JP2984833B2 - 感染性廃棄物の加熱滅菌方法およびこれに用いる加熱滅菌装置 - Google Patents

感染性廃棄物の加熱滅菌方法およびこれに用いる加熱滅菌装置

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JP2984833B2
JP2984833B2 JP10078956A JP7895698A JP2984833B2 JP 2984833 B2 JP2984833 B2 JP 2984833B2 JP 10078956 A JP10078956 A JP 10078956A JP 7895698 A JP7895698 A JP 7895698A JP 2984833 B2 JP2984833 B2 JP 2984833B2
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雅幸 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院等の医療機関
から出る使用済みの注射器、脱脂綿、包帯等の感染性廃
棄物の加熱滅菌方法およびこれに用いる加熱滅菌装置に
関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、感染性廃棄物の加熱滅菌装置としては以下に述べる
感染性廃棄物の処理装置に組み込まれたものが知られて
いる。
【0003】すなわち、図9に示すように、処理装置(6
0)の上部に加熱滅菌部(65)が設けられ、加熱滅菌部(65)
の一側にダクト(64)を介してヒータ(63)が取付けられ、
ヒータ(63)の一側にダンパ(62)を有する空気取入部(61)
が設けられていた。
【0004】また、加熱滅菌部(65)の上部にはヒンジ(6
6)により開閉自在な頂部扉(67)が設けられ、加熱滅菌部
(65)の下部にはヒンジ(70)により開閉自在な底部扉(68)
が設けられ、底部扉(68)の下方にはホッパ(69)および破
砕器(71)が設けられていた。そして、空気取入部(61)の
ダンパ(62)から空気が取り入れられ、該空気が送風機
(図示略)によってヒータ(63)へ送られて160〜20
0℃に加熱され、加熱空気がダクト(64)を介して加熱滅
菌部(65)へ送られていた。
【0005】加熱滅菌部(65)では頂部扉(67)を開けて投
入された感染性廃棄物が上記加熱空気によって滅菌処理
され、処理後の感染性廃棄物は加熱滅菌部(65)内に導入
された外気によって冷却され、冷却後の感染性廃棄物は
加熱滅菌部(65)の底部扉(68)から排出されて、ホッパ(6
9)により破砕器(71)へ投入されていた。
【0006】しかしながら、上述した処理装置における
加熱滅菌部(65)の場合、該滅菌部(65)に加熱された空気
を入れるため、加熱滅菌部(65)内にアルコールが染み込
んだ脱脂綿や包帯等の燃えやすい感染性廃棄物があると
きには、これら廃棄物が発火する危険があった。また、
加熱滅菌直後の高温状態の廃棄物に外気をあてて冷却す
る際にも高温状態の廃棄物に空気中の酸素が作用して廃
棄物が発火するおそれがあった。
【0007】そのため、このような廃棄物の発火を防止
する目的で、加熱滅菌部内を真空状態として加熱滅菌処
理を行うことも提案されているが、真空状態とした場
合、空気等の対流による熱伝達が起こらないために熱効
率が低く、また廃棄物に血液や体液等の水分が多く混在
する場合、これら水分の気化が促進されてその気化熱に
より加熱滅菌部の温度が低下するという不都合があっ
た。
【0008】本発明の目的は、加熱滅菌部における感染
性廃棄物の発火を確実に防止することができ、しかも水
分が多く混在する感染性廃棄物でも加熱滅菌部内の温度
低下を来すことなく、効率的な滅菌処理が行える加熱滅
菌方法およびこれに用いる加熱滅菌装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の感染性廃
棄物の加熱滅菌方法は、加熱滅菌装置における滅菌室に
感染性廃棄物を入れ、滅菌室の吸気口に不燃性ガスを送
り込むと共に滅菌室の排気口から出た不燃性ガスを滅菌
室へ循環させるにあたり、不燃性ガスの一部を循環系外
へ排出して滅菌室を負圧状態とし、循環する不燃性ガス
180〜230℃に加熱して感染性廃棄物の加熱滅菌
処理を行った後、循環する不燃性ガスを非加熱として廃
棄物の冷却を行うことを特徴とするものである。
【0010】不燃性ガスとしては、窒素ガス等があげら
れる。不燃性ガスの加熱温度は、180℃未満では十分
な滅菌効果が得難く、また230℃を超えると感染性廃
棄物のうち、特に合成樹脂製品からの分解ガスの発生が
顕著となることから、180〜230℃の範囲が好まし
い。また、不燃性ガスの加熱時間は、30分〜3時間程
度である。
【0011】請求項2記載の加熱滅菌装置は、吸気口お
よび排気口を有する加熱滅菌用ハウジングの内部に、前
後壁および両側壁よりなる枠状の廃棄物引き出し用部材
が前方へ引き出し自在に収容され、引き出し用部材の上
側が廃棄物受入れ用開口となされ、下側が廃棄物排出用
開口となされ、廃棄物排出用開口はハウジングの底部に
設けられた底部材で覆われており、ハウジングの頂部に
は感染性廃棄物投入口が設けられ、前部には引き出し用
部材が引き出されて、廃棄物が取り出される廃棄物取出
口が設けられ、感染性廃棄物投入口はハウジングの頂部
蓋によって開閉自在となされ、廃棄物取出口(7) は引き
出し用部材の前側に設けられた前部蓋によって開閉自在
となされており、引き出し用部材の受入れ用開口は投入
口の下方に位置しており、引き出し用部材の前後壁およ
び両側壁並びに底部材にはそれぞれ複数のガス流入孔が
設けられており、感染性廃棄物が投入された引き出し用
部材は、ハウジング内での感染性廃棄物の滅菌処理後、
ハウジングの前方へ引き出されると共に引き出し部材の
排出用開口から処理済廃棄物が排出されるようになされ
ているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。なお、本明細書おいて、前後、左右
および上下は図4を基準とし、前とは図4の左側を、後
とは同図右側を指し、左とは図4の図面紙葉の裏側を、
右とは同図面紙葉の表側を指し、また上とは図4の上側
を、下とは同図下側を指す。
【0013】図1は、後述する感染性廃棄物の処理方法
を示すフローシートであり、図2は感染性廃棄物の処理
装置の全体を示す斜視図である。そして、本発明に係る
加熱滅菌装置の詳細は、図3〜図7に示されており、図
8は加熱滅菌処理後の廃棄物を破砕する破砕機の平面図
である。
【0014】先ず、図2に示した処理装置全体の構成に
ついて説明すると、(A) は加熱滅菌装置、(B) は破砕
機、(C) は最終的な処理済廃棄物を入れる容器であり、
加熱滅菌装置(A) で滅菌処理された廃棄物は第1ベルト
コンベア(D) によって破砕機(B) に搬入され、破砕機
(B) で破砕処理された廃棄物は第2ベルトコンベア(E)
によって容器(C) に搬入される。
【0015】次に、加熱滅菌装置(A) について説明する
と、図1〜図7において、吸気口(2) および排気口(3)
を有する加熱滅菌用ハウジング(1) の内部に、前後壁(4
a)(4b)および両側壁(4c)(4d)よりなる枠状の廃棄物引き
出し用部材(4) が前方へ引き出し自在に収容され、引き
出し用部材(4) の上側が廃棄物受入れ用開口(4e)となさ
れ、下側が廃棄物排出用開口(4f)となされ、廃棄物排出
用開口(4f)はハウジング(1) の底部に設けられた底部材
(5) で覆われており、ハウジング(1) の頂部には感染性
廃棄物投入口(6) が設けられ、前部には引き出し用部材
(4) が引き出されて、廃棄物が取り出される廃棄物取出
口(7) が設けられ、感染性廃棄物投入口(6) はハウジン
グ(1) の頂部蓋(8) によって開閉自在となされ、廃棄物
取出口(7) は引き出し用部材(4) の前側に設けられた前
部蓋(9) によって開閉自在となされており、引き出し用
部材(4) の受入れ用開口(4e)は投入口(6) の下方に位置
しており、引き出し用部材(4) の前後壁(4a)(4b)および
両側壁(4c)(4d)並びに底部材(5) にはそれぞれ複数のガ
ス流入孔(11)(12)が設けられており、感染性廃棄物が投
入された引き出し用部材(4) は、ハウジング(1) 内での
感染性廃棄物の滅菌処理後、ハウジング(1) の前方へ引
き出されると共に引き出し部材(4) の排出用開口(4f)か
ら処理済廃棄物が排出されるようになされている。
【0016】図4〜図6に示すように、加熱滅菌用ハウ
ジング(1) は、両側壁(1a)(1b)、後壁(1c)および底壁(1
d)並びに両側壁(1a)(1b)の前側上部間に形成された前側
上部壁(1e)を備えており、各壁(1a)(1b)(1c)(1d)(1e)の
内側には、薄板部材(21a)(21b)(21c)(21d)(21e)が取付
けられている。
【0017】図3〜図5に示すように、加熱滅菌用ハウ
ジング(1) の吸気口(2) は、横長方形であって、ハウジ
ング(1) の後壁(1c)の下端寄り部分に設けられており、
排気口(3) は、吸気口(2) と同様に横長方形であって、
後壁(1c)の上端寄り部分に設けられている。
【0018】ハウジング(1) の頂部蓋(8) は、その後端
部に取付けられたヒンジ(13)を介してハウジング(1) の
後壁(1c)上部に取付けられている。頂部蓋(8) の内側に
は薄板部材(22)が取付けられ、薄板部材(22)の周縁には
倒凹形の溝(14)が形成され、溝(14)内にパッキング(15)
が嵌め込まれており、パッキング(15)が両側壁(1a)(1
b)、後壁(1c)および前側上部壁(1e)から装置上方へ突出
した各薄板部材(21a)(21b)(21c)(21e)の上端に圧接する
ことにより頂部蓋(8) による感染性廃棄物投入口(6) の
密閉性が確保される。
【0019】図4および図6に示すように、前部蓋(9)
はアングル(16)を介して引き出し用部材(4) に連結さ
れ、前部蓋(9) の内側にも上記頂部蓋(8) と同様、周縁
に凹形の溝(14)を有する薄板部材(23)が取付けられ、溝
(14)内に嵌め込まれたパッキング(15)が両側壁(1a)(1
b)、底壁(1d)および前側上部壁(1e)から装置前方へ突出
した各薄板部材(21a)(21b)(21d)(21e)の前端に圧接する
ことにより前部蓋(9) による密閉性が確保される。そし
て、この前部蓋(9) および上述した頂部蓋(8) による密
閉によってハウジング(1) 内が加熱滅菌室となる。
【0020】図3〜図7に示すように、底部材(5) は前
面からみて波形となされ、底部材(5) の下側には左右方
向に伸びる二本のアングル部材(26)が間隔をあけて固定
されており、これらアングル部材(26)の両端部は底部材
(5) の両側から突出し、この突出したアングル部材(26)
の両端部がハウジング(1) の内面両側の薄板部材(21a)
(21b)に固定されたアングル片(27)によって支持されて
いる(図5および図6参照)。
【0021】引き出し用部材(4) および底部材(5) に形
成されたガス流入孔(11)(12)は、いずれもスリット状で
あり、引き出し用部材(4) のガス流入孔(11)は、前後壁
(4a)(4b)および両側壁(4c)(4d)において、それぞれ3本
ずつ上下に間隔をあけて水平状に設けられている。ま
た、底部材(5) のガス流入孔(12)は、波形の底部材(5)
の山部と谷部の中間において、前後方向に間隔をあけて
2本ずつ形成されている。従って、底部材(5) 上に専用
袋に入れられた廃棄物がのっても、ガス流入孔(12)が塞
がれることがなく、ガスの流入が確保される。
【0022】図3および図4に示すように、引き出し用
部材(4) の前壁(4a)の下端(4g)は直線状であって、波形
の底部材(5) の山部上に位置しており、引き出し用部材
(4)の後壁(4b)の下端(4h)は図5および図7に示すよう
に、底部材(5) に対応する波形となされて、底部材(5)
の谷部まで入り込んだ形状となされている。
【0023】なお、図4および図5において、(20A)
は、引き出し用部材(4) の前壁(4a)の上下端部外面、後
壁(4b)の上端部外面および両側壁(4c)(4d)の上端部外面
にそれぞれ固定されたアングル部材であり、(20B) は、
引き出し用部材(4) の後壁(4b)および両側壁(4c)(4d)の
上端部外面におけるアングル部材(20A) の下側に突出す
るようにハウジング(1) の薄板部材(21a)(21b)(21c) 内
面上部に固定されたみぞ形部材を示す。
【0024】図3〜図5に示すように、引き出し用部材
(4) の両側壁(4c)(4d)の外面上部後側部分にはローラ(1
7)が取付けられ、ハウジング(1) の両側壁(1a)(1b)にお
ける薄板部材(21a)(21b)の内面上部寄り部分にはローラ
(17)が転動するレール(18)が取付けられている。引き出
し用部材(4) の前部蓋(9) の右側面には略筒状の連結部
材(24A)が設けられ、連結部材(24A)内にハウジング(1)
の右側面に取付けられたエアシリンダ(19)のシリンダ軸
(19a) 先端が嵌め込まれて固定され、また、ハウジング
(1) の右側面におけるエアシリンダ(19)の上方には、こ
れと平行にガイド軸(40)がブラケット(41)を介して前後
方向に移動自在に支持され、ガイド軸(40)先端が前部蓋
(9) の右側面に設けられた略筒状の連結部材(24B)内に
嵌め込まれて固定されている。
【0025】図1、図2および図8に示すように、破砕
機(B) は、いわゆる二軸式のものであって、モータ(28)
および減速機(29)で回転する2本の刃軸(31)によって加
熱滅菌処理後の廃棄物を適当な大きさに破砕する。
【0026】次に、上述した加熱滅菌装置(A) および破
砕機(B) を用いて感染性廃棄物を処理する方法について
説明する。
【0027】先ず、加熱滅菌装置(A) のハウジング(1)
における頂部蓋(8) を開けて、専用袋に入れた感染性廃
棄物をハウジング(1) 内の引き出し用部材(4) に投入し
た後、頂部蓋(8) を閉める。そして、図1に示すよう
に、窒素発生器(32)で発生した窒素ガスを循環用ファン
(33)を介して加熱滅菌装置(A) のハウジング(1) におけ
る吸気口(2) へ連続して送り込むが、この際、循環用フ
ァン(33)と加熱滅菌装置(A) の中間にあるヒータ(34)に
よって窒素ガスが所定温度に加熱される。そして、加熱
された窒素ガスは、吸気口(2) から流入して底部材(5)
のガス流入孔(11)および引き出し用部材(4) の前後壁(4
a)(4b)および両側壁(4c)(4d)におけるガス流入孔(12)か
ら引き出し用部材(4) 内へ入り、引き出し用部材(4) 内
が所定時間、高温の窒素ガス雰囲気下に保たれることに
より、該引き出し用部材(4) 内の感染性廃棄物の加熱滅
菌処理が行われる。
【0028】引き出し用部材(4) 内に流入した上記窒素
ガスは、引き出し用部材(4) 上側の廃棄物受入れ用開口
(4e)から出てハウジング(1) の排気口(3) より流出す
る。そして、流出した窒素ガスは、図1に示すように、
ミストセパレータ(35)を通って循環用ファン(33)により
ハウジング(1) の吸気口(2) へ循環されるが、この際、
窒素ガスの一部を排気用ファン(36)によって循環系外へ
排出してハウジング(1)内を負圧状態とし、これによっ
てハウジング(1) の頂部蓋(8) および前部蓋(9)の密閉
性が常に確保され、窒素ガスおよびこれに含まれる菌が
加熱滅菌装置(A)の外へ漏れることがない。
【0029】排気用ファン(36)によって循環系外へ排出
されたガスは、活性炭槽(37)の通過中に、廃棄物の加熱
滅菌の際に発生した塩素ガスや臭気成分の吸着が行わ
れ、更に、活性炭槽(37)から出たガスは予熱用ヒータ(3
8)および白金触媒燃焼室(39)へ送られて上記活性炭槽(3
7)で吸着除去されなかった臭気成分等の燃焼分解が行わ
れるが、この際、フィルタ(45)を通して吸気された燃焼
用空気が熱交換器(43)内を通って供給される。そして、
白金触媒燃焼室(39)から出た無害の処理済ガスが熱交換
器(43)を通過する際、処理済ガスと熱交換器(43)内を流
れる上記燃焼用空気とで熱交換が行われた後、処理済ガ
スが大気へ放出される。
【0030】加熱滅菌装置(A) のハウジング(1) におけ
る引き出し用部材(4) に収容されている感染性廃棄物の
加熱滅菌処理が終了した時点でヒータ(34)を停止して非
加熱の窒素ガスを循環させ、滅菌処理済廃棄物の冷却を
行う。そして、ハウジング(1) 内の温度が所定の冷却温
度まで下がった時点で非加熱の窒素ガスの供給および循
環を停止し、次に、窒素発生器(32)に内蔵されたコンプ
レッサによりエアシリンダ(19)へ加圧空気を送り、エア
シリンダ(19)のシリンダ軸(19a)を前方へ突出させて引
き出し用部材(4) を前方へ引き出すことにより、引き出
し用部材(4) 内の滅菌処理済廃棄物が専用袋ごと第1ベ
ルトコンベア(D) 上に落下して該コンベア(D) により処
理済廃棄物が破砕機(B) へ搬入され、破砕機(B) で所定
の粒径に破砕された滅菌処理済廃棄物は第2ベルトコン
ベア(E) を介して容器(C) に投入されて廃棄物の処理が
完了する。
【0031】本実施形態では、上述した通り、引き出し
用部材(4) の後壁(4b)の下端(4h)は図5および図7に示
すように、底部材(5) に対応する波形となされて、底部
材(5) の谷部まで入り込んだ形状となされているため、
底部材(5) 上に小さな廃棄物片等が落ちている場合で
も、これが上記引き出し用部材(4) の引き出しの際に、
その後壁(4b)によって前方へ押出されて除去され得る。
【0032】なお、上記引き出し用部材(4) を前方へ引
き出した際に若干の臭気がある場合でも、図1に示すよ
うに、加熱滅菌装置(A) の前上方に設けた吸気用フード
(30)に臭気が吸い込まれると共に、これが活性炭槽(37)
および白金触媒槽(39)へ送られて脱臭処理される。
【0033】上述した感染性廃棄物の加熱滅菌工程およ
び冷却工程におけるハウジング(1)内の加熱の温度およ
び時間並びに冷却完了温度は、処理する感染性廃棄物に
よって適宜変更するが、例えば、採血管や人工透析セッ
ト等が混在した分別されていない廃棄物を処理する場合
には、大体、190℃で40分間の加熱を行った後、ハ
ウジング(1) 内が140℃程度に下がるまで冷却する。
また、分別された廃棄物の場合には、その種類により1
80〜230℃で30分〜3時間の範囲で適宜加熱滅菌
を行い、70〜140℃に下がるまで冷却する。
【0034】
【発明の効果】本発明の加熱滅菌方法によれば、加熱滅
菌室に加熱された不燃性ガスを送り込んで滅菌処理を行
うため、加熱滅菌室に入れられた廃棄物が、アルコール
が染み込んだ脱脂綿等の燃えやすいものでも、これらが
発火するおそれがない。また、加熱滅菌後の廃棄物の冷
却も非加熱の不燃性ガスにより行うため、同じく発火の
危険がない。更に、本発明では、従来の真空状態で加熱
滅菌を行う方法とは異なり、加熱滅菌室内でのガスの対
流による熱伝達によって効率的な加熱滅菌が行え、また
血液等の水分が多く混在する廃棄物でも水分の気化熱に
よる加熱滅菌室の温度低下も問題も解消されうる。しか
も、本発明では滅菌室の排気口から出た不燃性ガスを滅
菌室へ循環させるにあたり、不燃性ガスの一部を循環系
外へ排出して滅菌室を負圧状態とするため、滅菌室内の
密閉性が常に確保される。
【0035】本発明の加熱滅菌装置によれば、その頂部
蓋をあけて感染性廃棄物をハウジング内の引き出し用部
材に投入して加熱滅菌および冷却を行った後、ハウジン
グの前部蓋を引っ張って引き出し用部材を引き出すだけ
で該部材の廃棄物排出用開口から滅菌処理済廃棄物が排
出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱滅菌方法の一実施形態を示すフロ
ーシートである。
【図2】廃棄物処理装置全体を示す斜視図である。
【図3】本発明の加熱滅菌装置の一実施形態を示す斜視
図である。
【図4】図3におけるIV−IV線にそう断面図である。
【図5】図3におけるV−V線にそう断面図である。
【図6】図3におけるVI−VI線にそう断面図である。
【図7】ハウジングの下隅部における拡大断面図であ
る。
【図8】フードを外した状態の破砕機の平面図である。
【図9】従来例を示す加熱滅菌装置の正面断面図であ
る。
【符号の説明】
(1) : 加熱滅菌用ハウジング (2) : 吸気口 (3) : 排気口 (4) : 引き出し用部材 (4a): 前壁 (4b): 後壁 (4c): 左側壁 (4d): 右側壁 (4e): 廃棄物受入れ用開口 (4f): 廃棄物排出用開口 (5) : 底部材 (6) : 感染性廃棄物投入口 (7) : 廃棄物取出口 (8) : 頂部蓋 (9) : 前部蓋 (11): 引き出し用部材のガス流入孔 (12): 底部材のガス流入孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61G 12/00 A61L 11/00 B09B 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱滅菌装置における滅菌室に感染性廃
    棄物を入れ、滅菌室の吸気口に不燃性ガスを送り込むと
    共に滅菌室の排気口から出た不燃性ガスを滅菌室へ循環
    させるにあたり、不燃性ガスの一部を循環系外へ排出し
    て滅菌室を負圧状態とし、循環する不燃性ガスを180
    〜230℃に加熱して感染性廃棄物の加熱滅菌処理を行
    った後、循環する不燃性ガスを非加熱として廃棄物の冷
    却を行うことを特徴とする、感染性廃棄物の加熱滅菌方
    法。
  2. 【請求項2】 吸気口(2) および排気口(3) を有する加
    熱滅菌用ハウジング(1) の内部に、前後壁(4a)(4b)およ
    び両側壁(4c)(4d)よりなる枠状の廃棄物引き出し用部材
    (4) が前方へ引き出し自在に収容され、引き出し用部材
    (4) の上側が廃棄物受入れ用開口(4e)となされ、下側が
    廃棄物排出用開口(4f)となされ、廃棄物排出用開口(4f)
    はハウジング(1) の底部に設けられた底部材(5) で覆わ
    れており、ハウジング(1) の頂部には感染性廃棄物投入
    口(6) が設けられ、前部には引き出し用部材(4) が引き
    出されて、廃棄物が取り出される廃棄物取出口(7) が設
    けられ、感染性廃棄物投入口(6) はハウジング(1) の頂
    部蓋(8) によって開閉自在となされ、廃棄物取出口(7)
    は引き出し用部材(4) の前側に設けられた前部蓋(9) に
    よって開閉自在となされており、引き出し用部材(4) の
    受入れ用開口(4e)は投入口(6) の下方に位置しており、
    引き出し用部材(4) の前後壁(4a)(4b)および両側壁(4c)
    (4d)並びに底部材(5) にはそれぞれ複数のガス流入孔(1
    1)(12)が設けられており、感染性廃棄物が投入された引
    き出し用部材(4) は、ハウジング(1) 内での感染性廃棄
    物の滅菌処理後、ハウジング(1) の前方へ引き出される
    と共に引き出し部材(4) の排出用開口(4f)から処理済廃
    棄物が排出されるようになされている、感染性廃棄物の
    加熱滅菌装置。
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