JP2949650B2 - プレキャスト鉄筋コンクリート部材 - Google Patents

プレキャスト鉄筋コンクリート部材

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昇 坂口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として中高層のプレ
キャストコンクリート構造物の施工において用いられ
る、梁、柱、床、壁等のプレキャスト鉄筋コンクリート
部材に関するプレキャスト鉄筋コンクリート部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、梁、柱、床、壁等のプレキ
ャスト鉄筋コンクリート部材を、相互に接合する方法と
して、プレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合端面に
突出して埋設された接合用鋼材を介して接合するという
工法が広く採用されている。この接合用鋼材は、プレキ
ャスト鉄筋コンクリート部材の製作時に、その一部を突
出した状態に埋設してアンカー筋に溶接接合した後、コ
ンクリートを打設することによって、プレキャスト鉄筋
コンクリート部材に固定される。そして、この接合用鋼
材の突出部分には予めボルト孔が設けられ、接合用鋼材
を他部材に合わせた後、該ボルト孔にボルトを挿通する
ことなどによって、プレキャスト鉄筋コンクリート部材
相互の接合が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
構造のプレキャスト鉄筋コンクリート部材を他部材と接
合した場合、地震等による荷重が付加されると、プレキ
ャスト鉄筋コンクリート部材が接合用鋼材をこじること
によって、曲げモーメント、剪断力等の力が他部材に伝
達されるという仕組みである。また同時に、その反力と
して、接合用鋼材からプレキャスト鉄筋コンクリート部
材に力が作用する。
【0004】ところが、プレキャスト鉄筋コンクリート
部材が接合用鋼材をこじる力が大きい場合には、該接合
用鋼材の周囲に大きな剪断力が発生する。すると、この
部分のコンクリートに加わる負担力が大きくなり、ひび
割れの発生を招いて剪断破壊を起こす。そして、このよ
うな剪断破壊が進行すると、前述した応力伝達機能が損
なわれるという問題が発生する。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、接合用鋼材の周囲のコンクリートに加
わる負担力を緩和してその剪断破壊を防止することので
きるようなプレキャスト鉄筋コンクリート部材を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプレキャスト鉄
筋コンクリート部材は、接合端面より突出して接合用鋼
材が埋設されるとともに、該接合用鋼材の周囲を囲繞し
てコンクリートを補強する補強金物が、その上端部およ
び下端部をそれぞれアンカー筋の下面および上面に接合
して埋設されてなることを解決手段とした。
【0007】
【作用】本発明のプレキャスト鉄筋コンクリート部材に
よれば、前記構成の補強金物が埋設されているので、該
接合用鋼材の周囲のコンクリートが補強され、コンクリ
ートに加わる剪断力に対する抵抗機構が形成される。こ
のため、地震等の荷重が付加された場合に、プレキャス
ト鉄筋コンクリート部材に発生する剪断力によってコン
クリートに加えられる負担力が緩和され、剪断破壊が防
止される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明のプレキャス
ト鉄筋コンクリート部材について説明する。本実施例で
は、プレキャスト鉄筋コンクリート梁を例に挙げて説明
することにする。
【0009】図1ないし図3は、プレキャスト鉄筋コン
クリート梁の一実施例を示すもので、その端部付近の構
造を示している。プレキャスト鉄筋コンクリート梁(以
下、PC梁と略称する。)1は、SRC(鉄骨鉄筋コンク
リート)構造あるいはRC(鉄筋コンクリート)構造から
成り、その上部は、現場で床スラブを載せた後に現場打
ちするため、コンクリート2が打設されていない露出部
3とされている。PC梁1には、角形フープあるいはス
パイラルフープからなるスターラップ筋4が、その上端
部を該PC梁1の上面より前記露出部3内に突出した状
態に配筋されている。該スターラップ筋4の内側上部お
よび内側下部には、それぞれアンカー筋5,5,6,6が
配筋されている。該アンカー筋5,6は、このPC梁1
の主筋をも兼ねる場合がある。上部のアンカー筋5,5
はPC梁1上面より露出している。
【0010】また、このPC梁1には、その接合端面1
aより突出して接合用鋼材7が埋設されている。この接
合用鋼材7には、上下フランジ7a,7bとウェブ7cとか
ら成るH型鋼が用いられ、上フランジの7a上面は、該
PC梁1の上部露出部3に露出している。
【0011】また、接合用鋼材7が埋設された部分の周
囲には、該接合用鋼材7を囲繞してコンクリート2を補
強する補強金物8が埋設されている。この補強金物8
は、図3に示すように、矩形枠型に形成されて、その上
面および下面をそれぞれ前記アンカー筋5の下面および
アンカー筋6の上面に接合した状態で、前記接合用鋼材
7の周囲に所定間隔を隔てて互いに平行に埋設された2
つの帯鋼板枠9,9と、該帯鋼板枠9,9の側版9a,9a
に溶接接合されて該側版9a,9a同士を互いに交差状態
に連結するX型鉄筋10,10と、また帯鋼板枠9,9の
上面および下面に溶接接合され、該上面同士および下面
同士を連結する前記アンカー筋5,6とを主体として構
成されている。X型鉄筋10は、前記帯鋼板枠9の側版
9aの外面に斜めに接合される第1鉄筋10aと、帯鋼板
枠9の側版9aの内面に、前記第1鉄筋10aと交差する
向きに斜めに接合される第2鉄筋10bとから構成され
ている。なお、接合用鋼材7の突端側のウェブ7cに
は、数個のボルト孔11が設けられている。
【0012】また、前記補強金物8としては、前述した
ような帯鋼板枠9とX型鉄筋10とアンカー筋5,6を
主体とする構成の他にも、例えば図4に示す構成のもの
を使用することもできる。図4に示した補強金物8は、
対向する2面が開口する矩形箱型の箱型鋼板12と、該
箱型鋼板12の上面および下面に接合された各2本ずつ
の前記アンカー筋5,6とを主体として形成されたもの
である。この補強金物8は、前記実施例における補強金
物8と同様の大きい剪断補強効果を有するものの、前記
箱型鋼板12の下面より下にコンクリート2を打設する
ことが困難であるという不利点を有している。このた
め、このような不利点を解決するために、前記箱型鋼板
12の上下面あるいは側面に、コンクリート流入用の孔
を適宜設けることも行なわれている。
【0013】このようにしてなるPC梁1の接合工法に
ついて説明すると、現場で、まずこのPC梁1を柱1
3,13間に配設して、その接合用鋼材7と柱13のブ
ラケット14とを接合した後、その接合部に該接合用鋼
材7のウェブ7cの両側から補強板を当て付けてそれぞ
れボルト止めにより固定する。さらに、場合によって
は、PC梁1の接合端面1aと柱13との間に、コンク
リートを打設して該PC梁1と柱13とを連結する。次
いで、PC梁1の上部に床スラブ15を載せた後、PC
梁1の上部露出部3にコンクリートを打設して、梁の施
工を完了する。
【0014】次に、図5ないし図7を参照して、地震時
等にPC梁1に発生する曲げモーメント、剪断力等の伝
達方式について説明する。
【0015】図5は、PC梁1と柱13とを接合用鋼材
7によって接合した接合構造を示すものである。地震時
等に、PC梁1に、図6中ハッチ部分で示されような曲
げモーメントが作用すると、PC梁1が接合用鋼材7を
こじることによって、この曲げモーメントは柱13に伝
達される。またこの時、同時にその反力として、接合用
鋼材7からPC梁1に力が作用する。
【0016】このことを、接合用鋼材7とPC梁7との
間の力のやりとりによって模式的に説明したものが、図
7である。図7(a)中黒矢印で示したのが、接合用鋼材
7からPC梁1に作用された力である。この力が加えら
れた結果、PC梁1には、図7(b)中ハッチ部分で示さ
れるようなモーメントの急激な変化が生じ、図7(c)中
ハッチ部分で示されるように、接合用鋼材7の周囲で大
きい剪断力が発生する。本実施例のPC梁1には、前記
構成の補強金物8が埋設されているので、図7(d)中黒
矢印で示すように、この補強金物8が、前記剪断力に対
して抵抗機構を形成することになる。このため、接合用
鋼材7の周囲のコンクリート2に加わる負担力が緩和さ
れ、剪断破壊を防止することができる。
【0017】なお、本発明のプレキャスト鉄筋コンクリ
ート部材は、前記実施例に限られることなく、各部材の
形状や施工手順などの具体的構成は、実施にあたり適宜
変更可能である。
【0018】例えば、前記実施例では、プレキャスト鉄
筋コンクリート部材としてPC梁1を例に挙げて説明し
たが、このようなPC梁の他にも、例えば柱や床、壁等
の部材に適用されてももちろんよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプレキャ
スト鉄筋コンクリート部材によれば、接合用鋼材の周囲
に補強金物が埋設されているので、この部分のコンクリ
ートが補強され、コンクリートに加わる剪断力に対する
抵抗機構が形成される。このため、地震等の荷重が付加
された場合に、プレキャスト鉄筋コンクリート部材に発
生する剪断力によってコンクリートに加えられる負担力
が緩和され、剪断破壊が防止される。したがって、応力
伝達機能が十分に果たせ、地震等に対する耐振効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の
一例を示すもので、プレキャスト鉄筋コンクリート梁の
端部付近の構造を示す断面図である。
【図2】同プレキャスト鉄筋コンクリート梁の端部付近
の構造を示す側断面図である。
【図3】本発明において用いられる補強金物の一例を示
す斜視図である。
【図4】補強金物の他の例を示す斜視図である。
【図5】プレキャスト鉄筋コンクリート梁を他部材(柱)
と接合した接合構造の一例を示す模式図である。
【図6】図5の接合構造において、地震等によって、プ
レキャスト鉄筋コンクリート梁と柱に作用する曲げモー
メントの分布を示す図である。
【図7】プレキャスト鉄筋コンクリート梁と接合用鋼材
との間の力のやりとりを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 PC梁(プレキャスト鉄筋コンクリート部材) 1a 接合端面 5 アンカー筋 6 アンカー筋 7 接合用鋼材 8 補強金物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香田 伸次 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−353149(JP,A) 特開 昭52−152611(JP,A) 実開 昭58−47616(JP,U) 実開 平5−49927(JP,U) 特許2560912(JP,B2) 特公 昭63−11504(JP,B2) 特公 昭53−25408(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04C 3/20 E04B 1/21 E04B 1/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合端面より突出して接合用鋼材が埋設
    されるとともに、該接合用鋼材の周囲を囲繞してコンク
    リートを補強する補強金物が、その上端部および下端部
    をそれぞれアンカー筋の下面および上面に接合して埋設
    されてなることを特徴とするプレキャスト鉄筋コンクリ
    ート部材。
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