また、R1およびR2は互いに結合し
Nと共に5〜7員環を形成してもよい。更に、その環内
に前記Nとは別の、N、S、およびOより選ばれるヘテ
ロ原子を含んでいてもよい。R3はメチル基、エチル
基、プロピル基およびブチル基からなる群より選ばれる
1種である。R4は水素および炭素数1〜6の炭化水素
基からなる群より選ばれる1種である。)で表されるN
−(1−アルコキシアルキル)アミド類;下記一般式
(7):
【0018】
【化8】
【0019】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
水素および炭素数1〜8の炭化水素基からなる群より選
ばれる1種である。また、R1およびR2は互いに結合し
Nと共に5〜7員環を形成してもよい。更に、その環内
に前記Nとは別の、N、S、およびOより選ばれるヘテ
ロ原子を含んでいてもよい。R3はメチル基、エチル
基、プロピル基およびブチル基からなる群より選ばれる
1種である。R4は水素および炭素数1〜6の炭化水素
基からなる群より選ばれる1種である。)で表されるN
−(1−アルコキシアルキル)イミド類;下記一般式
(8):
【0020】
【化9】
【0021】(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して
炭素数1〜8の炭化水素基からなる群より選ばれる1種
である。また、R1およびR2は互いに結合しNと共に5
〜7員環を形成してもよい。更に、その環内に前記Nと
は別の、N、S、およびOより選ばれるヘテロ原子を含
んでいてもよく、不飽和結合を含んでいてもよい。R3
はメチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基から
なる群より選ばれる1種である。R4は水素および炭素
数1〜6の炭化水素基からなる群より選ばれる1種であ
る。)で表されるN−(1−アルコキシアルキル)アミ
ン類;等が挙げられる。
【0022】これらのN−(1−アルコキシアルキル)
化合物は、本発明の製造法によりそれぞれの原料に対応
して、下記一般式(4):
【0023】
【化10】
【0024】(式中、R1、R2およびR4は前記一般式
(3)と同じである。)で表されるN−ビニルアミド
類;下記一般式(9):
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R1、R2およびR4は前記一般式
(7)と同じである。)で表されるN−ビニルイミド
類;下記一般式(10):
【0027】
【化12】
【0028】(式中、R1、R2およびR4は前記一般式
(8)と同じである。)で表されるN−ビニルアミン
類;等のN−ビニル化合物にそれぞれ転化される。
【0029】前記N−(1−アルコキシアルキル)化合
物の例としては、N−(1−メトキシエチル)ホルムア
ミド、N−(1−メトキシエチル)アセトアミド、N−
(1−メトキシエチル)−N’−メチル−アセトアミド
およびN−(1−エトキシエチル)−N’−メチル−ア
セトアミド等のN−(1−アルコキシアルキル)アミド
類;N−(1−メトキシエチル)−2−ピロリドン、N
−(1−メトキシエチル)カプロラクタムおよびN−
(1−メトキシエチル)−2−モルホリノン等のN−
(1−アルコキシアルキル)ラクタム類;N−(1−メ
トキシエチル)スクシンイミドおよびN−(1−エトキ
シエチル)スクシンイミド等のN−(1−アルコキシア
ルキル)イミド類;およびN−(1−メトキシエチル)
ピロールおよびN−(1−メトキシエチル)イミダゾー
ル等のN−(1−アルコキシアルキル)アミン類;等が
挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0030】本発明の製造法に用いる触媒は、リンと、
アルカリ金属元素および/またはアルカリ土類金属元素
とを含有して成る固体酸化物であって、具体的には、下
記一般式(5):
【0031】
【化13】
【0032】(式中、Pはリン、Xはアルカリ金属元素
またはアルカリ土類金属元素よりなる群から選ばれる一
種以上の元素、YはTi、Zr、Nb、B、Alおよび
Siよりなる群から選ばれる一種以上の元素、Oは酸素
である。また添字a、bおよびcは、それぞれの元素の
原子比を表し、a=1のときb=0.5〜5の範囲をと
り、cを超え500以下の範囲をとり,dはa、b
およびcの値および各種構成元素の結合状態により定ま
る数値である。)で表される固体酸化物である。
【0033】前記触媒の調製法としては、特に限定され
るものではなく、従来公知のあらゆる方法が適用でき
る。触媒の必須成分の一つであるリンは、その原料とし
て5塩化リン、リン酸、リン酸塩類、リン酸エステル
類、およびその他の有機リン化合物等が用いられる。
【0034】もう一方の必須成分であるアルカリ金属元
素および/またはアルカリ土類金属元素は、その原料と
して、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、塩類(炭酸
塩、硝酸塩、カルボン酸塩、リン酸塩、硫酸塩等)およ
び金属などが用いられる。
【0035】前記触媒の調製法例を挙げれば、リン酸
またはリン酸塩類とアルカリ金属元素および/またはア
ルカリ土類金属元素源を適当な成型助剤(水、アルコー
ル等)を加え成型後、乾燥、焼成を経て触媒とする方
法。リン酸あるいはリン酸塩類とアルカリ金属元素お
よび/またはアルカリ土類金属元素源の水溶液を、その
他の成分元素の酸化物に含浸または混合し成型後、乾
燥、焼成を経て触媒とする方法。リン酸あるいはリン
酸塩類とアルカリ金属元素および/またはアルカリ土類
金属元素源の水溶液を、その他の成分元素の酸化物の成
型体(球状、円柱状、リング状等)に含浸し、乾燥、焼
成を経て触媒とする方法。リン源および、アルカリ金
属元素および/またはアルカリ土類金属元素源を、その
他の成分元素源と共に水中に溶解もしくは懸濁させ、か
くはん下加熱濃縮し、乾燥後成型し、焼成を経て触媒と
する方法等がある。
【0036】前記触媒の焼成温度は、用いる触媒原料の
種類にもよるが、300〜1000℃の広い範囲をと
れ、好ましくは400〜800℃の範囲である。
【0037】前記触媒の活性は、長時間連続で反応して
も殆ど低下しないが、仮に、コーキング等で劣化した場
合は、空気を通しコークを燃焼すれば活性を回復させる
ことができる。
【0038】本発明の製造法に係る反応は、原料N−
(1−アルコキシアルキル)化合物が、気相状態を維持
し得る反応温度および反応圧力下で行う。反応圧力は通
常、常圧または減圧であるが、加圧も可能である。反応
温度は、他の反応条件によっても異なるが、通常150
〜500℃、好ましくは180〜450℃の範囲が適当
である。反応温度が150℃より低いと原料N−(1−
アルコキシアルキル)化合物の転化率が低下し、500
℃より高いと目的N−ビニル化合物の選択率が低下す
る。
【0039】本発明の製造法においては、原料N−(1
−アルコキシアルキル)化合物は、通常、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、炭化水素等の、目的反応に不活性な物質
による希釈および/または減圧により、N−(1−アル
コキシアルキル)化合物の分圧を5〜600mmHgと
して触媒層に供給される。原料N−(1−アルコキシア
ルキル)化合物の空間速度(GHSV)は、他の反応条
件によっても異なるが、通常1〜1000h-1、好まし
くは10〜500h-1の範囲である。
【0040】本発明の実施にあたり反応器は、固定床流
通型、流動床型のいずれでも使用できる。
【0041】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらにより何等限定されるものでは
ない。
【0042】なお、実施例中の転化率、選択率、および
単流収率は、次の定義に従う。
【0043】・転化率(モル%)=(消費したN−(1
−アルコキシアルキル)化合物のモル数/供給したN−
(1−アルコキシアルキル)化合物のモル数)×100 ・選択率(モル%)=(生成したN−ビニル化合物のモ
ル数/消費したN−(1−アルコキシアルキル)化合物
のモル数)×100 ・単流収率(モル%)=(生成したN−ビニル化合物の
モル数/供給したN−(1−アルコキシアルキル)化合
物のモル数)×100 実施例1 (触媒調製)リン酸水素二アンモニウム13.2gを水
50gに溶かした溶液を、水酸化リチウム(1水和物)
4.2gを水50gに溶かした溶液に加え、そこに酸化
ケイ素30.0gを加えて、加熱かくはんしながら水を
蒸発し、内容物を乾固させた。次いで、空気中120℃
で20時間乾燥し、9−16メッシュに破砕後、空気中
600℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でP1
1Si5なる組成の触媒を調製した。
【0044】(反応)この触媒5mlを、内径10mm
のステンレス製反応管に充填した後、220℃の溶融塩
浴に浸漬し、該反応管内にN−(1−メトキシエチル)
−2−ピロリドンを、その分圧が76mmHgとなるま
で窒素で希釈した原料ガスを、N−(1−メトキシエチ
ル)−2−ピロリドンの空間速度200h-1 で供給
し、常圧で反応を行った。供給開始1時間後の反応管出
口ガスをメタノールに捕集し、ガスクロマトグラフによ
り分析した結果、N−(1−メトキシエチル)−2−ピ
ロリドンの転化率、N−ビニル−2−ピロリドンの選択
率および単流収率は、それぞれ92.4モル%,100
モル%,92.4モル%であった。
【0045】比較例1 (反応)直径約1mmのガラスビーズを触媒の代わりに
充填して、反応温度を250℃とした他は実施例1と同
様にして反応を行った。供給開始1時間後のN−(1−
メトキシエチル)−2−ピロリドンの転化率、N−ビニ
ル−2−ピロリドンの選択率および単流収率は、それぞ
れ11.5モル%,100モル%,11.5モル%であ
った。
【0046】実施例2 (触媒調製)実施例1において、水酸化リチウムを水酸
化ナトリウム4.0gに変えた他は同様にして、酸素を
除く原子比でP1Na1Si5なる組成の触媒を調製し
た。
【0047】(反応)この触媒を用いて、実施例1と同
じ反応を行った。供給開始1時間後のN−(1−メトキ
シエチル)−2−ピロリドンの転化率、N−ビニル−2
−ピロリドンの選択率および単流収率は、それぞれ9
1.5モル%,98.8モル%,90.4モル%であっ
た。
【0048】実施例3 (触媒調製)実施例1において、水酸化リチウムを水酸
化カリウム5.6gに変えた他は同様にして、酸素を除
く原子比でP11Si5なる組成の触媒を調製した。
【0049】(反応)この触媒を用いて、実施例1と同
じ反応を行った。供給開始1時間後のN−(1−メトキ
シエチル)−2−ピロリドンの転化率、N−ビニル−2
−ピロリドンの選択率および単流収率は、それぞれ9
1.0モル%,98.9モル%,90.0モル%であっ
た。
【0050】実施例4 (触媒調製)リン酸水素マグネシウム(3水和物)1
7.4gと酸化ケイ素30.0gを、水50gを加え
て、乳鉢中で混練した。次いで、空気中120℃で20
時間乾燥し、9−16メッシュに破砕後、空気中500
℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でP1Mg1Si
5なる組成の触媒を調製した。
【0051】(反応)この触媒を用いて、反応温度を2
00℃に変更した他は実施例1と同様にして反応を行っ
た。供給開始1時間後のN−(1−メトキシエチル)−
2−ピロリドンの転化率、N−ビニル−2−ピロリドン
の選択率および単流収率は、それぞれ99.1モル%,
99.2モル%,98.3モル%であった。
【0052】実施例5 (触媒調製)実施例4において、リン酸水素マグネシウ
ムをリン酸水素カルシウム(2水和物)8.6gに変え
た他は同様にして、酸素を除く原子比でP1Ca1Si10
なる組成の触媒を調製した。
【0053】(反応)この触媒を用いて、反応温度を2
00℃に変更した他は実施例1と同様にして反応を行っ
た。供給開始1時間後のN−(1−メトキシエチル)−
2−ピロリドンの転化率、N−ビニル−2−ピロリドン
の選択率および単流収率は、それぞれ100モル%,1
00モル%,100モル%であった。
【0054】実施例6 (触媒調製)リン酸水素二アンモニウム13.2gを水
40gに溶かした溶液に、水酸化リチウム(1水和物)
5.2gを水50gに溶かした液に加えた後、酸化ケイ
素30.0gを加えて、加熱かくはんしながら水を蒸発
し、内容物を乾固させた。次いで、空気中120℃で2
0時間乾燥し、9−16メッシュに破砕後、空気中70
0℃で2時間焼成して、酸素を除く原子比でP1Li
1.25Si5なる組成の触媒を調製した。
【0055】(反応)この触媒を用いて、実施例1の反
応原料をN−(1−エトキシエチル)−2−ピロリドン
に変更した他は同様にして反応を行った。供給開始1時
間後のN−(1−エトキシエチル)−2−ピロリドンの
転化率、N−ビニル−2−ピロリドンの選択率および単
流収率は、それぞれ93.0モル%,100モル%,9
3.0モル%であった。
【0056】実施例7 (反応)実施例6の触媒を用いて、反応原料をN−(1
−エトキシエチル)−N−メチルアセトアミドに変更
し、反応温度を200℃とした他は実施例1と同様にし
て反応を行った。供給開始1時間後のN−(1−エトキ
シエチル)−N−メチルアセトアミドの転化率、N−ビ
ニル−N−メチルアセトアミドの選択率および単流収率
は、それぞれ98.7モル%,100モル%,98.7
モル%であった。
【0057】実施例8 (反応) 実施例6の触媒を用いて、反応原料をN−(1−イソプ
ロポキシエチル)アセトアミドに変更し、反応温度を2
00℃とした他は実施例1と同様にして反応を行った。
供給開始1時間後のN−(1−イソプロポキシエチル)
アセトアミドの転化率、N−ビニル−アセトアミドの選
択率および単流収率は、それぞれ94.5モル%,10
0モル%,94.5モル%であった。
【0058】実施例9 (反応) 実施例6の触媒を用いて、反応原料をN−(1−エトキ
シエチル)スクシンイミドに変更し、210℃とした他
は実施例1と同様にして反応を行った。供給開始1時間
後のN−(1−エトキシエチル)スクシンイミドの転化
率、N−ビニル−スクシンイミドの選択率および単流収
率は、それぞれ93.6モル%,99.2モル%,92.
9モル%であった。
【0059】
【発明の効果】本発明の製造法を用いれば、溶媒や副原
料を一切用いること無くN−(1−アルコキシアルキ
ル)化合物から直接一段反応で連続的にN−ビニル化合
物を製造でき、副原料由来の廃棄物の発生もなく、簡便
かつ安全に収率良くN−ビニル化合物の製造が可能とな
る。
【0060】本発明の触媒を用いれば、溶媒や副原料を
一切用いること無くN−(1−アルコキシアルキル)化
合物から直接一段反応で連続的にN−ビニル化合物を製
造でき、副原料由来の廃棄物の発生もなく、簡便かつ安
全に収率良くN−ビニル化合物の製造が可能となる。
【0061】また本発明の触媒は、触媒活性が長時間連
続で反応しても殆ど低下せず、また仮にコーキング等で
劣化しても、空気を通しコークを燃焼すれば活性が回復
するという優れた特性を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 233/90 C07C 233/90 C07D 207/267 C07D 207/267 223/10 223/10 233/60 103 233/60 103 265/10 265/10 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07B 61/00 300 C07C

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N−(1−アルコキシアルキル)化合物
    を、下記一般式(5): P (5) (式中、Pはリン、Xはアルカリ金属元素またはアルカ
    リ土類金属元素よりなる群から選ばれる一種以上の元
    素、YはTi、Zr、Nb、B、AlおよびSiよりな
    る群から選ばれる一種以上の元素、Oは酸素である。ま
    た添字a、bおよびcは、それぞれの元素の原子比を表
    し、a=1のときb=0.5〜5の範囲をとり、c
    を超え500以下の範囲をとり,dはa、bおよびcの
    値および各種構成元素の結合状態により定まる数値であ
    る。)で表される固体酸化物触媒の存在下に気相で脱ア
    ルコール反応してN−ビニル化合物(但し、N−ビニル
    カルバメートを除く)に転化することを特徴とする該N
    −ビニル化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 前記N−(1−アルコキシアルキル)化
    合物が、下記一般式(1): 【化1】 (式中、mおよびnはそれぞれ独立して0または1であ
    る。R1およびR2はそれぞれ独立して水素および炭素数
    1〜8の炭化水素基からなる群より選ばれる1種であ
    る。但し、mとnが同時に0のとき、R1とR2はいずれ
    も水素ではない。また、R1およびR2が水素ではない場
    合、R1およびR2は互いに結合しNと共に5〜7員環を
    形成してもよい。更に、その環内に前記Nとは別の、
    N、S、およびOより選ばれるヘテロ原子を含んでいて
    もよく、不飽和結合を含んでいてもよい。R3はメチル
    基、エチル基、プロピル基およびブチル基からなる群よ
    り選ばれる1種である。R4は水素および炭素数1〜6
    の炭化水素基からなる群より選ばれる1種である。)で
    表される化合物であり、前記N−ビニル化合物が、下記
    一般式(2): 【化2】 (式中、R1、R2、R4、mおよびnは前記一般式(1)
    と同じである。)で表される化合物である請求項1に記
    載の製造法。
  3. 【請求項3】 前記N−(1−アルコキシアルキル)化
    合物が、下記一般式(3): 【化3】 (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して水素および炭
    素数1〜8の炭化水素基からなる群より選ばれる1種で
    ある。また、R1およびR2は互いに結合しNと共に5〜
    7員環を形成してもよい。更に、その環内に前記Nとは
    別の、N、S、およびOより選ばれるヘテロ原子を含ん
    でいてもよい。R3はメチル基、エチル基、プロピル基
    およびブチル基からなる群より選ばれる1種である。R
    4は水素および炭素数1〜6の炭化水素基からなる群よ
    り選ばれる1種である。)で表されるN−(1−アルコ
    キシアルキル)アミド類であり、前記N−ビニル化合物
    が、下記一般式(4): 【化4】 (式中、R1、R2およびR4は前記一般式(3)と同じ
    である。)で表されるN−ビニルアミド類である請求項
    1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】 N−(1−アルコキシアルキル)化合物
    を気相で脱アルコール反応させてN−ビニル化合物(但
    し、N−ビニルカルバメートを除く)を製造するための
    触媒であって、該触媒が、下記一般式(5): P (5) (式中、Pはリン、Xはアルカリ金属元素またはアルカ
    リ土類金属元素よりなる群から選ばれる一種以上の元
    素、YはTi、Zr、Nb、B、AlおよびSiよりな
    る群から選ばれる一種以上の元素、Oは酸素である。ま
    た添字a、bおよびcは、それぞれの元素の原子比を表
    し、a=1のときb=0.5〜5の範囲をとり、c
    を超え500以下の範囲をとり,dはa、bおよびcの
    値および各種構成元素の結合状態により定まる数値であ
    る。)で表される固体酸化物触媒であることを特徴とす
    る脱アルコール反応用触媒。
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