JP2000054563A - 重防食ｐｃ鋼より線のシール構造及び方法 - Google Patents
重防食ｐｃ鋼より線のシール構造及び方法Info
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- JP2000054563A JP2000054563A JP10221340A JP22134098A JP2000054563A JP 2000054563 A JP2000054563 A JP 2000054563A JP 10221340 A JP10221340 A JP 10221340A JP 22134098 A JP22134098 A JP 22134098A JP 2000054563 A JP2000054563 A JP 2000054563A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】重防食ＰＣ鋼より線の定着部に充填される防錆
油などがＰＣ鋼より線相互間に隙間から長手方向に洩れ
るのを防止する。 【解決手段】ＰＣテンドンのＰＣ鋼より線の相互間の隙
間に弾性シーリング材を充満し、弾性シーリング材の充
満した部分のＰＣテンドンの外周に緊結テープを巻回
し、ＰＣテンドンの定着部の防食剤の洩れを防止する。
油などがＰＣ鋼より線相互間に隙間から長手方向に洩れ
るのを防止する。 【解決手段】ＰＣテンドンのＰＣ鋼より線の相互間の隙
間に弾性シーリング材を充満し、弾性シーリング材の充
満した部分のＰＣテンドンの外周に緊結テープを巻回
し、ＰＣテンドンの定着部の防食剤の洩れを防止する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は重防食ＰＣ鋼より線
のシール構造及びシール方法に関する。さらに詳しく
は、斜長橋の斜張ケーブル、ショートライン又はロング
ライン製造工程によって製造されたプレキャスト橋桁の
緊結ケーブル、その他コンクリート外に設けられるＰＣ
ケーブルなど重防食ＰＣ鋼より線の端部定着部の防食シ
ール構造及びそのシール方法に関する。
のシール構造及びシール方法に関する。さらに詳しく
は、斜長橋の斜張ケーブル、ショートライン又はロング
ライン製造工程によって製造されたプレキャスト橋桁の
緊結ケーブル、その他コンクリート外に設けられるＰＣ
ケーブルなど重防食ＰＣ鋼より線の端部定着部の防食シ
ール構造及びそのシール方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、多数のＰＣ鋼より線を束ねてＰＣ
ケーブル（ＰＣテンドン）を形成し、これをコンクリー
ト外に配置して緊張ケーブルとして使用する構造物が増
加している。
ケーブル（ＰＣテンドン）を形成し、これをコンクリー
ト外に配置して緊張ケーブルとして使用する構造物が増
加している。
【０００３】例えば吊橋や斜長橋のケーブル、ショート
ライン又はロングライン製造工程によって製造されたプ
レキャスト橋桁の緊結ケーブルなどがある。このような
コンクリート外に設けられる重防食ＰＣ鋼より線は次の
利点がある。 （ａ） 従来のコンクリート内に埋設される内ケーブル
はケーブル緊張後、シース内にグラウト材を充填して防
食保護するようになっているが、グラウト材の完全密実
充填が確実とは言い難い。重防食ＰＣ鋼より線を使用し
たケーブルでは防食被覆が完璧なケーブルを用いるの
で、このような不確実性がない。 （ｂ） ケーブルが可視状態にあるので管理保全が容易
である。 （ｃ） ケーブルの取替ができる。 （ｄ） 定着部やデビエータ等を適切に配置することが
できる。 （ｅ） 海辺構造物等、腐食性雰囲気の構造物に適す
る。
ライン又はロングライン製造工程によって製造されたプ
レキャスト橋桁の緊結ケーブルなどがある。このような
コンクリート外に設けられる重防食ＰＣ鋼より線は次の
利点がある。 （ａ） 従来のコンクリート内に埋設される内ケーブル
はケーブル緊張後、シース内にグラウト材を充填して防
食保護するようになっているが、グラウト材の完全密実
充填が確実とは言い難い。重防食ＰＣ鋼より線を使用し
たケーブルでは防食被覆が完璧なケーブルを用いるの
で、このような不確実性がない。 （ｂ） ケーブルが可視状態にあるので管理保全が容易
である。 （ｃ） ケーブルの取替ができる。 （ｄ） 定着部やデビエータ等を適切に配置することが
できる。 （ｅ） 海辺構造物等、腐食性雰囲気の構造物に適す
る。
【０００４】本出願人は、このようなコンクリート外に
使用されるケーブルに最も適切な重防食ＰＣ鋼より線を
開発し提供している。このような重防食ＰＣ鋼より線
は、ポリエチレン、エポキシ等の被覆を施したものであ
る。この重防食ＰＣ鋼より線は、端部の重防食被覆を剥
して楔等により定着部に定着する。従って、定着部には
防食のため防錆油等の充填材を充填する。ところが、こ
の防錆油等は、ＰＣテンドンを構成する多数のＰＣ鋼よ
り線相互間の隙間からテンドンの長手方向に洩れてしま
い、定着部の防食が不完全となる。
使用されるケーブルに最も適切な重防食ＰＣ鋼より線を
開発し提供している。このような重防食ＰＣ鋼より線
は、ポリエチレン、エポキシ等の被覆を施したものであ
る。この重防食ＰＣ鋼より線は、端部の重防食被覆を剥
して楔等により定着部に定着する。従って、定着部には
防食のため防錆油等の充填材を充填する。ところが、こ
の防錆油等は、ＰＣテンドンを構成する多数のＰＣ鋼よ
り線相互間の隙間からテンドンの長手方向に洩れてしま
い、定着部の防食が不完全となる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】以上のような重防食Ｐ
Ｃ鋼より線のテンドンの端部定着端のシールを完全に保
つために、従来は、 （イ）テンドンの周囲に保護管を設けてその中にグラウ
トを施す技術 （ロ）エポキシ系充填材を用いて充填部をシールする技
術 （ハ）重防食鋼より線の束を締めつけてシリコンゴムや
ウレタン等の被覆を変形させてＰＣ鋼より線間の隙間を
なくしてシールする技術 等があった。これらの技術は施工が困難な割合にシール
効果が乏しく、完全ではなかった。
Ｃ鋼より線のテンドンの端部定着端のシールを完全に保
つために、従来は、 （イ）テンドンの周囲に保護管を設けてその中にグラウ
トを施す技術 （ロ）エポキシ系充填材を用いて充填部をシールする技
術 （ハ）重防食鋼より線の束を締めつけてシリコンゴムや
ウレタン等の被覆を変形させてＰＣ鋼より線間の隙間を
なくしてシールする技術 等があった。これらの技術は施工が困難な割合にシール
効果が乏しく、完全ではなかった。
【０００６】本発明は重防食ＰＣ鋼より線を使用したケ
ーブルの端部定着部の防錆材充填部の充填材をシールす
るシール構造及びその方法を提供することを目的とす
る。
ーブルの端部定着部の防錆材充填部の充填材をシールす
るシール構造及びその方法を提供することを目的とす
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために開発されたもので、その技術手段は、ＰＣテ
ンドンのＰＣ鋼より線の相互間の隙間に弾性シーリング
材を充満し、弾性シーリング材の充満した部分のＰＣテ
ンドンの外周に緊結テープを巻回し、ＰＣテンドンの長
手方向をシールしたことを特徴とする重防食ＰＣ鋼より
線のシール構造である。多数のＰＣ鋼より線を束ねて形
成したＰＣテンドンは、各ＰＣ鋼より線の相互間には隙
間がある。本発明は、この隙間を弾性シーリン材を充填
して隙間をふさぐものである。
するために開発されたもので、その技術手段は、ＰＣテ
ンドンのＰＣ鋼より線の相互間の隙間に弾性シーリング
材を充満し、弾性シーリング材の充満した部分のＰＣテ
ンドンの外周に緊結テープを巻回し、ＰＣテンドンの長
手方向をシールしたことを特徴とする重防食ＰＣ鋼より
線のシール構造である。多数のＰＣ鋼より線を束ねて形
成したＰＣテンドンは、各ＰＣ鋼より線の相互間には隙
間がある。本発明は、この隙間を弾性シーリン材を充填
して隙間をふさぐものである。
【０００８】なお、前記緊結テープに代り、筒状の外管
と該外管とＰＣテンドンの外周との隙間に弾性シーリン
グ材を充満したシール構造としてもよい。
と該外管とＰＣテンドンの外周との隙間に弾性シーリン
グ材を充満したシール構造としてもよい。
【０００９】前記ＰＣ鋼より線は、裸品、合成樹脂被覆
品、外面塗装品、又はアンボンドタイプのＰＣ鋼より線
の何れでにも適用することができる。
品、外面塗装品、又はアンボンドタイプのＰＣ鋼より線
の何れでにも適用することができる。
【００１０】前記弾性シーリング材はＥ．Ｐ．Ｄ．Ｍ．
を主成分とする発泡体、ブチルゴム系材料、ウレタン・
シリコン系材料又はスポンジを用いることができる。
を主成分とする発泡体、ブチルゴム系材料、ウレタン・
シリコン系材料又はスポンジを用いることができる。
【００１１】上記シール構造を形成する方法としては、
多数のＰＣ鋼より線の各端部定着部に近接する部分に、
片面又は両面に粘着テープを貼着した弾性シーリング材
のシートを巻きつけて接着し、該多数のＰＣ鋼より線の
シーリング材の巻きつけ部を一体に束ね、その外周に緊
結テープを密に巻回することを特徴とする重防食ＰＣ鋼
より線のシール方法とすればよい。ここで、端部定着部
に近接する部分とは、外ケーブルの定着部構造体の内部
で、ＰＣ鋼より線の定着のための裸線部分より反定着端
側の部分を云う。重防食ＰＣ鋼より線などの被覆鋼より
線では被覆されている部分であり、裸線ではシースにつ
ながる部分である。弾性シーリング材のシートを巻きつ
けて接着する巻き長さはその部分が直線の場合は２００
〜５００ｍｍ程度とし、曲線の場合は５００〜１０００
ｍｍ程度とするのがよい。
多数のＰＣ鋼より線の各端部定着部に近接する部分に、
片面又は両面に粘着テープを貼着した弾性シーリング材
のシートを巻きつけて接着し、該多数のＰＣ鋼より線の
シーリング材の巻きつけ部を一体に束ね、その外周に緊
結テープを密に巻回することを特徴とする重防食ＰＣ鋼
より線のシール方法とすればよい。ここで、端部定着部
に近接する部分とは、外ケーブルの定着部構造体の内部
で、ＰＣ鋼より線の定着のための裸線部分より反定着端
側の部分を云う。重防食ＰＣ鋼より線などの被覆鋼より
線では被覆されている部分であり、裸線ではシースにつ
ながる部分である。弾性シーリング材のシートを巻きつ
けて接着する巻き長さはその部分が直線の場合は２００
〜５００ｍｍ程度とし、曲線の場合は５００〜１０００
ｍｍ程度とするのがよい。
【００１２】前記弾性シーリング材のシートを密に巻き
つける手段に代り、各ＰＣ鋼より線間の隙間に弾性シー
リング材のシートを挟み込むこととしてもよい。
つける手段に代り、各ＰＣ鋼より線間の隙間に弾性シー
リング材のシートを挟み込むこととしてもよい。
【００１３】また、外周に緊結テープを密に巻回する手
段に代り、束の外周に弾性シーリング材を巻きつけ、弾
性シーリング材の巻きつけ体の外周に合成樹脂管を緊密
に外嵌させることとしてもよい。外管としてはポリエチ
レン管などを用いればよい。密実に外嵌するには、例え
ばＰＣテンドンの外周に巻きつける弾性シーリング材の
外径をポリエチレン管の内径より大きくしておき、外管
の温度を上げて膨張させ、これを弾性シーリング材の外
径に外嵌した後、冷却収縮させることにより、完全シー
ルの円形断面のシール部を形成することができる。この
円形断面の外周部は、定着部の定着体のテンドン出側に
設けた端部キャップの内面に密着させることができ好適
である。
段に代り、束の外周に弾性シーリング材を巻きつけ、弾
性シーリング材の巻きつけ体の外周に合成樹脂管を緊密
に外嵌させることとしてもよい。外管としてはポリエチ
レン管などを用いればよい。密実に外嵌するには、例え
ばＰＣテンドンの外周に巻きつける弾性シーリング材の
外径をポリエチレン管の内径より大きくしておき、外管
の温度を上げて膨張させ、これを弾性シーリング材の外
径に外嵌した後、冷却収縮させることにより、完全シー
ルの円形断面のシール部を形成することができる。この
円形断面の外周部は、定着部の定着体のテンドン出側に
設けた端部キャップの内面に密着させることができ好適
である。
【００１４】以上のシール部を形成する作業は、ＰＣ鋼
より線の製造工場内で行ってもよく、又はＰＣテンドン
架設現場で施工することとしてもよい。ＰＣ鋼より線の
製造工場内で行う場合には、完全を期すことが容易であ
るが、ＰＣ鋼より線の緊張後の伸びにばらつきがある
と、両端のシール位置が少しずれることがある。現場で
現場合わせでシールを施工するとシール位置がずれる恐
れはないが、現場作業に手間を要する。
より線の製造工場内で行ってもよく、又はＰＣテンドン
架設現場で施工することとしてもよい。ＰＣ鋼より線の
製造工場内で行う場合には、完全を期すことが容易であ
るが、ＰＣ鋼より線の緊張後の伸びにばらつきがある
と、両端のシール位置が少しずれることがある。現場で
現場合わせでシールを施工するとシール位置がずれる恐
れはないが、現場作業に手間を要する。
【００１５】
【発明の実施の形態】本発明で使用する弾性シーリング
材について説明する。弾性シーリング材は連続気泡又は
独立気泡を有する発泡体タイプの弾性を有する材料であ
って、Ｅ．Ｐ．Ｄ．Ｍ．を主成分とする発泡体、ブチル
ゴム系材料、ウレタン・シリコン系材料又はスポンジで
ある。Ｅ．Ｐ．Ｄ．Ｍ（エチレン・プロピレン・ジエン
・メチレンリンケージ）はエチレンプロピレン共重合体
に硫黄加硫できるようにしたもので、耐候性、耐寒性、
耐熱性、耐薬品性（酸、アルカリ）に優れている。圧縮
荷重が小さく充填後構造物を変形させることはない。ウ
レタンやポリエチレン等の発泡材に比べ持続的な反発弾
性があり、また。粘着性を有しているため作業性がすぐ
れている。ブチルゴム系シーリング材は粗面への接着性
にすぐれているという特徴がある。ウレタン・シリコン
系材料又はスポンジも発泡体であって、優れた弾力性と
透水防止性を有する。これらの弾性シーリング材は、非
粘着タイプのシート状のもの、片面又は両面に合成樹脂
系又はブチルゴム系粘着剤を貼着し、その上にセパレー
タを貼着した粘着タイプのロール状のものを用いること
ができる。
材について説明する。弾性シーリング材は連続気泡又は
独立気泡を有する発泡体タイプの弾性を有する材料であ
って、Ｅ．Ｐ．Ｄ．Ｍ．を主成分とする発泡体、ブチル
ゴム系材料、ウレタン・シリコン系材料又はスポンジで
ある。Ｅ．Ｐ．Ｄ．Ｍ（エチレン・プロピレン・ジエン
・メチレンリンケージ）はエチレンプロピレン共重合体
に硫黄加硫できるようにしたもので、耐候性、耐寒性、
耐熱性、耐薬品性（酸、アルカリ）に優れている。圧縮
荷重が小さく充填後構造物を変形させることはない。ウ
レタンやポリエチレン等の発泡材に比べ持続的な反発弾
性があり、また。粘着性を有しているため作業性がすぐ
れている。ブチルゴム系シーリング材は粗面への接着性
にすぐれているという特徴がある。ウレタン・シリコン
系材料又はスポンジも発泡体であって、優れた弾力性と
透水防止性を有する。これらの弾性シーリング材は、非
粘着タイプのシート状のもの、片面又は両面に合成樹脂
系又はブチルゴム系粘着剤を貼着し、その上にセパレー
タを貼着した粘着タイプのロール状のものを用いること
ができる。
【００１６】以下、図面を参照して実施の態様を説明す
る。
る。
【００１７】図５は外ケーブルを用いるコンクリート橋
体セグメント５０の一例を示す斜視図である。上下床版
５１、５２の間にウエブ５３を設けた箱桁である。外ケ
ーブルを挿通するデビエータ５４が箱桁の内部に設けら
れており、外ケーブルはコンクリート内部を通らない。
図６はこのような多数のセグメント５０を連結して橋体
を形成した状態の部分斜視図である。図６では、上床版
及び一方のウエブを切欠いて外ケーブルの配置を分かり
易く図示している。また、内ケーブルの図示は省略して
ある。外ケーブル５５は各セグメント５０のデビエータ
５４を挿通して各セグメント５０に曲上力を付与して緊
張する。この外ケーブル５５は、保守点検が容易で、取
替も可能である。
体セグメント５０の一例を示す斜視図である。上下床版
５１、５２の間にウエブ５３を設けた箱桁である。外ケ
ーブルを挿通するデビエータ５４が箱桁の内部に設けら
れており、外ケーブルはコンクリート内部を通らない。
図６はこのような多数のセグメント５０を連結して橋体
を形成した状態の部分斜視図である。図６では、上床版
及び一方のウエブを切欠いて外ケーブルの配置を分かり
易く図示している。また、内ケーブルの図示は省略して
ある。外ケーブル５５は各セグメント５０のデビエータ
５４を挿通して各セグメント５０に曲上力を付与して緊
張する。この外ケーブル５５は、保守点検が容易で、取
替も可能である。
【００１８】図４はＰＣケーブル（ＰＣテンドン）の端
部定着部の例を示す縦断面図である。各ＰＣ鋼より線２
３の定着端は重防食被覆が剥離されている。コンクリー
ト壁１１の定着端部１２には、ＰＣケーブルの緊張力の
反力を支持するアンカープレート１３、ＰＣ鋼より線の
端部を挿通して楔止めするアンカーヘッド１４、定着部
を覆うカバー１５が設けられている。カバー１５には、
シール材を充填する充填口１６が上下に設けられてい
る。
部定着部の例を示す縦断面図である。各ＰＣ鋼より線２
３の定着端は重防食被覆が剥離されている。コンクリー
ト壁１１の定着端部１２には、ＰＣケーブルの緊張力の
反力を支持するアンカープレート１３、ＰＣ鋼より線の
端部を挿通して楔止めするアンカーヘッド１４、定着部
を覆うカバー１５が設けられている。カバー１５には、
シール材を充填する充填口１６が上下に設けられてい
る。
【００１９】コンクリート壁１１を貫通する定着鋼管２
１が設けられており、コンクリート壁１１の出側端面３
１には出側カバー３２が設けられている。定着鋼管２１
はアンカープレート１３と出口カバー３２に連結されて
密閉空間を形成している。出側カバー３２にも内部を充
填する充填材注入口３３が上下に設けられている。重防
食ＰＣ鋼より線２５は、この定着鋼管２１中を貫通して
おり、定着鋼管２１内の途中において定着端側の被覆が
除去されている。この状態では、ＰＣテンドンを構成す
る多数のＰＣ鋼より線２５の相互間の隙間から、定着部
のシール材がテンドンの長手方向に漏出し、シール部の
防食を確保することができない。
１が設けられており、コンクリート壁１１の出側端面３
１には出側カバー３２が設けられている。定着鋼管２１
はアンカープレート１３と出口カバー３２に連結されて
密閉空間を形成している。出側カバー３２にも内部を充
填する充填材注入口３３が上下に設けられている。重防
食ＰＣ鋼より線２５は、この定着鋼管２１中を貫通して
おり、定着鋼管２１内の途中において定着端側の被覆が
除去されている。この状態では、ＰＣテンドンを構成す
る多数のＰＣ鋼より線２５の相互間の隙間から、定着部
のシール材がテンドンの長手方向に漏出し、シール部の
防食を確保することができない。
【００２０】図３は本発明の実施例のコンクリート壁１
１の部分縦断面図で、出口カバー３２側を示している。
図３の向かって左側には図示しない定着部が設けられて
いる。ＰＣ鋼より線２５のコンクリート壁１１内の出側
カバー３２より内側にシール部１が形成されている。こ
のシール部１のＡ−Ａ断面図の第１の実施例を図１に、
第２の実施例の断面図を図２に示した。
１の部分縦断面図で、出口カバー３２側を示している。
図３の向かって左側には図示しない定着部が設けられて
いる。ＰＣ鋼より線２５のコンクリート壁１１内の出側
カバー３２より内側にシール部１が形成されている。こ
のシール部１のＡ−Ａ断面図の第１の実施例を図１に、
第２の実施例の断面図を図２に示した。
【００２１】重防食ＰＣ鋼より線２５は重防食被覆２４
を施されている。図１では１９本のＰＣ鋼より線２３を
束ねてＰＣケーブル（テンドン）が形成されている。各
ＰＣ鋼より線２３の相互間の隙間にはブチルゴム又はウ
レタンスポンジから成る弾性シーリング材２が充填され
ており、ＰＣテンドンの外周部の凹部にはパテ等のシー
ル材３が施され、その外周をテープ４を強固に巻きつけ
ている。このテープ巻きした外形形状は前記出側カバー
の開口形状と一致している。
を施されている。図１では１９本のＰＣ鋼より線２３を
束ねてＰＣケーブル（テンドン）が形成されている。各
ＰＣ鋼より線２３の相互間の隙間にはブチルゴム又はウ
レタンスポンジから成る弾性シーリング材２が充填され
ており、ＰＣテンドンの外周部の凹部にはパテ等のシー
ル材３が施され、その外周をテープ４を強固に巻きつけ
ている。このテープ巻きした外形形状は前記出側カバー
の開口形状と一致している。
【００２２】図２は図１のテープ巻きの代りに、弾性シ
ーリング材等をテンドンの外側に巻き、その外周にポリ
エチレンパイプ等の外管を緊密に嵌めたものである。こ
の場合に図３に示す出側カバー３２の開口はこの外管の
外径と一致する形状とすればよい。
ーリング材等をテンドンの外側に巻き、その外周にポリ
エチレンパイプ等の外管を緊密に嵌めたものである。こ
の場合に図３に示す出側カバー３２の開口はこの外管の
外径と一致する形状とすればよい。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重防食ＰＣ鋼より線の相互間の隙間に弾性シーリング材
を充満し、該弾性シーリング材の充満した部分のＰＣテ
ンドンの外周に緊結テープを巻回し、ＰＣテンドンの長
手方向をシールしたから、重防食ＰＣ鋼より線の定着部
のシール材の漏出を完全に防止することができ、防食構
造の完全保持が達成された。
重防食ＰＣ鋼より線の相互間の隙間に弾性シーリング材
を充満し、該弾性シーリング材の充満した部分のＰＣテ
ンドンの外周に緊結テープを巻回し、ＰＣテンドンの長
手方向をシールしたから、重防食ＰＣ鋼より線の定着部
のシール材の漏出を完全に防止することができ、防食構
造の完全保持が達成された。
【図１】実施例のシール部の横断面図である。
【図２】実施例のシール部の横断面図である。
【図３】実施例のシール部の縦断面図である。
【図４】定着体の縦断面図である。
【図５】一例を示す橋体セグメントの斜視図である。
【図６】外ケーブルの説明図で橋体の一部切欠部分斜視
図である。
図である。
１ シール部 ２ 弾性シーリング材 ３ シール材 ４ テープ ５ 弾性シーリング材 ６ 外管 １１ コンクリート壁 １２ 定着端部 １３ アンカープレート １４ アンカーヘッド １５ カバー １６ 充填口 ２１ 定着鋼管 ２３ ＰＣ鋼より線 ２４ 被覆 ２５ 重防食ＰＣ鋼より線 ３１ 出側端面 ３２ 出側カバー ３３ 充填材注入口 ５０ セグメント ５１ 上床版 ５２ 下床版 ５３ ウエブ ５４ デビエータ ５５ 外ケーブル
Claims (7)
- 【請求項１】 ＰＣテンドンのＰＣ鋼より線相互間の隙
間に弾性シーリング材を充満し、該弾性シーリング材の
充満した部分のＰＣテンドンの外周に緊結テープを巻回
し、ＰＣテンドンの長手方向をシールしたことを特徴と
する重防食ＰＣ鋼より線のシール構造。 - 【請求項２】 前記緊結テープに代り、筒状の外管と該
外管とＰＣテンドンの外周との隙間に弾性シーリング材
を充満したことを特徴とする請求項１記載の重防食ＰＣ
鋼より線のシール構造。 - 【請求項３】 前記ＰＣ鋼より線は、裸品、合成樹脂被
覆品、外面塗装品、又はアンボンドタイプのＰＣ鋼より
線であることを特徴とする請求項１又は２記載の重防食
ＰＣ鋼より線のシール構造。 - 【請求項４】 前記弾性シーリング材はＥ．Ｐ．Ｄ．
Ｍ．を主成分とする発泡体、ブチルゴム系材料、ウレタ
ン・シリコン系材料又はスポンジであることを特徴とす
る請求項１〜３のいずれかに記載の重防食ＰＣ鋼より線
のシール構造。 - 【請求項５】 多数のＰＣ鋼より線の各端部定着部に近
接する部分に、片面又は両面に粘着テープを貼着した弾
性シーリング材のシートを巻きつけて接着し、該多数の
ＰＣ鋼より線のシーリング材の巻きつけ部を一体に束
ね、その外周に緊結テープを密に巻回することを特徴と
する重防食ＰＣ鋼より線のシール方法。 - 【請求項６】 前記弾性シーリング材のシートを密に巻
きつける手段に代り、各ＰＣ鋼より線間の隙間に弾性シ
ーリング材のシートを挟み込むことを特徴とする請求項
５記載の重防食ＰＣ鋼より線のシール方法。 - 【請求項７】 前記外周に緊結テープを密に巻回する手
段に代り、束の外周に弾性シーリング材を巻きつけ、該
弾性シーリング材の巻きつけ体の外周に合成樹脂管を緊
密に外嵌させることを特徴とする請求項５又は６記載の
重防食ＰＣ鋼より線のシール方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22134098A JP3987641B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 重防食ｐｃ鋼より線のシール構造及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22134098A JP3987641B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 重防食ｐｃ鋼より線のシール構造及び方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000054563A true JP2000054563A (ja) | 2000-02-22 |
| JP3987641B2 JP3987641B2 (ja) | 2007-10-10 |
Family
ID=16765281
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22134098A Expired - Fee Related JP3987641B2 (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 重防食ｐｃ鋼より線のシール構造及び方法 |
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| JP (1) | JP3987641B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013234531A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Sumitomo Denko Steel Wire Kk | 外ケーブルの定着構造体 |
| WO2015009455A1 (en) * | 2013-07-19 | 2015-01-22 | Radio Frequency Systems Inc. | Multi-conductor cables with spacers for conductors |
| CN110512511A (zh) * | 2019-09-24 | 2019-11-29 | 中铁十六局集团有限公司 | 节段梁及其节段梁连接结构和浇筑方法 |
-
1998
- 1998-08-05 JP JP22134098A patent/JP3987641B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
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| JP3987641B2 (ja) | 2007-10-10 |
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