JP2986288B2 - 吊橋ケーブルのラッピング構造 - Google Patents

吊橋ケーブルのラッピング構造

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JP2986288B2
JP2986288B2 JP4150422A JP15042292A JP2986288B2 JP 2986288 B2 JP2986288 B2 JP 2986288B2 JP 4150422 A JP4150422 A JP 4150422A JP 15042292 A JP15042292 A JP 15042292A JP 2986288 B2 JP2986288 B2 JP 2986288B2
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渡辺竹紀
孝 伏田
杉田卓男
康弘 岸
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PPONSHU SHIKOKU RENRAKUKYO KODAN
Nippon Steel Corp
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PPONSHU SHIKOKU RENRAKUKYO KODAN
Nippon Steel Corp
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    • E01D19/16—Suspension cables; Cable clamps for suspension cables ; Pre- or post-stressed cables
    • D—TEXTILES; PAPER
    • D07—ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07B—ROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00—Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06—Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
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  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、平行線ケーブルからな
る吊橋ケーブルにラッピングワイヤを巻き付けた吊橋ケ
ーブルのラッピング構造およびその防水方法に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】従来、吊橋の平行線ケーブル内への水の
進入を防ぐ目的で施される防食対策としては、図５およ
び図６に示すように、まず平行線ケーブル２の表面に防
錆ペースト１４を塗布しその上に円形断面のラッピング
ワイヤ１３を隙間なく緊密に巻き付けると共に、かつそ
のラッピングワイヤ１３の外側に厚膜塗装１５を施す方
法が、過去のほとんどの吊橋に採用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の円形断面の
ラッピングワイヤを使用した吊橋ケーブルのラッピング
構造の場合、隣合うラッピングワイヤ１３どうしは線接
状態であるため、内部の平行線ケーブル２が橋荷重の変
動や熱膨張による微小な伸縮を繰り返すことにより、図
７に示すように隣合うラッピングワイヤ１３どうしの接
触部に隙間を生ぜしめ、その結果外側の厚膜塗装１５に
割れが発生し、その割れ目から平行線ケーブル２内へ雨
水が侵入するという恐れがあった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を有利に解決す
るために、まず本発明の請求項１では、多数の金属線１
を平行に集束した平行線ケーブル２の外周に、左右両側
に鈎形の係合部を形成した略Ｚ形断面のラッピングワイ
ヤ５を、隣接するラッピングワイヤ５の係合部突片３
ａ、４ａの内側７を斜め状にして密着させて係合し巻き
付け、その外周に厚膜塗装１５を施したものとする。
【０００５】また請求項２では、請求項１によるラッピ
ング構造において隣接するラッピングワイヤの係合部に
シール材を充填した構造とする。
【０００６】
【作用】請求項１の発明によれば、図２に示すように平
行線ケーブル２の外周にＺ形断面のラッピングワイヤ５
を、隣接するラッピングワイヤ５の係合部３，４を密着
させて係合し巻き付けることによって形成されるラッピ
ング構造は、内部の平行線ケーブル２が橋荷重の変動や
熱膨張によって微小な伸縮を繰り返しても、隣接するラ
ッピングワイヤ５の係合部３，４の緊密な係合により離
脱が防止され隙間が生じないため、ラッピングワイヤ外
面に施された厚膜塗装１５の塗膜に割れ目が生じること
がなく水が内部に侵入することを防げる。
【０００７】また請求項２の発明によれば、図４に示す
ようにラッピングワイヤ５の係合部３，４にシール材６
を充填することによって、万一ラッピングワイヤ外面に
施された厚膜塗装１５が外力により損傷を受けたり劣化
等によって割れたり剥離しても、ラッピングワイヤ５に
よって形成される層を通じて平行線ケーブル２内へ水が
浸透することが防げる。
【０００８】
【実施例】図１および図２は本発明の吊橋ケーブルのラ
ッピング構造の一例を示すものであって、図１はラッピ
ングワイヤ５の巻き付け状態を示す斜視図、図２は吊橋
ケーブルの一部縦断面図である。円形断面の鋼線からな
る多数の金属線１が、平行状態で円形断面になるように
集束されて平行線ケーブル２が構成され、左右両側に鈎
形の係合部を形成した略Ｚ形断面のラッピングワイヤ５
を、その側面の係合部を密着して係合させ（噛み合わ
せ）平行線ケーブル２の外周に緊密に巻き付けている。
従って平行線ケーブル２が橋荷重の変動や熱膨張によっ
て微小な伸縮を繰り返しても、隣接するラッピングワイ
ヤ５どうしの係合が離脱することなく隙間が生じないた
め、ラッピングワイヤ外面に施された厚膜塗装１５の塗
膜に割れを生じず水が侵入することを防げる。なお通
常、平行線ケーブル２の表面には予め防錆ペーストが塗
布されており、その上にラッピングワイヤ５が巻き付け
られる。
【０００９】前記実施例のラッピングワイヤ５の巻き付
け方法は、まずラッピングワイヤの端部を固定点に固縛
しラッピングワイヤ５に張力をかけながらラセン状に隣
接するラッピングワイヤ５の係合部を係合させながら巻
き付けていく。また図１では１条のラッピングワイヤ５
を平行線ケーブル２の外周に巻き付けているが、２条以
上のラッピングワイヤ５が係合した状態で平行線ケーブ
ル２の長手方向に並べて巻き付けても良い。通常このよ
うな巻き付け作業は、自動的な巻き付け機械によって連
続的に行う。
【００１０】図３は本発明に用いるラッピングワイヤ５
の断面形状の一例を示すものであり、角形断面の左右両
側に鈎形の係合部３，４が一体に形成されその形状は略
Ｚ形とされている。ラッピングワイヤ５の両側面の係合
部は左右同一形状の鈎形を上下反対向きとして係合する
ように形成されており、この係合部は係合した際に密着
するように形成する必要がある。係合部の形状は突片３
ａ，４ａの内側７を若干斜め状にして、巻き付けの円滑
化を図ると共に係合部の密着性を高めるようにした方が
好ましい。このラッピングワイヤ５を平行線ケーブル２
の外周にその側面係合部が緊密に係合するように巻き付
けた場合、隣合うラッピングワイヤ５どうしを引き離そ
うとする力が加わっても、その側面係合部の係合がずれ
て隙間を生じることがない。従って本発明の請求項１の
ラッピング構造によれば、ラッピング内部の平行線ケー
ブル２が橋荷重の変動や熱膨張によって伸縮を繰り返し
ても、ラッピングワイヤ５どうしに隙間が生じないので
ラッピングワイヤ５の外周に施される厚膜塗装１５の塗
膜に割れ目を発生することを防げる。
【００１１】前記のように、外面の厚膜塗装１５の塗膜
割れを防ぎその健全性を保持することにより、外部から
の水の侵入を防止できるが、万一経年劣化や外力の作用
等の原因により厚膜塗装１５が損傷または剥離してしま
った場合には、ラッピングワイヤ５によって構成される
ラッピング構造が外部環境に露出される。請求項１によ
るラッピング構造では、隣合うラッピングワイヤ５どう
しはその係合部は密着しているが、その接触は単なるメ
タルタッチであるため長期間にわたって雨水にさらされ
た場合、噛み合わせ部分に沿って水が浸透しさらに内部
の平行線ケーブルに侵入する可能性がある。
【００１２】本発明の請求項２はこのようなラッピング
ワイヤ５どうしの係合部への水の浸透を阻止するため
に、この係合部にシール材６を充填するものであり、図
４はその説明図である。シール材６は合成樹脂系等の接
着、非接着、硬化、非硬化タイプいずれのものでも良
い。またシール材６の充填方法は巻き付けに先立ち、予
めラッピングワイヤ５の側面係合部にシール材を塗布
し、その後巻き付けることにより係合部にシール材を充
填させることができる。
【００１３】
【発明の効果】本発明の請求項１によれば、平行線ケー
ブル２の外周に左右両側に鈎形の係合部を形成した略Ｚ
形断面のラッピングワイヤ５を、側面係合部が密着して
係合するように巻き付けることによって形成されるラッ
ピング構造は、内部の平行線ケーブルが橋荷重の変動や
熱膨張によって微小な伸縮を繰り返しても隣接するラッ
ピングワイヤの間に隙間が生じないため、ラッピングワ
イヤ外面に施された厚膜塗装１５の塗膜に割れ目を生じ
ず水が内部に侵入することを防げる。
【００１４】また請求項２の発明によれば、隣接するラ
ッピングワイヤどうし係合部にシール材を充填すること
によって、万一ラッピングワイヤ外面に施された厚膜塗
装１５が劣化等によって割れたり剥離しても、該ラッピ
ングワイヤどうしの係合部を通じて平行線ケーブル２内
に水が浸透することが防げる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例で吊橋ケーブルのラッピング巻
き付け状態を示す斜視図。
【図２】本発明の吊橋ケーブルのラッピング構造の一部
縦断面図。
【図３】本発明に用いるラッピングワイヤ断面図。
【図４】本発明請求項２によるラッピングワイヤ係合部
のシール材充填状況を示す断面図。
【図５】従来の吊橋ケーブルのラッピング巻き付け状態
を示す斜視図。
【図６】従来の吊橋ケーブルのラッピング構造の一部縦
断面図。
【図７】従来のラッピング構造の欠陥を示す一部縦断面
図。
【符号の説明】
１…金属線 ２…平行線ケーブル ３…側面係合部 ４…側面係合部 ５…本発明のラッピングワイヤ ６…シール材 ７…側面係合部の斜め部分 １３…従来の丸形断
面ラッピングワイヤ １４…防錆ペースト １５…厚膜塗装
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉田卓男 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日 本製鐵株式会社内 (72)発明者 岸 康弘 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日 本製鐵株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−36827（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) E01D 11/02 E01D 19/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 多数の金属線（１）を平行に集束した平
    行線ケーブル（２）の外周に、左右両側に鈎形の係合部
    を形成した略Ｚ形断面のラッピングワイヤ（５）を、隣
    接するラッピングワイヤ（５）の係合部突片（３ａ）、
    （４ａ）の内側（７）を斜め状にして密着させて係合し
    巻き付け、その外周に厚膜塗装（１５）を施したことを
    特徴とする吊橋ケーブルのラッピング構造。
  2. 【請求項２】 ラッピングワイヤ（５）の係合部にシー
    ル材（６）を充填したことを特徴とする請求項１記載の
    吊橋ケーブルのラッピング構造。
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