JP2984870B2 - 柱・梁接合部の靱性補強構造 - Google Patents

柱・梁接合部の靱性補強構造

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JP2984870B2 JP4037782A JP3778292A JP2984870B2 JP 2984870 B2 JP2984870 B2 JP 2984870B2 JP 4037782 A JP4037782 A JP 4037782A JP 3778292 A JP3778292 A JP 3778292A JP 2984870 B2 JP2984870 B2 JP 2984870B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄筋コンクリート造柱・
梁接合部に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図5のaが鉄筋コンクリート柱、bが鉄
筋コンクリート梁で、建物に地震力が働くと、柱・梁接
合部には、梁端モーメントMbl,MbR、梁せん断力
bl,QbR、柱モーメントQcu,QcD、柱モー
メントMcu,McD、柱せん断力QcU,QcD、柱
軸力Nが作用する。柱・梁接合部の補強はせん断補強筋
のみにより行われ、柱・梁接合部の体積膨脹に対しては
特に考慮されておらず、梁が健全なうちは柱・梁接合部
のコンクリートの体積膨脹が梁により拘束されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが図6に示すよ
うに、地震力により柱・梁接合部における梁端のコンク
リートにひびわれpや圧壊qが生じた後は梁による柱・
梁接合部のコンクリートに対する拘束力が弱まり、図7
に示すように、柱・梁接合部のコンクリートの体積が膨
脹して、柱・梁接合部の耐力が急激に低下するという問
題があった。本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、梁が健全でなくなった後
も、柱・梁接合部の急激な耐力低下を防止できて、建物
の安全性を確保できる柱・梁接合部の靱性補強構造を提
供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造は、相対す
る梁の端部と柱との間に夫々介装される高強度の鋼繊維
コンクリート補強板を拘束用鉄筋により連結して、同各
補強板を前記相対する梁の端部と前記柱とに一体的に接
合したことを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造は前記の
ように相対する梁の端部と柱との間に夫々介装される高
強度の鋼繊維コンクリート補強板を拘束用鉄筋により連
結して、同各補強板を前記相対する梁の端部と前記柱と
に一体的に接合したので、地震力により梁端のコンクリ
ートが破壊され、地震エネルギーが吸収されて、梁が健
全でなくなった後も、柱・梁接合部のコンクリートの体
積膨脹が前記各補強板と前記拘束用鉄筋とにより拘束さ
れ、柱・梁接合部の急激な耐力低下が防止されて、建物
の安全性が確保される。
【0006】
【実施例】次に本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造を
図1〜図4に示す一実施例により説明する。1が相対す
る鉄筋コンクリート梁、2が鉄筋コンクリート柱、3が
相対する鉄筋コンクリート梁1の端部と鉄筋コンクリー
ト柱2との間に夫々介装される高強度の鋼繊維補強コン
クリート補強板、4が同各補強板3の梁側側面に設けた
凸状の剪断力伝達用コッター、4’が同各補強板3の柱
側側面に設けた凹状の剪断力伝達用コッター、5が梁主
筋、6、7が前記各補強板3に設けた鉄筋貫通孔、8が
同各補強板3を連結する拘束用鉄筋である。
【0007】前記梁主筋5を一対の補強板3の鉄筋貫通
孔6に通して配筋し、拘束用鉄筋8を同各補強板3の鉄
筋貫通孔7に通して、その両端部を折り曲げることによ
り、同各補強板3を連結し、同各補強板3を柱・梁接合
部にセットし、柱主筋10及び接合部せん断補強筋9を
配筋して、梁用型枠及び柱用型枠を組み、これら型枠内
にコンクリートを打設して、相対する鉄筋コンクリート
梁1と鉄筋コンクリート柱2とを造成する。その際、各
補強板3は、相対する鉄筋コンクリート梁1の端部にせ
ん断力伝達用コッター4を介して一体的に接合され、鉄
筋コンクリート柱2の対向両側面に剪断力伝達用コッタ
ー4’を介して一体的に接合される。
【0008】前記鋼繊維補強コンクリート補強板3は、
高強度で、圧縮や引張に強く、これが相対する鉄筋コン
クリート梁1の端部と柱・梁接合部の鉄筋コンクリート
柱2との間に介装されて、拘束用鉄筋8により連結され
ているので、地震力により梁端のコンクリートが破壊さ
れ、地震エネルギーが吸収されて、梁が健全でなくなっ
た後も、図8に示すように柱・梁接合部のコンクリート
に対して拘束力11が働く。
【0009】
【発明の効果】本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造は
前記のように相対する梁の端部と柱との間に夫々介装さ
れる高強度の鋼繊維コンクリート補強板を拘束用鉄筋に
より連結して、同各補強板を前記相対する梁の端部と前
記柱とに一体的に接合したので、地震力により梁端のコ
ンクリートが破壊され、地震エネルギーが吸収されて、
梁が健全でなくなった後も、柱・梁接合部のコンクリー
トの体積膨脹を前記各補強板と前記拘束用鉄筋とにより
拘束でき、柱・梁接合部の急激な耐力低下を防止でき
て、建物の安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造の一実施
例を示す横断平面図である。
【図2】同靱性補強構造の縦断側面図である。
【図3】同靱性補強構造を図1の梁側からみた側面図で
ある。
【図4】同靱性補強構造を斜視図である。
【図5】柱・梁接合部まわりの力の作用説明図である。
【図6】地震力作用時の柱・梁接合部の状態を示す説明
図である。
【図7】柱・梁接合部の体積膨脹状態を示す説明図であ
る。
【図8】本発明の柱・梁接合部の靱性補強構造の作用説
明図である。
【符号の説明】
1 梁 2 柱 3 鋼繊維補強コンクリート補強板 4 コッター 4’ コッター 5 梁主筋 6 鉄筋貫通孔 7 鉄筋貫通孔 8 拘束用鉄筋 9 接合部せん断補強筋 10 柱主筋 11 柱・梁接合部のコンクリートに働く拘束力

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対する梁の端部と柱との間に夫々介装
    される高強度の鋼繊維コンクリート補強板を拘束用鉄筋
    により連結して、同各補強板を前記相対する梁の端部と
    前記柱とに一体的に接合したことを特徴とする柱・梁接
    合部の靱性補強構造。
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CN108625478A (zh) * 2018-04-13 2018-10-09 东南大学 可更换顶底摩擦耗能器的自复位预制混凝土梁柱节点装置

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